JP2684636B2 - 飲食品・調理器具の殺菌用組成物 - Google Patents

飲食品・調理器具の殺菌用組成物

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JP2684636B2 JP63135432A JP13543288A JP2684636B2 JP 2684636 B2 JP2684636 B2 JP 2684636B2 JP 63135432 A JP63135432 A JP 63135432A JP 13543288 A JP13543288 A JP 13543288A JP 2684636 B2 JP2684636 B2 JP 2684636B2
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光明 高木
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株式会社中埜酢店
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、飲食品・調理器具の殺菌に用いられる水溶
性組成物に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
飲食品や調理器具等の洗浄・殺菌処理においては、こ
れらが直接人に摂取され、あるいは口に触れるものであ
ることから洗浄・殺菌効果の他に安全性にも十分な配慮
が必要である。
飲食品原材料(野菜・果物類,魚介類等)や調理器具
(各種飲食品製造機械,容器,包材,ふきん,まな板
等)の殺菌には、殺菌剤として次亜塩素酸ソーダ,アル
コール類,有機酸類等が一般的によく使用されている
が、これらの殺菌剤は匂い,味などに影響を与えたり、
飲食品原材料の外観や物性をそこなうことがある等の問
題がある。
本出願人は飲食品・調理器具等の殺菌に有用な殺菌用
組成物として、酢酸,クエン酸,コハク酸,リンゴ酸,
食酢などの有機酸類の1種もしくは2種以上と、NaCl,K
Cl,MgCl,CaCl2などの無機塩類およびエチルアルコール
などのアルコール類を混合してなる殺菌用組成物(特開
昭54−14523号)や、脂肪族カルボン酸,アルカリ金属
および/またはアルカリ土類金属の塩酸塩,エチルアル
コールおよびラウリル硫酸ナトリウムまたはチアミンラ
ウリル硫酸塩を水に溶解した飲食品・調理器具の殺菌用
組成物(特開昭57−176903号)を開発している。しかし
ながら、いずれもアルコール類の影響により飲食品原材
料の外観や物性が変化する場合があること、さらに後者
においては殺菌処理後の飲食品・調理器具等の泡ぎれの
点に難点があり、処理後の水洗いに十分な留意が必要で
あるなどの課題を有している。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは前記課題を改善するために鋭意
検討した結果、(a)脂肪族カルボン酸およびこれらの
塩類,(b)アルカリ金属の塩酸塩およびアルカリ土類
金属の塩酸塩および(c)ラウリル硫酸ナトリウムまた
はチアミンラウリル硫酸塩のそれぞれを所定濃度水に溶
解して調製して組成物を用いれば、飲食品・調理器具等
の変性も少なく、殺菌処理後の泡ぎれも非常によい上に
従来技術と同様の殺菌効果を発現することを見出し、本
発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は(a)脂肪族カルボン酸およびこ
れらの塩類のうち1種または2種以上を0.2重量%以上
1重量%以下,(b)アルカリ金属の塩酸塩およびアル
カリ土類金属の塩酸塩のうち1種または2種以上を0.04
重量%以上0.2重量%以下および(c)ラウリル硫酸ナ
トリウムまたはチアミンラウリル硫酸塩を0.4ppm以上2p
pm以下を水に溶解した飲食品・調理器具の殺菌用組成物
を提供するものである。
本発明に用いる脂肪族カルボン酸およびこれらの塩類
としては、食酢,酢酸,クエン酸,コハク酸,リンゴ
酸,乳酸,酒石酸,グルコン酸,フマール酸等の脂肪族
カルボン酸およびこれらの塩類(ナトリウム塩,カルシ
ウム塩など)をあげることができ、これらのうち1種ま
たは2種以上を0.2重量%以上1重量%以下の濃度範囲
で用いることができる。
次に、本発明に用いるアルカリ金属の塩酸塩およびア
ルカリ土類金属の塩酸塩としては、NaCl,KCl,MgCl,CaCl
2などをあげることができ、これらのうち1種または2
種以上を0.04重量%以上0.2重量%以下の濃度範囲で用
いることができる。
さらに、本発明ではラウリル硫酸ナトリウムまたはチ
アミンラウリル硫酸塩を0.4ppm以上2ppm以下の濃度範囲
で用いる。
これら成分を水に加えて溶解し、本発明の殺菌用組成
物とする。
本発明の殺菌用組成物は、エシェリヒア・コリ(Esch
erichia coli)IFO−3208,スタフィロコッカス・アウレ
ウス(Staphyrococcus aureus)IFO−3060を供試菌とし
て殺菌効果のあることを確認しており、グラム陽性菌お
よびグラム陰性菌のいずれに対しても有効であり、広範
囲に亘る微生物に適用できる。
〔実施例〕
次に、本発明を実験例および実施例により詳しく説明
する。
実験例 被験菌(エシェリヒア・コリIFO−3208またはスタフ
ィロコッカス・アウレウスIFO−3060)をブイヨン培地
(肉汁1%,ポリペプトン1%,食塩0.5%,pH7.2)10m
lで30℃,24時間振とう培養する。一方、第1表および第
2表に示した殺菌用組成物および対照を蒸留水にて希釈
して目的の濃度になるように調整して殺菌液をつくり、
試験管に各10ml宛分注して綿栓し、100℃,5分間の殺菌
処理を行い、30℃に冷却しておく。次に、前記の培養物
を滅菌したピペットを用いて0.05ml宛上記殺菌液の入っ
た試験管に分注し、30℃で30分振盪して殺菌処理を行
う。
30分経過後、試験管内の殺菌液と培養物との混液を滅
菌したシャーレに採取(必要あれば滅菌水で希釈した液
を作る。)する。次いで、エシェリヒア・コリは栄研デ
ソキシコーレイト培地を用い、スタフィロコッカス・ア
ウレウスは栄研マンニット食塩培地を用いて常法通りに
生菌数を測定する。被験菌の生育が認められないもの、
すなわち殺菌液中における菌濃度0個/mlのものは殺菌
力ありと判定し、+と表示し、菌の生育が認められるも
の、すなわち殺菌液中における菌濃度1個/ml以上のも
のは殺菌力なしと判定し、−と表示した。また、殺菌液
と培養物との混液を30℃で30分振盪時の振盪液の泡立ち
と、振盪後に試験管を静置し、泡切れに要する時間につ
いても観察した。この結果を第1表および第2表に示
す。
なお、殺菌用組成物およびにおいて、食酢および
/またはクエン酸の代りに酢酸,リンゴ酸,乳酸,グル
コン酸,フマール酸等の脂肪族カルボン酸を使用した場
合および食塩の代りにKCl,MgCl2,CaCl2等のアルカリ金
属またはアルカリ土類金属の塩酸塩を使用した場合も同
様の結果が得られた。
実施例1 殺菌用組成物(I) 酢酸酸度10%の食酢50ml,フマール酸−ナトリウム0.1
g,食塩1gおよびラウリル硫酸ナトリウム1mgを混合し、
純水に溶解して最終容量を1000mlとした。
殺菌用組成物(II) クエン酸3.5g,酢酸酸度10%の食酢16ml,食塩1gおよび
チアミンラウリル硫酸塩1mgを混合し、純水に溶解して
最終容量を1000mlとした。
対 照 クエン酸3.5g,酢酸酸度10%の食酢16ml,食塩1gおよび
エチルアルコール2.5mlを混合し、純水に溶解して最終
容量を1000mlとした。
被殺菌物の調製 生の胡瓜を水道水にて軽く洗浄後、両端およびイボを
切り捨てた後、約1mm巾でスライスした。
殺菌試験 上記スライス胡瓜200gを前記殺菌用組成物(I),
(II)および対照1000mlにて15分間浸漬処理をした。
15分間浸漬後のスライス胡瓜および未殺菌のスライス
胡瓜について大腸菌群数をデソキシコーレイト培地にて
常法通り測定した。また、15分間浸漬後のスライス胡瓜
および未殺菌のスライス胡瓜を室温にて10時間放置後の
スライス胡瓜の外観・物性の変化を肉眼にて観察した。
この結果を第3表に示す。
実施例2 被殺菌物の調製 塩蔵カズノコを水道水にて1晩脱塩処理を行なった。
殺菌試験 上記カズノコ300gを実施例1で使用した殺菌用組成物
(I),(II)および対照300mlにて20分間浸漬処理し
た。
20分間浸漬後のカズノコおよび未殺菌カズノコについ
て大腸菌群数を栄研デソキシコーレイト培地にて常法通
り測定した。また、20分間浸漬後のカズノコおよび未殺
菌のカズノコの外観・物性の変化を肉眼にて観察した。
この結果を第4表に示す。
実施例3 殺菌用組成物(III) クエン酸1g,酢酸酸度10%の食酢10ml,食塩0.4gおよび
チアミンラウリル硫酸塩2mgを混合し、純水に溶解して
最終容量を1000mlとした。
対 照 クエン酸0.05g,酢酸酸度10%の食酢0.5ml,食塩0.4g,
エチルアルコール1.5mlおよびチアミンラウリル硫酸塩1
0mgを混合し、純水に溶解して最終容量を1000mlとし
た。
被殺菌物の調製 生のキャベツを水道水にて軽く洗浄後、約2mm巾で千
切りにした。
殺菌試験 上記千切りキャベツ200gを前記殺菌用組成物(III)
および対照1000mlにて15分間浸漬処理した。
15分間浸漬後の千切りキャベツおよび未殺菌の千切り
キャベツについて大腸菌群数を栄研デソキシコーレイト
培地にて常法通り測定した。また、15分間浸漬後の千切
りキャベツおよび未殺菌の千切りキャベツの泡切れを観
察した。この結果を第5表に示す。
実施例4 被験液の培養 被験菌エシェリヒア・コリIFO−3208およびスタフィ
ロコッカス・アウレウスIFO−3060をそれぞれブイヨン
培地(肉エキス1%,ポリペプトン1%,食塩0.5%,pH
7.2)で30℃,24時間培養した。
被殺菌物の調製 木綿製ふきん(10×10cm)を70%エタノールで十分殺
菌し、無菌的に乾燥した。このふきんに上記2菌株の培
養液を1mlづつ滴下し、無菌的に乾燥してふきんに被験
菌を固着せしめて被殺菌物を調製した。
殺菌試験 室温で上記被殺菌物1枚づつを、実施例3で用いた殺
菌用組成物(III)および対照50ml中に浸し、5分間殺
菌処理をした。殺菌処理した被殺菌物はよく絞り、殺菌
液を取り去った。その後、滅菌臨床カップ中で100mlの
滅菌したリン酸緩衝食塩水溶液(リン酸二ナトリウム0.
12%,リン酸二水素ナトリウム0.07%,食塩0.68%,pH
7.0)とともによく振とうして洗い出し、生菌数を測定
した。生菌数測定用培地はエシェリヒア・コリには栄研
デソキシコーレイト培地を用い、スタフィロコッカス・
アウレウスには栄研マンニット食塩培地を用い、常法通
り測定した。また、リン酸緩衝食塩水溶液での振とう洗
い出し後のリン酸緩衝食塩水溶液の泡立ち,泡切れを観
察した。この結果を第6表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の殺菌用組成物は飲食品原材料,調理器具など
の外観や物性を変化させることもない上に泡切れもよい
ため、後処理が容易である。従って、この組成物は飲食
品・調理器具の殺菌に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(A01N 59/08 37:02)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)脂肪族カルボン酸およびこれらの塩
    類のうち1種または2種以上を0.2重量%以上1重量%
    以下,(b)アルカリ金属の塩酸塩およびアルカリ土類
    金属の塩酸塩のうち1種または2種以上を0.04重量%以
    上0.2重量%以下および(c)ラウリル硫酸ナトリウム
    またはチアミンラウリル硫酸塩を0.4ppm以上2ppm以下を
    水に溶解した飲食品・調理器具の殺菌用組成物。
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