JP3695289B2 - 外法一定の平行フランジ溝形鋼とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高層あるいは超高層建築物の柱材として使用される角形鋼管柱の素材であって、ウエブとフランジの厚みと幅が多様な寸法を有し、かつ外法一定、つまり外寸法が一定の平行フランジ溝形鋼(Parallel Flange Channel、PFC)と、その熱間圧延による製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超高層建築等に柱材として広く用いられている角形コラム部材の降伏比 (YR) は、低い方が耐震性の上から望ましいと一部で言われている。この対応策の一つとして、熱間圧延により製造した溝形鋼( 以下、熱延溝形鋼という) を素材としてボックス (角型コラム) に溶接組立する方法がある。この組立方式は、溶接組立前にダイアフラムを内蔵加工することが可能なので、ボックス製造現場の省力化にも寄与するものである。
【0003】
ここで素材となる熱延溝形鋼は、同一シリーズ内の外寸法 (ウエブ高さ×フランジ幅) が一定で、厚みがフリーサイズ、かつ一般形鋼並みの低コストで生産できることを要請されている。
【0004】
ところで、従来の熱延溝形鋼を製造する方法の代表例として、溝形鋼用の粗形素材に粗ユニバーサルミルとエッジャーミルとで連続リバース圧延を行った後、仕上げユニバーサルミルで仕上げ圧延を行う方法と、多数の孔型を刻設した2重式ロールを備えた圧延機を連続的に組み合わせて粗圧延および中間圧延を行った後、仕上げユニバーサルミルで仕上げる方法とがある。
【0005】
しかし、これらの製造方法においては、同じウエブ高さシリーズの製品群内でも、仕上げユニバーサルミルの水平ロールの胴幅が一定のロールを使用するため、フランジ厚みが異なるとウエブ高さが異なってしまう。
【0006】
しかも、後者の方法では、粗・中間圧延工程が2重式孔型ロールを使って行われるため、同一ロールでの隙間調整のみで各種厚みを広範囲に作り分けることは至難である。
【0007】
従って、同一ロールでの隙間調整だけで作り分けられる製品群、いわゆる同一シリーズ内の外寸法 (ウエブ高さ、フランジ幅) 一定・各種板厚サイズの溝形鋼という製品要求に対応するには、各サイズに応じて専用の圧延ロールとその圧延付属装置 (ガイド) を準備する必要がある。このため、圧延ロール、ガイド費用の負担増のみならず、ロール組み替えに伴う稼働率の低下など工場の生産性の大幅低下を招く問題があった。
【0008】
そこで、最近では上記問題点に鑑み、ロール・ガイドを何ら取り替えることなく、溝形鋼の同一シリーズ (ウエブ高さ×フランジ幅) 内の外寸法を一定に保ちつつ、そのウエブとフランジの厚み調整をオンラインで無段階に実施することが可能な平行フランジ溝形鋼の熱間圧延方法が種々提案されている。
【0009】
例えば、本出願人が特開平9−141302号公報に開示した方法では、粗圧延に続く中間圧延において、1台目のユニバーサルミルと2重式のエッジャーミルからなるタンデムミル群で内法一定の溝形中間鋼片となし、2台目のユニバーサルミルでその鋼片のウエブ高さとフランジ幅を同時に1パスで圧下してウエブ高さとフランジ幅の一定化を行い、その後ユニバーサル仕上げミルで仕上げ圧延を行う。
【0010】
また、特許第2,577,660 号に開示された外法一定平行フランジ溝形鋼製造方法では、連続鋳造スラブを2連もしくは3連の山形孔型が形成された2重式孔型ロールを有する粗圧延機によって山形粗材に粗造形した後、2重粗成形圧延機と粗ユニバーサル圧延機とのリバース圧延によって山形中間材とし、さらに別の2重式孔型ロール圧延機とエッジャー圧延機とのリバース圧延を通じ第2溝形中間材とし、最後に同幅可変の水平ロールと竪ロールからなる仕上げユニバーサル圧延機によって仕上げ圧延を行う。この方法では、特開平9−141302号公報の開示する方法に比べて、圧延機の台数が2台多く必要となる。
【0011】
ここに、図1に外法 (外寸法) が一定の平行フランジ溝形鋼の概略形状を示す。なお、図1に図示しないが、一般にはウエブとフランジの結合部 (フィレット部) の内面側には10R〜30Rの丸みが付与されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、外寸法一定の熱延溝形鋼を製造する上述の従来技術においては、以下のような問題点があった。
【0013】
ここに、図2(a) 〜(d) は、平行フランジ形鋼にダイアフラムを使って溶接組み立てを行い、角形鋼管柱を製作する各工程を示す模式的断面図であり、図2(a) において、ダイアフラム10は半分だけ平行フランジ形鋼12に挿入される。このときのダイアフラム10の形状は断面A−A' に示すように、平板14の四周を上下フレーム16、16によって囲まれている。ダイアフラム10の残りの半分は、図2(b) に示すように、別の平行フランジ形鋼12に挿入される。このように組み立ててから、図2(c) に示すように、ダイアフラム10の周囲を形鋼の内壁に例えばエレクトロスラグ溶接により溶接接合され、フランジ形鋼自体は切欠き部において突き合わせ溶接( 例: サブマージ溶接) により溶接組み立てが行われる。このときのダイアフラム10と平行フランジ形鋼12との接合の様子はB−B' 断面に示す通りである。このようにして図2(d) に示す角形鋼管柱20が得られるのである。なお、溶接などの具体的施工操作はすでに公知であり、これ以上の説明は略す。
【0014】
図2に示すように、外寸法一定の溝形鋼の用途としては、ダイヤフラムと呼ばれる補強部材10を長手方向複数個所に挟み込んだ形で、2体の平行フランジ溝形鋼12、12を互いに向き合った形に組み合わせて例えば突き合わせ溶接により溶接し、高層建築用の角形鋼管柱20として使用するのが一般的である。
【0015】
従って、製品形状としては、厳しい寸法精度が要求される。
ところが熱間圧延で製造するので製造する度、あるいは一本の溝形鋼であってもその長手方向で狙い寸法との誤差を生じてしまうという問題がある。
【0016】
外法一定の平行フランジ溝形鋼の寸法に誤差が生じると実際に角形鋼管柱の製作を実際に行う過程で次のような問題点を生じることが明らかとなった。
(1) フランジ直角度不良に関わる問題点
平行フランジ溝形鋼のフランジ直角度不良の1例を図3(a) 、(b) に示す。
【0017】
一般にフランジ直角度は左右のフランジのウエブ面に対する傾き具合で評価し、フランジとウエブの結合部 (フィレット部) を基準としたときのフランジ先端部とウエブに対して直角な面との隙間で表示する。さらに、フランジが内折れかあるいは外折れかによってプラスマイナスを区別して表示する (図3(a) のようなフランジ外折れの場合には、直角度はプラス表示) 。
【0018】
なお、図3(b) に表示するようにウエブの内幅をフランジ先端部(h2)とフィレット部近傍(h1)の2個所測定して、両者の差 (=h2−h1) の1/2 をもって簡易的に表示してもよい。
【0019】
さて、フランジ直角度不良のうち、フランジ内折れ (h1>h2) の場合、その程度が大きいと図4(a) 、(b) に示すようなトラブルが図2の角形鋼管柱の製作工程のうちの工程1や工程2において発生した。
【0020】
すなわち、フランジ先端部が内側に傾斜しているために、ダイヤフラムの溝形鋼への差し込み工程でフランジ先端部とダイヤフラムが干渉しあって、ダイヤフラムが溝形鋼に挿入できなくなるトラブルが発生した。
【0021】
ダイヤフラム寸法 (全幅) は平行フランジ溝形鋼のウエブ内幅の呼称値 (=呼称ウエブ高さ−2×呼称フランジ厚) に対して1〜3mm小さくするのが一般的であり、またダイヤフラムの4隅部には、図示しないが溝形鋼のフィレット部のRに併せて10R〜30R程度の丸みが付与されているが、フランジが特定の範囲を超えて内折れになると上記トラブルが発生することがわかった。
【0022】
次にフランジ直角度不良のうち、フランジ外折れ (h1<h2) の場合、その程度が大きいと図4(c) に示すようなトラブルが角形鋼管柱の製作工程のうちの図2(c) の工程3において発生した。
【0023】
すなわち、フランジ先端部が外側に傾斜しているために、ダイヤフラムの溝形鋼への差し込み工程 (工程1や工程2) は問題ないが、工程3に示すようにダイヤフラムを2丁合わせの平行フランジ溝形鋼のフランジ部に溶接 (エレクトロスラグ溶接) する際に、B−B' 断面図に示すように、ダイヤフラムとフランジ内面の隙間から溶接材料が漏洩して作業工程に支障をきたすことがわかった。しかも、フランジが特定の範囲を超えて外折れになると上記トラブルが発生することがわかった。
(2) フランジ内幅バラツキに関わる問題点
製造した外法一定の平行フランジ溝形鋼のフランジ内幅バラツキが大きく、フランジ内幅が呼称値 (=呼称ウエブ高さ−2×呼称フランジ厚) に対して小さめのものについて、その程度が大きいと図5(a) 、(b) に示すようなトラブルが角形鋼管柱の製作工程のうちの図2(a) 、(b) の工程1や工程2において発生した。
【0024】
すなわち、左右のフランジ先端部の間隔が狭すぎるために、ダイヤフラムの溝形鋼への差し込み工程でフランジ先端部とダイヤフラムが干渉しあって、ダイヤフラムが溝形鋼に挿入できなくなるトラブルが発生した。
【0025】
ダイヤフラム寸法 (全幅) は平行フランジ溝形鋼のウエブ内幅の呼称値に対して1〜3mm小さくするのが一般的であり、またダイヤフラムの4隅部には、図示しないが、溝形鋼のフィレット部のRに併せて10R〜30R程度の丸みが付与されており、フランジ内幅が特定の範囲を超えて小さくなると上記トラブルが発生することがわかった。
【0026】
次に、フランジ内幅バラツキが大きく、フランジ内幅が呼称値 (=呼称ウエブ高さ−2×呼称フランジ厚) に対して大きめのものについて、その程度が大きいと図5(c) に示すようなトラブルが角形鋼管柱の製作工程のうちの図2(c) の工程3において発生した。
【0027】
すなわち、左右のフランジ先端部の間隔が大きいために、ダイヤフラムの溝形鋼への差し込み工程 (工程1や工程2) は問題ないが、工程3に示すようにダイヤフラムを2丁合わせの平行フランジ溝形鋼のフランジ部に溶接 (エレクトロスラグ溶接) する際に、B−B' 断面図に示すように、ダイヤフラムとフランジ内面の隙間から溶接材料が漏洩して作業工程に支障をきたすことがわかった。しかも、フランジ内幅が特定の範囲を超えて大きくなると上記トラブルが発生することがわかった。
【0028】
なお、上で述べたような溶接作業トラブルは、その後の製作工程を遅らせることになるほか、手直しや再溶接に多大の時間と費用が必要となって製造コストアップの原因となる。
【0029】
ここに、本発明の目的は、以上で述べた従来の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造・品質管理上の問題点に鑑み、当該平行フランジ溝形鋼を素材とする角形鋼管柱の製造工程上支障をきたすことのない、品質の優れた外法一定の平行フランジを有する溝形鋼ならびにその製造方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、膨大な圧延実験ならびに角形鋼管柱の試作試験を通じて鋭意検討を重ねた結果、外法一定の平行フランジ溝形鋼の形状・寸法精度を適正化すること、またそのための製造プロセス管理により、上記課題を解決することができることを知見し、本発明を完成するに至った。
(1) 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いた仕上げ圧延を経て製造された外法一定の平行フランジ溝形鋼であって、当該溝形鋼の製造完了後の製品ウエブ内幅が次式の関係を満足することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼。
【0031】
|製品ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) |≦+2mm
(2) 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いた仕上げ圧延を経て製造された外法一定の平行フランジ溝形鋼であって、当該溝形鋼の製造完了後の製品フランジ直角度が次式の関係を満足することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼。
【0032】
|製品フランジ直角度|≦+2mm
(3) 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延においてウエブ高さの一定化を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延を行う外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法であって、当該溝形鋼の仕上げ圧延ならびに常温まで冷却完了後のウエブ内幅が次式の関係を満足するように上記仕上げユニバーサル圧延機の水平ロールの幅を調整することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法。
【0033】
|ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) |≦+2mm
(4) 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延においてウエブ高さの一定化を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延を行う外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法であって、当該溝形鋼の仕上げ圧延ならびに常温まで冷却完了後のフランジ直角度が次式の関係を満足するように上記仕上げユニバーサル圧延の水平ロールならびに垂直ロールの側面角度を設定することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法。
【0034】
|フランジ直角度|≦+2mm
(5) 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延においてウエブ高さの一定化を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延を行う外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法であって、当該溝形鋼の仕上げ圧延ならびに常温まで冷却完了後のフランジ直角度が次式の関係を満足するように上記仕上げユニバーサル圧延における圧延荷重を調整することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法。
【0035】
|フランジ直角度|≦+2mm
(6) 外法一定の平行フランジ溝形鋼の寸法形状を検査し、
|ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) |≦+2mm
または
|フランジ直角度|≦+2mm
を満足する外法一定の平行フランジ溝形鋼だけを使用することを特徴とするダイアフラム内蔵加工の角形鋼管柱の製造方法。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に基づき詳細に説明する。
図6に、本発明を実施するための溝形鋼の製造工程の一例として、外法一定平行フランジ溝形鋼の圧延工程 (圧延ライン) を各々の圧延機のロール孔型とともに例示する。
【0037】
本発明に関する圧延工程を大きく分けると、2重式圧延機 (以下ブレークダウン圧延機と称す) からなる粗圧延工程、第1粗ユニバーサル圧延機と2重ロール式整形圧延機 (以下エッジャー圧延機と称す) ならびに第2粗ユニバーサル圧延機からなる中間圧延工程、さらには仕上げユニバーサル圧延機からなる仕上げ圧延工程の3工程からなる。
【0038】
粗圧延工程におけるブレークダウン圧延機30は上下一対の水平ロールからなり、このロールには素材である約1300度に加熱された連続鋳造スラブ32を最初にエッジングし所定の幅に整えるためのボックス孔型の他に、図6に示すごとく2種類のバタフライ状孔型34、35が刻設してある。粗圧延工程において圧延素材のCC (連鋳) スラブは、ボックス孔型で幅エッジングされたあと、2種類のバタフライ状孔型によるリバース圧延を経て平行フランジ溝形鋼の粗形鋼片36にまで造形される。
【0039】
ブレークダウン圧延機30で造形された粗形鋼片36は、中間圧延工程に送られ、連続圧延可能に近接設置された第1粗ユニバーサル圧延機40、エッジャー圧延機42を用いて複数パスのタンデムレバース圧延により所定の製品厚み・フランジ幅に近い形状にまで延伸圧延される。
【0040】
粗ユニバーサル圧延機40は、上下一対の水平ロールと左右一対の垂直 (竪) ロールからなり、上下水平ロール間でウエブ厚み、垂直ロールと水平ロール側面の隙間でフランジ厚みを圧下・延伸する。その際、ウエブの両端部 (フランジとウエブの結合部) に図中示すような膨出部44が生じる。
【0041】
膨出部44は、エッジャー圧延機42でもって複数パスの圧延を通じて圧下され、しかるのち第2粗ユニバーサル圧延機46の孔型ロールでもって1パスの圧延を通じて平坦化される。
【0042】
すなわち、第2粗ユニバーサル圧延機46の垂直ロール外周面に設けた段差部と幅可変下水平ロール側面に設けた径小部との間で、フランジ幅の積極的な圧下と共に第1の粗ユニバーサル圧延機40で生じたウエブ両端での膨出部44の平坦化が行われる。
【0043】
最後の工程である仕上げ圧延工程においては、幅可変下水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機50を用いた1パスもしくは複数パスの整形圧延により、被圧延材は所定のウエブ・フランジ厚みとウエブ高さ・フランジ幅を有する製品に仕上げられる。
【0044】
図6において、第2粗ユニバーサル圧延機44の下水平ロールの外周面の幅W2は、被圧延材のウエブ高さ縮小圧延パス以外の圧延パスにおいては第1粗ユニバーサル圧延機40の水平ロール幅W1、エッジャーロールの孔型幅 (≒W1) とほぼ同じ値に設定しておき、被圧延材のウエブ高さ縮小圧延パスにおいて初めて第1粗ユニバーサル圧延機40の水平ロール幅W1よりも狭めに設定することになる。
【0045】
また、仕上げユニバーサル圧延機50の下水平ロールの外周面の幅W3は、第2粗ユニバーサル圧延機46の水平ロール幅W2とほぼ同じ値に設定しておく。さらに、第2粗ユニバーサル圧延機46ならびに仕上げユニバーサル圧延機50のウエブ水平ロールについては、図6では固定幅のロールとして表示されているが、オンラインでロール幅が自在に変更可能な幅可変ロールである。
【0046】
そこで、本発明者は、膨大な現場圧延実験を通じて外法一定の平行フランジ溝形鋼のウエブ内幅とフランジ直角度を様々に変化させた製品を作製し、当該製品を素材として図2(a) 〜(d) に示すような工程で2丁合わせに組立・溶接することで角形鋼管柱を試作する試験を行った。そこで得られた以下に記述する種々の知見をもとに本発明を考案するに至ったのである。
(1) フランジ直角度と角形鋼管柱の組立・溶接トラブルの関係
表1に、素材となる外法一定フランジ溝形鋼の呼称寸法と製品両端部のフランジ直角度実測値、ならびに当該製品を用いて角形鋼管柱を製作したときの状況についてまとめたものを示す。表の各行について製品本数は4本であり、従って角形鋼管柱は各行について2体を製作した。
【0047】
ここに、呼称寸法は、いわゆる設計上の寸法であって、規格として定められている寸法を云う。公称寸法とも云う。
本明細書においてフランジ直角度は図3(b) に示すウエブ内幅h1、h2から算出したものであり、フランジ直角度= (h2−h1) ×1/2 で算出した値とした。
【0048】
なお、このときのウエブ内幅(h1)については、表記していないがすべての製品の両端部を実測したところ、呼称寸法 (=呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) に対して+3.0 〜−2.0mm の範囲内であった。
【0049】
これから、角形鋼管柱の製作工程でトラブルを起こさないために、以下の関係を満足する必要があることがわかった。すなわち、
−2mm≦製品フランジ直角度≦+2mm
【0050】
【表1】
(2) ウエブ内幅バラツキと角形鋼管柱の組立・溶接トラブルの関係
表2に、素材となる外法一定平行フランジ溝形鋼の呼称寸法と当該寸法から算出したウエブ内幅呼称値、製品両端部のウエブ内幅実測値、ならびに当該製品を用いて角形鋼管柱を製作したときの状況についてまとめたものを示す。表の各行について製品本数4本であり、従って角形鋼管柱は各行について2体を製作した。なお、表中のウエブ内幅は図3(b) のh1に相当する値で示す。
【0051】
フランジ直角度については、表記していないが、すべての製品の両端部を実測したところ、+3.0 〜2.5mm の範囲内であった。
これから、角形鋼管柱の製作工程においてダイヤフラム内蔵加工時にトラブルを起こさないためには、以下の関係を満足する必要があることがわかった。すなわち、
−2mm≦ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) ≦+2mm
【0052】
【表2】
(3) ウエブ内幅と仕上げユニバーサルミル幅可変水平ロール幅の関係
本発明の平行フランジ溝形鋼をオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだユニバーサルミルで仕上げ圧延したのち常温まで冷却した状態の製品のウエブ内幅は、上記分割水平ロールの幅に対して、熱間収縮の関係で約4〜6mm小さくなるほか、仕上げ圧延時のスラスト方向 (ロール軸方向) 荷重による分割水平ロールの幅方向たわみの関係で約1〜2mm小さくなる。
【0053】
従って、製品のウエブ内幅不良を起こさないためには、仕上げ圧延直後の平行フランジ溝形鋼のウエブ内幅を予め狙いの寸法よりも5〜8mm程度大きく設定しておく必要がある。すなわち、分割水平ロール幅を圧延前に5〜8mm程度大きく設定しておく必要がある。逆に、常温まで冷却完了後のウエブ内幅が狙いに対して大きく公差はずれを生じる場合には、予めその分だけ分割ロール幅を狭めに設定しておく必要がある。
(4) フランジ直角度と仕上げユニバーサルミルロール側面角との関係
本発明の平行フランジ溝形鋼をオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだユニバーサルミルで仕上げ圧延したのち常温まで冷却した状態の製品のフランジが鉛直面に対してなす角度は、上記分割水平ロールおよび垂直ロール面が鉛直面に対してなす角度 (側面角) に対して、溝形鋼の内外の温度差とそれに起因する熱間収縮代の差の関係で左右のフランジ先端が互いに近づく方向 (フランジ内折れ方向) に約2〜4mm小さくなる (図7(a) 参照) 。
【0054】
従って、製品のフランジ直角度不良を起こさないためには、仕上げ圧延直後の平行フランジ溝形鋼の左右フランジ先端を予め2〜4mm程度開く方向に設定しておく必要がある。すなわち、分割水平ロールならびに垂直ロール側面角度を予めフランジ外折れ状態になるように設定しておく必要がある (図7(b) 参照) 。
【0055】
当該ロール側面角度の最適設定においては、当該製品のウエブの高さ、フランジ幅、ウエブ・フランジ厚み、仕上げ温度等を考慮して決定する必要がある。
(5) フランジ直角度と仕上げユニバーサルミル圧延荷重との関係
本発明の平行フランジ溝形鋼をオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだユニバーサルミルで仕上げ圧延したのち常温まで冷却した状態の製品のフランジが鉛直面に対してなす角度は、一般的には上記分割水平ロールおよび垂直ロール面が鉛直面に対してなす角度 (側面角度) に対して、溝形鋼の内外の温度差とそれに起因する熱間収縮代の差の関係で左右のフランジ先端が互いに近づく方向 (フランジ内折れ方向) に約2〜4mm小さくなる (図7(a) 参照) 。
【0056】
ところが、上記仕上げ圧延時にフランジの厚み圧下量が大きい、あるいはフランジの温度が低下した場合に、スラスト方向の圧延荷重が過大となり、結果として上記分割水平ロールの幅方向のたわみが大きくなって、製品の左右フランジ先端が互いに離れる方向 (外折れ方向) にフランジ直角度不良を起こす場合がある (図8 (a ) 参照) 。このようなフランジ直角度不良 (フランジ外折れ) を起こさないためには、仕上げ圧延荷重が過大とならないように圧延パススケジュールを適切にする必要がある。
【0057】
すなわち、フランジ厚み圧下が大きくなる場合には、仕上げ圧延パス回数を増やす等の処置が必要となる (図8 (b)参照) 。
本発明の外法一定の平行フランジ溝形鋼の熱間圧延方法としては、図6に記載の方法に限らず、仕上げユニバーサル圧延機に幅可変水平ロールを組み込み整形圧延を行う方法であれば、中間圧延においてウエブ内幅の縮小あるいは拡大のいずれを行う方法であっても良い。例えば、特許第2577660 号に開示された外法一定平行フランジ溝形鋼の製造方法であっても良いことは言うまでもない。
【0058】
仕上げユニバーサル圧延機における圧延パス回数は、1パスであっても良いし、複数パスであっても良いことは言うまでもない。
仕上げユニバーサル圧延機における分割水平ロールのオンラインでの幅変更機構はそれ自体すでに公知であって、本発明にあってもそれを利用すればよい。
【0059】
【実施例】
さらに、本発明にかかる溝形鋼の圧延法を実施例のデータを参照しながらより具体的に説明する。
【0060】
上下水平ロールをともに幅可変構造とした圧延機を第2粗ユニバーサル圧延機として配置した、図6に示す平行フランジ溝形鋼の圧延工程により、外寸法 (ウエブ高さWおよびフランジ幅B) が一定であって、ウエブ厚さ、フランジ厚さが異なる、多種の平行フランジ溝形鋼を製造した。すなわち、製造した平行フランジ溝形鋼は、呼称寸法がいずれもウエブ高さB:600mm 、フランジ幅B:300mm であり、ウエブ厚さ、フランジ厚さ:22〜60mmであった。
【0061】
第1粗ユニバーサル圧延機40の上下水平ロールの幅W1 はともに561mm とし、上下の水平ロールの側面が鉛直線となす角度はともに5度とした。また、エッジャー圧延機42の下孔型ロールの孔型幅は第1粗ユニバーサル圧延機40の水平ロールの幅W1 に等しい561mm とし、孔型深さは278mm とした。
【0062】
第2粗ユニバーサル圧延機46の幅可変下水平ロールの外周面から小径部迄の深さは240mm とし、幅可変下水平ロールの外周面の幅W2 は561mm に初期設定した。また、第2粗ユニバーサル圧延機46の幅可変水平ロール、仕上げユニバーサル圧延機50の幅可変水平ロール各々の幅可変量は、いずれも100mm とした。
【0063】
このような圧延工程により、まず、厚み:250mm 、幅:1000mmの矩形断面の連鋳スラブを圧延素材とし、加熱炉に装入して約1300℃に加熱した後、ブレークダウン圧延機30を用いて11〜13パスのリバース圧延を行うことにより、厚み:80〜100mm の粗形鋼片に造形した。
【0064】
次いで、この粗形鋼片に第1粗ユニバーサル圧延機40、エッジャー圧延機43および第2粗ユニバーサル圧延機46を用いて、5〜9パスのリバース圧延を行い、ウエブの厚さとフランジの厚さおよび幅を所定値まで延伸圧延した。
【0065】
この際、ウエブ厚さおよびフランジ厚さは第1粗ユニバーサル圧延機40により圧下され、フランジ幅はエッジャー圧延機および第2粗ユニバーサル圧延機46により圧下された。
【0066】
この後、製品厚さが22mm以外の中間圧延材について、第2粗ユニバーサル圧延機46のラストパスにおいて、上下の幅可変水平ロールの幅を狭めるとともに垂直ロールの開度を狭めに調整してからウエブを圧下し、[(成品厚さ−22) ×2]mm 、最大で76mmウエブ高さを縮小するとともに、フランジ幅を調整圧延した。
【0067】
成品形状不良を防止するため、成品厚さが40mm以下の中間圧延材については1パスの圧延によるウエブ高さの縮小量を最大36mmとし、成品厚さが40mm越え、60mm以下のものについては2パスまたは3パスに分けて圧延を行うことにより、ウエブ高さを最大76mm縮小した。
【0068】
第2粗ユニバーサル圧延機46の上下水平ロールの開度は、中間圧延材の各パスにおけるウエブ厚さに等しくなるように設定した。
このようにして、中間圧延を終了した中間圧延材に対し、仕上げユニバーサル圧延機50により、仕上げ圧延終了後の成品放冷過程における熱収縮代を見込んで、幅可変上水平ロールの幅を606mm に設定するとともに、成品厚さに応じて、幅可変下水平ロールの幅をオンラインで488 〜564mm にその都度変更し設定した。
【0069】
上下の幅可変水平ロールの開度は、製品のウエブ厚さと同等の値に設定して仕上げた。
なお、仕上げユニバーサル圧延機50の下水平ロールの側面ならびにこれと対向する垂直ロール側面が鉛直面となす角度 (側面角度) はフランジ外折れ方向に0.25度に設定し、仕上げ圧延パス回数は3パスとした。
【0070】
表3には、本発明の方法により製造した外法一定平行フランジ溝形鋼の代表サイズと仕上げ圧延ののち常温まで冷却後の製品寸法の測定結果とを示す。
比較のため、本発明の方法を満足しない場合、すなわち仕上げユニバーサル圧延機50の下水平ロールならびに垂直ロールの側面角度が0度の場合 (比較例1) 、また仕上げユニバーサル圧延機50において1パス仕上げを行った場合 (比較例2) の製品寸法測定結果を併記している。
【0071】
なお、表中のウエブ内幅は図3(b) におけるh1のことであり、フランジ直角度は左右のフランジ各々についてウエブ面を基準に直角ゲージを当てて測定した値であって、プラスはフランジ外折れ、マイナスはフランジ内折れを表す。
【0072】
これらの寸法は、製品1本毎に両端部と中央部 (端部から6mの位置) について測定し、最小値と最大値を表示した。
【0073】
【表3】
本表から、本発明によりウエブ内幅バラツキやフランジ直角度不良を発生させることなく外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造が可能となることが判る。
【0074】
さらに、本発明の方法により製造した外法一定平行フランジ溝形鋼を使用し、600mm ×600mm の角度鋼管柱を図2(a) 〜(d) に示す方法で作製したが、組み立てならびにダイヤフラム溶接過程での不具合は一切生じなかった。
【0075】
一方、比較例として記載した外法一定平行フランジ溝形鋼については、フランジ直角度不良やウエブ内幅バラツキが原因で角形鋼管柱製作工程でのトラブル (ダイヤフラム挿入時の不具合、ダイヤフラム溶接時の溶材の漏洩) ならびに手直しが頻発し、角形鋼管柱の製作コストが高騰した。
【0076】
上述した実施例では図6の圧延工程を例にとり詳細に説明したが、本発明はユニバーサル圧延を含む様々な圧延工程においても同様の効果を発揮することは言うまでもなく、さらに本発明にかかる平行フランジを有する溝形鋼のユニバーサル圧延における水平・垂直ロールの形状は図6に示す態様に限定されるものではなく、中間〜仕上げ工程におけるユニバーサル圧延機の水平ロールおよび垂直ロールの形状を適宜設定することが可能である。
【0077】
さらに本発明の外法一定平行フランジ溝形鋼に関して、圧延でフランジ直角度不良が生じた場合、その後プレス等の矯正手段により本発明の寸法範囲内に収めることも可能である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明によればフランジ直角度不良やウエブ内幅バラツキといった、角形鋼管柱の製作工程で支障となる品質不良の無い外法一定の平行フランジ溝形鋼を市場に供給でき、かつ、品質の優れた外法一定の平行フランジ溝形鋼を効率的にかつ経済的に製造できる方法を提供するものである点、経済的で産業上も価値の極めて高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】外法一定平行フランジ溝形鋼の説明図である。
【図2】図2(a) 〜(d) は、本発明にかかる平行フランジ溝形鋼を用いた柱材の製作方法の工程例をそれぞれ示す模式的説明図である。
【図3】図3(a) 、(b) は、フランジ直角度不良の例の説明図である。
【図4】図4(a) 〜(d) は、角形鋼管柱組立・溶接時のトラブル例Iの説明図である。
【図5】図4(a) 〜(c) は、角形鋼管柱組立・溶接時のトラブル例IIの説明図である。
【図6】本発明にかかる外法一定平行フランジ溝形鋼の圧延方法の工程例を示す模式的説明図である。
【図7】図7(a) および(b) は、仕上げユニバーサル圧延機におけるフランジ内折れ発生原因の説明図である。
【図8】図8(a) および(b) は、仕上げユニバーサル圧延機におけるフランジ外折れ発生原因の説明図である。
Claims (6)
- 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いた仕上げ圧延を経て製造された外法一定の平行フランジ溝形鋼であって、当該溝形鋼の製造完了後の製品ウエブ内幅が次式の関係を満足することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼。
|製品ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) |≦+2mm - 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いた仕上げ圧延を経て製造された外法一定の平行フランジ溝形鋼であって、当該溝形鋼の製造完了後の製品フランジ直角度が次式の関係を満足することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼。
|製品フランジ直角度|≦+2mm - 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延においてウエブ高さの一定化を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延を行う外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法であって、当該溝形鋼の仕上げ圧延ならびに常温まで冷却完了後のウエブ内幅が次式の関係を満足するように上記仕上げユニバーサル圧延機の水平ロールの幅を調整することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法。
|ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) |≦+2mm - 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延においてウエブ高さの一定化を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延を行う外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法であって、当該溝形鋼の仕上げ圧延ならびに常温まで冷却完了後のフランジ直角度が次式の関係を満足するように上記仕上げユニバーサル圧延の水平ロールならびに垂直ロールの側面角度を設定することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法。
|フランジ直角度|≦+2mm - 圧延素材を粗圧延し、次いで中間圧延においてウエブ高さの一定化を施したのち、最後にオンラインで幅変更可能な分割水平ロールを組み込んだ仕上げユニバーサル圧延機を用いて仕上げ圧延を行う外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法であって、当該溝形鋼の仕上げ圧延ならびに常温まで冷却完了後のフランジ直角度が次式の関係を満足するように上記仕上げユニバーサル圧延における圧延荷重を調整することを特徴とするダイアフラムを内蔵加工する角形鋼管柱用の外法一定の平行フランジ溝形鋼の製造方法。
|フランジ直角度|≦+2mm - 外法一定の平行フランジ溝形鋼の寸法形状を検査し、
|ウエブ内幅− (呼称ウエブ高さ−呼称フランジ厚み×2) |≦+2mm
または
|フランジ直角度|≦+2mm
を満足する外法一定の平行フランジ溝形鋼だけを使用することを特徴とするダイアフラム内蔵加工の角形鋼管柱の製造方法。
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