JP2687031B2 - ウェブ高さ調整可能なh形鋼の熱間圧延方法 - Google Patents

ウェブ高さ調整可能なh形鋼の熱間圧延方法

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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B1/00Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations
    • B21B1/08Metal-rolling methods or mills for making semi-finished products of solid or profiled cross-section; Sequence of operations in milling trains; Layout of rolling-mill plant, e.g. grouping of stands; Succession of passes or of sectional pass alternations for rolling structural sections, i.e. work of special cross-section, e.g. angle steel
    • B21B1/088H- or I-sections
    • B21B1/0886H- or I-sections using variable-width rolls

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Reduction Rolling/Reduction Stand/Operation Of Reduction Machine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はH形鋼の熱間圧延方法に関し、現状の圧延設
備を有効活用し、設備投資が最小でウェブ高さを自由に
調整でき、しかも表面性状および寸法精度の良いH形鋼
の熱間圧延方法に関するものである。
(従来の技術) 通常H形鋼の圧延は、リバース圧延を主体とした第5
図(a),あるいはタンデム圧延を主体とした第5図
(b)等に示すような圧延機配列で、素材として第6図
(a)のスラブ7,(b)のブルーム8あるいは(c)の
粗形鋼片9を使用し、2重式ブレークダウン圧延機1に
より孔型造形圧延を行い、第6図(d)に示す中間粗形
素材10をつくり、次いでユニバーサル圧延機2,4,エッジ
ャー圧延機(2重式)3,5の組合せによる工程を経て、
最後に仕上ユニバーサル圧延機6によって仕上圧延が行
なわれる。
ブレークダウン圧延機1以後のユニバーサル圧延は、
第7図(a)に示したロール形状で第5図のユニバーサ
ル圧延機2,第7図(b)に示したロール形状で第5図の
エッジャー圧延機3,第7図(c)に示したロール形状で
第5図のユニバーサル圧延機4,第7図(d)に示したロ
ール形状で第5図のエッジャー圧延機5に対応したユニ
バーサル圧延機とエッジャー圧延機の組合せにより圧延
され、次いで第7図(e)に示したロール形状で、第5
図の仕上ユニバーサル圧延機6により第6図(e)に示
す所定寸法のH形鋼に圧延される。つまり製品寸法(と
くに第6図(e)の製品ウェブ内幅(ト))が決まれ
ば、仕上ユニバーサル圧延機6のロール寸法とそれ以前
のユニバーサル圧延機4,2およびエッジャー圧延機5,3の
ロール形状の寸法が決定されるが、この場合第6図
(d)の中間粗形素材のウェブ内幅(イ),第7図のロ
ール幅(ロ),(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ)、およ
び第6図(e)に示す製品ウェブ内幅(ト)の寸法は通
常ほゞ等しく設計される。従って該製品ウェブ内幅
(ト)が変ると、ユニバーサルロール,エッジャーロー
ル,更にはブレークダウンロールを交換して圧延しなけ
ればならない。
また各ロールのロール幅は、ロールを有効に使用する
ため、第6図(e)に示す製品ウェブ高さ(チ)の許容
差(寸法公差)の範囲内で若干の使用ユニバーサル水平
ロール(第7図14,15,16)のロール幅範囲を持たせるの
が通常であるため、圧延ロットにより若干ウェブ高さが
異なるのが普通である。
たとえば同一シリーズ内において数種類のサイズが設
定されているが、各サイズ間において製品ウェブ内幅
(ト)は一定でフランジ厚tfが変化する分ウェブ高さ
(チ)が変化するいわゆる内幅一定H形鋼となってい
る。なおサイズ間のフランジ厚tfの変化は、第7図に示
す竪ロール11,12,13の左右方向へのロール開度調整によ
り容易に行うことが出来る。
H形鋼は、建築用鋼材として柱や梁に使用される。こ
の場合同一シリーズ内の異サイズH形鋼の梁を接合する
際は一方のフランジ外面を合わせて行うが、内幅一定H
形鋼の場合は、ウェブ高さが異るため他方のフランジ外
面に段差が生じるので、段差を補うためにプレートを挿
入する数が多くなり、施工性の上で問題がある。またど
うしても段差が発生することによる他部材寸法の取合上
の問題も生じ、更には圧延ロット毎に寸法公差内で若干
のウェブ高さ(第6図(e)−(チ))の変動があるこ
とによる寸法精度の悪さがあり、接合時の段差変化が付
加されるという問題もある。
圧延H形鋼には以上の問題があるため、フランジ厚t
の変化に対応してウェブ内幅が変化し、ウェブ高さが一
定となるようにプレートを溶接してつくった外幅一定の
溶接H形鋼が用いられることがあるが、製造コスト,販
売価格が圧延H形鋼より高いという欠点がある。
従来の圧延法によりウェブ高さ一定で寸法精度の良
い、いわゆる外幅一定H形鋼を製造することは可能であ
るが、シリーズ内のサイズ間でロール交換が必要なため
ロール保有数の増大,ロール組替え精度の増大による生
産能力ダウンや、ユニバーサル水平ロール幅の使用範囲
の限定によるロール費アップ等の問題がある。
これ等の問題を解決するためにウェブ高さ調整可能な
H形鋼の圧延法として、例えば特開昭59−202101号,特
開昭62−93008号公報の技術がある。前者は仕上ユニバ
ーサル前で斜行ロールによりウェブ内幅を拡大し、仕上
ユニバーサル圧延機では、2分割で軸方向へ移動可能な
水平ロールでシリーズ内あるいはシリーズ間にまたがっ
てロール交換なしに異サイズH形鋼を造り分ける方法で
あり、後者は斜行ロールの代りに幅変更圧延機により、
ウェブ内幅を縮小してシリーズ内異サイズH形鋼をロー
ル交換なしに造り分ける方法である。
またこの他に、特開昭61−262402号,特開昭61−2624
04号公報がある。前者は粗ユニバーサル圧延機において
水平ロール・ウェブの両端部を波形状とし、仕上ユニバ
ーサル圧延機では2分割で軸方向へ移動可能な水平ロー
ルで1パスあるいは複数パスでシリーズ内サイズを圧延
するのに際し、フランジ厚の小さいサイズはウェブ内幅
を拡大,フランジ厚の最大サイズは縮小して造り分ける
方法である。後者は粗ユニバーサル圧延機の水平ロール
のウェブ両端部に波形状を付す(一種の余肉形状)代り
に、ウェブ両端部に突起(余肉)をつけるという方法で
ある。
さらに特開昭62−279001号公報の技術は、前記特開昭
61−262404号の欠点を緩和するための発明である。すな
わち第1次粗ユニバーサル圧延機の水平ロール・ウェブ
両端部に突起(余肉)をつけて、その量をコントロール
する圧延を行った後、フランジ厚の小さいサイズでは第
2次ユニバーサル圧延機の平坦な水平ロール(ロール幅
は第1次ユニバーサルロールと同じ)のみで突起を圧下
消去して、ウェブ高さの拡大を図る工程を追加してい
る。またフランジ圧最大サイズでは、第1次ユニバーサ
ル圧延で突起量をゼロにコントロール圧延した後、第2
次ユニバーサル圧延は省略する方法である。
これ等従来技術は、いずれもロールの組替えなしにシ
リーズ内あるいはシリーズ間にまたがって異サイズH形
鋼を造り分ける方法である。
(発明が解決しようとする課題) 前記特開昭59−202101号,特開昭62−93008号の技術
は共に有効な発明ではあるが、専用の圧延機を既設ライ
ンに新設する必要があり、設備費が高くなるという欠点
がある。
また特開昭61−262402号,特開昭61−262404号の技術
は、ウェブ内幅を拡大する場合、仕上ユニバーサルロー
ルの側面にウェブ内幅拡大によるロールと鋼材の摩擦力
の増大により、第3図(a)に示すロール焼付き19が発
生して製品(b)のフランジ内側に掻き疵20が発生す
る。またフランジ厚の大きいサイズでのウェブ内幅縮小
圧延では、粗ユニバーサルロールのウェブ波形状にした
余肉分がウェブ内幅縮小分に加算され、圧延後の復元作
用により第2図(b)の18に示すようにコーナー付近の
ウェブ厚みがより大きくなり、ウェブの厚み偏差がより
大きくなる等品質上の欠点がある。
さらに特開昭62−279001号の技術においては、フラン
ジ厚の小さいサイズでのウェブ内幅拡大圧延による2次
ウニバーサル圧延、または仕上ユニバーサル圧延におけ
るロール焼付きの回避、あるいはフランジ厚最大サイズ
でのコーナー付近のウェブの大きくなる現像を抑制でき
るが、なお以下の欠点がある。すなわち、一種類の第1
次ユニバーサルロールで突起(余肉)量のコントロール
が困難であること、仮りにコントロール出来たとして
も、別途第2次ユニバーサル圧延機設備が必要となり、
設備費が高くなるという問題がある。
本発明は前記欠点の解決を目的とするものである。す
なわち現状の圧延設備を有効活用した設備投資が最小で
あることを前提とし、仕上ユニバーサル圧延機前までは
ウェブ内幅が一定な材料を使用して、仕上ユニバーサル
圧延機において種々のウェブ内幅寸法に調整し、ウェブ
高さ寸法精度が良くしかも表面性状の良いシリーズ内サ
イズのウェブ高さ一定なH形鋼を製造できる熱間圧延方
法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の要旨は以下のとおりである。すなわち、2重
圧延機による粗造形圧延を行い粗造形素材となした後、
ユニバーサル圧延機およびエッジャー圧延機を有する圧
延機列により熱間圧延を行うに際し、最終仕上ユニバー
サル圧延機による圧延では軸方向に移動可能な2分割さ
れた水平ロールを用い、最終仕上ユニバーサル圧延機前
の水平ロール幅に対してそれぞれ最大20mmの範囲内でウ
ェブ内幅の拡大と縮小の組合せ圧延を行うと共に、前記
水平ロールのコーナー部から外側面にわたり圧延潤滑剤
を塗布しながら圧延することを特徴とするウェブ高さ調
整可能なH形鋼の熱間圧延方法である。
(作用) 以下本発明を詳細に説明する。
まず第6図に示す(a),(b)あるいは(c)に示
すスラブ7,ブルーム8,粗形鋼片9の素材を使用し、例え
ば第5図の(b)に示す圧延機列をおいて、ブレークダ
ウン圧延機1でブレークダウン圧延をし、その後、前段
の中間ユニバーサル圧延をユニバーサル圧延機2とエッ
ジャー圧延機3、および後段のユニバーサル圧延機4お
よびエッジャー圧延機5により、同一シリーズ内のサイ
ズ間は従来通り一種類のロール寸法で仕上圧延を行う。
その後最終仕上ユニバーサル圧延機6により圧延を行う
に際して、シリーズ内サイズのウェブ高さを一定に造り
分けるために、水平ロールのウェブ内幅を調整できるよ
うなロール胴部が左右に2分割され軸方向にロール幅が
可変でウェブ部分が平坦なロールを使用する。
そしてフランジ厚の小さいサイズの圧延においては、
水平ロール幅を最終仕上ユニバーサル前のロール幅より
大きくして、いわゆるウェブ内幅の拡大圧延を行って、
所定のフランジ厚とウェブ高さに調整した製品寸法にす
る。一方フランジ厚の大きいサイズの圧延においては、
水平ロール幅を最終仕上ユニバーサル前のロール幅より
小さくして、いわゆるウェブ内幅の縮小圧延を行って、
所定のフランジ厚とウェブ高さに調整した製品寸法にす
る。
本発明者等は、最終仕上ユニバーサル圧延機でのウェ
ブ内幅の拡大および縮小圧延においての弊害の有無につ
いて種々研究した結果、最終仕上前の水平ロール・ウェ
ブ部の形状は平坦とし、最終仕上ユニバーサル圧延機で
のウェブ内幅の拡大と縮小圧延量をシリーズ内サイズに
おいてほぼ等分に按分すれば、弊害の少ない領域が存在
してユニバーサル圧延機一基でウェブ高さ一定のH形鋼
を得ることを見い出した。但し拡大圧延において、ロー
ルの焼付き現象がどうしても発生するという問題がある
が、これは圧延潤滑剤の連続塗布を最終仕上ユニバーサ
ル水平ロールに適用すれば解決できる。
第1図は、本発明の最終仕上ユニバーサルロールによ
るシリーズ内サイズ間のウェブ高さ一定化の圧延の説明
図であり、21はロール胴部が左右に2分割され、軸方向
にロール幅(リ),(ヌ)が可変でウェブ部22が平坦な
ロールを示す。点線で示した24は、最終仕上ユニバーサ
ルロール前の鋼剤を表わし、ウェブ内幅(オ)はシリー
ズ内のサイズ間においては一定の寸法である。
シリーズ内のサイズにおけるフランジ厚最小サイズを
圧延する場合を第1図(a)に示す。所定のウェブ高さ
(ル)とフランジ厚tfaを確保すべく、分割ロール21の
ロール幅(リ)および竪ロール23を調整セットする。こ
の場合最終仕上ユニバーサルロール前の鋼剤24のウェブ
内幅(オ)は、分割ロール21のロール幅(リ)に対して
小さくなる様に設計(詳細は後述)して、該ロールによ
る圧延においてウェブ内幅の拡大圧延を行うようにする
と、この時のウェブ内幅拡大量は、 ΔWa=(リ)−(オ) で表わすことができる。
このウェブ内幅拡大量は無限にある訳ではなく、技術
的制約が存在する。すなわち第1の点として、ウェブ内
幅拡大量ΔWaがあまり大きくなると、ウェブ25が左右方
向へ引き伸ばされることにより、第2図(a)の17に示
すコーナー部付近のウェブの肉引けによるウェブ厚みが
多少小さくなる現象が表われ、ウェブ内での厚み偏差を
生じる。第2の点は、ΔWaが大きくなるとフランジ26が
一部ウェブ25へメタルフローすることにより、第2図
(a)に示すフランジ幅faが多少減少する現像が表われ
る。第3の点は、ウェブ内幅拡大量ΔWaが5〜7mm以上
の領域になると、第3図(a)に示す最終仕上ユニバー
サルロールのコーナー部から鋼材に接触するロール外面
の範囲にかけて、圧延鋼材のメタルの一部がロールへ密
着するいわゆるロール焼付現象がおこり、圧延中のロー
ル回転時に第3図(b)に示すように製品のフランジ内
側にロールで引掻いた様な掻き疵20が長手方向全長にわ
たり発生する。このロール焼付き現象は、鋼材に接触す
る水平ロールの外面の範囲内においてロール径が変化す
るために、鋼材に対するロール周速度差によるスリップ
現象に加えてウェブ幅拡大によるロールと鋼材面の摩擦
力の増大に起因するものであり、ΔWaが大きくなると確
実に発生して製品の表面性状を悪化させる。
この対策として、第4図に示すようにロール焼付の発
生する箇所すなわち水平ロールのコーナー部から外側面
にわたり潤滑剤29をノズル28により鋼材圧延中に連続塗
布すると、ロール焼付きを防止することが可能である。
この場合使用する潤滑剤は、通常熱間圧延に使用される
低粘度の鉱物油主体のものでもよいが、低粘度の合成エ
ステルの方がより効果的である。この他に高粘度のグリ
ースや合成エステルも効果があるが、高粘度用の連続塗
布装置が必要となる。いずれの潤滑剤の選択でもよい
が、この連続塗布により製品の良好な表面性状を確保す
ることが可能となり、ウェブ内幅拡大による技術的制約
がなくなることが判明した。
一方シリーズ内サイズにおけるフランジ厚最大サイズ
を圧延する場合を第1図(b)に示す。前述のフランジ
厚最小サイズの場合と同じく、ウェブ高さ(ル)と所定
のフランジ厚tfbを確保すべく分割ロール21のロール幅
(ヌ)および竪ロール23を調整セットする。この場合の
最終仕上ユニバーサルロール前の鋼材24のウェブ内幅
(オ)は、前述のフランジ厚最小サイズを圧延する場合
のものと同値であり、分割ロール21のロール幅(ヌ)に
対して大きくなるように設計する。従って該ロールによ
る圧延はウェブ内幅の縮小となり、その縮小量は ΔWb=(オ)−(ヌ) となる。
フランジ厚最小サイズと、フランジ厚最大サイズでの
ウェブ内幅拡大量ΔWaと、縮小量ΔWbは、ウェブ高さ
(ル)一定の関係から次の様になる。
ΔWa+ΔWb=2(tfb−tfa) しかるにウェブ内幅拡大量ΔWaと縮小量ΔWbを等値に
なるように、最終仕上ユニバーサルロール前の鋼材のロ
ール幅(オ)を設計すれば、ロール幅(オ)は、 (オ)=(ル)−(ΔWa+2tfa) あるいは、(オ)=(ル)+ΔWb−2tfb で決定されることになる。
すなわちウェブ内幅の拡大量ΔWaと縮小量ΔWbとをほ
ぼ等値にすることは、前述のウェブ内幅拡大圧延におけ
る技術的制約および後述する縮小圧延における技術的制
約のバランス化を図るために重要である。
ウェブ内幅縮小圧延においても技術的制約が存在す
る。つまり第1の点として、縮小量ΔWbがあまり大きく
なると、拡大圧延とは逆に第1図(b)のウェブ25のコ
ーナー部で局部圧縮圧延され、余分なメタルの一部が圧
延後復元作用により第2図((b)の18に示すようにコ
ーナー部付近でウェブ厚みが多少大きくなる現象が表わ
れ、ウェブ内での厚み偏差が生じる。第2の点は、ΔWb
が大きくなると、これも拡大圧延とは逆に第1図(b)
に示すウェブ25のメタルが一部フランジヘメタルフロー
し、第2図(b)に示すフランジ幅fbが多小増加する現
象が表われる。第3の点は、ΔWbが大きくなると局部的
圧縮圧延により表層のメタルが流動し、第3図(b)に
示すようなラップ状の折込み疵27が発生する。
なお第6図(e)に示す製品のウェブ高さ(チ)は、
第1図(a),(b)に示すように、最終仕上ロールは
分割ロール21の使用によって所定のウェブ高さを得るよ
うにロール幅(リ)あるいは(ヌ)を自由に設定できる
ので、従来の圧延のように圧延ロットによりロール幅が
変化するようなことがないので、寸法精度のすぐれたウ
ェブ高さを得ることができる。
以上説明した中で、ウェブ内幅の拡大,縮小圧延にお
ける技術的制約現象について、発明者等が種々実験を重
ねた結果以下の知見を得た。
ウェブコーナー部付近に発生するウェブ厚みの増減に
よるウェブ内での厚み偏差は、拡大量ΔWa,縮小量ΔWb
共にほゞ同じ値で、寸法公差上および外見上20mm程度が
限界である。なお分割ロール21のウェブ部22を平坦な形
状にしたのは、ウェブ内幅拡大と縮小圧延においてウェ
ブコーナー部の厚みが夫々減少あるいは増加と相反する
現象となるので、バランス化するためである。従って拡
大側,縮小側のその量の選択によっては、ロールのウェ
ブコーナ部を凹あるいは凸状にしてもよい。
次にフランジ幅の増減については、拡大量ΔWa,縮小
量ΔWbが15mmの状態では、通常圧延(ΔWa,ΔWb約0mm)
に対してそれぞれ−1.5mm,+1.5mm程度となるが、最終
仕上ユニバーサル以前のエッジャーロールでフランジ幅
の調整が充分可能であるため、所定の製品フランジ幅を
得るうえで全く支障とならない。
またウェブ縮小圧延におけるウェブコーナー部のラッ
プ状折込み疵は、縮小量ΔWbが20mmを超える領域で発生
する。従って本発明による最終仕上ユニバーサル圧延機
で、ウェブ内幅の拡大・縮小圧延における拡大量ΔWa,
縮小量ΔWbは、それぞれ20mm以下の領域内で有効であ
る。
(実施例) 次に本発明を、第5図(b)に示す圧延機配列で、H5
00×200シリーズの試験圧延を実施した例を説明する。
試験圧延に使用したロールは以下の通りである。第5
図(b)のブレークダウン圧延機1から、最終仕上ユニ
バーサル圧延機6前までのユニバーサル圧延機2,4,エッ
ジャー圧延機3,5のロールは通常圧延のロールを使用
し、最終仕上ユニバーサル圧延機6のロールは試験用と
して製作した。試験を行ったサイズと最終仕上ユニバー
サル圧延前の鋼材寸法、および最終仕上ユニバーサル圧
延機6のロール幅寸法は、第1表に示すような緒元と第
1図に示すようなロール形状とし、各サイズの最終仕上
ユニバーサルロールでのウェブ内幅拡大,縮小量は第1
表の通りである。すなわちフランジ厚最小サイズは、拡
大量(ΔWa)116mm,中間サイズは拡大量(ΔWa)2mmで
ほぼ通常圧延レベル,フランジ厚最大サイズは縮小量
(ΔWb)16mmとした。また最終仕上ユニバーサル圧延機
6の水平ロール外側面に、低粘度合成エステルを圧延潤
滑剤として第4図に示すような方法でフランジ厚最小サ
イズのみに連続塗布を行って試験を行った。
この結果フランジ厚最小サイズ,最大サイズ共、通常
圧延の中間サイズと比較して遜色なく、フランジ内側や
コーナー付近に疵発生のない表面性状と、ウェブ厚み,
フランジ幅,ウェブ高さにおいて良好な寸法精度を得る
ことが出来た。なおウェブ部の厚み偏差は、最小フラン
ジサイズ,最大フランジサイズ共0.5mm程度の良好なも
のであった。
(発明の効果) 以上説明したように本発明による圧延方法は、現状設
備を有効活用し、専用ミルなどを新設する必要はなく、
安価な方法で寸法精度にすぐれ、かつ表面性状の良いシ
リーズ内サイズのウェブ高さ一定なH形鋼を製造するこ
とが可能となり、設備費用の低減と品質向上に資する効
果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の最終仕上ユニバーサル
ロールでのウェブ高さ一定化方法の圧延を示す断面図、
第2図(a),(b)はウェブ内幅拡大量,縮小量があ
る領域を超えた場合の弊害を示す説明図、第3図
(a),(b)は本発明のウェブ内幅拡大圧延における
ロール焼付き発生を説明する正面図および斜視図、第4
図は圧延潤滑剤の塗布要領の一例を示す説明図、第5図
(a),(b)はH形鋼熱間圧延を実施する場合の圧延
機配列例を示す平面図、第6図は従来のH形鋼圧延にお
ける使用素材,中間素材および製品の断面図、第7図は
従来の圧延におけるユニバーサルおよびエッジャー圧延
機による圧延状態を示す断面図である。 1……ブレークダウン圧延機、2,4……ユニバーサル圧
延機、3,5……エッジャー圧延機、6……仕上ユニバー
サル圧延機、8……ブルーム、10……中間粗形素材、1
1,12,13,23……ユニバーサル圧延機の竪ロール、14,15,
16……ユニバーサル圧延機の水平ロール、19……仕上ユ
ニバーサル圧延機水平ロールのロール焼付、20,27……
製品の掻き疵および折込み疵、24……仕上ユニバーサル
圧延機前の鋼材、28……仕上ユニバーサルロール用圧延
潤滑剤連続塗布用ノズル。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2重圧延機による粗造形圧延を行い粗造形
    素材となした後、ユニバーサル圧延機およびエッジャー
    圧延機を有する圧延機列により熱間圧延を行うに際し、
    最終仕上ユニバーサル圧延機による圧延では軸方向に移
    動可能な2分割された水平ロールを用い、最終仕上ユニ
    バーサル圧延機前の水平ロール幅に対してそれぞれ最大
    20mmの範囲内でウェブ内幅の拡大と縮小の組合せ圧延を
    行うと共に、前記水平ロールのコーナー部から外側面に
    わたり圧延潤滑剤を塗布しながら圧延することを特徴と
    するウェヴ高さ調整可能なH形鋼の熱間圧延方法。
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