JP2686352B2 - 石炭焚ボイラの燃焼装置 - Google Patents
石炭焚ボイラの燃焼装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、事情用及び産業用に利用される石炭焚ボイ
ラの燃焼装置に関する。
ラの燃焼装置に関する。
従来の技術 石炭焚ボイラの燃焼装置の従来例として、第２図に示
すようなタンゼンシャル燃焼方式のものがある。
すようなタンゼンシャル燃焼方式のものがある。
この燃焼方式は、４つの火炉壁１によって四角形、通
常は正方形の水平断面を有する形に構成されている火炉
２の各コーナ部にそれぞれ設置したバーナ３より、火炉
中央の仮想円４に接するように燃料及び燃焼用空気を噴
射することによって、ひとつの大きさファイアボールを
形成させる燃焼方式である。
常は正方形の水平断面を有する形に構成されている火炉
２の各コーナ部にそれぞれ設置したバーナ３より、火炉
中央の仮想円４に接するように燃料及び燃焼用空気を噴
射することによって、ひとつの大きさファイアボールを
形成させる燃焼方式である。
また、他の従来例として第３図に示すようなものがあ
り、バーナ３を４つの各火炉壁１の略中央部にそれぞれ
設置し、燃料及び燃焼用空気を火炉中央の仮想円４に接
するように噴射するようにしたものであり、火炉２のコ
ーナ部よりも火炉壁１の中央部の方が熱負荷が高い分だ
け着火性を向上することができるようにしたタンゼンシ
ャル燃焼方式である。
り、バーナ３を４つの各火炉壁１の略中央部にそれぞれ
設置し、燃料及び燃焼用空気を火炉中央の仮想円４に接
するように噴射するようにしたものであり、火炉２のコ
ーナ部よりも火炉壁１の中央部の方が熱負荷が高い分だ
け着火性を向上することができるようにしたタンゼンシ
ャル燃焼方式である。
発明が解決しようとする課題 以上述べた従来のタンゼンシャル燃焼方式によれば、
ある程度の燃焼性の向上が可能であるが、しかし、以下
の如き問題の生ずる可能性がある。
ある程度の燃焼性の向上が可能であるが、しかし、以下
の如き問題の生ずる可能性がある。
第２図に示した従来例の場合は、バーナ３が熱負荷の
低い火炉２のコーナ部にあるため、低負荷では十分な着
火の安定性が保てない。
低い火炉２のコーナ部にあるため、低負荷では十分な着
火の安定性が保てない。
第３図に示した従来例の場合には、バーナ３が熱負荷
の高い火炉壁１の略中央部にあるため、低NOx燃焼のた
めにはバーナ部全体を強い還元雰囲気とする必要がある
が、この場合には火炉壁管の還元腐食が発生する。
の高い火炉壁１の略中央部にあるため、低NOx燃焼のた
めにはバーナ部全体を強い還元雰囲気とする必要がある
が、この場合には火炉壁管の還元腐食が発生する。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するため
になされたもので、低負荷でも安定して着火可能であ
り、かつ発生NOxを低減できるとともに、火炉壁管の還
元腐食を低減できる石炭焚ボイラの燃焼装置を提供する
ことを目的とする。
になされたもので、低負荷でも安定して着火可能であ
り、かつ発生NOxを低減できるとともに、火炉壁管の還
元腐食を低減できる石炭焚ボイラの燃焼装置を提供する
ことを目的とする。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために、本発明は、４つの火炉
壁によって四角形の水平断面を有する形に構成された火
炉を包含する石炭焚ボイラにおいて、あらかじめ濃・淡
に分離した微粉炭と一次空気との混合気のうち、微粉炭
濃度の高い濃混合気を火炉内に投入するバーナを各火炉
壁の略中央部に、また微粉炭濃度の低い淡混合気を火炉
内に投入するバーナを火炉の各コーナ部に、それぞれ火
炉中央の仮想円に対して接線方向に向けて設置したもの
である。
壁によって四角形の水平断面を有する形に構成された火
炉を包含する石炭焚ボイラにおいて、あらかじめ濃・淡
に分離した微粉炭と一次空気との混合気のうち、微粉炭
濃度の高い濃混合気を火炉内に投入するバーナを各火炉
壁の略中央部に、また微粉炭濃度の低い淡混合気を火炉
内に投入するバーナを火炉の各コーナ部に、それぞれ火
炉中央の仮想円に対して接線方向に向けて設置したもの
である。
作用 上記の手段によれば、還元雰囲気燃焼となる濃混合気
だけを燃焼雰囲気温度の高い火炉壁の略中央部のバーナ
から投入し、酸化雰囲気燃焼となる淡混合気だけを比較
的燃焼雰囲気温度の低い火炉のコーナ部のバーナから投
入することで、低NOx燃焼が可能となる。
だけを燃焼雰囲気温度の高い火炉壁の略中央部のバーナ
から投入し、酸化雰囲気燃焼となる淡混合気だけを比較
的燃焼雰囲気温度の低い火炉のコーナ部のバーナから投
入することで、低NOx燃焼が可能となる。
また、濃混合気と淡混合気はそれぞれ低NOx燃焼が可
能となることから、バーナ部全体としてはそれほど強い
還元雰囲気とする必要がないことや、火炉内の旋回流と
して淡混合気が濃混合気を包むようにして火炉壁管を保
護することから、管表面の還元腐食も低減できる。
能となることから、バーナ部全体としてはそれほど強い
還元雰囲気とする必要がないことや、火炉内の旋回流と
して淡混合気が濃混合気を包むようにして火炉壁管を保
護することから、管表面の還元腐食も低減できる。
実施例 以下、第１図を参照して本発明の一実施例について詳
述する。
述する。
第１図において、石炭焚ボイラにおける四角形、通常
は正方形の水平断面を有する火炉11を構成する４つの各
火炉壁12の略中央部にはそれぞれバーナ13が設置されて
いるとともに、火炉11の４つの各コーナ部にもそれぞれ
バーナ14が設置されている。
は正方形の水平断面を有する火炉11を構成する４つの各
火炉壁12の略中央部にはそれぞれバーナ13が設置されて
いるとともに、火炉11の４つの各コーナ部にもそれぞれ
バーナ14が設置されている。
これらの各バーナ13及び14は微粉炭と一次空気との混
合気を火炉中央の仮想円15に対して接線方向に向けて投
入するものであるが、本発明によれば、図示していない
分離器などによってあらかじめ濃・淡に分離した微粉炭
と一次空気との混合気のうち、微粉炭濃度の高い濃混合
気が各火炉壁12の略中央部に設置されたバーナ13から火
炉11内に投入され、また微粉炭濃度の低い淡混合気が火
炉11の各コーナ部に設置されたバーナ14から火炉11内に
投入されるようになっている。
合気を火炉中央の仮想円15に対して接線方向に向けて投
入するものであるが、本発明によれば、図示していない
分離器などによってあらかじめ濃・淡に分離した微粉炭
と一次空気との混合気のうち、微粉炭濃度の高い濃混合
気が各火炉壁12の略中央部に設置されたバーナ13から火
炉11内に投入され、また微粉炭濃度の低い淡混合気が火
炉11の各コーナ部に設置されたバーナ14から火炉11内に
投入されるようになっている。
なお、これらの濃混合気ノズル13及び淡混合気ノズル
14はそれぞれ上下に複数段設けられる。
14はそれぞれ上下に複数段設けられる。
しかして、微粉炭の着火性を向上させる条件として、
微粉炭と一次空気との比を適正化（濃混合気化）すると
ともに、燃焼雰囲気温度を高く、また周囲からの輻射熱
を強く受けるようにすることが重要である。
微粉炭と一次空気との比を適正化（濃混合気化）すると
ともに、燃焼雰囲気温度を高く、また周囲からの輻射熱
を強く受けるようにすることが重要である。
そこで、本発明においては、前述した如く、あらかじ
め分離器などにより微粉炭と一次空気との混合気を濃・
淡それぞれに分離しておき、着火性の高い濃混合気だけ
を熱負荷の高い火炉壁12の略中央部に設置したバーナ13
から投入することで、燃料の着火性向上が可能となる。
一方、着火性の低い淡混合気は燃焼雰囲気温度を低下さ
せる要因となるため、濃混合気バーナ13とは別に火炉11
のコーナ部に設置したバーナ14から投入するが、タンゼ
ンシャル燃焼では火炉11内にひとつの大きなファイアボ
ールを形成する燃焼方式であることから、濃混合気バー
ナ13の着火が安定していれば全体として安定燃焼が可能
となる。
め分離器などにより微粉炭と一次空気との混合気を濃・
淡それぞれに分離しておき、着火性の高い濃混合気だけ
を熱負荷の高い火炉壁12の略中央部に設置したバーナ13
から投入することで、燃料の着火性向上が可能となる。
一方、着火性の低い淡混合気は燃焼雰囲気温度を低下さ
せる要因となるため、濃混合気バーナ13とは別に火炉11
のコーナ部に設置したバーナ14から投入するが、タンゼ
ンシャル燃焼では火炉11内にひとつの大きなファイアボ
ールを形成する燃焼方式であることから、濃混合気バー
ナ13の着火が安定していれば全体として安定燃焼が可能
となる。
次に、微粉炭を低NOx燃焼させる条件として、還元雰
囲気では高温で燃焼させ、酸化雰囲気では比較的低温で
燃焼させることが重要である。
囲気では高温で燃焼させ、酸化雰囲気では比較的低温で
燃焼させることが重要である。
そこで、本発明においては、還元雰囲気燃焼となる濃
混合気だけを燃焼雰囲気温度の高い火炉壁12の略中央部
に設置したバーナ13から投入し、酸化雰囲気燃焼となる
淡混合気だけを比較的燃焼雰囲気温度の低い火炉11のコ
ーナ部に設置したバーナ14から投入することで、低NOx
燃焼を可能としている。
混合気だけを燃焼雰囲気温度の高い火炉壁12の略中央部
に設置したバーナ13から投入し、酸化雰囲気燃焼となる
淡混合気だけを比較的燃焼雰囲気温度の低い火炉11のコ
ーナ部に設置したバーナ14から投入することで、低NOx
燃焼を可能としている。
また、濃混合気と濃混合気はそれぞれ低NOx燃焼が可
能となることから、バーナ部全体としてはそれほど強い
還元雰囲気とする必要がないことや、火炉内の旋回流と
して淡混合気が濃混合気を包むようにして火炉壁管を保
護することから、管表面の還元腐食も低減できる。
能となることから、バーナ部全体としてはそれほど強い
還元雰囲気とする必要がないことや、火炉内の旋回流と
して淡混合気が濃混合気を包むようにして火炉壁管を保
護することから、管表面の還元腐食も低減できる。
発明の効果 以上述べたように、本発明によれば、あらかじめ濃・
淡に分離した微粉炭と一次空気との混合気のうち、微粉
炭濃度の高い濃混合気を各火炉壁の略中央部に設置した
バーナより、また微粉炭濃度の低い淡混合気を火炉の各
コーナ部に設置したバーナより、それぞれ火炉内へ投入
することにより、難燃性の石炭に対しても着火の安定性
を向上させることができるとともに、安定着火可能な石
炭専焼の最低負荷を低減できて、助燃用油燃料などの消
費量を低減でき、また発生NOxを低減できるとともに、
火炉壁管の還元腐食を低減できるなど、優れた効果を奏
する。
淡に分離した微粉炭と一次空気との混合気のうち、微粉
炭濃度の高い濃混合気を各火炉壁の略中央部に設置した
バーナより、また微粉炭濃度の低い淡混合気を火炉の各
コーナ部に設置したバーナより、それぞれ火炉内へ投入
することにより、難燃性の石炭に対しても着火の安定性
を向上させることができるとともに、安定着火可能な石
炭専焼の最低負荷を低減できて、助燃用油燃料などの消
費量を低減でき、また発生NOxを低減できるとともに、
火炉壁管の還元腐食を低減できるなど、優れた効果を奏
する。
第１図は本発明による石炭焚ボイラの燃焼装置の一例を
示す火炉の水平断面図、第２図及び第３図はそれぞれ２
つの異なる従来例を示す火炉の水平断面図である。 11……火炉、12……火炉壁、13……濃混合気バーナ、14
……淡混合気バーナ、15……仮想円。
示す火炉の水平断面図、第２図及び第３図はそれぞれ２
つの異なる従来例を示す火炉の水平断面図である。 11……火炉、12……火炉壁、13……濃混合気バーナ、14
……淡混合気バーナ、15……仮想円。
Claims (1)
- 【請求項１】４つの火炉壁によって四角形の水平断面を
有する形に構成された火炉を包含する石炭焚ボイラにお
いて、あらかじめ濃・淡に分離した微粉炭と一次空気と
の混合気のうち、微粉炭濃度の高い濃混合気を火炉内に
投入するバーナを各火炉壁の略中央部に、また微粉炭濃
度の低い淡混合気を火炉内に投入するバーナを火炉の各
コーナ部に、それぞれ火炉中央の仮想円に対して接線方
向に向けて設置したことを特徴とする石炭焚ボイラの燃
焼装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19677190A JP2686352B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 石炭焚ボイラの燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19677190A JP2686352B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 石炭焚ボイラの燃焼装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0484003A JPH0484003A (ja) | 1992-03-17 |
| JP2686352B2 true JP2686352B2 (ja) | 1997-12-08 |
Family
ID=16363356
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19677190A Expired - Fee Related JP2686352B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 石炭焚ボイラの燃焼装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2686352B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100491821C (zh) * | 2007-06-28 | 2009-05-27 | 上海交通大学 | 浓相反吹多重分级NOx燃烧方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5638350B2 (ja) * | 2010-11-09 | 2014-12-10 | 三菱重工業株式会社 | ボイラ |
| CN107228357B (zh) * | 2016-03-23 | 2020-02-18 | 山西三合盛节能环保技术股份有限公司 | 一种均流多角切圆煤粉解耦燃烧装置和燃烧方法 |
-
1990
- 1990-07-25 JP JP19677190A patent/JP2686352B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100491821C (zh) * | 2007-06-28 | 2009-05-27 | 上海交通大学 | 浓相反吹多重分级NOx燃烧方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0484003A (ja) | 1992-03-17 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |