JP2666582B2 - 遠心機駆動装置のオイル供給機構 - Google Patents
遠心機駆動装置のオイル供給機構Info
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- JP2666582B2 JP2666582B2 JP2623491A JP2623491A JP2666582B2 JP 2666582 B2 JP2666582 B2 JP 2666582B2 JP 2623491 A JP2623491 A JP 2623491A JP 2623491 A JP2623491 A JP 2623491A JP 2666582 B2 JP2666582 B2 JP 2666582B2
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- centrifuge
- driving device
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明は遠心機駆動装置のオイル供
給機構に係り、さらに詳細には、遠心機駆動装置の軸受
振動減衰用オイルダンパにオイルを供給するオイル供給
機構の改良に関する。
給機構に係り、さらに詳細には、遠心機駆動装置の軸受
振動減衰用オイルダンパにオイルを供給するオイル供給
機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遠心機の駆動装置は、ロ−タ駆動
軸を支持する軸受外周に軸受振動減衰用のオイルダンパ
を有し、このオイルダンパ外周の環状溝にオイルを流す
ことによりオイル切れを防止し、オイルダンパとしての
機能を維持するようにしている。
軸を支持する軸受外周に軸受振動減衰用のオイルダンパ
を有し、このオイルダンパ外周の環状溝にオイルを流す
ことによりオイル切れを防止し、オイルダンパとしての
機能を維持するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、この
種駆動装置に用いられているオイルポンプは、遠心機本
体への通電と同時に作動する。また、オイルポンプから
送られたオイルはオイルダンパ外周の環状溝を通り、そ
の一部をオイルダンパに供給した後駆動装置内に排出さ
れ、駆動装置底部に設けてあるオイル溜めに戻り、再び
オイルポンプでオイルダンパ外周に送られるといった閉
サイクルを構成する。
種駆動装置に用いられているオイルポンプは、遠心機本
体への通電と同時に作動する。また、オイルポンプから
送られたオイルはオイルダンパ外周の環状溝を通り、そ
の一部をオイルダンパに供給した後駆動装置内に排出さ
れ、駆動装置底部に設けてあるオイル溜めに戻り、再び
オイルポンプでオイルダンパ外周に送られるといった閉
サイクルを構成する。
【0004】しかし、ロ−タの空気摩擦抵抗減少のため
回転室内を真空ポンプで減圧するに際し、前記駆動装置
内に排出されたオイルは、駆動装置内の残留空気と共に
回転室を通って真空ポンプに引かれ、軸受を通過して回
転室内にまで流れ込むという問題があった。
回転室内を真空ポンプで減圧するに際し、前記駆動装置
内に排出されたオイルは、駆動装置内の残留空気と共に
回転室を通って真空ポンプに引かれ、軸受を通過して回
転室内にまで流れ込むという問題があった。
【0005】また、実公昭57−35412号公報に記
載のように、軸受近傍にバイパス穴を設け、軸受上下に
圧力差を生じないようにすると共に、空気のみをバイパ
ス穴から回転室を通して排気させることにより、オイル
が回転室内に流入するのを防止する考案が先に提案され
ている。
載のように、軸受近傍にバイパス穴を設け、軸受上下に
圧力差を生じないようにすると共に、空気のみをバイパ
ス穴から回転室を通して排気させることにより、オイル
が回転室内に流入するのを防止する考案が先に提案され
ている。
【0006】しかし、駆動軸回転により発生する遠心力
で飛ばされたオイルが駆動装置内の壁面に当った際、オ
イルがミスト状になるため、前記バイパス穴が逆にオイ
ルミストの通路となり、オイルミストが回転室内に流入
するという問題があった。また、加工上からもバイパス
穴を設けない方が製品を安価に製造することができる。
で飛ばされたオイルが駆動装置内の壁面に当った際、オ
イルがミスト状になるため、前記バイパス穴が逆にオイ
ルミストの通路となり、オイルミストが回転室内に流入
するという問題があった。また、加工上からもバイパス
穴を設けない方が製品を安価に製造することができる。
【0007】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
をなくし、オイル供給機構軸受近傍にバイパス穴を設け
る手数を要せずともオイルが回転室内に流入しにくくし
た、改良された遠心機駆動装置のオイル供給機構を提供
することにある。
をなくし、オイル供給機構軸受近傍にバイパス穴を設け
る手数を要せずともオイルが回転室内に流入しにくくし
た、改良された遠心機駆動装置のオイル供給機構を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的は、試料を入れ
たロ−タが回転する回転室と、前記ロ−タを駆動する遠
心機駆動装置と、前記回転室内および遠心機駆動装置内
を減圧する真空ポンプとを有し、さらに前記遠心機駆動
装置のロ−タ駆動軸を支持する軸受外周に軸受振動減衰
用のオイルダンパを有し、かつ前記オイルダンパにオイ
ルを供給するオイルポンプを有する遠心機において、前
記回転室内および遠心機駆動装置内を真空ポンプにより
減圧した後オイルポンプを作動させる制御手段を備える
ことによって達成される。
たロ−タが回転する回転室と、前記ロ−タを駆動する遠
心機駆動装置と、前記回転室内および遠心機駆動装置内
を減圧する真空ポンプとを有し、さらに前記遠心機駆動
装置のロ−タ駆動軸を支持する軸受外周に軸受振動減衰
用のオイルダンパを有し、かつ前記オイルダンパにオイ
ルを供給するオイルポンプを有する遠心機において、前
記回転室内および遠心機駆動装置内を真空ポンプにより
減圧した後オイルポンプを作動させる制御手段を備える
ことによって達成される。
【0009】
【作用】以上の構成において、ロ−タの空気摩擦抵抗減
少のため回転室内を減圧する場合、遠心機駆動装置内も
共に減圧されるが、本発明によれば、前記駆動装置内が
所定の圧力になるまで、すなわち駆動装置内の空気が稀
薄になるまでオイルポンプが作動しないよう制御するこ
とにより、空気と共にオイルが回転室内に引き出される
のを極力阻止することができる。
少のため回転室内を減圧する場合、遠心機駆動装置内も
共に減圧されるが、本発明によれば、前記駆動装置内が
所定の圧力になるまで、すなわち駆動装置内の空気が稀
薄になるまでオイルポンプが作動しないよう制御するこ
とにより、空気と共にオイルが回転室内に引き出される
のを極力阻止することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を、図面にもとづいて説明する
と、図1は本発明に係るオイル供給機構を備えた遠心機
駆動装置の一実施例を示す縦断面図、図2は図1のオイ
ルダンパ実装部を拡大して示す縦断面図、図3は図1の
制御フロ−チャ−トである。
と、図1は本発明に係るオイル供給機構を備えた遠心機
駆動装置の一実施例を示す縦断面図、図2は図1のオイ
ルダンパ実装部を拡大して示す縦断面図、図3は図1の
制御フロ−チャ−トである。
【0011】図1において、試料1を入れたロ−タ2は
回転室3内にセットされ、遠心機駆動装置4によって駆
動される。回転室3内はロ−タ2の空気摩擦による損失
を低減するため、真空ポンプ5によって減圧される。こ
の時、前記駆動装置4内も共に減圧される。
回転室3内にセットされ、遠心機駆動装置4によって駆
動される。回転室3内はロ−タ2の空気摩擦による損失
を低減するため、真空ポンプ5によって減圧される。こ
の時、前記駆動装置4内も共に減圧される。
【0012】駆動装置4内のロ−タ駆動軸6は軸受7に
より支持されており、軸受7外周にオイルダンパ8が設
けられており、オイルダンパ8は、遠心機高速回転時の
振動減衰、すなわち安定化に寄与する。そして、オイル
ダンパ8の外周には、図1の詳細図である図2に示すよ
うに、環状溝9が設けられており、図1に示すオイルポ
ンプ10により、駆動装置6底部にあるオイル11をオ
イルダンパ8に供給し、オイルダンパ8のオイル切れを
防止すると共に、軸受7を冷却する。環状溝9を通過し
てオイルの一部をオイルダンパ8に供給した残りのオイ
ルは、図2に示すオイル排出口12から駆動装置4内に
排出され、ハウジング13の内面を通って駆動装置4の
底部に戻る。
より支持されており、軸受7外周にオイルダンパ8が設
けられており、オイルダンパ8は、遠心機高速回転時の
振動減衰、すなわち安定化に寄与する。そして、オイル
ダンパ8の外周には、図1の詳細図である図2に示すよ
うに、環状溝9が設けられており、図1に示すオイルポ
ンプ10により、駆動装置6底部にあるオイル11をオ
イルダンパ8に供給し、オイルダンパ8のオイル切れを
防止すると共に、軸受7を冷却する。環状溝9を通過し
てオイルの一部をオイルダンパ8に供給した残りのオイ
ルは、図2に示すオイル排出口12から駆動装置4内に
排出され、ハウジング13の内面を通って駆動装置4の
底部に戻る。
【0013】そして、本発明においては、真空ポンプ5
により、回転室3と共に駆動装置4内が減圧され、所定
の圧力(真空度)に達した時点で初めてオイルポンプ1
0が作動するものであって、この構成により、オイルポ
ンプ10によって供給されかつ、オイル排出口12より
排出されたオイルが駆動装置4内の残留空気と共に図2
の軸受7を通って回転室3内に流入するのを防止するこ
とができる。
により、回転室3と共に駆動装置4内が減圧され、所定
の圧力(真空度)に達した時点で初めてオイルポンプ1
0が作動するものであって、この構成により、オイルポ
ンプ10によって供給されかつ、オイル排出口12より
排出されたオイルが駆動装置4内の残留空気と共に図2
の軸受7を通って回転室3内に流入するのを防止するこ
とができる。
【0014】なお、オイルダンパ8に対するオイル供給
は、駆動装置4内が所定の圧力になるまでおこなわない
訳であるが、駆動装置4内が所定の圧力になるまでロ−
タ2が高速(例えば5,000min‐1以上)に回転
できないようにしておけば、高速時、オイルダンパ8の
油切れによる不安定振動発生の問題は容易に解決され
る。
は、駆動装置4内が所定の圧力になるまでおこなわない
訳であるが、駆動装置4内が所定の圧力になるまでロ−
タ2が高速(例えば5,000min‐1以上)に回転
できないようにしておけば、高速時、オイルダンパ8の
油切れによる不安定振動発生の問題は容易に解決され
る。
【0015】ところで、駆動装置4が所定の圧力になっ
た時点でオイルポンプ8を作動させると、図2に矢印A
で示す経路を経て漏れ出したオイルが駆動軸6のバラン
スリング14上面に付着し、この付着したオイル中に溶
け込んでいるガス(空気)が周囲の圧力低下のため膨張
し、結果的にオイルの泡となって軸受7を通過し、回転
室3内に流入することが考えられる。
た時点でオイルポンプ8を作動させると、図2に矢印A
で示す経路を経て漏れ出したオイルが駆動軸6のバラン
スリング14上面に付着し、この付着したオイル中に溶
け込んでいるガス(空気)が周囲の圧力低下のため膨張
し、結果的にオイルの泡となって軸受7を通過し、回転
室3内に流入することが考えられる。
【0016】しかし、オイルポンプ8の作動時点をロ−
タ2の回転開始と同時以降に設定すれば、このロ−タ2
の回転に伴い、バランスリング14上のオイルをロ−タ
2の遠心力で吹き飛ばすことができ、逆にオイルの回転
室3内への流入をさらに低減することができる。この時
のオイルポンプ8の制御フロ−を図3に示す。
タ2の回転開始と同時以降に設定すれば、このロ−タ2
の回転に伴い、バランスリング14上のオイルをロ−タ
2の遠心力で吹き飛ばすことができ、逆にオイルの回転
室3内への流入をさらに低減することができる。この時
のオイルポンプ8の制御フロ−を図3に示す。
【0017】
【発明の効果】本発明は以上のごときであり、本発明に
よれば、遠心機駆動装置内が所定の圧力に減圧された
後、オイルポンプによるオイルダンパへのオイル供給を
開始するようにしたので、前記駆動装置内の空気と共に
オイルが回転室内に引き出されるのを極力阻止すること
ができる。
よれば、遠心機駆動装置内が所定の圧力に減圧された
後、オイルポンプによるオイルダンパへのオイル供給を
開始するようにしたので、前記駆動装置内の空気と共に
オイルが回転室内に引き出されるのを極力阻止すること
ができる。
【0018】また、先に述べた従来技術のように、軸受
近傍にバイパス穴を加工するといった手数を省くことも
できる。
近傍にバイパス穴を加工するといった手数を省くことも
できる。
【0019】さらに、オイルポンプの作動時点をロ−タ
回転開始と同時以降に設定すれば、回転室内へのオイル
流入阻止効果をより一層高めることができる。
回転開始と同時以降に設定すれば、回転室内へのオイル
流入阻止効果をより一層高めることができる。
【図1】本発明に係るオイル供給機構を備えた遠心機駆
動装置の一実施例を示す縦断面図である。
動装置の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のオイルダンパ実装部を拡大して示す縦断
面図である。
面図である。
【図3】図1の制御フロ−チャ−トである。
1…試料、2…ロ−タ、3…回転室、4…遠心機駆動装
置、5…真空ポンプ、6…ロ−タ駆動軸、7…軸受、8
…オイルダンパ、10…オイルポンプ、11…オイル。
置、5…真空ポンプ、6…ロ−タ駆動軸、7…軸受、8
…オイルダンパ、10…オイルポンプ、11…オイル。
Claims (2)
- 【請求項1】試料を入れたロ−タが回転する回転室と、
前記ロ−タを駆動する遠心機駆動装置と、前記回転室内
および遠心機駆動装置内を減圧する真空ポンプとを有
し、さらに前記遠心機駆動装置のロ−タ駆動軸を支持す
る軸受外周に軸受振動減衰用のオイルダンパを有し、か
つ前記オイルダンパにオイルを供給するオイルポンプを
有する遠心機において、前記回転室内および遠心機駆動
装置内を真空ポンプにより減圧した後オイルポンプを作
動させる制御手段を備えたことを特徴とする遠心機駆動
装置のオイル供給機構。 - 【請求項2】請求項1において、オイルポンプの作動時
点をロ−タ回転開始と同時以降に設定した遠心機駆動装
置のオイル供給機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2623491A JP2666582B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 遠心機駆動装置のオイル供給機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2623491A JP2666582B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 遠心機駆動装置のオイル供給機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04265166A JPH04265166A (ja) | 1992-09-21 |
JP2666582B2 true JP2666582B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12187638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2623491A Expired - Fee Related JP2666582B2 (ja) | 1991-02-20 | 1991-02-20 | 遠心機駆動装置のオイル供給機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2666582B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-20 JP JP2623491A patent/JP2666582B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04265166A (ja) | 1992-09-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970527 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |