JP2667533B2 - 難燃性複合繊維 - Google Patents

難燃性複合繊維

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、難燃性に優れ且つ細デニール化が可能なポ
リオレフィン系重合体よりなる複合繊維に関する。
(従来技術および解決しようとする課題) ポリオレフィン系重合体より形成される複合繊維は、
一般に低融点樹脂の優れた熱接着性と基融点樹脂の腰の
強さとを併せ有する特性、化学的安定性、軽量などとと
もに安価であるため、特に不織布用材料として例えば医
療衛生用材、ナプキン、紙オムツなど生活関連用材、マ
スクなど各種フィルター用材、土木、建築用材、農業園
芸用材など多くの分野で使用されている。
しかして近年、上記した如き各分野において火災の予
防、各種の規制に伴ない、関連材料に対する難燃化の要
求が高い。そのため、ポリオレフィン系の複合繊維につ
いても、各種の難燃化複合繊維およびその製造方法が提
供されているが、いずれも個々の条件を充分に満足し得
るものではない。
例えば、特公昭60−2404,同61−44967号には、融点に
差のある2種のポリオレフィン系重合体よりなる複合繊
維において、ポリエチレンなどの低融点成分にのみ難燃
剤を含有せしめ難燃性を維持しようとする場合に、ポリ
エチレンと高融点成分にのみ難燃剤を含有せしめた難燃
性複合繊維が開示されているが、良好な難燃性を維持し
ようとする場合に、ポリエチレンと高融点成分であるポ
リプロピレンとの使用割合が自由に選択できず制約を免
れない。また、特公昭60−7722号には、分解温度に差の
ある2種の難燃剤を高低両融点成分に別々に含有せし
め、一層難燃効果のある難燃性複合繊維が開示されてい
るがデカブロムジフェニルオキサイドなど使用する分解
温度の高い難燃剤が繊維成形温度で熔融しないために、
細デニールの繊維を得ることができず、またデカブロム
ジフェニルオキサイドなどの芳香族窒素化合物が脂肪族
臭素化合物に比べて、ポリプロピレンに対する難燃効果
が充分でないため、多量の添加が必要になり、価格の上
昇だけでなく、糸切れ、熱接着性の低下、肌荒れなどに
よる生産性や品質面に問題を招く。さらにまた、特開昭
58−15609号には、複合繊維の各成分にそれぞれその融
点よりも100℃以上高い分解度を有し、かつ粒度が62ミ
クロン以下であるような有機系の難燃剤を含有せしめる
ことによって、低融点成分にも比較的多量の難燃剤を配
合させた難燃性および熱接着性に優れ、可紡性よく製造
し得る細デニールの複合繊維が開示されているが、無機
系に比べ有機系難燃剤の微粉砕が容易でない点もあり、
一般的な紡糸条件では細デニールの複合繊維を安定して
成形できない場合がある。
したがって、本発明の目的は、高い難燃性と低温で優
れた溶着性を有し、かつ細デニールの繊維が安定して紡
糸できる複合繊維を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記した難燃複合繊維の課題に鑑み鋭
意研究の結果、それぞれ高低融点成分の重合体に特定し
た難燃剤を組合せ配合した組成物を用いることにより所
期の目的が達成される知見を得て、本発明を完成するに
至ったものである。即ち、本発明によれば、下記するプ
ロピレンを主体とする重合体の(a)組成物を中芯と
し、エチレンを主体とする重合体の(b)組成物を鞘と
して構成することを特徴とする難燃性複合繊維が提供さ
れる。上記(a)組成物はプロピレンを主体とする重合
体100重量部に対して、下記の一般式で示されるエーテ
ル化四臭化ビスフェノールA (但し、式中のR1およびR2は、それぞれ同種または異種
の少なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基)、 下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフェノ
ールS (但し、式中のR3およびR4は、同種または異種の少なく
とも2個の臭素原子を結合するアルキル基) および下記の一般式で示されるイソシアヌル酸エステル (但し、式中のR5,R6およびR7は、同種または異種の少
なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基) から選ばれた少なくとも1種の有機臭素化物を0.5〜20
重量部、融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸を0.01〜5
重量部、三酸化アンチモンを0.5〜7重量部および高級
脂肪酸の金属塩(但し、元素周期律表第II,第IIIおよび
第IVのいずれかの金属塩)を上記の有機臭素化物に対し
て3〜30重量%の割合で含有する組成物であり、該
(b)組成物はエチレンを主体とする重合体の100重量
部に対して、それぞれ前記した一般式で示されるエーテ
ル化四臭化ビスフェノールA、エーテル化四臭化ビスフ
ェノールSおよびイソシアヌル酸エステルから選ばれる
少なくとも1種の有機臭素化物を0.5〜10重量部および
三酸化アンチモンを0.5〜4重量部の割合で含有する組
成物である。
本発明の複合繊維において、内部の中芯を構成する組
成物(a)に用いるプロピレンを主体とする重合体(以
下、プロピレン系重合体という)としては、プロピレン
の単独重合体、エチレン、ブチレン等のαオレフィンと
プロピレンとのランダム共重合体、ブロック共重合体、
又はそれらの混合物があげられる。
また、本発明に用いる特定した有機臭素化物のうちエ
ーテル化四臭化ビスフェノールAとしては、下記一般式
であらわされるものであり、 式中のR1およびR2は、同種または異種の少なくとも2
個の臭素原子を結合するアルキル基であれば特に制限さ
れず、その炭素数は2〜20、好ましくは2〜5で、それ
に結合される臭素原子数は2個以上で多いほど難燃効果
が良好である。具体的には、例えば四臭化ビスフェノー
ルAビス(ジブロモエチルエーテル)、四臭化ビスフェ
ノールAビス(ジブロモプロピルエーテル)、四臭化ビ
スフェノールAビス(ジブロモブチルエーテル)、四臭
化ビスフェノールAビス(トリブロモプロピルエーテ
ル)、四臭化ビスフェノールAビス(テトラブロムプロ
ピルエーテル)、四臭化ビスフェノールAビス(トリブ
ロモブチルエーテル)、四臭化ビスフェノールAビス
(テトラブロモブチルエーテル)等の四臭化ビスフェノ
ールAビス(ポリブロモアルキルエーテル)が好適に使
用される。
また、エーテル化四臭化ビスフェノールSとしては、
下記の一般式であらわされるものであり、 式中のR3およびR4が同種または異種の少なくとも2個
以上の臭素原子を結合するアルキル基であれば特に制限
されず、その炭素数は2〜20好ましくは2〜5で、それ
に結合される臭素原子数は多いほど難燃効果が良好であ
る。具体的には、一般に例えば四臭化ビスフェノールA
ビスSビス(ジブロモエチルエーテル)、四臭化ビスフ
ェノールSビス(ジブロモプロピルエーテル)、四臭化
ビスフェノールSビス(ジブロモブチルエーテル)、四
臭化ビスフェノールSビス(トリブロモプロピルエーテ
ル)、四臭化ビスフェノールSビス(テトラブロムプロ
ピルエーテル)、四臭化ビスフェノールSビス(トリブ
ロモブチルエーテル)、四臭化ビスフェノールSビス
(テトラブロモブチルエーテル)等の四臭化ビスフェノ
ールSビス(ポリブロモアルキルエーテル)が好適に使
用される。
また、イソシアヌル酸エステルとしては、下記の一般
式であらわされるものであり、 式中のR5,R6およびR7が同種または異種の少なくとも
2個の以上の臭素原子を結合したアルキル基であれば特
に限定されず、その炭素数は2〜20好ましくは2〜5
で、それに結合される臭素原子数は多いほど難燃効果が
良好である。具体的には、一般に例えばトリス(ジブロ
モエチル)イソシアヌレート、トリス(ジブロモロプロ
ピル)イソシアヌレート、トリス(ジブロモブチル)イ
ソシアヌレート、トリス(トリブロモプロピル)イソシ
アヌレート、トリス(テトラブロモプロピル)イソシア
ヌレート、トリス(トリブロモブチル)イソシアヌレー
ト、トリス(テトラブロモブチル)イソシアヌレート等
のトリス(ポリブロモアルキル)イソシアヌレートが好
適に使用される。
上記した有機臭素化物の配合量は、プロピレン系重合
体100重量部に対して0.5〜20重量部、好ましくは0.7〜1
5重量部であり、その配合量が上記の下限値より少ない
場合は充分な難燃効果が発揮できず、上記の上限値より
多い場合は熱安定性が悪くなり、着色、糸切れ等の紡糸
性が悪くなる。
本発明に用いる融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸と
しては、例えばカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸等の飽和脂肪酸;オレイン
酸、エルカ酸、エライジン酸等の不飽和脂肪酸があげら
れるが、特に飽和脂肪酸が好ましい。このような脂肪酸
の配合量はプロピレン系重合体100重量部に対して、0.0
1〜5重量部、好ましくは0.03〜3重量部であり、その
配合量が上記の下限値より少ない場合は充分な熱安定化
効果が発揮出来ず、また上記の上限値より多い場合は紡
糸する際滑性がありすぎ、安定的に紡糸が出来ない欠点
が生じる。
また、本発明の三酸化アンチモンとしては市販の製品
がそのまま使用できる。その配合量はプロピレン系重合
体100重量部に対して0.5〜7.0重量部であり、その配合
量が上記の下限値より少ない場合は充分な難燃効果が発
揮出来ず、また上記の上限値より多い場合は多量に配合
しても難燃効果の向上が見られず、また安定な紡糸性が
得られない。
さらに、本発明の高級脂肪酸の元素周期律表第II、第
III及び第IV族のいずれかの族に属する金属との塩とし
ては、例えばステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、ベヘニン酸、パルミチン酸、カプリン酸等の脂肪酸
のカルシウム、カドミウム、バリウム、鉛、亜鉛、アル
ミニウム、マグネシウム、等の金属塩が適宜使用され
る。このような高級脂肪酸金属塩の配合量は、有機臭素
化物の添加量に応じ適宜決定され、一般にはエーテル化
四臭化ビスフェノールAに対して3〜30重量%が適当で
あり、その配合量が上記の下限値より少ない場合は有機
臭素化物の熱分解を抑制する作用が充分でなく、また上
記の上限値より多い場合は難燃性を低下させるため好ま
しくない。
本発明の複合繊維において、外側の鞘を構成する組成
物(b)に用いるエチレンを主体とする重合体(以下、
エチレン系重合体という)としては、エチレンの単独重
合体、プロピレン、ブチレン等のαオレフィンとの共重
合体、含量が一般に35重量%以下の酢酸ビニルとの共重
合体があげられる。
このようなエチレン系重合体に含有せしめるエーテル
化四臭化ビスフェノールA、エーテル化四臭化ビスフェ
ノールSまたはイソシアヌル酸エステル等の有機臭素化
物としては、前記したプロピレン系重合体の(a)組成
物に含有させる有機臭素化物と同一範囲のものが用いら
れる。これら有機臭素化物の配合量は、それぞれエチレ
ン系重合体100重量部に対して一般に0.5〜10重量部が好
ましく、これらの配合量が上記の下限値より少ない場合
は充分な難燃効果が発揮できず、上記の上限値より多い
場合は熱安定性が悪くなり、紡糸性も低下する。
また、エチレン系重合体の組成物(b)においてもプ
ロピレン系重合体の組成物(a)と同様に三酸化アンチ
モンの配合が必要であるが、この場合も市販の製品がそ
のまま使用でき、その配合量は一般に0.5〜4.0重量部で
あり、その配合量が上記の下限値より少ない場合は充分
な難燃効果が発揮出来ず、また上記の上限値より多い場
合は多量に配合しても難燃効果の向上が見られず、また
紡糸性の安定性も悪くなる傾向がある。
特に、エチレン系重合体の組成物(b)においては、
エーテル化四臭化ビスフェノールAを配合した場合に長
期間放置するとブルーミング現象を起すことがあるた
め、該エチレン系重合体として、酢酸ビニルの含量が35
重量%以下のエチレン−酢ビ共重合体単独または混合物
を用いることによりブルーミングを防げて好適である。
なお、酢酸ビニル含量が35%以上であるエチレン−酢ビ
共重合体を単独で用いる場合には粘着性が強く、表面状
態が好ましくなく、また混合して用いる場合でも粘着性
が強く、他のエチレン系重合体と均一なブレンドが出来
ず好ましくない。
本発明におけるプロピレン系重合体の組成物(a)お
よびエチレン系重合体の組成物(b)には、それぞれ上
記の添加する成分以外に必要に応じて従来公知の安定
剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、及び難燃性、ブ
ルーミング防止性、紡糸性に悪影響を与えない範囲で各
種の充填剤等を添加しても良い。
本発明の(a)組成物および(b)組成物を調製する
配合順序、混合方法などは特に限定されず一般にタンブ
ラー式ブレンダー、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサ
ー、リボンミキサー等を用いて行なわれる。
次に、本発明においては、上記したプロピレン系重合
体の(a)組成物を中芯とし、エチレン系重合体の
(b)組成物を鞘として、中芯/鞘(重量比)の割合を
一般に10/90〜90/10の範囲で構成する。このような中芯
/鞘の構造を有する複合繊維の製造は、中芯用材料の
(a)組成物と鞘用材料の(b)組成物とを別個の押出
機(ギャポンプ付)に供給して溶融押出しを行ない、複
合紡糸口金に導入して紡糸することにより得られる。目
的とする複合繊維における芯/鞘(重量比)の構成は、
押出機およびギャポンプの回転数により調整できる。
(作用および効果) 本発明の複合繊維は、特定したプロピレン系重合体の
(a)組成物とエチレン系重合体の(b)組成物を用い
ることにより、高度な難燃性と低温での優れた熱融着
性、自由に選択できる腰の強さ、細デニールの繊維が安
定に紡糸できる優れた紡糸性を併せもったものであり、
各種の難燃性、不織布用原料として好適なものである。
このような本発明の複合繊維が高度な難燃性を有する
理由は、(a)組成物において特定した有機臭素化物と
ともに融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸および高級脂
肪酸の金属塩を併用することにより、該有機臭素化物の
熱分解が抑制され、従来、熱安定性が不足し紡糸できな
かったプロピレン系重合体に該有機臭素化物の配合を可
能ならしめた点にあると推測される。特に本発明の
(a)組成物において、融点が60℃以下の脂肪族カルボ
ン酸の有機臭素化物に対する熱安定化効果の理由は明ら
かではないが、押出機内において該脂肪族カルボン酸が
はじめに融け、有機臭素化物とプロピレン系重合体が均
一に混合しやすい状態を作り出すため、局部的に該有機
臭素化物が、高濃度に存在するのを防ぐのではないかと
推定している。
また、従来のプロピレン系重合体にはデカブロムジフ
ェニルオキサイドに代表される高温分解性の難燃剤が配
合されていたが、これらはいずれも紡糸温度よりも融点
が高く、配合した粉体そのものの粒径が大きいため、一
般的な紡糸法では安定的に紡糸が出来なかった。これに
対して、本発明においては、配合する特定した有機臭素
化物の融点が紡糸温度より低いため、一般的紡糸法によ
り安定的に細デニールの紡糸が可能となった。さらに、
本発明の複合繊維は、プロピレン系重合体とエチレン系
重合体の両者に難燃剤を配合したことにより、複合繊維
としての難燃性を配慮することなく、自由にプロピレン
系重合体とエチレン系重合体の割合を変えられるため、
腰の強さを任意に選択出来る特長がある。
(実施例) 以下、本発明を具体的に説明するために実施例および
比較例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
なお、実施例および比較例における紡糸方法、不織布
の作製方法および燃焼試験は、下記の如く行った。
(1)紡糸方法:所定の配合物を混練したプロピレン系
重合体(以下、PPと略す)の組成物を中芯用材料とし、
また同じくエチレン系重合体(以下、PEと略す)の組成
物を鞘用材料とし、それぞれ個別の押出機(ギャポンプ
付)に供給して溶融押出しを行ない、次いで複合紡糸口
金(ノズル孔数=48)に導入して、押出機およびギャポ
ンプの回転数を調整することにより、所望の芯/鞘(重
量比)を有する全体が約10デニール(d)と30デニール
(d)の複合繊維を得た。
(2)不織布の作製方法:上記の紡糸により得られた複
合繊維をそのまま、または3倍に熱延伸した後、加熱歯
車式の捲縮装置により18〜19ケ/25mmの捲縮を付与した
後、約50mmの長さに切断した。次いで、この捲縮、切断
した複合繊維をカードウエブとし、115〜120℃の温度を
有するヒートロールにより熱溶着させて、目付が約50g/
m2の不織布とした。
(3)燃焼試験:得られた不織布シートを繊維が主に並
んだ方向に対して直角の方向を長辺とする30cm×4cmの
形状に切取り、これを試料として垂直に吊し、直径0.5m
mのミクロバーナーにより炎の長さを10mmに調節したバ
ーナー炎の先端を試料の下端部に接触させ、試料の変形
に合せてバーナーを移動させながら、絶えず試料下端部
に炎の先端を接触させ、炎を5秒間接触させた後、炎を
取り去り、その後、試料が消炎するまでの時間を測定し
難燃性(自己消化時間)とした。
実施例1および比較例1 表1−(1)に示すプロピレン系重合体(以下、PPと
略す)と下記する難燃剤1〜4などの配合物を、それぞ
れ所定の割合でスーパーミキサーにおいて混合した後、
50φベント式押出機において210℃の樹脂温度で溶融混
練して、ペレット状の組成物を得た。
また、表1−(2)に示すエチレン系重合体(以下、
PEと略す、EVAはエチレン−酢酸ビニル共重合体の略)
と同じく下記する難燃剤1〜4などの配合物を、それぞ
れ所定の割合でスーパーミキサーにおいて混合した後、
50φベント式押出機において190℃の樹脂温度で溶融混
練して、ペレット状の組成物を得た。
(表中の難燃剤1〜4) なお、表1−(1)および表1−(2)において、※
印のNo.は本発明の特定した(a)組成物および(b)
組成物の範囲外である。
次に、表1−(1)および表1−(2)により調製し
たプロピレン系重合体の組成物とエチレン系重合体の組
成物を用いて、所定の紡糸法により表−2に示す構成の
複合繊維を得た後、さらに不織布を製作して難燃性を測
定した。それら複合繊維の製造における紡糸性と、不織
布の試料による難燃性の測定結果を表−2に示した。な
お、表−2において、※印のNo.は比較例に相当する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記するプロピレンを主体とする重合体の
    (a)組成物を中芯とし、エチレンを主体とする重合体
    の(b)組成物を鞘として構成することを特徴とする難
    燃性複合繊維。 (a)プロピレンを主体とする重合体100重量部に対し
    て、下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフェ
    ノールA (但し、式中のR1およびR2は、それぞれ同種または異種
    の少なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基)、 下記の一般式で示されるエーテル化四臭化ビスフェノー
    ルS (但し、式中のR3およびR4は、同種または異種の少なく
    とも2個の臭素原子を結合するアルキル基) および下記の一般式で示されるイソシアヌル酸エステル (但し、式中のR5、R6およびR7は、同種または異種の少
    なくとも2個の臭素原子を結合するアルキル基) から選ばれた少なくとも1種の有機臭素化物を0.5〜20
    重量部、融点が60℃以下の脂肪族カルボン酸を0.01〜5
    重量部、三酸化アンチモンを0.5〜7重量部および高級
    脂肪酸の金属塩(但し、元素周期律表第II,第IIIおよび
    第IVのいずれかの金属塩)を上記の有機臭素化物に対し
    て3〜30重量%の割合で含有する組成物。 (b)エチレンを主体とする重合体の100重量部に対し
    て、それぞれ前記した一般式で示されるエーテル化四臭
    化ビスフェノールA、エーテル化四臭化ビスフェノール
    Sおよびイソシアヌル酸エステルから選ばれる少なくと
    も1種の有機臭素化物を0.5〜10重量部および三酸化ア
    ンチモンを0.5〜4重量部の割合で含有する組成物。
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