JP2673660B2 - 使用済紙タオル圧縮収容装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、主にホテルやデパート
や集会所等人の多く集まる場所の手洗場に使用される使
用済紙タオル圧縮収容装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】使用済紙タオルを収容する従来の容器
は、蓋が開閉できる単なるゴミ箱が一般に多く使用され
ていたが、使用済紙タオルは大変嵩張るのですぐにゴミ
箱が一杯になって度々捨て無ければならないといった管
理上の難点があり、この難点を解消するために実開平５
−５８０９９号公報に、溜まった使用済紙タオルを平素
はプレス板が押さえていて、使用時にペダルを踏むこと
によりプレス板が持ち上げられるとともに使用済紙タオ
ルの投入口を開くようにして使用済紙タオルをプレスす
るものが開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記した従来の加圧式
使用済紙タオル圧縮収容装置は単にプレス板の自重によ
りプレスするのみであり、しかもこのプレス板はペダル
を踏むだけで簡単に持ち上げられる程度の重さでなけれ
ばならないから、強いプレス力を得ることはできず、か
なり頻繁に取り出して捨てる必要があるとともに、使用
に当たってペダルを踏まなければならない負担がかかる
といった難点があった。

【０００４】本発明の目的は、上記した従来のペダル式
プレスによるものの難点を解消して、強力な動力プレス
により大量に収容できる使用済紙タオル圧縮収容装置を
提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
のこの発明は、上端中央に、使用済紙タオルを投入する
投入筒を垂下して設けた外箱内の上記投入筒の下方に、
上端を開口した収容箱を出し入れ可能に内蔵し、上記外
箱の内部で上記収容箱の上方に、この収容箱に溜まった
使用済紙タオルを押圧するための上記投入筒に昇降可能
に嵌装する案内筒を備えているプレス板と、このプレス
板を昇降させるためのモーターと、このモーターにより
駆動されて上記プレス板を昇降させる歯車とリンクを組
み合わせた昇降手段と、上記収容箱の上端よりはみ出る
まで溜まった使用済紙タオルを検出するセンサーと、こ
のセンサーからの信号により上記プレス板を下降させプ
レスした後元の位置に戻す動作を制御する制御手段とを
備えている、使用済み紙タオル圧縮収容装置である。

【０００６】

【作用】使用済紙タオルが収容箱に一杯になると、これ
をセンサーが検出しモーターを起動してプレス板を昇降
手段により下降させて嵩張っている使用済紙タオルを自
動的にプレスして圧縮する。

【０００７】

【実施例】以下この発明を、例示図面を参照として詳細
説明する。図１は本発明の一例を示す中央断面図で、こ
の図１のＡ−Ｂ線断面を図２に示し、図２のＣ−Ｄ線断
面を図３に示している。

【０００８】図において（１）は外箱で、縦長四角形に
形成されて上端中央に角筒状の使用済紙タオルを投入す
るための投入筒（２）が垂下して設けてあり、正面下部
には扉（３）が取り付けてある。（４）は上端が開放さ
れている収容箱で、外箱（１）内の投入筒（２）の下方
に位置して扉（３）から出し入れできる。

【０００９】（５）はプレス板で、ほぼ四角形の板の中
央に四角形の中抜孔を持ち、この中抜孔から直立して上
記投入筒（２）の外側に昇降自在に嵌まる案内筒（６）
を備えているとともに、この案内筒（６）の前後のプレ
ス板（５）上に直立した一対の第２歯車取付板（７），
（７ａ）が平行して取り付けてある。

【００１０】（８）は昇降手段基板で、外箱（１）内の
上部にあって投入筒（２）を中央に貫通させ、前後端を
下向きに折り曲げた第１歯車取付部（８ａ），（８Ｂ）
が平行して形成されており、ブラケット（９），（９
ａ）を介して外箱（１）に取り付けてある。（１０）は
モーターで、昇降手段基板（８）上の投入筒（２）の側
方にモーター取付板（１１）を介して取り付けてある。

【００１１】（１２）はスプロケットで、第１歯車取付
部（８ａ），（８ｂ）を貫通して回転自在に支持されて
いる駆動軸（１３）の一端に取り付けられて第１歯車取
付部（８ａ）の外側に位置し、モーター（１０）からチ
ェーン（１４）を介して駆動され、この駆動軸（１３）
の前後の第１歯車取付部（８ａ），（８ｂ）の内側に接
近して２個の小歯車（１５）が取り付けてある。

【００１２】（１６），（１６ａ）は第１歯車で、モジ
ュール及び歯数の同一のものが互いに噛み合って第１歯
車取付部（８ａ），（８ｂ）の内側に１組づつがそれぞ
れ投入筒（２）の中心線に対して左右対称に軸支され、
一方の第１歯車（１６）には上記した小歯車（１５）が
噛み合っている。そしてこの第１歯車（１６），（１６
ａ）の側面には、軸心部から放射状に所定長さの第１ア
ーム（１７），（１７ａ）がそれぞれ対称的に取り付け
てあり、このうち第１歯車（１６）に取り付けた第１ア
ーム（１７）には小歯車（１５）との干渉を避けるため
の凹部（１８）が設けてある。

【００１３】（１９），（１９ａ）は第２歯車で、上記
第１歯車と同一のものが互いに噛み合って一対の第２歯
車取付板（７），（７ａ）の外側に１組づつがそれぞれ
案内筒（６）の中心線に対して左右対称に軸支されてい
る。この第２歯車（１９），（１９ａ）には軸心部から
放射状に上記第１アーム（１７），（１７ａ）と同じ長
さの第２アーム（２０），（２０ａ）がそれぞれ対称的
に取り付けてあり、この第２アーム（２０），（２０
ａ）と前記第１アーム（１７），（１７ａ）の先端同士
が回動自在に連結されている。

【００１４】以上の説明中で昇降手段は、昇降手段基板
（８）、第１歯車取付部（８ａ），（８ｂ）、スプロケ
ット（１２）、駆動軸（１３）、小歯車（１５）、第１
歯車（１６），（１６ａ）、第１アーム（１７），（１
７ａ）、第２歯車（１９），（１９ａ）、第２アーム
（２０），（２０ａ）、第２歯車取付板（７），（７
ａ）から成っている。

【００１５】（２１），（２１ａ）はセンサーで、図１
に示す如く昇降手段基板（８）から垂下した左右一対の
センサー取付板（２２），（２２ａ）の下端にそれぞれ
取り付けられ、収容箱（４）の上端と上昇したプレス板
（５）との間に位置して収容箱（４）の上端よりはみ出
るまで溜まった使用済紙タオル（２５）を検出するもの
である。

【００１６】（２３）は制御手段で、昇降手段基板
（８）上で案内筒（６）の側方に取り付けてあり、プレ
ス板（５）の昇降を制御するものである。（２４）はス
イッチ板で、図４に示す如く前面上部に取り付けられ、
電源スイッチと、運転・停止スイッチと、プレス板
（５）を手動で昇降させるための手動スイッチと、ヒュ
ーズとが組み込まれている。

【００１７】以上で構成の説明を終わり、続いて作用を
説明する。スイッチ板（２４）の電源スイッチと運転ス
イッチを０Ｎして使用状態に入り、平常時は図１に示す
如くプレス板（５）は最上位にあって静止している。使
用済紙タオル（２５）を上端の投入筒（２）から投入す
る。

【００１８】投入された使用済紙タオル（２５）は収容
箱（４）に入るが、嵩張っているため短時間で収容箱
（４）に一杯に溜まって図１の状態にはみ出すことにな
る。このはみ出した使用済紙タオル（２５）をセンサー
（２１），（２１ａ）が検出してその検出信号を制御手
段（２３）に送る。

【００１９】そうすると制御手段（２３）からの指令に
よりモーター（１０）が一定回転角度だけ回転して、チ
ェーン（１４）・スプロケット（１２）・駆動軸（１
３）・小歯車（１５）を経て第１歯車（１６），（１６
ａ）を所定角度だけ互いに反対方向に回転させて第１ア
ーム（１７），（１７ａ）が回動する。そうすると第１
アーム（１７），（１７ａ）と先端同士が連結している
第２アーム（２０），（２０ａ）が回動して第２歯車
（１９），（１９ａ）を回転させながら第２歯車取付板
（７），（７ａ）とともにプレス板（５）が投入筒
（２）に沿ってパンタグラフ作用により押し下げられて
第２図の如く使用済紙タオル（２５）をプレスして収容
箱（４）内に圧縮する。

【００２０】続いて、モーター（１０）が逆回転して第
１歯車（１６），（１６ａ）を所定角度だけ互いに逆方
向に回転させ、プレス板（５）を図１に示す元の位置に
復帰させて停止する。このプレス板（５）の昇降は、セ
ンサー（２１），（２１ａ）が収容箱（４）から上には
み出した使用済紙タオル（２５）を検出する毎に自動的
に働くものである。このようにして数回プレスして収容
箱（４）にほぼ一杯に詰まったら扉（３）を開いて収容
箱（４）を取り出し、使用済紙タオル（２５）を廃棄し
て収容箱（４）を再び元に戻すものである。

【００２１】なお、上記実施例では昇降手段としてパン
タグラフ式のものを示したが、これに限定するものでな
く例えば、クランク式、ねじ式、シリンダー式等を採用
することも可能である。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したこの発明に係わる使用済紙
タオル圧縮収容装置によれば、使用済紙タオル収容箱に
一杯になれば自動的に動力により強くプレスされるので
大量に収容することができるため、度々廃棄処理する必
要がなくなって管理費を大幅に低減することができると
ともに、利用者に対しては投入口が上端中央に大きく開
口しているため投入口の蓋を開くこともペダルを踏むこ
とも一切不要で、利用者に負担をかけないとともに、危
険性が全くないといった効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明使用済紙タオル圧縮収容装置の実施例を
示す中央縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ｂ断面図である。

【図３】図２のＣ−Ｄ線断面図で、使用済紙タオルのプ
レス状態を示している。

【図４】全体斜視図である。

【符号の説明】

１ 外箱 ２ 投入筒 ３ 扉 ４ 収容箱 ５ プレス板 ６ 案内筒 ７ 第２歯車取付板（昇降手段） ７ａ 第２歯車取付板（昇降手段） ８ 昇降手段基板（昇降手段） ８ａ 第１歯車取付部（昇降手段） ８ｂ 第１歯車取付部（昇降手段） １０ モーター １２ スプロケット（昇降手段） １３ 駆動軸（昇降手段） １４ チェーン １５ 小歯車（昇降手段） １６ 第１歯車（昇降手段） １６ａ 第１歯車（昇降手段） １７ 第１アーム（昇降手段） １７ａ 第１アーム（昇降手段） １９ 第２歯車（昇降手段） １９ａ 第２歯車（昇降手段） ２０ 第２アーム（昇降手段） ２０ａ 第２アーム（昇降手段） ２１ センサー ２１ａ センサー ２３ 制御手段

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端中央に、使用済紙タオルを投入する
   投入筒を垂下して設けた外箱内の上記投入筒の下方に、
   上端を開口した収容箱を出し入れ可能に内蔵し、上記外
   箱の内部で上記収容箱の上方に、該収容箱に溜まった使
   用済紙タオルを押圧するための上記投入筒に昇降可能に
   嵌装する案内筒を備えているプレス板と、該プレス板を
   昇降させるためのモーターと、該モーターにより駆動さ
   れて上記プレス板を昇降させる歯車とリンクを組み合わ
   せた昇降手段と、上記収容箱の上端よりはみ出るまで溜
   まった使用済紙タオルを検出するセンサーと、該センサ
   ーからの信号により上記プレス板を下降させプレスした
   後元の位置に戻す動作を制御する制御手段とを備えてい
   ることを特徴とする、使用済み紙タオル圧縮収容装置。