JP2666017B2 - 制振材料及びその製造方法 - Google Patents
制振材料及びその製造方法Info
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- JP2666017B2 JP2666017B2 JP2907192A JP2907192A JP2666017B2 JP 2666017 B2 JP2666017 B2 JP 2666017B2 JP 2907192 A JP2907192 A JP 2907192A JP 2907192 A JP2907192 A JP 2907192A JP 2666017 B2 JP2666017 B2 JP 2666017B2
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- vibration damping
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量にして優れた制振
特性を示す制振材料、あるいは高強度にして優れた制振
特性を示す制振材料、及びそれら制振材料の製造方法に
関する。
特性を示す制振材料、あるいは高強度にして優れた制振
特性を示す制振材料、及びそれら制振材料の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制振性向上と軽量化は、互いに相
反的な性質であり、両者を同時に向上させることは困難
であった。同様に、制振性向上と高強度化も互いに相反
的な性質であり、両者を同時に向上させることは困難で
あった。しかしながら、電気機器の性能向上、軽量化、
更には、環境問題についての意識高揚に伴い、機械的装
置の低振動化、低騒音化が望まれている。このため軽量
にして高い制振性を有する材料、また高強度にして制振
性を有する材料の出現が望まれてきた。しかるに、従
来、制振合金としてFe−Cr合金やMn−Cu合金、
Ni−Ti合金などが開発されているが、これらは、い
ずれも金属元素より構成されているので制振性能の大幅
な向上は困難であった。一方、鋼板の間にプラスチック
を挿入したサンドイッチタイプの制振鋼板が開発され制
振特性の改善が図られている。しかし、このサンドイッ
チ鋼板の制振特性が向上するのは、鋼板の面の垂直方向
に限られるという欠点があった。
反的な性質であり、両者を同時に向上させることは困難
であった。同様に、制振性向上と高強度化も互いに相反
的な性質であり、両者を同時に向上させることは困難で
あった。しかしながら、電気機器の性能向上、軽量化、
更には、環境問題についての意識高揚に伴い、機械的装
置の低振動化、低騒音化が望まれている。このため軽量
にして高い制振性を有する材料、また高強度にして制振
性を有する材料の出現が望まれてきた。しかるに、従
来、制振合金としてFe−Cr合金やMn−Cu合金、
Ni−Ti合金などが開発されているが、これらは、い
ずれも金属元素より構成されているので制振性能の大幅
な向上は困難であった。一方、鋼板の間にプラスチック
を挿入したサンドイッチタイプの制振鋼板が開発され制
振特性の改善が図られている。しかし、このサンドイッ
チ鋼板の制振特性が向上するのは、鋼板の面の垂直方向
に限られるという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量
にして高制振性、あるいは高強度にして高制振性を有
し、かつ制振性が等方的である材料、及びその製造方法
を提供することにある。
にして高制振性、あるいは高強度にして高制振性を有
し、かつ制振性が等方的である材料、及びその製造方法
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は制振材料に関する発明であって、制
振性のゴム又はプラスチックを1〜30体積%含み、残
部が、マグネシウム、鉄、銅、及びそれらの合金よりな
る群から選択した材料の少なくとも1種であり、かつ前
記ゴム又はプラスチックと前記残部とが静水圧的圧力に
より圧縮成形されてなることを特徴とする。また、本発
明の第2の発明は制振材料の製造方法に関する発明であ
って、制振性のゴム又はプラスチックの体積%が1〜3
0%となるように、制振性のゴム又はプラスチックの粒
子と、マグネシウム、鉄、銅、及びそれらの合金よりな
る群から選択した材料の少なくとも1種の粒子とを混合
し、100気圧以上の静水圧的圧力により圧縮成形する
ことを特徴とする。
発明の第1の発明は制振材料に関する発明であって、制
振性のゴム又はプラスチックを1〜30体積%含み、残
部が、マグネシウム、鉄、銅、及びそれらの合金よりな
る群から選択した材料の少なくとも1種であり、かつ前
記ゴム又はプラスチックと前記残部とが静水圧的圧力に
より圧縮成形されてなることを特徴とする。また、本発
明の第2の発明は制振材料の製造方法に関する発明であ
って、制振性のゴム又はプラスチックの体積%が1〜3
0%となるように、制振性のゴム又はプラスチックの粒
子と、マグネシウム、鉄、銅、及びそれらの合金よりな
る群から選択した材料の少なくとも1種の粒子とを混合
し、100気圧以上の静水圧的圧力により圧縮成形する
ことを特徴とする。
【0005】本発明で使用する制振性、すなわち振動吸
収性のゴムとしては、制振性を有するなら天然ゴムでも
合成ゴムでもよく、合成ゴムの例にはブタジエンアクリ
ロニトリルゴムが挙げられる。また、制振性のプラスチ
ックの代表例はエラストマーであり、その例にはポリウ
レタンエラストマーが挙げられる。なお、上記のもの以
外に、鉛若しくはその合金、又は層状化合物も使用可能
であり、層状化合物の例としては、グラファイト、硫化
モリブデン、パイライト型化合物が挙げられる。
収性のゴムとしては、制振性を有するなら天然ゴムでも
合成ゴムでもよく、合成ゴムの例にはブタジエンアクリ
ロニトリルゴムが挙げられる。また、制振性のプラスチ
ックの代表例はエラストマーであり、その例にはポリウ
レタンエラストマーが挙げられる。なお、上記のもの以
外に、鉛若しくはその合金、又は層状化合物も使用可能
であり、層状化合物の例としては、グラファイト、硫化
モリブデン、パイライト型化合物が挙げられる。
【0006】他方、本発明で併用する金属系材料におい
て、合金とは、必ずしも金属のみからなる合金でなくて
もよく、炭素、酸素等を含有していてもよい。その例に
は鉄−炭素−銅系合金(SMF4050)が挙げられ
る。なお、前述の金属以外に、アルミニウム、チタン、
又はそれらの合金も使用可能である。
て、合金とは、必ずしも金属のみからなる合金でなくて
もよく、炭素、酸素等を含有していてもよい。その例に
は鉄−炭素−銅系合金(SMF4050)が挙げられ
る。なお、前述の金属以外に、アルミニウム、チタン、
又はそれらの合金も使用可能である。
【0007】本発明において、前記制振性のゴム又はプ
ラスチックの含有量は、前記のように1〜30体積%で
ある。1体積%より少ない量では制振性の効果が現れな
い。他方、30体積%より多量になると、他方の成分で
ある金属系材料の粒子が互いに孤立して成形性が悪くな
るため好ましくない。
ラスチックの含有量は、前記のように1〜30体積%で
ある。1体積%より少ない量では制振性の効果が現れな
い。他方、30体積%より多量になると、他方の成分で
ある金属系材料の粒子が互いに孤立して成形性が悪くな
るため好ましくない。
【0008】本発明の製造方法において、静水圧は10
0気圧以上を必要とする。100気圧より低い静水圧で
は、金属系材料粒子間界面における金属結合が不十分と
なり、成形性が悪くなるので好ましくない。なお、静水
圧は500気圧以上が好ましい。
0気圧以上を必要とする。100気圧より低い静水圧で
は、金属系材料粒子間界面における金属結合が不十分と
なり、成形性が悪くなるので好ましくない。なお、静水
圧は500気圧以上が好ましい。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0010】実施例1 ブタジエンアクリロニトリルゴム粒子及びマグネシウム
粒子をブタジエンアクリロニトリルゴム粒子が1体積%
となるようにアルゴン気流中で混合し、薄手ゴム風袋中
に封じ込み、油中にて3500気圧下で5分間保持した
後、静水圧を除圧し、風袋より、本発明の試料を取出し
た。この材料を10mm幅×100mm長さ×3mm厚
に切り出した後、自由時間減衰法により損失係数を測定
したところ、通常の制振合金の場合の値0.05〜0.
03を上回る0.15の値が得られ、優れた制振特性が
得られた。更に、この材料の密度を測定したところ、
1.8g/cm3 の値が得られ、軽量にして制振性能に
優れた材料が実現した。
粒子をブタジエンアクリロニトリルゴム粒子が1体積%
となるようにアルゴン気流中で混合し、薄手ゴム風袋中
に封じ込み、油中にて3500気圧下で5分間保持した
後、静水圧を除圧し、風袋より、本発明の試料を取出し
た。この材料を10mm幅×100mm長さ×3mm厚
に切り出した後、自由時間減衰法により損失係数を測定
したところ、通常の制振合金の場合の値0.05〜0.
03を上回る0.15の値が得られ、優れた制振特性が
得られた。更に、この材料の密度を測定したところ、
1.8g/cm3 の値が得られ、軽量にして制振性能に
優れた材料が実現した。
【0011】実施例2 ポリウレタンエラストマー粒子、及び鉄−炭素−銅系合
金(SMF4050)粒子を、ポリウレタンエラストマ
ー粒子が30体積%となるように混合し、薄手ゴム風袋
中に封じ込み、油中にて4000気圧下で10分間保持
した後、静水圧を除圧し、風袋より本発明の試料を取出
した。この材料を、10mm幅×100mm長さ×3m
m厚に切り出した後、自由時間減衰法により損失係数を
測定したところ、0.6の値が得られ、優れた制振性能
が得られた。この制振性能は、サンドイッチ鋼板の場合
と異なり等方的である。本発明の材料の引張試験を行っ
たところ、35kg/mm2 の値が得られ、制振特性の
みならず、機械的強度も優れていることが明らかとなっ
た。
金(SMF4050)粒子を、ポリウレタンエラストマ
ー粒子が30体積%となるように混合し、薄手ゴム風袋
中に封じ込み、油中にて4000気圧下で10分間保持
した後、静水圧を除圧し、風袋より本発明の試料を取出
した。この材料を、10mm幅×100mm長さ×3m
m厚に切り出した後、自由時間減衰法により損失係数を
測定したところ、0.6の値が得られ、優れた制振性能
が得られた。この制振性能は、サンドイッチ鋼板の場合
と異なり等方的である。本発明の材料の引張試験を行っ
たところ、35kg/mm2 の値が得られ、制振特性の
みならず、機械的強度も優れていることが明らかとなっ
た。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の制振材料
は、軽量にして優れた制振特性を有する材料、又は高強
度にして優れた制振特性を有する材料が実現し、環境問
題の意識が高まる中、電気機器、機械的装置への広汎な
応用が可能となった。
は、軽量にして優れた制振特性を有する材料、又は高強
度にして優れた制振特性を有する材料が実現し、環境問
題の意識が高まる中、電気機器、機械的装置への広汎な
応用が可能となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:16 B29L 31:00
Claims (2)
- 【請求項1】 制振性のゴム又はプラスチックを1〜3
0体積%含み、残部が、マグネシウム、鉄、銅、及びそ
れらの合金よりなる群から選択した材料の少なくとも1
種であり、かつ前記ゴム又はプラスチックと前記残部と
が静水圧的圧力により圧縮成形されてなることを特徴と
する制振材料。 - 【請求項2】 制振性のゴム又はプラスチックの体積%
が1〜30%となるように、制振性のゴム又はプラスチ
ックの粒子と、マグネシウム、鉄、銅、及びそれらの合
金よりなる群から選択した材料の少なくとも1種の粒子
とを混合し、100気圧以上の静水圧的圧力により圧縮
成形することを特徴とする制振材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2907192A JP2666017B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 制振材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2907192A JP2666017B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 制振材料及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05194783A JPH05194783A (ja) | 1993-08-03 |
JP2666017B2 true JP2666017B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12266129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2907192A Expired - Fee Related JP2666017B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | 制振材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2666017B2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-21 JP JP2907192A patent/JP2666017B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05194783A (ja) | 1993-08-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |