JP2682355B2 - 光スポット位置決め制御装置 - Google Patents

光スポット位置決め制御装置

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JP2682355B2
JP2682355B2 JP33154792A JP33154792A JP2682355B2 JP 2682355 B2 JP2682355 B2 JP 2682355B2 JP 33154792 A JP33154792 A JP 33154792A JP 33154792 A JP33154792 A JP 33154792A JP 2682355 B2 JP2682355 B2 JP 2682355B2
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  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head For Recording And Reproducing By Optical Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報を記録し
再生する光ディスク装置の光ビームスポット位置を制御
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置は、レーザ光を集束して
記録担体(光ディスク)の情報記録面に照射し、光学的
に情報を記録し再生する。この種の光ディスク装置で
は、光スポットを極めて幅の狭い情報トラックに対して
移動させ、目的とするトラックに位置合わせし、その中
心に保持するとともに、光スポットの焦点を合わせるこ
とが必要である。
【0003】このために、光学的に光スポットの情報ト
ラックに対する位置ずれを検出し、そのずれを補正する
ように、光ビーム集束用の対物レンズまたはビーム偏向
用の可動ミラーをトラックに垂直方向(トラック横断方
向)に動かすトラッキング制御、トラックアクセス制御
および目的トラック上で光スポットの焦点を合わせるフ
ォーカシング制御などの位置決め制御が行われる。
【0004】従来、光スポットの位置決め制御は光学的
に検出された位置ずれ信号を電気信号に変換し、それを
アナログ電気回路で処理して光スポットを動かす駆動制
御信号を生成するアナログ制御回路(装置)が使用され
てきた。近年では、回路規模の縮小、機能の向上、価格
の低減等の目的でディジタル信号処理により位置制御動
作(制御信号生成処理)を行うディジタル位置制御装置
が採用されつつある。
【0005】この様なディジタル方式による光スポット
位置制御装置は例えば、特開平2−42630号公報
「光スポット位置決め装置」に示される。この従来技術
にはトラッキング制御用およびトラックアクセス制御用
の位置ずれ信号をサンプルホールドすること、それらの
信号をセレクタで選択した後A/D変換(アナログ→デ
ィジタル変換)してディジタル信号処理手段に取り込み
ディジタル処理によって駆動のための制御信号を生成す
ること、ディジタル信号処理手段の出力はD/A変換
(ディジタル→アナログ変換)して光スポット駆動手段
(アクチュエータ等)に供給されること等が示されてい
る。
【0006】また別の従来例として、特開昭64−49
131号公報に開示された技術がある。この例では光ス
ポットの焦点制御のためのフォーカス信号とトラックに
対する位置決め制御のためのトラック信号およびトラッ
クアクセス信号とを同じA/D変換器により時分割して
ディジタル変換を行い、ディジタル信号処理手段に取り
込んで信号処理(駆動用の制御信号生成)を行った後、
各々対応する駆動手段に時分割に出力することが記載さ
れている。
【0007】これら何れの例においても位置ずれ信号は
一定の時間間隔を有するサンプルタイミングでA/D変
換器に取り込まれ、ディジタル信号処理手段は上記一定
のサンプル間隔で取り込まれた信号に対して処理(演
算)を行う構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように一定時間間
隔で信号をサンプルして取り込むことはディジタル信号
処理では一般的な方法であるが、サンプル時間間隔より
短時間の位置ずれ信号の変化は促えられないという根本
的な欠点を有する。
【0009】例えばトラックアクセス制御において光ス
ポットがトラックを横切る方向に動いている場合、それ
をトラック上に停止させるには動いている方向、速度
(あるいは移動量)を検出することが必要とされるが、
トラック位置ずれ信号(トラックエラー信号)が1サン
プル時間間隔で大きく変化する場合には正確に移動方
向、移動速度を促えるのが困難となる。特にトラックエ
ラー信号は一般にはトラック横断方向の光スポットの移
動に対して、1トラックピッチを周期とする正弦波状の
変化をするため、1サンプル時間間隔で半トラック以上
光スポットが移動する場合は移動量の検出が全く不可能
になる。
【0010】このように、ディジタル信号処理による光
スポットの位置決め制御は小型化,高機能化低価格化に
効果があるが、離散的なサンプリング間隔で位置ずれ信
号を取り込み、A/D変換、信号処理を行うために、必
然的に信号の高速な変化が捉え難くなるという欠点を有
する。特に光スポットが情報トラックを比較的速い速度
で横断している場合に、その横断速度、横断方向を正確
に捉えるのが困難になる。
【0011】本発明は上記の問題点を解決するもので、
サンプリング間隔より短時間の位置ずれ信号の変化を正
確に捉え、光スポットの移動速度が比較的速い状態でも
移動方向、速度等を確実に検出できる位置決め制御装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の光スポット位置
決め制御装置は、回転する円盤状の記録担体上に概略同
心円状、またはスパイラル状に形成された情報トラック
に対して、集束した光ビームスポットを照射する光ビー
ム照射手段と、前記光ビームスポットの情報トラックに
対する相対的位置ずれを光学的に検出して位置ずれ信号
を生成する手段と、前記光ビームスポットの記録担体か
らの反射光量を検出して反射光量信号を生成する手段
と、前記位置ずれ信号をサンプルするための一定の周期
を有するサンプルクロックを発生するサンプルクロック
発生手段と、前記サンプルクロックを受け、前記一定の
周期を有する第一のタイミングと、前記第一のタイミン
グと同一の周期を有し前記一定の周期よりも短い所定の
時間だけ遅れたタイミングである第二のタイミングと、
前記第一と第二のタイミングと同一周期で前記第一、第
二のタイミングとは異なるタイミングの第三のタイミン
グを指定するタイミング発生手段と、前記第一のタイミ
ングにより与えられるサンプルタイミング毎に前記位置
ずれ信号を取り込み、第一のディジタル位置ずれ信号に
変換し、前記第二のタイミングにより与えられるサンプ
ルタイミング毎に前記位置ずれ信号を取り込み、第二の
ディジタル位置ずれ信号に変換するとともに、前記反射
光量信号を受け、第三のタイミングにより与えられるサ
ンプルタイミング毎に前記反射光量信号を取り込み、デ
ィジタル反射光量信号に変換する信号取り込み手段と、
前記第一のディジタル位置ずれ信号と前記第二のディジ
タル位置ずれ信号との差分を求める差分算出手段と、前
記差分の絶対値を予め定められた値と比較する比較手段
と、前記差分の絶対値が前記予め定められた値より小さ
なときは、一回前のサンプルタイミングで取り込まれた
一つ前の第一のディジタル位置ずれ信号と今回のサンプ
ルタイミングで取り込まれた第一のディジタル位置ずれ
信号とから、前記第一のタイミングにより与えられる前
記サンプルタイミング付近における瞬間的な速度を示す
速度相当信号を生成し、前記差分の絶対値が前記予め定
められた値を超えたときには前記第一及び第二のディジ
タル位置ずれ信号の両方を用いて、前記速度相当信号を
生成する速度相当信号生成手段と、前記速度相当信号
と、前記ディジタル反射光量信号とを基に前記光ビーム
スポットの前記情報トラックに対する速度及び移動方向
を示す速度信号を生成する速度信号生成手段と、前記速
度信号と予め定められた速度基準値との差分を基に前記
光ビームスポットの前記情報トラックに対する前記速度
を制御するための制御信号を生成する手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0013】
【作用】光スポット位置ずれ信号をサンプルタイミング
周期の長さより短い時間だけずらせたタイミングで2
回取り込み取り込まれた2つのディジタル位置ずれ信号
の差から短い時間内で位置ずれ信号の変化量を求めるこ
とにより、光スポットの移動速度が比較的大きな場合に
も光スポットの瞬間的な移動速度、移動方向を正確に捉
えることができる。
【0014】これにより光スポットがトラック追従状態
から外れて、トラック横断方向に動いている状態から安
定かつ速やかに光スポットをトラック上に停止させるこ
とが出来、トラック間移動或はトラッキングが外れた状
態での光スポットの暴走が抑えられる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0016】図1は本発明の光スポット位置決め制御装
置の一実施例を示すブロック図、図2は図1の装置の動
作を説明するために要部の信号状態を模式的に示す波形
図、図3は図1におけるディジタル信号プロセッサ17
の処理動作を模式的に示すブロック図である。
【0017】図1において、光スポット位置決め制御装
置は記録担体1上の情報トラックに対して集束された光
ビームを照射する光ヘッド2を有する。光ヘッド2は、
情報トラックに対する光スポットの位置ずれを検出する
ための光学手段、位置ずれを電気信号に変換するための
トラックエラー検出器12、光ビームスポットの情報記
録面に対する焦点ずれを検出するための光学手段および
焦点ずれを電気信号に変換するためのフォーカスエラー
検出器13を備える。なお、光学的に情報の記録および
再生を行うための光学系については簡単のため図示を省
略してある。
【0018】トラックエラー検出器12は、例えば2分
割された光検出器(フォトディテクター)で構成され情
報トラックに対する光スポットの位置ずれによって引き
起こされる反射光の変化に対応して変化する電流(光電
流)を発生する。トラックエラー検出器12から出力さ
れる2つの電流信号はトラックエラーアンプ21に供給
される。トラックエラーアンプ21はこれらの電流信号
の差を取りその差信号を増幅して、トラックエラー信号
101を出力する。トラックサムアンプ22はトラック
エラー検出器12の2つの電流信号の和をとりその和信
号を増幅して、トラックエラー検出器12の受光する総
光量(記録担体からの反射光量に対応する)を示すトラ
ックサム信号102を出力する。
【0019】フォーカスエラー検出器13は光スポット
の記録面に対する焦点ずれに対応して変化する電流を発
生する。フォーカスエラーアンプ23はフォーカスエラ
ー検出器13からの2つの電流信号の差を取りその差信
号を増幅してフォーカスエラー信号103を出力する。
これらの信号101,102および103は複数のアナ
ログ信号入力端子を有するA/D変換器15に供給され
る。
【0020】A/D変換器15内において、マルチプレ
クサ51は複数の入力端子I1〜I8に入力されたアナ
ログ信号入力を選択する。A/D変換回路52は、マル
チプレクサ51によって選択されたアナログ信号をディ
ジタル信号に変換する。レジスタ部53は、複数のアナ
ログ入力端子I1〜I8各々に対応した複数のレジスタ
を備えA/D変換回路52からのディジタル信号出力を
対応するレジスタR1〜R8に格納する。変換クロック
発生器55は、サンプルクロック発生回路14からA/
D変換動作の開始タイミングを指定するサンプルクロッ
ク110を受けてマルチプレクサ51に入力された複数
のアナログ入力信号を逐次ディジタル信号に変換するた
めのA/D変換クロックを発生する。セレクタ回路54
は、ディジタル信号プロセッサ17からのレジスタ選択
信号112を受けてレジスタ部53の指定されたレジス
タの内容(データ)を検出信号データ114として出力
する。この様な機能,構成を持ったA/D変換器として
は例えば日本モトローラ(株)製のMC141610型
A/D変換ICがある。
【0021】ディジタル信号プロセッサ17は内蔵する
プログラムに従ってディジタル信号の入出力及び演算処
理をディジタル的に行うプロセッサ(一般にDSPと略
称される)である。このプロセッサ17はA/D変換器
15に対してレジスタ選択信号112を送出してレジス
タ部53における所望のレジスタを指定し、A/D変換
された信号を個別に取り込み、取り込んだ信号を元に演
算処理を行って光ヘッド2を動かすためのいくつかの駆
動制御信号を作り出す。これらの駆動制御信号として
は、トラックエラー信号101を基にして生成されトラ
ックアクチュエータ11を動かすためのトラッキング制
御信号、トラックアクセス時に光ヘッド2全体を動かす
ためのヘッド駆動制御信号、及びフォーカスエラー信号
103を基に生成され光スポットの焦点制御のためにフ
ォーカスアクチュエータ(図示せず)を動かすためのフ
ォーカス制御信号などがあり、これらの信号は時分割さ
れてディジタル信号プロセッサ17から出力される。こ
こでは煩雑さを避けるため、説明上、トラッキング制御
信号116のみを示す。
【0022】ディジタル信号プロセッサ17はサンプル
クロック110で指定されるサンプルタイミング毎にト
ラックエラー信号101、トラックサム信号102をデ
ィジタル変換したデータを基に演算処理を行い、トラッ
クアクチュエータ11を動かすためのトラッキング制御
信号116をD/A変換器18に対して出力する。
【0023】D/A変換器18はディジタルデータであ
るトラッキング制御信号をアナログ電気信号(電圧レベ
ル)に変換し、アナログ制御信号117としてパワーア
ンプ19に入力する。パワーアンプ19は入力されたア
ナログ制御信号を増幅し、トラックアクチュエータ11
を駆動するための駆動電流118を出力する。
【0024】この様な構成によりトラックエラー信号に
対応してトラックアクチュエータ11が駆動され、光ス
ポットの情報トラックのセンターラインに対する位置ず
れを小さく抑えるような、あるいは所望のトラックへの
光スポットの移動を行わせるための制御が行われる。
【0025】本発明ではトラックエラー信号101は異
なるタイミングで1サンプル期間の間に複数回A/D変
換器15に取り込まれる構成となっている。即ち、トラ
ックエラー信号101はA/D変換器15におけるマル
チプレクサ51の2つの入力端子I1,I8に接続さ
れ、サンプルクロック110で規定される1サンプル期
間内に2回、異なるタイミングでA/D変換される。な
お、トラックサム信号102はマルチプレクサ51の別
の入力端子I2に接続され、フォーカスエラー信号10
3は入力端子I3に接続される。ここで、これらの信号
を接続する端子(I1〜I8)は任意に選択して良い。
【0026】マルチプレクサ51の複数のアナログ信号
入力は変換クロック発生器55からのA/D変換クロッ
クに従ってI1からI8まで順番に(逐次)ディジタル
信号に変換される。従って、入力端子I1の入力信号と
I8の入力信号が取り込まれ、A/D変換されるタイミ
ングには時間のずれ(遅れ)が存在する。即ち、トラッ
クエラー信号101はA/D変換がI1からI8まで進
むだけの時間(これをTaとする)だけずらして、1サ
ンプル期間内に2回取り込まれ変換されて各々レジスタ
部53のレジスタR1およびR8に異なるディジタルデ
ータとして格納される。
【0027】ディジタル信号プロセッサ17はレジスタ
部に格納されたこれらのデータを取り込み、トラックエ
ラー信号101の1サンプル期間での変化量が大きい場
合は時間をずらして取り込んだレジスタR8に格納され
たトラックエラー信号データを使用して光スポットの移
動方向を判別し、瞬間的な移動速度を算出して光スポッ
トを情報トラックに対して停止させるための制御信号1
16を生成する。
【0028】このディジタル信号プロセッサ17の動作
について図2および図3を参照してさらに詳しく説明す
る。尚、図2は装置の動作を説明するために要部の信号
状態を模式的に示したもので、必ずしもこの様な信号が
生成されることを意味するものではない。また、図3は
ディジタル信号プロセッサ17の信号処理の方式を模式
的に示すもので、プロセッサ内部にこの様なハードウェ
アを備えているわけではない。ディジタル信号プロセッ
サ17はプログラムに従って、この図3に示すと同等の
機能を逐次処理で実現する。
【0029】図2において、波形(A)はトラックエラ
ー信号101の変化、波形(B)はサンプルクロック1
10、波形(C)はトラックサム信号102の変化をそ
れぞれ示す。
【0030】A/D変換器15の入力端子I1に入力す
るトラックエラー信号101はサンプルクロック110
の周期Tb毎にA/D変換器15に取り込まれ、ディジ
タル信号に変換される。ここで光スポットのトラック横
断方向の移動速度が大きいと1サンプル期間Tbの間に
トラックエラー信号101は大きく変化し、1サンプル
で1回の取り込みではその変化を正確に捉えることが出
来なくなる。そこで実施例ではサンプルクロック110
を一定時間Taだけ遅らせたタイミングでもう一度トラ
ックエラー信号101を取り込む。
【0031】トラックサム信号102は光スポット照射
による記録担体1からの反射光量を示し、例えば光スポ
ットが情報トラック中心付近にある場合はトラックサム
信号102のレベルが高く(反射光が多い)、隣接する
トラックとの中間付近ではトラックサム信号102のレ
ベルが低く(反射が少なく)なる。従って、トラックサ
ム信号102を一定の基準レベルVsと比較することに
より、光スポットがトラックの中心付近に有るか、トラ
ックの中心から外れた所(トラックの間)にあるかの判
定ができる。トラックエラー信号101はトラックの中
心付近かトラックの間かによって光スポット移動に対す
る変化の方向が逆になるから、トラックエラー信号の変
化方向とトラックサム信号のHigh/Lowの極性と
の積(論理的にはEXOR)をとることにより光スポッ
トのトラック横断の移動方向を判別することができる。
例えばトラックサム信号102がHighレベルであっ
てトラックエラー信号の変化が増加方向(負→正)のと
きは光スポットが正の方向(ディスクの内周→外周)に
移動していると判断できる。
【0032】波形(D)はA/D変換器15の入力端子
I1から取り込んだトラックエラー信号(1サンプル期
間Tbで1回のみ取り込み)のみをもとに算出されるト
ラックエラー信号101の変化量を模式的に示してい
る。トラックエラー信号101の変化が緩やかな場合
は、粗いサンプルでも変化を比較的正確に捉えることが
できるが、変化の速い場合(図では左端の状態)ではト
ラックエラー信号101の変化は殆ど捉えられない。こ
の例では速い変化の所ではサンプルされたトラックエラ
ー信号101の差分(TE(n)−TE(n−1))は
殆ど0になっている。
【0033】一方、一定時間Taだけ遅らせて取り込み
A/D変換した入力端子I8からのトラックエラー信号
(TAとする)と入力端子I1から取り込まれたトラッ
クエラー信号(TEとする)との差をとると、波形
(E)に示すようにトラックエラー信号101の速い変
化も比較的正確にとらえることができる。波形(E)の
様に算出されるトラックエラー信号の変化量とトラック
サム信号のHigh/Lowの極性との積を計算する
と、波形(F)に示すような光スポットの移動速度およ
び移動方向を示す信号V1〜V12が得られる。この信
号をもとにレンズアクチュエータ11の動きを制御する
ことにより光スポットを速やかにトラック上に停止させ
ることができる。
【0034】図3において、A/D変換器15の入力端
子I1から取り込まれたトラックエラー信号TEのディ
ジタルデータはレジスタR1を介して、入力端子I8か
ら取り込まれたトラックエラー信号TAのディジタル化
データはレジスタR8を介して、入力端子I2から取り
込まれたトラックサム信号TSMのディジタル化データ
はレジスタR2を介して各々ディジタル信号プロセッサ
17に供給される。
【0035】ディジタル信号プロセッサ17はトラック
エラー信号TEを取り込み、内部のレジスタ71に値を
格納するとともに、ループフィルタ81によりトラッキ
ング制御のための位相補償演算を行う。ループフィルタ
81の出力はゲイン調整ブロック90により適正なゲイ
ンKAだけ増幅されセレクタ97に供給される。光スポ
ットのトラック追従時(トラッキング制御時)には、セ
レクタ97はこのゲイン調整ブロック90の出力(位相
補償されたトラックエラー信号)を通過させ、トラッキ
ング制御信号116としてディジタル信号プロセッサ1
7から出力させる。この状態(トラッキング制御状態)
では光スポットの移動方向の判定は不要であるが、光ス
ポットがトラック上から外れてトラック横断方向に移動
しているときには光スポットを安定に停止させるために
移動方向及び速度を検出することが必要となる。ディジ
タル信号プロセッサ17に取り込まれたトラックエラー
信号は遅延素子72により1サンプル期間Tb分だけ遅
延させられてレジスタ73に格納される。(実際には新
しいトラックエラー信号TE(n)をレジスタ71に取
り込むと同時に1つ前のサンプル値TE(n−1)をレ
ジスタ73に転送する形で処理される)差分演算ブロッ
ク83はレジスタ71に蓄えられた新しいトラックエラ
ーデータTE(n)とレジスタ73に蓄えられた古いト
ラックエラーデータTE(n−1)との差を求める。こ
の差分演算ブロック83の出力に対し、割り算ブロック
87においてサンプル時間Tbで割り算を行うことによ
り速度に対応した信号が得られる。但し、上記に説明し
たようにトラックエラー信号101の変化速度が速い場
合にはこの様な差分では正確な変化は捉えられない。
【0036】一方、時間をずらして取り込まれたトラッ
クエラー信号TAは、レジスタ74に格納される。この
データTAは以後の処理上遅延させた値を蓄える必要は
ない。瞬時差分演算ブロック84はレジスタ74に蓄え
られたトラックエラーデータTA(n)とレジスタ71
のトラックエラーデータTE(n)との差を求める。瞬
時差分演算ブロックで得られる差分値はA/D変換器1
5におけるI1入力とI8入力に対する変換遅延時間T
aにおけるトラックエラー信号101の瞬間的な変化分
を示し、この値を割り算ブロック88において遅延時間
Taで割ることによって光スポットのトラック横断速度
に対応した信号が得られる。この瞬時差分で得られるト
ラックエラー信号の変化量(TA(n)−TE(n))
はトラックエラー信号の変化速度が大きい場合でも比較
的正確にトラックエラー信号の変化を示す。
【0037】絶対値レベル比較ブロック89では瞬時差
分演算の結果を予め定められた値と比較し、瞬時差分の
値が規定値より小さい場合、トラックエラー信号の変化
量が少なく敢えて瞬時差分の結果を使う必要はないと判
断して割り算器87より出力される単純な差分による信
号を選択する様にセレクタブロック92を動かす。逆に
トラックエラー信号の瞬時差分の値が規定値より大きな
場合はトラックエラーの変化量が単なる差分で求めるに
は大きすぎると判断して、割り算ブロック88の出力
(瞬時差分信号から求められた速度相当信号)を選択す
るようにセレクタ92を動かす。トラックサム信号を示
すデータTSMはレジスタ75に取り込まれ、レベル比
較ブロック85により基準レベルと比較してHigh
(1)かLow(0)かが判定される。
【0038】この結果、トラックサム信号のHigh/
Lowを示す極性信号はかけ算器93に伝えられ、かけ
算器93によりセレクタ92の出力信号(トラックエラ
ー信号の差分から求めた速度相当信号)との積がとられ
る。かけ算器93の出力(積)は光スポットの速度を移
動方向とともに概ね正確に示す信号となる。
【0039】なお、トラックエラー信号の差分が光スポ
ットの速度をほぼ正確に示すのは、トラックエラー信号
が位置ずれに対して概ね線形(リニア)な変化をする範
囲においてであり、トラックエラー信号の正負の最大点
(ピーク点とボトム点)付近は差分を求めても不正確に
なる。レベル比較器82はトラックエラーデータTEの
値がトラックエラー信号の線形範囲を超えたかどうかを
モニターし、線形範囲を超えている場合は上記した差分
演算(瞬時差分演算も同様)をその瞬間だけ停止させ
る。レジスタ86は光スポットのトラック横断の速度を
指定する値(VF)を保持する。この速度基準値(V
F)は一般には光スポットの移動に応じて値を変える。
光スポットを停止させる場合はこのレジスタ86にはV
Fとして0がセットされる。
【0040】速度誤差演算ブロック91はレジスタ86
の保持する値VFとかけ算器93の出力(速度信号)と
の差を求める。速度誤差演算ブロック91の出力がゲイ
ン調整ブロック94により速度制御に適正なゲインにな
るようにKv倍だけ増幅されセレクタ97に伝えられ
る。光スポットがトラック追従状態から外れているとき
はセレクタ97はモード切り替え制御ブロック95から
の信号により速度制御のための信号(ゲイン調整ブロッ
ク94の出力)を通過させる方向にセットされる。モー
ド切り替え制御ブロック95はかけ算器93の出力(速
度信号)をモニターし、その値(絶対値)が十分小さく
なったら光スポットがほぼ情報トラックに対して停止し
つつあると判断して速度制御状態からトラック追従動作
を行うように(即ち、ゲイン調整ブロック90の出力を
選択するように)セレクタ97をセットする。
【0041】セレクタ97により選択された信号はディ
ジタル信号プロセッサからトラッキング制御信号116
として出力され、光スポット停止あるいはトラックに追
従させる様にトラックアクチュエータを駆動するための
信号となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、光スポッ
トの位置ずれを示す信号(トラックエラー信号)をサン
プルタイミングの期間(周期)より短い一定の時間だけ
ずらしたタイミングで2回取り込み、取り込まれた2つ
のディジタルデータ(トラッキングエラーデータ)の差
から短い時間内でのトラックエラー信号の変化量を求め
ることにより、光スポットの移動速度が比較的大きな場
合にも光スポットの移動方向および移動速度を正確に捉
えることができる。これにより光スポットがトラック横
断方向に速く動いている状態から安定且つ速やかにトラ
ック上に停止させることが可能となる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光スポット位置決め制御装置の一実施
例を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例に示した装置の動作を説明す
るための要部の信号状態を模式的に示す波形図。
【図3】ディジタル信号プロセッサ17の処理動作を模
式的に示すブロック図。
【符号の説明】
1 記録担体 2 光ヘッド 11 トラックアクチュエータ 12 トラックエラー検出器 13 フォーカスエラー検出器 14 サンプルクロック発生回路 15 A/D変換器 17 ディジタル信号プロセッサ 18 D/A変換器 19 パワーアンプ 21 トラックエラーアンプ 22 トラックサムアンプ 23 フォーカスエラーアンプ 51 マルチプレクサ 52 A/D変換回路 53 レジスタ部 54 セレクタ回路 55 変換クロック発生器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する円盤状の記録担体上に概略同心
    円状、またはスパイラル状に形成された情報トラックに
    対して、集束した光ビームスポットを照射する光ビーム
    照射手段と、 前記光ビームスポットの情報トラックに対する相対的位
    置ずれを光学的に検出して位置ずれ信号を生成する手段
    と、 前記光ビームスポットの記録担体からの反射光量を検出
    して反射光量信号を生成する手段と、 前記位置ずれ信号をサンプルするための一定の周期を有
    するサンプルクロックを発生するサンプルクロック発生
    手段と、 前記サンプルクロックを受け、前記一定の周期を有する
    第一のタイミングと、前記第一のタイミングと同一の周
    期を有し前記一定の周期よりも短い所定の時間だけ遅れ
    たタイミングである第二のタイミングと、前記第一と第
    二のタイミングと同一周期で前記第一、第二のタイミン
    グとは異なるタイミングの第三のタイミングを指定する
    タイミング発生手段と、 前記第一のタイミングにより与えられるサンプルタイミ
    ング毎に前記位置ずれ信号を取り込み、第一のディジタ
    ル位置ずれ信号に変換し、前記第二のタイミングにより
    与えられるサンプルタイミング毎に前記位置ずれ信号を
    取り込み、第二のディジタル位置ずれ信号に変換すると
    ともに、前記反射光量信号を受け、第三のタイミングに
    より与えられるサンプルタイミング毎に前記反射光量信
    号を取り込み、ディジタル反射光量信号に変換する信号
    取り込み手段と、 前記第一のディジタル位置ずれ信号と前記第二のディジ
    タル位置ずれ信号との差分を求める差分算出手段と、 前記差分の絶対値を予め定められた値と比較する比較手
    段と、 前記差分の絶対値が前記予め定められた値より小さなと
    きは、一回前のサンプルタイミングで取り込まれた一つ
    前の第一のディジタル位置ずれ信号と今回のサンプルタ
    イミングで取り込まれた第一のディジタル位置ずれ信号
    とから、前記第一のディジタル位置ずれ信号のみを用い
    て、前記第一のタイミングにより与えられる前記サンプ
    ルタイミング付近における瞬間的な速度を示す速度相当
    信号を生成し、前記差分の絶対値が前記予め定められた
    値を超えたときには前記第一及び第二のディジタル位置
    ずれ信号の両方を用いて、前記速度相当信号を生成する
    速度相当信号生成手段と、 前記速度相当信号と、前記ディジタル反射光量信号とを
    基に前記光ビームスポットの前記情報トラックに対する
    速度及び移動方向を示す速度信号を生成する速度信号生
    成手段と、 前記速度信号と予め定められた速度基準値との差分を基
    に前記光ビームスポットの前記情報トラックに対する前
    記速度を制御するための制御信号を生成する手段とを備
    えたことを特徴とする光スポット位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】 前記光ビームスポットの前記情報トラッ
    クに対する速度を0に近づけて目標トラック上で停止さ
    せるための制御信号を生成する手段を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の光スポット位置決め制御装置。
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