JP2685561B2 - 中空シャフト - Google Patents

中空シャフト

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JP2685561B2 JP63501281A JP50128188A JP2685561B2 JP 2685561 B2 JP2685561 B2 JP 2685561B2 JP 63501281 A JP63501281 A JP 63501281A JP 50128188 A JP50128188 A JP 50128188A JP 2685561 B2 JP2685561 B2 JP 2685561B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、歯付きギア、カム、ディスクカム等のトル
クを伝達する構造エレメント、並びに場合によっては、
軸支部、停止面、六角形状又はリング状の輪郭等のよう
な二次成形エレメントを備えた中空軸、及び、実質的に
均一な壁厚をもつ出発材料としてのパイプを、前記構造
エレメントへの確実連結部(ロック連結部)及び非確実
連結部(嵌合連結部)を形成すべく拡大(拡径)し、か
つ内部圧力を付与して前記二次成形エレメントを形成し
て、前記構造エレメント又は二次成形エレメントが設け
られるパイプの部分を最大に拡大することによって、前
記中空軸を製造する方法に関する。
幾つかの部分を接合することにより製造した中空軸
も、また、中空軸と呼ばれている。
西ドイツ国特許出願DE−OS 34 09 541号には、中空軸
に内部圧力を作用することによって、構造エレメントを
パイプに対して非確実連結した中空軸が記載されてい
る。この中空軸では、構造エレメントと構造エレメント
との間のパイプ部分の方が、構造エレメントの下のパイ
プ部分よりも拡大されるため、必然的に、構造エレメン
トの下の部分のパイプ壁厚の方が、構造エレメント間の
パイプの壁厚よりも厚くなっている。この西ドイツ国特
許出願に記載の方法では、内側パイプの壁厚が比較的大
きいこと、及び構造エレメント間でパイプ壁厚が薄くな
っていることが要求される。
西ドイツ国特許第25 46 802号には、上記特徴を備え
たレシプロピストンエンジン用のカムシャフトが開示さ
れている。このカムシャフトでは、内側パイプの外壁が
リングベアリングやカム等の内周面に設けた溝内に延入
してロック連結部すなわち自己固定部(self−closur
e)を形成することができる形状を有している。このカ
ムシャフトでも、純粋の自己固定部を得るためには、比
較的容易に変形できるパイプを使用する必要があるが、
パイプの最大拡径部は構造エレメントの下に生じるよう
になっている。この中空軸の場合、構造エレメントの下
の部分の内側パイプの壁厚が薄くなるため、この部分が
パイプ強度が低下するという問題がある。従って、これ
に見合うだけの厚い壁厚をもつ内側パイプを使用する必
要がある。
従って本発明の目的は、軽量化できかつ安価な出発材
料を使用できると同時に、高トルクの伝達が可能であ
る、力伝達用の構造エレメントを備えた中空軸を提供す
ることにある。
本発明によればこの目的は、構造エレメント及び任意
の二次成形エレメントの下のパイプ部分のフォローアッ
プ(材料補充)を行うことにより、出発材料としてのパ
イプの壁厚に比べて、この部分の壁厚を軸線方向に沿っ
て厚くすることによって達成される。構造エレメントの
下のパイプ部分の材料増量割合は、出発パイプの壁厚に
よっても異なるが、1〜10%(好ましく2〜8%、特に
好ましくは3〜7.5%)にするのがよい。この材料増量
(material accumulation)は、パイプの好ましい繊維
流れを害することなく行うことができ、従来技術の中空
軸に比べて、構造エレメントを強固に固定できると共に
重量を低減させることができる。パイプには、該パイプ
から成形した1つ以上の二次成形エレメントを設けるの
が望ましい。本願において使用する「二次成形エレメン
ト」なる用語は、パイプに付与された特別な外形により
構成される、六角形の輪郭、カム又はドグの輪郭等を意
味するものである。
従来公知の方法では、かような二次成形輪郭すなわち
二次成形エレメントを、構造エレメントの接合と同時に
成形することが不可能であり、このため、自動車工業分
野で要求されるような中空軸に、例えば六角形の輪郭を
付与するには複雑な加工を施すことが必要とされた。二
次成形エレメントには、元(オリジナル)の壁厚に比べ
て厚く壁を補強するように設計することもできるし、二
次成形エレメントのローディング及び外形とは関係なく
して、二次成形エレメントの壁厚が元のパイプの壁厚と
ほぼ同じ又はそれ以下になるようにすることもできる。
しかしながら、本発明によれば、構造エレメントの固定
と同時に二次成形エレメントをパイプに形成することが
でき、これにより、製造コストをかなり低減させること
もできる。
本発明によれば、パイプとは別に軸支部を成形するこ
とができ、リングを接合することによって、より大きな
ベアリングを製造できることが判明している。
本質的に構造エレメントは、鋳鉄、チル鋳鉄、焼結ス
チール、スチール(例えば、スタンピング加工した小さ
な金属部品又はセクショナルスチール)、アルミニウ
ム、チタニウム、セラミック又はプラスチックで作られ
る。特に耐摩耗性材料又は軽量材料を使用することがで
きるし、場合によっては、特殊な性能をもつプラスチッ
クを使用することもでき、これらの材料は、中空軸の材
料に特に関係なく選択することができる。このようにし
て作られた中空軸は、従来の鋳鉄性のシャフトに比べて
かなり進歩したものになる。
構造エレメントの開口部(内側開口部又は内側ボアと
もいう)は、楕円形、多角形又は多の非円形の形状にす
ることができるが、敢えて円形にすることもできる。構
造エレメントの開口部を非円形又は多角形にした場合に
は、内側パイプを拡大(拡径)したときに非円形の膨張
部(バルジ)が形成されて、構造エレメントをその自己
固定部により強く固定でき、これにより、大きな力を伝
達することが可能になる。
構造エレメントを取り付ける形式の本発明の中空軸
は、接合面すなわち、構造エレメントの内面とパイプの
外壁面との間の接触面を正確に嵌合させることなく製造
することができる。従って、接合すべき部分の接合面を
再加工する必要はない。外側に接合される全ての部品
は、該部品の外側輪郭が工具に固定されるので、これら
の部品のボアの変位によっても、形状上及び位置上の僅
かなダイバージェンスが生じる。もしも、カムの開口部
の形状が内側パイプの外側輪郭に対して完全に適合しな
い場合には確実・非確実連結部が得られ、これが、かよ
うな中空軸に優れた力伝達特性を与える。
構造エレメントの円形開口部の代わりに、例えば必要
以上の大きな楕円状開口部を設けることによって、中空
軸の重量を更に低減させることができる。コスト上の利
点から、容易に製造できる円形の開口凹部を備えた構造
エレメントを使用することもできる。
本発明の中空軸製造方法は、次の工程を有している。
すなわち、1つ又は複数の構造エレメントと該構造エレ
メントの内側開口部を通して置かれたパイプとを金型内
に挿入する工程と、金型を閉じる工程と、パイプの前面
を閉じて、該パイプ材料を変形させるに充分な圧力をパ
イプの内部に作用させ、これと同時に、パイプの軸線方
向にフォローアップされた材料に伴う軸線方向の力をパ
イプに作用する工程とを有している。材料のフォローア
ップは、パイプの軸線方向に移動できる工具コンポーネ
ンツの手段によって行うのが便利である。
本発明による組み立て式中空軸の他の利点は、パイプ
ゾーンが異なる形状に成形されているため、回転振動を
避けることができることである。
パイプの断面形状が多々異なっている(例えば、楕円
形の開口部をもつカムを使用した場合には、該カムの下
のパイプ部分の断面形状が楕円形をなしており、また、
軸支部は膨径している等)ため、薄肉のパイプから剛性
ある中空軸を製造することができる。また、パイプは接
合部分の間で形成することができ、例えば、リブが形成
される。
厳格な連結点の下に材料を増量することによって、成
形工程中に形成された形状の安定性が更に大きくなり、
かつ圧縮応力が作用する。これにより、構造エレメント
の固定強度が増強される。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を詳細に
説明する。
第1図は、本発明の好ましい実施例に係る中空カムシ
ャフトの縦断面構造を示す概略図である。
第2図は、第1図に示す中空カムシャフトのカム端部
を通るA−A線に沿う断面図である。
第3図は、第1図に示す中空カムシャフトの軸支部を
通るB−B線に沿う断面図である。
第4図は、第1図に示す中空カムシャフトの六角形に
形成された部分を通るC−C線に沿う断面図である。
第5図は、本発明による中空カムシャフトの斜視図で
ある。
第1図に示すように、カムシャフト10は、種々の構造
エレメントを備えている。第2図に示すように、楕円形
のボアすなわち開口部をもつカム14の下のパイプ部分を
拡径することによって、構造エレメントすなわちカム14
がパイプに対して回転することのない連結部(非回転連
結部)が形成される。カム14は、パイプの外壁面とカム
14のボアの内壁面との間で非確実連結(圧嵌め連結)さ
れ、かつ楕円形の形状によりパイプ12に対して自己固定
(ロック連結)される。同時にパイプ12には、第3図の
断面図に示すような形状のベアリング部分すなわち軸支
部18が形成される。また、同時に、第4図の断面図に示
すような六角形の部分16を形成することもできる。
この中空カムシャフト10は、軽量であって、比較的高
トルクを伝達できると共に良好な運転特性を発揮するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−266132(JP,A) 特開 昭62−233562(JP,A) 特開 昭61−236965(JP,A) 特開 昭60−257933(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つのトルク伝達構造エレメン
    トと、長さに沿って取付けられた少なくとも1つの二次
    成形エレメントとを備えた中空シャフトであって、前記
    中空シャフトが、実質的に均一の壁厚を有する出発チュ
    ーブで形成され、前記壁厚は、少なくとも、前記少なく
    とも1つの構造エレメントに非確実圧嵌め連結し、前記
    少なくとも1つの二次成形エレメントを形成するため、
    内圧によって拡径され、前記チューブの最大拡径部が、
    前記少なくとも1つの構造エレメント及び前記少なくと
    も1つの二次成形エレメントの下にある、中空シャフト
    において、 前記少なくとも1つの構造エレメント及び前記少なくと
    も1つの二次成形エレメントの下の前記チューブの壁厚
    は、前記出発チューブの壁厚と比較したとき厚い壁厚を
    作るため、材料移動堆積によって軸線方向に部分的に厚
    くされ、前記構造エレメント及び前記少なくとも1つの
    二次成形エレメントの少なくとも1つの下の前記チュー
    ブの材料堆積が、前記チューブの出発壁厚に基づいて、
    1%乃至10%にある、ことを特徴とする、中空シャフ
    ト。
  2. 【請求項2】前記少なくとも1つの構造エレメントが、
    鋳鉄、チル鋳鉄、焼結スチール、スチール、アルミニウ
    ム、チタニウム、セラミック及びプラスチックからなる
    グループから選択された材料であることを特徴とする、
    請求の範囲第1項に記載の中空シャフト。
  3. 【請求項3】前記材料堆積が、前記出発壁厚に基づいて
    3%乃至7.5%にあることを特徴とする、請求の範囲第
    1項に記載の中空シャフト。
  4. 【請求項4】前記出発チューブが、前記構造エレメント
    に確実ロック連結することができるように、拡径されて
    いることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の中空
    シャフト。
  5. 【請求項5】前記出発チューブが、前記構造エレメント
    内の楕円ゆがみによって拡径されていることを特徴とす
    る、請求の範囲第4項に記載の中空シャフト。
  6. 【請求項6】少なくとも1つのトルク伝達構造エレメン
    トと、長さに沿って取付けられた少なくとも1つの二次
    成形エレメントとを備えた中空シャフトであって、前記
    中空シャフトが、実質的に均一の壁厚を有する出発チュ
    ーブで形成され、前記壁厚は、少なくとも、前記少なく
    とも1つの構造エレメントに非確実圧嵌め連結し、前記
    少なくとも1つの二次成形エレメントを形成するため、
    内圧によって拡径され、前記チューブの最大拡径部が、
    前記少なくとも1つの構造エレメント及び前記少なくと
    も1つの二次成形エレメントの下にある、中空シャフト
    において、 前記少なくとも1つの構造エレメント及び前記少なくと
    も1つの二次成形エレメントの下の前記チューブの壁厚
    は、前記出発チューブの壁厚と比較したとき厚い壁厚を
    作るため、材料移動堆積によって軸線方向に部分的に厚
    くされ、前記少なくとも1つの構造エレメント及び前記
    少なくとも1つの二次成形エレメントの下の前記チュー
    ブの材料堆積が、前記チューブの出発壁厚に基づいて、
    1%乃至10%にある、ことを特徴とする、中空シャフ
    ト。
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