JP2691268B2 - 眼科装置 - Google Patents

眼科装置

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JP2691268B2
JP2691268B2 JP4078891A JP7889192A JP2691268B2 JP 2691268 B2 JP2691268 B2 JP 2691268B2 JP 4078891 A JP4078891 A JP 4078891A JP 7889192 A JP7889192 A JP 7889192A JP 2691268 B2 JP2691268 B2 JP 2691268B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼科医院等で利用され
ている眼科装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年において、眼底カメラやレフラクト
メータ等の検眼装置は、被検眼に散瞳剤を滴下しない無
散瞳形式の機種が主流となっている。一般に、無散瞳形
式の検眼装置は瞳孔収縮を防止するために、赤外光を利
用して被検眼の前眼部や眼底を照明し、各種の検査を行
うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の実
施例では、被検眼透光体内に混濁があって測定された屈
折値に大きな誤差が生じたり、眼底像にフレアが生じて
画質低下を招いても、積極的に原因を確認する手段がな
い。また、水晶体が混濁した白内障を撮影するためのカ
タラクトカメラやシャインプルーフ原理を応用した水晶
体撮影カメラが知られているが、これらは未だ混濁状態
の出力に関して充分に汎用的な構成ではない。
【0004】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
眼底撮影や屈折測定を行う際にフレアや測定値異常の原
因となる被検眼透光体の混濁の確認ができる眼科装置を
提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、このような眼科装置
において特に汎用性を向上させるように、混濁状態の出
力状態を調整でき、より望ましい形で混濁確認ができる
ようにした眼科装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの第1発明に係る眼科装置は、被検眼の検査を行うた
めの検査手段と、被検眼の瞳孔領域を経て眼内に赤外光
を投射して眼底を照明する照明手段と、該照明手段によ
り照明された被検眼の透光体部の混濁による眼底反射光
の遮蔽状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像さ
れた前記遮蔽状態画像の画像信号を記憶する記憶手段
と、該記憶手段に記憶された前記遮蔽状態画像を前記検
査手段の検査結果と共に出力する出力手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0007】また、上述の他の目的を達成するための第
2発明に係る眼科装置は、被検眼の瞳孔領域を経て眼内
に赤外光を投射して眼底を照明する照明手段と、該照明
手段の照明輝度を変更する変更手段と、前記照明手段に
より照明された被検眼の透光体部の混濁による眼底反射
光の遮蔽状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像
された前記遮蔽状態画像の画像信号を記憶する記憶手段
と、該記憶手段に記憶された前記遮蔽状態画像を出力す
る出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】更に、上述の他の目的を達成するための第
3発明に係る眼科装置は、被検眼の瞳孔領域を経て眼内
に赤外光を投射して眼底を照明する照明手段と、該照明
手段により照明された被検眼の透光体部の混濁による眼
底反射光の遮蔽状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段
に撮像された前記遮蔽状態画像の画像信号を記憶する記
憶手段と、該記憶手段に記憶された前記遮蔽状態画像の
出力すべき倍率を電気的に変更する変更手段と、該変更
手段で倍率を変更した前記遮蔽状態画像を出力する出力
手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】上述の構成を有する眼科装置は、被検眼内に赤
外光を投影し、被検眼透過体の混濁によって遮光された
眼底反射光を観察する。
【0010】
【実施例】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。図1は前眼部撮影機能と眼屈折測定機能とを有す
る第1の実施例の構成図である。第1の波長の光束を発
する屈折測定用赤外光源1から被検眼Eに至る光路O1上
には、図2に示すような中心開口2aを有するアパーチ
ャマスク2、孔あきミラー3、投影レンズ4、ミラー
5、第1の波長の光束のみを反射するダイクロイックミ
ラー6、対物レンズ7、第1の波長の光束を透過するダ
イクロイックミラー8が順次に設けられている。
【0011】ダイクロイックミラー6の後方には、結像
レンズ9、第1の波長の光束のみを反射するダイクロイ
ックミラー10、検出波長幅の広いテレビカメラ11が
順次に設けられている。また、孔あきミラー3とダイク
ロイックミラー10の間には、図3に示すような6つの
孔部12aを有するアパーチャマスク12、結像レンズ
13、6つのくさび型プリズムから成るマルチプリズム
14が配設され、テレビカメラ11の出力は信号処理器
15に接続され、テレビモニタ16又はプリンタ17に
出力されるようになっている。
【0012】また、被検眼Eの正面下方又は上方位置に
は第2の波長の光束を発する前眼部照明用赤外光源18
が配設され、ダイクロイックミラー8の入射方向には投
影レンズ19、第3の波長の光束を出射する眼内照明用
赤外光源20が設けられている。ダイクロイックミラー
8は第3の波長の光束の一部を反射し一部を透過する特
性を有し、眼内像はテレビカメラ11によって撮像され
る構成とされている。なお、アパーチャマスク2とテレ
ビカメラ11は被検眼Eの眼底Erに対して共役であり、
またアパーチャマスク12は角膜Ecとほぼ共役であり、
更にテレビカメラ11は光源18、20の波長では前眼
部と共役であり、光源1の波長では眼底部と共役な関係
とされている。
【0013】赤外光源18による前眼部反射光はダイク
ロイックミラー8、対物レンズ7、ダイクロイックミラ
ー6を順次に透過し、結像レンズ9、ダイクロイックミ
ラー10を経てテレビカメラ11によって受光され、前
眼部像は図4に示すようにテレビカメラ11によって撮
像される。この状態では、瞳孔Epは暗くなっているが、
眼内照明用赤外光源20を点灯し被検眼E内を照明する
と、仮に被検眼Eに白内障等の理由により混濁個所があ
れば、図5に示すように混濁部Emが眼底反射光を遮光す
るため、暗像となってテレビモニタ16上に現れるの
で、このときのテレビ画像信号を信号処理器15の内部
に一旦記憶する。また、信号処理器15には記憶した前
眼部像をテレビモニタ16上に再生させるスイッチ15
aが接続されており、再生して被検者に見せることがで
きる。
【0014】屈折測定を行う場合には、屈折測定用赤外
光源1が発光し、光束は光路O1を通って被検眼Eに到達
する。被検眼Eの眼底Erによる反射光は同じ経路を途中
まで戻り、孔あきミラー3によって反射され、アパーチ
ャマスク12、結像レンズ13、マルチプリズム14、
ダイクロイックミラー10を経てテレビカメラ11によ
って撮像される。この撮像は図6に示すような6つのア
パーチャマスク2の像とされ、6つの像2a’の位置関
係から信号処理器15によって眼屈折値が求められる。
【0015】屈折値の測定後に、屈折値と信号処理器1
5に記憶された画像は、図7に示すようにプリンタ17
によって記録紙17aに印刷される。屈折値に異常があ
り、その原因が眼内混濁のためによるためか否かは、記
録紙17aから即座に確認できる。なお、ダイクロイッ
クミラー8は混濁確認時以外は光路外に退避できる構成
にしてもよく、眼内照明用赤外光源20の代りに前眼部
照明用赤外光源18を利用してもよい。
【0016】図8は第1の実施例を変形した第2の実施
例の構成図である。対物レンズ7の後方で光路O1と重な
らない位置に、上下に可動なミラー21と眼内照明用赤
外光源22が設けられている。
【0017】前眼部撮影時には、前眼部照明用赤外光源
18と眼内照明用赤外光源22が点灯され、ミラー21
を介して被検眼Eの前眼部及び眼内を照明する。前眼部
像はテレビカメラ11によって撮像され信号処理器15
に記憶され、第1の実施例と同様に眼屈折値を合わせて
出力される。ミラー21は対物レンズ7の後方に位置し
ているため、検眼装置と被検眼Eの動作距離を十分に大
きく取ることができ、被検者の不快感を和らげることが
できる。
【0018】図9は第3の実施例の構成図である。光源
26から被検眼Eに至る光路O2上には、レンズ27、赤
外フィルタ28、フラッシュチューブ等の眼底撮影用光
源29、レンズ30、ミラー31、円環状開口を有する
リングスリット32、レンズ33、光路O2上に挿脱可能
な遮光板34、中央部に開口を有する孔あきミラー3
5、光路O2上に挿脱可能な前眼部観察レンズ36、対物
レンズ37が順次に配列されている。孔あきミラー35
の後方には、前後に可動なフォーカスレンズ38、結像
レンズ39、光路外には跳ね上げ可能な跳ね上げミラー
40、フィルム41が順次に配列されている。
【0019】跳ね上げミラー40の反射方向には、光路
内に挿脱可能な拡大レンズ42、テレビレンズ43、テ
レビカメラ44が配設されており、テレビカメラ44の
出力はテレビモニタ45とテレビ信号記憶手段46に接
続されている。また、テレビ信号記憶手段46には記憶
された画像及びデータを再生する写し込みモニタ47が
接続され、レンズ48、ミラー49を介してフィルム4
1に画像を写し込むようになっている。
【0020】なお、テレビ信号記憶手段46には図1の
スイッチ15aと同様に、記憶像をテレビモニタ45上
に再生させるスイッチ46aが接続されている。また、
対物レンズ37の前方上部には、前眼部照明用赤外光源
50が設けられ、更にダイクロイックミラー51が光路
O2内に挿脱可能とされ、その入射方向にはレンズ52、
眼内照明用赤外光源53が配置されていて、被検眼Eの
前眼部及び眼内を照明できるようになっている。また、
赤外光源53には、その輝度を変更する手段の1つとし
て可変抵抗53aが接続されている。
【0021】アライメント時には、遮光板34は光路内
に挿入されて光源26からの光を遮光する。前眼部観察
レンズ36とダイクロイックミラー51を光路内に挿入
し、前眼部照明用赤外光源50と眼内照明用赤外光源5
3を点灯すると、前眼部及び被検眼Eの眼内が照明され
る。テレビカメラ44によって眼内混濁の有無が確認さ
れ、テレビ画像はテレビ信号記憶手段46に記憶され
る。次に、遮光板34、前眼部観察レンズ36、ダイク
ロイックミラー51を光路外に退避させ、跳ね上げミラ
ー40を跳ね上げた状態で眼底撮影用光源29を点灯す
る。すると、眼底像はフィルム41によって撮像され、
同時に写し込みモニタ47が点灯して、データと前眼部
像も図10に示すようにフィルム41に写し込まれる。
【0022】なお、前眼部観察時には得られた画像信号
を電気的に拡大し拡大観察を行うこともできる。被検眼
Eの屈折力により眼底Erへの赤外光源53からの透光結
像状態及び反射状態が変化し観察明るさが変化するの
で、これを補正する手段として合焦レンズ38の移動に
連動して、可変抵抗53aにより光源53の輝度の調整
を行えばよい。
【0023】図11は第3の実施例を変形した第4の実
施例の構成図である。対物レンズ37の後方の光路O2と
は重ならない位置に、被検眼E内を照明するミラー5
4、眼内照明用赤外光源55が設けられている。この場
合においても、赤外光源55にはその輝度を変更するた
めに可変抵抗55aが接続されている。
【0024】前眼部撮影時には、前眼部照明用赤外光源
50と眼内照明用赤外光源55が点灯し被検眼Eの前眼
部及び眼内を照明する。上述の第3の実施例と同様に、
前眼部像及び眼底像はフィルム41に記録される。ミラ
ー54は対物レンズ37の後方に配置されているため、
被検者が不快感を感ずることもなく、また対物レンズ3
7と被検眼Eとの距離を広くとれるため、操作性が向上
する。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように第1発明に係る眼科
装置は、混濁状態画像を検査結果と共に出力することに
より、検査結果と比較しながら被検眼透過帯内の混濁の
有無を定性的に確認することが可能となり、屈折特定値
異常や眼底撮影中にフレアが発生して検査結果に異常が
発生した場合も、その原因を即座に明らかにすることが
できる。特に、混濁状態画像を一旦記憶しておいて検査
結果と共に出力する構成とすることにより、出力して確
認すべき混濁状態画像を予め得ておいて、後に検査結果
が得られた時点でこれと共に出力することが可能とな
り、検者は常に確認すべき混濁状態画像と検査結果との
比較ができるという利点を有する。
【0026】また、第2、第3発明に係る眼科装置は、
遮光状態画像の表示を照明状態を変えて行うか、又は表
示倍率を変えて行うことができるので、より望ましい形
で定性的な混濁確認ができ、このように照明状態を変え
又は表示倍率を変える混濁状態画像を一旦記憶した画像
としたことにより、予め望ましい状態の観察用画像を形
成し、これを記憶し後に出力して観察することができ
る。
【0027】特に、第2発明のように照明輝度を変更で
きる場合には、照明状態を良好に調整した画像を記憶し
ておけるので、その後の被検眼の照明状態の変化如何に
拘わらず、検者は後からこの照明を良好に調整した画像
を確認できる。
【0028】また、第3発明のように表示倍率を変更で
きる場合には、その他の条件が良好で得られた画像を、
その後の被検眼の変化に拘わらず後から倍率を適正に補
正して確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成図である。
【図2】絞りの平面図である。
【図3】マルチアパーチャマスクの平面図である。
【図4】前眼部撮影像の説明図である。
【図5】混濁部を有する被検眼の説明図である。
【図6】屈折測定時におけるテレビカメラの撮影像であ
る。
【図7】記録紙の説明図である。
【図8】第2の実施例の構成図である。
【図9】第3の実施例の構成図である。
【図10】フィルムの説明図である。
【図11】第4の実施例の構成図である。
【符号の説明】
1 屈折測定用赤外光源 6、8、10、51 ダイクロイックミラー 11、44 テレビカメラ 15 信号処理器 16、45 テレビモニタ 17 プリンタ 17a 記録紙 18、50 前眼部照明用赤外光源 20、22、53、55 眼内照明用光源 26 眼底撮影用光源 40 跳ね上げミラー 41 フィルム 47 写し込みモニタ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼の検査を行うための検査手段と、
    被検眼の瞳孔領域を経て眼内に赤外光を投射して眼底を
    照明する照明手段と、該照明手段により照明された被検
    眼の透光体部の混濁による眼底反射光の遮蔽状態を撮像
    する撮像手段と、該撮像手段で撮像された前記遮蔽状態
    画像の画像信号を記憶する記憶手段と、該記憶手段に記
    憶された前記遮蔽状態画像を前記検査手段の検査結果と
    共に出力する出力手段とを備えたことを特徴とする眼科
    装置。
  2. 【請求項2】 前記検査手段は無散瞳眼底撮影手段であ
    り、前記出力手段は前記遮蔽状態画像を一旦電気的又は
    磁気的に記憶して前記無散瞳眼底撮影手段による撮影眼
    底画像と共に記録する請求項1に記載の眼科装置。
  3. 【請求項3】 前記検査手段は自動眼屈折測定手段であ
    り、前記出力手段は前記遮蔽状態画像を前記自動眼屈折
    測定手段の測定結果と共に表示する請求項1に記載の眼
    科装置。
  4. 【請求項4】 被検眼の瞳孔領域を経て眼内に赤外光を
    投射して眼底を照明する照明手段と、該照明手段の照明
    輝度を変更する変更手段と、前記照明手段により照明さ
    れた被検眼の透光体部の混濁による眼底反射光の遮蔽状
    態を撮像する撮像手段と、該撮像手段で撮像された前記
    遮蔽状態画像の画像信号を記憶する記憶手段と、該記憶
    手段に記憶された前記遮蔽状態画像を出力する出力手段
    とを備えたことを特徴とする眼科装置。
  5. 【請求項5】 被検眼の瞳孔領域を経て眼内に赤外光を
    投射して眼底を照明する照明手段と、該照明手段により
    照明された被検眼の透光体部の混濁による眼底反射光の
    遮蔽状態を撮像する撮像手段と、該撮像手段に撮像され
    た前記遮蔽状態画像の画像信号を記憶する記憶手段と、
    該記憶手段に記憶された前記遮蔽状態画像の出力すべき
    倍率を電気的に変更する変更手段と、該変更手段で倍率
    を変更した前記遮蔽状態画像を出力する出力手段とを備
    えたことを特徴とする眼科装置。
JP4078891A 1992-02-28 1992-02-28 眼科装置 Expired - Lifetime JP2691268B2 (ja)

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