JP2671931B2 - 医学的試料の分析装置および方法 - Google Patents

医学的試料の分析装置および方法

Info

Publication number
JP2671931B2
JP2671931B2 JP5513656A JP51365693A JP2671931B2 JP 2671931 B2 JP2671931 B2 JP 2671931B2 JP 5513656 A JP5513656 A JP 5513656A JP 51365693 A JP51365693 A JP 51365693A JP 2671931 B2 JP2671931 B2 JP 2671931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
absorption
sample
optical
calibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5513656A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06507728A (ja
Inventor
クラウス、フリーデマン
グフローレル、アンドレアス
Original Assignee
ベーリンガー・マンハイム・ゲゼルフャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベーリンガー・マンハイム・ゲゼルフャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング filed Critical ベーリンガー・マンハイム・ゲゼルフャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
Publication of JPH06507728A publication Critical patent/JPH06507728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2671931B2 publication Critical patent/JP2671931B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/27Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands using photo-electric detection ; circuits for computing concentration
    • G01N21/272Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands using photo-electric detection ; circuits for computing concentration for following a reaction, e.g. for determining photometrically a reaction rate (photometric cinetic analysis)
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/25Colour; Spectral properties, i.e. comparison of effect of material on the light at two or more different wavelengths or wavelength bands
    • G01N21/31Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry
    • G01N21/35Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light
    • G01N21/359Investigating relative effect of material at wavelengths characteristic of specific elements or molecules, e.g. atomic absorption spectrometry using infrared light using near infrared light
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2201/00Features of devices classified in G01N21/00
    • G01N2201/12Circuits of general importance; Signal processing
    • G01N2201/121Correction signals
    • G01N2201/1211Correction signals for temperature
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10T436/10Composition for standardization, calibration, simulation, stabilization, preparation or preservation; processes of use in preparation for chemical testing

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は医学的試料、とくに血液または尿のような体
液の分析法および分析装置に関する。
分析は酵素的試薬および免疫学的試薬がとくに重要で
ある試薬の助けにより行われる。体液は特定の成分(通
常「パラメータ」と称される)の測定のためには、試薬
の特定のセット(たとえば、酵素、指示薬または抗体な
ど)および補助物質(たとえば、緩衝液、湿潤剤など)
が必要とされ、それらはともに特定のパラメータの測定
のための試薬システム(reagent system)と称される。
試薬は一定量の試料と同時にまたは次々に複数の段階に
おいて混合され、分析反応が生じるように撹拌される。
反応の終了時に物理的に検出可能な変化が生じ、求め
られている分析物の濃度の指標である測定可能な変数と
して測定される。たいていのばあいでは、これは色の変
化であり、光度計の助けにより定量的に測定されうる。
しかしながら、ほかの光学的(たとえば、比濁的および
蛍光的)および非光学的(たとえば、電気化学的)試験
原理もまた用いられる。本発明は、とくに物理的に検出
可能な変化が光学的手段によって測定されるが、基本的
にはほかの試験原理も適する分析に関する。
これらの臨床化学的試験の際に生ずる反応は、たいて
いのばあいはあらかじめ正確に決められた温度で行わな
ければならず、必要な温度の安定性および正確さはしば
しばプラス/マイナス0.1℃として与えられる。したが
って、分析装置の反応容器中の試験液の温度を維持し、
調節することが長い間当業者が専心してきた課題であ
る。
多くのばあいは、反応容器は恒温的に調節された水浴
中で分析装置を通して移動される。これに付随する良好
な熱の伝達により、試薬容器の標準温度が比較的速くえ
られ、充分に一定に保たれるという事実が生じる。しか
しながら、この課題に対する解決には設計の観点からみ
てきわめて費用がかかる。
したがって、分析装置の大半では所望の温度を維持す
ることは固体または気体の媒体を用いて試みられてい
る。一般に普及した用途において、ローターまたはラッ
クは温度−測定要素と加熱具の助けにより定められた温
度に維持され、ローターまたはラック中の反応容器の適
合度の正確な調節によって、この目的はできる限り最良
の熱の伝達を確実とすることであるので、反応容器はロ
ーターまたは運搬マガジン(transport magazine)(い
わゆる「ラック(rack)」)の凹所に位置するよう設計
されている。しかしながら、これは、反応容器の温度が
すべての位置のローターまたはラックのそれらの温度安
定化により一様に影響を受けるということを前提とす
る。実際の経験では、避けることのできない温度勾配に
より反応容器中の実際の温度と標準温度との間に相当な
差異が導かれることがわかっている。反応容器が温度−
安定化された空気中に包まれるシステムのばあいにもま
た同様の問題が存在する。
ほかの既知の分析装置では、反応容器をとり巻く空気
と反応容器自体との間の避けることのできない温度勾配
の問題を、反応容器の壁に液体のクリスタルフィルムを
処理し、光源より照射されることにより防いでいる。反
射光の変化が温度の関数として検出され、望ましい正確
な温度決定が可能となる。液体のクリスタルの適用によ
り反応容器、たいていのばあいでは1回使用の使い捨て
プラスチック製容器であるが、の原価は実質的に上昇す
る。液体のクリスタル層が外側に適用されると、その内
側の溶液に対しては、反応容器の熱を比較的よく断熱す
るプラスチック製の壁を通して温度勾配がそのままとな
る。液体のクリスタルが内側に適用されると、混合する
際に問題が生じうることとなり、しかも液体クリスタル
と試薬システムの試薬が反応するおそれがある。
したがって、本発明の目的は、試験液の温度を試験液
自体と接触することなく直接に決定しうる分析法および
分析装置を提供することである。
本発明により、分析機器を用いて医学的試料、とくに
体液を分析する方法であって、分析機器内の光学的セル
に、一定量の試料および成分分析のための少なくとも一
部の特定の試薬システムである試薬を含む試験溶液が存
在し、かつ試験溶液の温度がセル中で決定され、 光学的吸収の温度−依存に関わる較正データセットをえ
るために、温度較正段階において、NIR範囲内の少なく
とも2つの波長において種々の温度でキャリブレータ溶
液の光学的吸収を測定し、 温度−測定段階において、未知の温度の試薬溶液の光学
的吸収を光学的セル中において同一波長で測定し、該測
定段階からえられた吸収データと較正データセットとを
比較することにより温度を決定する、 医学的試料の分析法が提供される。
本発明の分析法においては、温度較正段階の光学的吸
収が特定のキャリブレータ溶液および特定の温度で複数
回測定される方法、温度値を決定するために、温度測定
段階の光学的吸収が試験溶液で複数回測定される方法、
光学的吸収が測定される波長が水の吸収バンドの短波側
の波長および長波側の波長を含む方法、光学的吸収が測
定される波長が水の吸収バンド内の波長および水の吸収
バンド外の波長である方法、キャリブレータ溶液が各ば
あいにおいて、光学的吸収に重要である特定の成分の測
定に必要な試薬システムのすべての成分を含有するばあ
いに、試料を複数の異なる成分(パラメータ)について
分析し、パラメーター特定較正データセットを決定する
ために、較正段階が分析されるべき各成分について個別
に行われる方法、2つの部分的段階を含む較正段階にお
いて、分析機器には関係なく行われる第1の部分的段階
でパラメータ特定較正データセットが測定され、分析機
器内の第2の部分的段階で、付加的なパラメーターニュ
ートラル較正データをえるために、パラメーターニュー
トラル較正媒体の光学的吸収が少なくとも1つの既知の
温度に対して測定される方法、温度較正段階でえられる
較正データセットと温度−測定段階でえられる吸収デー
タとを比較するために、多変量分析が行われる方法、試
料と試薬との反応によりセル中の試薬溶液に、試料の分
析値の指標である測定可能な変数として測定される、物
理的に測定可能な温度−依存的な変化が生じ、測定可能
な変数の測定が予め正確に決められていない温度で行わ
れ、測定可能な変数の温度調節が温度−測定段階で決定
された試薬溶液の温度により行われる方法、測定可能な
変数が試験溶液の光学的吸収である方法、測定可能な変
数が試験溶液において続けて複数回測定され、反応速度
の尺度として標準温度で測定可能な変数の時間依存的変
化を測定するために、温度調節が行われる方法が好まし
い。
また、本発明により、体液の試料についてそれらに含
まれる成分を分析する分析機器であって、該分析機器
が、 一定量の試料および成分分析に特定の試薬システムの一
部分である少なくとも1つの試薬を含む試験溶液を収容
する光学的測定セル6、 NIR範囲内の電磁放射をセルに発するための送信器4、
セル6を通過したのちの光学的吸収によって修正された
電磁放射の検出のための光学的受信器11およびNIR範囲
内の予め決められた波長による電磁放射を選択するため
の波長−選択装置10からなる、複数の異なる波長で光学
的測定セル6中の試験溶液の光学的吸収を測定するため
の波長−選択的吸収測定装置1、 較正媒体の光学的吸収の温度−依存に関わり、記憶ユニ
ツトに記憶される較正データセットをえるために、装置
に含まれる較正媒体の温度が較正媒体の波長−選択的吸
収測定の際に正確に測定されうるように、吸収−測定装
置のビーム経路内に配置されるかまたは配置されうる温
度センサーを有する温度−測定装置3 および 複数の波長での試験溶液の光学的吸収と記憶ユニツトに
記憶される較正データセットとを比較することにより光
学的測定セル6の試験溶液の温度を決定するための比較
手段を含有する、吸収−測定装置1および温度−測定装
置3のシグナルを処理するためのコンピューターユニツ
ト2 を有する分析機器が提供される。
この目的は、分析装置内の光学セル中に一定量の試料
と成分分析のための特別な試薬システムの少なくとも一
部分の試薬を含有する試験液があり、試験液の温度をセ
ル中で決定する分析装置の助けによる医学的試料の分析
法によって達成され、光学的吸収の温度−依存に関する
較正データのセット(set)をえるために、キャリブレ
ータ溶液の光学的吸収が温度較正段階において種々の温
度でNIR範囲内の少なくとも2つの波長を用いて測定さ
れ、未知の温度の試験液の光学的吸収が温度測定段階に
おいて同じ波長で測定され、そして測定段階でえられた
吸収データと較正データのセットとを比較することによ
り温度が決定される。
本発明において温度の決定はNIR範囲(800nm〜2500n
m)内の電磁スペクトルにおける光学的吸収の温度−依
存による変化に基づく。このスペクトル範囲内では上音
である吸収バンドと水の振動の様々なモード(mode)の
組み合わさったバンドが存在する。これらの吸収バンド
の温度依存性はきわめてわずかである。したがって、臨
床化学的分析において、NIR吸収測定がこの分野にとっ
て正当な(比較的小さい)費用で、反応容器中の温度を
充分に正確に決定しうる方法であると評価されうるとい
うことを見出したことは、本発明にきわめて重要であ
る。
前記のように、本発明は光学的吸収を物理的に検出可
能な変化として測定する分析装置にとくに適する。この
ばあいには、いかなるばあいにも好適に存在する波長−
選択的吸収測定装置もまた、温度決定に必要な吸収測定
を行うために用いられる。この計画では温度測定段階は
分析に必要な吸収測定と同時にまたは近接した(close
d)時間で、かつ同じ光学的測定セルで行うことができ
る。しかしながら、分析のための吸収測定が好ましく行
われる波長は、温度決定が行われる波長と異なってい
る。前者はほかのスペクトル範囲、とくには可視光の範
囲に属していてもよい。
好適な(低ノイズの)吸収測定シグナルが本発明に必
要である。したがって充分に高い強度の光源および感度
がよく安定な光学的センサーを用いなければならない。
送信器から電磁レシーバーへのビームはできる限り低損
失(low−loss)であるべきである。
較正データセットをえるために、吸収A(l、T)が
波長lと温度Tの関数として測定される。較正測定が行
われる温度は関心のある温度範囲に渡って等しく分布さ
れるべきである。
温度較正段階における各測定点(すなわち、各キャリ
ブレータ溶液および各較正温度に対して)での光学的吸
収は、好ましくは各測定波長で複数回測定される。良好
な測定の正確さをえるためには、この多様な測定からえ
られるシグナルを測定することおよび引き続いてその測
定値の平均値を出すことにおける向上がきわめて重要で
あるとわかる。各測定点(および各ばあいにおけるすべ
ての波長)の測定数は5以上であるべきで、好ましくは
10以上である。
温度測定段階でもまた、対応する多様な測定は、好ま
しくは温度が決定されるべき各試験液において、かつす
べての測定波長に対して行われる。ここでは、測定数は
より少なくできるが、同様に5より多いのが好ましい。
波長に関しては、本発明では2波長のみで実行するこ
とが可能であることがわかった。このばあいには較正デ
ータセットが較正曲線の方程式の係数として記憶される
ので、比較的簡単な数学的方法を用いて、較正直線また
は単純な較正曲線が温度較正段階でえられる吸収値から
計算されうる。
しかしながら、より綿密な数学的評価方法によっても
また、温度決定のためにより広いスペクトル範囲または
より高度な解像力(resolution)を有するスペクトル範
囲で吸収スペクトルを用いることが可能となる。このば
あいでは、温度較正段階のあいだに、最大限のNIR範囲
内またはそのうちの1もしくは複数の部分的な範囲で、
吸収スペクトルは多数の温度に対して記録される。それ
らによりえられた較正データは数学的回帰法を用いて圧
縮される。たとえば、多変量分析の種々の方法は本発明
に適している。とくにPLS(パーシャル リースト ス
クエア(partial least square))回帰は実際の目的に
適しているとわかった。ここでは、多数の入力変数が2
つの比較的小さい行列表現、たとえばベクターと関連す
る因子に体系化される。これらのデータは較正データセ
ットとして記憶される。温度測定段階では、因子行列
(factro matrix)の因子が測定されたスペクトルとベ
クター行列から決定される。温度は較正データセットの
因子行列と比較することによってこれから推論される。
これらの数学的方法の詳細は関連文献により知られて
いるのでここでは記載するには及ばない。とくに本発明
者らは、エイチ マーテンズおよびティー ナエス(H.
Martens and T.Naes)によって著された「マルチバリエ
イト、キャリブレーション(Multivariate calibratio
n)」というタイトルの本(ジョン ウィレイ アンド
サンズ(John Wiley and Sons)、97〜125頁、1991
年)と米国特許第4,660,151号明細書を参照する。
用いられる波長での光学的吸収特性については、温度
較正段階の際に用いられるキャリブレータ溶液は、(未
知の)温度が決定される試験液と一致しなければならな
い。組成においては、試験液が分析される未知の濃度の
成分を含有するという点において必然的な差異がある。
しかしながら、試験液の全体量と比べれば、これらの濃
度差はきわめて小さい。実際の実験によれば、これらの
濃度変化では光学的吸収特性はほとんど変化しないの
で、温度決定の正確さはそれによってきわめてわずかに
しか影響されないということが明らかにされた。試料の
影響を最小限にするために、濃度範囲が予測される適切
な試料成分を含有するキャリブレータ溶液のセットを用
いること(すなわち、たとえばタンパク質濃度または濁
度の変化の範囲がキャリブレータのセットによって占め
られている)は好都合でありうる。
用いられるキャリブレータ溶液は、光学的吸収に重要
であり、好ましくは分析されるべき成分の測定のための
試薬システムのすべての構成成分を含有すべきである。
さらには、試験液の吸収が測定されるセル中の物質が充
分に再現されないばあいは(とりわけ、1回使用の使い
捨てセルを用いるばあいには)、較正段階でもまた、較
正溶液が異なるセル中に存在する複数の測定を行うこと
が適切である。ここでは、以下により詳細に説明するよ
うに、較正段階は2つの部分的な段階に分けられること
ができ、前記の特別の影響は第1の段階で考慮され、一
方、第2の部分的な段階で装置の測定誤差を考慮して再
較正に専念する。
本発明の方法によれば、時間の遅れ(1秒より小さ
い)、または熱の移動のための測定値のゆがみがほとん
どない状態で溶液の温度を直接決定することが可能とな
る。このように試験液をきわめて急速に所望の温度にも
たらすことが可能となる。温度調節の調節率(control
constant)は従来の既知の方法よりもかなり短かくする
ことができる。方法は、熱が試験液内で直接に生じる
際、たとえば超音波を用いて加熱するかまたは赤外線照
射により加熱する際にも用いることが可能である。分析
機器に用いられる複数のセルの温度を互いに独立して個
々に調節することが可能であるので、温度は問題なく特
定の試験の要求に対して個々に調節されうる。
本発明の多くの総体的な具体例では、試料と試薬シス
テムとの反応の結果えられ、試料の分析値の指標である
測定可能な変数として測定される物理的に測定可能な変
化は、試験液の温度決定のための温度測定段階が行われ
る際のように必ずしも同じ光学的セルで行われなくても
よい。たとえば、ある分析法では予備反応の温度をモニ
ターする必要があるかもしれず、本発明ではこの予備反
応は光学的セルで行ってもよく、そこに含まれる試験液
の温度は本発明にしたがって測定される。しかしなが
ら、分析の指標である測定可能な変数の測定および温度
測定段階の助けによる温度決定は、好ましくは同一の光
学的セルで同時に(または少しの時間差で)行われる。
測定可能な変数が光学的吸収であるばあいには、測定可
能な変数が測定される波長が、本発明による温度−測定
段階の波長と異なっているべきである。
本発明の測定可能な変数の測定と温度決定が同一の光
学的セルで行われるばあいは、測定可能な変数を予め正
確に決定していない温度で測定すること、および特定の
時間で測定される測定可能な変数の値を、温度−測定段
階で本質的に同時に(essentially synchronously)吸
収データから決定された試験液の温度によって修正する
ことにより、精巧な自動温度調節を好都合にも排除する
ことが可能となる。ここでは、「本質的に同時」とは、
2回の測定間に生じる温度変化によって測定の正確さの
損失がないほど、時間の関連(association)が近接し
ていることを意味すると理解されるべきである。
反応速度(reaction kinetics)が試料中の分析物の
濃度の尺度として測定される試験のばあいには、この具
体例はとくに重要である。たとえば、酵素濃度の測定の
際に、測定可能な変数(たいていのばあいでは、特定の
波長における溶液の光学的吸収)の時間変化が通常測定
される。これは連続的な時間で一連の測定によってなさ
れ、その時間の間に、きわめて複雑な自動温度調節測定
により、所望の標準温度(たいていのばあいでは37℃)
が動力学的測定の全体の測定時間の初めから終りまで正
確に一致しているかどうかが通常検算される。このかわ
りに、本発明では高度で正確な自動温度調節を不要とす
ることができる。すなわち、光学的セルの実際の温度は
本質的に所望の標準温度と異なるということが受けいれ
られる。実際的に遅れのない測定が可能な方法として、
本発明では光学的吸収測定の正確な位置(site)で、実
際の逸脱した温度で測定された測定可能な変数の値は、
標準温度での対応する値に変換されることができ、これ
らの変換された値は望ましい分析値へのさらなる処理の
基盤として用いられうる。
変換は現在利用可能なマイクロコンピュータ技術の助
けにより種々の方法で行われることができる。たとえ
ば、実際の温度で測定された測定可能な変数を特定のパ
ラメータ用の標準温度における対応する値に変換するた
めに、測定可能な変数と温度との間の表または機能的相
関はマイクロコンピュータのメモリーに記憶することが
可能となる。
独国特許出願公告第2829441号明細書には、本発明に
も好ましい酵素的反応の速度を動力学的に測定するため
には、測定された実際の温度に依存して連続的に変化す
る測定された吸光度値が温度係数の助けによりいかにし
て修正されるべきかということが記載されている。実際
の温度測定はセル中に浸されたサーモエレメント(ther
moelement)を用いて行われる。ここでは、吸光度測定
も行われるように同一の光学的測定セルで温度を測定す
ることが目的である場合、温度−測定センサーは光学的
セル中に浸されていなければならないが、それは光学的
測定を妨害するために、吸光度測定の前に再び引き上げ
られていなければならない。しかしながら、この結果と
して温度測定の測定時間と測定可能な変数が測定される
測定時間は正確に一致しない。さらには、温度−測定セ
ンサーをとりまく溶液が1つのセルから別のセルに移さ
れ(「キャリオーバー(carry-over)」)、通常の温度
測定センサーの慣性(inertia)は相当になる。逆にい
えば、温度測定が光学的ビームのほかで行われるばあい
には、温度測定の測定位置は吸光度測定の測定位置とは
一致しない。このことも温度勾配によるゆがみに帰する
ことができる。また、必要とされる正確な温度測定にお
けるさらなる費用もかかる。
しかしながら、本発明では、同一セル中の測定可能な
変数(とくに光学的に測定可能な変数)および温度を時
間(数ミリ秒)と空間(space)に関してきわめて近接
した関連で測定することが可能となる。このように、と
くに酵素の分析やほかの動力学的方法の分析の際に、こ
のタイプの方法のばあいに従来では必要であったきわめ
て複雑な自動温度調節をすることなしに、きわめて高度
な正確さが可能となる。驚くべきことに、NIR範囲内の
吸収測定にもとづく温度決定は、同一試料においてほか
の波長で行う時間−変数の吸収の測定と実質的に同時に
することが可能である。
以下本発明を以下の図に示される実施例を用いて詳細
に説明する。
図1は本発明に適した装置の線図であり、図2および
図3は2つの異なる温度における試料のNIRスペクトル
であり、図3は図2の断面拡大図を示し、図4および図
5は本発明の2つの異なる実施例の測定結果のグラフ図
である。
図1に示される配置はNIR吸収スペクトルから分析機
器を用いて温度を決定するために必要な本質的な要素す
なわち、波長−選択的吸収−測定装置1、コンピュータ
ユニツト2および温度−測定装置3を含む。
波長−選択的吸収−測定装置1は分光光度計の通常の
構成部、すなわちNIR範囲内(たとえばハロゲンラン
プ)で強い強度を有する送信器4、レンズ5、7および
スリット8からなる像−形成システム(image−forming
system)、光学的回析格子10ならびにこのばあいには
示されている複数の直線に配置された検出器を有する検
出器ストリップ12を形成する受信器11を有する。このよ
うに静止(static)回析格子10を用いてスペクトルは1
チャンネルよりも多いチャンネルで同時に記録されう
る。
ほかの選択的吸収−測定装置が、示されたタイプのも
ののかわりに用いられることも可能である。もちろん、
ただ1つの放射受信器(radiation receiver)11で作動
することも可能である。その受信器は固定されて位置
し、単一のチャンネルでスイーベル装着格子(seivel-m
ounted grating)またはプリズムから影響を受けるスペ
クトルを受信する。さらには、吸収−測定装置の波長−
選択的装置によって(格子またはプリズムのように)連
続的なスペクトル回析をさせる必要はない。むしろ、必
要な波長選択性もまたフィルターおよび/または波長−
選択的放出光送信器(emitting light transmitter)お
よび/または光受信器で達成されうる。
したがって原則的には、種々のタイプの既知の分光光
度計の配置が吸収測定装置に適している。しかしながら
この配置では、生じた吸収スペクトルが良好な信号対雑
音率を有することが不可欠である。
臨床化学については、しばしばきわめて少量の試料体
積を分析する必要がある。たとえば、本発明の実験的な
試験をする際には、50μlより小さい溶液体積を有し、
測定窓がたった1×1mmの大きさでかるセルを用いた。
ここではファイバーオプティックシステム(fiber-opti
c system)を用いるとうまくいくことがわかった。そこ
では光が光送信器から光学的ファイバーを用いてセルに
導かれ、セルから出てくる光が第2の光学的ファイバー
を用いて測定受信器に導かれる。この配置ではセルに近
接する光学的ファイバーの前面の既知のマイクロオプテ
ィカルエレメント(micro-optical element)によっ
て、第1の光学的ファイバーからセルを通って発せられ
た光はできる限り完全に第2の光学的ファイバーに入
る。
測定装置のビーム経路13内には、通常のようにセルが
あり、セルには光学的吸収が測定される溶液が満たされ
ている。セル中に含まれる較正溶液の温度が波長−選択
的吸収測定の際に正確に決定されうるために、温度−測
定装置は光学的セル内に配置されるかまたは配置されう
る温度センサーを有すると考えられるが特別な特徴とし
て考えられうる。
この測定の実際的な現実化は特定の分析機器のデザイ
ンの特徴にかかっている。示したばあいでは、ビーム経
路13内に位置するセルの上から温度センサー15を浸すた
めに、温度−測定装置3は垂直に動きうる(矢印16)。
とりわけ分析に必要な光学的吸収測定が分析機器の反応
容器で行われるばあいに可能である。この配置では多く
のばあいの反応容器は少なくとも部分的に正方形もしく
は長方形の横断面ならびに透明な壁を有するチューブ状
の形をしており、上端は開放している。
セル6に温度センサー15を浸すことが不可能であるか
または好適ではないばあいは、温度較正段階が行われる
ばあいはいつでも、ビーム経路13に動かされる移動可能
な台の特別な温度較正セルが提供されうる。このような
温度−測定セルは内側に温度−測定センサーを固定しう
る。また、ビーム経路は固定して設置された温度−測定
セルに向けて向きを変えることも可能である。
温度較正に必要なキャリブレータ溶液の製造および導
入は、反応混合物を調製するために分析機器に通常用い
られる手段を用いて、問題なく実施できる。この目的に
対しては、各分析機器はステーショナリーまたは移動可
能なピペット、ディスペンサー、貯蔵ボトル、ホース、
ポンプなどからなる、いわゆる液体−ハンドリングシス
テム(liquid-handling system)を有し、該液体−ハン
ドリングシステムはまた温度較正溶液の調製に好都合に
用いられうる。
温度−測定装置3からはケーブル17を介してコンピュ
ータユニツト2まで送り込まれる温度−測定シグナルが
生じ、吸収−測定ユニツト1の受信器11からケーブル18
を介してそのコンピュータユニツトまでシグナルがまた
送り込まれる。第3の入力ケーブル19を介してコンピュ
ータはコード−読み取りユニツト(code-reading uni
t)20に連結している。データはコンピュータユニツト
2から出力ケーブル22を介して、示されていないが、デ
ィスプレイにまたは一方では温度−測定データのさらな
る処理のために出力される。
本発明の温度測定は2つの段階からなる。
第1の例では、温度較正段階においてセル中のキャリ
ブレータ溶液の光学的吸収が少なくとも2つの波長に対
して測定され、好ましくはより広いスペクトル範囲内の
多くの波長に対して測定される。これは関心のある温度
範囲にわたって等しく分布した多くの異なる温度で繰り
返される。この計画では温度は各ばあいにおいて温度セ
ンサー15で測定される。コンピュータユニツト2は波長
と温度の関数(A(1、T))として温度と吸収値を記
録および記憶する。これにより較正データセットはコン
ピュータユニツト2に獲得され、記憶される。
前記のように、吸収特性に関して、キャリブレータ溶
液と試験液は測定波長において実際に充分に一致すると
いうことが本発明では重要である。とりわけ完全に異な
る試薬を用いて異なるパラメータの分析をするために機
器が用いられるばあいには、分析機器ではこのことは達
成され難い。このばあいには、パラメータ−特定温度較
正が必要となりうる。そこでは分析される各成分に対し
て別々に較正段階が行われ、試薬システムは特定の成分
の測定に対して考えられているために、キャリブレータ
溶液は各ばあいにおいて光学的吸収に重要な試薬システ
ムのすべての構成成分を含有する。
分析機器自体でこのようなパラメータ−特定温度較正
を行うためには、各パラメータに好適なキャリブレータ
溶液の備えを保つこと、またはばあいによって前記キャ
リブレータ溶液を調製することが必要であり、試験液の
温度がこのパラメータに対する試薬システムを用いて測
定されるばあいは、各ばあいにおいてパラメータ−特定
較正段階を行うことが必要である。温度較正段階が比較
的頻繁に行われなければならないので、分析機器の精巧
なデザインが必要とされ、その分析性能が体系化(redu
ce)される。
この理由のために、温度較正段階は好ましくは空間と
時間において個別の2つの部分的な段階の形態で行な
う。第1の部分的な段階は、パラメータ−特定較正デー
タセットを決定する試薬システムの製造者によって、分
析機器とは関係なく好適に行われる。温度較正において
バッチ間の差異が規定されている製品を考慮するために
も、試薬システムの各製造バッチに対してこれは個別に
行われるべきである。このようにしてえられたパラメー
タ−特定較正データセットは、分析機器の使用者に対し
て機械が読み取れる形(machine-readable form)、た
とえば磁気コードカードとして試薬システムとともに供
給され、コード読み取りユニツト20の助けによりエーブ
ル19を介してコンピュータユニツト2まで送られる。
機器とは独立して行われるが、このバッチ−特定の温
度較正は特別な試薬の特性を充分に考慮することができ
る。しかしながら、機器に関わる源(source)のエラ
ー、たとえば生産公差、ドリフトおよび吸収−測定装置
の変化などは含まれない。この理由のために、機器につ
いての追加のパラメータ−ニュートラル(parameter-ne
utral)較正段階が必要であり、そこでパラメータ−ニ
ュートラルキャリブレータ溶液(たとえば水)について
の光学的吸収が少なくとも1つの既知の温度で測定され
る。この計画では、長期間の安定性を有するキャリブレ
ータ溶液が機器内で行われる温度較正の部分的な段階に
好ましくは用いられる。前記キャリブレータ溶液は、固
定して装着された温度−測定センサーを有する封された
温度−較正セル中に好都合に存在し、各ばあいにおい
て、部分的な段階の実行のためにビーム経路にもたらさ
れる。ある状況では、ほかのキャリブレータ媒体、とく
に空気、がキャリブレータ溶液のかわりに第2の較正段
階に用いられることも可能である。
較正段階の際に(または、これが2つの部分的段階で
行われるばあいは、各部分的段階において)キャリブレ
ータ溶液または較正媒体の温度は、もちろんきわめて正
確に測定されなければならない。このために必要な技術
(高精度の温度−測定要素、たとえばサーミスタ、充分
な高温許容性を有する容器、熱平衡の慎重なセッティン
グなど)は知られている。
温度−測定段階の際に、セル6中の試験液の光学的吸
収が同一波長で測定され、その温度は未知の温度Tで測
定された吸収A(1)と較正データセットとを比較する
ことによって決定される。この比較は通常のデータ処理
手段によりコンピュータユニツト2で行われ、異なる数
学的方法(アルゴリズム)が、以下に2つの実施例を用
いて説明するように用いられうる。
図2および図3は、図に示された2つの異なる温度に
おける10%BSA(ウシ血清アルブミン)溶液の吸収スペ
クトルを示す。その差異は小さいために、それは部分的
な拡大からしか認識できない(図3)。
そうではあるが、2つの固定した波長のみにおける吸
収値の助けによってでさえ、温度決定は可能である。
前記のBSA溶液について約1200nm〜1700nm間の36スペ
クトルが、35℃〜39℃の範囲内におおよそ等しく分布し
た異なる温度で記録された。ここではセル中の温度はNT
C抵抗器を用いて測定され、非線型較正曲線を用いる
と、0.02℃のNTC−温度測定の標準偏差がえられた。用
いた分光光度計のばあいでは、全体のスペクトルが266
波長にデジタル化(digitalised)された(すなわち、
各スペクトルが、研究中のスペクトル範囲内の266波長
に対する吸収値からなった)。
これらの較正データは一般式: (1) T=C0+C1A1+C2A2 の双線型較正方程式に適合した。
この過程で、266の異なる波長のうち35,245の異なる
2つの組み合わせが双線型較正に対して計算された。最
小の標準偏差と波長の組み合わせが未知の温度決定のた
めの較正データセットとして用いられた。
最適の組み合せは較正方程式を用いると波長1405nmと
1534nmであった。
(2) T=48.96℃+156.78℃×A1405nm−165.81℃×
A1534nm 温度決定の結果を図4に示す。
ここでは方程式(2)の助けにより2つの波長におけ
る吸収値から計算された温度Tpは、NTCで測定された温
度Taに対してプロットされている。測定点は直線の周囲
を等しく散在し、1の勾配を有する。標準偏差は0.14℃
である。
この実施例では、統計学的方法を用いて波長が選択さ
れた。図2と図3を比較することにより、波長1405nmは
吸収バンドの短波側に存在し、波長1534nmは長波側に存
在することがわかる。吸収の温度−依存は吸収バンドの
2つの側面(flank)において反対のサイン(sign)を
有する(図3)ので、この波長の選択は、示差(differ
ential)の形成とともにより強力な温度決定シグナルを
導く。示差の形成によってすべての付加的な測定誤差は
排除されていることも重要である。
水の吸収バンド内に1つの波長が存在し、水の吸収バ
ンドの外側に第2の波長が存在するように、光学的吸収
が測定される波長を規定することもまた好都合でありう
る。このように、2つの吸収値間の示差を確立すること
によって、比較的強力な温度−測定シグナルはまた、誤
差に対して付加的に寄与する圧縮(suppression)を用
いてえられることができる。
図5は比較におけるほかの数学的方法、すなわちPLS
回帰(多変量分析の例として)を用いて同じ較正および
測定データからえられた結果を示す。ここでは36の較正
スペクトルがすべての266波長に対しておのおの用いら
れた。+印は2つの因子を用いてPLS分析した結果であ
り、×印は3つの因子を用いて分析した結果である。3
つの因子を考慮したばあいは、標準偏差は0.08℃であっ
た。
期待したように、多変量分析の助けによる完全なスペ
クトルを用いることによってよりよい相関関係がえら
れ、固定した2波長のみを用いるばあいよりも、このよ
うにより正確な温度決定がなされる。しかしながらが、
分析機器は実際のところ、少数の固定された波長のみで
測定されうる分光光度計をしばしば固定しており、より
広いスペクトル範囲内のスペクトルの認識が必ずしも絶
対ではないという考えはとくに重要である。いずれにし
ても、温度決定に必要であるNIR範囲内の波長における
吸収が測定されうるために、吸収装置が修飾されている
ばあいであっても充分である。
吸収に強く影響し、医学的分析におけるテストシステ
ムにおいて代表的であるBSAのような重要な妨害物質が
存在するばあいでさえも、試験液の温度は驚くほど高度
な正確さを有して吸収スペクトルから決定されうること
が全体的に示されている。
ほかの実験において、付加的な複雑なマージナル(ma
rginal)条件下で本発明を実験的に試した。測定窓がた
った1×1mmの大きさである使い捨てのミニセルを用い
た。セル内の光学的経路の長さは5mmであり、その体積
は50μlであった。
これらのセル中のテキスト混合物(text mixture)
は、マグネシウム、コレステロール、クレアチニンおよ
びトリグリセライドならびに異なるタンパク質の濃度
(実際には現われている値に対応する)の測定のための
通常の試薬システムからなるもので調べられた。ここで
は、試薬システムがとくに重要な構成成分、たとえば高
タンパク質含有物、長波長範囲内で吸収する色素、高濃
度の塩含有物または全体的にみてとくに複雑な試薬成分
を含有するように、前記分析パラメータは選択される。
較正段階および温度−測定段階の吸収測定は、各ばあ
いにおいて新しい使い捨てのセルを用いて1030nm波1390
nm間の波長で個々に調製された混合物においてなされ
た。
較正はパラメータ−特異的に行われ、各ばあいのキャ
リブレータ溶液はすべての試薬システムを含む血清タン
パク質は含まなかった。較正の際には、温度は35℃〜39
℃範囲内で0.1°(あるばあいでは0.2°)のステップで
変化し、各ばあいにおいて、全体の波長の範囲にわたっ
て(「走査(scan)」)50測定が32cm-1の波長分析(re
solution)で行われ、トリグリセライドテクトのばあい
は64cm-1で行われた。PLS回帰法を用いて較正データは
処理された。PLS行列における因子の最適数は交差妥当
性(cross-validation)により決定され、クレアチニン
およびトリグリセライドに対しては4つ、そしてマグネ
シウムおよびコレステロールに対しては5つであった。
未知の温度の試験混合物における温度−測定段階の際
に、8または11の走査が32cm-1の分析で行われ、13の走
査が64cm-1の分析で行われた。ここでは、測定時間は各
ばあいにおいて5秒より小さい時間であった。
通常のFT-NIR分光計と商業的に利用可能なPLSアルゴ
リズム(ラブカルク ピーエルエスプラス(LabCalc PL
SPlus)ガラクティク インダストリーズ(Galactyc In
dustries)より)を用いると、普通に測定された温度と
本発明によって決定された温度との間でえられた異なる
試薬システムに対する摂氏の標準偏差は、以下の表1の
とおりとなる。
表 1 試薬システム 標準偏差(℃) マグネシウム 0.071 コレステロール 0.083 クレアチニン 0.078 トリグリセライド 0.069 このことにより、記載した複雑なマージナル条件下で
さえも、温度は0.1℃よりも正確に測定されうることが
わかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−138797(JP,A) 特開 昭63−61147(JP,A) 特開 平1−237453(JP,A) 神沢淳・星野叡史編著 ユーザーのた めの測定法シリーズ 1.「温度測定 法」昭和63年11月30日発行(株)アイピ ーシー p.96−105

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分析装置の助けをかりての、液体試料とく
    に体液の分析のための方法であって、該方法は、 光学セル中における、測定可能な変数の決定のための分
    析測定段階および温度測定段階からなり、 前記分析測定段階において、 前記測定可能な変数は、前記試料の分析値の指標であ
    り、前記セルは試験液を含んでおり、該試験液は一定量
    の前記試料と、前記試料の分析のための特定の試薬シス
    テムの一部分である試薬とからなっており、前記分析測
    定段階は、前記試験液中で測定可能な温度依存性の変化
    を生じるように前記試料と前記試薬とを反応させるこ
    と、および、前記測定可能な変化を前記測定可能な変数
    として測定することからなり、かつ、 前記温度測定段階において、 未知の温度の前記試験液の光学的吸収が、800nmと2500n
    mのあいだのNIR範囲内の少なくとも2つの波長で前記試
    験液を照射することによって前記光学セル中で測定さ
    れ、前記温度は、前記試験液の光学的吸収の温度依存に
    関する較正データのセットと、前記温度測定段階でえら
    れた吸収データとを比較することによって決定され、 前記較正データのセットは、前記試験液とは異なってお
    りかつ既知の温度を有しているキャリブレータ溶液の光
    学的吸収が少なくとも2つの波長でかつ種々の温度で決
    定される温度較正段階で生成される ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】前記測定可能な変数が前記試験液の光学的
    吸収であり、前記試験液の光学的吸収は、前記温度測定
    段階および前記温度較正段階において用いられる光の前
    記波長とは異なる少なくとも1つの波長で前記分析測定
    段階において決定される請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】液体試料とくに体液の試料の、そこに含ま
    れる成分についての分析のための分析装置であって、 前記分析装置は、 光学セル中における、測定可能な変数の決定のための決
    定手段と、試験液の温度を決定するための温度決定手段
    と、較正データのセットを決定するための較正データの
    セット生成手段とからなり、 前記決定手段は、前記試料の分析値の指標として前記測
    定可能な変数を決定し、前記光学セルは、前記試料と試
    薬の組合せからなる試験液を含んでおり、前記試薬は、
    前記試料の前記分析のための特定の試薬システムの一部
    であり、前記決定手段はまた前記試験液中で、測定可能
    な温度依存性の変化を生じるように前記試料と前記試薬
    とを反応させること、および前記測定可能な変数として
    前記測定可能な変化を測定することからなり、 前記温度決定手段は、800nmと2500nmのあいだのNIR範囲
    内の少なくとも2つの波長で前記試験液を照射する照射
    手段を含んでおり、前記温度決定手段は、前記試験液の
    照射によってえられた吸収データと較正データのセット
    との比較によって前記温度を決定し、かつ、 前記較正データのセット生成手段は、少なくとも2つの
    波長で複数の温度で光学的吸収を測定することによって
    既知の温度のキャリブレータ溶液の光学的吸収を決定す
    る ことを特徴とする分析装置。
JP5513656A 1992-02-05 1993-02-05 医学的試料の分析装置および方法 Expired - Lifetime JP2671931B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE4203202,4 1992-02-05
DE4203202A DE4203202A1 (de) 1992-02-05 1992-02-05 Geraet zur analyse einer medizinischen probe

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06507728A JPH06507728A (ja) 1994-09-01
JP2671931B2 true JP2671931B2 (ja) 1997-11-05

Family

ID=6450971

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5513656A Expired - Lifetime JP2671931B2 (ja) 1992-02-05 1993-02-05 医学的試料の分析装置および方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5455177A (ja)
EP (1) EP0578798B1 (ja)
JP (1) JP2671931B2 (ja)
AT (1) ATE152239T1 (ja)
DE (2) DE4203202A1 (ja)
WO (1) WO1993016370A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011510312A (ja) * 2008-01-25 2011-03-31 ニルラス・エンジニアリング・アクチエンゲゼルシャフト 媒質の温度を非侵襲的にかつ光学的に特定するための方法

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9415869D0 (en) * 1994-08-05 1994-09-28 Univ Mcgill Substrate measurement by infrared spectroscopy
US5610836A (en) * 1996-01-31 1997-03-11 Eastman Chemical Company Process to use multivariate signal responses to analyze a sample
AUPN825796A0 (en) 1996-02-26 1996-03-14 Ashdown, Martin The application of infrared (ir) spectrometry to the investigations of components of blood and other body fluids
CH695000A5 (de) * 2000-01-31 2005-10-31 Swan Analytische Instr Ag Verfahren zur Detektion von Serum und zur Erfassung seiner Qualitaet und Anordnungen hierzu.
US6615062B2 (en) 2001-05-31 2003-09-02 Infraredx, Inc. Referencing optical catheters
DE10348958B4 (de) * 2003-10-13 2008-04-17 Friedrich-Schiller-Universität Jena Verfahren zur Bestimmung der Temperatur von wässrigen Flüssigkeiten mit optischen Mitteln
EP1642648A1 (de) 2004-09-30 2006-04-05 Roche Diagnostics GmbH Vorrichtung und Verfahren zum Einstellen einer Temperatur einer Flüssigkeit
US7075652B1 (en) 2004-11-12 2006-07-11 Ibet, Inc. Apparatus and method for measuring temperature dependent properties of liquid
JP5276470B2 (ja) * 2009-02-25 2013-08-28 ベックマン コールター, インコーポレイテッド 分析装置および分析方法
WO2010116237A1 (en) * 2009-04-08 2010-10-14 Amit Bhatnagar Apparatus for determining optical density of liquid sample
JP5577193B2 (ja) * 2010-08-31 2014-08-20 日本分光株式会社 微量セルの温度校正方法
US8663562B2 (en) 2011-09-13 2014-03-04 Sabic Innovative Plastics Ip B.V. Flow cell for measuring electromagnetic radiation absorption spectra in a continuously flowing immiscible liquid(s) or liquids with entrained gas phases
US9182360B2 (en) 2013-07-22 2015-11-10 Honeywell Asca Inc. Multi-frequency microwave sensor for temperature independent measurement of moisture
CN112129415B (zh) * 2020-09-22 2023-05-12 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种基于温度动态校准的变电站红外测温装置及方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53138797A (en) * 1977-05-10 1978-12-04 Olympus Optical Co Ltd Measurement method for enzyne reaction velocity
JPS6361147A (ja) * 1986-09-01 1988-03-17 Fuji Photo Film Co Ltd 分析方法
JPH01237453A (ja) * 1988-03-18 1989-09-21 Hitachi Ltd 試料分析方法及びこれを用いた自動分析装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3776635A (en) * 1972-06-05 1973-12-04 Shell Oil Co Gas temperature measurement using an organic compound having strongly temperature-dependent light absorption properties
US4660151A (en) * 1983-09-19 1987-04-21 Beckman Instruments, Inc. Multicomponent quantitative analytical method and apparatus
DK282085D0 (da) * 1985-06-21 1985-06-21 Radiometer As Fremgangsmaade og apparat til bestemmelse af blodkomponenter
US5068536A (en) * 1989-01-19 1991-11-26 Futrex, Inc. Method for providing custom calibration for near infrared instruments for measurement of blood glucose

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53138797A (en) * 1977-05-10 1978-12-04 Olympus Optical Co Ltd Measurement method for enzyne reaction velocity
JPS6361147A (ja) * 1986-09-01 1988-03-17 Fuji Photo Film Co Ltd 分析方法
JPH01237453A (ja) * 1988-03-18 1989-09-21 Hitachi Ltd 試料分析方法及びこれを用いた自動分析装置

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
神沢淳・星野叡史編著 ユーザーのための測定法シリーズ 1.「温度測定法」昭和63年11月30日発行(株)アイピーシー p.96−105

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011510312A (ja) * 2008-01-25 2011-03-31 ニルラス・エンジニアリング・アクチエンゲゼルシャフト 媒質の温度を非侵襲的にかつ光学的に特定するための方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE59306239D1 (de) 1997-05-28
EP0578798B1 (de) 1997-04-23
DE4203202A1 (de) 1993-08-12
EP0578798A1 (de) 1994-01-19
JPH06507728A (ja) 1994-09-01
US5455177A (en) 1995-10-03
ATE152239T1 (de) 1997-05-15
WO1993016370A1 (de) 1993-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2671931B2 (ja) 医学的試料の分析装置および方法
US6862534B2 (en) Method of determining an analyte concentration in a sample from an absorption spectrum
Mendelson et al. Blood glucose measurement by multiple attenuated total reflection and infrared absorption spectroscopy
US4427889A (en) Method and apparatus for molecular spectroscopy, particularly for the determination of products of metabolism
CA2286093C (en) Method for standardizing raman spectrometers to obtain stable and transferable calibrations
US7755763B2 (en) Attenuated total reflection sensor
EP1481247A2 (en) Method of determining an analyte concentration in a sample from an absorption spectrum
US20020183600A1 (en) Method and apparatus for detecting mastitis by using visual light and/or near infrared lights
JPH06186159A (ja) 近赤外透過スペクトルによる果実糖度の非破壊測定法
JPS6040955A (ja) 自動マイクロプレ−ト分光分析装置及び方法
US8696993B2 (en) Method of raising temperature of received object, and analyzing device
US4262205A (en) Fluorometer with high sensitivity and stability
Schultz et al. Two-dimensional centrifugation for desk-top clinical chemistry.
Bowie et al. Development of an aqueous temperature-indicating technique and its application to clinical laboratory instrumentation.
JPH11142412A (ja) 自動分析装置
JPS63111446A (ja) 分析装置
Lin Near-IR calibration transfer between different temperatures
Diessel et al. Glucose quantification in dried-down nanoliter samples using mid-infrared attenuated total reflection spectroscopy
JPS5863854A (ja) 自動化学分析装置
US4144030A (en) Method for improving the rate and measurement accuracy of chemical analysis
JPH0680417B2 (ja) 検量線を使用する成分分析方法
EP1870697A2 (en) Solid control and/or calibration element for use in a diagnostic analyzer
O'Leary et al. Optical methods for monitoring temperature in spectrophotometric analysers
JPS63140941A (ja) 赤外線ガス分析計
JPH11271222A (ja) 尿検査方法