JP2675291B2 - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents
半導体集積回路装置の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁性基板や絶縁膜
上に形成する半導体薄膜に半導体素子を形成するSOS
(Silicon On Sapphire)やSOI
(SiliconOn Insulator)に用いる
MOSトランジスタの配線金属の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】絶縁性基板または絶縁膜上の半導体薄膜
に半導体素子を形成することにより、ソースドレインと
基板間および配線と基板間の接合容量が小さくなり、半
導体集積回路装置の動作速度の高速化と低消費電力化
と、さらにpn接合分離が不要で半導体素子の高密度配
置を達成することができる利点をもつことから、このよ
うな半導体集積回路装置の研究開発が活発に行われてい
る。この従来技術を、サファイア基板を用いるSOSに
て説明する。 【0003】SOSにてMOSトランジスタを形成する
手段として、たとえば特開昭59−112650号公報
に記載のものがある。従来技術のMOSトランジスタ構
造を得るための製造工程を、図7の断面図を用いて説明
する。 【0004】まず図7(a)に示すように、サファイア
からなる絶縁性基板10上に形成する単結晶シリコン膜
からなる半導体薄膜12をエッチングすることにより島
状に分離して、素子間分離を行う。 【0005】つぎに酸素雰囲気中で酸化処理を行うこと
により、半導体薄膜12上にゲート酸化膜14を形成す
る。その後、全面に多結晶シリコンを形成し、さらにフ
ォトエッチング処理によりゲート電極16を形成する。
さらに半導体薄膜12のゲート電極16に整合する領域
に、イオン注入法により不純物を導入してソースドレイ
ン18、20を形成する。 【0006】つぎに図7(b)に示すように、中間絶縁
膜22を全面に形成し、さらにフォトエッチング処理に
よって、ソースドレイン18、20領域にまで貫通する
コンタクト窓24を形成する。その後、このコンタクト
窓24を介してソースドレイン18、20と接続する配
線金属26を形成して電気的接続を行う。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】従来のMOSトランジ
スタ構造は、図7(b)に示すように、ソースドレイン
18、20と配線金属26との接続は、半導体薄膜12
の上面で行っている。 【0008】このためコンタクト窓24形成時のフォト
マスク合わせずれを考慮して、このコンタクト窓24端
とゲート電極16との距離を、ある程度大きくし寸法的
に余裕を取る必要がある。そのうえコンタクト窓24の
開口の大きさも極端な微細化はできない。したがって、
半導体薄膜12端からゲート電極16までの距離、すな
わちソースドレイン18、20領域の長さが長くなり、
島状の半導体薄膜12の面積が大きくなる。この結果、
絶縁性基板上の半導体素子の特徴である高密度化への対
応が充分でないという問題点がある。 【0009】本発明の目的は、上記問題点を解決して、
半導体集積回路装置の高密度化が可能な配線金属の製造
方法を提供することである。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の半導体集積回路装置の製造方法は、下記記載の
手段を採用する。 【0011】本発明の半導体集積回路装置の製造方法に
おいては、絶縁性基板または絶縁性被膜上に半導体薄膜
を形成し、半導体薄膜上に耐酸化膜を形成し、フォトエ
ッチング処理により耐酸化膜をパターニングする工程
と、耐酸化膜から露出している半導体薄膜の膜厚のおよ
そ半分をエッチングし、耐酸化膜を酸化防止膜として用
いて酸化処理を行い、耐酸化膜の非形成領域に絶縁膜形
成し、耐酸化膜を除去する工程と、酸化処理を行い半導
体薄膜にゲート酸化膜を形成し、ゲート電極を形成する
工程と、ゲート電極に整合する領域の半導体薄膜にソー
スドレインを形成し、レジスト膜を用いて半導体薄膜の
側面部のソースドレインとこのソースドレイン近傍の絶
縁性基板または絶縁性被膜とが露出するように絶縁膜に
フォトエッチング処理により開口領域を設ける工程と、
全面に配線金属材料を形成し、レジスト膜を除去するこ
とにより絶縁膜の開口領域に埋め込むように第1の配線
金属を形成する工程と、全面に中間絶縁膜を形成し、フ
ォトエッチング処理により第1の配線金属が露出するよ
うに中間絶縁膜に開口領域を形成し、中間絶縁膜の開口
領域を介して第1の配線金属と接続する第2の配線金属
を形成する工程とを有することを特徴とする。 【0012】 【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の最適な
実施形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明
する。なお以下の説明は、SOSのMOSトランジスタ
を例にして説明する。図1は本発明の実施形態における
MOSトランジスタの配線金属構造を示す断面図であ
る。この図1を用いて本発明のMOSトランジスタ構造
を、まずはじめに説明する。 【0013】絶縁性基板10上に設ける半導体薄膜12
は、素子間分離を行うため島状に分離する。さらに半導
体薄膜12には、ゲート酸化膜を介してゲート電極16
を設ける。そしてゲート電極16に整合する領域の半導
体薄膜12にソースドレイン18、20を設ける。さら
に、半導体薄膜12の側面部のソースドレイン18、2
0が露出するように、中間絶縁膜を設け、そしてこの半
導体薄膜12の側面部のソースドレイン18、20と接
続するように、配線金属26を設ける。すなわち本発明
の配線金属構造は、半導体薄膜12の側面部で、ソース
ドレイン18、20と配線金属26との電気的接続を行
っている。 【0014】本発明の配線金属構造は、図7(b)に示
す従来技術のように半導体薄膜12の上面で電気的接続
を行ってなく、半導体薄膜12の側面部にてソースドレ
イン18、20と配線金属26との電気的接続を行って
いる。このため本発明においては、コンタクト窓の形成
領域が不要となり、従来技術と比較して島状の半導体薄
膜12の占有面積が小さくなる。 【0015】すなわち、図1に示す島状の半導体薄膜1
2端からゲート電極16端までのソースドレイン18、
20領域の長さ寸法Lは、ゲート電極16のフォトマス
ク合わせずれを考慮した寸法に、1μm程度を加えた長
さで充分である。このため島状の半導体薄膜12の面積
が小さくなり、高密度化を達成することができ、絶縁性
基板あるいは絶縁膜上の半導体集積回路装置の利点をさ
らに大きくすることが可能となる。 【0016】つぎに本発明のMOSトランジスタの配線
金属構造を形成するための製造方法における実施形態
を、図面を用いて説明する。図2(a)、(b)は、本
発明のMOSトランジスタの配線金属構造を形成するた
めの製造方法を示す断面図である。 【0017】まずはじめに図2(a)に示すように、結
晶方位1012を有するサファイアからなる絶縁性基板
10上に、100の面方位を有する単結晶シリコン膜か
らなり、第1導電型の半導体薄膜12を形成する。この
半導体薄膜12は、エピタキシャル成長法により、0.
6μm程度の厚さで形成する。 【0018】その後、化学気相成長法(CVD法)によ
り、膜厚100nm程度の酸化シリコン膜(図示せず)
を全面に形成する。この酸化シリコン膜は、半導体薄膜
12のエッチングマスクとして使用する。その後、全面
に回転塗布法により感光性樹脂を形成し、所定のフォト
マスクを用いて露光処理と現像処理を行い、感光性樹脂
をパターニングし、さらにこのパターニングした感光性
樹脂をエッチングマスクに用いてエッチングするフォト
エッチング処理により、酸化シリコン膜を素子形成領域
上にパターン形成する。 【0019】その後、このパターニングした酸化シリコ
ン膜をエッチングマスクに用いて、半導体薄膜12をエ
ッチングし、素子形成領域である島状の半導体薄膜12
を形成する。この半導体薄膜12のエッチングは、水酸
化カリウム(KOH)水溶液に、イソプロピルアルコー
ル(C3 H7 OH)を加えた、異方性エッチング液を用
いて行い、エッチングマスクの酸化シリコン膜を形成し
ていない領域、すなわち素子分離領域の半導体薄膜12
を完全に除去する。この異方性エッチングにおいては、
半導体薄膜12のエッチング速度に単結晶シリコン膜の
面指数依存性があり、100面に比較して111面は極
めて遅くなる。この結果、島状の半導体薄膜12の側面
部は、斜めの面となる。 【0020】つぎにエッチングマスクとして用いた酸化
シリコン膜を、フッ酸系のエッチング液を用いて除去す
る。その後、乾いた酸素雰囲気中で温度1000℃時間
25分の酸化処理を行い、膜厚30nmのゲート酸化膜
14を半導体薄膜12上に形成する。 【0021】その後、MOSトランジスタのゲート電極
材料として、多結晶シリコン膜を全面に形成する。この
多結晶シリコン膜は、CVD法により、450nm程度
の膜厚で形成する。その後、この多結晶シリコン膜をフ
ォトエッチング処理により、パターン形成してゲート電
極16を形成する。 【0022】つぎにゲート電極16の整合した領域の半
導体薄膜12に、第2導電型の不純物をイオン注入法に
より導入して、ソースドレイン18、20を形成する。
このソースドレイン18、20を形成するためのイオン
注入量は、4×1015cm-2程度とする。この結果、ソ
ースドレイン18、20は、半導体薄膜12の表面と側
面部とに形成される。 【0023】つぎに酸化シリコン膜を主体とする厚さ5
00nm程度の中間絶縁膜22を、CVD法により全面
に形成する。その後、フォトエッチング処理により半導
体薄膜12上にのみ中間絶縁膜22を残し、半導体薄膜
12側面部のソースドレイン18、20を露出させる。
このとき中間絶縁膜22は、半導体薄膜12の側面部に
わずかに残ったり、あるいはこの側面部と半導体薄膜1
2表面との境界の半導体薄膜12表面がわずかに露出し
ていてもよい。 【0024】つぎに図2(b)に示すように、配線金属
26材料としてアルミニウムを真空蒸着法やスパッタリ
ング法などを用いて全面に形成する。その後、フォトエ
ッチング処理を行い、半導体薄膜12の側面部と接続す
る配線金属26を形成して、ソースドレイン18、20
と配線金属26との電気的接続を行う。 【0025】図3は、本発明のMOSトランジスタの配
線金属の形成方法における実施形態を示し、図2とは異
なる製造方法を示す断面図である。 【0026】図2(a)を用いて説明した方法と同様な
製造工程で、半導体薄膜12にソースドレイン18、2
0を形成し、その後、CVD法により中間絶縁膜22を
全面に形成する。その後、感光性樹脂であるレジスト膜
28を回転塗布法により全面に形成し、所定のフォトマ
スクを用いて露光処理と、現像処理とを行うフォトリソ
グラフィー処理により配線金属の形成領域のレジスト膜
28を除去する。すなわち、半導体薄膜12上と配線金
属を形成しない領域上とは、レジスト膜28を形成す
る。 【0027】つぎに配線金属26としてアルミニウムを
全面に形成する。その後、レジスト膜28を除去するこ
とによりこのレジスト膜28上の被膜を除去する、いわ
ゆるリフトオフ法により配線金属26を形成する。この
結果、半導体薄膜12側面部のソースドレイン18、2
0と電気的に接続する配線金属26を形成することがで
きる。 【0028】図4は、以上説明した実施形態と異なるM
OSトランジスタの配線金属の構造とその製造方法とを
示す断面図である。まずはじめにMOSトランジスタの
構造を説明する。 【0029】図2と図3とに示すMOSトランジスタと
構造上の相違点は、半導体薄膜12側面部と絶縁性基板
10とが露出するように、中間絶縁膜22に開口領域を
設ける。さらにこの開口領域内にソースドレイン18、
20と接続する第1の配線金属30を設け、そしてこの
第1の配線金属30と接続する第2の配線金属32を第
1の配線金属30上と中間絶縁膜22上とに設ける。図
4に示すMOSトランジスタにおいては、表面段差を小
さくでき、表面平坦化が可能となる。つぎにこの構造を
形成するための製造方法を説明する。 【0030】図2(a)を用いて説明した処理工程と同
様な方法により、半導体薄膜12にソースドレイン1
8、20を形成し、さらにCVD法により中間絶縁膜2
2を全面に形成する。 【0031】そして図4(a)に示すように、中間絶縁
膜22上に感光性樹脂であるレジスト膜28を形成し、
フォトエッチング処理により、半導体薄膜12と絶縁性
基板10とが露出するような開口領域を形成する。この
開口領域形成後、エッチングマスクとして用いたレジス
ト膜28は除去せず残しておく。 【0032】その後、第1の配線金属30材料として、
真空蒸着法やスパッタリング法によって、シリコンと銅
とを含むアルミニウムを全面に形成する。その後、レジ
スト膜28を除去するリフトオフ法によって、半導体薄
膜12の側面部と絶縁性基板10との開口領域内に第1
の配線金属30を形成する。この結果、ソースドレイン
18、20と接続する第1の配線金属30を開口領域内
に、埋め込むように形成することができる。 【0033】つぎに図4(b)に示すように、全面に第
2の配線金属32材料としてアルミニウムを真空蒸着法
やスパッタリング法により形成する。その後、フォトエ
ッチング処理により、第1の配線金属30上と中間絶縁
膜22上とに第2の配線金属32を形成する。この結
果、第1の金属配線30と接続する第2の配線金属32
を形成することができる。 【0034】図5は、以上説明した実施形態と異なるM
OSトランジスタの配線金属の構造とその製造方法とを
示す断面図である。まずはじめにMOSトランジスタの
構造を説明する。 【0035】図2と図3と図4とに示すMOSトランジ
スタと構造上の相違点は、半導体薄膜12側面部のソー
スドレイン18、20表面に、シリコンと高融点金属と
の合金膜である金属シリサイド層34を設けている点で
ある。このように金属シリサイド層34を介して、ソー
スドレイン18、20と配線金属26とを接続すること
により、配線金属26とソースドレイン18、20と
は、なお一層確実なオーミックコンタクトが得られると
いう効果をもつ。 【0036】なお図4に示す構造に金属シリサイド層を
設けてもよい。すなわち、半導体薄膜12の側面部に金
属シリサイド層を形成したソースドレイン18、20と
絶縁性基板10とが露出するように中間絶縁膜に開口領
域を設け、この開口領域内に第1の配線金属を設け、さ
らにこの第1の配線金属に接続する第2の配線金属を設
ける構造でもよい。つぎにこの図5に示す構造を形成す
るための製造方法における実施形態を説明する。 【0037】図2(a)を用いて説明した処理工程と同
様な方法により、半導体薄膜12にソースドレイン1
8、20を形成し、さらにCVD法により中間絶縁膜2
2を全面に形成する。 【0038】そして図5(a)に示すように、中間絶縁
膜22上に感光性樹脂であるレジスト膜(図示せず)を
形成し、フォトエッチング処理により、半導体薄膜12
上にのみ中間絶縁膜22を形成し、ソースドレイン1
8、20を露出させる。 【0039】つぎに図5(b)に示すように、高融点金
属としてチタニウム(Ti)を厚さ100nm程度スパ
ッタリング法により全面に形成する。その後、800℃
程度の温度で熱処理を行なうと、チタニウムは半導体薄
膜12の側面部のシリコンと反応して、金属シリサイド
層34であるチタンシリサイド(TiSi2 )を形成す
る。 【0040】その後、シリサイド化していないチタニウ
ムをアンモニアと過酸化水素の水溶液からなるエッチン
グ液にてエッチング除去する。この結果、半導体薄膜1
2側面部のソースドレイン18、20表面に金属シリサ
イド層34を形成することができる。 【0041】つぎに図5(c)に示すように、配線金属
26材料として、全面にアルミニウムをスパッタリング
法または真空蒸着法により形成する。その後、フォトエ
ッチング処理により、配線金属26を半導体薄膜12側
面部のソースドレイン18、20と接続するように形成
する。 【0042】以上の説明において、高融点金属としては
チタニウムを使用する例で説明したが、高融点金属とし
てはタンタルやモリブデンやタングステンを用いても、
同様な効果が得られる。 【0043】図6は、以上説明した実施形態と異なるM
OSトランジスタの配線金属の構造とその製造方法とを
示す断面図である。まずはじめにMOSトランジスタの
構造を説明する。 【0044】図2と図3と図4と図5とに示すMOSト
ランジスタと構造上の相違点は、絶縁性基板10上に絶
縁膜38と中間絶縁膜22とを設ける。さらに、半導体
薄膜12側面部と絶縁性基板10とが露出するように絶
縁膜38と中間絶縁膜22とに開口領域を設ける。 【0045】さらにこの開口領域内にソースドレイン1
8、20と接続する第1の配線金属30を設け、そして
この第1の配線金属30と接続する第2の配線金属32
を、中間絶縁膜22と絶縁膜38の開口領域内の第1の
配線金属30上と中間絶縁膜22上とに設ける。 【0046】なお図6に示す構造に金属シリサイド層を
設けてもよい。すなわち、半導体薄膜12の側面部に金
属シリサイド層34を形成したソースドレイン18、2
0と絶縁性基板10とが露出するように絶縁膜38と中
間絶縁膜22に開口領域を設け、この開口領域内に第1
の配線金属を設け、さらにこの第1の配線金属に接続す
る第2の配線金属を設ける構造でもよい。つぎにこの図
6に示す構造を形成するための製造方法における実施形
態を説明する。 【0047】まずはじめに図6(a)に示すように、絶
縁性基板10の半導体薄膜12上に窒化シリコンからな
る耐酸化膜36を形成する。この窒化シリコンは膜厚1
50nm程度でCVD法によって全面に形成する。この
とき半導体薄膜12と耐酸化膜36との間に酸化シリコ
ン膜を形成してもよい。 【0048】その後、フォトエッチング処理により、耐
酸化膜36をエッチングして素子領域上にのみ耐酸化膜
36が残存するようにパターニングする。つぎに異方性
エッチング液を用いるウエットエッチングあるいはドラ
イエッチングにより、半導体薄膜12の膜厚のおよそ半
分をエッチング除去する。 【0049】その後、耐酸化膜36を酸化防止膜と用
い、酸素雰囲気中で酸化するいわゆる選択酸化処理によ
り、耐酸化膜36に覆われていない領域の半導体薄膜1
2を酸化して素子分離領域に絶縁膜38を形成する。つ
ぎに半導体薄膜12上の耐酸化膜36を除去する。 【0050】つぎに図6(b)に示すように、ゲート酸
化膜とゲート電極16を形成する。その後、このゲート
電極16に整合する領域の半導体薄膜12にソースドレ
イン18、20を形成し、さらに中間絶縁膜22をCV
D法により全面に形成する。その後、中間絶縁膜22上
に回転塗布法によって、感光性樹脂であるレジスト膜2
8を形成し、フォトエッチング処理により、半導体薄膜
12の側面部と絶縁性基板10とが露出するように開口
領域を形成する。この開口領域形成後、エッチングマス
クとして用いたレジスト膜28は、除去せず残してお
く。 【0051】その後、シリコンと銅とを含むアルミニウ
ムからなる第1の配線金属30材料を、スパッタリング
法により全面に形成する。そしてリフトオフ法により、
半導体薄膜12の側面部と絶縁性基板10との開口領域
内に第1の配線金属30を埋め込むように形成する。 【0052】つぎに図6(c)に示すように、第2の配
線金属32材料として、アルミニウムを全面に形成し、
フォトエッチング処理によって、第2の配線金属32を
形成する。 【0053】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、半導体
薄膜の側面部にて電気的接続を行う本発明を採用するこ
とにより、島状の半導体薄膜の占有面積を小さくするこ
とができ、高密度化を達成することが可能となる。した
がって、絶縁性基板や絶縁膜上の半導体集積回路装置の
利点をさらに大きくすることができる。 【0054】以上、SOSにて説明したが、絶縁性基板
や絶縁性被膜上に形成した非単結晶シリコン膜をレーザ
ービームなどの単結晶化手段で単結晶化して、この単結
晶シリコンに半導体素子を形成するSOIや、絶縁性基
板上の非単結晶シリコン膜に形成する薄膜トランジスタ
(TFT)などに本発明の構造と製造方法とを用いて
も、同様な効果を有する。
上に形成する半導体薄膜に半導体素子を形成するSOS
(Silicon On Sapphire)やSOI
(SiliconOn Insulator)に用いる
MOSトランジスタの配線金属の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】絶縁性基板または絶縁膜上の半導体薄膜
に半導体素子を形成することにより、ソースドレインと
基板間および配線と基板間の接合容量が小さくなり、半
導体集積回路装置の動作速度の高速化と低消費電力化
と、さらにpn接合分離が不要で半導体素子の高密度配
置を達成することができる利点をもつことから、このよ
うな半導体集積回路装置の研究開発が活発に行われてい
る。この従来技術を、サファイア基板を用いるSOSに
て説明する。 【0003】SOSにてMOSトランジスタを形成する
手段として、たとえば特開昭59−112650号公報
に記載のものがある。従来技術のMOSトランジスタ構
造を得るための製造工程を、図7の断面図を用いて説明
する。 【0004】まず図7(a)に示すように、サファイア
からなる絶縁性基板10上に形成する単結晶シリコン膜
からなる半導体薄膜12をエッチングすることにより島
状に分離して、素子間分離を行う。 【0005】つぎに酸素雰囲気中で酸化処理を行うこと
により、半導体薄膜12上にゲート酸化膜14を形成す
る。その後、全面に多結晶シリコンを形成し、さらにフ
ォトエッチング処理によりゲート電極16を形成する。
さらに半導体薄膜12のゲート電極16に整合する領域
に、イオン注入法により不純物を導入してソースドレイ
ン18、20を形成する。 【0006】つぎに図7(b)に示すように、中間絶縁
膜22を全面に形成し、さらにフォトエッチング処理に
よって、ソースドレイン18、20領域にまで貫通する
コンタクト窓24を形成する。その後、このコンタクト
窓24を介してソースドレイン18、20と接続する配
線金属26を形成して電気的接続を行う。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】従来のMOSトランジ
スタ構造は、図7(b)に示すように、ソースドレイン
18、20と配線金属26との接続は、半導体薄膜12
の上面で行っている。 【0008】このためコンタクト窓24形成時のフォト
マスク合わせずれを考慮して、このコンタクト窓24端
とゲート電極16との距離を、ある程度大きくし寸法的
に余裕を取る必要がある。そのうえコンタクト窓24の
開口の大きさも極端な微細化はできない。したがって、
半導体薄膜12端からゲート電極16までの距離、すな
わちソースドレイン18、20領域の長さが長くなり、
島状の半導体薄膜12の面積が大きくなる。この結果、
絶縁性基板上の半導体素子の特徴である高密度化への対
応が充分でないという問題点がある。 【0009】本発明の目的は、上記問題点を解決して、
半導体集積回路装置の高密度化が可能な配線金属の製造
方法を提供することである。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の半導体集積回路装置の製造方法は、下記記載の
手段を採用する。 【0011】本発明の半導体集積回路装置の製造方法に
おいては、絶縁性基板または絶縁性被膜上に半導体薄膜
を形成し、半導体薄膜上に耐酸化膜を形成し、フォトエ
ッチング処理により耐酸化膜をパターニングする工程
と、耐酸化膜から露出している半導体薄膜の膜厚のおよ
そ半分をエッチングし、耐酸化膜を酸化防止膜として用
いて酸化処理を行い、耐酸化膜の非形成領域に絶縁膜形
成し、耐酸化膜を除去する工程と、酸化処理を行い半導
体薄膜にゲート酸化膜を形成し、ゲート電極を形成する
工程と、ゲート電極に整合する領域の半導体薄膜にソー
スドレインを形成し、レジスト膜を用いて半導体薄膜の
側面部のソースドレインとこのソースドレイン近傍の絶
縁性基板または絶縁性被膜とが露出するように絶縁膜に
フォトエッチング処理により開口領域を設ける工程と、
全面に配線金属材料を形成し、レジスト膜を除去するこ
とにより絶縁膜の開口領域に埋め込むように第1の配線
金属を形成する工程と、全面に中間絶縁膜を形成し、フ
ォトエッチング処理により第1の配線金属が露出するよ
うに中間絶縁膜に開口領域を形成し、中間絶縁膜の開口
領域を介して第1の配線金属と接続する第2の配線金属
を形成する工程とを有することを特徴とする。 【0012】 【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の最適な
実施形態における半導体集積回路装置の製造方法を説明
する。なお以下の説明は、SOSのMOSトランジスタ
を例にして説明する。図1は本発明の実施形態における
MOSトランジスタの配線金属構造を示す断面図であ
る。この図1を用いて本発明のMOSトランジスタ構造
を、まずはじめに説明する。 【0013】絶縁性基板10上に設ける半導体薄膜12
は、素子間分離を行うため島状に分離する。さらに半導
体薄膜12には、ゲート酸化膜を介してゲート電極16
を設ける。そしてゲート電極16に整合する領域の半導
体薄膜12にソースドレイン18、20を設ける。さら
に、半導体薄膜12の側面部のソースドレイン18、2
0が露出するように、中間絶縁膜を設け、そしてこの半
導体薄膜12の側面部のソースドレイン18、20と接
続するように、配線金属26を設ける。すなわち本発明
の配線金属構造は、半導体薄膜12の側面部で、ソース
ドレイン18、20と配線金属26との電気的接続を行
っている。 【0014】本発明の配線金属構造は、図7(b)に示
す従来技術のように半導体薄膜12の上面で電気的接続
を行ってなく、半導体薄膜12の側面部にてソースドレ
イン18、20と配線金属26との電気的接続を行って
いる。このため本発明においては、コンタクト窓の形成
領域が不要となり、従来技術と比較して島状の半導体薄
膜12の占有面積が小さくなる。 【0015】すなわち、図1に示す島状の半導体薄膜1
2端からゲート電極16端までのソースドレイン18、
20領域の長さ寸法Lは、ゲート電極16のフォトマス
ク合わせずれを考慮した寸法に、1μm程度を加えた長
さで充分である。このため島状の半導体薄膜12の面積
が小さくなり、高密度化を達成することができ、絶縁性
基板あるいは絶縁膜上の半導体集積回路装置の利点をさ
らに大きくすることが可能となる。 【0016】つぎに本発明のMOSトランジスタの配線
金属構造を形成するための製造方法における実施形態
を、図面を用いて説明する。図2(a)、(b)は、本
発明のMOSトランジスタの配線金属構造を形成するた
めの製造方法を示す断面図である。 【0017】まずはじめに図2(a)に示すように、結
晶方位1012を有するサファイアからなる絶縁性基板
10上に、100の面方位を有する単結晶シリコン膜か
らなり、第1導電型の半導体薄膜12を形成する。この
半導体薄膜12は、エピタキシャル成長法により、0.
6μm程度の厚さで形成する。 【0018】その後、化学気相成長法(CVD法)によ
り、膜厚100nm程度の酸化シリコン膜(図示せず)
を全面に形成する。この酸化シリコン膜は、半導体薄膜
12のエッチングマスクとして使用する。その後、全面
に回転塗布法により感光性樹脂を形成し、所定のフォト
マスクを用いて露光処理と現像処理を行い、感光性樹脂
をパターニングし、さらにこのパターニングした感光性
樹脂をエッチングマスクに用いてエッチングするフォト
エッチング処理により、酸化シリコン膜を素子形成領域
上にパターン形成する。 【0019】その後、このパターニングした酸化シリコ
ン膜をエッチングマスクに用いて、半導体薄膜12をエ
ッチングし、素子形成領域である島状の半導体薄膜12
を形成する。この半導体薄膜12のエッチングは、水酸
化カリウム(KOH)水溶液に、イソプロピルアルコー
ル(C3 H7 OH)を加えた、異方性エッチング液を用
いて行い、エッチングマスクの酸化シリコン膜を形成し
ていない領域、すなわち素子分離領域の半導体薄膜12
を完全に除去する。この異方性エッチングにおいては、
半導体薄膜12のエッチング速度に単結晶シリコン膜の
面指数依存性があり、100面に比較して111面は極
めて遅くなる。この結果、島状の半導体薄膜12の側面
部は、斜めの面となる。 【0020】つぎにエッチングマスクとして用いた酸化
シリコン膜を、フッ酸系のエッチング液を用いて除去す
る。その後、乾いた酸素雰囲気中で温度1000℃時間
25分の酸化処理を行い、膜厚30nmのゲート酸化膜
14を半導体薄膜12上に形成する。 【0021】その後、MOSトランジスタのゲート電極
材料として、多結晶シリコン膜を全面に形成する。この
多結晶シリコン膜は、CVD法により、450nm程度
の膜厚で形成する。その後、この多結晶シリコン膜をフ
ォトエッチング処理により、パターン形成してゲート電
極16を形成する。 【0022】つぎにゲート電極16の整合した領域の半
導体薄膜12に、第2導電型の不純物をイオン注入法に
より導入して、ソースドレイン18、20を形成する。
このソースドレイン18、20を形成するためのイオン
注入量は、4×1015cm-2程度とする。この結果、ソ
ースドレイン18、20は、半導体薄膜12の表面と側
面部とに形成される。 【0023】つぎに酸化シリコン膜を主体とする厚さ5
00nm程度の中間絶縁膜22を、CVD法により全面
に形成する。その後、フォトエッチング処理により半導
体薄膜12上にのみ中間絶縁膜22を残し、半導体薄膜
12側面部のソースドレイン18、20を露出させる。
このとき中間絶縁膜22は、半導体薄膜12の側面部に
わずかに残ったり、あるいはこの側面部と半導体薄膜1
2表面との境界の半導体薄膜12表面がわずかに露出し
ていてもよい。 【0024】つぎに図2(b)に示すように、配線金属
26材料としてアルミニウムを真空蒸着法やスパッタリ
ング法などを用いて全面に形成する。その後、フォトエ
ッチング処理を行い、半導体薄膜12の側面部と接続す
る配線金属26を形成して、ソースドレイン18、20
と配線金属26との電気的接続を行う。 【0025】図3は、本発明のMOSトランジスタの配
線金属の形成方法における実施形態を示し、図2とは異
なる製造方法を示す断面図である。 【0026】図2(a)を用いて説明した方法と同様な
製造工程で、半導体薄膜12にソースドレイン18、2
0を形成し、その後、CVD法により中間絶縁膜22を
全面に形成する。その後、感光性樹脂であるレジスト膜
28を回転塗布法により全面に形成し、所定のフォトマ
スクを用いて露光処理と、現像処理とを行うフォトリソ
グラフィー処理により配線金属の形成領域のレジスト膜
28を除去する。すなわち、半導体薄膜12上と配線金
属を形成しない領域上とは、レジスト膜28を形成す
る。 【0027】つぎに配線金属26としてアルミニウムを
全面に形成する。その後、レジスト膜28を除去するこ
とによりこのレジスト膜28上の被膜を除去する、いわ
ゆるリフトオフ法により配線金属26を形成する。この
結果、半導体薄膜12側面部のソースドレイン18、2
0と電気的に接続する配線金属26を形成することがで
きる。 【0028】図4は、以上説明した実施形態と異なるM
OSトランジスタの配線金属の構造とその製造方法とを
示す断面図である。まずはじめにMOSトランジスタの
構造を説明する。 【0029】図2と図3とに示すMOSトランジスタと
構造上の相違点は、半導体薄膜12側面部と絶縁性基板
10とが露出するように、中間絶縁膜22に開口領域を
設ける。さらにこの開口領域内にソースドレイン18、
20と接続する第1の配線金属30を設け、そしてこの
第1の配線金属30と接続する第2の配線金属32を第
1の配線金属30上と中間絶縁膜22上とに設ける。図
4に示すMOSトランジスタにおいては、表面段差を小
さくでき、表面平坦化が可能となる。つぎにこの構造を
形成するための製造方法を説明する。 【0030】図2(a)を用いて説明した処理工程と同
様な方法により、半導体薄膜12にソースドレイン1
8、20を形成し、さらにCVD法により中間絶縁膜2
2を全面に形成する。 【0031】そして図4(a)に示すように、中間絶縁
膜22上に感光性樹脂であるレジスト膜28を形成し、
フォトエッチング処理により、半導体薄膜12と絶縁性
基板10とが露出するような開口領域を形成する。この
開口領域形成後、エッチングマスクとして用いたレジス
ト膜28は除去せず残しておく。 【0032】その後、第1の配線金属30材料として、
真空蒸着法やスパッタリング法によって、シリコンと銅
とを含むアルミニウムを全面に形成する。その後、レジ
スト膜28を除去するリフトオフ法によって、半導体薄
膜12の側面部と絶縁性基板10との開口領域内に第1
の配線金属30を形成する。この結果、ソースドレイン
18、20と接続する第1の配線金属30を開口領域内
に、埋め込むように形成することができる。 【0033】つぎに図4(b)に示すように、全面に第
2の配線金属32材料としてアルミニウムを真空蒸着法
やスパッタリング法により形成する。その後、フォトエ
ッチング処理により、第1の配線金属30上と中間絶縁
膜22上とに第2の配線金属32を形成する。この結
果、第1の金属配線30と接続する第2の配線金属32
を形成することができる。 【0034】図5は、以上説明した実施形態と異なるM
OSトランジスタの配線金属の構造とその製造方法とを
示す断面図である。まずはじめにMOSトランジスタの
構造を説明する。 【0035】図2と図3と図4とに示すMOSトランジ
スタと構造上の相違点は、半導体薄膜12側面部のソー
スドレイン18、20表面に、シリコンと高融点金属と
の合金膜である金属シリサイド層34を設けている点で
ある。このように金属シリサイド層34を介して、ソー
スドレイン18、20と配線金属26とを接続すること
により、配線金属26とソースドレイン18、20と
は、なお一層確実なオーミックコンタクトが得られると
いう効果をもつ。 【0036】なお図4に示す構造に金属シリサイド層を
設けてもよい。すなわち、半導体薄膜12の側面部に金
属シリサイド層を形成したソースドレイン18、20と
絶縁性基板10とが露出するように中間絶縁膜に開口領
域を設け、この開口領域内に第1の配線金属を設け、さ
らにこの第1の配線金属に接続する第2の配線金属を設
ける構造でもよい。つぎにこの図5に示す構造を形成す
るための製造方法における実施形態を説明する。 【0037】図2(a)を用いて説明した処理工程と同
様な方法により、半導体薄膜12にソースドレイン1
8、20を形成し、さらにCVD法により中間絶縁膜2
2を全面に形成する。 【0038】そして図5(a)に示すように、中間絶縁
膜22上に感光性樹脂であるレジスト膜(図示せず)を
形成し、フォトエッチング処理により、半導体薄膜12
上にのみ中間絶縁膜22を形成し、ソースドレイン1
8、20を露出させる。 【0039】つぎに図5(b)に示すように、高融点金
属としてチタニウム(Ti)を厚さ100nm程度スパ
ッタリング法により全面に形成する。その後、800℃
程度の温度で熱処理を行なうと、チタニウムは半導体薄
膜12の側面部のシリコンと反応して、金属シリサイド
層34であるチタンシリサイド(TiSi2 )を形成す
る。 【0040】その後、シリサイド化していないチタニウ
ムをアンモニアと過酸化水素の水溶液からなるエッチン
グ液にてエッチング除去する。この結果、半導体薄膜1
2側面部のソースドレイン18、20表面に金属シリサ
イド層34を形成することができる。 【0041】つぎに図5(c)に示すように、配線金属
26材料として、全面にアルミニウムをスパッタリング
法または真空蒸着法により形成する。その後、フォトエ
ッチング処理により、配線金属26を半導体薄膜12側
面部のソースドレイン18、20と接続するように形成
する。 【0042】以上の説明において、高融点金属としては
チタニウムを使用する例で説明したが、高融点金属とし
てはタンタルやモリブデンやタングステンを用いても、
同様な効果が得られる。 【0043】図6は、以上説明した実施形態と異なるM
OSトランジスタの配線金属の構造とその製造方法とを
示す断面図である。まずはじめにMOSトランジスタの
構造を説明する。 【0044】図2と図3と図4と図5とに示すMOSト
ランジスタと構造上の相違点は、絶縁性基板10上に絶
縁膜38と中間絶縁膜22とを設ける。さらに、半導体
薄膜12側面部と絶縁性基板10とが露出するように絶
縁膜38と中間絶縁膜22とに開口領域を設ける。 【0045】さらにこの開口領域内にソースドレイン1
8、20と接続する第1の配線金属30を設け、そして
この第1の配線金属30と接続する第2の配線金属32
を、中間絶縁膜22と絶縁膜38の開口領域内の第1の
配線金属30上と中間絶縁膜22上とに設ける。 【0046】なお図6に示す構造に金属シリサイド層を
設けてもよい。すなわち、半導体薄膜12の側面部に金
属シリサイド層34を形成したソースドレイン18、2
0と絶縁性基板10とが露出するように絶縁膜38と中
間絶縁膜22に開口領域を設け、この開口領域内に第1
の配線金属を設け、さらにこの第1の配線金属に接続す
る第2の配線金属を設ける構造でもよい。つぎにこの図
6に示す構造を形成するための製造方法における実施形
態を説明する。 【0047】まずはじめに図6(a)に示すように、絶
縁性基板10の半導体薄膜12上に窒化シリコンからな
る耐酸化膜36を形成する。この窒化シリコンは膜厚1
50nm程度でCVD法によって全面に形成する。この
とき半導体薄膜12と耐酸化膜36との間に酸化シリコ
ン膜を形成してもよい。 【0048】その後、フォトエッチング処理により、耐
酸化膜36をエッチングして素子領域上にのみ耐酸化膜
36が残存するようにパターニングする。つぎに異方性
エッチング液を用いるウエットエッチングあるいはドラ
イエッチングにより、半導体薄膜12の膜厚のおよそ半
分をエッチング除去する。 【0049】その後、耐酸化膜36を酸化防止膜と用
い、酸素雰囲気中で酸化するいわゆる選択酸化処理によ
り、耐酸化膜36に覆われていない領域の半導体薄膜1
2を酸化して素子分離領域に絶縁膜38を形成する。つ
ぎに半導体薄膜12上の耐酸化膜36を除去する。 【0050】つぎに図6(b)に示すように、ゲート酸
化膜とゲート電極16を形成する。その後、このゲート
電極16に整合する領域の半導体薄膜12にソースドレ
イン18、20を形成し、さらに中間絶縁膜22をCV
D法により全面に形成する。その後、中間絶縁膜22上
に回転塗布法によって、感光性樹脂であるレジスト膜2
8を形成し、フォトエッチング処理により、半導体薄膜
12の側面部と絶縁性基板10とが露出するように開口
領域を形成する。この開口領域形成後、エッチングマス
クとして用いたレジスト膜28は、除去せず残してお
く。 【0051】その後、シリコンと銅とを含むアルミニウ
ムからなる第1の配線金属30材料を、スパッタリング
法により全面に形成する。そしてリフトオフ法により、
半導体薄膜12の側面部と絶縁性基板10との開口領域
内に第1の配線金属30を埋め込むように形成する。 【0052】つぎに図6(c)に示すように、第2の配
線金属32材料として、アルミニウムを全面に形成し、
フォトエッチング処理によって、第2の配線金属32を
形成する。 【0053】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、半導体
薄膜の側面部にて電気的接続を行う本発明を採用するこ
とにより、島状の半導体薄膜の占有面積を小さくするこ
とができ、高密度化を達成することが可能となる。した
がって、絶縁性基板や絶縁膜上の半導体集積回路装置の
利点をさらに大きくすることができる。 【0054】以上、SOSにて説明したが、絶縁性基板
や絶縁性被膜上に形成した非単結晶シリコン膜をレーザ
ービームなどの単結晶化手段で単結晶化して、この単結
晶シリコンに半導体素子を形成するSOIや、絶縁性基
板上の非単結晶シリコン膜に形成する薄膜トランジスタ
(TFT)などに本発明の構造と製造方法とを用いて
も、同様な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図2】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図3】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図4】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図5】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図6】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図7】従来技術における半導体集積回路装置の配線金
属の製造方法を示す断面図である。 【符号の説明】 12 半導体薄膜 18、20 ソースドレイン 22 中間絶縁膜 26 配線金属 28 レジスト膜 30 第1の配線金属 32 第2の配線金属 38 絶縁膜
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図2】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図3】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図4】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図5】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図6】本発明の実施形態における半導体集積回路装置
の配線金属の製造方法を示す断面図である。 【図7】従来技術における半導体集積回路装置の配線金
属の製造方法を示す断面図である。 【符号の説明】 12 半導体薄膜 18、20 ソースドレイン 22 中間絶縁膜 26 配線金属 28 レジスト膜 30 第1の配線金属 32 第2の配線金属 38 絶縁膜
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.絶縁性基板または絶縁性被膜上に半導体薄膜を形成
し、半導体薄膜上に耐酸化膜を形成し、フォトエッチン
グ処理により耐酸化膜をパターニングする工程と、 耐酸化膜から露出している半導体薄膜の膜厚のおよそ半
分をエッチングし、耐酸化膜を酸化防止膜として用いて
酸化処理を行い、耐酸化膜の非形成領域に絶縁膜形成
し、耐酸化膜を除去する工程と、 酸化処理を行い半導体薄膜にゲート酸化膜を形成し、ゲ
ート電極を形成する工程と、 ゲート電極に整合する領域の半導体薄膜にソースドレイ
ンを形成し、レジスト膜を用いて半導体薄膜の側面部の
ソースドレインとこのソースドレイン近傍の絶縁性基板
または絶縁性被膜とが露出するように絶縁膜にフォトエ
ッチング処理により開口領域を設ける工程と、 全面に配線金属材料を形成し、レジスト膜を除去するこ
とにより絶縁膜の開口領域に埋め込むように第1の配線
金属を形成する工程と、 全面に中間絶縁膜を形成し、フォトエッチング処理によ
り第1の配線金属が露出するように中間絶縁膜に開口領
域を形成し、中間絶縁膜の開口領域を介して第1の配線
金属と接続する第2の配線金属を形成する工程とを有す
ることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8189108A JP2675291B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 半導体集積回路装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8189108A JP2675291B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 半導体集積回路装置の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62216529A Division JP2705933B2 (ja) | 1987-09-01 | 1987-09-01 | 半導体集積回路装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0918012A JPH0918012A (ja) | 1997-01-17 |
JP2675291B2 true JP2675291B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=16235510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8189108A Expired - Lifetime JP2675291B2 (ja) | 1996-07-18 | 1996-07-18 | 半導体集積回路装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2675291B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62131573A (ja) * | 1985-12-04 | 1987-06-13 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
-
1996
- 1996-07-18 JP JP8189108A patent/JP2675291B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0918012A (ja) | 1997-01-17 |
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