JP2683603B2 - 縦型熱処理装置 - Google Patents

縦型熱処理装置

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JP2683603B2 JP2008863A JP886390A JP2683603B2 JP 2683603 B2 JP2683603 B2 JP 2683603B2 JP 2008863 A JP2008863 A JP 2008863A JP 886390 A JP886390 A JP 886390A JP 2683603 B2 JP2683603 B2 JP 2683603B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、縦型熱処理装置に関する。
(従来の技術) 縦型熱処理装置は、縦型の熱処理炉内において被処理
体の熱処理を行う装置であり、このような装置として
は、例えば半導体ウエハの縦型気相成長装置や縦型熱拡
散炉等がある。
この種の縦型熱処理装置では、第3図に示すように、
周囲にヒータ12を有する縦型のプロセスチューブ10は、
その下端にてマニホールド14に支持されており、被処理
基板であるウエハ16は、被処理体搬送治具であるウエハ
ボート18に水平状態で複数枚縦方向に所定間隔おいて配
列支持され、この状態で前記プロセスチューブ10内にロ
ーディングされる。そして、ウエハ16の熱処理を行う際
には、前記ウエハボート18を均熱ゾーン位置内にセット
し、均熱ゾーンでの熱処理を実行する。
さらに、前記ウエハボート18をプロセスチューブ10内
に対し搬入出するためのボートエレベータ20が設けられ
ている。このボートエレベータ20のエレベータアーム22
には、前記マニホールド14の下端開口部を密閉し、炉内
を減圧下にするための蓋体24と、その上方に固定された
保温筒受け台26上に保温筒28が載置され、さらにこの保
温筒28の上端に前記ウエハボート18が着脱自在に支持さ
れるような構造となっている。
ここで前記マニホールド14は、プロセスチューブ10の
下端を支持するとともに、プロセスチューブ10内を減圧
下に保つため、マニホールド14とプロセスチューブ10と
の隙間にシールド材であるOリング30aを介在させてい
る。また、前記プロセスチューブ10の下端開口部を密閉
して炉内を減圧下に保つため、前記蓋体24は前記Oリン
グ30aと同様のOリング30bを介してプロセスチューブ下
端を密閉している。
(発明が解決しようとする課題) これらのOリング30a及び30bはゴム等で構成される
が、その耐熱性の問題からある温度に冷却する必要があ
る。このため、前記マニホールド14のプロセスチューブ
10下端と接触する部分には空洞状の冷却ジャケット32が
設けられ、この冷却ジャケット32内に冷却水等の冷却媒
体を循環させることによりプロセスチューブ10の下端を
冷却し、前記Oリング30a及び30bの熱損傷を防止してい
る。
上記のような従来の縦型熱処理装置を種々のプロセス
に兼用する場合にあっては、均熱ゾーンの設定温度を予
め設定された処理プログラムにより種々変更して熱処理
を実行することが必要であるが、従来の装置では均熱ゾ
ーンの設定温度の変更に対して温度勾配ゾーンの冷却温
度を一定にしていたために、温度勾配ゾーンにおける冷
却部分の温度がその影響を受けて温度変化を生じてい
た。ところが、冷却部分の温度が所定温度を越えてしま
うと、上述のようにOリングの熱損傷等の問題が生じ、
不具合を起こす恐れがあった。
そこで、本発明の目的とするところは、熱処理炉の均
熱ゾーンの設定温度を変化させても、温度勾配ゾーンに
おける冷却部分の温度を所定温度に保つことができる縦
型熱処理装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 請求項1の発明に係る縦型熱処理装置は、縦型の熱処
理炉内部に、均熱ゾーン及び温度勾配ゾーンを形成し、
前記熱処理炉内において被処理体の熱処理を行う縦型熱
処理装置において、上記均熱ゾーンでのプロセス温度に
対応して温度勾配ゾーンの冷却温度を変化させる温度制
御手段を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明に係る縦型熱処理装置は、請求項1に
おいて、上記温度制御手段は、上記均熱ゾーンでの設定
温度に従って熱変形する熱変形部材と、上記熱変形部材
の熱変形に従って上記温度勾配置ゾーンの冷却温度を変
化させる冷却部と、を有することを特徴とする。
請求項3の発明に係る縦型熱処理装置は、請求項2に
おいて、上記熱変形部材は、上記均熱ゾーンでの設定温
度に応じて寸法が変化し、前記冷却部に接触して熱伝導
経路を形成する熱伝導性部材であることを特徴とする。
(作 用) 請求項1に記載の発明によれば、以下の作用効果を有
する。
従来は、例えば特開昭56−129329号公報等のように、
単に冷却等により石英管の石英管シール部を冷却して、
一定温度に保つように温度制御をするのみであった。こ
れに対し、本願では、温度制御手段が均熱ゾーンのプロ
セス温度の温度変化に対応して温度勾配ゾーンでの冷却
温度を変化させることにより、均熱ゾーンでのプロセス
温度の設定温度が変化しても、温度勾配ゾーンの冷却温
度を所定温度に保つことができます。すなわち、均熱ゾ
ーンのプロセス温度の設定温度が比較的低い場合には、
それに対応させて温度勾配ゾーンの冷却温度を上昇さ
せ、一方、均熱ゾーンのプロセス温度の設定温度を高く
した場合には、温度勾配ゾーンの冷却温度を低くでき
る。
請求項2に記載の発明によれば、温度制御手段を熱変
形部材により形成することで、均熱ゾーンでの設定温度
に従って熱変形する熱変形部材の変形に基づいて、前記
温度勾配ゾーンの冷却温度を変化させることが可能とな
る。
請求項3に記載の発明によれば、均熱ゾーンの設定温
度変化に応じて寸法変化する熱伝導性の熱変形部材と冷
却部との接触又は離隔により、熱伝経路が形成され又は
遮断され、前記熱処理炉から熱を制御しつつ逃がすこと
により、温度勾配ゾーンの温度を所定温度に保つことが
できる。この構成によれば、電気的な数値制御を行う必
要もなく、簡易な構成による温度制御が可能となる。
(実施例) 以下、本発明を半導体ウエハに対する成膜装置に適用
した一実施例について図面を参照して具体的に説明す
る。
第1図は、実施例に係る縦型熱処理装置の冷却部を示
す概略部分断面図である。この冷却部は第3図に示した
従来装置のプロセスチューブ10の下端付近に設けられる
ものであり、その他の構成は第3図と異なるところはな
いので省略する。
第1図において、40はプロセスチューブの一部を示す
ものであり、このプロセスチューブ40に設けられた冷却
部は同一構造の冷却部A、B及びCから構成されてい
る。このプロセスチューブ40には突起部40a,40b及び40c
が設けられ、各々の突起部には熱伝導性の熱変形部材42
a,42b及び42cがそれぞれ取付けられている。これらの熱
変形部材は温度変化に対応してその形状、体積、長さ等
が変化するものであり、例えば形状記憶合金や熱膨張性
樹脂等から成る。本実施例の場合は形状記憶合金を採用
するものとし、その長さが図のように縦型のプロセスチ
ューブ40の軸に沿って変化し得るものとする。さらに、
上記各熱変形部材の近傍には冷却ジャケット44a,44b及
び44cが設けられ、各空洞部46a,46b,46c内を冷却水等の
冷却媒体が循環し、冷却効果を発揮する。
なお、本実施例では、上記熱変形部材42a,42b及び42c
の温度変化に対する形状変化の度合いはそれぞれ異なる
ものとし、同じ温度変化に対しては、各熱変形部材は42
c,42b,42aの順に形状変化の度合いが大きくなってい
る。しかし、上記各可変部材の温度変化に対する形状変
化の度合いを同一のものとし、各冷却ジャケットとの距
離が異なるような構成としても本実施例と同様の作用を
奏する。
上記のような構成において、均熱ゾーンの設定温度が
比較的低い場合には、プロセスチューブ40の冷却ゾーン
への影響も小さいので、その温度上昇も小さく、各突起
部40a,40b及び40cを介して熱変形部材42a,42b及び42cへ
伝わる熱量も小さく、各熱変形部材の長さの変化量も小
さく、第2図(A)に示すように、A,B,Cのいずれの冷
却部の熱変形部材も各冷却ジャケットに接触しておら
ず、熱の伝導経路は形成されない。
次に、均熱ゾーンの設定温度を上記よりも上昇させ、
熱変形部材42a,42b,42cで予め設定された温度以上にな
る場合には、各突起部40a,40b及び40cを介して熱変形部
材42a,42b及び42cへ伝わる熱量が大きくなり、各熱変形
部材はいずれも長手方向に変形して長さを増すことにな
るが、第2図(B)に示すように、長さの変化量の一番
大きい熱変形部材42aがまず冷却ジャケット44aと接触
し、熱伝導経路を形成する。従って、プロセスチューブ
40から突起部40a、熱変形部材42aを介して冷却ジャケッ
ト44aへ熱が逃げ、プロセスチューブ40の冷却ゾーンの
温度上昇を防止する。
そして、均熱ゾーンの設定温度をさらに上昇させた場
合には、上記と同様に順次熱変形部材42b,42cが予め設
定された温度で熱変形を起して冷却ジャケット44a,44b
と接触して熱伝導経路を形成し、熱を逃がすことにな
る。従って、均熱ゾーンの設定温度の上昇に伴い、プロ
セスチューブ40下端からの熱の伝導経路の容量が増し、
冷却効果が高まる。
この結果、本実施例に係る装置の縦軸方向における温
度分布特性は、第4図に示すように、均熱ゾーンの設定
温度が種々変更されても温度勾配ゾーンの冷却温度は所
定の一定温度に保たれる。温度勾配ゾーンの冷却部分の
温度は必ずしも一定温度に制御する必要はないが、上記
の構成により、たとえば均熱ゾーンでの設定温度が変化
しても、ゴム等で構成される前記Oリング30a及び30bは
その耐熱温度である150℃以下、好ましくは130℃以下に
冷却できる。また、このようにプロセスチューブ10の下
端を所定に冷却できるので、この付近でのプロセスガス
の反応を防止し、治具に反応生成物が付着するのを防止
できる。なお、上記のような温度制御と併せて、各冷却
ジャケットの冷却媒体の流量を制御することにより、冷
却部分の温度制御がより効果的に行うことが可能とな
る。
なお、上記の実施例は、冷却部をプロセスチューブ40
の軸方向に沿って設けた三つの冷却部A,B,Cから成る例
を示したが、冷却部の個数は上記に限定されず、上記よ
りも多数でも少数でもよく、その位置も適宜変更可能で
ある。また、前述のように、熱変形部材としては、上述
のような形状記憶合金以外にも、熱膨張性樹脂のほか、
管内に熱膨張性の液体を満たしたもの等、温度変化に対
応してその形状や体積、長さ等が変化するものであって
熱伝導性のものであれば適用可能である。さらに、上記
熱変形部材が接触する対象は冷却ジャケットである必要
は必ずしもなく、冷却部への熱伝導経路を成す部材に接
触するようにしてもよい。
以上説明した、制御手段は上記実施例の構成に限定さ
れず、本発明の要旨の範囲内で適宜変更して適用するこ
とができる。
[発明の効果] 請求項1から3に記載の各発明によれば、縦型熱処理
炉内部には、均熱ゾーン、温度勾配ゾーンに形成し、前
記熱処理炉内において被処理体の熱処理を行う縦型熱処
理装置において、上記均熱ゾーンの温度変化に対応して
温度勾配ゾーンでの冷却温度を変化させることにより、
熱処理炉の均熱ゾーンの設定温度が変化しても温度勾配
ゾーンの冷却温度を所定温度に保つことが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第一実施例に係る縦型熱処理装置の
冷却部を示す断面図、 第2図は、冷却部の動作を示す説明図、 第3図は、従来の縦型熱処理装置の概略断面図、 第4図は本発明を適用した縦型熱処理装置の縦方向にお
ける温度分布特性図である。 10,40……プロセスチューブ、 12……ヒータ、 14……マニホールド、 16……ウエハ、 18……ウエハボート、 20……ボートエレベータ、 22……エレベータアーム、24……蓋体、 26……保温筒受け台、28……保温筒、 30a,30……Oリング、 32,44a,44b,44c……冷却ジャケット、 34……プロセスガス導入管、 36……ガス排出口、 40a,40b,40c……突起部、 42a,42b,42c……熱変形部材、 46a,46b,46c……空洞部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】縦型の熱処理炉内部に、均熱ゾーン及び温
    度勾配ゾーンを形成し、前記熱処理炉内において被処理
    体の熱処理を行う縦型熱処理装置において、 上記均熱ゾーンでのプロセス温度に対応して温度勾配ゾ
    ーンの冷却温度を変化させる温度制御手段を備えたこと
    を特徴とする縦型熱処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記温度制御手段は、上記均熱ゾーンでの設定温度に従
    って熱変形する熱変形部材と、 上記熱変形部材の熱変形に従って上記温度勾配ゾーンの
    冷却温度を変化させる冷却部と、 を有することを特徴とする縦型熱処理装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 上記熱変形部材は、上記均熱ゾーンでの設定温度に応じ
    て寸法が変化し、前記冷却部に接触して熱伝導経路を形
    成する熱伝導性部材であることを特徴とする縦型熱処理
    装置。
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JPS56129329A (en) * 1980-03-13 1981-10-09 Kokusai Electric Co Ltd Seal protective device for end cap in high-voltage oxidizing device

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