JP2686423B2 - 凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法 - Google Patents
凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法Info
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- JP2686423B2 JP2686423B2 JP1893595A JP1893595A JP2686423B2 JP 2686423 B2 JP2686423 B2 JP 2686423B2 JP 1893595 A JP1893595 A JP 1893595A JP 1893595 A JP1893595 A JP 1893595A JP 2686423 B2 JP2686423 B2 JP 2686423B2
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- freezing
- freezing prevention
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- Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、路面や農場、グランド
などの凍結を防止したり、積雪を融かしたりするための
凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法に関する。
などの凍結を防止したり、積雪を融かしたりするための
凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】高速道路などの路面に対する凍結防止あ
るいは融雪方法として、塩化カルシウムや塩化マグネシ
ウムなどの化学物質を散布する方法が採用されている。
また、木炭粉は、太陽熱を吸収保持して周囲の物体を温
める性質があり、路面や農地の凍結防止や融雪に有効で
あることも知られている。
るいは融雪方法として、塩化カルシウムや塩化マグネシ
ウムなどの化学物質を散布する方法が採用されている。
また、木炭粉は、太陽熱を吸収保持して周囲の物体を温
める性質があり、路面や農地の凍結防止や融雪に有効で
あることも知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記した塩化カルシウ
ムなどの化学物質を散布する方法は、散布された化学物
質が路面や地盤に残留したり水に混入することで、塩害
を引き起こすという問題がある。具体的には、路面上を
走行する車両に対して腐食の進行や材料の劣化を招くこ
とがある。農地では塩化カルシウムなどの化学物質が土
壌に含まれていると、動植物の育成に悪影響を与える。
ムなどの化学物質を散布する方法は、散布された化学物
質が路面や地盤に残留したり水に混入することで、塩害
を引き起こすという問題がある。具体的には、路面上を
走行する車両に対して腐食の進行や材料の劣化を招くこ
とがある。農地では塩化カルシウムなどの化学物質が土
壌に含まれていると、動植物の育成に悪影響を与える。
【０００４】前記した木炭は塩害の問題がない点では優
れているが、木炭の粉塵が飛散して路面や周囲の建物な
どを黒く汚すという問題がある。木炭は比重が軽いた
め、散布した木炭が所定の路面や土壌面以外に飛び散っ
て目的の機能が十分に発揮できないことがある。木炭は
耐圧力が劣り、車両などの負荷で細かく破壊されるの
で、余計に粉塵として飛散し易くなる。
れているが、木炭の粉塵が飛散して路面や周囲の建物な
どを黒く汚すという問題がある。木炭は比重が軽いた
め、散布した木炭が所定の路面や土壌面以外に飛び散っ
て目的の機能が十分に発揮できないことがある。木炭は
耐圧力が劣り、車両などの負荷で細かく破壊されるの
で、余計に粉塵として飛散し易くなる。
【０００５】本発明の目的は、凍結防止や融雪の機能を
良好に果たすとともに、路面や土壌などの環境への悪影
響を防止することにある。
良好に果たすとともに、路面や土壌などの環境への悪影
響を防止することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の凍結防止・融雪
材は、粒径０．５〜１０mm、炭素率９７％以上、硬度
５．１kg以上のピッチコーク粒からなる。ピッチコーク
粒は、コールタールや石油を蒸留して得られるピッチを
原料にして製造されたコークスすなわちピッチコークス
の粉粒である。ピッチコーク粒の製造条件によって、炭
素率や硬度を設定することができる。このようにして製
造されたピッチコーク粒は、粒径０．５mm未満の微細粒
を含んでいる可能性があるので、粒径０．５mm未満の微
細粒をカット洗浄（エアレーション）などの操作で除去
しておく。
材は、粒径０．５〜１０mm、炭素率９７％以上、硬度
５．１kg以上のピッチコーク粒からなる。ピッチコーク
粒は、コールタールや石油を蒸留して得られるピッチを
原料にして製造されたコークスすなわちピッチコークス
の粉粒である。ピッチコーク粒の製造条件によって、炭
素率や硬度を設定することができる。このようにして製
造されたピッチコーク粒は、粒径０．５mm未満の微細粒
を含んでいる可能性があるので、粒径０．５mm未満の微
細粒をカット洗浄（エアレーション）などの操作で除去
しておく。
【０００７】前記ピッチコーク粒が帯電していることが
できる。ピッチコーク粒を帯電させるには、木炭などに
対する通常の帯電処理方法が適用できる。本発明の凍結
防止・融雪方法は、上記凍結防止・融雪材を、０．１５
〜５kg/m 2 の割合で凍結・積雪面に散布する。散布量が
少なすぎると凍結防止および融雪の効果が十分に発揮で
きない。散布量が多すぎても、凍結防止や融雪の効果は
それほど向上しないとともに凍結防止・融雪材が路面や
環境を汚してしまう。散布環境の気温が５℃以下の場合
には０．３kg/m2 以上を散布するのが好ましい。より望
ましくは０．３〜２kg/m2 を散布する。
できる。ピッチコーク粒を帯電させるには、木炭などに
対する通常の帯電処理方法が適用できる。本発明の凍結
防止・融雪方法は、上記凍結防止・融雪材を、０．１５
〜５kg/m 2 の割合で凍結・積雪面に散布する。散布量が
少なすぎると凍結防止および融雪の効果が十分に発揮で
きない。散布量が多すぎても、凍結防止や融雪の効果は
それほど向上しないとともに凍結防止・融雪材が路面や
環境を汚してしまう。散布環境の気温が５℃以下の場合
には０．３kg/m2 以上を散布するのが好ましい。より望
ましくは０．３〜２kg/m2 を散布する。
【０００８】散布方法は、手撒きあるいは散布装置によ
る機械的散布手段が採用できる。
る機械的散布手段が採用できる。
【０００９】
【作用】ピッチコーク粒は、炭素を主成分としており、
太陽熱を吸収保持して周囲の物体を温めるなどの凍結防
止あるいは融雪機能に関して、前記した木炭粉と同様の
機能を有している。炭素からなるピッチコーク粒は、塩
化カルシウムのような塩害を発生する心配がなく、路面
や土壌に吸収されたり大気中に飛散したりしても環境を
汚染することがない。
太陽熱を吸収保持して周囲の物体を温めるなどの凍結防
止あるいは融雪機能に関して、前記した木炭粉と同様の
機能を有している。炭素からなるピッチコーク粒は、塩
化カルシウムのような塩害を発生する心配がなく、路面
や土壌に吸収されたり大気中に飛散したりしても環境を
汚染することがない。
【００１０】ピッチコーク粒は、木炭は勿論のこと通常
の砂などに比べても硬度が高いので、車両などの負荷が
加わっても破壊されたり微細な粉塵を生じることがな
い。細かな粉塵が発生しないので、木炭のように路面や
周囲の建物などを汚すことがない。比重が大きいので飛
散し難い。また、比重が大きいことにより、散布された
後で経時とともに自重によって自然に土壌に埋没してい
き、また、降雨によって土壌への埋没が促進されるの
で、最終的には土壌を構成する炭素成分となり土壌改良
材としても機能する。
の砂などに比べても硬度が高いので、車両などの負荷が
加わっても破壊されたり微細な粉塵を生じることがな
い。細かな粉塵が発生しないので、木炭のように路面や
周囲の建物などを汚すことがない。比重が大きいので飛
散し難い。また、比重が大きいことにより、散布された
後で経時とともに自重によって自然に土壌に埋没してい
き、また、降雨によって土壌への埋没が促進されるの
で、最終的には土壌を構成する炭素成分となり土壌改良
材としても機能する。
【００１１】特にピッチコーク粒は、鋭角の角を有する
多面体粒状をなしているため、車両や歩行者などが路面
で滑るのを防ぐスリップ防止の機能が高い。しかも、前
記したように硬度が高いので、車両などの負荷が加わっ
ても多面体粒状の角が欠けたりすり減ったりし難く、長
期間にわたって良好なスリップ防止機能を発揮すること
ができる。
多面体粒状をなしているため、車両や歩行者などが路面
で滑るのを防ぐスリップ防止の機能が高い。しかも、前
記したように硬度が高いので、車両などの負荷が加わっ
ても多面体粒状の角が欠けたりすり減ったりし難く、長
期間にわたって良好なスリップ防止機能を発揮すること
ができる。
【００１２】ピッチコーク粒が帯電していれば、輸送保
管などの取扱い時や散布使用時に、飛散することが少な
い。また、塩分などのイオン性の物質を吸着する作用が
生じるので、凍結防止・融雪材として塩化カルシウムな
どの化学物質と併用した場合に、塩化カルシウムなどが
飛散するのを阻止して、塩害を軽減することができる。
管などの取扱い時や散布使用時に、飛散することが少な
い。また、塩分などのイオン性の物質を吸着する作用が
生じるので、凍結防止・融雪材として塩化カルシウムな
どの化学物質と併用した場合に、塩化カルシウムなどが
飛散するのを阻止して、塩害を軽減することができる。
【００１３】上記のようなピッチコーク粒を、凍結防止
・融雪材として前記割合で凍結・積雪面に散布すれば、
ピッチコーク粒が有する前記優れた機能を有効に発揮す
ることができる。
・融雪材として前記割合で凍結・積雪面に散布すれば、
ピッチコーク粒が有する前記優れた機能を有効に発揮す
ることができる。
【００１４】
【実施例】ピッチコーク粒は、製鉄用途に利用されてい
るピッチコークスの粉粒であり、炭素率９７．２％以
上、灰分１．３％、揮発分１．５％、ｐＨ８．０、水
分：塩基置換容量８．０meq/乾物１００ｇ、硬度５．１
kg以上、粒径０．５〜２mmのものを用いた。
るピッチコークスの粉粒であり、炭素率９７．２％以
上、灰分１．３％、揮発分１．５％、ｐＨ８．０、水
分：塩基置換容量８．０meq/乾物１００ｇ、硬度５．１
kg以上、粒径０．５〜２mmのものを用いた。
【００１５】上記のようなピッチコーク粒を、路面上に
３．３m2当たり１リットル（１kg/m 2 ）の割合で手撒き
散布した。ピッチコーク粒を散布しなかった対象区とピ
ッチコーク粒を散布した試験区の両方を、凍結温度以下
の環境にさらして凍結状態を観察した。対象区では凍結
が起こったが試験区では凍結が起こらなかった。前記同
様のピッチコーク粒を、積雪量４０cmの積雪面に３．３
m2当たり１リットルの割合で手撒き散布した。ピッチコ
ーク粒を散布しなかった対象区とピッチコーク粒を散布
した試験区について、経時に伴って融けて減少する積雪
量を測定した。気温が高いほど積雪量が減る。試験区と
対象区とを比べると、いずれの気温でも、試験区のほう
が対象区よりも積雪量の減少は甚だしかった。具体的に
は、対象区に比べて試験区の積雪量が、気温６℃で約３
cm、気温１０℃で約８cmも減少した。
３．３m2当たり１リットル（１kg/m 2 ）の割合で手撒き
散布した。ピッチコーク粒を散布しなかった対象区とピ
ッチコーク粒を散布した試験区の両方を、凍結温度以下
の環境にさらして凍結状態を観察した。対象区では凍結
が起こったが試験区では凍結が起こらなかった。前記同
様のピッチコーク粒を、積雪量４０cmの積雪面に３．３
m2当たり１リットルの割合で手撒き散布した。ピッチコ
ーク粒を散布しなかった対象区とピッチコーク粒を散布
した試験区について、経時に伴って融けて減少する積雪
量を測定した。気温が高いほど積雪量が減る。試験区と
対象区とを比べると、いずれの気温でも、試験区のほう
が対象区よりも積雪量の減少は甚だしかった。具体的に
は、対象区に比べて試験区の積雪量が、気温６℃で約３
cm、気温１０℃で約８cmも減少した。
【００１６】
【発明の効果】本発明の凍結防止・融雪材は、前記のよ
うなピッチコーク粒を用いることで、塩化カルシウムな
どの化学物質からなる凍結防止・融雪材が有する塩害な
どの問題を解消できる。また、木炭からなる凍結防止・
融雪材が有する粉塵などの問題も解消できる。その結
果、凍結防止および融雪の機能に優れるとともに環境へ
の悪影響が少ない凍結防止・融雪材となる。特に、硬い
多面体粒状をなすピッチコーク粒は、優れたスリップ防
止機能を長期間にわたって発揮できる。
うなピッチコーク粒を用いることで、塩化カルシウムな
どの化学物質からなる凍結防止・融雪材が有する塩害な
どの問題を解消できる。また、木炭からなる凍結防止・
融雪材が有する粉塵などの問題も解消できる。その結
果、凍結防止および融雪の機能に優れるとともに環境へ
の悪影響が少ない凍結防止・融雪材となる。特に、硬い
多面体粒状をなすピッチコーク粒は、優れたスリップ防
止機能を長期間にわたって発揮できる。
【００１７】本発明の凍結防止・融雪方法は、上記のよ
うな効果を有する凍結防止・融雪材の機能を適切かつ効
率的に発揮させることができる。
うな効果を有する凍結防止・融雪材の機能を適切かつ効
率的に発揮させることができる。
Claims (3)
- 【請求項１】粒径０．５〜１０mm、炭素率９７％以上、
硬度５．１kg以上のピッチコーク粒からなる凍結防止・
融雪材。 - 【請求項２】前記ピッチコーク粒が帯電している前記請
求項１に記載の凍結防止・融雪材。 - 【請求項３】前記請求項１または２に記載の凍結防止・
融雪材を、０．１５〜５kg/m2 の割合で凍結・積雪面に
散布する凍結防止・融雪方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1893595A JP2686423B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1893595A JP2686423B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08209107A JPH08209107A (ja) | 1996-08-13 |
| JP2686423B2 true JP2686423B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=11985508
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1893595A Expired - Fee Related JP2686423B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 凍結防止・融雪材および凍結防止・融雪方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2686423B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999010602A1 (fr) * | 1997-08-26 | 1999-03-04 | Kohyu Sangyo Yugen Kaisha | Agent antiglissant pour revetements routiers geles, son procede d'epandage et appareil d'epandage d'agent antiglissant pour revetements routiers geles |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP1893595A patent/JP2686423B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08209107A (ja) | 1996-08-13 |
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Legal Events
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