JP2673576B2 - 流動性粉体及びその製造方法 - Google Patents

流動性粉体及びその製造方法

Info

Publication number
JP2673576B2
JP2673576B2 JP10422289A JP10422289A JP2673576B2 JP 2673576 B2 JP2673576 B2 JP 2673576B2 JP 10422289 A JP10422289 A JP 10422289A JP 10422289 A JP10422289 A JP 10422289A JP 2673576 B2 JP2673576 B2 JP 2673576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
powder
metal salt
polyvalent metal
octacocenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10422289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02282390A (ja
Inventor
孝 今村
富裕 黒崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP10422289A priority Critical patent/JP2673576B2/ja
Publication of JPH02282390A publication Critical patent/JPH02282390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2673576B2 publication Critical patent/JP2673576B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は含水流動性粉体、更に詳細には多量の水を含
有した状態で良好な流動性を有し、かつその状態が長期
間持続できる、農業や洗浄剤等の水分保持機能が要求さ
れる分野において有用な含水流動性粉体及びその製造方
法に関する。
〔従来の技術及びその課題〕
従来より、疎水性化合物と多量の水との混合物であり
ながら、外観上は流動性を有する粉末状態である粉体
(以下「含水流動性粉体」と称する)は、多くの機能が
期待されている。例えば、含水流動性粉体を使用すれ
ば、それに含まれる水の蒸散が抑制でき、水分が保持で
きるのみならず、単独で使用すると蒸発、拡散により直
ちに周囲へ散逸してしまうような各種機能を有する物質
を含水流動性粉体として用いれば、拡散抑制を容易に行
なうことができる。また、含有させる物質が粘稠な液体
の場合はハンドリングの向上が可能となる。
従来、この様な含水流動性粉体を得る方法として、例
えば疎水性シリカ粒子と水とを混合すると、流動性のあ
る粉体が得られ、植物の発芽を促進させる水分保持剤な
どに利用出来ることが知られているが、疎水性シリカ自
体安価な化合物ではなく、コスト等の点で汎用性のある
含水粉体とは言い難い。また、代表的な疎水性化合物と
して知られている脂肪酸金属塩は、水と混合し強く振と
うした場合粉末状態となることが知られているが、脂肪
酸金属塩は水と分離しやすく、経時的に安定な含水粉体
を形成しないという問題があった。
そこで、安価な疎水性化合物からなる、水を多量に含
むことができかつ経時的に安定な含水流動性粉体の開発
が望まれていた。
〔課題を解決するための手段〕
斯かる実状において本発明者らは鋭意研究した結果、
特定比率のアルキルリン酸多価金属塩と水との混合物に
対して撹拌により剪断力を加えれば、アルキルリン酸多
価金属塩が多量の水分を含有し、安定な含水流動性粉体
を形成することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明はアルキルリン酸多価金属塩及び水
を主成分とし、アルキルリン酸多価金属塩と水との重量
比率が20/80〜95/5であることを特徴とする含水流動性
粉体(ただし、外用として使用されるものを除く)、並
びにアルキルリン酸多価金属塩と水とを重量比率20/80
〜95/5の割合で混合し、次いで撹拌することを特徴とす
る含水流動性粉体の製造方法を提供するものである。
本発明に用いられるアルキルリン酸多価金属塩は、下
記一般式(I)または(II) (式中、R1、R2及びR3は炭素数6〜38の飽和又は不飽和
の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を、X1、X2及びX3は水
素、アルカリ金属又はアミンを示す) で表わされるアルキルリン酸に一般式(III) MmYn (III) (式中、Mは多価金属を、Yは有機又は無機アニオン
を、m及びnはY及びMの原子価に対応する整数を示
す) で表わされる金属塩と反応させることにより製造するこ
とができる。
例えば、特公昭42−12646号又は特開昭53−84919号に
記載の方法に従って、X1〜X3がアルカリ金属又はアミン
である(I)、又は(II)の化合物に(III)式の化合
物を反応させれば、次の一般式(IV)又は(V)で表わ
されるアルキルリン酸金属塩を得ることができる。
(式中、lはMの原子価を示し、R1,R2,R3及びMは前記
と同じ) また、特開昭60−248605号に記載の方法に従って、
(I)式中、X1がアルカリ金属で、X2が水素であるモノ
アルキルリン酸のモノアルカリ金属塩に(III)式の化
合物を反応させると、次の一般式(VI)で表わされるア
ルキルリン酸金属塩を得ることができる。
(式中、R1は前記と同じ。M′はアルカリ土類金属又は
2価の遷移金属を示す) これらの(IV)〜(VI)で表わされるアルキルリン酸
金属塩は何れも本発明において使用することができる
が、含水流動性粉体の安定性の観点から(VI)のアルキ
ルリン酸金属塩が特に好適である。
(I)及び(II)式中のR1〜R3で表わされる炭化水素
基は、飽和又は不飽和の直鎖又は分岐鎖状のもので、炭
素数6〜38のものであるが、就中直鎖の炭素数10以上の
ものが好ましい。炭素数が6より小さいと、アルキルリ
ン酸金属塩自体が粘着性を示し、かつ疎水性も充分でな
くなるため、安定な含水流動性粉体を形成することが困
難となる。斯かる炭化水素基としては、例えばデシル、
ドデシル、ウンデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシ
ル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシ
ル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサ
コシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、ト
リアコンチル、ヘントリアコンチル、ドトリアコンチ
ル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ドデセニル、ウ
ンデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデ
セニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセ
ニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニ
ル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル、ペン
タコセニル、ヘキサコセニル、ヘプタコセニル、オクタ
コセニル、ノナコセニル、トリアコンテニル、ヘントリ
アコンテニル、ドトリアコンテニル基等が挙げられる。
(I)及び(II)式中のX1〜X3としては、水素;カリ
ウム、ナトリウム等のアルカリ金属;モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ト
リイソプロパノールアミン、モルホリン、アルギニン等
のアミンが挙げられる。
また、(III)式で表わされる金属塩のMはアルカリ
金属以外の金属であり、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土
類金属;Zn、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cd、Pb、Cr、Ti等の
2価の遷移金属;Al等が挙げられるが、就中Ca、Mg、B
a、Znが特に好ましい。また、Yとしては、ハロゲン、S
O4、NO3、CO3、PO4、OH等の無機アニオン;酢酸、プロ
ピオン酸、クエン酸等の有機カルボン酸のアニオンが挙
げられるが、就中ハロゲン、SO4、PO4、NO3、CO3が特に
好ましい。そして(III)式で表わされる金属塩は水溶
性のものが好ましく、その中でもCaCl2、MgCl2、ZnC
l2、ZnSO4、MgSO4等が好適である。
このようにして得られたアルキルリン酸多価金属塩は
単独でまた2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
本発明において、アルキル多価金属塩と水との混合比
率は20/80〜95/5であり、好ましくは40/60〜90/10であ
る。混合比率が95/5より大きい場合は含水流動性粉体と
しての機能が発現されず、また20/80より小さい場合は
水が分離するなどの問題が生じる。
また、本発明においては含水流動性粉体の形成を阻害
されない範囲で、水と自由に混合できる液状物質を添
加、混合する事も可能である。斯かる液状物質としては
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノール等の低級アルコール;グリセリン、プ
ロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、エチレン
グリコール、ポリエチレングリコール等のポリオールな
どが挙げられる。これらは単独または2種以上組み合わ
せて用いる事ができる。また、含水流動性粉体の形成を
阻害しない範囲で、水溶性の無機塩または有機塩、各種
粉体を混合する事も可能である。
本発明の含水流動性粉体は、アルキルリン酸多価金属
塩と水とを混合するだけでは得られず、その製造に際し
ては、強く撹拌することにより剪断力をかけて水を分
散、微粒子化する事が必要である。撹拌は例えば、ニー
ダー、パドルミキサー、リボンミキサー、カッターミキ
サー、ヘンシェルミキサー、ブレンダー、乳鉢などで強
く撹拌することにより行なわれる。また、一般式(I)
または(II)で示されるアルキルリン酸またはその塩の
水溶液に一般式(III)で示される金属塩を加えてアル
キルリン酸多価金属塩を生成させる際に、反応系の溶媒
とアルキルリン酸多価金属塩との比率を予め含水流動性
粉体を形成する値に設定すれば、アルキルリン酸多価金
属塩の生成と同時に含水流動性粉体を形成させる事も可
能である。
本発明の含水流動性粉体は水及び水層に溶解した物質
の蒸散の抑制、水分及び油分の吸収等様々な機能を有し
ており、各種分野において利用可能である。例えば、含
水流動性粉体が水分及び油分を吸収できる事から粉体洗
浄剤として、また殺虫有効成分などを含有させた含水流
動性粉体を調製し粉体殺虫剤として、また水分の蒸散を
制御できる事から動植物用の水分保持剤として利用する
ことができる。特に殺虫有効成分、農薬などの生理活性
物質を含有した含水流動性粉体は、生理活性物質が取扱
いが容易な形態で散布できるだけでなく、生理活性物質
の活性を発現させる為の重要な要素である水を容易に蒸
散させない形態で生理活性物質と共存させることができ
るなどの特徴を有している。本発明の生理活性物質とし
ては、合成ピレスロイド、有機リン酸エステル、カーバ
メートなどが用いられ、具体的には例えば、フェンバレ
レート(fenvalerate)、フルバリネート(fluvalinat
e)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、フェンピ
リスリン(fenpyrithrin)、フェンプロパスリン(fenp
ropathrin)などが挙げられる。これらの生理活性物質
は、疏水性の高いアルキルリン酸多価金属塩に含浸され
た形態で、含水流動性粉体を形成すると考えられる。含
水流動性粉体と生理活性物質との重量比率は任意に選択
することが出来るが、通常99.9/0.1〜50/50の範囲で用
いられる。
斯かる生理活性物質を含有する含水流動性粉体は、ア
ルキルリン酸多価金属塩、水及び生理活性物質を混合せ
しめ、次いで撹拌するか、又はアルキルリン酸多価金属
塩と水とを主成分とする流動性粉体に整理活性物質を混
合して、次いで撹拌することにより得られる。
尚、本発明の含水流動性粉体には含水流動性粉体の形
成を阻害しない範囲で他の任意成分、例えば各種油剤、
界面活性剤、薬効成分、防腐剤、酸化防止剤、香料等を
必要に応じて配合することもできる。
〔作用及び効果〕
斯くして得られる本発明の含水流動性粉体は、安価な
疏水性化合物をベースとして、水を多量に含み、かつ安
定性及び流動性が良好であるなどの特徴を有しており、
水及び水層に溶解した物質の蒸散の抑制、水層に溶解し
た物質の散布、水分及び油分の吸収などの機能を示すた
め、粉体洗浄剤、粉体殺虫剤、水分保持剤などとして利
用可能なものである。
〔実施例〕
以下に実施例及び試験例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
実施例1 モノラウリルリン酸Ca塩をベースとする含水流動性粉体
の製造: 反応器にNaOH15.4g(0.38モル)、水540gとエタノー
ル60gを入れ30℃で混合した。これにモノラウリルリン
酸(分子量266)100g(0.376モル)を加え、50℃で混
合、中和した。次いでCaCl2・2H2O27.5g(0.188モル)
を水100gに溶解させた水溶液を徐々に滴下した。さらに
60℃で1時間混合し、反応を完了させた。次いで反応液
を30℃まで冷却後、ろ過し、ケークを水500gで3回、ア
セトン400gで1回洗浄してからケークを乾燥させ、白色
粉体97gを得た。この白色粉体55gに、水45gを加え、カ
ッターミキサーで撹拌混合すると、外観は粉末状であ
り、流動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥減量
(1g、105℃、2時間(以下同条件で測定した。))を
測定すると、43.4%であった。
尚、ここで乾燥減量は粉体中に含有される水分含量を
示す。
実施例2 モノラウリルリン酸Ca塩をベースとする含水流動性粉体
の製造: 反応器にNaOH15.4g(0.38モル)、水150gを入れ30℃
で混合した。これにモノラウリルリン酸(分子量266)1
00g(0.376モル)を加え、60℃で混合し、中和した。次
いでCaCl2・2H2O27.5g(0.188モル)を水100gに溶解さ
せた水溶液を徐々に滴下した。さらに60℃にて1時間カ
ッターミキサーで撹拌混合したところ、外観は粉末状で
あり、流動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥減
量を測定すると59.2%であった。
実施例3 モノステアリルリン酸Ca塩をベースとする含水流動性粉
体の製造: 反応器にNaOH11.5g(0.288モル)、水540gとエタノー
ル60gを入れ、30℃で混合した。これにモノステアリル
リン酸(分子量350)100g(0.286モル)を加え、75℃で
混合し、中和した。次いでCaCl2・2H2O20.9g(0.143モ
ル)を水に溶解させた水溶液を徐々に滴下した。75℃で
1時間混合し、反応を完了させた。次いで反応液を30℃
まで冷却後、ろ過し、ケークを水500gで3回、アセトン
400gで1回洗浄してからケークを乾燥させ、白色粉体96
gを得た。この白色粉体60gに、水40gを加え、ヘンシェ
ルミキサーで撹拌混合すると、外観は粉末状であり、流
動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥減量を測定
すると、37.3%であった。
実施例4 モノラウリルリン酸Mg塩をベースとする含水流動性粉体
の製造: 反応器にNaOH15.4g(0.38モル)、水200gとエタノー
ル50gを入れ30℃で混合した。これにモノラウリルリン
酸(分子量266)100g(0.376モル)を加え、50℃で混合
し、中和した。次いでMgCl2・6H2O38.2g(0.188モル)
を水100gに溶解させた水溶液を徐々に滴下した。さらに
60℃で1時間混合し、反応を完了させた。次いで反応液
を30℃まで冷却後、ろ過し、ケークを水500gで3回、ア
セトン400gで1回洗浄してからケークを乾燥させ、白色
粉体102gを得た。この白色粉体65gに、水35gを加え、カ
ッターミキサーで撹拌混合すると、外観は粉末状であ
り、流動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥減量
を測定すると、34.2%であった。
実施例5 モノラウリルリン酸Ba塩をベースとする含水流動性粉体
の製造: 反応器にNaOH15.4g(0.38モル)、水200gとエタノー
ル50gを入れ30℃で混合した。これにモノラウリルリン
酸(分子量266)100g(0.376モル)を加え、50℃で混合
し、中和した。次いでBaCl2・2H2O45.9g(0.188モル)
を水100gに溶解させた水溶液を徐々に滴下した。さらに
60℃で1時間混合し、反応を完了させた。次いで反応液
を30℃まで冷却後、ろ過し、ケークを水500gで3回、ア
セトン400gで1回洗浄してからケークを乾燥させ、白色
粉体102gを得た。この白色粉体65gに、水35gを加え、カ
ッターミキサーで撹拌混合すると、外観は粉末状であ
り、流動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥減量
を測定すると、33.6%であった。
実施例6 モノラウリルリン酸Zn塩をベースとする含水流動性粉体
の製造: 反応器にNaOH15.4g(0.38モル)、水540gとエタノー
ル60gを入れ30℃で混合した。これにモノラウリルリン
酸(分子量266)100g(0.376モル)を加え、50℃で混合
し、中和した。次いでZnSO4・7H2O54.0g(0.188モル)
を水100gに溶解させた水溶液を徐々に滴下した。さらに
60℃で1時間混合し、反応を完了させた。次いで反応液
を30℃まで冷却後、ろ過し、ケークを水500gで3回、ア
セトン400gで1回洗浄してからケークを乾燥させ、白色
粉体96gを得た。この白色粉体75gに、水25gを加え、カ
ッターミキサーで撹拌混合すると、外観は粉末状であ
り、流動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥減量
を測定すると、24.3%であった。
実施例7 ジセチルリン酸Ca塩をベースとする含水流動性粉体の製
造: 反応器にNaOH7.33g(0.183モル)、水200gとエタノー
ル200gを入れ30℃で混合した。これにジセチルリン酸
(分子量546)100g(0.183モル)を加えて混合し、中和
した。次いでCaCl2・2H2O13.4g(0.092モル)を水100g
に溶解させた水溶液を徐々に滴下した。60℃で1時間混
合し、反応を完了させた。次いで反応液を30℃まで冷却
後、ろ過し、ケークを水500gで3回、アセトン400gで1
回洗浄してからケークを乾燥させ、白色粉体103gを得
た。この白色粉体70gに、水30gを加え、カッターミキサ
ーで撹拌混合すると、外観は粉末状であり、流動性のあ
る粉体が得られた。この粉体の乾燥減量を測定すると、
28.7%であった。
実施例8 エトフェンプロックスを含有した含水流動性粉体の製
造: 反応器にNaOH15.4g(0.38モル)、水150gを入れ30℃
にてニーダーで混合した。これにモノラウリルリン酸
(分子量266)100g(0.376モル)、エトフェンプロック
ス98gを加え、75℃で混合した。次いでCaCl2・2H2O27.5
g(0.188モル)を水100gに溶解させた水溶液を徐々に滴
下した。さらに60℃で1時間混合した所、外観は粉末状
であり、流動性のある粉体が得られた。この粉体の乾燥
減量を測定すると、48.5%であった。
比較例1 ステアリン酸Ca塩70gに、水30gを加え、カッターミキ
サーで撹拌混合すると、外観は粉末状であり、流動性の
ある粉体が得られた。この粉体の乾燥減量を測定する
と、29.4%であった。
試験例1 実施例1〜7及び比較例1で得られた含水流動性粉体
を密閉型のサンプル瓶に入れ、25℃にて1年間保存し、
外観の観察及び粉体の乾燥減量を測定した。尚、乾燥減
量の測定は実施例1に記載した条件で行ない、乾燥減量
は粉体に含有される水分量を示す。また、水が分離して
いる場合の乾燥減量の測定は粉体部分のみを取り出して
行なった。その結果を表1に示す。
以上の結果より、本発明の含水流動性粉体は比較例に
比べ、1年後においても多量の水を保持できることがわ
かる。
試験例2 実施例8の含水流動性粉体を用いて、その殺虫効果を
試験した。その結果を表2に示す。
(1) 試験薬剤 ・実施例8の含水流動性粉体 ・エトフェンプロックス20%乳剤(乳化剤:アルキルベ ンゼンスルホン酸Ca塩/ノニルフェノール系非イオン 活性剤) (2) 試験昆虫 ハスモンヨトウ4週令幼虫を室内にて累代飼育してい
るものを供試した。
(3) 試験方法 実施例8の含水流動性粉体は実施例1の含水流動性粉
体で混合希釈し、エトフェンプロックス20%乳剤は水で
希釈して用いた。シャーレに試験昆虫30頭と含水粉体及
び希釈液の各々を入れ、10〜30秒浸漬する。次に試験昆
虫を取り出して、カップに入れ48時間後に生死虫を調査
した。
以上の結果より、本発明の含水流動性粉体は従来の乳
剤に比べ、優れた効果を有することがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/00 C09K 3/00 V C11D 3/36 C11D 3/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキルリン酸多価金属塩及び水を主成分
    とし、アルキルリン酸多価金属塩と水との重量比率が20
    /80〜95/5であることを特徴とする含水流動性粉体(た
    だし、外用として使用されるものを除く)。
  2. 【請求項2】アルキルリン酸多価金属塩が、次の一般式
    (I)または(II) (式中、R1、R2及びR3は炭素数6〜38の飽和又は不飽和
    の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を、X1、X2及びX3は水
    素、アルカリ金属又はアミンを示す) で表わされるアルキルリン酸に一般式(III)、 MmYn (III) (式中、Mは多価金属を、Yは有機又は無機アニオン
    を、m及びnはY及びMの原子価に対応する整数を示
    す) で表わされる金属塩を反応させて得られるものである請
    求項1記載の含水流動性粉体。
  3. 【請求項3】更に、生理活性物質を含有する請求項1又
    は2記載の含水流動性粉体。
  4. 【請求項4】アルキルリン酸多価金属塩と水とを重量比
    率20/80〜95/5の割合で混合し、次いで撹拌することを
    特徴とする請求項1、2又は3記載の含水流動性粉体の
    製造方法。
JP10422289A 1989-04-24 1989-04-24 流動性粉体及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2673576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10422289A JP2673576B2 (ja) 1989-04-24 1989-04-24 流動性粉体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10422289A JP2673576B2 (ja) 1989-04-24 1989-04-24 流動性粉体及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02282390A JPH02282390A (ja) 1990-11-19
JP2673576B2 true JP2673576B2 (ja) 1997-11-05

Family

ID=14374936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10422289A Expired - Fee Related JP2673576B2 (ja) 1989-04-24 1989-04-24 流動性粉体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2673576B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02282390A (ja) 1990-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2058076C1 (ru) Способ борьбы с нежелательной растительностью
JPS61251637A (ja) 枸櫞酸から誘導された界面活性剤
TW200800016A (en) Formulation
US2472347A (en) Prevention and destruction of weeds
EP0333143B1 (de) Biozide Seifen
JPH0433762B2 (ja)
US3628941A (en) Antimicrobial solutions of dodecylguanidine hydrochloride having low-temperature stability
JP2673576B2 (ja) 流動性粉体及びその製造方法
RU2091367C1 (ru) N-монозамещенные неоалканамиды, способ отпугивания насекомых и водная моющая репеллентная композиция
DE3014765A1 (de) Verwendung von aminhydrohalogeniden als antimikrobielle wirkstoffe
DE2509467A1 (de) Praeparat zur foerderung des pflanzenwachstums, das spurenelemente enthaelt und fuer ultra low volume-anwendungen geeignet ist
JP2882596B2 (ja) セミスルホコハク酸誘導体を含む水溶性植物保護組成物
JPH05271007A (ja) 除草方法
AU723745B2 (en) Dry foamable composition and uses thereof
JP2563435B2 (ja) 殺ダニ剤
CA1173744A (en) Acaricidal composition, processes for its production and its use
UA45328C2 (uk) Емульсія типу олія-у-воді
JPH0512321B2 (ja)
JPS604112A (ja) 除草剤組成物
DE4340124A1 (de) Viruswirksame Substanzen
JP7065513B2 (ja) 有機リン化合物
EP0005806B1 (de) Verwendung von Aminohydroxystearinsäureamiden
RU2236134C1 (ru) Гербицидный состав для борьбы с нежелательной растительностью в посевах зерновых культур
JPS60163801A (ja) 凝集防止剤
JP3407946B2 (ja) ネオフアンおよびアザネオフアンの新規な濃縮、水性エマルション

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees