JP2680220B2 - 保持装置 - Google Patents

保持装置

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JP2680220B2
JP2680220B2 JP4028043A JP2804392A JP2680220B2 JP 2680220 B2 JP2680220 B2 JP 2680220B2 JP 4028043 A JP4028043 A JP 4028043A JP 2804392 A JP2804392 A JP 2804392A JP 2680220 B2 JP2680220 B2 JP 2680220B2
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茂明 千賀
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遠隔操作を行う保持装置
に係り、民生機器などあらゆる産業上の分野に利用可能
である。
【0002】
【従来の技術】複数段に伸縮可能な桿体として自動車用
アンテナなど電動式のものにおいては、ピニオンとフレ
キシブルラックによる桿体の移動を図るものがある。ピ
ニオンとフレキシブルラックによる方法は、樹脂製のフ
レキシブルラックの巻とり後の形態が大きく製品の外形
寸法も大となり、耐久性にも劣るなど軽量小型化の制約
になっていた。
【0003】また、手動式の保持装置として、特開昭6
2−296290号公報,実開平3−113783号公
報等に記載のものがある。この種の保持装置は、手の届
かないものを掴み出す場合に便利であり、例えば、左ハ
ンドルの車に乗って高速道路料金所のチケット(道路の
右側にあるもの)を取り出すような場合に便利である
が、携帯性に優れ且つ操作の簡便性が要求されている。
【0004】本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目
的は、手の届かない物を取り出す時に用いる保持装置の
携帯性と操作の簡便性を向上させることにある。
【0005】本発明の基本的な要旨は、中空の桿体の先
端に物を掴むための開閉機構が且つ後端に把手部が接続
される保持装置において、前記開閉機構は、開閉可動部
とこれを受ける開閉固定部を有し、前記開閉可動部は前
記開閉固定部に支点となる枢軸部を介して支持されて
しばねにより前記開閉固定部に対して閉じる方向に付勢
され、前記桿体の内部には軸方向に移動可能な被移動体
が挿通され、この被移動体の先端側が前記開閉機構内に
位置し後端側が前記把手部内に位置し、 前記開閉可動部
の内部には、前記開閉可動部側を上側,前記開閉固定部
側を下側,前記開閉機構側を前側,前記把手部側を後ろ
側とみた場合に上方から斜め後ろ下方に下って前方に臨
む輪郭より成る突起が該開閉可動部と一体に設けてあ
り、この突起に前記被移動体の先端が後退動作時に相対
的変位を伴い接触することで前記被移動体の後退動作が
前記開閉可動部の開動作に変換される構成としてあり、
前記把手部には、前記被移動体を受けると共にこの被移
動体を受ける面に押圧力が加わるとその押圧力を受け止
めるよう配置された被移動体受け部と、前記被移動体受
け部と前記被移動体を介して対向し弾性部材により該被
移動体受け部から離れる方向に付勢される可動押圧片
と、親指操作により前記可動押圧片を前記被移動体受け
部側に押して前記被移動体を前記被移動体受け部に押し
付けるノブとが装備され、且つ少なくとも前記ノブと前
記可動押圧片とが一体を成して前記桿体の軸方向にスラ
イド自在に装着されていることを特徴とする。
【0006】
【作用】上記構成によれば、把手を握って親指でノブを
押せば、可動押圧片が被移動体を被移動体受け部に押し
付け、この状態でノブをそのまま引けば可動押圧片によ
る摩擦力(押圧荷重×可動押圧片の摩擦係数)によりノ
ブ及び可動押圧片と共に被移動体が引かれて後退移動す
る。この被移動体の後退動作は、開閉機構の開閉可動部
を閉方向に付勢する戻しばねの力に抗して行われる。
移動体の後退動作に伴い、該被移動体の先端は開閉可動
部側の突起(上方から斜め後ろ下方に下る輪郭)と接触
しつつ該突起との相対位置を変えていくことから、この
突起を介して被移動体の後退動作の力が開閉可動部側に
開動作(回動動作)する力に変換されて伝達される。
れにより開閉機構が開き、この状態のまま桿体を差し出
て開閉可動部・開閉固定部間に目的物を差し込み、そ
の後、ノブを離せば可動押圧片が自ずと弾性復帰して被
移動体受け部から離れて被移動体の押し付け力を解除
し、この解除により被移動体が開閉機構の戻しばねの力
により元の位置に復帰しこれに連動して前記開閉機構も
閉じて目的物を掴む。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0008】図1(a)は本発明の第1実施例に係る保
持装置の桿体伸長時の断面図、同図(b)は桿体収納時
の一部断面図である。図2に図1をQ方向よりみた図を
示す。
【0009】図1、2において、同軸に配設された複数
段の中空桿体1a、1b、1c、1dは、それぞれ長手
方向に溝部3a、3b、3c、3dを有し、これらの溝
部同士が嵌まりあって隣接する桿体間の回転を拘束し、
摺動抵抗力を各桿体に与える板ばね2a、2b、2cを
介在して同軸上に伸縮可能に配設されている。なお、上
記の如く溝部3a、3b、3c、3dにより桿体間の回
転を拘束するのは、中空桿体1a、1b、1c、1dの
中に挿通する後述の連結体11が可撓性の帯板等により
構成する場合、帯板のねじれを抑制するためである。連
結体11が可撓性のロープ状をなす場合は、溝部3a、
3b、3c、3dは必ずしも必要ではない。以下、実施
例として、連結体11が帯板の場合について説明する。
【0010】中空桿体1aの一端には、物を掴むための
開閉機構4が接続してある。開閉機構4は、戻しばね4
fにより常時閉じる方向に付勢される開閉可動部4a、
これに対向した固定部4b,4cを有し、開閉可動部4
aは、固定部4b,4cの軸体4eの回りに回動自在に
支承される。また、開口部4g及び保持体4h、4iが
配設されている。
【0011】先端段となる中空桿体1aの他端には板ば
ね2aが配設され、これが中空桿体1a・1bの内外周
間に介在して中空桿体1aに1b内壁からの軸方向の摺
動抵抗(R1)が付与され、かつ中空桿体1aは中空桿
体1bに設けた抜止め用ストッパー7bにより抜け止め
されている。
【0012】中空桿体1bもその一端に、板ばね2bが
配設され、これが中空桿体1b・1cの内外周間に介在
して中空桿体1bに1c内壁からの軸方向の摺動抵抗
(R2)が付与され、中空桿体1bは中空桿体1cに設
けた抜止め用ストッパー7cにより抜け止めされてい
る。
【0013】同様に、中空桿体1cも、板ばね2cを介
在して中空桿体1d内壁から軸方向の摺動抵抗(R3)
が付与され、中空桿体1dの抜止め用ストッパー7dに
より抜け止めされている。
【0014】9は筺体要素9a,9bを合体させた細長
扁平形状を呈した筐体で、中空桿体1a〜1dは、筐体
要素9a、9b内壁に設けた案内部12に収納され、案
内部12の内壁に最外筒となる中空桿体1dが接するこ
とで軸方向の移動案内と、軸と直角方向の移動および回
転が拘束されている。溝部3a、3b、3c、3dの断
面は図8に示すように円形断面内壁方向に複数(たとえ
ば三ケ所)配設し、これにより帯板11切断面内の変位
を拘束し、帯板11の長手方向の剛性を向上させてい
る。筺体9は一端にグリップ18が形成されて把手部と
なる。
【0015】図1(b)で、被移動体の一部となるロッ
ド8が筺体9内に収納された中空桿体1a〜1bのうち
中空桿体1aの内部に軸方向に移動可能に挿通される。
被移動体は、ロッド8とこのロッド8の後端に連結され
た帯板11より成り、その一端(ロッド8の先端側)が
開閉機構4の開閉可動部4aに、被移動体の後退動作を
開動作に変換する運動変換機構を介して連結される。運
動変換機構は、ロッド8の先端部分と、その先端に設け
たローラ1gと、開閉可動部4aの内側のガイド部(突
起)4dに設けた案内斜面とで構成される。この突起4
dの斜面は、開閉可動部4a側を上側,開閉固定部4
b,4c側を下側,この開閉機構側4a〜4cを前側,
把手部9側を後ろ側とみた場合に上方から斜め後ろ下方
に下って前方に臨む輪郭より成り、開閉可動部4aと一
体に設けてあり、この突起4dにロッド8先端のローラ
1gがロッド8の後退動作時に相対的変位を伴い接触す
ることで、ロッド8の後退動作が開閉可動部4aの開動
作に変換される構成としてある。筺体9内には被移動体
の要素となる帯板11が導入され、且つ帯板11を巻き
回したリール10が回動可能に装着される。帯板11
は、例えば薄い鋼板よりなり、図5に示すようにリール
10からの伸長時幅方向断面が凸面に撓むようにしてあ
る。
【0016】ここで、被移動体(ロッド8,帯板11)
と、開閉機構4と、それらの運動変換機構との関係を図
1及び図6,7を参照しつつ説明する。開閉機構4の開
閉可動部4aは一対の固定部4b,4cの後部に設けた
軸4eに所定範囲で回動可能に軸装され、ばね4fによ
り開閉可動部4aが固定部4b,4c側(閉じ方向)に
付勢され、また、固定部4b,4cは桿体1aの先端に
取付けられる。一方、ロッド8は先端がくの字状を呈し
開閉可動部4aの内側に向けて曲げられ、このロッド
先端にローラ1gが設けてある。ローラ1g開閉可動
部4aに設けたガイド部4dの案内斜面に係合すること
で、被移動体の一端が開閉可動部4aに連結される。
移動体8には軸方向にガイド溝8aが形成してあり、こ
のガイド溝8aに固定部4b,4cに設けたピン4jを
桿体1aの径方向から挿通して係合させてある。
【0017】ロッド8は、帯板11の軸方向の移動に追
従して軸方向に移動するもので、ロッド8の位置が図6
(b)の初期の位置にある時には、開閉機構4が閉じた
状態にある。この状態からロッド8を図面に向かって右
方向に案内溝8aの移動を伴って後退移動させると、
ーラ1gとガイド4d斜面との相対位置が変わってい
き、図7に示すようにローラ1gが開閉可動部4aのガ
イド4dの斜面を押し上げ開閉可動部4aが開く。こ
時、開閉可動部4が固定部4b,4cに対しδ2だけ後
退して開くように軸ピン4eの回動位置(枢軸位置)
を、開閉機構4の固定部4b,4cの後部下部位置に設
してある。すなわち、開閉可動部4a側の支点4eを
上記のように設定することで、開閉可動部4aの先端が
開閉固定部4b,4cの先端に対してδ2だけ後退する
回動軌跡を描いて開く。δ2を確保することで、開閉動
作により、例えばチケットのようなものを把持する場合
に、開閉可動部4aに当たらないで把持対象物を固定部
4b,4c上に置くことができ、その後、ロッド8を図
6(b)のように元の位置に戻して、開閉可動部4aを
閉じれば、物を簡単に把持できる。
【0018】筺体要素9a、9bには、中空桿体1dの
案内部12、開閉機構部4の案内部13、図3に示す操
作機構24の案内部14a、14b、15、16、17
を形成し、ねじ22により筐体要素9a,9bが一体化
される。
【0019】ここで、作機構24について、図3,図
4を参照しつつ説明する。本実施例における作機構2
4は、ノブ20,突起部20a,可動押圧20b,弾
性片19a,帯板受け部(被移動体受け部)19e及び
これらの要素を支持する支持体19等を一体成形してな
る。すなわち、筺体(把手部)9には、帯板11を受け
ると共にこの帯板を受ける面に押圧力が加わるとその押
圧力を受け止めるよう配置された帯板受け部(被移動体
受け部)19eと、前記帯板受け部19eと帯板11を
介して対向し弾性部材19aにより帯板受け部19eか
ら離れる方向に付勢される可動押圧片20bと、親指操
作により可動押圧片20bを帯板受け部19e側に押し
て帯板11を帯板受け部19eに押し付けるノブ20と
が装備され、且つノブ20と可動押圧片20bと帯板受
け部19eが一体を成して桿体1の軸方向にスライド自
在に装着されている。
【0020】このうち、ノブ20は、弾性片19aによ
り弾性支持されて、筐体9のグリップ部18に形成した
ノブ溝30を介して外部に突出している。可動押圧片
0bとその帯板受け部19eは対向配置され、帯板受け
部19e上に帯板11が通される。この帯板受け部19
eには、図3(b),(c)に示すようにその一方側部
帯板11を筐体9内の軸方向に案内する溝19dが形
成してあり、この溝19dと支持体19に設けた案内部
19cが、帯板11の移動方向を特定している。帯板
け部19eは、案内部14a,14bに支持されて、帯
板受け面に押圧力が加わるとその押圧力を受け止める。
【0021】可動押圧20bは、摩擦係数大なる部材
よりなる。
【0022】作機構24の先端は、引っ張りばね9c
の一端と結合してあり、引っ張りばね9cの他端は筐体
9内部に固定したピン9と結合され、この引っ張りば
ね9cにより、作機構24は図1(b)の初期位置に
あるよう付勢されている。また、作機構24の支持体
19には、押圧部20bより後方位置に係止用の突起部
20aが形成してあり、これが、初期位置では、筺体9
内部に設けたストッパー(ピン)21に係止している
が、ノブ20を弾性片19aのばね力に抗して押し下げ
ると、作機構24全体が沈んで、突起部20aが図4
(a),(b)に示すようにストッパー21から外れ、
この状態でノブ24を引き込むとばね9cの力に抗して
作機構24が後退移動することが可能となる。
【0023】帯板11は、既述したように、伸長時、幅
方向が凸状をなし、凸面側11aとこの裏面側11bと
の成形時の内部応力差に基づき、無拘束状態でリール1
0に巻回される巻取り力(F)を有する。ここに、前記
中空桿体1a、1b、1c、1d間の隣接する摺動抵抗
すなわち摩擦力R1、R2、R3が帯板11の巻取り
(F)より大となす。
【0024】以上の構成のもとに、図1(b)に示す状
態から同図(a)のように開閉機構4及び桿体1a、1
b、1c、1dを筺体9より引き出す場合、桿体1a、
1b、1c、1d同士の摩擦力が、それぞれの板ばね2
a、2b、2cを介在して受ける同軸上のいずれの摺動
抵抗力の存在により、リール10に巻き回される帯板1
1の巻取り力と開閉機構4の開動作要する荷重すなわ
ち操作力の合力よりも大に設定しているので、中空桿体
1a、1b、1c、1dを所要の長さ伸長すると、所要
の長さが保持される。
【0025】図1(a)の状態から開閉機構4を引き戻
すと、中空桿体1a、1b、1c、1dは、同軸上を縮
むと共に、無拘束下の帯板11は、自身保有する巻取
り力により、リール10にコイル状に巻回され、図1
(b)に示す状態に桿体1a〜1dが筺体9に収納され
る。
【0026】ここにおいて、開閉機構部4を動作させる
ためには、図3(a)、図4(a)、(b)において、
弾性片19aの弾力に抗してノブ20を押すと、作機
構24の可動押圧20bは、帯板受け部19e側にδ
1変位する。押圧部20bの変位量δ1により、幅後方
が凸状にそった帯板11の凸面側11aを押圧し、帯板
背面側を帯板受け部19で支承し、帯板11がこの
押圧20bと帯板受け部19bとで挾持される。同
時に支持体19に設けた突起部20aがストッパー21
から外れて、ノブ20の引く動作で、図4(b)に示す
ように作機構24全体が矢印方向に引き込まれ、帯板
11も可動押圧20bの摩擦力(押圧荷重P×摩擦係
数μ)を受け支持体19とともにLだけ移動する。
【0027】かくして、作機構24は図4(b)ノブ
20のイの状態からロの状態になる。
【0028】この帯板11の移動量Lに対応して、ロッ
8も軸方向に引き込まれ、ロッド8に配設された案内
ローラ1gの軸方向移動により、開閉可動部4aは軸体
4eの回りに回動し図7のようにδ2だけ後退して開
く。
【0029】次に開閉機構4を図7の開状態から図6
(b)の閉状態に戻す場合には、ノブ20から指を離す
ことで押圧力を解除する。これによりノブ20は引っ張
りばね9cにより元の位置に移動し(図4(b)のイの
状態)、同時にロッド8及び帯板11も開閉機構4の戻
しばね4fの力で帯板11の巻き回されようとする保持
力に抗して元の位置に戻り、開閉可動部4a閉じる方
に回動して開閉機構4閉じる。
【0030】以上のように作機構24のノブ20のワ
ンタッチ動作により開閉機構4の開閉動作が容易に行い
得る。
【0031】本実施例によれば、開閉機構4の筐体9
a、9bからの引き出す長さに無関係に開閉機構4の開
閉動作が可能である。
【0032】ノブ20の操作方向について、開閉機構4
は「開」の場合、前記ノブ20を引く動作により、ばね
体4fに抗して帯板11に張力が作用する。
【0033】従って、帯板11に座屈を生じさせるおそ
れがなく、そのため帯板11の剛性は多くを必要とせ
ず、薄板化が可能となり、帯板11の保持力を低くと
れ、開閉機構4の筐体9a、9bより引き出す操作力が
小さくなり操作性が向上する。また、帯板11には、帯
板11の巻取力と開閉可動部4aの戻しばね4fのばね
力とで常時張力が与えられるため、ノブ20による操作
性を高める。さらに、開閉機構は、複雑なリンク機構等
を用いることなく、斜面を有する突起4dとロッド8の
先端との係合により構成するので、単純な機構にするこ
とができる。
【0034】帯板に代わり可撓性のロープを使用する場
合は、操作機構24を使用せずに、帯板11を最大に伸
長した場合のみ、開閉機構4の開閉動作を行うことが可
能である。なお、開閉機構4に対して常閉でなく、常開
の構成を選択した場合、開閉機構4の被移動体の軸方向
移動による開閉可動部4aの回動方向が本実施例と逆に
なるので、ノブ20の操作を誤ると開閉機構4が開いて
しまい、一度開閉機構4によりキャッチしたカードを落
してしまうなど実用上の問題がある。
【0035】また、本実施例によれば、図7に示すよう
に、開閉可動部4aは、固定部4b,4cに対し開いた
状態で、δ2だけ後退して開くので、カードを下方より
容易にキャッチできる。カード25などを掴んだ状態を
図9に示す。また、開口部4gにコイン26などを掴ん
だ状態を図10に示す。
【0036】図11〜図16は本実施例の外観を示す六
面図(平面図、正面図、底面図、背面図、底面図、左側
面図、右側面図)で、これらの縮尺は約7/10であ
り、図11〜図14における長さは345mm(桿体を
最大に伸長させた場合の全長最大約820mm)、高さ
20mm、開口部4gの直径は12mm、また最大幅は
30mm、R部はR15、また図14,図15における
側面のRはR50、コーナはR5で構成される。図17
はその使用状態の全体外観図である。
【0037】図18〜図20に本発明の第2実施例を示
す。本実施例は、全体的な構成については、第1実施例
とほゞ同様であり、異なる点は作機構24の構成にあ
る。
【0038】本実施例では、ノブ20や突起部20aを
有する支持体19から可動押圧20bと帯板受け部1
9eとを切り離している。このうち、帯板受け部19e
は固定配置してある。
【0039】一方、可動押圧20bは、支持体19に
設けた一対の側板19f,19g間に嵌装してある。側
板19f,19gにはそれぞれ案内溝19hが形成して
ある。この案内溝19hは、帯板移動方向と同一方向に
延び、その後端だけを上方向(帯板受け部19eと反対
方向)に広がり19h′を持たせて、全体の溝形状を閉
曲線ループラインにしてある。案内溝19hには、可動
押圧20bに挿通させた案内ピン30の両端が係合
し、ピン30は戻しばねとして機能する弾性片31と結
合され、弾性片31のばね力によりピン30及び可動
20bが図18aに示すように溝19hの先端側に
位置付けられている。弾性片31の一端は、支持体19
に設けたピン32に固着してある。
【0040】本実施例の作機構24を用いた場合の正
常の作機構24の引き込み状態(開閉機構4が開動作
している時)を、図19に示す。この場合には、ノブ2
0を押し下げると、案内溝19hの上辺が案内ピン30
にあたることにより、ノブ20の押し下げ力が可動押圧
20bに伝達され、可動押圧20bは帯板11を
受け部19e上で押圧し、この状態でノブ20を引き
込むと、ノブ20と一体に可動押圧20bが移動し、
さらに帯板11が可動押圧20bの摩擦力を受けて引
き込まれる。
【0041】一方、帯板11に過負荷がかかるのを保護
するため、次のような動作がなされる。図20にこの状
態を示す。例えば、ノブ20を不用意に押したまま(
押圧20bが帯板11を押圧した状態)、図1に示
すような桿体1a〜1dを縮めようとした場合に何らか
の配慮がないと、帯板11に過負荷がかかり変形するお
それがあるが、本実施例では、この時の帯板11の矢印
方向の力を可動押圧20bが受けて、可動押圧20
bが案内溝19hの広がり部19h′側に逃げ、この時
に押圧部20bの帯板11に対する押圧力が解除されて
帯板11がリール側に巻戻し可能となり、帯板11の変
形を防止できる。
【0042】
【発明の効果】(イ)本発明によれば、桿体の先端に設
けた開閉機構が手の届かない所にある目的物を楽に掴ん
で手元に引き寄せることができ、使い勝手のよい保持装
置を提供できる。しかも、本発明によれば、ノブを押す
と同時に引き、その後ノブを離すだけのワンタッチ操作
により開閉機構を開閉させて目的物を簡単に掴み出すこ
とができる。(ロ) しかも、把手部本体から突出する操作部はノブだ
けであり、またノブ動作が押して引くだけのものである
ため、操作スペースのコンパクト化を図り、把手部ひい
てはこの種保持装置を小形,細身にして携帯性を向上さ
せることができる。(ハ) また、常時は操作機構を構成するノブ及び可動押
圧片が被移動体を解放させた状態にあるので、開閉機構
の戻しばねのばね力の負担を軽減できる(戻しばねの力
を設定する場合に、ノブや可動押圧片を負荷として考慮
する必要がない)ので、上記ばね力を小さくして開閉機
構の操作性を高めることができる。(ニ)ノブ操作により被移動体を引いて開閉可動部を開
くので被移動体(例えば帯板)の長さ方向に張力が作用
し、したがって帯板に座屈を生じるさせるおそれがな
く、そのため帯板の剛性を多く必要とせず、帯板の薄板
化を可能にする。 (ホ)また、被移動体の後退動作を開閉可動部の開動作
に変換する運動変換要素は、上方から斜め後ろ下方に下
って前方に臨む輪郭よりなる突起を開閉可動部側に設
け、これと被移動体先端の後退動作時の相対的変位を伴
う接触との協働により実現できるので、開閉機構の簡
易,単純化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の伸長時及び桿体収納時の
全体構成を示す断面図
【図2】上記実施例のQ方向より見た構成の側面図
【図3】上記実施例のグリップ部25の構成を示す説明
【図4】上記実施例の連結体移動操作機構24の動作状
態を示す正面断面図
【図5】上記実施例のリール10、帯板11の構成を示
す説明図
【図6】本実施例の開閉機構4の閉状態時における正面
断面図及び側面断面図
【図7】上記開閉機構4の開状態時における正面断面図
【図8】上記実施例の中空桿体1aの横断面図
【図9】上記開閉機構4がカード25など掴んだ状態の
構成断面図
【図10】上記開閉機構4がコイン26を開口部4gに
掴んだ状態の構成断面図
【図11】上記実施例の平面図
【図12】上記実施例の正面図
【図13】上記実施例の底面図
【図14】上記実施例の背面図
【図15】上記実施例の左側面図
【図16】上記実施例の右側面図
【図17】上記実施例の使用状態説明図
【図18】本発明の第2実施例に用いる連結体移動操作
機構の正面図及び下面図
【図19】第2実施例の正常操作時の動作を示す説明図
【図20】第2実施例の帯板過負荷に対処する動作を示
す説明図
【符号の説明】
1a〜1d…中空桿体、2a〜2c…板ばね、3a〜3
c…溝部、4…開閉機構、4a…開閉可動部、4b,4
c…開閉固定部、9a,9b…筺体(把手部)、9c…
引っ張りばね、10…リール、11…帯板、18…グリ
ップ、19…支持体、20…ノブ、21…ノブ移動規制
用ストッパー、24…連結体移動操作機構。
フロントページの続き (72)発明者 杉沼 篤 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番 地3 日立オートモティブエンジニアリ ング株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−131374(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の桿体の先端に物を掴むための開閉
    機構が且つ後端に把手部が接続される保持装置におい
    て、 前記開閉機構は、開閉可動部とこれを受ける開閉固定部
    を有し、前記開閉可動部は前記開閉固定部に支点となる
    枢軸部を介して支持されて戻しばねにより前記開閉固定
    部に対して閉じる方向に付勢され、 前記桿体の内部には軸方向に移動可能な被移動体が挿通
    され、この被移動体の先端側が前記開閉機構内に位置し
    後端側が前記把手部内に位置し、 前記開閉可動部の内部には、前記開閉可動部側を上側,
    前記開閉固定部側を下側,前記開閉機構側を前側,前記
    把手部側を後ろ側とみた場合に上方から斜め後ろ下方に
    下って前方に臨む輪郭より成る突起が該開閉可動部と一
    体に設けてあり、この突起に前記被移動体の先端が後退
    動作時に相対的変位を伴い接触することで前記被移動体
    の後退動作が前記開閉可動部の開動作に変換される構成
    としてあり、 前記把手部には、前記被移動体を受けると共にこの被移
    動体を受ける面に押圧力が加わるとその押圧力を受け止
    めるよう配置された被移動体受け部と、前記被移動体受
    け部と前記被移動体を介して対向し弾性部材により該被
    移動体受け部から離れる方向に付勢される可動押圧片
    と、親指操作により前記可動押圧片を前記被移動体受け
    部側に押して前記被移動体を前記被移動体受け部に押し
    付けるノブとが装備され、且つ少なくとも前記ノブと前
    記可動押圧片とが一体を成して前記桿体の軸方向にスラ
    イド自在に装着されていることを特徴とする保持装置。
  2. 【請求項2】 前記被移動体は、少なくとも一部が帯板
    で巻取力が付勢され、その巻取リールが前記把手部に内
    装され、前記帯板の巻取力と前記開閉可動部の戻しばね
    のばね力とで前記帯板に張力を与える機構を構成する請
    求項1記載の保持装置。
  3. 【請求項3】 前記開閉可動部側を上側,前記開閉固定
    部側を下側,前記開閉機構側を前側,前記把手部側を後
    ろ側とみた場合に前記開閉可動部の後部側壁が前記開閉
    固定部の後部下部位置まで延設されて、この開閉固定部
    の後部下部位置に前記開閉可動部の支点となる枢軸部が
    設定されている請求項1又は請求項2記載の保持装置。
  4. 【請求項4】 前記桿体は伸縮自在に構成され、各桿体
    同士の摩擦抵抗が前記帯板の巻取力と前記開閉機構の開
    動作に要する前記ノブの操作力の合力よりも大に設定さ
    れている請求項2記載の保持装置。
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