JP2691270B2 - 整流覆い付き水中受波器 - Google Patents
整流覆い付き水中受波器Info
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Description
波器に係わり、更に詳しくは船舶の舷外板に水中受波器
を取付ける場合、航走中に生じる流体の圧力変動による
雑音(フローノイズ)の受波器に対する影響を軽減させ
た整流覆い付き水中受波器に関するものである。
ける場合、航走中に生じる流体の圧力変動による雑音が
受波器に対して影響するため、受波器の周囲を整流覆い
で覆うように構成されている。前記受波器に対する船舶
の航走中に生じる流体の圧力変動による雑音(フローノ
イズ)を低減させることが出来る原理を、整流覆いがな
い場合と、ある場合に分けて説明する。
を粘弾性材料2から成る被覆層で覆って成る受波器3の
場合であって、この場合には、流体雑音が粘弾性材料2
から成る被覆層を振動伝達して受波素子1に伝達する。
また、図14に示すように、受波器3に水等の液体層Y
aを介して整流覆い4が有る場合、流体の圧力変動によ
る雑音(フローノイズ)は、整流覆い4(膜の振動によ
る再放射)を通り、水に伝搬し、受波素子1に伝達す
る。
て、整流覆い4は膜として振動し、整流覆い4が音波を
再放射するものである。この時、整流覆い4(膜)の素
材の性質によって、流体の圧力変動による膜振動の特性
が変化し、更に放射特性が変化する。膜の性質として、
金属・繊維強化プラスチック(FRP)等の薄膜は、雑
音(フローノイズ)と同一特性で振動する。ゴム等の粘
弾性材の膜は、雑音(フローノイズ)より低い速度特性
で振動し、再放射して受波器に対する雑音の影響を軽減
するものである。
材製のものや、例えば、特開昭2−254387号公報
に開示されているように、音響透過が良い木材等を使用
したものが提案されている。また、水中受波器及びそれ
を覆う整流覆いの構成としては、例えば、図15に示す
ように、受波素子1を粘弾性材料2で覆って成る受波器
3の周囲を、所定の空間部Xを設けて門型状の整流覆い
4により覆って構成したものや、図16に示すように、
複数の受波器3を配列して構成した配列受波器5の周囲
を、所定の空間部Xを設けて門型状の整流覆い4により
覆って構成したもの、更に図17に示すように、配列受
波器5の範囲、例えば配列受波器5上の側面に、水中吸
音材または水中遮音材等から成る水中音響材6を装備さ
せたものが知られている。
ような従来の整流覆い4は、受波器3とは別の部位から
支持する構造であり、船舶の舷外板7に水中受波器3を
取付ける場合、受波器3の支持部と整流覆い4の支持部
4aを舷外板7に設ける必要があった。上記、図15の
受波器3及び整流覆い4の場合には、受波器3の交換等
を行う際に、整流覆い4を一々取外す必要があり、多く
の労力と時間を要すると言う問題がある。
4の場合には、船体の外形よりも大きく突出して流体抵
抗の大きな形状の整流覆い4となり、受波器の点検等に
おいて配列受波器5の整流覆い4を一々取外す必要があ
り、多くの労力と時間を要すると言う問題がある。更
に、配列受波器5の整流覆い4の形状を維持するため
に、整流覆い4に補強層や補強構造が必要となる問題が
あった。
4の場合には、受波器3,整流覆い4及び水中音響材6
を別個に取付けなければならず、また水中吸音材の場
合、水中吸音材の前面に従来の受波器3、整流覆い4を
装着すると、水中吸音材の性能を損なうため、水中吸音
材と受波器3を並列に装着しなければならず、各々の最
適な位置に装着することができない為、配列受波器5及
び水中吸音材の機能を制限することになる問題があっ
た。
案出されたもので、受波器の交換等を行う際に、整流覆
いを一々取外す必要がなく、簡単に、しかも個別に交換
作業や点検作業を容易に行うことが出来ると共に、構成
が簡単で、小型化することが出来る整流覆い付き水中受
波器を提供することを目的とするものである。また、配
列受波器には、船体の外形から突出する突起が短くな
り、小型,軽量化させることが出来、また受波器の取付
け、取外しが容易となり、更に整流覆いは、粘弾性材ま
たは補強層を含むだけなので、信号音の透過損失も低減
することが出来る整流覆い付き水中受波器を提供するこ
とを目的とするものである。
着する場合には、水中音響材付きの整流覆い付き水中受
波器とすることにより、水中受波器の装着と同時に水中
音響材を装着することが出来、また整流覆い付き水中受
波器の高さが低く、音響インピーダンスも水に近く出来
るので、水中吸音性能を損なうことなく、水中吸音材の
前面に整流覆い付き水中受波器を装着することが出来、
従って、配列受波器及び水中吸音材の各々の最適位置に
装着することが出来る整流覆い付き水中受波器を提供す
ることを目的とするものである。
成するため、受波素子を粘弾性材料で覆って成る受波器
部の表面に、液体層となる所定の空間部を設けて粘弾性
材料から成る整流覆いを取付け手段を介して取付け、前
記受波器部の底面を、舷外板に固定したことを要旨とす
るものである。
子を配列した受波部から成ることを要旨とするものであ
る。前記受波器部と整流覆いとで区画された空間部に、
液体を封入または、外部からの液体が流入,流出可能に
構成するものである。また、前記整流覆いは、粘弾性材
料または補強層を埋設した粘弾性材料により構成し、そ
の取付け手段として、受波器部と整流覆いとの接合面を
接着剤により一体的に接合するか、または受波器部と整
流覆いとの接合面をボルト,ねじ等の締結手段により固
定するものである。
覆いとの接合面を嵌合部を介して取付けるものである。
また、前記受波器部の底面に、水中音響材を取付けるこ
とも可能である。
の舷外板に整流覆い付き水中受波器の支持部だけ設置す
れば、水中受波器を簡単に装着でき、また受波器の交換
や点検等を行う場合には、整流覆いを個別に取外すこと
なく容易に行うことが出来、作業性を向上させることが
出来る。
実施例を説明する。なお、従来例と同一構成要素は、同
一符号を付して説明は省略する。図1は、この発明の第
1実施例を示す単体用の整流覆い付水中受波器を示し、
この受波器部10は、船舶の舷外板7に取付けられ、そ
の構成は、受波素子1をゴム等の粘弾性材料2で覆って
構成されている。
等の液体が封入または流入,流出可能な所定の空間部X
aを設けてゴム材料または粘弾性材料或いは補強層13
を埋設した門型状の整流覆い11が取付け手段12を介
して取付けてある。この整流覆い11のゴム材料として
は、クロロプレンゴム(CR),天然ゴム(NR)等の
ゴム材料が使用され、また粘弾性材料としては、ウレタ
ン樹脂,可撓性エポキシ樹脂等が使用される。また、補
強層13の材料としては、スチールコード,アラミド繊
維,カーボン繊維等が好ましい。
し、この実施例は、複数個の整流覆い付水中受波器を直
列または並列に配列した配列受波器14について実施し
たものである。また、この実施例では、海水等の液体が
入る空間部Xaが夫々区画されている。なお、受波器部
10及び整流覆い11の構成及び材料は、上記第1実施
例と同様なので、同一符号を付して説明は省略する。
4の変形例であって、この第3実施例の配列受波器15
は、複数個の受波素子1を所定の間隔を隔てて配設する
と共に、複数個の受波素子1をゴム等の粘弾性材料2で
覆って一体的に構成し、更に受波器部15の上面に、海
水等の液体が封入または流入,流出可能な所定の空間部
Xaを設けて一つの門型状の整流覆い11で覆うように
構成したものである。
成及び材料は、上記第1実施例と同様なので、同一符号
を付して説明は省略する。図4は、受波器部10と門型
状の整流覆い11との取付け手段12及び液体の封入手
段の実施例を示し、この第4実施例は、上記第1実施例
における受波器部10の表面10aと整流覆い11との
接合面16を接着剤Gにより一体的に接合し、空間部X
aに液体を封入させたものである。
成及び材料は、上記第1実施例と同様なので、同一符号
を付して説明は省略する。また、図5は、受波器部10
と門型状の整流覆い11との取付け手段12及び液体の
封入手段の第5実施例を示し、この実施例は、上記第1
実施例における受波器部10の表面10aと整流覆い1
1との接合面16を接着剤Gにより一体的に接合し、空
間部Xa内へエアー抜き穴を兼ねた流入,流出路17を
介して液体を流入または流出されるようにした実施例で
ある。
整流覆い11との取付け手段12の第6実施例及び第7
実施例を示し、第6実施例の取付け手段12は、受波器
部10と門型状の整流覆い11との接合面16をボルト
18a,18bを介して締結固定したものであり、また
図7の第7実施例は、受波器部10の表面10aと整流
覆い11の脚部11aとの接合面16を、脚部11aに
埋設したビードリング20とリム21を介して嵌め込み
固定したものである。
液体を流入または流出されるようにする手段及び構成,
材料については、上記実施例と同様なので、同一符号を
付して説明は省略する。図8及び図9は、実際の形状に
基づく受波器部10と整流覆い11との平面図と、Aー
A矢視断面図を示し、受波素子1をゴム等の粘弾性材料
2で覆って構成した受波器部10には、表面10aの中
央に、断面凹状の凹部22aを形成し、その両側には、
エアー抜き穴を兼ねた流入,流出路17aが形成してあ
る。
ーチ状の凹部22bを形成し、その内部には、スチール
コード等の補強層材料が直交して形成される曲率のつい
た補強層23と補強層の端末部を止めるビードリング2
3aが埋設されている。このような整流覆い11は、高
精度の形状維持が要求される場合に使用するものであ
る。そして、受波器部10の表面10aの外周と整流覆
い11の周囲とを固定し、前記受波器部10の凹部22
aと整流覆い11のアーチ状の凹部22bとで液体を流
入または流出させる空間部Xaを構成するものである。
また、この空間部Xaに、前記エアー抜き穴を兼ねた流
入,流出路17aを連通させるように構成する。
に受波器部10を組み込んだ第8実施例及び第9実施例
を示し、図10の第8実施例は、整流覆い11に形成し
た空間部Xaの下部に、受波素子1をゴム等の粘弾性材
料2で覆って構成した受波器部10が嵌合する凹溝24
を形成し、この凹溝24に、受波器部10を嵌合させ
て、取付けビス25を介して整流覆い11の底壁に固定
するようにしたものである。 また、図11の第9実施
例は、整流覆い11を断面略C字状に形成したもので、
整流覆い11の脚部11aの先端にフランジ部26を設
けて、その部分に引っ掛かるように、断面凸状に形成し
た受波器部10を組み込み、取付けビス27を介して整
流覆い11のフランジ部26に固定するようにしたもの
である。
体を流入または流出されるようにする手段及び構成,材
料については、上記実施例と同様なので、同一符号を付
して説明は省略する。また、図12は水中吸音材または
水中遮音材等から成る水中音響材6を受波器部3の下部
に直列に配設した第10実施例を示し、船舶の舷外板7
上に、水中音響材6を設置し、その上部に受波素子1を
ゴム等の粘弾性材料2で覆って構成した受波器部10を
固定し、更にその上面10aに、門型状の整流覆い11
を固定したものである。
液体を流入または流出されるようにする手段及び構成,
材料については、上記実施例と同様なので、同一符号を
付して説明は省略する。更に、複数個の整流覆い付水中
受波器を直列または並列に配列した配列受波器14また
は15について、整流覆い付水中受波器の背面に水中遮
音材から成る水中音響材6を取付ける場合が考えられ、
この実施例の場合には、配列受波器14または15を装
着する船体部に受波器部背面及び側方から雑音を低減す
る場合に実施するものである。また、配列受波器14ま
たは15を装着する船体部には、被探知用から成る水中
音響材を装着することもある。
装着する船体部に、他の音響機能を付与する必要がある
とき、水中音響材付きの整流覆い付き水中受波器部によ
り一度に容易に船体へ装着することが出来るものであ
る。更に、水中吸音材等の水中音響材6の前面に位置す
る整流覆い付き水中受波器は、音響インピーダンスが水
に近く、高さを小さくすることが出来るので、水中吸音
材の性能を損なうことがなく、整流覆い付き水中受波器
と水中吸音材とを同位置に装着することが出来る。従っ
て、配列受波器14または15及び水中吸音材の各々の
最適位置に各々の機能を制限することなく装着が可能と
なるものである。
弾性材料で覆って成る受波器部の表面に、液体層となる
所定の空間部を設けて粘弾性材料から成る整流覆いを取
付け手段を介して取付け、前記受波器部の底面を、舷外
板に固定したので、以下のような優れた効果を奏するも
のである。 (a).受波器の交換等を行う際に、整流覆いを一々取
外す必要がなく、簡単に、しかも個別に交換作業や点検
作業を容易に行うことが出来る。 (b).構成が簡単で、小型化することが出来、取扱が
容易となる。 (c).配列受波器の場合には、船体の外形から突出す
る突起が短くなり、小型,軽量化させることが出来、ま
た受波器の取付け、取外しが容易となり、更に整流覆い
は、粘弾性材または補強層を含むだけなので、信号音の
透過損失も低減することが出来る。 (d).配列受波器の範囲に水中音響材を装着する場合
には、水中音響材付きの整流覆い付き水中受波器とする
ことにより、水中受波器の装着と同時に水中音響材を装
着することが出来、また整流覆い付き水中受波器の高さ
が低く、音響インピーダンスも水に近く出来るので、水
中吸音性能を損なうことなく、水中吸音材の前面に整流
覆い付き水中受波器を装着することが出来、また配列受
波器及び水中吸音材の各々の最適位置に機能を制限する
ことなく装着することが出来る。
断面図である。
の発明の配列受波器の断面図である。
を示す断面図である。
び液体の封入手段の第4実施例を示す断面図である。
び液体の封入手段の第5実施例を示す断面図である。
第6実施例を示す断面図である。
第7実施例を示す断面図である。
面図である。
第8実施例を示す断面図である。
第9実施例を示す断面図である。
音響材を受波器部の下部に直列に配設したこの発明の第
10実施例を示す断面図である。
の圧力変動による雑音(フローノイズ)を低減させるこ
とが出来る原理を示す説明図であって、整流覆いがない
場合の水中受波器部の断面図である。
の圧力変動による雑音(フローノイズ)を低減させるこ
とが出来る原理を示す説明図であって、整流覆いがある
場合の水中受波器部の断面図である。
ある。
の取付け状態を示す断面図である。
兼ねた流入,流出路 Xa 空間部 G 接着剤 Ya 液体層
Claims (10)
- 【請求項1】 受波素子を粘弾性材料で覆って成る受波
器部の表面に、液体層となる所定の空間部を設けて粘弾
性材料から成る整流覆いを取付け、前記受波器部の底面
を、舷外板に固定したことを特徴とする整流覆い付き水
中受波器。 - 【請求項2】 複数の受波素子を配列した受波器部から
成る請求項1に記載の整流覆い付き水中受波器。 - 【請求項3】 整流覆い付き水中受波器を複数配列して
成る請求項1または請求項2に記載の整流覆い付き水中
受波器。 - 【請求項4】 前記受波器部と整流覆いとで区画された
空間部に、液体を封入した請求項1または請求項2に記
載の整流覆い付き水中受波器。 - 【請求項5】 前記受波器部と整流覆いとで区画された
空間部に、外部からの液体が流入,流出可能に構成した
請求項1または請求項2に記載の整流覆い付き水中受波
器。 - 【請求項6】 前記整流覆いが、補強層を埋設した粘弾
性材料により構成した請求項1または請求項2に記載の
整流覆い付き水中受波器。 - 【請求項7】 前記受波器部に対する整流覆いの取付け
手段として、受波器部と整流覆いとの接合面を接着剤に
より一体的に接合した請求項1ないし請求項6に記載の
整流覆い付き水中受波器。 - 【請求項8】 前記受波器部に対する整流覆いの取付け
手段として、受波器部と整流覆いとの接合面をボルト,
ねじ等の締結手段により固定した請求項1ないし請求項
6に記載の整流覆い付き水中受波器。 - 【請求項9】 前記受波器部に対する整流覆いの取付け
手段として、受波器部と整流覆いとの接合面を嵌合部を
介して取付けた請求項1ないし請求項6に記載の整流覆
い付き水中受波器。 - 【請求項10】 前記受波器部の底面に、水中音響材を
取付けた請求項1または請求項2に記載の整流覆い付き
水中受波器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6320864A JP2691270B2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | 整流覆い付き水中受波器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6320864A JP2691270B2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | 整流覆い付き水中受波器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08182090A JPH08182090A (ja) | 1996-07-12 |
JP2691270B2 true JP2691270B2 (ja) | 1997-12-17 |
Family
ID=18126112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6320864A Expired - Lifetime JP2691270B2 (ja) | 1994-12-22 | 1994-12-22 | 整流覆い付き水中受波器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2691270B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4432245B2 (ja) * | 2000-06-02 | 2010-03-17 | パナソニック電工株式会社 | 超音波振動子 |
JP4591302B2 (ja) | 2005-10-12 | 2010-12-01 | 株式会社デンソー | 超音波センサの取付構造 |
-
1994
- 1994-12-22 JP JP6320864A patent/JP2691270B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08182090A (ja) | 1996-07-12 |
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