JP2670914B2 - 製鋼スラグの路盤材への利用方法 - Google Patents
製鋼スラグの路盤材への利用方法Info
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- JP2670914B2 JP2670914B2 JP3103912A JP10391291A JP2670914B2 JP 2670914 B2 JP2670914 B2 JP 2670914B2 JP 3103912 A JP3103912 A JP 3103912A JP 10391291 A JP10391291 A JP 10391291A JP 2670914 B2 JP2670914 B2 JP 2670914B2
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- slag
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製鋼スラグの活用方法
に関するもので、特にアスファルト舗装等の下層に設け
られる路盤材に製鋼スラグを利用する方法に関する。
に関するもので、特にアスファルト舗装等の下層に設け
られる路盤材に製鋼スラグを利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アスファルト舗装を行うには、下部に路
盤を形成する必要があり、特に上層路盤の施工の一例と
してセメント安定化工法がある。このセメント安定化工
法は、中央のプラントで現地材料またはこれに補足材を
加えたものにセメントを添加して処理し、現場に搬送し
て施工を行う工法であり、添加されるセメントによって
強度を増し含水比の変化による強度の低下を防ぎ耐久性
を与える特徴がある。
盤を形成する必要があり、特に上層路盤の施工の一例と
してセメント安定化工法がある。このセメント安定化工
法は、中央のプラントで現地材料またはこれに補足材を
加えたものにセメントを添加して処理し、現場に搬送し
て施工を行う工法であり、添加されるセメントによって
強度を増し含水比の変化による強度の低下を防ぎ耐久性
を与える特徴がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例に係るセメント安定化工法においては、中央のプラ
ントで使用される骨材として、現地材料、あるいは山、
川、海から採集されたバラスを使用していたので、水分
を0.3〜1.5重量%程度含み、これにセメントを混
合すると、ある程度のセメントが付着する水分によって
固化し、バインダーとして働かないという問題点を有し
ていた。従って、これを解消し適当な強度を保持させる
為には、より多くのセメントを混合する必要があるとい
う問題点があった。本発明はかかる事情に鑑みてなされ
たもので、使用するセメントの量が少なく、しかも製鋼
スラグの特徴を生かして有効利用が図れる製鋼スラグの
路盤材への利用方法を提供することを目的とする。
来例に係るセメント安定化工法においては、中央のプラ
ントで使用される骨材として、現地材料、あるいは山、
川、海から採集されたバラスを使用していたので、水分
を0.3〜1.5重量%程度含み、これにセメントを混
合すると、ある程度のセメントが付着する水分によって
固化し、バインダーとして働かないという問題点を有し
ていた。従って、これを解消し適当な強度を保持させる
為には、より多くのセメントを混合する必要があるとい
う問題点があった。本発明はかかる事情に鑑みてなされ
たもので、使用するセメントの量が少なく、しかも製鋼
スラグの特徴を生かして有効利用が図れる製鋼スラグの
路盤材への利用方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の製鋼スラグの路盤材への利用方法は、適当に破砕
された非崩壊性の水分が0.1重量%未満の製鋼スラグ
に0.5〜3重量%のセメントを混合して路盤原材を製
造する工程と、該路盤原材を現地に搬送して現地敷設す
る工程と、該敷設した路盤原材に適当量の水を加えて固
化養生させる工程とを有している。
記載の製鋼スラグの路盤材への利用方法は、適当に破砕
された非崩壊性の水分が0.1重量%未満の製鋼スラグ
に0.5〜3重量%のセメントを混合して路盤原材を製
造する工程と、該路盤原材を現地に搬送して現地敷設す
る工程と、該敷設した路盤原材に適当量の水を加えて固
化養生させる工程とを有している。
【0005】
【作用】請求項1記載の製鋼スラグの路盤材への利用方
法においては、製鋼スラグを原料としているので、水分
が極めて少なく0.1重量%未満である。従って、適当
に破砕された製鋼スラグに、セメントを混入した場合、
付着する水分と反応するセメントの量が少なく、従っ
て、混入するセメントの量が少なくても強い強度を有す
る。
法においては、製鋼スラグを原料としているので、水分
が極めて少なく0.1重量%未満である。従って、適当
に破砕された製鋼スラグに、セメントを混入した場合、
付着する水分と反応するセメントの量が少なく、従っ
て、混入するセメントの量が少なくても強い強度を有す
る。
【0006】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。まず、凝固した電炉スラグをブレーカー等で破砕し
て人頭大とし、次にジョウクラッシャで破砕してバラス
状とする。このバラスを適当に篩にかけて25mmアン
ダーとし、磁着分は磁選機によって取り除きスラグ分の
みとする。そして、これらを所定のプラントで製造し、
内部に水が入らない貯留ホッパーに入れておく。使用に
あっては、該貯留ホッパーから取出し、これをミキサー
車に入れ0.5〜3%のセメントを混入する。このセメ
ントはポルトランドセメント、高炉セメント、フライア
ッシュセメントの何れを使用しても良い。なお、セメン
トの混合はミキサー車を使用しないで、固定ミキサーで
混合する場合であっても本発明は適用される。
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。まず、凝固した電炉スラグをブレーカー等で破砕し
て人頭大とし、次にジョウクラッシャで破砕してバラス
状とする。このバラスを適当に篩にかけて25mmアン
ダーとし、磁着分は磁選機によって取り除きスラグ分の
みとする。そして、これらを所定のプラントで製造し、
内部に水が入らない貯留ホッパーに入れておく。使用に
あっては、該貯留ホッパーから取出し、これをミキサー
車に入れ0.5〜3%のセメントを混入する。このセメ
ントはポルトランドセメント、高炉セメント、フライア
ッシュセメントの何れを使用しても良い。なお、セメン
トの混合はミキサー車を使用しないで、固定ミキサーで
混合する場合であっても本発明は適用される。
【0007】そして、これらをミキサー車で現場に輸送
し、所定の場所に敷設し、ローラー車等で上から充分に
圧力を加えてある程度固めた後、水をかけ再度ローラー
車あるいは振動機等で固める。これによってセメントが
固まり、下層路盤、または上層路盤が完成する。
し、所定の場所に敷設し、ローラー車等で上から充分に
圧力を加えてある程度固めた後、水をかけ再度ローラー
車あるいは振動機等で固める。これによってセメントが
固まり、下層路盤、または上層路盤が完成する。
【0008】本発明の作用効果を確認する為に行った実
験について説明する。使用した製鋼スラグの一例である
電炉スラグの粒度分布及び水分は表1に示す通りであっ
た。これに一定量のセメントを混合してJISA501
5に示す方法で、一軸圧縮強度を測定した結果が図1で
ある。なお、比較のため市販の砕石バラスにて同様な測
定を行い、その結果を図1に示している。図1によれ
ば、上層路盤が必要とする30kg/cm2程度の強度
を出すにはセメントの量は、電炉スラグにおいては2%
程度で済むことになる。一方、水分を0.67%含む砕
石バラスを使用した場合には、約4%程度必要とするの
で、前記電炉スラグのバラス、即ち、電炉バラスを使用
する場合には約2%のセメントの節約ができることにな
る。また、下層路盤の場合には通常1軸圧縮強度は10
kg/cm2程度が要求されるので、セメントの量は電
炉バラスでは約0.5%、砕石バラスでは2%必要であ
り、約1.5%のセメントが節約できることになる。
験について説明する。使用した製鋼スラグの一例である
電炉スラグの粒度分布及び水分は表1に示す通りであっ
た。これに一定量のセメントを混合してJISA501
5に示す方法で、一軸圧縮強度を測定した結果が図1で
ある。なお、比較のため市販の砕石バラスにて同様な測
定を行い、その結果を図1に示している。図1によれ
ば、上層路盤が必要とする30kg/cm2程度の強度
を出すにはセメントの量は、電炉スラグにおいては2%
程度で済むことになる。一方、水分を0.67%含む砕
石バラスを使用した場合には、約4%程度必要とするの
で、前記電炉スラグのバラス、即ち、電炉バラスを使用
する場合には約2%のセメントの節約ができることにな
る。また、下層路盤の場合には通常1軸圧縮強度は10
kg/cm2程度が要求されるので、セメントの量は電
炉バラスでは約0.5%、砕石バラスでは2%必要であ
り、約1.5%のセメントが節約できることになる。
【0009】
【表1】
【0010】前記実施例においては、電炉スラグを原料
としたが、改質処理して崩壊しない製鋼スラグであれ
ば、他の製鋼スラグであっても有効に利用できる。
としたが、改質処理して崩壊しない製鋼スラグであれ
ば、他の製鋼スラグであっても有効に利用できる。
【0011】
【発明の効果】請求項1記載の製鋼スラグの路盤材への
利用方法は以上の説明からも明らかなように、製鋼スラ
グを原料としており、水分が0.1重量%未満と極めて
少なく、混入するセンメントが水と反応しない状態で保
持できるので、必要とするセメントの量を少なくして路
盤材として使用できる強度を発揮できる。従って、セメ
ントの使用量が減少し、これによって路盤を安価に製造
できる。また、従来、用途が極めて限定され、廃棄処分
が主であった製鋼スラグの有効利用を図ることが可能と
なった。
利用方法は以上の説明からも明らかなように、製鋼スラ
グを原料としており、水分が0.1重量%未満と極めて
少なく、混入するセンメントが水と反応しない状態で保
持できるので、必要とするセメントの量を少なくして路
盤材として使用できる強度を発揮できる。従って、セメ
ントの使用量が減少し、これによって路盤を安価に製造
できる。また、従来、用途が極めて限定され、廃棄処分
が主であった製鋼スラグの有効利用を図ることが可能と
なった。
【図1】本発明方法の作用、効果を確認する為に行った
実験の結果を示すグラフである。
実験の結果を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 適当に破砕された非崩壊性の水分が0.
1重量%未満の製鋼スラグに0.5〜3重量%のセメン
トを混合して路盤原材を製造する工程と、該路盤原材を
現地に搬送して現地敷設する工程と、該敷設した路盤原
材に適当量の水を加えて固化養生させる工程とを有する
製鋼スラグの路盤材への利用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3103912A JP2670914B2 (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 製鋼スラグの路盤材への利用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3103912A JP2670914B2 (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 製鋼スラグの路盤材への利用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04309604A JPH04309604A (ja) | 1992-11-02 |
JP2670914B2 true JP2670914B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=14366642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3103912A Expired - Fee Related JP2670914B2 (ja) | 1991-04-08 | 1991-04-08 | 製鋼スラグの路盤材への利用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2670914B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015101830A (ja) * | 2013-11-21 | 2015-06-04 | 一般財団法人砂防・地すべり技術センター | 有機質土を構築材料に活用する砂防ソイルセメント工法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61233101A (ja) * | 1985-04-05 | 1986-10-17 | 株式会社 哲弘工業 | スラグを利用した道路、床面等の造成法 |
-
1991
- 1991-04-08 JP JP3103912A patent/JP2670914B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04309604A (ja) | 1992-11-02 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |