JP2669348B2 - 同報制御方式 - Google Patents

同報制御方式

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば共有バッファ形
スイッチが使用されるATM通信路を用いた同報制御方
式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ATM通信では出力方路切換用の
スイッチにバッファを備えた共有バッファ形スイッチが
使用されている。これは出力方路切換用のスイッチを共
有するバッファを備え、そのバッファに蓄えたデータ
を、選択された出力方路に送出できるようにしたもので
ある。この機能を使用して従来、同報通信が行われてい
た。これは同報通信を行うときは、伝送する必要のある
データ、すなわち同報データが共有バッファ形スイッチ
に供給されるが、これと共に、どこへ伝送するかを表す
出力方路データも供給される。このため、共有バッファ
に同報データを記憶させ、それを出力方路データに基づ
いて必要な宛先に伝送することで同報通信が行われる。
【0003】伝送するデータが同報データである場合、
残り読出回数記憶部から残り読出回数を読み出して
「1」減算し、その結果をによってアドレスを解放する
か否かを判断していた。このように、残り読出回数を管
理しておき、最後の宛先に同報データを伝送したら、共
有バッファ形スイッチの内容をリセット、あるいは次に
伝送する情報に書き換えるようにしている。最後の宛先
を管理する方法として、共有バッファ形スイッチから読
み出した「残り読出回数の実数」を監視し、残り読出回
数が「1」の場合は最後の宛先であると判断し、共有バ
ッファ形スイッチに同報データを記憶するため使用して
いたアドレスを解放する。一方、伝送するデータが同報
データでない場合、残り読出回数は2をセットしたうえ
で同様の処理を行う。この場合、同報通信のときと同様
に共有バッファ形スイッチに伝送すべきデータが記憶さ
れ、残り読出回数が1になった時点で前述と同様に共有
バッファ形スイッチが伝送するデータを記憶するため使
用していたアドレスを解放する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
式では、共有バッファ形スイッチから読み出すデータが
同報データの場合と、そうでない場合とで、残り読出回
数としてセットする回数が異なっており、そのために特
別な処理をしなければならない。すなわち、同報通信を
行う場合よりもそうでない場合の方が圧倒的に多いの
で、その都度、余分な処理を行うことは非常に効率が悪
いという課題を有していた。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
もので、非同報データのために特別な処理をしなくて
も、同報データと非同報データとの識別制御を容易に行
うようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明は、データを伝送する回数として「残り
読出回数」に「出力方路数−1」を設定して記憶保持す
るとともに、上記デーをスイッチバッファ手段に記憶
させる第1の手段と、上記「残り読出回数」が「1」以
上のときは、上記スイッチバッファ手段に記憶されたデ
ータを読み出して所定の出力方路に送信することおよび
上記スイッチバッファ手段に記憶されたデータを1回送
信する度に上記「残り読出回数」から「1」を減じた値
を新たに「残り読出回数」として設定することを繰り返
し、上記「残り読出回数」の値が「0」のときは、上記
スイッチバッファ手段に記憶されたデータを読み出して
所定の出力方路に送信してから伝送処理を終了する第2
の手段とを備えたものである。
【0007】
【作用】発明は、出力方路情報に基づいて残り読出回
数−1が設定され、同報データを1回送出する度に残り
読出回数が減算されることが繰り返される。そして、前
回設定された残り読出回数−1が0であればデータを1
回送信した後に同報データの送出終了する。
【0008】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例を示すブロック図である。
先ず、データ書き込み時の処理について説明する。入力
データS1が供給されると、同報データ識別部3ではそ
の入力データS1から宛先情報を引き出し、入力された
データが同報データかどうかの識別を行う。同報データ
の場合は同報情報S5と宛先データS6が同報情報出力
部4に出力される。同報情報出力部4では同報情報S5
が同報データであることを示している場合、宛先情報S
6に基づいてそれに対応する同報情報S7を残り読出回
数記憶部5および書込/読出制御部2に出力する。
【0009】書込/読出制御部2では同報情報S7の出
力方路情報に基づいて入力データを共有形スイッチバッ
ファであるスイッチバッファ1に書き込む。ATM通信
では伝送される情報はセルの形で後から後から供給され
るので、それぞれのセルが記憶されているアドレスを管
理する必要があり、このためセルを記憶しているアドレ
スを書込/読出制御部2はアドレスS8として残り読出
回数記憶部5に出力する。一方、残り読出回数記憶部5
では同報情報S7のうち、「読出回数−1」を入力デー
タを書き込んだアドレスS8に対応する領域に記憶す
る。
【0010】次にデータ読み出し時の動作について説明
する。書込/読出制御部2は読出信号S4によりスイッ
チバッファ1からデータS2を読み出したときは、その
データを読み出したスイッチバッファ1のアドレスS9
を残り読出回数記憶部5に出力する。残り読出回数記憶
部5ではアドレスS9に対応する残り読出回数S10を
取り出してアドレス解放判定部6に出力する。アドレス
解放判定部6では残り読出回数S10が「0」の場合に
書込/読出制御部2に対してアドレス解放指示S11を
出力する。
【0011】書込/読出制御部2ではアドレス解放の指
示があった場合に、使用していたアドレスを別のデータ
の記憶領域として解放する。残り読出回数記憶部5は、
読出アドレスS9に対応する残り読出回数が「1」以上
の時は、値を「1」減らした値を新たな残り読出回数と
して記憶する。このように構成すると、最大同報方路数
が2のN乗の時、残り読出回数記憶部5で用意するビッ
ト数は従来1アドレスあたりN+1ビットであったが、
本発明ではNビットで構成でき、構成が簡単になる。
【0012】非同報データの場合はスイッチバッファ1
に伝送するためのデータを書き込むが、そのアドレスに
対応する残り読出回数は記憶しない。あるアドレスが使
用可能アドレスとして解放されているとき、そのアドレ
スに対応する残り読出回数記憶部5の情報は、前述の説
明のとおり「0」となっている。従って非同報データが
スイッチバッファから読み出されるときは、読出アドレ
スに対応する残り読出回数は当然「0」になっている。
残り読出回数が「0」の時にはアドレス解放制御が行わ
れるので、非同報データを格納しているアドレスはデー
タを1回読み出したときに解放されることになる。
【0013】すなわち、非同報データの処理は同報デー
タの場合と同様に宛先情報S6により該当する宛先の同
報情報S7を出力するとき、出力される同報情報のうち
出力情報は一つの出力方路のみに出力するという情報に
なっており、「残り読出回数−1」は1−1=0になる
ので、残り読出回数記憶部5の該当アドレスに対応する
領域には「0」が記憶される。読み出し時はアドレス情
報S9により「0」が読み出される。この場合、非同報
データは1回読み出されただけでアドレスが解放され
る。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように発明は、データを
伝送する回数として「残り読出回数」に「出力方路数−
1」を設定して記憶保持するとともに、上記データをス
イッチバッファ手段に記憶させ、この「残り読出回数」
に応じてデータの伝送および伝送の終了を制御するた
め、同報データ識別機能をスイッチバッファ手段の書込
側に一つもつだけで良く、同報データと非同報データの
処理が同一ですむという効果を有する。また、残り読
出回数」を記憶する際に用意するビット数が従来のもの
よりも少なくてすむという効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1…スイッチバッファ、2…書込/読出制御部、3…同
報データ識別部、4…同報情報出力部、5…残り読出回
数記憶部、6…アドレス解放判定部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたデータを指定された出力方路
    に伝送する同報制御方式において、 前記データを伝送する回数として「残り読出回数」に
    「出力方路数−1」を設定して記憶保持するとともに、
    前記データをスイッチバッファ手段に記憶させる第1の
    手段と、 前記「残り読出回数」が「1」以上のときは、前記スイ
    ッチバッファ手段に記憶されたデータを読み出して所定
    の出力方路に送信することおよび前記スイッチバッファ
    手段に記憶されたデータを1回送信する度に前記「残り
    読出回数」から「1」を減じた値を新たに「残り読出回
    数」として設定することを繰り返し、前記「残り読出回
    数」の値が「0」のときは、前記スイッチバッファ手段
    に記憶れたデータを読み出して所定の出力方路に送信
    してから伝送処理を終了する第2の手段とを備えたこと
    を特徴とする同報制御方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 入力側に設けられ、入力されたデータが同報データまた
    は非同報データであるかを識別する同報データ識別部
    と、 同報データが入力されたことが前記同報データ識別部で
    判定されたときその同報データに含まれる出力方路情報
    を出力する同報情報出力部と、 前記同報情報出力部から出力される出力方路情報に基づ
    残り読出回数−1を示す値を記憶し、同報データ
    が1回伝送される度に残り読出回数からを減
    ずる残り読出回数記憶部と、 前記同報情報出力部から出力される出力方路情報に基づ
    き入力された同報データをスイッチバッファに書き込
    み、その書き込んだ同報データを前記出力方路情報に対
    応させて伝送するように前記スイッチバッファを制御す
    る書込/読出制御部と、 前記残り読出回数記憶部から読み出した値がであ
    った場合に前記スイッチバッファに同報データが記憶さ
    れているアドレスの解放を指示するアドレス解放判定部
    とを有することを特徴とする同報制御方式。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 同報データは、出力方路数が「1」の同報データとし
    て扱うことを特徴とする同報制御方式。
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