JP2673067B2

JP2673067B2 - 組合せ計量機

Info

Publication number: JP2673067B2
Application number: JP27044091A
Authority: JP
Inventors: 満吉田; 正寛藤村
Original assignee: Anritsu Corp
Current assignee: Anritsu Corp
Priority date: 1991-09-24
Filing date: 1991-09-24
Publication date: 1997-11-05
Anticipated expiration: 2012-11-05
Also published as: JPH0579888A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、食品等の被計量物を一
定量計量毎に外部に排出する組合せ計量機に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、食品等の被計量物を複数個のホ
ッパに振り分けてそれぞれ計量し、これら各計量値の中
から合計が目標値に近い値となるような組合せを選定
し、この選定された被計量物を合流させることにより目
標値に近い計量値を得る装置として図７の斜視図に示す
組合せ計量機（特願平３−２０３５３５号）がある。こ
の組合せ計量機において、装置筐体４１の最上部には、
投入ホッパ４２が設けられ、コンベア４３で搬送されて
きた被計量物Ｗが投入される。投入ホッパ４２の下部に
は、複数の搬送スクリュー４４が並んで配置される。こ
の搬送スクリュー４４は、被計量物Ｗを装置前面側に搬
送する。搬送スクリュー４４先端部位置には、各々円筒
形状のプールホッパ４５が設けられている。このプール
ホッパ４５は、筐体４１に固定の底板４５ａ上に複数個
載置され、被計量物Ｗを収容した状態でシリンダ４６の
伸張により底板４５ａより前方に移動して所定量の被計
量物Ｗを下方に落下させる。

【０００３】この被計量物Ｗの落下位置には、円筒形状
の計量ホッパ４７が複数個設けられている。この計量ホ
ッパ４７は、各々独立した底板４８上に載置されてい
る。底板４８は、筐体４１内部に設けられた計量ロード
セル４８ａに連結されており、計量ロードセル４８ａ
は、被計量物Ｗを計量する。そして、各計量ホッパ４７
の計量値を組み合わせることにより、所望の計量値を得
ることができ、指定された計量ホッパ４７がシリンダ４
９の伸張により底板４８前方に移動され、内部の被計量
物Ｗを落下させる。計量ホッパ４７の下部位置には、平
板状の集合板５２が設けられている。集合板５２上に
は、この集合板５２上部の被計量物Ｗを中央部にかき集
めるスクレーパ５３が設けられている。スクレーパ５３
により集められた被計量物Ｗは、集合シュート５２ａを
介し次工程に搬出される。

【０００４】上記構成において、計量ホッパ４７には、
設定重量のほぼ何分の一かに相当する複数の被計量物Ｗ
が順次供給され、この計量ホッパ４７の計量ロードセル
４８ａの出力に基づいて、所定数の計量ホッパ４７の組
合せによる被計量物Ｗの組合せ重量を、異なるすべての
組合せで算出する。この組合せのうち、設定重量との差
が最も小さくなる組合せを判別し、この組合せの計量ホ
ッパ４７内の被計量物Ｗ排出して集合シュート５２ａか
ら外部に排出する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この組
合せ計量機では、次のような欠点があった。計量ホッパ
４７を例えば１０個設置し、うち４個で設定重量を得る
とする。この場合、初めに１０個の計量ホッパ４７に夫
々複数の被計量物Ｗを収容し、計量する。次に、１０個
のうちから４個の計量ホッパ４７を取る組合せ₁₀Ｃ₄＝
２１０通りの組合せで組合せ重量を演算し、最も設定重
量に近い組合せを判別することができる。そして、１０
個のうち選択された４個の計量ホッパ４７内の被計量物
Ｗが落下、集合される。

【０００６】しかしながら、排出後の計量ホッパ４７に
被計量物Ｗを再び供給し計量するには、この計量及び計
量ホッパ４７の安定化などのためにかなりの時間を要す
る。このように、排出後の計量ホッパ４７の再供給及び
計量を待って次の組合せ計量を行うことは極めて非能率
であった。

【０００７】このため、前記選択された４個の計量ホッ
パ４７に対する被計量物Ｗの再供給中に、残りの６個の
計量ホッパで組合せを判別することも考えられるが、残
りの６個のうちから４個をとる組合せは、₆Ｃ₄＝１５
通りしかなく、設定重量との差の少ない組合せが得にく
く、精度が著しく劣化する。したがって、従来の組合せ
計量機で、高能率、高精度を得るためには、計量ホッパ
４７及び計量ロードセル４８ａの数を多くすればよい
が、この場合、設置スペースを多く必要とするととも
に、計量ロードセル４８ａが高価であるため、数を多く
するとコスト高となった。また、計量ロードセル４８ａ
の数が増えると保守に手間がかかった。

【０００８】本発明は、上記問題点に鑑みて成されたも
のであり、計量ホッパ及び計量ロードセルの数を増やす
ことなく、設置スペースが増加することなく、高能率、
高精度の組合せ計量を行える組合せ計量機を提供するこ
とを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の組合せ計量機は、筒型状に形成され、被計
量物Ｗを所定量貯留して下段に供給する複数個のプール
ホッパ５と、筒型状に形成され、該プールホッパ５から
供給される所定量の被計量物Ｗを計量し、制御部２０の
選択により下段に供給する複数個の計量ホッパ７と、該
複数個の計量ホッパ７を所定個づつ（７Ａ，７Ｂ）載置
する底板８、及び該底板８に設けられ被計量物の計量値
を出力する計量ロードセル８ａと、各計量ロードセル８
ａ毎の各計量ホッパ７Ａ，７Ｂに対して時間差をもって
被計量物Ｗを供給制御する排出制御手段２４、及び、該
各計量ホッパ７Ａ，７Ｂの被計量物Ｗ供給前後の計量値
により当該各計量ホッパ７Ａ，７Ｂに投入された被計量
物Ｗの計量値を各々演算する計量演算部２１ａとを有
し、予め定めた所定重量に近い計量ホッパ７を組合せ選
択する制御部２０と、該選択された計量ホッパ２０より
供給された被計量物Ｗを集合させた後、外部に排出する
集合装置１２と、を具備したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】投入された被計量物Ｗは、予め設定する任意の
所定重量を細分化した複数の計量ホッパ７を組合せて排
出される。この複数の計量ホッパ７は、所定個づつ１つ
の底板８上に載置され、１個の計量ロードセル８ａで計
量される。このため、各組毎の計量ホッパ７Ａ，７Ｂに
は、所定時間差をもって被計量物Ｗがそれぞれ供給さ
れ、各計量ホッパ７Ａ，７Ｂへの被計量物Ｗの投入前後
毎の計量値が制御部２０で差引き演算されて、これら各
計量ホッパ７Ａ，７Ｂ毎の計量値を得る。そして、制御
部２０は、全ての計量ホッパ７のうち、予め定めた所定
重量となる組合せの計量ホッパ７を選択する。選択され
た計量ホッパ７は、集合装置１２上で集合され外部に排
出される。

【００１１】

【実施例】図１は、本発明による組合せ計量機の実施例
を示す斜視図、図２は同計量機の一部裁断正面図、図３
は、同計量機の一部裁断側面図である。この組合せ計量
機において、装置筐体１の最上部には、投入ホッパ２が
設けられ、コンベア３で搬送されてきた被計量物Ｗが投
入される。投入ホッパ２の下部には、複数の搬送スクリ
ュー４が並んで配置される。この搬送スクリュー４は、
被計量物Ｗを装置前面側に搬送する。搬送スクリュー４
先端部位置には、各々円筒形状のプールホッパ５が設け
られている。このプールホッパ５は、筐体４１に固定の
底板５ａ上に複数個載置され、被計量物Ｗを収容した状
態でシリンダ６の伸張により底板５ａより前方に移動し
て所定量の被計量物Ｗを下方に落下させる。

【００１２】この被計量物Ｗの落下位置には、円筒形状
の計量ホッパ７が複数個設けられている。この計量ホッ
パ７は、各々隣接する複数個づつ（この実施例では２個
づつ）底板８上に載置されている。図４（ａ），（ｂ）
は、各々、この計量ホッパ７部分を示す平面図、及び側
断面図である。底板８は、平板状に形成されており、こ
の底板８の基端部は、筐体１内部に設けられた計量ロー
ドセル８ａに連結されている。そして、この計量ロード
セル８ａは、上部に載置される２個の計量ホッパ７（７
Ａ，７Ｂ）内に収容された被計量物Ｗを後述の手順で計
量し、計量毎に計量信号を制御部２０に出力する。そし
て、制御部２０において、各計量ホッパ７の計量値を組
み合わせることにより、所望の計量値を得ることがで
き、指定された計量ホッパ７がシリンダ９の伸張により
底板８前方に移動され、内部の被計量物Ｗを落下させ
る。

【００１３】計量ホッパ７の下部位置には、集合装置１
２が設けられる。集合装置１２は、平板状の集合板１２
ａを備えている。集合板１２ａ周囲には、被計量物Ｗの
飛散防止用の枠体１２ｃが設けられる。集合板１２ａ上
には、この集合板１２ａ上部の被計量物Ｗを中央部にか
き集めるスクレーパ１３ａ，１３ｂが設けられている。
スクレーパ１３ａ，１３ｂにより集められた被計量物Ｗ
は、集合シュート１２ｂに一時貯留され、排出ゲート１
２ｄの開口で次工程に搬出用のコンベア１４上に排出さ
れる。

【００１４】図５は、制御部１０の内部構成を示す機能
ブロック図である。被計量物Ｗの重量は、重量設定部２
７の重量設定部２７で設定され、この設定値は、判別部
２３に入力される。計量ロードセル８ａによる計量値
は、計量値記憶部２１の計量演算部２１ａで、各計量ホ
ッパ７別に記憶される。尚、図中では、説明上、ある計
量ロードセル８ａ上に載置された２つの計量ホッパ７
Ａ，７Ｂについて、これら各々の計量値を格納する第１
記憶部２１ｂ、第２記憶部２１ｃを記載してある。ま
た、図中では記憶部を別な第１、第２記憶部２１ｂ，２
１ｃで構成したが、同一記憶素子にエリア分けで記憶で
き、かつこの記憶素子中に前記処理で全ての計量ホッパ
７に対する計量値を記憶する構成である。

【００１５】組合せ計算部２２は、前記演算処理によっ
て得られた全ての計量ホッパ７の各計量値に基づく組合
せ重量を異なるすべての組合せで算出する。判別部２３
は、組合せ計算部２２で算出された組合せ重量出力と重
量設定部２７で予め設定された設定重量出力とを比較
し、組合せ重量出力のうち設定重量の差が最も小さな組
合せを判別して、組合せ選別信号を排出制御装置２４に
出力する。排出制御装置２４は、組合せ選別信号により
選択された計量ホッパ７に対応するシリンダ９を作動さ
せ、計量ホッパ７内の被計量物Ｗを集合板２２上に排出
する。また、排出制御装置２４は、計量演算部２１ａに
対し、どの計量ホッパ７を排出動作したかの信号を出力
する。

【００１６】次に、組合せ計量機全体の動作を説明す
る。被計量物Ｗを積載したバケットリフタ３は、投入ホ
ッパ２が常に所定量、被計量物Ｗを貯留すべく、所定の
タイミングで上部位置まで移動し、この後、内部の被計
量物Ｗを投入ホッパ２に投入する。

【００１７】被計量物Ｗは、供給スクリュー４により投
入ホッパ２下部位置からプールホッパ５内部へ移動され
る。ここで、プールホッパ５には、常に内容積を満たす
量の被計量物Ｗが前記供給スクリュー４により供給され
ている。そして、これらプールホッパ５で所定量とされ
た被計量物Ｗは、シリンダ６の作動により計量ホッパ７
に移載される。尚、プールホッパ５が突出している間は
供給スクリュー４が停止している。各計量ホッパ７の被
計量物Ｗは、計量ロードセル８ａにて計量され、この値
は夫々、制御部２０に出力される。制御部２０は、操作
者が予め定めた各々の被計量物Ｗの重量に一致する計量
ホッパ７を組み合わせて選択する。

【００１８】図６は、同制御部の主要な制御動作を示す
制御フローチャートである。そして、各々の計量ホッパ
７Ａ，７Ｂには、後述する排出制御装置２４によって排
出された後に、被計量物Ｗが供給される。この供給は、
２つの計量ホッパ７Ａ，７Ｂに対し常に時間差をもって
行われる。例えば、空である一方の計量ホッパ７Ａに被
計量物Ｗが供給された後、他方の計量ホッパ７Ｂに被計
量物Ｗが供給されるようになっている。計量値記憶部２
１は、これら経時的に入力される２つの計量値を記憶処
理する。先ず、一方の計量ホッパ７Ａに被計量物Ｗが投
入され（ＳＰ１）、この計量値は、計量演算部２１ａに
より選択された第１記憶部２１ｂに格納される（ＳＰ
２）。次に、他方の計量ホッパ７Ｂに被計量物Ｗが投入
され（ＳＰ３）、この時の計量値は、計量ホッパ７Ａと
合計した値となる（ＳＰ４）。そして、計量演算部２１
ａは、両計量ホッパ７Ａ，７Ｂの計量値から計量ホッパ
７Ａの計量値を差し引く演算を行い、計量ホッパ７Ｂの
計量値を算出し（ＳＰ５）、この計量値を第２記憶部２
１ｃに格納する（ＳＰ６）。

【００１９】そして、上記制御部２０により選択された
計量ホッパ７に対応するシリンダ９が作動して、これら
の被計量物Ｗを全て集合装置１２の集合板１２ａ上に落
下させる。この被計量物Ｗは、スクレーパ１３によりか
き集められた後、排出ゲート１２ｄからコンベア１４上
に排出される。コンベア１４は、被計量物Ｗを袋詰め
等、次工程に搬出する。尚、前記排出後の各計量ホッパ
７に対する再供給は、この集合装置１２、スクレーパ１
３の動作中に行われる。

【００２０】上記実施例では、２つの計量ホッパ７（７
Ａ，７Ｂ）を１つの底板８、及び計量ロードセル８ａで
計量する構成について説明したが、この単一の計量ロー
ドセル８ａを有する底板８上に３個以上の計量ホッパ７
を載置してもよく、この場合、被計量物Ｗは各計量ホッ
パ７に対し、時間差を有して供給し、計量演算部２１ａ
が供給タイミング毎に差演算処理を行うのみで各計量ホ
ッパ７毎の計量値を得ることができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、１つの計量ロードセル
で複数の計量ホッパ中の被計量物を計量する構成である
から、計量ロードセルの数を増やすことなく組合せ数を
増大でき、高能率、高精度の組合せ計量を行える。ま
た、計量ホッパの数に対し相対的に計量ロードセルの個
数を削減でき、低コスト化、省スペース化を図ることが
できる。さらに、計量ホッパは平板上に載置され計量さ
れる簡単な構成であり、かつ筒型に形成されているの
で、被計量物の投入、排出を速やかに行え、かつ、被計
量物の付着残存を防止でき、高能率、高精度化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による組合せ計量機の実施例を示す斜視
図。

【図２】同計量機の一部裁断正面図。

【図３】同計量機の一部裁断側面図。

【図４】（ａ），（ｂ）は各々計量ホッパ部分を示す平
面図、及び側断面図。

【図５】制御部の内部構成を示す機能ブロック図。

【図６】同制御部の主要な制御動作を示す制御フローチ
ャート。

【図７】従来の組合せ計量機を示す斜視図。

【符号の説明】

１…装置筐体、２…投入ホッパ、３…バケットリフタ、
４…供給スクリュー、５…プールホッパ、７（７Ａ，７
Ｂ）…計量ホッパ、８…底板、８ａ…計量ロードセル、
１２…集合装置、１３…スクレーパ、１４…コンベア、
２０…制御部、２１…計量値記憶部、２１ａ…計量演算
部、２１ｂ…第１記憶部、２１ｃ…第２記憶部、２２…
組合せ計量部、２３…判別部、２４…排出制御装置、２
７…重量設定部、Ｗ…被計量物。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】筒型状に形成され、被計量物（Ｗ）を所
定量貯留して下段に供給する複数個のプールホッパ
（５）と、筒型状に形成され、該プールホッパから供給される所定
量の被計量物を計量し、制御部の選択により下段に供給
する複数個の計量ホッパ（７）と、該複数個の計量ホッパを所定個づつ載置する底板
（８）、及び該底板に設けられ被計量物の計量値を出力
する計量ロードセル（８ａ）と、各計量ロードセル毎の各計量ホッパに対して時間差をも
って被計量物を供給制御する排出制御手段（２４）、及
び、該各計量ホッパの被計量物供給前後の計量値により
当該各計量ホッパに投入された被計量物の計量値を各々
演算する計量演算部（２１ａ）とを有し、予め定めた所
定重量に近い計量ホッパを組合せ選択する制御部（２
０）と、該選択された計量ホッパより供給された被計量物を集合
させた後、外部に排出する集合装置（１２）と、を具備したことを特徴とする組合せ計量機。