JP2673892B2 - クレーン等の可搬式操作盤における安全装置 - Google Patents

クレーン等の可搬式操作盤における安全装置

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JP2673892B2 JP63114596A JP11459688A JP2673892B2 JP 2673892 B2 JP2673892 B2 JP 2673892B2 JP 63114596 A JP63114596 A JP 63114596A JP 11459688 A JP11459688 A JP 11459688A JP 2673892 B2 JP2673892 B2 JP 2673892B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、クレーン等の可搬式操作盤における安全
装置、殊に、当該可搬式操作盤による操作態勢時にある
場合にのみ動作命令信号を発生させることのできるクレ
ーン等の可搬式操作盤における安全装置に関する。
(従来の技術) 従来のクレーン等(電気ホイスト)の各種動作命令信
号を発生させる操作手段と、当該クレーン等の安全度表
示手段とを備えるクレーン等における移動可能な操作盤
としては、例えば、第10図に示すようなものがある(実
開昭52−136371号公報参照)。
このものは、天井レール1に沿って走行する走行車2
に電気ホイスト3を設け、この電気ホイスト3から垂下
するロープ4の下端に計量器5を介してフック6を設け
ると共に、前記計量器5の発生する計量信号を配線7を
介して、電気ホイスト3からケーブルにより吊下される
ペンダント型操作盤8の重量表示器11に送信し、デジタ
ル又はアナログ表示させたもので、天井レール1を走行
する電気ホイスト3からケーブル9により吊下される操
作盤8の表示器11に表示される吊荷の重量を視認しなが
ら、すなわち、当該電気ホイスト3の操作者の手元の操
作盤8の表示器11により吊荷等の重量を確認しながら、
各種操作ボタン10、10・・による荷役作業を行えるた
め、荷役作業の効率が向上し、また、仮に計量器5が吊
荷側からの振動等を受けても、その振動等が表示器11に
は伝達されないのでその視認に影響を及ぼす恐れがな
い。
「また、図示しないが、実開昭58−95975号公報には
リモートコントロールボックスに設けた操作信号入力部
からの操作者信号をクレーン等の作業車本体に設けたリ
モートコントロール受信部に送り、当該受信部の受信内
容に基づいて前記作業者の各油圧アクチュエータの制御
弁を作動させるようにした作業車のリモートコントロー
ル装置において、前記リモートコントロールボックス側
に作業状態報知部を設けたものについて、実開昭61−95
782号公報にはクレーンの油圧ポンプによる油圧動力操
作回路を遠隔操作ボッススからの信号により操作可能に
すると共に、前記遠隔操作ボックスに前記油圧操作信号
とは異なる電気信号を発信する第2スイッチを設け、か
つ、該電気信号発信回路から前記油圧ポンプの吐出回管
路からの油圧動力をアンロードする第2電気回路を分岐
させ、該第2電気回路を前記第2スイッチのON操作によ
り前記油圧ポンプの吐出圧を大気に開放する一方、前記
第2電気回路を前記第2電圧スイッチのOFF操作により
前記油圧ポンプの吐出回路を閉じるようにした油圧クレ
ーンの異状回避装置について、実開昭62−63281号公報
にはリモートコントロールボックスに設けた揺動もしく
は回動可能な操作部の操作量に応じてクレーン等の作業
車の油圧アクチュエータを制御するようにした作業車の
リモートコントロール装置において、前記リモートコン
トロールボックスの揺動もしくは回動自在な操作部に
は、該操作レバーを作業車の適所に固定する固定部を設
けたことについて、実開昭62−103587号公報にはクレー
ンの懸垂操作スイッチ箱に、該スイッチ箱から離間する
方向に弾力付勢された操作レバーと、上記操作レバーの
加圧時に接点が閉じ該加圧の解除により接点が開くタッ
チスイッチとを設け、上記タッチスイッチの接点をクレ
ーンのモータ給電用の主電磁開閉器のコイルに直列に接
続したクレーンの開常停止装置について、それぞれ記載
されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記のような従来の電気ホイストにお
ける操作盤にあっては、その操作盤8に単に表示器11が
設けられているに過ぎず、仮にこの操作盤をクレーン、
殊に大型クレーンに適用することを想定するに、操作者
と器物等との接触回避や荷役物品の裏側視認等のため
に、当該操作者がクレーン等の操作盤8から離れた場合
においても、一旦巻上げ、巻下げ等の動作命令信号を発
生させた後は、その動作命令信号の発生状態が継続され
ることになり、時には危険状態の発生を招く恐れがある
ので、何等かの別の対策を構ずる必要があるという問題
点があった。
また、前記実開昭58−95975号公報記載の作業車のリ
モートコントロール装置にあっては、操作ボックスと警
報器との間における信号回線からの分岐線により油圧ポ
ンプの吐出管路をアンロードされるから、その装置が簡
易化されると共に危険発生の告知と当該装置の単一人に
よる安全操作が可能になるものの、このものにあっては
当該操作者が当該クレーン等の作業状態を確認できるに
留まり、前記実開昭61−95782号公報記載の油圧クレー
ンの異状回避装置にあっては、クレーンの油圧ポンプに
よる油圧動力操作回路を遠隔操作ボックスからの信号に
より操作可能にすると共に、前記遠隔操作ホックスに前
記油圧操作信号とは異なる電気信号を発信する第2スイ
ッチを設け、かつ、該電気信号発信回路から前記油圧ポ
ンプの吐出管回路に、前記油圧動力をアンロードする第
2電気回路を分岐させ、該第2電気回路を、前記第2ス
イッチのON操作により前記油圧ポンプの吐出圧を大気に
開放し前記第2スイッチのOFF操作により、前記油圧動
力の吐出圧の大気への開放を閉じるように構成したこと
により、油圧クレーンの異状発生回避を容易に行なえる
に留まり、また、前記実開昭62−63281号公報記載のリ
モートコントロールボックスに設けた揺動もしくは回動
可能な操作部の操作量に応じてクレーン等の作業車の油
圧アクチュエータを制御する作業車のリモートコントロ
ール装置にあっては、前記リモートコントロールボック
スの揺動もしくは回動自在な操作部には、該操作レバー
を作業車の適所に固定する固定部を設けたことにより、
コントロールレバーの固定を行なえるに留まり、さら
に、前記実開昭62−103587号公報記載のクレーンの非常
停止装置にあっては、クレーンの懸垂操作スイッチ箱に
該スイッチ箱から離間する方向に弾力付勢された操作レ
バーと、上記操作レバーの加圧時に接点が閉じ、該加圧
の解除により接点が開くタッチスイッチとを設け、該タ
ッチスイッチの接点をクレーンのモータ給電用の主電磁
開閉コイルに直列に接続したことにより、クレーン操作
中に操作スイッチ箱から手を離すことによりクレーンが
停止し、当該クレーンの暴走事故や過昇降事故等を防止
できるに留まり、上記何れの従来例にあっても、例えば
操作スイッチ箱を落下させた場合に、その操作レバーが
各種器物に当接すること等により不用意な動作発生を招
く恐れがある等の問題があった。
この発明は、このような従来例における問題点に鑑
み、クレーン等における各種アクチュエータへ圧油を供
給する各種電磁比例弁に有線又は無線により接続される
可搬式操作盤に、当該クレーン等の各種動作命令信号を
発生させる各種操作手段と、該各種操作手段の操作に基
づく当該クレーン等の動作状態におけるその安全度を表
示する安全度表示手段とを設けると共に、該各種操作手
段の操作により発生させる各種動作命令信号発生回路に
常開リミットスイッチを設け、当該クレーン等の操作者
が当該可搬式操作盤を把持して操作態勢に入った場合の
み、前記常開リミットスイッチを閉成する操作手段を、
当該可搬式操作盤のまわり把持用大凹部の頂壁部に、当
該操作手段が当該大凹部内に常時突出するように設ける
ことにより、前記のような問題点のないクレーン等の可
搬式操作盤における安全装置を提供しようとするもので
ある。
(課題を解決するための手段) この発明は、前記のような従来例の問題点を解決する
ため、クレーン等の特殊車両の可搬式操作盤に、当該ク
レーン等の特殊車両の各種操作手段及び同各種操作手段
の操作による各種動作命令信号発生回路と、当該クレー
ン等の特殊車両の各種動作状態における安全度表示手段
とを設けると共に、前記各種動作命令信号発生回路と当
該クレーン等の特殊車両の各種アクチュータへの圧油供
給量をコントロールする電磁比例弁、及び前記安全度表
示手段と特殊車両の実際動作状態における当該クレーン
等の特殊車両の安全度情報発信手段とをそれぞれ有線又
は無線により接続したクレーン等の可搬式操作盤におけ
る安全装置において、前記可搬式操作盤まわりの下側に
当該可搬式操作盤の把持用大凹部を形成し、該把持用大
凹部の頂壁部に、ばねにより当該大凹部内に突出して前
記各種動作命令信号発生回路をOFFする一方、前記ばね
に抗する押圧により該各種動作命令信号発生回路をONさ
せる常開リミットスイッチの操作手段を設けたクレーン
等の可搬式操作盤における安全装置であり、また、前記
可搬式操作盤の下側に設けた当該可搬式操作盤の把持用
大凹部の頂壁部に、その上側へ凹入する小凹部を形成
し、該小凹部に前記常開リミットスイッチの操作手段
を、ばねにより前記大凹部内に常時突出させ、前記ばね
に抗する押圧により前記小凹部内に後退させるように設
けたものであり、さらに、前記可搬式操作盤の把持用大
凹部を、当該可搬式操作盤の手前側下側の左右両側に、
当該把持用大凹部の頂壁が当該可搬式操作盤の手前側の
中央部から向側へ上昇するように形成し、かつ、該頂壁
からその上側へ凹入する小凹部を形成し、該小凹部に前
記常開リミットスイッチの操作手段を、ばねにより前記
大凹部内に常時突出させ、前記ばねに抗する押圧により
該操作手段を前記小凹部内に後退させるように設けたも
のである。
(作用) この発明は、前記のような構成を有するから、クレー
ン等の特殊車両の操作者が、当該クレーン等の可搬式操
作盤における安全装置を、その操作盤まわりの把持用大
凹部を持って、当該クレーン等の特殊車両まわりから離
れ、荷吊り位置近傍の荷役状態の視認易い位置や、当該
特殊車両による各種操作に好適な位置等へ移動した後又
は移動しながら、当該クレーンによる荷役や、特殊車両
による各種の動作状態を、直接視認すると共に、当該操
作者が当該可搬式操作盤まわりの把持用大凹部を把持す
る等、当該可搬式操作盤による積極的な操作態勢にある
場合のみ、また、障害物等との衝接による不用意な誤操
作の発生を招く恐れのない環境下において、この可搬式
操作盤上の各種操作手段の操作により、クレーンによる
荷役操作、特殊車両による各種操作等の動作命令信号
を、有無又は無線により送信し、所望の荷役その他の各
種動作等を、当該動作状態下における安全度を、当該可
搬式操作盤上の安全度表示手段により視認しながら操作
する。
(実施例) 以下、この発明に係るクレーン等の可搬式操作盤にお
ける安全装置の実施例を、第1図ないし第8図を参照し
て説明する。
20は可搬式操作盤で、この可搬式操作盤20には、クレ
ーン13の図示しない運転室近傍に設けられ、当該クレー
ン13等のブームの起伏用シリンダ、伸縮シリンダ、旋回
台の旋回モータ、ウインチモータ等の各種アクチュエー
タ14へ、油圧源16の圧油を供給する各種電磁比例弁17の
開度を、コントロールするコントロール装置19へ、当該
クレーン13の動作命令信号を発生させる操作手段22、23
・・・と、前記コントロール装置19から送信される当該
クレーンの安全度表示手段40が設けられる。
22は第1ジョイステック(操作手段)で、この第1ジ
ョイステック22はその前後(第1図では上下)動によ
り、図示しない伸縮ブームを伸縮させる操作信号を発生
し、左右(同図)動により図示しない旋回台を時計方向
又は反時計方向へ旋回させる動作命令信号を発生する。
23は第2ジョイステック(操作手段)で、この第2ジョ
イステック23は、その前後(第1図では上下)動により
荷役ロープを巻き込み、巻き戻しするようにウインチモ
ータを駆動する動作命令信号を発生し、左右(同図)動
により伸縮ブームを起伏させる動作命令信号を発生す
る。24は作業状態の切換スイッチで、該切換スイッチ24
の摘み突子24Aの位置如何により、作業状態(第2図の
上向)、フック格納状態(同図前記の右隣位)、旋回台
の組立状態(同図のさらに右隣り位置)となる。
25は荷重表示切換スイッチ、26は緊急状態発生時に対
処するための自動停止解除スイッチ、27はエンジン始動
スイッチ、28はエンジン停止スイッチ、31は電源スイッ
チ、32はLEDランプ、33は可搬式操作盤20内の気圧を一
定に維持する圧力調整弁(排気弁)、35は旋回台の旋回
ブレーキを動作状態(第1図の上向)とその動作状態を
解除(同図の下向)する切換スイッチ、36は巻き上げ速
度を高、中、低速に切換える切換スイッチ、37は非常停
止スイッチ、38は旋回台の旋回方向等を確認するための
イラスト、38Aはイラスト38のブーム表示部で、このイ
ラスト38は可搬式操作盤20の左(右側でも可)上面に表
示され、同可搬式操作盤20を当該クレーン13に対して如
何なる位置、方向に移動させた場合においても、その各
操作手段、殊に旋回台の旋回操作をする第1ジョイステ
ック22の可搬式操作盤20に対する操作方向と、旋回台の
実際旋回方向との関係とを、このイラスト38との対比に
より、この可搬式操作盤20上で確認するものでである。
40はクレーン13の安全度表示手段、41はその表示板、
42は荷重計、43は安全度目盛で、該安全度目盛43は当該
クレーン13の実際荷重が、当該動作状態における最大許
容荷重に対して安全状態にあるか否かの安全度合を、例
えば、クレーン13上のコントロール装置19により演算さ
れた安全情報(この安全情報の演算法等については、例
えば、特公昭56−47117号公報参照)に基づいて表示さ
れる。この例では、実際荷重が最大許容荷重に対して85
%末満の領域43Aを緑色、85〜100%の領域43Bを黄色、1
00%超領域43Cを赤色に色別表示した。
45は可搬式操作盤20のその手前側(第2、3図では右
側)の左右両側(第5、6図)の下部(第5図、第2、
3項では右側)に形成した、当該可搬操作盤20把持用の
大凹部で、該大凹部45の頂壁(図2、3では同大凹部45
の左側壁)は、その手前側(第2、3図では右側で、当
該可搬式操作盤20の底部側)の、当該可搬式操作盤20の
底部より上方へやや離間するほぼ中央部から、向側(第
2、3図では左側で、可搬式操作盤20の頂部側)へ上昇
する傾斜状に形成され、この傾斜する頂壁に、その上側
(第2、3図では左側)へ凹入する小凹部46が形成さ
れ、この小凹部46にはばね51により、端部(第2、3図
では上端部)常時下方(第2、3図の右側)に弾圧さ
れ、第3図の2点鎖線位48Aとなる操作手段としてのレ
バー48が軸50着される。
このレバー48のばね51による弾圧位置48Aは、第3図
鎖線のように大凹部45の傾斜する頂壁から同大凹部45内
に突出するが、その突出量は僅かで、当該大凹部45の頂
壁の手前側の下縁(第2、3図では下端の右側)を越え
ない(第3図の鎖線位置参照)ように構成することによ
り、ばね51で弾圧されて大凹部45内に前記48A位置に突
出する前記レバー48に、当該可搬式操作盤20まわりから
当該大凹部45内へ突入する異物等が不用意に衝接するの
を阻止できる。
52、53は可搬式操作盤20の左右のレバー48、48を何れ
か一方又は双方を把持、加圧する等、当該操作者による
積極的な操作体勢にある際、その(同レバー48、48の)
接片49、49により閉成される左右の常開リミットスイッ
チ、54は動作命令信号発生回路、55は可搬式操作盤20と
クレーン13車上の電源18及びコントロール装置19とを配
線57により連結するコネクタである。
次に、この実施例の作用を説明する。
まず、クレーン13車上のコントロール装置19に配線57
を介して連結されるこの可搬式操作盤20を持って、クレ
ーン13の運転席まわりから離間する荷役位置等、任意の
位置へ移動しながら又は移動した後、当該可搬式操作盤
20の一側又は両側の把握部としての大凹部45を積極的に
把持すると、該大凹部45頂壁の小凹部46に設けられたレ
バー48、48が積極的に把持されることになり、可搬式操
作盤20の動作命令信号発生回路54がONとなる。
この同動作命令信号発生回路54のON状態において、第
1ジョイステック22、第2ジイステック23等の各種操作
手段を操作することにより、ブームの起伏及び又は伸
縮、旋回台の旋回等の動作命令信号を発生させ、配線57
を介してコントロール装置19へ送信し、該コントロール
装置19において、予め設定された条件に基づいて演算さ
れた情報を電磁比例弁17の対応するものの電磁回路に送
って、その開度を相応にコントロールし、油圧源15の圧
油をアクチュエータ14の所要のものに送油し、クレーン
13により所要の荷役作業をする。
なお、図示しないが運転室内の操作手段により発生さ
せた動作命令信号を、クレーン13車上のコントロール装
置19へ送信してクレーン13を操作する場合には、この可
搬式操作盤20の動作命令信号発生回路54の電源回路31A
が、運転席まわりの電源スイッチ(図示省略)のON操作
によりOFFとなり、また、逆に可搬式操作盤20からの動
作命令信号がコントロール装置19へ送信される状態で
は、運転室側操作盤の動作命令信発生回路がOFFとなる
ように構成され、両操作盤から同時に動作命令信号が発
信される恐れはない。
また、上の説明では可搬式操作盤20をクレーン13車上
のコントロール装置19に配線57により連結する例につい
て述べたが、この可搬式操作盤20からの動作命令信号を
コントロール装置19へ、また、コントロール装置19から
の安全情報信号を可搬式操作盤20上の安全度表示手段40
の安全度目盛43へ、それぞれ確実に伝達できる限り、両
者間を無線式送受信回路構成(図示省略)にすることも
できる。
なお、左右の常開リミットスイッチ52、53のレバー4
8、48を設ける大凹部45は、可搬式操作盤20両側(第1
図の左右)の下部(第2図の右側)の左右以外の、同可
搬式操作盤20まわりの下部にその把持用大凹部として設
けてもよい。また、両側のレバー48、48付き左右の常開
リミットスイッチ52、53の何れか一方を省略することも
できるが、この場合には可搬式操作盤20上の各操作手段
22、23・・・による動作命令信号発生回路54のON、OFF
が、一方のレバー48のみにより操作される。
また、この可搬式操作盤20を、フック付レバー等の急
速係脱機構等により、クレーン13の運転席まわりに着脱
可能に設けると共に、同可搬式操作盤20を何れの位置へ
移動させた状態においても、コントロール装置19との間
で動作命令信号及び安全情報信号を送受信可能に構成す
れば、同可搬式操作盤を運転席まわりへ取付ける定位置
操作と、運転席まわりから離間する任意位置操作とを同
一の可搬式操作盤20により行え、その構造が著しく簡易
化される。
なお、前記左右の常開リミットスイッチ52、53を前記
可搬式操作盤20の両側下部の大凹部45底壁の小凹部46に
設け、かつ、その操作レバー48、48が前記頂壁部から大
凹部45内に常時突出するように構成したから、仮に、こ
の可搬式操作盤20を落下した場合等においても、左右の
常開リミットスイチ52、53が不用意に閉成される恐れが
なく、その開放状態が一層確実に維持され、誤操作を一
層確実に阻止できる。
次に、この発明に係るクレーン等の可搬式操作盤にお
ける安全装置の他の実施例を、その電源、可搬式操作盤
の左右の常開リミットスイッチ、コントロール装置等の
回路説明図を示す第9図(前記実施例の第6図に対応す
る)を参照して説明する。なお、第1図ないし第8図に
示した前記実施例と共通する部分には、同一名称及び同
一符号を用いる。
第9図において、20Aはクレーン等の可搬式操作盤
で、この可搬式操作盤20Aには、操作手段22、23・・・
電源スイッチ31、安全度表示手段40A、42、43A、左右の
常開リミットスイッチ52、53等が設けられ、その電源回
路31Aがクレーン13A車上の電源18に接続されると共に、
その操作手段22、23による動作命令信号発生回路54が配
線57により、クレーン13A車上の電磁比例弁17Aに接続さ
れ、電磁比例弁17Aの対応するものの開度が、操作手段2
2、23・・・等の操作量に比例するように操作され、油
圧源16から相応量の圧油が図示しないブームの起伏シリ
ンダ、伸縮シリンダ、旋回台の旋回モータ、ウインチモ
ータ等の各種アクチュエータ14へ送油され、クレーン13
により所要の荷役作業をする。
また、この実施例では、クレーン13車上に、前記実施
例のようなコントロール装置19が設けられていないの
で、電磁比例弁17Aを直接制御する。また、過負荷防止
本体19Aからの安全情報が、安全度表示手段40A、42、43
Aに表示される。
なお、この実施例のその余の構造及び作用は前記実施
例とほぼ同様である。
(発明の効果) (1) 可搬式操作盤をクレーン等の特殊車両の運転席
まわりから離れた任意の位置へ当該クレーン等の特殊車
両の実作者が把持して移動した後又は移動しながら、当
該操作者がクレーン等の特殊車両の実際動作状態を直接
視認する一方、当該クレーン等の特殊車両の能力限度近
傍における安全度を、可搬式操作盤の安全度表示装置に
より確認しながら、当該可搬式操作盤上の各種操作手段
により操作できるから、クレーンによる荷役等の特殊車
両の各種操作を、当該クレーン等の特殊車両の能力限界
値近傍において、当該クレーン等の特殊車両の危険状態
を招く恐れなく最大限に活用できる。
(2) 可搬式操作盤上の各種操作手段によるクレーン
等の特殊車両の動作命令信号発生回路に、当該可搬式操
作盤による操作態勢時、すなわち、当該可搬式操作盤を
当該操作者が把持した場合のみ閉成される常開リミット
スイッチを設けたから、当該可搬式操作盤の把持状態
等、当該可搬式操作盤を積極的に操作する態勢にしない
限り、当該可搬式操作盤から動作命令信号の発信される
恐れがない。
(3) 前記可搬式操作盤まわり下側の、当該可搬式操
作盤の把握用大凹部の頂壁に、ばね圧により常時当該大
凹部内に弾圧されて、前記各種動作命令信号発生回路を
常時OFFし、前記ばねに抗する押圧により後退して同各
種動作命令信号発生回路をONさせる常開リミットスイッ
チの操作手段を設けたから、仮に、当該クレーン等の特
殊車両の操作者のつまずき、転倒等によりこの可搬式操
作盤を地上に落したり、この可搬式操作盤まわりに障害
物が近接した場合等においても、前記常開リミットスイ
チの操作手段が、この可搬式操作盤の前部下側に形成さ
れた大凹部まわり、すなわち当該可搬式操作盤自体によ
り保護され、同操作手段が不用意に移動して誤操作信号
を発信する恐れがない。
(4) 前記可搬式操作盤まわり下側の把握用大凹部の
頂壁に小凹部形成し、該小凹部にばねにより前記大凹部
内に押圧されて前記各種動作命令信号発生回路を常時OF
Fし、前記ばねに抗する押圧により同小凹部内に後退し
て同各種動作命令信号発生回路をONさせる常開リミット
スイッチの操作手段を設けたから、前記常開リミットス
イチの操作手段が、一層効果的に保護され、同操作手段
の不用意な移動に基づく誤操作信号を発信される恐れが
ない。
(5) 前記可搬式操作盤の左右両側の手前側の下側
に、頂壁が当該可搬式操作盤の頂部側に向って上昇する
頂壁を有する把握用大凹部を形成すると共に、該大凹部
の頂壁に小凹部を形成し、該小凹部に当該可搬式操作盤
に設けた当該クレーン等の特殊車両の各種動作命令信号
発生回路の電源スイッチと前記各種操作手段との間に設
けた、左右一対の常開リミットスイッチの操作レバーを
設け、該操作レバーをばねにより前記大凹部内に突出さ
せるように常時弾圧させたから、大凹部内に常時突出す
る操作レバーに、当該大凹部内に突入する異物等が不用
意に衝接するのを、当該可搬式操作盤の手前側の大凹部
の頂壁の下縁により阻止できる外、係る操作レバーまわ
りの保護機能を有するこの可搬式操作盤の設計自由度が
向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は、この発明に係るクレーン等における
可搬式操作盤の一実施例を示し、第1図はその平面図、
第2図はその一部を切除して示す側面図、第3図はその
常開リミットスイッチ部の拡大側面図、第4図は常開リ
ミットスイッチ部のレバー部の拡大裏面図、第5図は可
搬式操作盤の正面図、第6図は第2図のVI−VI線に沿う
断面図、第7図は第1図のVII−VII線に沿う部面図、第
8図は電源、可搬式操作盤の左右の常開リミットスイッ
チ、コントロール装置等の回路説明図、第9図はこの発
明の他の実施例の電源、可搬式操作盤の左右の常開リミ
ットスイッチ、電磁比例弁等の回路説明図、第10図は従
来の電気ホイストの説明図である。 (符号の名称) 13……クレーン 14……アクチュエータ 17、17A……電磁比例弁 18、18A……電源 19……コントロール装置 19A……過負荷防止装置本体 20、20A……箱状横長可搬式操作盤 22……第1ジョイステック(操作手段) 23……第2ジョイステック(操作手段) 24……作業状態切換スイッチ 24A……切換スイッチ24の摘み突子 25……荷重表示切換スイッチ 26……自動停止解除スイッチ 27……エンジン始動スイッチ 31……電源スイッチ 32……LEDランプ 33……圧力調整弁(排気弁) 35……切換スイッチ(旋回ブレーキの作動状態) 36……切換スイッチ(巻き上げ速度) 37……非常スイッチ 38……イラスト 38A……イラスト38のブーム表示部 40……安全度表示手段 41……表示板 42……荷重計 43……安全度目盛 43A……実際荷重が最大許容荷重の85%未満領域 43B……実際荷重が最大許容荷重の85〜100%領域 43C……実際荷重が最大許容荷重の100%超過領域 45……大凹部 46……小凹部 48……レバー 49……接片 50……(取付)軸 52……左常開リミットスイッチ 53……右常開リミットスイッチ 54……動作命令信号発生回路 55……コネクタ 57……配線

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クレーン等の特殊車両の可搬式操作盤に、
    当該クレーン等の特殊車両の各種操作手段及び同各種操
    作手段の操作による各種動作命令信号発生回路と、当該
    クレーン等の特殊車両の各種動作状態における安全度表
    示手段とを設けると共に、前記各種動作命令信号発生回
    路と当該クレーン等の特殊車両の各種アクチュータへの
    圧油供給量をコントロールする電磁比例弁、及び前記安
    全度表示手段と特殊車両の実際動作状態における当該ク
    レーン等の特殊車両の安全度情報発信手段とをそれぞれ
    有線又は無線により接続したクレーン等の可搬式操作盤
    における安全装置において、前記可搬式操作盤まわりの
    下側に当該可搬式操作盤の把持用大凹部を形成し、該把
    持用大凹部の頂壁部に、ばねにより当該大凹部内に突出
    して前記各種動作命令信号発生回路をOFFする一方、前
    記ばねに抗する押圧により該各種動作命令信号発生回路
    をONさせる常開リミットスイッチの操作手段を設けたこ
    とを特徴とするクレーン等の可搬式操作盤における安全
    装置。
  2. 【請求項2】前記可搬式操作盤の下側に設けた当該可搬
    式操作盤の把持用大凹部の頂壁部に、その上側へ凹入す
    る小凹部を形成し、該小凹部に前記常開リミットスイッ
    チの操作手段を、ばねにより前記大凹部内に常時突出さ
    せ、前記ばねに抗する押圧により前記小凹部内に後退さ
    せるように設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のクレーン等の可搬式操作盤における安全装置。
  3. 【請求項3】前記可搬式操作盤の把持用大凹部を、当該
    可搬式操作盤の手前側下側の左右両側に、当該把持用大
    凹部の頂壁が当該可搬式操作盤の手前側の中央部から向
    側へ上昇するように形成し、かつ、該頂壁からその上側
    へ凹入する小凹部を形成し、該小凹部に前記常開リミッ
    トスイッチの操作手段を、ばねにより前記大凹部内に常
    時突出させ、前記ばねに抗する押圧により該操作手段を
    前記小凹部内に後退させるように設けたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項記載のクレーン等の可搬式操作
    盤における安全装置。
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