JP2685056B2 - 画像データ同期方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 画像データと時刻データの同期を行う画像データ同期
方式に関し、 画像および画像以外に測定される物理量、化学量およ
び／または生物学的量の時間変化を記録する測定系の装
置の小型・軽量化を図り、信頼性を増大させることを目
的とし、 画像データの各フレームに対応して変化する時刻デー
タに対応した表示装置を、１台のカメラで写し込むこと
により構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、画像データと時刻データの同期を行う画像
データ同期方式に関する。さらに詳しく述べるならば、 本発明は、時間とともに変化する画像と、その画像に
現れる以外の物理量等を記録した場合において、それら
相互の時間関係を対応づけするための確実かつ簡易な方
法に関する。

近年、VTRカメラを代表とする画像記録装置の普及に
より、各種の物理現象、化学反応、生物学的現象等を画
像に記録して、後に詳細な解析を加える実験の機会が増
加している。しかも、実験装置は、小型・軽量化の傾向
にあり、より簡便な方法で画像データの記録をすること
が必須の条件として求められている。この際、得られた
画像と、その画面に現れない物理量、例えば温度、湿
度、位置変化、速度、加速度、圧力、各化学種濃度、各
種電気的物理量などを対応づけすることが実現の質を高
める上で重要となる。

〔従来の技術〕

従来の画像データとそれ以外のデータの対応作業にお
いては、例えば、画像に時計をスーパーインポーズして
おき、これと同時に計時を開始した別の時計を外部に設
け、その数値より物理量との対応を行う方法や、外部の
物理現象記録装置と同期した計時信号を画像にスーパー
インポーズする方法が一般的であった。

しかしながら、前者の方法では、非常に短い時間間隔
の測定においては、高速に計時可能な時計をスーパーイ
ンポーズする必要があり、構造的に複雑にならざるを得
ない。また、後者の方法においても、外部物理現象記録
系等との同期をとった時計をスーパーインポーズするこ
とは、容易ではない。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、画像データとそれ以外の数値データとの対応
が可能な測定系は、複雑な構成になり、装置の小型・軽
量化を妨げる要因であった。また、複雑な構成故に、故
障率の増大や、信頼性の低下といった問題もあった。

本発明の目的は、かかる装置の小型・軽量化を図り、
信頼性を増大させることのできる、画像データ同期方式
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、上記の課題を解決するため、画像および画
像以外に測定される物理量、化学量および／または生物
学的量の時間変化を記録するに際して、画像データの各
フレームに対応して変化する時刻データに対応した表示
装置を、１台のカメラで写し込むことにより、画像デー
タと時刻データの同期を行う画像データ同期方式を提供
する。

即ち、本発明においては、外部の記録系と同期して計
時（計数）し、その計時結果を記録している画像中に電
気的表示素子により写し込む方法を採用するものであ
る。

表示装置としては、小型の発光ダイオード（LED）、
螢光表示管、プラズマ表示器等を用いることができ、画
像記録装置として、ビデオテープレコーダ（VTR）、感
光フィルム式録画装置等を用いることができる。

第１図は、本発明の原理説明図である。図中、１は画
像記録装置、２はスクリーン、３は同期用電気的表示素
子、４は表示素子制御器、５は同期信号発生器、６はセ
ンサ素子、７はセンサ信号記録装置である。計時（計
数）は、MSI程度のTTLで容易に実現可能であり、さら
に、マイクロプロセッサ等のLSIを用いても問題ない。
電気的表示素子としては、７セグメント型の発光ダイオ
ード（LED）や、螢光表示管（FD）、プラズマディスプ
レイ（PD）、電界発光素子（EL）等を応用することがで
きる。

〔作 用〕

本発明では、第１図の如く、高速に表示内容が切り替
わる発光型表示器を備えて、画像に外部の時間データを
写し込んでいる。この速度は、ビデオフレーム即ち1/30
秒以下にも設定可能であり、高速で変化する現象の記録
および解析が容易に行なえる。このため、専用のスーパ
ーインポーズ用装置等が不要であるため、測定記録系が
小型軽量化される。

従って、航空機や宇宙船などのように限られた空間
で、高速に変化する物理現象の観察や、化学的もしくは
生物学的変化のように長時間にわたる変化の観察などの
実験を進める必要がある場合に、従来の装置では測定不
可能なデータが入手可能となる。

〔実施例〕

第２図は本発明の一実施例の構成図であり、微小重力
下における水滴の運動とこれに加わる加速度の変化を記
録する測定装置を表している。図中、第１図で示したも
のと同一種類のものは同一の記号で示してある。１は記
録装置一体型VTRカメラ、２はスクリーン、３は同期用
７セグメント発光ダイオード、４は表示素子発光制御器
（７セグメントデコーダ）、５は同期信号発生用タイ
マ、６は三軸加速度センサ、７はディジタルメモリ装
置、９は水滴作製ノズルである。

本装置を用いて、無重力下における水滴10の形成の様
子を記録した画像の一例を第３図に示す。図中、右下方
に表示されているのが同期用７セグメント発光ダイオー
ド３である。この数値は1/30秒で進むため、ビデオのフ
レームと表示器の数値は１対１で対応する。従って、こ
の数値をもとに、加速度のデータを容易に対応づけする
ことが可能である。

〔発明の効果〕

以上に示したように、本発明によれば、簡便な構成
で、確実に画像データとその他の物理量、化学量等を対
応づけすることが可能である。本発明により、限られた
空間の中に、上記のような質の高い実験データを記録す
る測定系を実現することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理構成図、第２図は本発明の一実施
例の構成図、第３図は本発明一実施例による結果を示す
図である。図中、 １は画像記録装置、２はスクリーン、 ３は同期用電気的表示素子、 ４は表示素子制御器、５は同期信号発生器、 ６はセンサ素子、 ７はセンサ信号記録装置、 ８は画像記録装置視野、 ９は水滴作製ノズル、 10……水滴 を表している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 高治 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−139487（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】画像および画像以外に測定される物理量、
   化学量および／または生物学的量の時間変化を記録する
   に際して、画像データの各フレームに対応して変化する
   時刻データに対応した表示装置を、１台のカメラで画像
   中に写し込むことにより、画像データと時刻データの同
   期を行う画像データ同期方式。