JP2665760B2 - シャドウマスクの製造装置 - Google Patents

シャドウマスクの製造装置

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JP2665760B2
JP2665760B2 JP63047286A JP4728688A JP2665760B2 JP 2665760 B2 JP2665760 B2 JP 2665760B2 JP 63047286 A JP63047286 A JP 63047286A JP 4728688 A JP4728688 A JP 4728688A JP 2665760 B2 JP2665760 B2 JP 2665760B2
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利造 草野
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KYORITSU INDUSTRY CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラーブラウン管用シャドウマスクの製造
装置に関するものである。
〔従来の技術〕
周知の通り、シャドウマスクAは、第2図に示すよう
に色選択用スリットをもつマスク1と、このマスク1を
支持するフレーム2と、熱補正機能およびパネルに装着
するための機能をもつ支持スプリング3とからできてい
る。
このシャドウマスクAの従来の製造法は、フレーム2
に設けられた支持スプリング3をフレームホルダー5に
設けられた規正ピン4に挿入して、フレーム2を宙吊り
にし、該フレーム2に、マスク挟持具にて挟持した状態
のマスク1を嵌合し、マスク1の周辺部の複数個所か
ら、第3図に示すように、エアーシリンダー8により溶
接電極棒7を押し当て、溶接電流を流してマスク1の周
辺部とフレーム2の嵌合部分の被溶接部を溶接するとい
う製造方法によっている。
また、実開昭61−182787号公報には、被溶接部に対し
てラジアル方向にフローティングされた頂辺部にシリン
ダーと一対の電極とを設け、頂辺部の位置付けとシリン
ダーの作動により電極を両側より被溶接部に当接するよ
うにしたシャドウマスクとサポートフレームの溶接装置
が開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記した従来のシャドウマスクAの製造方法の欠点
は、マスクの周辺部外方から溶接電極棒7を、溶接品質
を維持する必要から約8kgもの圧力にて押し当てるた
め、マスクの周辺部およびフレーム側壁部に第3図の二
点鎖線にて示すように捩れ、撓み、倒れ等の変形が生じ
た状態で溶接されてしまう。従って、厳しい条件のいわ
ゆるq値(ディスプレイ装置のパネル内面とシャドウマ
スクとの間隙…シャドウマスクはパネル内面に装着され
て色選択機能を有し、その機能上q値は重要で、規定値
に正確に保持されていなければならない)を満足させる
ことができないシャドウマスクが製造されてしまい、製
品歩留りの良いシャドウマスクの製造方法とは決してい
えなかった。
また、前出公報に開示されているシャドウマスクとサ
ポートフレームの溶接装置においては、位置決めされた
シャドウマスクのスカート部とサポートフレームとの溶
接部に対して頂辺部をラジアル方向から位置付けるよう
に配設されているので、頂辺部の移動を精巧に制御する
必要があり、また、シリンダー、支持部、電極及びバッ
クバーを設けた頂辺部はベアリングを介してベース盤か
ら宙吊りになっているので、ベアリングに頂辺部の全体
重量が負荷されることによる摩耗を解消するために溶接
装置が複雑な重装備構造となり、製造コストがかかる原
因となっていた。
そこで本発明者は、前記従来法のシャドウマスクの製
品歩留りが良くない点を解決すると共に、構造が簡単で
安価なシャドウマスクの製造装置を実現すべくいろいろ
と考察を重ねた結果、ピニオンの回動により互いに反対
方向に水平移動する上・下部ラックにそれぞれ電極棒を
設けることにより本発明を完成するに到ったものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明はフレーム2に設けられたピン挿入孔を有する
支持スプリング3の該ピン挿入孔にフレームホルダー5
に設けられた規正ピン4を挿入してフレーム2を宙吊り
にし、該フレーム2にマスク挟持具にて挟持した状態の
マスク1を嵌合し、マスク1の周辺部とフレーム2の側
壁部とを溶接するに際して、マスク1の周辺部の外側と
フレーム2の側壁部の内側の両側から溶接電極棒を被溶
接部の支持状態に変化を与えないように挟圧し、溶接電
流を流して溶接するようにしたものである。
即ち、本発明に係るシャドウマスクの製造装置は、色
選択用スリットをもつマスク1と該マスク1を支持する
フレーム2と該フレーム2の側壁部外側に設けられた支
持スプリング3とからなるシャドウマスクの該支持スプ
リング3に設けられたピン挿入孔に規正ピン4を挿入し
た状態にて前記マスク1の折曲周辺部とフレーム2の側
壁部とを溶接するシャドウマスクの製造装置において、
中央にピニオン10を有するスライダー11をレール12に往
復動可能に設け、前記ピニオン10の上下には該ピニオン
10の回動により互いに反対方向に水平移動する上・下部
ラック13,14を設け、上部ラック13の長手方向側端には
該上部ラック13に対して上方に延出してなる支持体15を
設けて該支持体15の上部にはマスク1の折曲周辺部とフ
レーム2の側壁部とが当接する重なり部に当接させる第
一の電極棒17を設けると共に、前記下部ラック14の長手
方向側端には該下部ラック14に対して上方に延出してな
る支持体20を設けて該支持体20の上部には前記重なり部
に当接させる第二の電極棒22を前記第一の電極棒17に対
面させて設け、前記第一の電極棒17と前記第二の電極棒
22とを離なす方向に付勢するバネ部材を前記スライダー
11と前記レール12との間に配設したものである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明に係るシャドウマスクの製造装置を示
す側面図であり、第1図の(イ)は非溶接時を示し、第
1図の(ロ)は溶接時を示す。第2図及び第3図と同一
符号は同一又は相当部分を示し、Aは色選択用スリット
をもつマスク1と、該マスク1を支持するフレーム2
と、該フレーム2の側壁部外側に設けられた、熱補正機
構およびパネルに装着するための機能をもつ支持スプリ
ング3(第2図参照)とからなるシャドウマスクであ
り、BはシャドウマスクAの支持スプリング3に設けら
れたピン挿入孔に規正ピン4(第2図参照)を挿入した
状態でマスク1の折曲周辺部とフレーム2の側壁部とを
溶接するシャドウマスクの製造装置(溶接機構)であ
る。
溶接機構Bは、中央にピニオン10を有するスライダー
11をレール12上に左右動可能に設け、ピニオン10の上部
と下部に上部・下部ラック13,14を各々水平移動するよ
うに設け、上部ラック13の長手方向右端には該上部ラッ
ク13に対して上方に延出してなるプレート(支持体)15
を直交的に設け、その上部内面(左面)に外側の電極ホ
ルダー16と第一の電極棒17を設けると共に、該プレート
15の下部には前記スライダー11から延長して立ち上らせ
た支持板23に保持されたエアシリンダー18のロッド19を
連結し、一方、下部ラック14の長手方向左端にも該下部
ラック14に対して上方に延出してなるプレート15より少
し長いプレート(支持体)20を直交的に設けると共に、
その上部内面(右面)に内側の電極ホルダー21と第二の
電極棒22を前記外側の第一の電極棒17と同じ高さで対向
するように設けた構造のものであり、前記エアシリンダ
ー18の作動によりロッド19を駆動し、プレート15を介し
て上部ラック13を左方へ移動させるとピニオン10を介し
て下部ラック14が反対に右方へ移動するので、その上部
の両電極棒17と22はマスク1の折曲周辺部とフレーム2
の側壁部とが当接する重なり部(接合部)に相互に近接
するようになっている。
なお、24はレール12の左端に設けられたバネ受けで、
このバネ受け24と前記スライダー11との間には前記第一
の電極棒17と前記第二の電極棒22とを離なす方向に付勢
するフレーム2の変形に影響を及ぼさない強さの圧縮コ
イルバネ25が介在されており、又、該レール12の右端に
はストッパー26が設けられていて、スライダー11の移動
量を一定範囲に規制している。
〔作用〕
従って、この溶接機構Bを、第1図に示すように、マ
スク1とフレーム2の接合部の内外に電極棒22,17が対
面して位置するように設置し、エアシリンダー18を作動
すると上・下部のラック13,14はピニオン10を介して互
いに左右に移動し、電極棒22,17も互いに接近するよう
に動く。この際、例えば内側の第二の電極棒22の先端が
先にフレーム2の内面に接したとするとその後はスライ
ダー11自体が圧縮コイルバネ25の力に抗して左方に移動
し、外側の第一の電極棒17がマスク1の外側に接近して
最終的には両電極棒22,17にて互いに等しい圧力でマス
ク1とフレーム2との接合部分の両側を狭圧することに
なる。そしてこの状態にて溶接電流を流して溶接するこ
とによりマスク1やフレーム2に変形するような偏った
圧力を加えることなく溶接ができるものである。
〔発明の効果〕
本発明は以上説明したとおりの構成で、マスクの周辺
部とフレーム側壁部とを溶接するに際して、マスクの周
辺部とフレーム側壁部の両側から、溶接電極棒を被溶接
部の支持状態に変化を与えないように挟み、溶接電流を
流して溶接するため、マスクの周辺部およびフレーム側
壁部に捩れ、撓み、倒れ等の変形が全く生じない状態で
溶接できる。
また、ピニオンの回動により互いに反対方向に水平移
動する上・下部ラックにそれぞれ電極棒を設けるように
したので、構造が簡単で安価なシャドウマスクの製造装
置を製造することができる。
従って、厳しい条件のいわゆるq値を常に満足させる
ことができると共に、製品歩留りの優れたシャドウマス
クを製造することができ、ブラウン管が高品位化される
につれて、マスクの厚さも薄くなり、その上に孔の数も
増え、マスクの強度が弱くなっていることを考えれば、
本発明の産業利用価値は高いといえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るシャドウマスクの製造装置を示す
側面図、第2図はシャドウマスクの平面図、第3図は従
来の溶接状態を示す側面図である。 A……シャドウマスク、B……溶接機構、1……マスク 2……フレーム、3……支持スプリング、4……規正ピ
ン 5……フレームホルダー、7……溶接電極棒、8……エ
アーシリンダー 10……ピニオン、11……スライダー、12……レール 13……上部ラック、14……下部ラック、15,20……プレ
ート 16,21……電極ホルダー、17……第一の電極棒 22……第二の電極棒

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】色選択用スリットをもつマスク1と該マス
    ク1を支持するフレーム2と該フレーム2の側壁部外側
    に設けられた支持スプリング3とからなるシャドウマス
    クの該支持スプリング3に設けられたピン挿入孔に規正
    ピン4を挿入した状態にて前記マスク1の折曲周辺部と
    フレーム2の側壁部とを溶接するシャドウマスクの製造
    装置において、中央にピニオン10を有するスライダー11
    をレール12に往復動可能に設け、前記ピニオン10の上下
    には該ピニオン10の回動により互いに反対方向に水平移
    動する上・下部ラック13,14を設け、上部ラック13の長
    手方向側端には該上部ラック13に対して上方に延出して
    なる支持体15を設けて該支持体15の上部にはマスク1の
    折曲周辺部とフレーム2の側壁部とが当接する重なり部
    に当接させる第一の電極棒17を設けると共に、前記下部
    ラック14の長手方向側端には該下部ラック14に対して上
    方に延出してなる支持体20を設けて該支持体20の上部に
    は前記重なり部に当接させる第二の電極棒22を前記第一
    の電極棒17に対面させて設け、前記第一の電極棒17と前
    記第二の電極棒22とを離なす方向に付勢するバネ部材を
    前記スライダー11と前記レール12との間に配設したこと
    を特徴とするシャドウマスクの製造装置。
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JPS587223B2 (ja) * 1978-04-26 1983-02-08 松下電子工業株式会社 シャドウマスクの製造方法およびその製造装置
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