JP2676102B2 - 建設機械の動力制御方法 - Google Patents

建設機械の動力制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、搭載する1台のエンジンを高速の走行用
動力と作業装置作動用動力とに併用する建設機械におけ
る動力の制御方法に関するものである。
従来の技術 本体に作業装置を備え、自走する形式の建設機械にお
いては、一般的に、作業装置作動用動力源として、その
動力の配分、制御が容易で確実なことから、エンジンで
駆動される油圧ポンプの吐出圧油を油圧切換弁その他の
制御用油圧機器を介して作業装置用アクチュエータに適
宜配分する方法が、また、走行動力源としては、エンジ
ンの回転力をクラッチ、変速機、減速機などを介して直
接機械的に、或いは、作業装置のときと同様、油圧ポン
プの吐出圧油を走行用アクチュエータに供給する方法が
採用される。
しかしながら、例えば走行装置の形式がクローラタイ
プであったり、大形の建設機械であったりする場合にお
いては、その走行速度は諸種のニーズ、制約などの関係
から極低速度であるが、中形機械以下で、特に、ホィー
ルタイプのものでは自走による回走、作業現場間の移動
が頻繁に要求され、これらを含めた全体の作業能率を向
上させる目的で、その自走速度は毎時数10Kmが要求され
る。従って、走行用の動力は、その機械の作業装置作動
用の動力よりも一段と大きい動力が必要となるので、こ
の様な建設機械に搭載するエンジンは、走行用動力を十
分にまかなえる出力を発揮するものを選定し、作業装置
を作動させるときには、そのアクチュエータに必要な油
量となるようエンジンの回転速度、出力を運転者がアク
セルレバの加減操作を、その都度、行っている。
この種の建設機械の1例として、第6図の油圧走行式
ホィールタイプ油圧ショベルの運転操作について説明す
ると、この図において、1は下部走行体で、前車輪7、
後車輪8を含む車軸上に支持され、2はエンジン3、該
エンジン3で駆動される油圧ポンプ4、運転席、各種制
御機器などを搭載し、前方には、図示を省略したが油圧
のアクチュエータで作動する作業装置を枢支した上部旋
回体であり、該上部旋回体は旋回ベアリングを介して下
部走行体に旋回自在に取付けてある。
前車輪7、後車輪8はプロペラシャフトを介しトラン
スファケース6に連結され、該トランスファケース6の
入力軸に直結した走行用油圧モータ5が設けてあり、該
油圧モータ5が正逆に回転することにより、前車輪7、
後車輪8が正逆に回転して油圧ショベルを前後進させる
ようにしている。また、運転席の付近には、操向用ハン
ドル、作業装置作動用操作装置のほか、エンジン3の回
転速度、出力制御用として、ガバナレバ9をフレキシブ
ルシャフト24を介して回動させ、回転速度を増減させる
アクセルレバ22、操行用油圧モータ5へ油圧ポンプ4の
吐出圧油の配分操作をする走行ペダル25、走行用油圧モ
ータ5へ供給する圧油の方向を正逆に、または、中立の
停止位置に切換える前後進レバ23などが配置してある。
そうして、先にも述べた如く、作業装置作動中は、エ
ンジン3の回転速度,出力は、走行時のそれよりも小さ
くなければならないので、アクセルレバ22を図示のW位
置にしてエンジン3の回転速度,出力を中程度に絞って
使用し、作業装置用のアクチュエータに適した油量が油
圧ポンプ4から得られる様にし、走行時には、前後進レ
バ23を所望の位置に操作し、走行ペダル25を踏込み、さ
らにアクセルレバ22をT位置に設定することによりエン
ジン3の回転速度,出力を最大とし、増量した油圧ポン
プ4の吐出圧油で高速走行をなし、また、作業および走
行の何れも行わない、いわゆる作業待などのときは、ア
クセルレバ22をL位置に操作して、エンジン3を低速回
転域であるアイドリング状態にしておく。
発明が解決しようとする課題 このような従来の制御装置を備えた建設機械の運転に
当っては、運転者は、作業装置作動用の操作装置を常時
操作しなければならないのは当然であるか、同時に、作
業途中における現場移動のための走行、作業装置の作動
の都度、並びに、それらの作動速度に要求される緩急の
都度および作業待がある毎に、アクセルレバ22を頻繁に
操作する必要にせまられ、運転操作は極めて繁雑となり
疲労と作業能率の低下にもつながる。また、このような
機械に習熟すると作業能率低下を防止するため、運転者
は、作業中においてアクセルレバ22を常時W位置に設定
したまま、作業装置作動用の操作装置の操作加減のみで
間欠的な作業をもこなしていく傾向となり、エンジンの
高速回転による周囲への騒音は大きく、また、無駄な燃
料消費や誤操作による作業装置破損の原因にもつなが
る。
この発明は上記に鑑み、エンジンの回転速度、すなわ
ち、出力を従来のアクセルレバにより所望の値に設定す
ることができるのは勿論であるが、この他に、アクセル
ペダルでエンジンの回転速度を、アイドリング状態か
ら、作業時、走行時に適したそれぞれの最高回転速度の
範囲で自由に制御でき、しかも、作業装置操作レバのロ
ック装置解放にしたときは作業装置がその作動に適した
速度および緩速走行に有利となるように、エンジンは中
間回転速度と中間出力で、かつ、油圧ポンプは中間の吐
出油量となり、作業装置操作レバのロック装置作動にし
たうえでの走行時においては高速走行に必要なエンジン
の高回転速度と高出力、ならびに、油圧ポンプの最大吐
出油量が得られ、何れの場合もアクセルペダルを解放す
るとエンジンはアイドリング状態に、自動的に復帰する
如き動力制御方法を具現せんとするものである。
課題を解決するための手段 上記課題解決のため、この発明は次の如き手段を講じ
た。すなわち、 イ.) エンジンのガバナレバに連結され、該ガバナレ
バと共に回動する第1レバと、該第1レバと連結され、
踏込むと第1レバを介してエンジンが加速する方向へガ
バナレバを回動させるアクセルペダルと、第1レバ上の
1点に接し、該第1レバを、エンジンが増速する方法に
のみ回動させる第2レバと連結され、第2レバを任意の
回動位置に設定できる機能を有するアクセルレバとを設
けるほか、 ロ.) 選択的に、走行中立,前進,後進の指令信号を
発生する前後進指令発信手段からの信号のうち、走行中
立時の信号のみを取出す中立信号検出手段と、 ハ.) 外部からの信号によりアクセルペダルの踏込作
動範囲を規定値以内に制限するストッパと、 ニ.) エンジンで駆動される可変容量形式の油圧ポン
プの流量制御弁に、外部からの信号により、その油馬力
を低減させる減馬力手段と、 ホ.) 作業装置操作レバのロック装置を解放または作
動に切換えるロックレバに連動して信号を発するロック
発信手段とを設け、 ヘ.) 上記ストッパと減馬力手段とに、中立信号検出
手段とロック発信手段から直接または弁別手段を介して
信号を導く。
作用 アクセルレバをエンジンアイドリング状態に設定し、
前後進指令発信手段を走行中立位置に選定したり、作業
装置操作レバのロックレバを解放位置にすると、中立信
号検出手段、ロック発信手段の信号により、ストッパは
アクセルペダルの踏込作動範囲を制限してエンジンの最
高回転速度、出力を制限したり、油圧ポンプに設けた減
馬力手段は、その油馬力を低減させたりするので、油圧
ポンプの吐出油量は、作業装置作動用のアクチュエータ
に適した量の範囲内で、アクセルペダルの踏込量に応じ
た油量となる。
走行開始に当り、前後進指令発信手段を前進または後
進の位置に選定し、作業装置操作レバのロックレバを作
動位置にすると、ストッパはアクセルペダルの踏込作動
範囲の制限を解除し、同時に、油圧ポンプの減馬力手段
も作動しなくなるので、アクセルペダルの踏込量に応じ
てエンジンは高回転速度、高出力となり、油圧ポンプは
減馬力されない状態で高回転速度で運転され、高速走行
に必要な圧油を吐出する。
以上における何れの場合でも、アクセルペダルを解放
するとエンジンは、アクセルレバで設定されたアイドリ
ング状態に復帰する。
なお、アクセルレバをアイドリング位置以外の位置に
設定すると、その位置に応じて、アクセルレバは第2レ
バ、第1レバを介してガバナレバを回動させるので、エ
ンジンはの回動直角に応じた回転速度を持続するもので
あるが、このときにおいても、前後進指令発信手段が走
行中立位置、ロックレバが解放位置にあれば、ストッパ
ならびに減馬力手段は作用するので、アクセルペダルに
連動する第1レバ、第2レバの回動は制限され、従っ
て、アクセルレバの設定位置も自動的に制限をうける。
また、ロックレバが解放位置のまま走行をするとき
も、ストッパならびに減馬力手段が作用するので緩速走
行となる。
実施例 この発明の実施例を第1図に基づいて説明すると、4
はエンジン3で駆動され、走行用、作業装置作動用の圧
油源となる油圧ポンプ、9はエンジン3の回転速度、す
なわち、出力を増減させるガバナレバで、矢印A方向に
回動すると増速、矢印B方向に回動すると減速するよう
になっており、ロッド15、第1レバ16、ロッド17、ベル
クランク18、ロッド19を介してアクセルペダル12の可動
側に連結され、該アクセルペダル12を踏込むとガバナレ
バ9は矢印A方向に回動し、エンジン3は高回転速度、
高出力で油圧ポンプ4を駆動する。
10は図示のL,W,T各位置間の所望の位置に設定するこ
とのできるアクセルレバで、第2レバ20とはロッド21を
介して連結し、該第2レバ20の上の一点は第1レバ16上
の突起部αに接する位置に設けられ、アクセルレバ10を
L位置からW,T位置側へ回動させたときのみ第2レバ20
は突起部α、第1レバ16、ロッド15を介してガバナレバ
9を矢印A方向に回動させる一方、アクセルペダル12が
踏込まれていない限り、アクセルレバ10をTまたはW位
置からL位置方向に回動させると、ガバナレバ9の矢印
B方向への復帰力により、第1レバ16は突起部αととも
に第2レバ20に追随して回動し、ガバナレバ9はアクセ
ルレバ10の設定位置まで回動するようになっている。な
お、図のアクセルレバ10のL,W,T位置は、それぞれ、エ
ンジン3の回転速度がアイドリングのとき、作業時に適
した回転速度のとき、速度走行に必要な回転速度のとき
の操作位置を示すのであるが、このことを第3図のエン
ジンの回転速度Nとそのときの出力PSの関係を示す線図
により説明する。
アクセルペダル12は解放状態、アクセルレバ10はL位
置のとき、エンジン3の回転速度はNoなる、いわゆる、
アイドリング状態でエンジン騒音は低い。アクセルレバ
10をW位置に設定すると、ガバナレバ9は矢印A方向に
回動し、エンジン3は、負荷状態で、回転速度N1、出力
PS1となり、これに結合した油圧ポンプ4はこの回転速
度N1に比例して駆動され、吐出圧油の量もこの回転速度
N1とともに増量する。更に、アクセルレバ10をT位置ま
で回動させて設定すると、エンジン3は負荷状態で、回
転速度N2、出力PS2と、より高回転速度、高出力とな
り、油圧ポンプ4の吐出油量も比例的に増量する。
一方、31は油圧ポンプ4の1回転当りの容積を増減さ
せる流量調整弁で受信部bと、源馬力手段を構成するc
なる受信部とを有しており、bは吐出圧力に反比例して
1回転当りの容積を減少させることにより、吐出油量と
吐出圧力の相乗積から求められる油馬力を一定とする等
馬力運転用の受信部であり、cは外部からの信号を受
け、吐出圧力には関係なく、1回転当りの容積を所定値
まで減ずるための受信部である。
この減馬力手段の機能を第4図の吐出圧力と容積の関
係を示す線図で説明すると、受信部bに作用する吐出圧
力Pが図のOからP2の間は油圧ポンプ4の容積は最大の
qmであるが、吐出圧力がPmに近づくに従い容積はqmから
q2になり、各圧力Pに対する容積qはP・qの相乗積が
一定となる点線Cで示す等馬力曲線上の値となるように
してあり、実用の油圧ポンプでは、この等馬力曲線Cに
沿った折線Dの状態で運転される。
また、受信部cに信号が作用すると、同一吐出圧力P
のもとにおいても、折線D上の容積qよりも少ない容積
となる等馬力曲線E(実用の油圧ポンプにおいては折線
G)に沿って運転されるようになっている。例えば、図
の吐出圧力がP2のとき折線D上の容積はqmであるのに対
し、折線G上の容積はq3と減少する。従って、第4図の
等馬力曲線CおよびE上の各条件で油圧ポンプ4を回転
速度Nで運転したときの油馬力が、それぞれ、第3図の
PS1およびPS2に近く、それ以下であれば、油圧ポンプ4
はエンジン3で効率よく、円滑に駆動されることとな
る。
また、13はアクセルペダル12の作動に連動する走行リ
モコン弁と称される走行指令発信手段、14はアクセルペ
ダル12の踏込作動範囲を制限するストッパであるが、通
常はアクセルペダル12の作動により、ロッド19、ベルク
ランク18、ロッド17、第1レバ16、ロッド15を介してガ
バナレバ9を、エンジン3の負荷状態回転速度がN2にな
る迄回動させる踏込量に対して何等干渉することはない
が、ストッパ14の受信部に信号が入力されると、該スト
ッパ14はアクセルペダル12またはこれに連動する部材の
作動範囲を、エンジンの負荷状態回転速度がN1を越えな
い制限をする。11は走行中立、前進、後進を選択的に指
令をする前後進指令発信手段で、そのレバー位置が図示
のO,F,Rのとき、それぞれ、停止、前進、後進の指令信
号を発し、26は前後進指令発信手段からの信号をうけ、
走行中立、すなわち、そのレバーがO位置のときに信号
を出力する中立信号検出手段、32は第2図に示す作業装
置作動用の操作レバ27に誤って触れたときにも作業装置
が作動しない安全装置となるロックレバで、図示のH位
置ではロック装置は解放され操作レバ37の操作により作
業装置は作動するが、I位置ではロック装置は作動して
操作レバ37は操作できないか、または、操作しても作業
装置は作動しないようになっている。33はロック発信手
段であり、ロックレバ32が解放位置H,作動位置Iにある
とき、その信号を発するものであり、操作レバ27を操作
して作業をするときはロックレバ32をH位置に、作業を
中断して連運転者が降車するとき、または、走行をする
ときはI位置にしておく。
34は中立信号検出手段26、ロック発信手段33からの信
号を信号回路35,367を介して受信し、その何れか一方ま
たは両方から信号が送られると、信号を信号回路27,28
を介してストッパ14、流量調整弁31の受信部cに供給す
る弁別手段であり、前述のアクセルレバ10、前後指令発
信手段11、アクセルペダル12、ロックレバ32、操作レバ
37などの操作手段はすべて運転室内の操作し易い位置に
設けてる。
なお、30は油圧ポンプ4と共に駆動されるパイロット
ポンプで、各種機器の操作系、信号などの油圧源となる
ものである。
以上の構成からなるこの発明の制御方法の作動につい
て説明する。
機械を定置して作業をするときは、従来の技術におけ
るときと同様、アクセルレバ10を任意の位置まで回動さ
せて操作レバ37を操作すればよいのであるが、このとき
は、前後進指令発信手段11は走行中立のO位置にあり、
ロックレバ32はH位置となっているので、中立信号検出
手段26、ロック発信手段33からの信号は、それぞれ信号
回路35,36を通り弁別手段34に達し、該弁別手段34の出
力は信号回路27,28を通り、ストッパ14および受信部c
に作用して、アクセルペダル12の踏込作動範囲を制限
し、油圧ポンプ4の容積を減少させると同時に、第1レ
バ16、その上の突起部α、第2レバ20も制限された範囲
内の作動のみが許されることとなるので、アクセルレバ
10も図示のL位置,W位置の範囲内での設定のみ可能とな
り、エンジン3は第3図の回転速度N1,出力PS1またはそ
れ以下となり、一方、油圧ポンプ4は第4図の折線G上
で、回転速度はN1またはそれ以下の回転速度に比例して
駆動させる。従って、作業装置作動用のアクチュエータ
に許容される油量が効率よく油圧ポンプ4で得られる。
また、作業装置の作動速度に緩急変化が要求されると
き、間欠作業のときは、アクセルレバ10はL位置でエン
ジン3の回転速度をアイドリング状態であるNoにしてお
き、アクセルペダル12を加減しながら作業装置用の操作
レバを操作すれば所望の速度が得られ、また、間欠作業
における作業待の時には、アクセルペダル12から足を離
し解放するとエンジン3の回転速度は直ちにNoになるの
で騒音の発生は少ない、このように、アクセルペダル12
を操作しながら作業をする場合においても、上記と同
様、アクセルペダル12の回動範囲はストッパ14により制
限され、エンジン3の負荷時回転速度はN1を越えること
なく、油圧ポンプ4は等馬力曲線Eを越えることもな
い。
次に、高速走行をするときは、前にも述べたように、
エンジン3は高回転速度、高出力であり、さらに油圧ポ
ンプ4の容積は大でなければならない。このときは、前
後進指令発信手段11はFまたはR位置、ロックレバ32は
I位置にセットしておくと、中立信号検出手段26、ロッ
ク発信手段33、弁別手段34の関連において、該弁別手段
34は発信しないので、ストッパ14、流量調整弁31の減馬
力手段は作動せず、アクセルペダル12の最大踏込量のと
きエンジン3は第3図の負荷時回転速度N2,出力PS2とな
り、油圧ポンプ4は第4図の折線Dに沿って運転される
こととなり、アクセルペダル12の踏込みと同時に走行指
令発信手段も作用して高い油馬力のもとで高速走行が可
能となるほか、アクセルペダル12の踏込加減により、走
行速度を加減することもできる。また、車速を変動させ
る必要がなく、低速走行が安全であるときは、アクセル
レバ10を所望の位置に設定して走行することもできる。
なお、走行に当り、ロックレバ32をロック解放のH位
置にしておくと、ロック発信信号33からの信号は弁別手
段34に入力し、該弁別手段34からの信号は信号回路27,2
8を通りストッパ14、流量調整弁31の減馬力手段に作用
するので、走行速度は緩やかとなり経済的、かつ、安全
な走行ができる。このとき、操作レバ37に不用意に触れ
ると作業装置が作動するので注意を要するが、種々の作
業工種に従事して、機械の現場内移動が頻繁に求められ
るときには有利である。
第5図はこの発明の他の実施例を示す模式図である
が、この図においては、中立信号検出手段26の信号をス
トッパ14に、ロック発信手段33の信号を流量調整弁31の
減馬力手段に導いたものであり、この他に、上記と逆の
組合わせとすることもできるが、何れも、走行時にはエ
ンジンは高回転、高出力で油圧ポンプは最大容積とし、
作業装置作動時には、それぞれ自動的に中間能力を発揮
させて安全な作業を行うようにしたことは第1実施例と
同様である。
以上の実施例における信号媒体は、パイロットポンプ
30の吐出圧油である如く先に記述したが、必ずしもこれ
に限定するものではなく、空気圧、電気または機械リン
ク式およびそれらの組合わせによることができるという
ことは云うまでもない。
発明の効果 この発明の動力制御装置においては、アクセルレバの
操作角度に応じてエンジンの回転速度と出力を制御する
以外に、作業装置の作動速度ならびに走行速度をアクセ
ルペダルにより緩急自在に調整し、アクセルペダルを解
放すればエンジンはアイドリング状態となり、しかも、
アクセルレバ、アクセルペダル何れの操作時において
も、機械を定置して作業装置を作動させるときには、エ
ンジンの負荷時回転速度、出力ならびに油圧ポンプの容
積が何れも高速走行時に比して減少して作業装置作動に
適した油量を越えることがないよう、ストッパはアクセ
ルペダル、アクセルレバの作動範囲を制限し、減馬力手
段は油圧ポンプの吐出油量を制限する。また、走行時に
おいては自動的に上記ストッパと減馬力手段の作用が解
除され、エンジンの最大能力の下で高速走行を可能なら
しめるのみならず、ロックレバの操作を組合わせること
により、エンジンおよび油圧ポンプを中間能力の状態に
低減させ緩速走行をすることも可能である。
従って、作業、走行への移行の都度、また、作業速
度、走行速度の緩急の都度アクセルレバを操作する煩雑
さはなく、アクセルペダルの操作のみで所望の作業速
度、走行速度が、それぞれ安全で高効率の範囲で得ら
れ、運転者の疲労も、それだけ少なく作業能率は向上
し、また、間欠的な作業等において作業装置の作動を中
断したり、一時停車するときなどでは、アクセルペダル
を解放すればエンジンは直ちにアイドリング状態となる
ので、無駄な燃料消費はなく、騒音も少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す動力制御方法の模式
図、第2図は操作レバとロックレバの配置の1例を示す
側面図、第3図はエンジンの回転速度と出力との関係を
示す線図、第4図は油圧ポンプの特性を示す線図、第5
図はこの発明の他の実施例を示す模式図、第6図は油圧
走行式ホィールタイプ油圧ショベルにおける動力制御装
置の1例を示す側面図である。 9……ガバナレバ 10……アクセルレバ 11……前後進指令発信手段 12……アクセルペダル 13……走行指令発信手段 14……ストッパ 26……中立信号検出手段 32……ロックレバ 33……ロック発信手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−220703(JP,A) 実開 昭55−99632(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンで駆動する可変容積形式の油圧ポ
    ンプの吐出圧油をアクチュエータに供給して作業装置の
    作動ならびに高速走行をする建設機械において、エンジ
    ンの回転速度を制御するアクセルペダルまたは該アクセ
    ルペダルと連動する部材がエンジンの回転速度を増大さ
    せる作業の範囲を外部からの信号により制限するストッ
    パと、油圧ポンプの油馬力を外部からの信号により低減
    させる減馬力手段に、前後進指令発信手段の信号のうち
    走行中立時の信号を取出す中立信号検出手段と、作業装
    置操作レバのロック装置のロックレバに連動して信号を
    発するロック発信手段の信号を作用させる如くした建設
    機械の動力制御方法。
  2. 【請求項2】中立信号検出手段とロック発信手段の信号
    を、弁別手段を介してストッパおよび減馬力手段の受信
    部に導いた前記特許請求範囲第(1)項記載の建設機械
    の動力制御方法。
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