JP2690823B2 - 開閉弁 - Google Patents

開閉弁

Info

Publication number
JP2690823B2
JP2690823B2 JP14356791A JP14356791A JP2690823B2 JP 2690823 B2 JP2690823 B2 JP 2690823B2 JP 14356791 A JP14356791 A JP 14356791A JP 14356791 A JP14356791 A JP 14356791A JP 2690823 B2 JP2690823 B2 JP 2690823B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
valve seat
film
diaphragm
fluid passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14356791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04370480A (ja
Inventor
晃 田村
方志 遠藤
雅郎 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP14356791A priority Critical patent/JP2690823B2/ja
Publication of JPH04370480A publication Critical patent/JPH04370480A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2690823B2 publication Critical patent/JP2690823B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本体内の流体通路上に
形成された弁座と、これに対向配置される弁体との離接
により流体通路を開閉する開閉弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来装置として特開平2−26
6171号公報に開示される開閉弁が知られている。こ
の従来装置では何れも金属製の弁体と弁座との当接部分
の接触気密性を向上させるために、メッキ法、蒸着法等
によって弁体若くは弁座の少なくとも一方に金、銀等の
延展性に富む金属の膜が形成されている。このように形
成された延展性に富む金属膜のシール作用により弁閉塞
時における流体のリーク防止が確実に行われ、しかも弁
体と弁座との接離繰り返しに起因する金属粉塵の発生も
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、弁体若くは
弁座の材質である金属体、あるいはメッキ法、スパッタ
リング法、電子ビーム(EB)法等によって形成された
金属膜は微視的に見た場合には多孔性を呈しており、ど
うしても金属体及び金属膜の孔内には酸素等のガスが少
量ながら吸着されてしまう。このような開閉弁を用いた
超真空装置で超高真空を達成しようとしても孔内の吸着
ガスが少しずつ放出し、超高真空が達成されるまでに長
時間を要する。また、超高真空達成後に開弁して真空状
態を解除すれば再び金属膜にガスが吸着されるため、超
高真空を達成する際には常に時間がかかる。
【0004】本発明は上記の問題に鑑みて成されたもの
であり、その目的は、弁閉塞時の弁体と弁座との間の気
密性に優れるばかりでなく、ガス吸着・ガス放出を可及
的に抑制することにより超真空装置に用いたときでも速
やかに超高真空を達成することが可能な開閉弁を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、本体内の流体通路上に形成された弁座
と、これに対向配置される弁体とを備え、弁体と弁座と
の当接により流体通路を閉塞すると共に両者の離間によ
り流体通路を開放する開閉弁において、弁体及び弁座の
何れか一方には延展性金属の膜をイオンクラスタービー
ム蒸着法にて形成し、他方には異種物質の膜をイオンク
ラスタービーム蒸着法にて形成した。
【0006】
【作用】弁体若くは弁座の何れかに形成された延展性金
属の膜によって流体のリークが防止されるため、弁閉塞
時において両者間に優れた気密状態を保つことができ
る。また、弁体側の膜と弁座側の膜とは異種材であるた
め、同種材の接離にて生じ易い付着転移もなくなる。更
に、高真空中にて生成した膜形成物質のイオンクラスタ
ーにより膜形成を行う上記の蒸着方法によれば、ガスを
含有しない無孔性の極めて緻密な膜を弁体及び弁座部分
に形成できる。このような無孔性の膜をより広範囲に形
成すれば開閉弁内でのガス放出及びガス吸着を可及的に
抑制でき、このような開閉弁を用いた超真空装置におけ
る超高真空達成時間が短縮される。
【0007】
【実施例】以下に本発明を具体化した一実施例について
図1〜図5に基づいて説明する。図1に示されるよう
に、円筒形状の本体1の内部には流体通路2が形成され
ており、流体通路2の両端にはそれぞれ入力ポート3及
び出力ポート4が形成されている。本体1中央部の上側
には入力ポート3に連通する円形状の開口5が形成され
ており、この開口5の外周部分が弁座6となっている。
弁座6の外周近傍には出力ポート4に連通する別の開口
7が形成されている。
【0008】本体1の上側にはバネハウジング8が配置
されると共に、バネハウジング8と本体1との間には弁
体としてステンレス製のダイヤフラム9が挟持されてお
り、これら8,9は締め付けビス10によって本体1に
接合固定されている。ダイヤフラム9の周縁部は本体1
の上側に環状に設けられた接合シール面11によって支
持されており、中央部分のみが上下動可能になってい
る。
【0009】バネハウジング8内には支持ロッド12が
スライド可能に収容されており、支持ロッド12の下端
がダイヤフラム9に固定されている。支持ロッド12の
外周部にはバネ13が配置されている。バネ13の一端
はバネハウジング8内の段部14と当接し、他端が支持
ロッド12に設けられたバネ座15と当接しており、こ
のバネ13の付勢力によって通常支持ロッド12は上方
に付勢される。
【0010】バネハウジング8の上側にはエアシリンダ
16が螺着されており、エアシリンダ16内の作動ロッ
ド17の突出端が支持ロッド12の上端と接離可能に配
置されている。エアシリンダ16に対するエア供給によ
り作動ロッド17が下動すると、ダイヤフラム9と弁座
6とが接合し、流体通路2が閉塞される。エアシリンダ
16からのエア排気により作動ロッド17が上動する
と、ダイヤフラム9と弁座6とが離間し、流体通路2が
開放される。
【0011】弁座6の表面には延展性金属である銀の膜
19が形成されており、ダイヤフラム9の下面には酸化
珪素の膜20が形成されている。これらの膜19,20
の形成は以下に述べるイオンクラスタービーム(IC
B)蒸着法によって行われる。図2はICB蒸着装置を
示す。Vは真空槽であり、真空槽V内には上部にノズル
21を有する半密閉形状のるつぼ22、加熱ヒータ2
3、電子放射源24及び加速電極25が収容されてい
る。高真空中のるつぼ22を加熱ヒータ23によって加
熱すると、蒸着物質が蒸発してるつぼ22の内部圧力が
上昇する。るつぼ22内の圧力上昇に伴ってノズル21
から高真空中に蒸着物質の蒸気が噴射され、その物質蒸
気は噴射直後にるつぼ22内外の圧力差の影響を受け
る。この圧力差により物質蒸気が断熱膨張し、100〜
2000個程度の原子からなるクラスター26が形成さ
れる。クラスター26のうち一部のものは電子放射源2
4から放射される電子シャワーによってイオン化され、
イオンクラスター27となる。イオンクラスター27は
加速電極25によって高い加速エネルギーが付与された
後に、蒸着目的物である弁座6に到達する。高い加速エ
ネルギーを持ったイオンクラスター27が蒸着目的物に
衝突することによりイオンクラスター27が広範囲に拡
散するため、例えば図1のように弁座6部分を蒸着目的
物とすれば銀イオンクラスター27が拡散して均一かつ
付着力の高い膜19が形成される。また、弁座6部分の
ように内部が入り組んだ構造では視認不能部分に膜形成
することは通常困難である。しかし、弁座6の内周面及
び外周面にはダイヤフラム9側から視認可能なテーパ1
8が設けられており、弁座6の内周面及び外周面のより
広範囲部分に膜形成することができる。
【0012】本発明はICB蒸着法が蒸着目的物に対し
て緻密な薄膜を形成できることに着目したものである。
図3〜図5にその事実を示すグラフが示されている。図
3、図4及び図5のグラフは、それぞれICB法、スパ
ッタリング法及び電子ビーム(EB)法を用い、ガラス
上に約5000Åの銀薄膜を形成した場合における膜の
深さと膜中の酸素含有率(%)との関係を示している。
スパッタリング法及び電子ビーム法で形成された膜は微
視的に見ると多孔性を有するものであるため、図4及び
図5のように膜中に約10〜20%程度の酸素が含有さ
れてしまう。しかし、ICB法の場合では形成される膜
は無孔性の極めて緻密なものになり、図3のように膜中
には殆ど酸素が混入しないことが分かる。
【0013】上述のようにガスを含有しない無孔性の極
めて緻密な膜19が広範囲に形成可能であるため、流体
通路2内におけるガス放出及びガス吸着は殆ど生じな
い。従って、このような開閉弁を用いた超真空装置で超
高真空を達成しようとすれば従来よりも短時間で超高真
空を達成することができ、超高真空達成後に開弁して真
空状態を解除したとしても再び金属膜にガスが吸着され
る心配もなくなる。
【0014】ダイヤフラム9と弁座6との接離部分に延
展性金属を有する銀の膜19を形成した開閉弁では、両
者6,9間の接触気密性が改善され、弁閉塞時における
流体のリークが確実に防止できる。更に、ダイヤフラム
9側の膜20と弁座6側の膜19とは互いに異種材のも
のであるため、両者6,9が繰り返し接離しても膜同士
が互いに付着転移することがない。
【0015】また、ダイヤフラム9と本体1との接合シ
ール面11がダイヤフラム9における銀膜20の形成面
であるため、従来のように金属Oリング等の外部シール
材を用いることなく確実に外部シールを実現することが
できる。外部シール材が不要になることで外部シールや
弁座6にうねりが生じることはなく、従ってダイヤフラ
ム9がねじれたり傾いたりすることもない。また、外部
シール材及び弁座6部分のシール面の検査を同時に行う
ことができる。
【0016】本発明は前記実施例のみに勿論限定される
ものではなく、例えば、異なった角度からICB蒸着を
行いICB膜を流体通路2全面に形成してもよく、種類
の異なる蒸着物質を組み合わせて膜を形成することも可
能である。また、本実施例では弁体としてダイヤフラム
9を用いた場合について述べているが、これ以外の通常
の弁体についても勿論適用が可能である。
【0017】また、弁体9側に延展性金属膜を設けた
り、延展性金属膜として銀以外にも金、銅等を用いた
り、延展性金属に対する異種材としては酸化珪素以外に
も窒化珪素、酸化チタン等を用いてもよい。尚、本発明
の開閉弁は真空装置のみならず半導体装置の薬ガス切換
弁として用いることにも好適である。
【0018】
【発明の効果】本発明の開閉弁によれば、弁閉塞時の弁
体と弁座との間の気密性に優れるばかりでなく、ガス吸
着・ガス放出を可及的に抑制することにより超真空装置
に用いたときでも速やかに超高真空を達成することがで
きるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の開閉弁の開放状態を示す縦断面図
である。
【図2】 イオンクラスタービーム(ICB)蒸着装置
の略体図である。
【図3】 ICBを用いて薄膜を形成した場合の膜中の
酸素含有量を示すグラフである。
【図4】 スパッタリングを用いて薄膜を形成した場合
の膜中の酸素含有量を示すグラフである。
【図5】 電子ビーム(EB)を用いて薄膜を形成した
場合の膜中の酸素含有量を示すグラフである。
【符号の説明】
1 本体、2 流体通路、6 弁座、9 弁体としての
ダイヤフラム、11接合シール面、18 テーパ、19
(延展性金属の)膜、20 (異種物質の)膜。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体(1)内の流体通路(2)上に形成
    された弁座(6)と、これに対向配置される弁体(9)
    とを備え、弁体(9)と弁座(6)との当接により流体
    通路(2)を閉塞すると共に両者(6,9)の離間によ
    り流体通路(2)を開放する開閉弁において、弁体
    (9)及び弁座(6)の何れか一方には延展性金属の膜
    (19)をイオンクラスタービーム蒸着法にて形成し、
    他方には異種物質の膜(20)をイオンクラスタービー
    ム蒸着法にて形成したことを特徴とする開閉弁。
  2. 【請求項2】 弁座(6)の周面は弁体(9)側から視
    認可能なテーパ(18)にしてあり、弁座(6)側の膜
    (19)は弁体(9)と弁座(6)との当接面に対し垂
    直方向からイオンクラスタービームを投射して形成され
    ることを特徴とする請求項1記載の開閉弁。
  3. 【請求項3】 弁体はダイヤフラム(9)であり、ダイ
    ヤフラム(9)と本体(1)との接合シール面(11)
    がダイヤフラム(9)における膜形成面であることを特
    徴とする請求項1または2記載の開閉弁。
JP14356791A 1991-06-14 1991-06-14 開閉弁 Expired - Lifetime JP2690823B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14356791A JP2690823B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 開閉弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14356791A JP2690823B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 開閉弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04370480A JPH04370480A (ja) 1992-12-22
JP2690823B2 true JP2690823B2 (ja) 1997-12-17

Family

ID=15341758

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14356791A Expired - Lifetime JP2690823B2 (ja) 1991-06-14 1991-06-14 開閉弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2690823B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3284985B1 (en) * 2016-08-17 2020-01-08 W.L. Gore & Associates GmbH Check valve

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04370480A (ja) 1992-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4089348A (en) Reed valve
JPH0577907B2 (ja)
JPH08303630A (ja) 制御器
JP2001295948A (ja) 高温対応ガス制御バルブ
JPS63115970A (ja) ダイヤフラム弁
JP2690823B2 (ja) 開閉弁
JPH0459509B2 (ja)
EP0392995A3 (en) Ultrahigh purity gas valve with encapsulated bellows
JP2009022916A (ja) 減圧装置
US8186380B2 (en) Decompression apparatus and inorganic porous body
TW202041799A (zh) 流路組件、利用該流路組件之閥裝置、流體控制裝置、半導體製造裝置及半導體製造方法
JP2681010B2 (ja) 真空装置用弁
JP2553384Y2 (ja) ベローズシール弁
JPH03272372A (ja) 開閉弁
JPH1151184A (ja) ダイヤフラム
JPH0611055A (ja) ガス配管用バルブ構造
JP2698502B2 (ja) メタルダイアフラム弁
JP2570615Y2 (ja) ドライエッチング装置のエッチャントガス微量供給装置
JPS639785A (ja) 半導体プロセス用ガス供給制御バルブ装置
JP2004214640A (ja) 内部雰囲気切替機構付密閉容器
JPH0478388A (ja) 弁装置
JPH03205395A (ja) ガス分子線バルブ
JP2594218Y2 (ja) 真空バルブ
JP2849772B2 (ja) 封止装置及び封止方法
JPH01120748A (ja) 電子顕微鏡