JP2676495B2 - 高圧送電鉄塔における鳥の営巣誘導器具 - Google Patents
高圧送電鉄塔における鳥の営巣誘導器具Info
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Description
鳥の営巣誘導器具に係り、より詳細には、高圧送電鉄塔
に張られている電線から離れた該鉄塔の任意の個所に設
置し、カラス等の鳥を積極的に営巣させ、巣立ちをした
後、該巣を簡単に鉄塔からとり除ける高圧送電鉄塔にお
ける鳥の営巣誘導器具に関する。
せて建設され、特に送電線の張られているアーム先端部
分に近い個所は、カラス等の鳥が営巣し易い環境にあ
る。ところで、高圧送電鉄塔おける送電事故には雷害に
よる事故などと共に鳥害による事故が各地で多発してい
る。かかる鳥害による事故においては、鳥の内でも、カ
ラスが殆どと言われているが、該カラスによる送電事故
では、カラスが鉄塔に営巣し、その巣に鉄線やビニ−ル
屑などが混ざっているところから、カラスが営巣するに
際して、該鉄線が電線に触れたりすることが事故の原因
となっている。また単にカラス自身の電線接触よる所謂
一線地絡の事故も多い。
種の鳥害防止用器具が提案されている。例えば、 鉄塔を網で囲み、該鉄塔内に鳥が進入できないよう
にした構成。 有刺鉄線、針山、水糸(テグスなどの透明ロ−プ)
などの障害物を張設して鳥が鉄塔に止まり難くした構
成。 音や光りによる脅し、或いは鉄塔付近に止まり木を
作ってそこに誘導するようにした構成。 等がある。
な鳥害防止用器具を用いた構成の場合、次のような課題
がある。すなわち、 前記の場合、鳥害防止器具を鉄塔に固定して設
けるものであるため、変圧器やガイシなどの交換や保
守、点検、清掃等の各種の作業の際に、該鳥害防止器具
が邪魔になって作業がしずらい。 また、前記の場合、脅かしに慣れて結局飛来し止
まるようになるし、止まり木を作ってそこに誘導しても
止まる場所の多い鉄塔では結局鉄塔に止まることにな
る。 等の課題がある。
巣した場合、これを途中と取り除くことは、該鳥の保護
という観点から、安易にはできず、鳥が巣立つのを待た
ざるを得ない。
々、研究した結果、カラス等が飛来してくること自体を
防止することには、色々と難点があり、前記送電事故
は、該カラス等が営巣するために運んでくる針金、金属
製洗濯物用ハンガー等が大部分であり、この営巣材料を
送電線に接触、近接しないようにすればよい、というこ
とに着目し、該送電線から離れた個所に、カラス等の鳥
が積極的に営巣できるようにした器具を設置し、かつ該
鳥が巣立った後、簡単に取り外しのできる構成とすれば
よいということを究明した。
創作したものであって、その目的とする処は、高圧送電
鉄塔に張られている電線から離れた該鉄塔の任意の個所
に設置し、カラス等の鳥を積極的に営巣させ、巣立ちを
した後、該巣を簡単に鉄塔からとり除ける高圧送電鉄塔
における鳥の営巣誘導器具を提供することにある。
するための手段としての本発明の請求項1の高圧送電鉄
塔における鳥の営巣誘導器具は、高圧送電鉄塔の任意の
個所で、かつ該鉄塔に張られている電線から離れた個所
に、移設自在に設置し、該設置個所にカラス等の鳥の営
巣させるための営巣誘導器具であって、上面が開口した
網状の営巣用カゴを有し、該営巣用カゴの内部底面に
は、営巣用ベースが設けられ、該営巣用ベースが、該営
巣用カゴに移動自在にロープ等で連結されていることを
特徴とする。
誘導器具は、前記請求項1の営巣誘導器具において、前
記営巣用カゴに、鳥の止まり木が設けられている構成と
している。更に請求項3の高圧送電鉄塔における鳥の営
巣誘導器具は、前記請求項1の営巣誘導器具において、
前記営巣用カゴが、折り畳み自在に形成されている構成
としている。
営巣誘導器具は、高圧送電鉄塔の、送電線から離れた個
所に設置すると、カラス等の鳥が、該器具を形成する営
巣用カゴの内部底面に移動自在にロープ等で連結して配
置してある営巣用ベースを、営巣の基礎素材として利用
し、鳥自体の習性に応じて営巣し易い個所に移動させ、
該営巣ベースの上または周囲に種々の営巣材料を運んで
きて、巣作りをする。従って、巣作り個所を、積極的
に、送電事故の起きやすい送電線のある鉄塔のアーム先
端部等から離れた個所に誘導できるため、該カラス等の
鳥が運んでくる巣作り用素材によって、送電事故の発生
するのを未然に防止できる。そして、所定期間経過して
巣立ちが終わった後、該カゴ毎取り除くことによって、
該巣の風等によって飛ばされたりして送電事故が発生す
るのを防止できる。
誘導器具は、前記営巣用カゴに、鳥の止まり木が設けら
れているので、送電事故の発生する個所に止まるのを軽
減できる。更に請求項3の高圧送電鉄塔における鳥の営
巣誘導器具は、前記営巣用カゴが、折り畳み自在に形成
されているので、鉄塔から取り外した後の、保管が容易
となる。
した実施例について説明する。ここに、図1〜図5は本
発明の実施例を示し、図1は営巣用カゴの斜視図、図2
は営巣用ベースの平面図、図3は営巣用カゴと営巣用ベ
ースとの連結状態を説明する要部正面図、図4は使用状
態を説明する斜視図、図5は折り畳んだ状態の営巣用カ
ゴの説明図である。
の営巣誘導器具は、図1に示すように、営巣用カゴ1
と、営巣用ベース2および止まり木3の三つの部分から
構成されている。そして、これを高圧送電鉄塔を形成す
る隣接するアングル材a間の空間部に設置する。
状)の四角形状のカゴで、ステンレス線材を用いて形成
されている。本実施例においては、溶接網として形成さ
れ、網目は、2〜3cmの大きさとされている。この網
目の大きさは、営巣を予定する鳥の種類に応じて任意の
ものを選択して用いる。また、この営巣用カゴ1は、折
り畳み自在の構成とされている。すなわち、底面1aが
中央で、クリップやリング4によって左右に折り畳むこ
とができ、また四隅のそれぞれの立ち上がり面1bは、
底面1aとの境界部分で、クリップやリング4によって
折り畳むことができる構成とされている。また隣接する
立ち上がり面1b間、および立ち上がり面1bの前記底
面1aの折り畳める中央部分とつながる部分には、スプ
リング状止め具5によって分離できる構成とされてい
る。すなわち、このスプリング状止め具5を取り外し、
前記クリップやリング4が設けられている部分を境界に
して底面1a、立ち上がり面1bを折り曲げることによ
って、小さく折り畳むことができる(図5参照)ように
構成されている。
営巣用ベース2が設けられている。この営巣用ベース2
は、針金や金属線、あるいはプラスチック製線材、を折
り曲げ、あるいは成形して器状や皿状等に形成されてい
る。この営巣用ベース2は、線材を使用した構成のほ
か、パンチングメタル等で形成したものや、その他の成
型品であってもよい。図2に、この営巣用ベース2の複
数種類の平面図を示す。この営巣用ベース2は、カラス
等の鳥が、営巣用カゴ1内で、巣作りをする上での、ベ
ース、換言すれば、営巣材とするために利用し易い状態
を形成するためのものである。この営巣用ベース2を設
けることによって、鳥が積極的に、この営巣用カゴ1を
営巣場所として利用することになる。そして、この営巣
用ベース2は、図3に示すように、営巣用カゴ1にロー
プ6等の連結具を介して、営巣用カゴ1の内部を移動自
在に連結されている。これは、鳥が営巣し易い場所に、
移動させるようにしたことによる。
けられている。本実施例においては、立ち上がり面1b
の上縁と、カゴ1の角部から対角線方向に1/4〜1/
2程度突出するように配置されている。止まり木3は、
一般の止まり木と同様に、円筒状等で形成されている。
この設置個所は、任意の位置に変更することができ、ま
たその配置個数を増やすこともできる。
誘導器具は、図4に示すように、鳥の営巣時期前に、高
圧送電鉄塔を形成する隣接するアングル材a間の空間部
に設置する。この設置は、通常、ボルト、ナット、その
他の固定具を用いてアングル材に固定するようにしてい
る。この固定方法は、任意のものを用いることができ
る。ここで、この設置は、送電線と離れた位置とするこ
とが肝要である。該送電線に近い場合は、却って送電事
故に繋がるおそれがあるからである。
置すると、カラス等の鳥が飛来し、営巣用カゴ1の内部
底面1aに移動自在に配置してある営巣用ベース2を、
営巣の基礎素材として利用し、この上または周囲に種々
の営巣材料を運んできて、巣作りをする。従って、従
来、アングルa間が狭まる送電線のあるアーム先端に近
い個所に巣作りするのを、該個所から離れた個所に積極
的に巣作りさせることができるようになる。そして、所
定期間経過して巣立ちが終わった後、該カゴ毎取り除く
ことで、該巣の風等によって飛ばされたりして送電事故
が発生するのを防止できる。
るものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変形
実施できる構成を含む。因みに、前述した実施例におい
ては、営巣用カゴを四角形状のもので説明したが、三角
形状や、円形状等としてもよいことは当然である。ま
た、該カゴ自体をパンチングメタルその他の多孔性素材
で形成してもよい。
の請求項1の高圧送電鉄塔における鳥の営巣誘導器具に
よれば、上面が開口した網状の営巣用カゴの内部底面
に、営巣用ベースが設けられているので、カラス等の鳥
が飛来して、営巣用カゴの内部底面に移動自在にロープ
等で連結して配置してある営巣用ベースを、営巣の基礎
素材として利用し、鳥自体の習性に応じて営巣し易い個
所に移動させ、該営巣ベースの上または周囲に種々の営
巣材料を運んできて、巣作りをするので、送電事故を起
こす可能性のある個所から離れた個所に積極的に巣作り
させることができ、また、巣立ちが終わった後、該カゴ
毎取り除くことによって、該巣の風等によって飛ばされ
たりして送電事故が発生するのを防止できるという効果
を有する。
誘導器具によれは、営巣用カゴに、鳥の止まり木が設け
られているので、送電事故の発生する個所に止まるのを
軽減できるという効果を有する。
営巣誘導器具によれば、営巣用カゴが、折り畳み自在に
形成されているので、鉄塔から取り外した後の、保管が
容易となるという効果を有する。
る。
する要部正面図である。
る。
止まり木、a・・・アングル材:4・・・クリップやリ
ング、1a・・・営巣用カゴの底面、1b・・・営巣用
カゴの立ち上がり面、5・・・スプリング状止め具、6
・・・ロープ等の連結具
Claims (3)
- 【請求項1】 高圧送電鉄塔の任意の個所で、かつ該鉄
塔に張られている電線から離れた個所に、移設自在に設
置し、該設置個所にカラス等の鳥を営巣させるための営
巣誘導器具であって、上面が開口した網状の営巣用カゴ
を有し、該営巣用カゴの内部底面には営巣用ベースが設
けられ、該営巣用ベースが、該営巣用カゴに移動自在に
ロープ等で連結されていることを特徴とする高圧送電鉄
塔における鳥の営巣誘導器具。 - 【請求項2】 前記営巣用カゴに、鳥の止まり木が設け
られている請求項1に記載の高圧送電鉄塔における鳥の
営巣誘導器具。 - 【請求項3】 前記営巣用カゴが、折り畳み自在に形成
されている請求項1に記載の高圧送電鉄塔における鳥の
営巣誘導器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6338440A JP2676495B2 (ja) | 1994-12-29 | 1994-12-29 | 高圧送電鉄塔における鳥の営巣誘導器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6338440A JP2676495B2 (ja) | 1994-12-29 | 1994-12-29 | 高圧送電鉄塔における鳥の営巣誘導器具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08182457A JPH08182457A (ja) | 1996-07-16 |
JP2676495B2 true JP2676495B2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=18318183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6338440A Expired - Fee Related JP2676495B2 (ja) | 1994-12-29 | 1994-12-29 | 高圧送電鉄塔における鳥の営巣誘導器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4869134B2 (ja) * | 2007-04-11 | 2012-02-08 | 中国電力株式会社 | 地上落下防止用ネット |
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Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2820802B2 (ja) * | 1990-12-27 | 1998-11-05 | 八洲化学工業株式会社 | 屋外施設に対する鳥害防止方法 |
-
1994
- 1994-12-29 JP JP6338440A patent/JP2676495B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08182457A (ja) | 1996-07-16 |
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