JP2679769B2 - 画像信号の符号化装置 - Google Patents

画像信号の符号化装置

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JP2679769B2
JP2679769B2 JP30545592A JP30545592A JP2679769B2 JP 2679769 B2 JP2679769 B2 JP 2679769B2 JP 30545592 A JP30545592 A JP 30545592A JP 30545592 A JP30545592 A JP 30545592A JP 2679769 B2 JP2679769 B2 JP 2679769B2
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一弘 鈴木
裕 越
節 國武
俊一 木村
功 上澤
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Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像信号の符号化装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像信号の符号化方式として、ファクシ
ミリの標準方式の一つであるJPEG方式(ISO−I
EC/CD 10918−1,“Digital Co
mpression and Coding of C
ontinuous−toneStill Image
s Part 1 Requirement andg
uideline”参照)で採用されているような、直
交変換の一種である離散コサイン変換(Discret
e Cosine Transform)に基づく手法
が知られている。例えば、8次の2次元離散コサイン変
換の変換は、(1)式で与えられ、逆変換は(2)式と
なる。
【0003】
【数1】 ここで、
【数2】 また、f(i,j)は、画素ブロックの各要素を表し、
i,jは要素の位置を表す。F(u,v)は、変換係数
の各要素を表し、u,vは要素の位置を表す。
【0004】人物、風景等の自然画像と呼ばれる画像信
号では、隣接する画素どうしが近い画素値をとる傾向が
あり、相関性の高いことが知られている。このような相
関性の高い信号は、周波数軸上で見ると、ある特定の周
波数成分に信号電力が集中的に分布していることを意味
する。この信号電力が集中して分布する成分の係数のみ
を符号化すれば、全体としての情報量削減が可能とな
る。自然画像の場合には、離散コサイン変換を行うこと
により、大部分の信号電力が低周波領域に集中する。
【0005】以下、図10によって従来例の構成につい
て説明する。
【0006】図において、1は入力画像、3はブロック
抽出部2によって入力画像より切り出された入力ブロッ
ク、101は直交変換部100によって入力ブロック3
に(1)式に示す離散コサイン変換を施して得られる変
換係数、103は量子化マトリクス格納部104に格納
された量子化マトリクス、105は量子化部102によ
って変換係数101を量子化マトリクス103で量子化
することによって得られる量子化係数、107は量子化
係数105を可変長符号化して得られる可変長符号、1
09は可変長符号107を多重化した符号データであ
る。また、2は入力画像1から画素の矩形領域である入
力ブロック3を抽出するブロック抽出部、100は入力
ブロック3に対して離散コサイン変換を施す直交変換
部、104は量子化マトリクスを記憶する量子化マトリ
クス格納部、102は変換係数101に対して量子化マ
トリクス103を用いて量子化を行う量子化部、106
は量子化係数106を可変長符号化する可変長符号化
部、108は可変長符号107を多重化して符号データ
109を構成する多重化部である。
【0007】以下、図10に基づいて動作を説明する。
【0008】ブロック抽出部2では、図11に示すよう
に入力画像1から、画素の矩形領域である入力ブロック
3が抽出される。図は8×8画素の領域の場合であり、
以下実施例では、8×8画素のサイズについて説明す
る。
【0009】続いて直交変換部100においては、入力
ブロック3に対して(1)式に示した離散コサイン変換
が施される。離散コサイン変換の結果、変換係数101
は8×8のサイズのマトリクスとして得られる。この
時、変換係数101は図12のようにマトリクス内をジ
グザグに走査した一次元の係数列として出力される。
【0010】量子化部102における量子化処理は、変
換係数101と量子化マトリクス格納部104に格納さ
れた量子化マトリクス103を用いて行われる。量子化
は次式で定義される丸め処理である。
【0011】 C(u,v)=(F(u,v)+(Q(u,v)/2))/Q(u,v) (F(u,v)≧0) ・・・・ (4) C(u,v)=(F(u,v)-(Q(u,v)/2))/Q(u,v) (F(u,v)<0) ・・・・ (5) ここで、F(u,v),Q(u,v)は、それぞれ変換
係数、量子化マトリクスの各要素を表す。u,vは要素
の位置を表す。図13に量子化マトリクス103の例を
示す。以下、係数位置ごとのそれぞれの値を量子化ステ
ップ値と呼ぶ。
【0012】量子化マトリクス103は、量子化マトリ
クス格納部104に、図12に示すジグザグスキャンの
順に格納される。これにより、量子化部102において
は、ジグザグスキャンの順に、変換係数101と対応す
る位置の量子化ステップ値が読み込まれ、(4),
(5)式の量子化処理が順次実行される。
【0013】従来例においては、画質、符号化効率は量
子化処理によって決定される。符号化における情報削減
効果は、変換係数のビット精度の低減によって実現され
る。通常は、変換係数の電力分布には偏りがあるため、
電力の集中する係数のビット精度を高く、電力の集中し
ない係数のビット精度を粗く設定することによって、再
現画質と符号化効率の両立を計っている。図13に示す
量子化マトリクスでは、低周波成分の係数には多くのビ
ットが、高周波成分の係数には少ないビットが配分され
る設定となっている。
【0014】しかしながら、上記したJPEG方式にお
いては、入力される画像の波形を分析する手法を持た
ず、また、一つの画像(カラー画像の場合は、色成分ご
と)に対して1種類の量子化特性しか用いることができ
ないことから、原稿内容に対する適応化ができず、再現
画質と符号化効率の改善を十分に両立させることが困難
であるという問題があった。
【0015】そこでこの問題を解決するものとして、画
像ごとの特性に合わせて、各変換係数の分散に基づいて
最適なビット配分を決定することにより、画質及び圧縮
効率の双方を改善する手法が、尾上守夫、「画像処理ハ
ンドブック (9.3濃淡静止画像の符号化)」,株式
会社昭晃堂発行,1987,p221に開示されてい
る。この適応符号化におけるビット数の配分は、次式の
ように表せる。
【0016】
【数3】 ここで、b(u,v)は変換係数F(u,v)に割当て
るビット数、σ(u,v)2 は変換係数F(u,v)の
分散、θは平均のビット数である。
【0017】これにより、割当てるビット数b(u,
v)と変換係数のダイナミックレンジL(u,v)か
ら、量子化ステップ値Q(u,v)は次式によって決定
することができる。
【0018】 Q(u,v)=Int[L(u,v)/2b(u,v)] ・・・・ (8) ここで、Int[ ]は整数化することを意味する。
【0019】図10に示す可変長符号化部106では、
量子化係数105に対してハフマン符号化等の可変長符
号化を行い、割当てられた可変長符号107が出力され
る。
【0020】多重化部108では、可変長符号を多重化
して符号データ109を構成することにより、符号化動
作が完了する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】通常、スキャナ等で入
力される画像中には、文字、写真などの異種領域が混在
することが予想される。このような異なる領域に変換符
号化を適用する場合、領域によって変換係数の電力分布
は大きく異なる。
【0022】画像の特性に合わせて最適なビット配分を
行う技術自体は、上記した「画像処理ハンドブック」に
開示されているが、この文献に開示されている従来技術
では、符号化すべき画像全体の平均的な特性に基づいて
ビット配分を決定していたので、異種領域ごとの特性の
違いについては考慮されていなかった。したがって、写
真画像中に文字部が含まれている場合においても、画像
全体に対して求めた平均的なビット配分が適用されるこ
とになる。文字部では、エッジによって発生する高周波
成分を保存するために多くのビット配分が必要となり、
さらにエッジの方向によって高周波成分の分布が異な
る。平均的なビット配分のみでは、これらの特性の違い
に対応できず、文字画質の劣化を引き起こすという問題
があった。
【0023】図14〜図16は、水平方向に階調変化を
有する画素ブロック(図14)、垂直方向に階調変化を
有する画素ブロック(図15)、斜め方向に階調変化を
有する画素ブロック(図16)のそれぞれについて、画
素分布(図14(a)〜図16(a))と変換係数の電
力分布(図14(b)〜図16(b))の対応を示すも
のである。図14〜図16から判るように、入力ブロッ
ク中の階調変化の方向、振幅変化の大きさによって係数
電力の分布が異なっている。したがって、変換符号化の
場合には、入力ブロックの波形を分析することによっ
て、変換係数の量子化特性を決定する適応符号化が画
質、効率の観点から有望と考えられる。
【0024】本発明においては、入力ブロックごとの波
形を階調変化の方向と振幅方向の特徴から分析する画素
空間での波形分析手法を用いることにより効率が高く且
つ画質の劣化が少ない適応符号化を実現することを目的
とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明の画像信号の符号
化装置においては、画像信号を複数の画素から成るm×
n画素(m,nは正整数)の入力ブロックに分割するブ
ロック抽出手段と、前記入力ブロックに直交変換を施し
て変換係数を得る直交変換手段と、量子化の特性を記憶
する量子化特性格納手段と、前記変換係数を前記量子化
特性格納手段に記憶した特性で量子化して量子化係数を
得る量子化手段と、前記量子化係数を可変長符号化する
符号化手段と、可変長符号化の結果を多重化して符号デ
ータを得る多重化手段を備えた画像信号の符号化装置に
おいて、前記入力ブロック内の各画素から平均値を減算
する平均値分離手段と、前記平均値分離手段によって得
られる平均値分離ブロックの階調変化の方向の特徴量を
分析する第1の分析手段と、前記平均値分離ブロックの
振幅方向の特徴量を分析する第2の分析手段と、前記第
1の分析手段の分析結果と第2の分析手段の分析結果に
基づいて前記入力ブロックの波形の特徴を判定する判定
手段とを有し、前記入力ブロックの波形を分析する波形
分析手段を備え、波形の分析結果に基づいて前記量子化
特性格納手段の量子化特性を切り替えることを特徴とす
る。
【0026】
【作用】ブロック抽出手段では、画像信号を複数の画素
から成るm×n画素(m,nは正整数)の入力ブロック
に分割する。直交変換手段では、前記入力ブロックに直
交変換を施し、変換係数を得る。波形分析手段では、前
記入力ブロックの波形を分析する。
【0027】入力ブロックの波形の分析は、平均値分離
手段により入力ブロック内の各画素から平均値を減算
し、第1の分析手段により前記平均値分離手段によって
得られる平均値分離ブロックの階調変化の方向の特徴量
を分析し、第2の分析手段により前記平均値分離ブロッ
クの振幅方向の特徴量を分析し、判定手段により前記第
1の分析手段の分析結果と第2の分析手段の分析結果に
基づいて前記入力ブロックの波形の特徴を判定すること
により行われる。量子化特性格納手段では、波形の分析
結果に対応する量子化特性が設定される。量子化手段で
は、前記変換係数を量子化特性格納手段に設定された特
性で量子化して量子化係数を得る。符号化手段では、前
記量子化係数を可変長符号化し、多重化手段では、符号
化結果を多重化して符号データを得る。
【0028】
【実施例】図1は、本発明の実施例の構成を示す図であ
る。図において、図10の従来例と対応する部分には同
一符号を付している。
【0029】図において、1は入力画像、3はブロック
抽出部2によって入力画像より切り出された入力ブロッ
ク、13は後述する領域分析部7による入力ブロック3
の分析結果である領域情報、101は直交変換部100
によって入力ブロック3に(1)式に示す離散コサイン
変換を施して得られる変換係数、103は量子化マトリ
クス格納部104に格納された量子化マトリクスのセッ
トから領域情報13によって選ばれた量子化マトリク
ス、105は量子化部102によって変換係数101を
量子化マトリクス103で量子化することによって得ら
れる量子化係数、107は量子化係数105を可変長符
号化して得られる可変長符号、109は可変長符号10
7を多重化した符号データである。また、2は入力画像
1から画素の矩形領域である入力ブロック3を抽出する
ブロック抽出部、7は入力ブロック3の波形及び利得に
関する分析を行い、結果を領域情報13として出力する
領域分析部、100は入力ブロック3に対して離散コサ
イン変換を施す直交変換部、104は量子化マトリクス
を記憶し、領域情報13に対応する量子化マトリクス1
03を出力する量子化マトリクス格納部、102は変換
係数101に対して量子化マトリクス103を用いて量
子化を行う量子化部、106は量子化係数105を可変
長符号化する可変長符号化部、108は可変長符号10
7を多重化して符号データ109を構成する多重化部で
ある。
【0030】図2は、図1に示す領域分析部7の構成を
説明する図である。
【0031】図において、3はブロック抽出部2によっ
て切り出されたm×n画素(m,nは正整数)の入力ブ
ロック、6は平均値分離部4によって入力ブロック3の
平均値を各画素から減じた平均値分離ブロック、18は
波形分析部14によって平均値分離ブロック6の波形を
分析した結果である波形情報、27は利得分析部20に
よって平均値分離ブロック6の利得を分析した結果であ
る利得情報、13は、領域判定部12において、波形情
報18と利得情報27に基づく領域判定の結果である領
域情報である。また、4は入力ブロック3の平均値を計
算し、各画素から平均値を減じて平均値分離ブロック6
を得る平均値分離部、14は平均値分離ブロック6の波
形を分析して波形情報18を出力する波形分析部、20
は平均値分離ブロック6の利得情報を分析して利得情報
27を出力する利得分析部、12は波形情報18と利得
情報27から入力ブロック3の領域を判定して領域情報
13を出力する領域判定部である。
【0032】図3は、図2に示す波形分析部14の構成
図である。図において、16は形状分析部15によって
選択された代表ベクトルを表す形状インデックス、18
は波形マッピング・テーブル17が出力する波形情報で
ある。また、15は代表的な波形情報を有する代表ベク
トルのセットとm×n画素から成るブロックである平均
値分離ブロック6とのパターン・マッチングを行い、最
も近い波形情報を持つ代表ベクトルを選ぶ形状分析部、
17は形状インデックス16から波形情報18を得るた
めの波形マッピング・テーブルである。
【0033】図3の形状分析部15は、例えば図4に示
すように、予め用意された代表的な波形情報を有する代
表ベクトル・セットと、分析対象ブロック(以後分析ブ
ロックと呼ぶ)すなわち平均値分離ブロック6とのパタ
ーン・マッチングにより波形情報分析を行う。波形情報
分析により、分析ブロックの階調変化の方向として形状
インデックス16が得られる。
【0034】m×n画素の分析ブロックをx={xi
i=1,2,...,m×n}、k個の代表ベクトルか
らなる代表ベクトル・セットをY={yi |i=1,
2,...,k}とすると、パタン・マッチングは以下
の式で定義できる。
【0035】 d(x,yp )=min{d(x,yi )} (全ての
iに対して) (i=1,2,....,k) ここで、d(x,yi )はxとyi との歪み測度であ
り、2乗歪み等で定義される。pは代表ベクトルのイン
デックスすなわち形状インデックス16であり、pの表
す代表ベクトルyp が、分析ブロックに最も近い波形情
報を持つ代表ベクトルとして選択されたことを示してい
る。
【0036】以下、波形分析に関する動作について説明
する。
【0037】代表ベクトルのセットは、水平、垂直、そ
の他の方向をもつ階調変化に対して主成分分析を行うこ
とによって設計する。代表ベクトルのセットを記憶する
メモリの削減のために、パターンマッチングは部分ブロ
ックに分割して行われる。例えば、入力ブロック3が8
×8のサイズであれば、4×4画素の4つの部分ブロッ
クごとにパターンマッチングが行われる。部分ブロック
ごとに得られた4つの形状インデックスは、8×8画素
の入力ブロック中の4×4画素ブロックの2次元の波形
の特徴を表している。これらの4つのインデックスは、
波形マッピングテーブル17において8×8画素ブロッ
ク全体の波形を示す情報にマッピングされ、波形情報1
8として出力される。この時、4つの部分ブロックの波
形の方向のばらつき(複雑度)が考慮される。例えば、
4つの部分ブロックの波形の方向がすべて一致すれば複
雑度は低く、4つの部分ブロックの波形の方向がすべて
異なる場合には複雑度は高いものとする。
【0038】図5は、図2に示す利得分析部20の構成
図である。図において23は分散算出器22が出力する
分散値、25はヒストグラム計数器24が出力するヒス
トグラム情報、27は利得情報、31は平均値分離ブロ
ック6内の最大値と最小値の比率であるダイナミックレ
ンジ比である。22は平均値分離ブロック6のm×n画
素の値の分散値を算出する分散算出器、24は平均値分
離ブロック6のm×n画素の値の頻度分布を計数するヒ
ストグラム計数器、30は平均値分離ブロック6内の最
大値と最小値を検出し、最大値と最小値の比率を算出す
る最大最小検出器、26は分散値23、ヒストグラム情
報25、およびダイナミックレンジ比31から利得情報
27を得るための利得マッピング・テーブルである。
【0039】以下、利得分析に関する動作について説明
する。
【0040】図5の利得分析部20は、平均値分離ブロ
ック6の振幅、画素値の頻度分布、最大値と最小値の比
率を分析し、その結果から入力ブロック3が、文字部の
ブロックであるか写真領域のブロックであるかを判定す
る。利得情報分析は、平均値分離ブロック6を構成する
m×n画素の値の分散値σ2 の計算、ヒストグラムの計
数、最大値と最小値の比率によって行われる。
【0041】図5の分散算出器22は、平均値分離ブロ
ック6を構成するm×n画素の値の分散値σ2 すなわち
分散値23を算出する。平均値を分離したm×n画素の
分散値は次式で定義される。
【0042】
【数4】 あるいは、
【数5】 ここでは、以後、分散値σを用いて説明する。
【0043】図5のヒストグラム計数器24は、図6に
示すように、分散値σにより平均値分離ブロック6を閾
値処理して頻度を計数する。すなわち、閾値を±σ/a
に設定し、−σ/a未満、−σ/a以上かつσ/a以
下、σ/aより大きい範囲の3か所で頻度を計数する。
ここでaは0でない正の実数であり、本実施例では、例
えばa=3とする。3か所で計数した頻度値をそれぞれ
-1、H0 、H1 とする。図6に示すように、H-1、H
0 、H1 から、ヒストグラムが単峰分布(同図(a)参
照)かあるいは双峰分布(同図(b)参照)かを判断し
結果をヒストグラム情報25として得る。例えば、H-1
≦H0 かつH0 ≧H1 かつの場合に単峰分布であり、そ
の他の場合に双峰分布であると判断する。
【0044】一般的に文字領域の場合には、文字色と背
景色に相当する位置にヒストグラムのピークが現れるこ
とから、双峰分布の場合は文字領域と判定することがで
きる。
【0045】最大最小検出器30では、最大値と最小値
の比率であるダイナミックレンジ比rが次式に基づいて
計算される。
【0046】 r=max{xij}/min{xij},(i=1,・・
・,m,j=1,・・・,n) ・・・(11) 文字領域において、ブロック境界に文字等のエッジの一
部がかかっている場合には、背景色の画素数と文字色の
画素数が著しく異なるため、分散、ヒストグラムによっ
て判定を誤る場合がある。ダイナミックレンジ比rを導
入することにより、rが大きい場合には、ブロック境界
に文字等のエッジの一部がかかっていると判定される。
これにより写真領域との判定誤りを回避できる。
【0047】図5の利得マッピング・テーブル26は、
分散値23、ヒストグラム情報25、およびダイナミッ
クレンジ比31から、文字領域、写真領域の識別結果で
ある利得情報27を得る。
【0048】図7に利得マッピング・テーブル26にお
ける領域判定の木構造の例を示す。それぞれの節におい
て、ヒストグラム情報25、分散値23、およびダイナ
ミックレンジ比31に対して閾値処理を行い、分岐の判
定を行う。すなわち、ヒストグラムが双峰の分布を示す
場合には文字と判定し、ヒストグラムが単峰の分布でブ
ロック内分散が大と判定された場合には、写真領域と判
定する。ヒストグラムが単峰の分布であり、ブロック内
の分散が小と判定された場合には、更にダイナミックレ
ンジの比の大小により、文字と写真領域とを区別する。
判定基準となる各節での閾値は、入力される画像の特性
に対して設定する。なお、ここでは、ヒストグラム情報
25、分散値23、およびダイナミックレンジ比31の
それぞれを単一の閾値で判定する場合について説明した
が、閾値の数はこれに限るものではない。したがって、
各節での分岐の数も2に限定されるものではなく、さら
に多くの分岐を持つ木構造を構成することも可能であ
る。
【0049】利得分析部20で得られた利得情報27
は、先に説明した波形分析部14からの波形情報18と
ともに図2の領域判定部12に供給される。
【0050】領域判定部12では、上述した波形分析と
利得分析の結果である波形情報18と利得情報27から
領域情報13を決定する。
【0051】領域情報13は、文字領域、写真領域の区
別を表す情報と、それぞれの領域での階調変化の方向を
示す情報から構成される。
【0052】次に、領域情報13に基づく適応符号化に
ついて説明する。
【0053】図1に示す実施例においては、上述した手
順によって得られた領域情報13によって量子化マトリ
クス13が切り替えられる。これは、量子化マトリクス
格納部104において行われる。
【0054】量子化マトリクス格納部104に格納され
る量子化マトリクスは、事前に作成されている必要があ
る。これは例えば、従来例で説明した「画像処理ハンド
ブック」に開示されている手法を、分離された領域ごと
に適用すればよい。
【0055】図8には、実際の画像に対して振幅方向の
特徴に基づいて写真領域と文字領域の分離を行い、文字
領域については階調変化の方向でさらに垂直、水平、斜
め、その他の4通りに分離する例を示す。図9は、図8
のように写真領域と4通りの文字領域に分割されたそれ
ぞれの領域に対して設計した5種類の量子化マトリクス
の例である。図9(a)が写真領域に対応し、同図
(b),(c),(d),(e)がそれぞれ垂直、水
平、斜め、その他の各方向の階調変化を有する文字領域
に対応している。ここでは量子化マトリクス13をブロ
ックあたりに配分されるビット数の総計が等しくなるよ
うに設計した。また、直流に対する量子化ステップ値は
いずれも等しく設定している。
【0056】このように、予め領域に対応する量子化マ
トリクス(量子化特性)を決定しておくことにより、実
際に符号化するときに、入力ブロックの領域判定結果に
応じて量子化特性を切り替える適応符号化方式が実現で
きる。
【0057】なお、量子化後の可変長符号化の手順につ
いては従来技術と同様であるので省略する。
【0058】復号側においては、この適応化の情報が必
要であるため、図1の多重化部108において、領域情
報13は符号データ109に多重化される。8通りの適
応化の場合、識別のために1ブロックあたり3ビットを
追加すればよい。
【0059】以上、実施例においては、領域分析の結果
に基づいて量子化マトリクスを変更する手法について説
明してきたが、他の適応化についても可能である。
【0060】例えば、従来例では図12に示すジグザグ
スキャンのみによって、係数列の一次元化を行っていた
が、分離された領域ごとにスキャンの順序を設定するこ
とも可能である。とくに階調変化の方向によって領域分
離された場合には、電力の集中する係数が異なるので、
電力の集中する係数を優先的にスキャンする経路を与え
ることが符号化効率の点で望ましい。
【0061】また、可変長符号化に用いる符号表につい
ても、分離された領域ごとに設定することが可能であ
る。
【0062】復号側においては、スキャン順序、可変長
符号表とも、符号データ中の領域情報に基づいて切り替
えることができる。
【0063】
【発明の効果】以上、本発明においては、符号化すべき
画像信号に対して領域分析を行い、領域分析の結果に対
応する量子化マトリクスを符号化に用いるようにしてい
る。これにより、写真画像の一部に文字が存在するよう
な場合でも、文字に対しては文字の特性に適した量子化
特性を用いて符号化が行われるので、文字のエッジ部の
画質を大幅に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の構成図である。
【図2】 領域分析部の構成図である。
【図3】 波形分析部の構成図である。
【図4】 波形情報分析の説明図である。
【図5】 利得分析部の構成図である。
【図6】 利得情報分析の説明図である。
【図7】 領域分離の判定の木構造を示す説明図であ
る。
【図8】 領域分割を説明する図である。
【図9】 領域別に設計した量子化マトリクスを示す図
である。
【図10】 従来例の構成図である。
【図11】 ブロック抽出の説明図である。
【図12】 ジグザグスキャンを説明する図である。
【図13】 量子化マトリクスの例を示す図である。
【図14】 水平方向に階調変化を有する画素ブロック
の画素の分布と係数電力分布の対応を示す図である。
【図15】 垂直方向に階調変化を有する画素ブロック
の画素の分布と係数電力分布の対応を示す図である。
【図16】 斜め方向に階調変化を有する画素の分布と
係数電力分布の対応を示す図である。
【符号の説明】
1…入力画像、2…ブロック抽出部、3…入力ブロッ
ク、4…平均値分離部、6…平均値分離ブロック、7…
領域分析部、12…領域判定部、13…領域情報、14
…波形分析部、15…形状分析部、16…形状インデッ
クス、17…波形マッピング・テーブル、18…波形情
報、20…利得分析部、22…分散算出器、23…分散
値、24…ヒストグラム計数器、25…ヒストグラム情
報、26…利得マッピング・テーブル、27…利得情
報、30…最大最小検出器、31…ダイナミックレンジ
比、100…直交変換部、101…変換係数、102…
量子化部、103…量子化マトリクス、104…量子化
マトリクス格納部、105…量子化係数、106…可変
長符号化部、107…可変長符号、108…多重化部、
109…符号データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 俊一 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 上澤 功 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロ ックス株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−76385(JP,A) 特開 平5−260312(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を複数の画素から成るm×n画
    素(m,nは正整数)の入力ブロックに分割するブロッ
    ク抽出手段と、前記入力ブロックに直交変換を施して変
    換係数を得る直交変換手段と、量子化の特性を記憶する
    量子化特性格納手段と、前記変換係数を前記量子化特性
    格納手段に記憶した特性で量子化して量子化係数を得る
    量子化手段と、前記量子化係数を可変長符号化する符号
    化手段と、可変長符号化の結果を多重化して符号データ
    を得る多重化手段を備えた画像信号の符号化装置におい
    て、 前記入力ブロックの波形を分析する波形分析手段であっ
    て、前記入力ブロック内の各画素から平均値を減算する
    平均値分離手段と、前記平均値分離手段によって得られ
    る平均値分離ブロックの階調変化の方向の特徴量を分析
    する第1の分析手段と、前記平均値分離ブロックの振幅
    方向の特徴量を分析する第2の分析手段と、前記第1の
    分析手段の分析結果と第2の分析手段の分析結果に基づ
    いて前記入力ブロックの波形の特徴を判定する判定手段
    とを有する波形分析手段を備え、 この波形分析手段によ
    波形の分析結果に基づいて前記量子化特性格納手段の
    量子化特性を切り替えることを特徴とする画像信号の符
    号化装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の分析手段が、予め求めたm×
    n画素(m,nは正整数)、あるいは、その正整数比j
    (jは正整数)で分割した画素からなる複数の代表形状
    のブロックの組のそれぞれと前記平均値分離ブロックと
    の近似度を求め、最も近似度の高い代表形状ブロックの
    インデックス、あるいは、j個に分割されたブロックご
    との最も近似度の高い代表形状のブロックのインデック
    スの組を前記入力ブロックの階調変化の方向の第1の特
    徴量として出力し、j個に分割されたブロックの場合に
    は、得られたj個のインデックスの組が互いに一致する
    比率を前記平均値分離ブロックの形状の複雑度を示すパ
    ラメータとし、この複雑度を前記階調変化の方向の第2
    の特徴量として出力するものである請求項2に記載の画
    像信号の符号化装置
  3. 【請求項3】 前記第2の分析手段が、前記平均値分離
    ブロック内の各画素値の二乗平均値、あるいは、絶対値
    を平均した値を前記入力ブロックの分散値とし、この分
    散値を1種以上の閾値と比較した結果を前記振幅方向の
    第1の特徴量 として出力し、前記平均値分離ブロック内
    の各画素値の累積頻度分布を求め、この累積頻度分布の
    形状をあらかじめ設定した単一あるいは複数の分布と比
    較し、一致したあるいは最も近い分布のインデックスを
    前記振幅方向の第2の特徴量として出力するものである
    請求項2に記載の画像信号の符号化装置
  4. 【請求項4】 前記第2の分析手段が、前記平均値分離
    ブロック内の最大値と最小値を検出し、最大値と最小値
    の比率を計算し、この比率を1種以上の閾値と比較した
    結果を前記振幅方向の第3の特徴量として出力するもの
    である請求項2に記載の画像信号の符号化装置
  5. 【請求項5】 前記量子化特性格納手段に記憶される量
    子化特性が、前記波形分析手段による分析結果に応じて
    画像を複数の部分画像に分割し、それぞれの部分画像に
    対して直交変換を施して得られる変換係数の分散、また
    は標準偏差に基づいて決定されることを特徴とする請求
    項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像信号の符
    号化装置
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