JP2666350B2 - 固体レーザ装置 - Google Patents

固体レーザ装置

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JP2666350B2 JP63099819A JP9981988A JP2666350B2 JP 2666350 B2 JP2666350 B2 JP 2666350B2 JP 63099819 A JP63099819 A JP 63099819A JP 9981988 A JP9981988 A JP 9981988A JP 2666350 B2 JP2666350 B2 JP 2666350B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/08Construction or shape of optical resonators or components thereof
    • H01S3/08081Unstable resonators

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固体レーザ装置のレーザビームの高品質化に
関するものである。
〔従来の技術〕
第6図,及び第7図は各々例えば特開昭54−81794号
公報に示された,従来のスラブ型固体レーザ装置を示す
斜視図および断面構成図である。図において,(1)は
光軸(6)に対して傾斜した端面を有し,光軸と直交す
る断面がほぼ矩形のスラブ状レーザ媒質であり,光学的
平滑面(11),(12),端面(13),(14)を有してい
る。第7図において,(2)は凹面全反射鏡,(20)は
平面部分反射鏡であり,両ミラー(2),(20)により
レーザ共振器を構成している。(4),(5)はレーザ
媒質励起用の光源である。
次に動作について説明する。レーザ媒質(1)は励起
用光源(4),(5)の発光によつて面(11),(12)
を通して励起され,凹面反射鏡(2),平面反射鏡(2
0)からなるレーザ共振器によりレーザビームを生じ
る。レーザビームは凹面反射鏡(2),平面反射鏡(2
0)の間を往復し,一部が出力として取り出される。レ
ーザビームの光路はレーザ媒質(1)外では,レーザ共
振器を構成する反射鏡(2)および(20)によつて定ま
る光軸(6)に一致する。レーザ媒質(1)内では,レ
ーザ媒質(1)の長手方向端面(13)および(14)への
入出射によりレーザビームが屈折し,面(11)および
(12)に対しては全反射をなすような角度となるため,
レーザビームは光路(7)で示されるようにジグザグの
経路をたどる。レーザビームがレーザ媒体(1)中を通
過する際に反射の平面を成す平面(8)はP平面として
知られている。また光軸(6)を含みながら平面(8)
に対して垂直な平面(9)はS平面として知られてい
る。一般にスラブ形レーザ媒質(1)のS平面(9)内
で測定された幅と,P平面(8)内で測定された厚さとの
比は通例1.5〜2以上である。従つて,平面(8)内で
は安定であり,平面(9)内では不安定であるような共
振器を構成すれば,レーザ媒質(1)の矩形断面に適合
した断面を持つ,収束性の良い低次横モードあるいは最
低次横モードが効率良く得られる。第7図においては平
面部材反射鏡(20)と,凹面全反射鏡(2)により,P平
面(8)では安定形,S平面(9)では不安定形となる共
振器を構成している。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の固体レーザ装置は以上のように,平面部分反射
鏡と凹面全反射鏡とでS平面における不安定形共振器が
構成されているので,共焦点型の不安定形共振器となら
ず,凹面反射鏡からの反射レーザビームが平行ビームで
なく集束性のビームとなる。このため,励起されたレー
ザ媒質を全てレーザビームで満たすことができなくな
り,発振効率が低下する。また平行ビームでないため,
長距離の伝送に満たさない等の問題点があつた。さらに
平面部分反射鏡の透過率の値によつては,S平面内におけ
る平面部分反射鏡からの透過レーザビームと,その周
囲,即ち,平面部分反射鏡を通らない部分からレーザビ
ームの位相差が大きく,レンズによる集光時のスポツト
が小さく絞れないという問題点があつた。
本発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので,発振効率が向上されるとともに,伝送が容易
に行え,かつ集光性の良いレーザビームを得ることので
きる固体レーザ装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る固体レーザ装置は,P平面においては安定
形共振器を構成し,上記P平面に対して垂直なS平面に
おいて,共振器内レーザビームが平行となる不安定形共
振器を構成すると共に,上記レーザ共振器を構成する出
口ミラーは,上記S平面において,中央が部分反射部,
両端が無反射部で構成され、部分反射部と無反射部を通
過するレーザビーム間の位相差を打消す階段状の位相差
分布を有する位相差打消し手段を設けたものである。
〔作用〕
本発明によるレーザ共振器はレーザ媒質を完全に満た
す低次横モードの平行ビームを効率よく発生し,さらに
位相差を少なくできるので,レンズ等による集光スポッ
トのパワー集中度が向上する。
〔実施例〕
以下,本発明の一実施例を図について説明する。第1
図は本発明の固体レーザ装置の斜視図であり,従来技術
を示す第6図に対応し,同一符号は同一又は相当部分を
示す。(2)は全反射鏡,(3)は中央部に部分反射
膜,周辺部に無反射膜をもつ出口ミラーであり,全反射
鏡(2)と共にP平面(8)においては安定形共振器,S
平面(9)においては不安定形共振器を構成する。第2
図はS平面(9)における固体レーザ装置の断面構成図
であり,第3図はP平面(8)における断面構成図であ
る。(30)は出口ミラー(3)の内面中央部に施された
部分反射膜,(31)は出口ミラー(3)の内面外縁部及
び外面に施された無反射膜,(10)は外部に取り出され
たレーザビームである。また(101)は出口ミラー
(3)の中央部から取り出されたレーザビーム,(10
2)はそのまわりから取り出されたレーザビームであ
る。
次に動作について説明する。第3図に示された励起用
(4),(5)によりレーザ媒質(1)が励起され,レ
ーザビームが発振する。S平面においては第2図の出口
ミラー(3)の中央部の部分反射膜(30)により拡大反
射されたレーザビーム(103)はレーザ媒質(1)の端
面(14)により屈折し,光軸(6)に沿つてレーザ媒質
(1)内を全反射しつつ,ジグザクに進む。レーザ媒質
(1)の他の端面(13)から出射した上記レーザビーム
は全反射鏡(2)により平行ビームに変換されレーザ媒
質(1)に向つて反射され,レーザ媒質(1)内で内部
全反射によるジグザク経路を経て出口ミラー(3)に戻
るが,中央部に戻つたレーザビームは部分反射膜(30)
により,一部は再び拡大反射され,一部は共振器外に向
うレーザビーム(101)となる。レーザビーム(101)は
周辺部の無反射膜(31)を通つてきたレーザビーム(10
2)と合成され,中づまりのレーザビーム(10)として
外部に取り出せる。第4図はレーザビーム(10)をレン
ズで集光した場合の強度分布の計算例である。レーザビ
ームはそのほとんどが中心近く集まつているため,パワ
ー集中度が向上したことがわかる。P平面においては出
口ミラー(3)と全反射鏡(2)は安定形共振器を構成
するため,レーザビームは最低次モードで発振すること
が可能であり,このときレンズで集光した場合の強度分
布はいわゆるガウス形となり集光度が良い。従つて,P平
面,S平面ともビームの集光性が良く,パワー集中度が向
上する。
なお,上記実施例では,出口ミラー(3)として,P平
面では平面,S平面では凸面のシリンドリカルミラーを,
全反射鏡(2)としてはP,S平面における曲率半径が等
しいミラー構成を示したが,出口ミラー(3),全反射
鏡(2)の曲率半径は,P平面においては安定形,S平面に
おいては不安定形となるように,P平面とS平面とで独立
して設定された組み合わせのものであれば良い。共振器
の安定,不安定は周知のいわゆるgパラメータを用いれ
ば設計できる。
また上記実施例では,出口ミラー(3)を通過するレ
ーザビーム(101)と(102)はほとんど同位相で合成さ
れると仮定したが,部分反射膜(30)を通過するレーザ
ビーム(101)と無反射膜(31)を通過するレーザビー
ム(102)との間に大きな位相差が生じる場合には両者
の光路長に差を生じさせ,等位相化する手段を備えれば
良く,これは例えば第5図に示すように出口ミラー
(3)の出口面に後段(32)を設けることにより実施で
きる。
さらに上記実施例では固体レーザ媒質として,該レー
ザ媒質中でレーザビームが内部全反射をしつつジグザグ
経路をとるものを示したが,本発明の主旨の達成にはレ
ーザビームのレーザ媒質内ジグザク光路は必要なく,レ
ーザ媒質の断面の縦・横の比が大きく,たとえば3以上
であれば,レーザビームがレーザ媒質内をストレートに
通過しても良いことはもちろんである。この場合,P平面
は光軸と端面の法線ベクトルとで決定される平面であ
り,S平面はこのP平面に垂直な平面となる。
〔発明の効果〕 以上このように,本発明によればP平面においては安
定形共振器を構成し,上記P平面に対して垂直なS平面
においては,共振器内レーザビームが平行となる不安定
形共振器を構成すると共に,上記レーザ共振器を構成す
る出口ミラーは,上記S平面において中央が部分反射
部,両端が無反射部となるように構成し、部分反射部と
無反射部とを通過するレーザビーム間の位相差を打消す
段階状の位相差分布を有する位相差打消し手段を設けた
ので,レーザ媒質の断面積にあつた低次モードのレーザ
ビームを効率よく得ることができると共に,伝送が容易
で,かつ集光性の良いレーザビームを得ることができる
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による固体レーザ装置を示す
斜視図,第2図は第1図のS平面での断面構成図,第3
図は第1図のP平面での断面構成図,第4図は本発明の
一実施例によるレーザ装置より出射するレーザビームの
集光性を示す光強度分布図,第5図は本発明の他の実施
例に係る出口ミラーを示す断面図,並びに第6図及び第
7図は各々従来の固体レーザ装置を示す斜視図および断
面構成図である。 (1)……レーザ媒質,(2)……全反射鏡,(3)…
…出口ミラー,(6)……光軸,(8)……P平面,
(9)……S平面,(12),(13)……端面,(30)…
…部分反射膜,(31)……無反射膜,(10),(10
1),(102),(103)……レーザビーム,(32)……
段部。 なお,図中,同一符号は同一又は相当部分を示す。
フロントページの続き (72)発明者 田中 正明 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社応用機器研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−199686(JP,A) 特開 昭54−81794(JP,A) 特開 昭61−16585(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光軸に対し傾斜した端面を有し、上記光軸
    と直交する断面がほぼ矩形のレーザ媒質、及びこのレー
    ザ媒質をはさんで設けられた複数のミラーによりレーザ
    共振器を構成するものにおいて、上記レーザ共振器は、
    上記光軸と上記端面の法線ベクトルとで決定されるP平
    面においては安定型共振器を構成し、上記P平面に対し
    て垂直なS平面においては、共振器内レーザビームが平
    行となる不安定型共振器を構成すると共に、上記レーザ
    共振器を構成する出口ミラーは、上記S平面において中
    央が部分反射部、両端が無反射部で構成され、部分反射
    部と無反射部とを通過するレーザビーム間の位相差を打
    消す階段状の位相差分布を有する位相差打消し手段を設
    けたことを特徴とする固体レーザ装置。
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