JP2674053B2 - 金属粒連続製造装置 - Google Patents

金属粒連続製造装置

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JP2674053B2 JP63013936A JP1393688A JP2674053B2 JP 2674053 B2 JP2674053 B2 JP 2674053B2 JP 63013936 A JP63013936 A JP 63013936A JP 1393688 A JP1393688 A JP 1393688A JP 2674053 B2 JP2674053 B2 JP 2674053B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金を主体とする金属及び難加工金属の粒子
を製造する金属粒連続製造装置にかかり、特に、従来法
より高品質で粒度の安定した微細な金属粒を連続的に得
ることができる金属粒連続製造装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、金などを主体とする金属のショット(金属粒)
を得る方法としては、以下のようなものが知られてい
る。すなわち、第4図に示すような原料溶解工程で、ま
ず、傾転可能な原料溶解用ルツボ1に原料を装入し、高
周波コイルによる溶解手段2で原料を溶解する。次い
で、あらかじめ、ガスバーナー(図示せず)などで加熱
してある傾転及び移動可能なルツボ3に上記原料溶解用
ルツボ1内の溶解金属4を傾注する。続いて、第5図に
示すような造粒工程で、あらかじめガスバーナー(図示
せず)などで加熱してある底部に出湯用孔5を設けたル
ツボ6に上記ルツボ3内の溶融金属7を人力で傾注す
る。これにより、ルツボ6内の溶融金属8は、出湯用孔
5を通って鉛直下方に落下し、ルツボ6の下方に円錐筒
9を介して配置されている水槽10内に投下される。この
際、水槽10の内部には、竹、もしくはカーボン製の円柱
11が、水面から一部を突出した状態で横向きに配置さ
れ、かつ円柱11の軸心を中心にして回転している。従っ
て、上記水槽10内に投下された溶融金属8は、回転して
いる円柱11に衝突して、ショット12となり凝固した後、
人力により回収される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の金属粒製造装置において
は、原料の溶解、及び傾注作業が1回毎に行なわれる継
続作業であり、しかも人力に依ることにより、生産性、
作業性が悪いという問題があった。
加えて、溶融金属の傾注操作が安定しないことや、ル
ツボの温度が注湯始めと終りとで変化することにより、
出湯用孔からの出湯量及び溶融金属温度が一定となら
ず、かつ水槽内の冷却水で急冷することが相侯って、溶
融金属が回転している円柱に衝突した際、球状になら
ず、花弁状あるいはカップ状となったり、水分を含有し
たまま凝固する金属粒が発生するため、得られた金属粒
の粒度分布が大きくばらつくばかりでなく、水分の含有
により比重が不安定となるなどの問題があった。そし
て、このような品質の安定しない金属粒にあっては、正
確な重量を測定することが難しく、後工程である鋳造工
程等において支障を来たすおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、粒度分布が一定でかつ球状に近い微
細な金属粒を連続的に製造することができると共に、省
力化を図ることができる金属粒連続製造装置を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、金属を加熱し
て溶解する溶解用ルツボの底部に溶融金属を下向きに出
湯せしめる出湯用孔が形成され、かつ該出湯孔に、出湯
用孔を開閉するストッパが設けられてなる金属溶解出湯
手段と、上記ストッパに設けられ、かつ該ストッパによ
る上記出湯用孔の開度の調整を行なう出湯量調整手段
と、上記溶解用ルツボの出湯用孔の下方に設けられ、か
つ該出湯用孔から出湯せしめられた溶融金属を保温しつ
つ、所定の位置へ移送する溶湯移送手段と、該溶湯移送
手段により移送されてきた溶融金属を収納し、高温に保
持する保持用ルツボの底部に出湯用孔が形成されてなる
溶融金属出湯手段と、上記保持用ルツボの出湯用孔の下
方に設けられ、かつ該出湯用孔から出湯せしめられた溶
融金属に気体を噴射する溶融金属噴霧手段と、前記溶融
金属噴霧手段の下方に設けられた冷却水槽と、前記溶融
金属噴霧手段の真下に設けられかつ下端部が前記冷却水
槽内の冷却水に浸漬された円錐筒、この円錐筒の内周面
にむらなく給水するための給水手段、前記円錐筒の、前
記冷却水の液面よりも僅かに上部位置に一端が連結され
た排気ダクト、およびこの排気ダクトを通して前記円錐
筒内を排気するための排気駆動源からなる金属粒落下手
段と、該冷却水槽に設けられ、かつ冷却水槽内の金属粒
を回収する金属粒回収手段とを備えたものである。
〔作 用〕
本発明の金属粒連続製造装置にあっては、金属溶解出
湯手段の溶解用ルツボの出湯用孔からの溶融金属の出湯
量を、出湯量調整手段によってストッパを操作すること
により調整し、該溶融金属を溶湯移送手段を介して溶解
金属出湯手段の保持用ルツボ内に収納し、該保持用ルツ
ボの出湯用孔から流下する溶融金属に溶融金属噴霧手段
によって気体を噴射して球状の微細な金属粒となし、冷
却水槽内に収容して冷却し、金属粒回収手段によって確
実に回収する。
〔実施例〕
以下、第1図ないし第3図に基づいて本発明の一実施
例を説明する。
第1図は本発明の金属粒連続製造装置の一例を示す全
体構成図であり、この図において符号20は金属溶解出湯
手段である。この金属溶解出湯手段は、底部に下方に行
くほど先細りした出湯用孔21を設け、かつ耐火物で形成
された金属溶解用ルツボ22と、この金属溶解用ルツボ22
の外周に配置された高周波コイル23と、上記金属溶解用
ルツボ22の出湯用孔21に上方から嵌まり込み、かつこの
出湯用孔21を開閉する、昇降自在なストッパ24とを主体
として構成されている。また、上記ストッパ24は、保持
アーム25に支持されると共に、この保持アーム25には、
ギヤボックス26を介してモータ27が連結されている。そ
して、このモータ27を駆動することにより上記ストッパ
24が上下方向に移動するようになっており、これらの保
持アーム25とギヤボックス26とモータ27とによって出湯
量調整手段28が構成されている。さらに、上記ストッパ
24は、耐火セラミックス、もしくは高融点金属から形成
されている。
上記金属溶解用ルツボ22の出湯用孔21の下方には、加
熱手段(図示せず)を有すると共に、水平面内において
旋回可能で、かつ下向きに傾斜した溶湯移送樋(溶湯移
送手段)29が配置されている。そして、この溶湯移送樋
29の先端下方には、耐火物からなり、かつ底部に出湯用
孔30を設けた保持用ルツボ31と、この保持用ルツボ31の
外周に設置された温度制御可能なヒータ32とから構成さ
れた溶融金属出湯手段33が配設されている。また、上記
保持用ルツボ31の上方には、保持用ルツボ31内の湯面34
の位置を検出する湯面センサ35が配置されており、この
湯面センサ35が出力した検出信号が湯面制御回路36に入
力されて、この信号に基づいて、湯面制御回路36は、上
記モータ27を駆動することにより、上記ストッパ24を昇
降して上記保持用ルツボ31の湯面を34を一定に制御する
ようになっている。なお、上記水平旋回可能な溶湯移送
樋29の下方には、上記溶融金属出湯手段33の他にも、例
えば、溶融金属の鋳造設備(図示せず)が設けられてお
り、この鋳造設備へ直接注湯することも可能となってい
る。
上記保持用ルツボ31の出湯用穴30の中心直下には、外
系からの圧縮空気、または窒素ガス、アルゴンガス等の
不活性な気体をバルブ37を介して噴出する構造を有する
円環状の溶融金属噴霧手段38が配置されている。この溶
融金属噴霧手段38は、第2図と第3図に示すように、下
方に行くほど先細る漏斗状の傾斜筒部39と、この傾斜筒
部39の上縁部に連なるドーナツ盤状の水平板部40と、こ
の水平板部40の外縁部に連なる円筒部41とからなる上部
ノズル体42の該円筒部41の内周下部に、中心部に下方に
行くほど縮径する円錐状のノズル孔43を形成した円板状
の下部ノズル体44がねじ込まれたものである。そして、
上記傾斜筒部39が上記ノズル孔43に嵌め込まれて、これ
らの傾斜筒部39とノズル孔43との間で逆円錐状の気体噴
射通路45が形成されている。この気体噴射通路45と上記
保持用ルツボ31の出湯用孔30から流下する溶融金属の流
下通路46のなす角度θは、15゜〜45゜、望ましくは30゜
に設定されている。また、上記下部ノズル体44の下面中
央には、ノズル孔43に連なる凹所47が形成されており、
これにより、上部ノズル体42の傾斜筒部39の先端(下
端)が下部ノズル体44のノズル孔43の先端より若干突出
して配置されている。さらに、上部ノズル体42の円筒部
41には開口部48が形成され、この開口体48から供給され
た圧縮空気、窒素ガス、アルゴンガス等が、上部ノズル
体42と下部ノズル体44とで構成されるリング状の空間4
9、気体噴射通路45を経て、流下通路46の噴霧ポイント5
0に向けて噴射されるようになっている。さらにまた、
上記下部ノズル体44の外周上部の溝部にはOリング51が
装着され、かつ下部ノズル体44の外周部下部と上部ノズ
ル体42の円筒部41の内周下部とには、それぞれ互いに螺
合するネジ部52,53が形成されている。そして、これら
のネジ部52,53によって、下部ノズル体44を上部ノズル
体42に対して回転操作することにより、上記気体噴射通
路45の隙間を調整し得て、多種の溶融金属に対して柔軟
に対応できるようになっている。なお、下部ノズル体44
の下面には、この下部ノズル体44を回転させるための係
止穴54が形成されている。
また、上記溶融金属噴霧手段38の下方には、円錐筒55
が配置されており、この円錐筒55の下端部は、金属粒冷
却水槽56の冷却水W内に浸漬されている。そして、上記
円錐筒55の外周上部には、給水用のパイプ・ノズル57が
等間隔で複数個取付けられており、循環水装置(図示せ
ず)からの循環水をバルブ58を介して円錐筒55の内周面
にむらなく供給できるように構成されている。さらに、
上記円錐筒55の、冷却水Wの液面よりも僅かに上部位置
に、排気ダクト59の一端が連結されており、この排気ダ
クト59には排気駆動源としての吸引ファン(図示せず)
が接続されて、円錐筒55内部の排気(排ガス)が円滑に
行なわれるようになっている。
上記円錐筒55、パイプ・ノズル57、バルブ58、排気ダ
クト59および吸引ファン等により、金属粒落下手段が構
成されている。また、パイプ・ノズル57およびバルブ58
により給水手段が構成され、排気ダクト59および吸引フ
ァンにより排気手段が構成されている。
上記金属粒冷却水槽56の内部には、下向きに縮径する
逆円錐状の金属粒回収用ホッパ60が設置され、かつこの
金属粒回収用ホッパ60の下方から金属粒冷却水槽56の側
壁を貫通して上方位置までの間にかけて、上向きに傾斜
したS字形コンベア61が配置されている。そして、この
S字形コンベア61は、外周に突起物(図示せず)を等間
隔に形成したエンドレスベルト62が、上下一対のベルト
プーリ63,64間に張設されて、第1図において矢印方向
に移動するように構成されている。また、上記金属粒冷
却水槽56内の冷却水Wは、バルブ65から熱交換器、ポン
プ、フィルターを有する循環水装置(図示せず)により
冷却された後に、バルブ58を介して、パイプ・ノズル57
を介して円錐筒55の内周面に噴出され金属粒冷却水槽56
内に戻るようになっており、この金属粒冷却水槽56内の
冷却水Wの水位は、上記円錐筒55の下部が常に浸漬する
ように保持されている。
次に、上記のように構成された金属粒連続製造装置を
用いて、金属粒を製造する場合について説明する。
まず、湯面制御回路36を手動操作回路に切替え、モー
タ27を駆動して、ギヤボックス26、保持アーム25を介し
てストッパ24を下降させ、出湯用孔21を閉じた後に、原
料金属66を金属溶解用ルツボ22内に装入し、高周波コイ
ル23により溶解する。
次いで、溶融金属67が金属溶解用ルツボ22の内部にあ
る程度貯湯した段階で、徐々にストッパ24を上昇させ
る。これにより、溶融金属67は出湯用孔21から流出し、
あらかじめ加熱手段により加熱されている溶湯移送樋29
を経由して、あらかじめ加熱済である保持用ルツボ31に
導かれ、さらに出湯用孔30から下方に流出する。
この場合、保持用ルツボ31に供給される溶湯量が、出
湯用孔30からの流出量よりも多くなるように、上記スト
ッパ24を操作することにより、保持用ルツボ31の湯面は
徐々に上昇し、所定の湯面位置34に達する。
この時点において、湯面制御回路36を自動制御回路に
切替えると、湯面34は湯面センサ35により検出され、湯
面位置を一定に保持するように、湯面制御回路36がモー
タ27を操作し、ギヤボックス26、保持アーム25を介して
ストッパ24を昇降制御するから、保持用ルツボ31への供
給溶湯量と出湯用孔30からの出湯量とが等しくなり、湯
面34が一定となる。なお、この際、ヒータ32によって保
持用ルツボ31内に滞留する溶融金属の温度を高温にかつ
一定に保つようにしている。
このようにして、出湯用孔30より下方に流出した溶融
金属は、直下に配置されている溶融金属噴霧手段38の中
心部の流下通路46を流下していき、噴射ポイント50に達
する。この際、圧縮空気(溶融金属が金などの酸化しに
くい金属の場合)、あるいは窒素ガス、アルゴンガス等
の不活性な圧縮ガス(酸化し易い金属の場合)が、上部
ノズル体42の胴部に設けられた開口部48からリング状の
空間49を介して逆円錐状の気体噴射通路45を通過し、該
気体噴射通路45の交点である上記噴霧ポイント50に向か
って激しく噴出しているから、この噴霧ポイント50に到
達した溶融金属は、上記圧縮空気(または圧縮ガス)の
圧力で円錐状(下開き状)に噴霧される。
この結果、上記噴霧された溶融金属は、霧状となって
上記円錐筒55内を落下していくが、圧縮空気(または圧
縮ガス)と激しく衝突すると共に、霧状になって表面積
が増すことにより、円錐筒55内部を重力下で降下する過
程で球状に近い微細な金属粒となり、空中で凝固が完了
する。この場合、上記溶融金属噴霧手段38においては、
圧縮空気(または圧縮ガス)を、逆円錐状の気体噴射通
路45から角度θ=15゜〜45゜、好ましくは30゜で、かつ
気体噴射通路45の全周から均一に噴射すると共に、上部
ノズル体42の傾斜筒部39の下端が下部ノズル体44のノズ
ル孔43の下端から下方に突出していることから、溶融金
属の吹き上げが抑制される。一方、排気ダクト59から円
錐筒55内の排気を行なうことにより、噴出した空気(ま
たはガス)が逆流することがない。ここで、上記角度θ
を15゜〜45゜に設定した理由は、角度θが15゜より小さ
い場合には、気体と流下溶融金属の衝突ポイントが気体
噴射通路から離れるため、充分な噴霧力を得られず、金
属粒が相対的に大きくなるという問題があり、かつ角度
θが45゜より大きい場合には、噴出角が深いため、噴霧
された金属粒が気体とともに上方に逆流し、第1図の出
湯用孔30を閉塞する恐れがあるからである。また、パイ
プ・ノズル57から円錐筒55の内壁にむらなく循環冷却水
を供給していることにより、円錐筒55の内壁に、噴霧さ
れた金属粒が付着することを防止でき、金属粒は円滑に
落下する。
さらに、金属粒冷却水槽56の冷却水W内に落下した金
属粒は冷却されて水中を降下する過程において、金属粒
回収用ホッパ60により回収されて、S字形コンベア61の
エンドレスベルト62上に落下して、第1図において矢印
方向に移動することにより、金属粒冷却水槽56外へと搬
出され、次工程の金属粒乾燥工程(図示せず)へと導か
れる。
上述したように、上記金属粒連続製造装置によれば、
原料金属66を金属溶解出湯手段20の金属溶解用ルツボ22
に投入し続けることにより、連続的に溶解し、出湯し続
けることができ、かつ溶湯移送樋29を介して溶融金属出
湯手段33の保持用ルツボ31内に供給される溶融金属の供
給量を、出湯量調整手段28によって金属溶解用ルツボ22
の出湯用孔21を開閉するストッパ24を昇降操作すること
により、保持用ルツボ31の出湯用孔30からの出湯量と均
衡するように調整して、この出湯用孔30から常時一定の
量及び温度の溶融金属が流下するように保持できると共
に、この一定条件(流出量及び温度)に保持された状態
で流下する溶融金属に、溶融金属噴霧手段38によって、
圧縮気体(空気,窒素ガス,アルゴンガス等)を噴射す
ることにより、連続的に噴霧して、微細な金属粒を円滑
に得ることができる。さらに、金属粒冷却水槽56、金属
粒回収用ホッパ60、S字形コンベア61によって、金属粒
を連続的に回収し、搬出することが可能になった。
そして、このようにして得られた金属粒は、ほぼ球状
に近く、粒度分布が一定でかつ比重が安定しているか
ら、後工程である鋳造工程等において秤量する場合に、
正確な重量を測定することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明は、金属を加熱して溶解
する溶解用ルツボの底部に溶融金属を下向きに出湯せし
める出湯用孔が形成され、かつ該出湯用孔に、出湯用孔
を開閉するストッパが設けられてなる金属溶解出湯手段
と、上記ストッパに設けられ、かつ該ストッパによる上
記出湯用孔の開度の調整を行なう出湯量調整手段と、上
記溶解用ルツボの出湯用孔の下方に設けられ、かつ該出
湯用孔から出湯せしめられた溶融金属を保温しつつ、所
定の位置へ移送する溶湯移送手段と、該溶湯移送手段に
より移送されてきた溶融金属を収納し、高温に保持する
保持溶ルツボの底部に出湯用孔が形成されてなる溶融金
属出湯手段と、上記保持用ルツボの出湯用孔の下方に設
けられ、かつ該出湯用孔から出湯せしめられた溶融金属
に気体を噴射する溶融金属噴霧手段と、該溶融金属噴霧
手段の下方に設けられた冷却水槽と、該冷却水槽に設け
られ、かつ冷却水槽内の金属粒を回収する金属粒回収手
段とを備えたものであるから、以下のような効果を奏す
る。すなわち、 金属溶融出湯手段の溶解用ルツボの出湯用孔からの溶
融金属の出湯量を、出湯量調整手段によってストッパを
操作することにより調整するものであるから、金属の連
続溶解及び出湯量の自動調整が可能となり、従って、溶
融金属出湯手段の保持用ルツボ内に供給される溶湯量
と、保持用ルツボの下方への出湯量との均衡を保持する
ことができ、保持用ルツボ内の液面を一定に保つことが
できる。
よって、上記保持用ルツボの出湯用孔からの溶湯金属
の流出量を一定にできると共に、溶融金属の温度を高温
でかつ一定に保つことができることから、溶融金属噴霧
手段による金属噴霧が均一に行なわれると共に、噴出空
気(またはガス)の圧力により溶融金属が容易に微細化
する。
さらに、噴出空気(またはガス)の直接的な冷却によ
り、重力落下中に金属粒の凝固が完了することから、冷
却が急激に行なわれることがなく、球状に近く、かつ微
細で均一な粒度分布を持つと共に、内部に水分を含有し
ない高品質な金属粒を連続的に製造することができる。
また、冷却水槽内に設けた金属粒回収手段によって、
溶融金属噴霧手段によって形成された金属粒を冷却水で
冷却した後に、連続的に回収することができる。
上述したように、本発明の金属粒連続製造装置にあっ
ては、原料金属の溶解から金属粒の製造、回収に至るま
で連続して行なうことができ、従来のバッチ式の装置に
比べて、飛躍的に生産性が向上するだけでなく、保持用
ルツボの液面コントロールを自動化し、金属粒回収手段
を機械化したことで、大幅な省力化を図ることができ
る。
さらに、従来法により製造された金属粒に比べて、溶
融金属に気体を噴射して金属粒を製造することにより、
微細で均一な粒度分布を持つと共に、内部に水分を含有
せず、比重が一定するなど品質面でも飛躍的な向上が図
られるものである。
そして、円錐筒の内壁にむらなく給水を行うことによ
り、前記内壁に金属粒が付着せず、また、円錐筒内をそ
の下部より排気することにより、円錐筒内で積極的に下
降流を形成し、噴霧した空気(またはガス)が逆流せ
ず、結果的に、金属粒を冷却水槽内に円滑に落下させ
て、金属粒回収手段による金属粒の回収率を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は全体構成図、第2図は溶融金属噴霧手段及び溶
融金属出湯手段の一例を示す断面図、第3図は溶融金属
噴霧手段の中心下部を示す断面図、第4図と第5図は従
来の金属粒の製造方法を示すもので、第4図は原料溶解
工程を説明する説明図、第5図は造粒工程を説明する説
明図である。 20……金属溶解出湯手段、21……出湯用孔、 22……金属溶解用ルツボ、24……ストッパ、 28……出湯量調整手段、 29……溶湯移送樋(溶湯移送手段)、 30……出湯用孔、31……保持用ルツボ、 33……溶融金属出湯手段、 38……溶融金属噴霧手段、 56……金属粒冷却水槽、 60……金属粒回収用ホッパ(金属粒回収手段)、 61……S字形コンベア(金属粒回収手段)、 66……原料金属。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−104403(JP,A) 特開 昭61−44111(JP,A) 特開 昭57−70206(JP,A) 特開 昭50−10283(JP,A) 特開 昭55−82701(JP,A) 実開 昭61−16339(JP,U) 特公 昭60−59283(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属を加熱して溶解する溶解用ルツボの底
    部に溶融金属を下向きに出湯せしめる出湯用孔が形成さ
    れ、かつ該出湯用孔に、出湯用孔を開閉するストッパが
    設けられてなる金属溶解出湯手段と、 上記ストッパに設けられ、かつ該ストッパによる上記出
    湯用孔の開度の調整を行なう出湯量調整手段と、 上記溶解用ルツボの出湯用孔の下方に設けられ、かつ該
    出湯用孔から出湯せしめられた溶融金属を保温しつつ、
    所定の位置へ移送する溶湯移送手段と、 該溶湯移送手段により移送されてきた溶融金属を収納
    し、高温に保持する保持用ルツボの底部に出湯用孔が形
    成されてなる溶融金属出湯手段と、 上記保持用ルツボの出湯用孔の下方に設けられ、かつ該
    出湯用孔から出湯せしめられた溶融金属に気体を噴射す
    る溶融金属噴霧手段と、 前記溶融金属噴霧手段の下方に設けられた冷却水槽と、 前記溶融金属噴霧手段の真下に設けられかつ下端部が前
    記冷却水槽内の冷却水に浸漬された円錐筒、この円錐筒
    の内周面にむらなく給水するための給水手段、前記円錐
    筒の、前記冷却水の液面よりも僅かに上部位置に一端が
    連結された排気ダクト、およびこの排気ダクトを通して
    前記円錐筒内を排気するための排気駆動源からなる金属
    粒落下手段と、 該冷却水槽に設けられ、かつ冷却水槽内の金属粒を回収
    する金属粒回収手段と を具備したことを特徴とする金属粒連続製造装置。
JP63013936A 1988-01-25 1988-01-25 金属粒連続製造装置 Expired - Lifetime JP2674053B2 (ja)

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