JP2688490B2 - プラスチックシートのプロファイル計測方法および装置 - Google Patents
プラスチックシートのプロファイル計測方法および装置Info
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Description
ートの表面にレーザ等の光線を照射して、その表・裏面
での反射光間に生じる空間的間隔からシート厚さを測定
する方法および装置に関する。
チックシートに対し、幅方向の厚さ分布(通常プロファ
イルという)を測定することが製品の品質管理上要求さ
れる。従来、このようなプロファイル測定用として、製
品搬送路の一部にその幅方向に往復移動する測定ヘッド
を備えた光学式等の走査形厚さ計が使用されている。
β線厚さ計および赤外線厚さ計や接触式厚さ計が使用さ
れている。β線厚さ計は、β線としてSr90が用いられ、
比較的厚いシートを測定対象とするが、測定可能な上限
厚さは5mm程度である。また、赤外線厚さ計は、PbSセン
サによって近赤領域の波長を使用することにより、厚さ
10mm位まで測定可能であるが、感度係数が低いため測定
精度が落ちる難点がある。さらに、接触式厚さ計は、シ
ートの反りや基準ロールの曲りの影響を受けるため、シ
ートが厚くなる程大きな測定誤差を生じる難点がある。
樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のシートや塩
化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)等のプレートとして透明な製品
の需要が増大しており、この種透明シートの成形に際し
てプロファイルの計測を行って均質な厚さのシートを製
造する必要がある。この場合、従来の厚さ計では広範囲
のシート厚さに対して高精度に適用し得るものはなく、
特に接触式厚さ計は製品に損傷を与えるため使用するこ
とができない。
いて厚さを測定する手段として、レーザ等の光線を使用
してこれをシート表面に対し所定の入射角で照射するこ
とにより、このシートの表面と裏面で顕著な反射を生じ
ることから、これらの反射光を利用してシート厚さを測
定することができる厚さ計が知られている。すなわち、
この厚さ計の原理は、第10図に示すように、光線のシー
ト表面に対する入射角をiとし、この光線のシート表面
と裏面とで反射する反射光の間隔をDとし、シートにお
ける光線の屈折率をnとすれば、シート厚さyは次式で
求めることができる。
リニアイメージセンサもしくは特殊な光学−電気変換系
を使用して反射光を検出して間隔Dを測定すれば、容易
にシート厚さyを計測することができる。
スは、第11図に示すように構成される。すなわち、第11
図において、参照符号10は押出機、12はシート成形用T
ダイ、14は成形ロールユニット、16は走査形厚さ計、18
は保護紙供給ユニット、20は引取りロールユニット、22
はシート切断機、24はシート積載機をそれぞれ示す。こ
こで、走査形厚さ計16は、第12図に示すように、センサ
ヘッド26を支持するための門形に構成したフレーム28を
設け、このフレーム28の中央部を前記センサヘッド26に
対向して連続成形されるプラスチックシートSが通過す
るよう構成する。従って、フレーム28の頂部には、フレ
ーム28の長手方向に沿ってレール30を設け、このレール
30にセンサヘッド26を走行自在に懸架すると共に、この
センサヘッド26をフレーム28の頂部両端に設けたプーリ
32,32に巻掛けた無端ベルト34に係着し、一方のプーリ3
2を駆動モータ36により可逆回転するよう構成する。こ
のようにして、前記センサヘッド26は、連続移送される
プラスチックシートSに対し適正にスキャニングさせる
ことにより、プラスチックシートのプロファイル計測を
容易に達成することができる。この場合、センサヘッド
26としては、レーザ光源と反射光センサとを具備した構
成とし、例えば光線の入射方向および反射方向をセンサ
ヘッド26の往復移動方向と一致させるよう構成配置す
る。この結果、透明ないし半透明のプラスチックシート
のプロファイル計測を広範囲のシート厚さに亘って高精
度に実現できることが確認された。
の反射光を利用する厚さ計測方法によれば、第10図から
も明らかなようにシート表面とシート裏面での測定点
(反射点)に偏位(Δx)があるため、特にシートが厚
くなるとこれらが両反射光の間隙Dに与える影響を無視
することができなくなる。この場合、前記偏位量Δxは
次式で表わすことができる。
゜、屈折率n=1.49(PMMA)とすれば、偏位量Δxは0.
59yとなり、厚さy=10mmとすれば約6mm測定点が偏位す
ることになり、測定誤差も大きくなることが予想され
る。
Tダイから押出される溶融樹脂は、シートに成形される
過程でロールや大気への放熱によって冷却が行われる。
しかし、プラスチック材料は、一般に熱伝導率が低いた
め、シートに歪が発生しないよう徐冷される関係からプ
ロファイルの計測位置ではシートの平均温度が湿度より
Δθ高い状態にある。このような高温状態にあるシート
のプロファイルを前述した第10図および前記式(1)に
基づく厚さ計で計測すると、次の2要因による測定誤差
を生じる。
PMMAシートにつきΔθ=30℃として試算すれば次のよう
になる。まず、前記誤差Δy1は、ガラス転位点以下の標
準的な線膨張係数αは概略6×10-5であるから、直ちに
Δy1≒18μmとなる。また、前記誤差Δy2は、PMMAシー
トの屈折率nは常温で1.49であり、これより高温になる
に従ってその値は小さくなり、その温度係数μは概略1.
1×10-4であるから、これらを前記式(1)に適用すれ
ば、Δy2≒30μmとなる。従って、これらの誤差を併せ
ると、約48μmで約0.48%の誤差となり、これはプロフ
ァイルの精密計測上無視することはできない。
は、第13図に示すように、Tダイ12から押出される溶融
樹脂が成形ロール14を経てシートに成形される過程でネ
ックイン現象を生じることから、予めシート幅に余裕を
もって成形を行い、その後シート両端をトリミングして
定尺幅に仕上げるよう設計される。すなわち、トリミン
グ前のシート幅X1は、Tダイ12の成形口の幅をWとする
と、X1=W−B(Bはネックイン現象等により生じる低
減幅)で表わされる。そして、シートは最終的に両端を
トリミングされて定尺幅X2に仕上げられるが、この場合
製品の歩留りはX2/X1となるから、シート幅X1はできる
限り小さい事が要求される。前記低減幅Bは、成形ロー
ル部分で生じるネックイン量やメルトバンクの大きさ等
によって変化するため、トリミング前のシート幅X1は必
ずしも安定しない。このため、不良品の発生を避けるべ
く成形シート幅を大き目に設定しなければならず、これ
によりトリミング量が増大して歩留りが低下し、製造コ
スト上不利となる。従って、このような事情から、プラ
スチックシートのプロファイル計測と同時にシート幅の
高精度な測定も極めて重要である。
れるプラスチックシートの表面に対し、ビーム径が細く
指向性と応答性の良好なレーザ等の光線を使用してこれ
を照射し、この光線のシート表面および裏面からの反射
光間に生じる空間的間隙からシート厚さを検出すること
によって、シートのプロファイル計測を高精度に達成す
ることができるプラスチックシートのプロファイル計測
方法および装置を提供するにある。
置によって、連続成形されるプラスチックシートの高精
度な計測を行うことから、成形時のシート温度に基づい
てシートが膨張し屈折率が変化した状態で計測された測
定値を冷却後の適正な測定値として誤差補正を行うため
のプラスチックシートのプロファイル計測方法および装
置を提供するにある。
によって、より品質の安定したプラスチックシート製品
を得ると共にトリミングを行って定尺幅の製品を得るた
めに歩留りの向上を図り生産性の向上を達成すべくプラ
スチックシートのプロファイル計測と同時にシート幅の
正確な測定を行うプラスチックシートのプロファイル計
測方法および装置を提供するにある。
シートのプロファイル計測方法は、プラスチックシート
の表面に対し所要の入射角で照射するレーザ等の光源
と、前記シートの表面および裏面で反射した反射光をそ
れぞれ検出するセンサとを備えたセンサヘッドを設け
て、前記センサヘッドにより検出される反射光から前記
シートの表面および裏面で反射した反射光の間隔を計測
して連続成形されるプラスチックシートの厚さを測定す
るプラスチックシートのプロファイル計測方法におい
て、 前記センサヘッドを、連続成形されるプラスチックシ
ートに対する入射光および反射光の方向が前記シートの
移送方向またはその反対方向と平行するように設定する
と共に、前記シートの幅方向に往復移動させながら前記
反射光の間隔を計測して、連続成形されるプラスチック
シートの厚さを測定し、 前記センサヘッドにプラスチックシートの表面温度を
測定する温度センサを設けて、この温度センサにより測
定される温度測定値により前記シートの熱膨張および光
の屈折率変化によるシートの厚さ誤差の補正演算を行
い、 さらにシート端部を基準としてその内側にそれぞれ標
準速度以下となる変速位置およびその速度を設定し、シ
ート端部の外側に折返し点位置を設定し、これらの設定
値に基づいてセンサヘッドの往復移動制御を行い、連続
成形されるプラスチックシートのシート幅の測定を行う
ことを特徴とする。
は、プラスチックシートの表面に対し所要の入射角で照
射するレーザ等の光源と、前記シートの表面および裏面
で反射した反射光をそれぞれ検出するセンサとを備えた
センサヘッドを設けて、前記センサヘッドにより検出さ
れる反射光から前記シートの表面および裏面で反射した
反射光の間隔を計測して連続成形されるプラスチックシ
ートの厚さを測定するように構成したプラスチックシー
トのプロファイル計測装置において、 前記センサヘッドを、連続成形されるプラスチックシ
ートに対する入射光および反射光の方向が前記シートの
移送方向またはその反対方向と平行するように設定し
て、前記シートの幅方向に往復移動可能にフレームに懸
架すると共に、前記フレームに懸架されたセンサヘッド
を所定方向に往復移動制御する駆動モータを設け、さら
に前記センサヘッドで検出される反射光から前記反射光
の間隔を計測して得られる連続成形されるプラスチック
シートの厚さ出力信号と前記駆動モータの制御系から検
出されるスキャン位置信号とをそれぞれ入力してプロフ
ァイル計測を行う演算器を設け、 前記センサヘッドにプラスチックシートの表面温度を
測定する放射温度計を設け、この放射温度計により測定
される温度測定信号を、シートの厚さ出力信号およびス
キャン位置信号と共にそれぞれ入力して、シートの熱膨
張および光の屈折率変化によるシートの厚さ誤差の補正
演算を行って適正なプロファイル計測を行う演算器を設
け、 さらに前記センサヘッドを所定方向に往復移動制御す
る駆動モータに対しモータ制御器を設け、このモータ制
御器に対しセンサヘッドの速度および変速位置並びに折
返し点位置を設定する設定器と、センサヘッドのスキャ
ン位置を検出してその位置信号を出力する変換器とを設
け、センサヘッドで計測されるプロファイル計測データ
により検出されるシート端部を基準として前記設定器へ
の設定値を演算すると共に、連続成形されるプラスチッ
クシートのシート幅の測定を行う演算器を設けることを
特徴とする。
方法によれば、レーザ等の光線を使用してこの光線によ
るシート表面と裏面の反射光の間隔から、従来困難とさ
れた透明もしくは半透明プラスチックシートのプロファ
イル計測を容易に達成することができる。この場合、前
記光線を照射し反射光を感知して所要の出力信号を得る
ためのセンサは、プラスチックシートの移送方向と平行
するように光線の方向を定めることにより、シートの表
面と裏面における測定点のずれによる誤差を最小とする
ことができる。また、プラスチックシートは、プロファ
イル計測時点では未だ高温状態にあることから、シート
の熱膨張や光の屈折率変化によりシート厚さの誤差を生
じるため、プロファイル計測と同時にシートの表面温度
を測定して前記熱膨張や光の屈折率変化による厚さ誤差
を補正することが可能となり、これによりプロファイル
計測の精度をより一層高めることができる。
を行うことができるセンサヘッドを使用することにより
プロファイル計測データにより検出されるシート端部を
基準として、センサヘッドの変速位置と折返し点位置と
を適正に設定してセンサヘッドの往復移動制御を効率よ
く達成することが可能となり、この結果シート幅測定と
共にシート幅の異常変化やシート厚さの異常変化を迅速
かつ正確に検知することができるばかりでなく、プラス
チックシートの生産性の向上と製造コストの低減とを容
易に実現することができる。
ル計測方法の実施例につき、この方法を実施する装置と
の関係において以下添付図面を参照しながら詳細に説明
する。
ァイル計測方法を実施するための厚さ計の構成配置を示
す概略図である。なお、第1図に示す厚さ計の基本構成
は、前述した第12図に示す構成と同一であるので、説明
の便宜上同一の構成部分には同一の参照符号を付してそ
の詳細な説明は省略する。なお、本実施例に使用するセ
ンサヘッド26は、図示しないが、対向するプラスチック
シートSの表面に対し所要の入射角でレーザ光線を照射
する発光部と、これによりプラスチックシートSの表面
および裏面からの反射光の受光とそれらの間隔を検出す
る受光部とを備え、所要のシート厚さ信号を出力端子か
ら出力するよう構成される。
検出される反射光は、シート表面とシート裏面での測定
点に偏位(Δx)があることから、シート厚さの計測値
に誤差を生じるために、第2図に示すように、連続成形
されるプラスチックシートSの移送方向またはその反対
方向と平行に光線の照射と反射とを行うよう発光部と受
光部の位置決めを行って、センサヘッド26の取付けを行
うことを特徴とする。このように、センサヘッド26の発
光部と受光部との関係を、プラスチックシートSのスキ
ャン方向ではなく、プラスチックシートSの移送方向ま
たはその反対方向に位置設定することにより、シートの
表面と裏面との反射光の測定点のずれが、ある程度の時
間において平均化処理することができ、これにより前記
測定点のずれを少なくし、誤差の発生を有効に防止する
ことができる。
されるシート厚さ出力信号は、第3図に示すように、駆
動モータ36から出力されるスキャン位置信号と共にマル
チプレクサやAD変換器からなるインタフェース38を介し
てCPU40に入力され、前述した演算式(1)に基づいて
それぞれ所要のスキャン位置に対応してシート厚さの演
算が行われ、これを記憶してグラフィック表示のため統
計的演算処理が行われる。従って、この結果演算処理さ
れた結果は、CRTディスプレイ装置42に適宜表示するこ
とができる。なお、CRTディスプレイ装置42におけるグ
ラフィック表示例を示せば第4図(a),(b)に示す
通りである。なお、第4図(a)は、現在のプロファイ
ル測定値を示すものであり、第4図(b)は、複数回の
スキャンを行ってプロファイル測定を行った結果の平均
偏差を示すものである。また、第4図(c)は、第4図
(a)の特性を示したプラスチックシートサンプルにつ
き、マイクロメータを使用して計測した場合の特性図で
ある。しかるに、第4図(a)の各位置のプロファイル
計測値に対応させて、第4図(c)の計測結果を対比さ
せた場合、それぞれの計測値はほぼ対応しており、従っ
て本発明によるプロファイル計測は、精度的に優れてい
ることが諒解されよう。
ァイル計測方法の別の実施例を示すものであって、この
方法を実施するための厚さ計の概略図である。すなわ
ち、本実施例においては、プラスチックシートの平均温
度と高い相関を有するシート表面温度を厚さ計によるプ
ロファイル計測と同時に測定して、演算によりプロファ
イル計測誤差を補正することを特徴とするものである。
このため、本実施例においては、第5図に示すように、
前述したセンサヘッド26と一体的に赤外線放射温度計等
の温度センサ44を設ける。従って、プラスチックシート
のプロファイル計測表面の温度を測定することにより、
それぞれ温度依存性を有するシートの熱膨張により生じ
る厚さ計測誤差Δy1およびシートの屈折率の変化により
生じる厚さ計測誤差Δy2をそれぞれ補正演算する。
値をn0とし、この場合の前記演算式(1)に基づく厚さ
計の計測値をy0とする。そして、この厚さ計の計測値が
得られる時のシート温度の測定値をΔθとすると、正し
い厚さyは概略次式によって算定することができる。
iは光線の入射角である。
近似式である。すなわち、前記式(1)を変形すると次
式が得られる。
表面と裏面の反射光の間隙Dに影響することから、前記
式(6)の偏微分係数を求めると次式が得られる。
2/y0に等しい。また、( )中のnはn0,Δn=−μ・
Δθとおくことにより、前記式(5)が得られることに
なる。因みに、n0=1.49、i=49.2゜、μ=1.1×10-4
とした場合、Δy2≒10-4Δθ・y0となる。
実行するには、基本的に第3図に示すシステム構成によ
って達成することができる。この場合、インタフェース
38には、センサヘッド26からのシート厚さ出力信号およ
び駆動モータ36からのスキャン位置信号と共に温度セン
サ44からのシート表面温度出力信号が加えられる。この
ようにして、インタフェース38に入力された各信号は、
CPU40において、センサヘッド26が所定のサンプリング
位置に到達する毎に、その時の前記シート厚さ出力信号
およびシート表面温度出力信号から前記演算式(4),
(5)および(3)を順次演算し、誤差補正を行った正
しいプラスチックシートのプロファイル計測データを蓄
積し、CRTディスプレイ装置42に表示することができ
る。このようなCPU40における処理操作のフローチャー
トは、第6図に示す通りである。
のプロファイル計測を行うための厚さ計すなわちセンサ
ヘッドの制御方式を示す説明図である。なお、説明の便
宜上第1図に示す実施例の構成と同一の構成部分には同
一の参照符号を付して説明する。第7図において、本実
施例ではセンサヘッド26のスキャンを行うための駆動モ
ータ36としてパルスモータを使用する。しかるに、前記
駆動モータ36とセンサヘッド26は、コントローラ部46を
介して演算部48に接続されている。コントローラ部46
は、センサヘッド26で検出された信号よりシート厚さ出
力信号に変換するセンサヘッド用変換器50と、駆動モー
タ36の駆動制御を行うモータ制御器52と、このモータ制
御器52の駆動信号よりセンサヘッド26のスキャン位置信
号に変換するモータ用変換器54と、前記モータ制御器52
に対し速度および変速・折返し位置を設定してこれらの
設定値を指令する設定器56とから構成される。また、演
算部48は、前記コントローラ部46のセンサヘッド用変換
器50から出力されるシート厚さ出力信号を入力するため
の入力インタフェース58と、モータ用変換器54から出力
されるスキャン位置信号を入力するための入力インタフ
ェース60と、設定器56へ制御指令信号を供給するための
出力インタフェース62と、前記各入力インタフェース5
8,60を介して入力されるデータに基づいて所定のプロフ
ァイル計測演算並びに厚さ計の制御演算を行うCPU64
と、演算されたプロファイル計測データを表示するディ
スプレイ装置66とから構成される。
本実施例では設定器56においてセンサヘッド26の標準ス
キャン速度と低減速度,ステップ変速位置および折返し
点位置をそれぞれ設定する。なお、これらの設定値はCP
U64により任意に設定可能である。そこで、変速位置と
折返し点位置を設定するに際しては、第8図に示すよう
にそれぞれの設定基準を定める。まず、プラスチックシ
ートSの左右両端部位置(xSL,xSR)は、プロファイル
計測データ〔第4図(a)〕の突変位置(PL,PR)より
確認することができる。従って、この突変位置(PL,
PR)より折返し点位置(xtL,xtR)は、増減速距離(オ
ーバーラン)やシートの安定性を考慮してそのやや外側
に設定する。また、変速位置(xCL,xCR)は、前記突変
位置(PL,PR)のやや内側に設定する。そして、これら
の設定は、コンピュータプログラムにより自動的に行わ
れ、CPU64から設定器56に記録し、この設定器56からモ
ータ制御器52へ制御指令が出力される。
サヘッド26がプラスチックシートSより外側に退出する
方向に移動しているとすれば、センサヘッド26が変速位
置(xCL,xCR)に到来すると、モータ制御器52が作動し
てスキャン速度が自動的に減速されると共に、CPU64に
おいては細かなサンプリングピッチ(例えば、1mm)で
プロファイルの計測演算とその表示とが実行される。そ
の後センサヘッド26が折返し点位置(xtL,xtR)に到達
すると、センサヘッド26は一時停止する。所定の休止時
間が経過すると、再び駆動モータ36が起動し、低速かつ
細ピッチでセンサヘッド26のスキャンとサンプリングが
開始される。センサヘッド26が変速位置(xCL,xCR)に
到来すると、モータ制御器52が作動し、標準速度に増速
されると同時に標準サンプリングピッチ(例えば、10m
m)に切換えられ、プロファイルの計測演算とその表示
とが継続される。この間、一定周期でプラスチックシー
ト端部位置が検査され、変化していると判定された際に
は駆動モータ36のモータ制御器52へ制御指令を与える設
定器56に対し、変速位置(xCL,xCR)と折返し点位置(x
tL,xtR)の更新指令が出力される。この場合、必要に応
じてオペレータに対するアラームメッセージや信号を出
力するよう構成すれば好適である。従って、このような
システムを実行するためのフローチャートは、第9図に
示す通りである。
ば、レーザ等の光線を使用し、これがプラスチックシー
トの表面と裏面で反射される反射光の間隔を測定するこ
とにより、シートの厚さを演算により計測するものであ
るから、透明シートの厚さ特にそのプロファイル計測を
容易かつ高精度に達成することができる。特に、本発明
によれば、プラスチックシート表面に対する光線の照射
とその反射の方向を、センサヘッドのスキャニング方向
ではなく、シートの移送方向と平行となるよう設定する
ことにより、光線のシート表面とシート裏面との測定点
のずれにより発生する誤差を最小限に抑えることがで
き、高精度のプロファイル計測を達成することができ
る。
ロファイル計測を行う時点において、未だ高い温度を保
持しているため、熱膨張や屈折率の変化により特に厚い
シートの場合には無視できない計測誤差を生じることに
なるが、本発明によれば、プロファイル計測と同時にシ
ートの表面温度を測定しこの温度測定値から熱膨張や屈
折率の温度関数補正を行うことにより、プロファイル計
測のより正確なデータの収集を達成することができる。
上することにより、プロファイル計測に際しシート端部
で発生する突変状態をサンプリング時間を余り掛けるこ
となく検出することが可能となり、この結果シート端部
位置およびその中心位置からシート幅を容易に精密計測
することができる。従って、シート幅とプロファイルの
管理および調整が相互の関係を考慮しながらバランスよ
く行われ、シートの品質向上と共にトリミング前のシー
ト幅も最小限に調整することができる。このようにし
て、製品の歩留り向上と共に製造コストの低減を達成す
ることができる。また、成形ロールユニットでのメルト
バンクの異常等に際しても、プロファイル計測データの
異常として高精度に検出することができるので、これに
よりアラーム信号を出力させて不良製品の発生を未然に
防止することができる。
明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を
逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし得るこ
とは勿論である。
ル計測方法を実施する厚さ計の構成配置を示す概略図、
第2図は厚さ計のセンサヘッドとプラスチックシートの
対応関係を示す説明図、第3図は第1図に示す厚さ計の
構成配置と計測演算回路のブロック結線図、第4図
(a),(b),(c)は本発明の計測方法により計測
されたプロファイル特性を示し、第4図(a)は現在の
プロファイル特性図、第4図(b)は複数のスキャンに
より計測されたプロファイルの平均偏差特性図、第4図
(c)は第4図(a)の特性を示したサンプルのマイク
ロメータ計測によるプロファイル特性図、第5図は本発
明に係るプラスチックシートのプロファイル計測方法の
別の実施例を示す厚さ計の概略図、第6図は第5図に示
す厚さ計によるプロファイル計測を実行するためのフロ
ーチャート図、第7図は本発明に係るプラスチックシー
トのプロファイル計測方法を実施するための厚さ計の構
成配置とその制御系統図、第8図は第7図に示す制御系
によって制御される厚さ計のスキャン速度特性線図、第
9図は第7図および第8図に示すプロファイル計測とそ
のスキャン速度制御を実行するためのフローチャート
図、第10図は本発明に適用する厚さ計の厚さ測定原理
図、第11図はプラスチックシートの成形プロセスを示す
概略図、第12図はプラスチックシートのプロファイル計
測に適用される厚さ計の構成配置を示す概略図、第13図
はプラスチックシートの成形プロセスにおけるシートの
ネックイン現象とトリミング工程を示す説明図である。 10……押出機、12……シート成形用Tダイ 14……成形ロールユニット 16……走査形厚さ計 18……保護紙供給ユニット 20……引取りロールユニット 22……シート切断機、24……シート積載機 26……センサヘッド、28……フレーム 30……レール、32……プーリ 34……無端ベルト、36……駆動モータ 38……インタフェース、40……CPU 42……CRTディスプレイ装置 44……温度センサ、46……コントローラ部 48……演算部、50……センサヘッド用変換器 52……モータ制御器、54……モータ用変換器 56……速度および変速・折返し点設定器 58……入力インタフェース 60……入力インタフェース 62……出力インタフェース、64……CPU 66……ディスプレイ装置
Claims (2)
- 【請求項1】プラスチックシートの表面に対し所要の入
射角で照射するレーザ等の光源と、前記シートの表面お
よび裏面で反射した反射光をそれぞれ検出するセンサと
を備えたセンサヘッドを設けて、前記センサヘッドによ
り検出される反射光から前記シートの表面および裏面で
反射した反射光の間隔を計測して連続成形されるプラス
チックシートの厚さを測定するプラスチックシートのプ
ロファイル計測方法において、 前記センサヘッドを、連続成形されるプラスチックシー
トに対する入射光および反射光の方向が前記シートの移
送方向またはその反対方向と平行するように設定すると
共に、前記シートの幅方向に往復移動させながら前記反
射光の間隔を計測して、連続成形されるプラスチックシ
ートの厚さを測定し、 前記センサヘッドにプラスチックシートの表面温度を測
定する温度センサを設けて、この温度センサにより測定
される温度測定値により前記シートの熱膨張および光の
屈折率変化によるシートの厚さ誤差の補正演算を行い、 さらにシート端部を基準としてその内側にそれぞれ標準
速度以下となる変速位置およびその速度を設定し、シー
ト端部の外側に折返し点位置を設定し、これらの設定値
に基づいてセンサヘッドの往復移動制御を行い、連続成
形されるプラスチックシートのシート幅の測定を行うこ
とを特徴とするプラスチックシートのプロファイル計測
方法。 - 【請求項2】プラスチックシートの表面に対し所要の入
射角で照射するレーザ等の光源と、前記シートの表面お
よび裏面で反射した反射光をそれぞれ検出するセンサと
を備えたセンサヘッドを設けて、前記センサヘッドによ
り検出される反射光から前記シートの表面および裏面で
反射した反射光の間隔を計測して連続成形されるプラス
チックシートの厚さを測定するように構成したプラスチ
ックシートのプロファイル計測装置において、 前記センサヘッドを、連続成形されるプラスチックシー
トに対する入射光および反射光の方向が前記シートの移
送方向またはその反対方向と平行するように設定して、
前記シートの幅方向に往復移動可能にフレームに懸架す
ると共に、前記フレームに懸架されたセンサヘッドを所
定方向に往復移動制御する駆動モータを設け、さらに前
記センサヘッドで検出される反射光から前記反射光の間
隔を計測して得られる連続成形されるプラスチックシー
トの厚さ出力信号と前記駆動モータの制御系から検出さ
れるスキャン位置信号とをそれぞれ入力してプロファイ
ル計測を行う演算器を設け、 前記センサヘッドにプラスチックシートの表面温度を測
定する放射温度計を設け、この放射温度計により測定さ
れる温度測定信号を、シートの厚さ出力信号およびスキ
ャン位置信号と共にそれぞれ入力して、シートの熱膨張
および光の屈折率変化によるシートの厚さ誤差の補正演
算を行って適正なプロファイル計測を行う演算器を設
け、 さらに前記センサヘッドを所定方向に往復移動制御する
駆動モータに対しモータ制御器を設け、このモータ制御
器に対しセンサヘッドの速度および変速位置並びに折返
し点位置を設定する設定器と、センサヘッドのスキャン
位置を検出してその位置信号を出力する変換器とを設
け、センサヘッドで計測されるプロファイル計測データ
により検出されるシート端部を基準として前記設定器へ
の設定値を演算すると共に、連続成形されるプラスチッ
クシートのシート幅の測定を行う演算器を設けることを
特徴とするプラスチックシートのプロファイル計測装
置。
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---|---|---|---|
JP63119249A JP2688490B2 (ja) | 1988-05-18 | 1988-05-18 | プラスチックシートのプロファイル計測方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP63119249A JP2688490B2 (ja) | 1988-05-18 | 1988-05-18 | プラスチックシートのプロファイル計測方法および装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01291107A JPH01291107A (ja) | 1989-11-22 |
JP2688490B2 true JP2688490B2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=14756653
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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1988
- 1988-05-18 JP JP63119249A patent/JP2688490B2/ja not_active Expired - Lifetime
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