JP2691879B2 - 微粉体の連続脱気製袋装置及び方法 - Google Patents

微粉体の連続脱気製袋装置及び方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微粉体の連続脱気製袋装
置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中において粉砕及び/又は混合され
た微粉体は微粉体間に空気を含有し、見掛け容積は固体
の真比重の数倍にも達するのが普通であり、そのため包
袋容器が大きくなり、運搬貯蔵においてコスト高とな
り、また微粉体を容器に計量して充てんする際、諸条件
の差により見掛け比重が変動し、計量精度が悪くなりロ
スが生じたり、所定の容器では充てんできなくなるため
不用に大きな容器を用意する必要がある。これらの欠点
を改善するため、合成樹脂袋体内に真空源に連絡した脱
気用多孔質エレメントを下降移動して差込んだ後、微粉
体を該袋体内に充てんし脱気用多孔質エレメントにて脱
気し、次いで脱気用多孔質エレメントを上昇させ袋体上
方に移動させた後、袋体を密封し、各容器について同様
の操作を行なう脱気方法が知られている。しかしなが
ら、この脱気方法では脱気用多孔質エレメントを各袋体
について下降移動し、脱気した後、上昇移動させるとい
う複雑な非効率的操作が必要となるばかりでなく、脱気
前の微粉体を袋体に充てんしなければならないため大型
の袋体を用意しなければならないという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は微粉体
間の空気を脱気するための脱気手段を移動する必要がな
く、固定した状態で効率よく連続的に微粉体の脱気製袋
を行なうことができる、作業性がよく生産性の高い微粉
体の連続脱気製袋装置及び方法を提供することにある。
【0004】本発明の他の目的は脱気後の微粉体を製袋
するため不必要に大型の袋体を用意する必要がなく、経
済的で安価な微粉体の連続脱気製袋装置及び方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、微粉体
の連続脱気製袋装置であって、該装置は、合成樹脂フィ
ルム帯状体を連続的に供給するためのフィルム供給手段
と、該フィルム供給手段から供給される該合成樹脂フィ
ルム帯状体を連続的に筒状に成形し、両端が連通開放し
た連通筒状体を形成する筒状体形成手段と、該合成樹脂
フィルムの連通筒状体を融着して一端がシールされた筒
状体を形成するためのシール手段と、所定量の微粉体を
前記一端がシールされた筒状体に充てんするための微粉
体充てん手段と、微粉体が充てんされた筒状体を前記シ
ール手段の下流側に送り出す送り手段とを備え、該送り
手段により送り出され一端がシールされ且つ微粉体が充
てんされた筒状体の他端を前記シール手段にて融着した
後、融着部を切断して微粉体が充てんされた袋体を形成
すると共に次の袋体を形成するため一端がシールされた
筒状体を形成する連続製袋装置において、前記微粉体を
前記一端がシールされた筒状体に充てんした際に前記微
粉体内に埋没する位置であって、前記シール手段の上流
側に真空源に連結され微粉体間の空気を脱気するための
脱気手段を固定配置することを特徴とする微粉体の連続
脱気製袋装置が提供される。
【0006】本発明による微粉体の連続脱気製袋装置で
は、該装置により製造された微粉体が充てんされた袋体
を計量し、微粉体の充てん量を調整する手段を更に設け
ることができる。
【0007】また、本発明によれば、(a)合成樹脂フ
ィルム帯状体を連続的に筒状に成形し、両端が連通開放
した連通筒状体を形成し、(b)該合成樹脂フィルムの
連通筒状体をシール手段により融着して一端がシールさ
れた筒状体を形成し、(c)所定量の微粉体を前記一端
がシールされた筒状体に充てんすると共に、充てんされ
た微粉体内に埋没された位置に固定され且つ真空源に連
結された脱気部材を通して前記微粉体間の空気を脱気
し、(d)前記脱気された微粉体が充てんされた筒状体
を前記シール手段の下流側に送り出し、(e)前記一端
がシールされ且つ脱気微粉体が充てんされた筒状体の他
端を前記シール手段にて融着し、該融着部を切断して脱
気微粉体が充てんされた袋体を形成すると同時に次の充
てん工程に供するための一端がシールされた筒状体を形
成し、(f)次いで前記工程(c)乃至(e)を繰り返す
ことを特徴とする微粉体の連続脱気製袋方法が提供され
る。
【0008】本発明による微粉体の連続脱気製袋方法で
は、前記工程(e)にて得られた脱気微粉体が充てんさ
れた袋体を計量し、前記工程(c)において充てんする
微粉体の充てん量を調整する工程を更に設けてもよい。
【0009】
【作用】本発明による微粉体の連続脱気製袋装置及び方
法では、微粉体間の空気を脱気するための脱気手段をシ
ール手段の上流側であって一端がシールされた筒状体に
微粉体を充てんした際に、前記充てんされた微粉体内に
埋没する位置に固定配置し、連続的に脱気し、次いでシ
ール手段の下流側に微粉体が充てんされた筒状体を送り
出し、該シール手段にて筒状体の他端を融着切断して製
袋するので脱気手段を移動する必要なく、連続的に効率
よく微粉体の充てん、脱気及び製袋を行なうことができ
る。しかも、一端がシールされた筒状体内に充てんされ
た微粉体を脱気した後に製袋を行なうので大型の袋体を
あらかじめ用意する必要がなく、安価で経済的に製袋す
ることができる。
【0010】
【実施例】次に本発明の好ましい実施例を添付図面を参
照して説明する。
【0011】本発明による微粉体の連続脱気製袋装置を
参照番号10にて示す。連続脱気製袋装置10は微粉体
を貯蔵するホッパー11と、ポッパーからの微粉体を計
量し、後述する袋体に送るオーガー12とを備える。オ
ーガー12はスクリュー12aを内蔵しており、スクリ
ュー12aを回転して微粉体を送出する。
【0012】連続脱気製袋装置10ではポリエチレン,
塩化ビニル,ポリビニルアルコール等の合成樹脂フィル
ムのロール13より送り出される合成樹脂フィルム帯状
体13aが複数の支持ロール14を経てフォーマー15
に供給される。フォーマー15により合成樹脂フィルム
帯状体13aが円筒状に筒状体16の周りに巻かれ、縦
シーラー17により合成樹脂フィルムの重合部が融着さ
れ、両端が開放された合成樹脂フィルムの円筒体18が
筒状体16の周りに形成され、駆動ベルト19により下
方向(図2、矢印方向)へ給送される。両端が開放され
た合成樹脂フィルムの円筒体18が横シーラー20によ
り融着されると共に横シーラーに取付けたカッターによ
り融着部を切断すると図2に示されるよう一端がシール
された円筒体21が成形される。この際、合成樹脂フィ
ルム円筒体18の給送を停止し、オーガー12を付勢し
て所定量の微粉体23を一端がシールされた円筒体21
に充てんし、筒状体16の下端より下方に突出して設け
た脱気用多孔質フィルターエレメント22a,22bを
通して微粉体間の空気を脱気する。
【0013】脱気用多孔質フィルターエレメント22
a,22bは各々脱気管22a’,22b’を通して真
空ポンプ24に連結されており、吸引時には真空バルブ
25を開放する。微粉体が真空ポンプ25内に吸引され
るのを防止するためのフィルター26を設ける。
【0014】微粉体23の脱気終了後真空バルブ25を
閉鎖し、圧縮空気バルブ27を開放して圧縮空気を脱気
用多孔質フィルターエレメント22a,22bに送り、
フィルターエレメントの多孔質部に付着する微粉体を剥
離させ、目詰りを防止する。引き続いて駆動ベルト19
を付勢して所定量の微粉体23が充てんされた円筒体2
1を下方に移動させ(図2、矢印方向)、横シーラー2
0により融着すると共に横シーラーに取付けたカッター
により融着部を切断すると密封された袋体28が形成さ
れると同時に次の袋体を形成するため一端、すなわち底
部がシールされた次の円筒体が形成される。製造された
袋体28はコンベアー29により搬出され重量を測定し
てオーガー12の容量が再調整される。上述の操作は全
てシークエンス回路により自動的に制御され、連続的に
操作される。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば微粉体の脱気製袋を連続
的に行なうことができ、生産性を大幅に向上することが
できる。また、従来の装置の場合のように所定の袋体に
微粉体が入らなくなるという問題は発生せず、袋体の大
きさを小さくすることができるため袋体の包装用容器を
小さくすることができ、輸送貯蔵に有利である。更にま
た、微粉体の見掛け容積がほぼ一定に保たれ、計量精度
が向上するなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微粉体の連続脱気製袋装置の概略
を示す斜視図である。
【図2】本発明による微粉体の連続脱気製袋装置の脱気
系統を概略的に示す部分断面略示図である。
【符号の説明】
10 微粉体の連続脱気製袋装置 12 オーガー 15 フォーマー 18 合成樹脂フィルムの円筒体 20 横シーラー 22a,22b 脱気用多孔質フィルターエレメント 23 微粉体 24 真空ポンプ 28 袋体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉体の連続脱気製袋装置であって、該
    装置は、 合成樹脂フィルム帯状体を連続的に供給するためのフィ
    ルム供給手段と、 該フィルム供給手段から供給される該合成樹脂フィルム
    帯状体を連続的に筒状に成形し、両端が連通開放した連
    通筒状体を形成する筒状体形成手段と、 該合成樹脂フィルムの連通筒状体を融着して一端がシー
    ルされた筒状体を形成するためのシール手段と、 所定量の微粉体を前記一端がシールされた筒状体に充て
    んするための微粉体充てん手段と、 微粉体が充てんされた筒状体を前記シール手段の下流側
    に送り出す送り手段とを備え、 該送り手段により送り出され一端がシールされ且つ微粉
    体が充てんされた筒状体の他端を前記シール手段にて融
    着した後、融着部を切断して微粉体が充てんされた袋体
    を形成すると共に次の袋体を形成するため一端がシール
    された筒状体を形成する連続製袋装置において、 前記微粉体を前記一端がシールされた筒状体に充てんし
    た際に前記微粉体内に埋没する位置であって、前記シー
    ル手段の上流側に真空源に連結され微粉体間の空気を脱
    気するための脱気手段を固定配置することを特徴とする
    微粉体の連続脱気製袋装置。
  2. 【請求項2】 (a)合成樹脂フィルム帯状体を連続的
    に筒状に成形し、両端が連通開放した連通筒状体を形成
    し、 (b)該合成樹脂フィルムの連通筒状体をシール手段に
    より融着して一端がシールされた筒状体を形成し、 (c)所定量の微粉体を前記一端がシールされた筒状体
    に充てんすると共に、充てんされた微粉体内に埋没され
    た位置に固定され且つ真空源に連結された脱気部材を通
    して前記微粉体間の空気を脱気し、 (d)前記脱気された微粉体が充てんされた筒状体を前
    記シール手段の下流側に送り出し、 (e)前記一端がシールされ且つ脱気微粉体が充てんさ
    れた筒状体の他端を前記シール手段にて融着し、該融着
    部を切断して脱気微粉体が充てんされた袋体を形成する
    と同時に次の充てん工程に供するための一端がシールさ
    れた筒状体を形成し、 (f)次いで前記工程(c)乃至(e)を繰り返すことを
    特徴とする微粉体の連続脱気製袋方法。
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