JP2665455B2

JP2665455B2 - 選別機

Info

Publication number: JP2665455B2
Application number: JP6035368A
Authority: JP
Inventors: 由和小林
Original assignee: Miike Tekkou KK
Current assignee: Miike Tekkou KK
Priority date: 1994-02-07
Filing date: 1994-02-07
Publication date: 1997-10-22
Anticipated expiration: 2012-10-22
Also published as: JPH07213999A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、家屋解体時に生ずる
建築廃棄物や家庭、事務所から搬出される廃棄物からレ
ストランの残飯等粘着性廃棄物を含む雑多な混合廃棄物
や、コンポスト、バーク、製材所の木屑、土砂、砕石等
を大きさと重量によって選別する選別機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の選別機としては、トロン
メルや振動篩機等があり、各種大きさの混合した廃棄物
や素材をスクリーンや篩の目の大きさを適宜選択した
り、段階的に少から大へ変えて粒度による選別を行って
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】廃棄物の中には、ロー
プや各種の紐、テープが混入しており、選別作業中に廃
棄物に送りをかけている螺旋体にそれらが巻きついて除
去のために運転を中断しなければならなくなることがあ
る他、湿ったり濡れたりしている残飯やコンポスト等が
混入しているとスクリーンや篩が目詰まりを起こして土
砂等の粉粒物が分離できなくなる惧れがある。

【０００４】本発明は、上記従来技術の問題点を解消す
るもので、建設廃材からレストランの残飯や農家のコン
ポスト、製材所のバーク、木屑に至る広範囲の廃棄物に
対してまたそれらが混入している土砂、砕石の素材でも
目詰まりを起すことなく大量に連続的に少なくても２種
類のものに選別するもので、自浄作用で目詰まりが発生
せず、常に新しい開き目が現われ、処理能力が大きく軽
いものならロープや紐、テープを巻きつかないようにロ
ータの回転方向に送り出すことができ、また湿ったり濡
れたりしている残飯、土砂、コンポストも篩い分けでき
る振動が無く、低騒音、据付基礎工事の簡便な、また構
造が簡単で大量処理ができる選別機を提供することを目
的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項１記載の選別機は、被処理物の投入
側から大形物の排出側にかけて相互に間隔をおいてほぼ
水平且つ平行に配列されて少なくても大部分が上記投入
側から排出側にかけて同一方向に回転駆動される複数の
ロールから成り、各ロールは前後左右隣接したもの同士
が相互に当たらないように近接する大径輪体部を周面に
複数突設して微小物や小形物の落下する篩目を形成して
いるものであって、上記ロールの下方には、上方に向か
って送風する送風ダクトが設けられていることを特徴と
している。

【０００６】請求項２記載のように、上記複数のロール
の内、逆回転するロールが少なくても一つ設けられる。
また請求項３記載のように上記ロールの回転速度は、グ
ループ毎に変速される。請求項４記載のように、上記大
径輪体部は、多数のフィンガー状突出体から成り、各突
出体は少なくても一方の側面に突起を複数配列した構成
をとることができる。

【０００７】更に、上記目的を達成するために、本発明
の請求項５記載の選別機は、上方のホッパーから被選別
物が供給される傾斜状態の選別搬送ブロックを、上端部
から下端部にかけて相互に間隔をおいてほぼ平行に配列
された複数のロールから構成すると共に、上端部と下端
部と底を開放した筐体で覆い、各ロールは上下左右隣接
したもの同士が相互に当たらないように近接する大径輪
体部を周面に複数突設して微小物や小形物の落下する篩
目を形成しており、上記ロールの少なくても大部分が上
記選別搬送ブロックの下端部から上端部へ搬送力を与え
るように回転駆動され下端部から中形・大形の重量物の
転落を許容しつつも軽量物を上端部へ排出するものにお
いて、上記筐体は、その下端部に斜め上方に空気流を発
生させる空気噴出手段を備えると共に、上記ホッパーの
下側には空気がホッパーから吹き出るのを防ぐ偏向板を
有していることを特徴としている。

【０００８】請求項６記載のように、上記空気噴出手段
は、その上端部に接続された吸引管と、これに接続され
たダスト分離のサイクロンセパレータと、これに導管を
介して吸引側に接続されたブロワーと、これの吐出側に
吐出管を介して接続された空気噴出ノズルとから構成さ
れる。また、請求項７記載のように、上記傾斜選別搬送
ブロックは、その上端部に筐体に覆われた水平状態の選
別搬送ブロックを接続し、該筐体は接続部と底と軽量物
出口を開放した構成とされる。請求項８のように、上記
複数のロールの内、逆回転するロールが少なくても一つ
設けられた構成をとることができる。更に、請求項９記
載のように、上記ロールの回転速度は、グループ毎に変
速される構成とすることができる。

【０００９】

【作用】上記のように、請求項１記載の構成を有した選
別機では、被処理物の投入側から、選別されて残った大
形物の排出側にかけて水平且つ平行に配列された複数の
ロールは、各々前後隣接したもの同士が相互に当たらな
いように近接する大径輪体部を周面に複数突設している
ため、ロール本体同士及び同輪体部同士の間に、またロ
ール本体と隣接ロールの輪体部との間に、篩目を形成し
ており、投入された被処理物の内の微小物をそれら篩目
から落下して選別する。

【００１０】複数のロールの少なくても大部分が、投入
側から排出側にかけて同一方向に回転駆動されているた
め、塊状のものは解ぐされて選別を促進すると共に、篩
目を通らない残った石、コンクリート片、ビン、缶、木
材、ペットボトル、金属片、板等は、排出側に搬送選別
される。軽いテープや紙等は、ロールの回転で起きる風
と、ロール下方に設けられた送風ダクトからの上向きの
送風とによって搬送されてロールに巻きつくことが無
い。特に、残飯やコンポストや濡れた土砂が投入されて
も、ロール及び大径輪体部が回転して篩目が常に自動的
に清掃されて、目詰まりを起こすことが無い。ロールの
回転だけで被処理物を搬送しながら選別を行うために、
振動や騒音の発生がほとんど無く、大量に選別処理を行
い得ると共に、据付工事も簡便に済ますことが出来る。
また作動部分もロールとその駆動装置だけの簡単な構成
のため保守が非常に楽である。

【００１１】請求項２の選別機では、複数のロールの
内、少なくても一つのロールが逆回転することで、被処
理物を滞留させて篩いがけすることができる。請求項３
の選別機では、ロールの回転速度がグループ毎に変速さ
れて、回転速度を高めて相対的に篩目を小さく、回転速
度を下げて篩目を相対に大きくできる。請求項４の選別
機では、大径輪体部が多数のフィンガー状突出体から構
成されているために、テープや紐の搬送風をより強く起
こすことができる。

【００１２】上記のように請求項５記載の構成を有した
選別機では、選別搬送ブロックが複数のロールを相互に
平行にまた各ロールの大径輪体部が隣接したもの同士が
当たらないように隙間をとって篩目を成す状態で配列し
て構成されているため、傾斜上方部から混合廃棄物等の
被選別物が供給されると先ず土砂等の微小物が篩目を通
過し選別される。ロールは、大部分が選別搬送ブロック
の下部から上部へ搬送力を与えるように回転駆動されて
いるため、篩目を通らない紙、プレート、テープ等の軽
量物は上方に搬送され、また篩目を通らない石、コンク
リート片、ビン、缶、金属片、ペットボトル、転がりや
すいもの、リンゴ、ミカン、バナナ等果実が下方に転が
り落ちて選別されることになる。

【００１３】軽量物と重量物との選別分岐点は、選別搬
送ブロックの傾斜度合いとロールの回転速度の設定によ
って変更される。即ち、傾斜度合いが大きいと重量物へ
選別される量が多くなり、回転速度が高くなると軽量物
へ選別される量が多くなる。また、筐体下端部の空気噴
出手段からの斜め上方の空気流と共にロール上面側に
は、上方へ流れる風が生じてテープや紙等は、この風に
よって選別搬送されて、ロールへの巻き付きを防ぐこと
が出来る。この選別機の最重要作用は、残飯やコンポス
トや濡れた土砂等で篩目が塞がれても回転大径輪体によ
って常に自動的に清掃されて、目詰まりを起こさない点
である。更に、ロールの回転だけで被処理物を搬送しな
がら選別を行うために、振動や騒音の発生がほとんど無
く、大量に選別処理を行い得ると共に、据付工事も簡便
に済ますことが出来る。また作動部分もロールとその駆
動装置だけの簡単な構成のため保守が非常に楽である。
また筐体によって防音効果を更に高め、上方への搬送風
の持続性を高めることができる。

【００１４】更に、請求項６の選別機では、筐体内で舞
い上がっているダストは、吸引管を介してサイクロンセ
パレータによって分離され、ダスト分離後の空気がブロ
ワーによってノズルから噴射される。請求項７の選別機
では、水平状態の選別搬送ブロックにおいても傾斜ブロ
ックから搬送されて来た軽量物の更なる選別を行う。請
求項８の選別機では、複数のロールの内、少なくても一
つのロールが逆回転することで、被処理物を滞留させて
篩がけすることができる。請求項９の選別機では、ロー
ルの回転速度がグループ毎に変速されて、回転速度を高
めて相対的に篩目を小さく、回転速度を下げて篩目を相
対に大きくできる。

【００１５】

【実施例】以下に、本発明に係る廃棄物の選別機を添付
図面を参照にして詳細に説明する。図１は本発明の請求
項１乃至４及び請求項１１に係る第１実施例廃棄物の選
別機の縦断面図、図２は図１におけるＩＩ−ＩＩ線に沿
った部分水平断面図、図３は同ロールの端面図、図４は
本発明の請求項５乃至１１に係る第２実施例の廃棄物の
選別機の全システムを説明する側面図、図５は同ロール
の組み合わせを示す部分水平断面図、図６は同選別機の
選別搬送手段ブロックのロールの組み合わせを示す部分
断面図、図７は同選別機に使用されている空気噴出手段
の斜視図、図８は同選別機用のロールの別の例を示す斜
視図、図９は同ロールの更に別の例を示す斜視図、図１
０は同ロールの更に別の例を示す斜視図、図１１は同ロ
ールの更に別の例を示す斜視図である。請求項１１の選
別機では、ロールの回転速度を個別に又はグループごと
に変速できるようにしており、回転速度を高めて相対的
に篩目を小さく、回転速度を下げて篩目を相対的に大き
くできる。

【００１６】図１乃至図２において、第１実施例の廃棄
物の選別機１は、小形中形廃棄物Ｗ１、Ｗ２の搬出用ベ
ルトコンベアＣ２上に架設された方形フレーム１０と、
該フレーム１０内に相互に平行に同一平面状に水平に廃
棄物の投入側から、選別された大形廃棄物Ｗ３の排出側
にかけて同一方向（矢印Ｒ１で示す）に回転可能に軸承
された４列のロール２０、・・・（勿論４列より多いも
のでもよい）と、これらロール２０、・・・の回転駆動
装置３０と、回転方向Ｒ１の大形廃棄物Ｗ３の排出部１
６とから構成されている。

【００１７】各ロール２０は、一端に歯車３３を固定し
た正方形横断面の角軸２１に嵌合する正方形穴２０ａを
有しており、隣接したものと相互に入り組んだ状態とな
るように周面に後退湾曲したフィンガー状突出体２６を
１２本突設した硬質ゴム又は軟質プラスチック製の輪体
部２５と、輪体部２５、２５間に設けられた小円筒部２
８とから構成されている。突出体２６は、片面に半球状
の突起２６ａ、・・・を２個突設し、他方面を平坦面と
している。小円筒部２８の長さを変えると、突起２６
ａ、・・・と隣接突出体２６との間隔が変わって、丁度
篩の目の大きさを変えたのと同じ効果を得る。上記ロー
ル２０は、複数に分割して角軸２１に嵌合固定してもよ
い。ロール２０は、その正方形穴２０ａと角軸２１を省
いて両端に歯車３３を固定軸受１１ａに支承される短軸
と軸受１１ａに支承される短軸とを各々突設した構成の
ものもでもよい。

【００１８】フレーム１０の投入側には、建設廃材等の
廃棄物を投入するコンベアＣ１が連結され、また排出側
には大形廃棄物Ｗ３を排出するランプウェイ１５が連結
され、両側壁１１間に軸受１１ａを介してロール２０を
支持すると共に一方の側壁１１の外側に回転駆動装置３
０を配置している。回転駆動装置３０は、可変速モータ
３１と、その出力軸付きピニオンギア３２と、ピニオン
ギア３２と噛合するロール付き歯車３３と、隣接ロール
付き歯車３３、３３間のアイドラー歯車３４とから構成
されており、ロール２０、・・・を全て矢印Ｒ１方向に
回動するようにしている。このように全ロール２０を皆
同じ速度で回動する他、個別にモータ３１を付けたり、
グループごとにモータ３１、歯車３３、３４を設けて個
別に、グループごとにロール回転速度を変えるようにも
構成される。

【００１９】本実施例の廃棄物の選別機１では、運転中
に排出側に流れる風を発生させてラジオカセットテープ
やビデオカセットテープ、ナイロン紐等の軽いものなら
巻きつきを起こさずに浮かせて排出でき、ロープやワイ
ヤの束もフィンガー状突出体２６とその突起２６ａとに
よって次々と受け継いで排出する。また、残飯やコンポ
スト等の含水量の多いものが廃棄物Ｗ中に混入していて
も目詰まりを起こすこと無く下方へ落下させることがで
き、これを応用して堆肥の篩いがけを行うこともでき
る。ロール２０の回転を上げると相対的に突起２６ａと
突出体２６とで形成される篩目が細かくなり、回転を下
げると相対的に篩目が粗くなる。更に、詰まりや破損等
の起こりにくい構造で、連続的に大量の建設廃材や家庭
ごみ、事業所ごみ、レストランの残飯等を２種の大きさ
に選別できる。本選別機１に廃棄物を投入する前に、破
砕処理を行っておくと選別後の加工処理をすぐに行うこ
とができる。上記実施例ではロール２０の突出体２６が
入り組んでいるものについて説明して来たが、前後のロ
ールの突出体同士が少し間隔をあけて向い合ったものも
本発明で採用されるものである。

【００２０】上記実施例の他に、図３に示すように輪体
部２５′の突出体２６′の片面又は両側面に相互に入り
組むように、また対向するように台形状突起２６′ａを
形成したものや円錐台の突起を形成することができる。
小円筒部２８′には風を起こす突条２８′ａが複数等間
隔で形成されている。

【００２１】また上記第１実施例中のロール２０、・・
・の投入側の２列の回転数を排出側の２列の回転数より
も早く回転駆動するように構成すると、回転が早い方が
フィンガー状突出体間の隙間が細かく、丁度篩の目が小
さくなったような効果が出て、投入側に粒度の小さいも
の、排出側に粒度の大きいものとに分別することが可能
になる。これは、従来スクリーン式の篩で分別できなか
った水分の多いもの（砂は通常１０〜１５％以上あれば
選別困難）や、コンポスト、食品関係の残渣、雨あがり
やほこり防止散水を受けた石嵩ボード粉末等の建材混合
廃物に対して特に有効である。更にロール２０、・・・
の下方から送風ダクトを介して上方に送風すると紙屑や
プラスチックシート、フィルム、テープ等の軽量物を確
実に搬出側に送り出すことが可能となる。回転駆動装置
を変えて、例えば３番目ロールだけを逆転させて滞留部
を形成することもできよう。

【００２２】図４乃至図７において、第２実施例の廃棄
物の選別機２は、フィードコンベア９によって送られて
くる或る程度の大きさに粗砕された比重差と大きさに差
のある各種廃棄物が混合したものＡを土砂やダスト、微
少金属物等の微細廃棄物Ｄ、Ｅと石や金属片、ビン、ペ
ットボトル、缶、ガラス片等の重くて転がりやすい廃棄
物Ｂと紙、フィルム、シート、布、ダンボール、テープ
等の軽い廃棄物Ｃとに選別するもので、傾斜選別搬送ブ
ロック４０ａと水平選別搬送ブロック４０ｂとから成る
ロール選別搬送手段４０と、傾斜選別搬送ブロック４０
ａを傾斜角度調節可能に伸縮手段５５を介して支持し且
つ水平選別搬送ブロック４０ｂを頂端部に搭載した機台
５０と、ロール選別搬送手段４０の両側部から上方部を
取囲み各選別搬送ブロック４０ａ，４０ｂの上方に通路
６１を形成した筺体６０と、下方端に重量物排出開口６
２を有した該筺体６０の傾斜部分６０ａの中間部上方に
設けられた廃棄物供給ホッパー６８と、該ホッパー６８
の下方において傾斜筐体６０ａに設けられた第１の吹き
上げ空気噴出ノズル６５とホッパー６８の上方において
同傾斜筺体６０ａに設けられた第２空気噴出ノズル６６
と、細い粒子の吸引分離及び防塵作用を行う吸引手段７
１を含む空気管系７０とから構成されている。

【００２３】ホッパー６８の下側には、第１ノズル６５
からの吹き出し空気がホッパー６８から吹き出るのを防
ぐ偏向板６７が設けられている。筺体６０の水平部分６
０ｂの終端部には下方に開いた軽量物排出開口６３が設
けられている。傾斜選別搬送ブロック４０ａと水平選別
搬送ブロック４０ｂとは、ロール４１の配列数が異なる
が基本的に同じ構成であり、屈曲部のロール軸４２によ
って連接されているだけで、図４と図５に示すように長
方形状のフレームＦ１、Ｆ２内に相互に平行に同一平面
状に縦方向において同一方向（矢印Ｒ２で示す）に回転
可能に軸承された５列、４列のロール４１、・・・と、
これらロール４１、・・・の回転駆動装置４５とから構
成されている。筺体６０も、傾斜部分６０ａと水平部分
６０ｂをシールラバー６４でシールした屈曲部でそこの
ロール軸４２によって連結している。

【００２４】各ロール４１は、一端に歯車４６を固定し
た正方形横断面の角軸４２（軸受Ｓで支承される両端部
は丸軸となっている）と、該角軸４２に嵌合する正方形
穴４２ａを有し、縦方向で前後で隣接したものと相互に
入り組んだ状態となるように配列された硬質ゴム又は軟
質プラスチック製の大径輪体部４３と両大径輪体部４
３、４３間に設けられた小径円筒部４４とから構成され
ている。大径輪体部４３は、片面に半球状の突起４３
ａ、・・・を半径方向に２個周方向に８列突設し、他方
面を平坦面としている。間隔片としての円筒部４４の厚
さを変えると、突起４３ａ、・・・と隣接大径輪体部４
３の平坦面との間隔が変わって、丁度篩の目Ｇの大きさ
を変えたのと同じ効果を得る。輪体部４３の周面には、
風を起こす突条４３ｂが等間隔に設けられている。角軸
４２に代えて丸軸を使用してキーでロール４１を止着し
たり、ロール４１の両端に短軸を突設したものも使用さ
れる。

【００２５】フレームＦ１、Ｆ２の両側壁間に軸受Ｓを
介してロール４１を支持すると共に一方の側壁の外側に
回転駆動装置４５を配置している。回転駆動装置４５
は、モータ４７と、その出力軸付きロール歯車４６と、
隣接ロール付き歯車４６、４６間のアイドラー歯車４８
とから構成されており、傾斜部と水平部の９本のロール
４１、・・・を全て矢印Ｒ２方向に回動するようにして
いる。モータ４７は、水平選別搬送ブロック４０ｂの一
端部に設けている。

【００２６】ロール４１の回転数を高めると、相対的に
篩目Ｇが小さくなるように作用し、傾斜選別搬送ブロッ
ク４０ａから落下する微粉物Ｄの量が少なくなり、水平
選別搬送ブロック４０ｂから落下する微粒物Ｅの量が多
くなる。また同時に、少し重いものでも上方に搬送する
ことになって軽量物Ｃの量が多くなる。微粉、微粒物
Ｄ、Ｅは、ベルトコンベアで搬送され、埋立てられる。
軽量物Ｃや重量物Ｂは、更に材質毎に分類されて、リサ
イクルされて固形燃料に供される。

【００２７】本実施例の廃棄物の選別機２では、運転中
に軽量物Ｃの排出側に流れる風を発生させてラジオカセ
ットテープやビデオカセットテープ、ナイロン紐等の軽
いものなら完全に巻きつきを起こさずに浮かせて排出で
き、転がったり滑ったりしにくいロープやワイヤの束も
大径輪体部４３とその突条４３ｂとによって次々と受け
継いで排出する。また、残飯等の含水量の多いものが廃
棄物Ａ中に混入していても目詰まりを起こすこと無く篩
目Ｇから下方へ落下させることができ、これを応用して
バークや堆肥の篩いがけや農産物の選別を行うこともで
きる。ロール４１の回転を上げると相対的に突起４３ａ
と大径輪体部４３の側面及び突条４３ｂと小径円筒体４
４の周面とで形成される篩目Ｇが細かくなり、回転を下
げると相対的に篩目Ｇが粗くなる。

【００２８】更に、詰まりや破損等の起こりにくい構造
で、低騒音、低振動で連続的に大量の建設廃材や家庭ご
み、事業所ごみ、レストランの残飯等を３種に大別でき
る（詳しくは、微小物は、ダストＤ′を含めて微粉物
Ｄ、微粒物Ｅに分別される）。この実施例では、全ての
ロール４１、・・・を等速で回動するようにしている
が、幾つかのブロックに区分してブロック毎に駆動手段
を設けて回転速度を変えるような構成とすることもでき
る。

【００２９】大径輪体部４３は、図６に示すもの以外に
図８に示すような羽根突起４３′ａを有した円盤状のも
のや、図９に示すような８角形等の多角形状で外周面に
風を起こす角４３ｃを突設したものや、図１０に示すよ
うな多数の突出体４３ｄを有したものや、図１１に示す
ような円盤状のものの外周面に搬送廃材に起振力を与え
る交互に数の異なる突条４３′ｂを備えたもの等があ
り、一側面又は両側面に円形突起４３ａ（勿論形状は円
形に限定されたい）を設けまた、角軸４２との嵌合正方
形穴４２ａを設けてある。廃棄物Ａの種類に応じて適宜
選択される。円筒体部４４の外周面にも適宜突条や突起
を設けることもできる。

【００３０】上記第１実施例の選別機１に図６や図８〜
図１１に示すような円盤状輪体部を有したロールを、ま
た第２実施例の選別機２に図１や図３に示すようなフィ
ンガー状突出体を備えた輪体部を有したロールを使用で
きることは言うまでもない。またロールは、軸方向に複
数に分割して角軸に固定したものも使用される。上記実
施例ではロール２０の突出体２６が入り組んでいるもの
について説明して来たが、前後のロールの突出体同士が
少し間隔をあけて向い合ったものも本発明で採用される
ものである。

【００３１】空気管系７０としては、クローズトサイク
ルを成すように筐体水平部分６０ｂの軽量物排出口６３
の上方の吸引管７１と、これに連通してダストを分離す
るサイクロンセパレータ７２と、これと導管７４を介し
て吸引側に連通されたブロワー７３と、これから第１及
び第２のノズル６５、６６に圧力空気を送る吐出管７５
と、ブロワーモータ７６とから構成されている。

【００３２】

【発明の効果】以上述べた如く、本発明の請求項１記載
の構成を有した選別機に依れば、建設廃材からレストラ
ンの残飯や農家のコンポストに至る広範囲の廃棄物が混
入しているものでも大量に連続的に２種の大きさのもの
に選別することができ、軽いロープ、紐、テープがロー
ルに巻きつかないように回転するロールにより発生され
る風とロール下方の送風ダクトからの上向きの風とによ
って浮かして送り出すことができ、また濡れたり湿った
りしている残飯やコンポストも篩い分けすることができ
る。

【００３３】請求項２の選別機では、複数のロールの
内、少なくても一つのロールが逆回転することで、被処
理物を滞留させて篩がけすることができる。請求項３の
選別機では、ロールの回転速度がグループ毎に変速され
て、回転速度を高めて相対的に篩目を小さく、回転速度
を下げて篩目を相対に大きくできる。請求項４の場合
は、より強い搬送風を起こしてテープや紐、紙を大量に
分離でき、ロールへの巻きつきを防ぐことができる。

【００３４】以上述べたように、本発明のように請求項
５記載の選別機に依れば、建設廃材からレストランの残
飯に及ぶ広範囲の廃棄物や農家のコンポスト、製材所の
バーク、木屑、農家の農産物等いろいろの大きさと重量
の混合物を連続的に大量に、濡れたり湿っていても少な
くても３種類のものに選別でき、特に回転ロールの大径
輪体部の組み合わせによって成る篩目は自浄作用で詰ま
りを起こすことが無く、常に新しい開き目を確保するこ
とができる。軽量物の内のロープ、紐、テープ等をロー
ルの回転によって上方流の風を発生させて、また筐体下
端部の空気噴出手段から斜め上方空気流を付加して搬送
し、巻きつきを防ぐことができる。回転ロールの大径輪
体部同士の組み合わせで篩目を形成しているため、振動
が無く、低騒音で、据付基礎工事を簡単に行うことがで
きる。また筐体によって防音効果を更に高め、上方への
搬送風の持続性を高めることができる。

【００３５】請求項６の選別機では、筐体内で舞い上が
っているダストをサイクロンセパレータによって分離で
き、ダスト分離後の空気をブロワーによって筐体内に噴
射できる。請求項７の選別機では、水平状態の選別搬送
ブロックにおいても傾斜ブロックから搬送されて来た軽
量物を更に選別できる。請求項８の選別機では、逆転ロ
ールにおいて被処理物を滞留させて篩がけすることがで
きる。請求項９の選別機の場合は、ロールの回転速度を
グループごとに変速できるようにしており、回転速度を
高めて相対的に篩目を小さく、回転速度を下げて篩目を
相対的に大きくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の請求項１乃至４及び請求項１１に係る
第１実施例の廃棄物の選別機の縦断面図である。

【図２】図１におけるＩＩ−ＩＩ線に沿った部分水平断
面図である。

【図３】同ロールの端面図である。

【図４】本発明の請求項５乃至１１に係る第２実施例の
廃棄物の選別機の全システムを説明する側面図である。

【図５】同ロールの組み合わせを示す部分水平断面図で
ある。

【図６】同選別機の選別搬送ブロックのロールの組み合
わせを示す部分側面図である。

【図７】同選別機に使用されている空気噴出手段の斜視
図である。

【図８】同選別機用のロールの別の例を示す斜視図であ
る。

【図９】同ロールの更に別の例を示す斜視図である。

【図１０】同ロールの更に別の例を示す斜視図である。

【図１１】同ロールの更に別の例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１第１実施例の選別機２第２実施例の選別機２０ロール２０′ ロール２５大径輪体部２５′ 大径輪体部２６突出体２６′ 突出体２６ａ突起２６′ａ突起Ａ被選別物４０ａ傾斜選別搬送ブロック４１ロール４３大径輪体部４３ａ突起４５回転駆動手段５５伸縮手段６０筺体６２重量物排出用開口６３軽量物排出用開口６８被選別物供給開口６５空気噴出手段（空気噴出ノズル）Ｇ篩目

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】被処理物の投入側から大形物の排出側に
かけて相互に間隔をおいてほぼ水平且つ平行に配列され
て少なくても大部分が上記投入側から排出側にかけて同
一方向に回転駆動される複数のロールから成り、各ロー
ルは前後左右隣接したもの同士が相互に当たらないよう
に近接する大径輪体部を周面に複数突設して微小物や小
形物の落下する篩目を形成している選別機において、上
記ロールの下方には、上方に向かって送風する送風ダク
トが設けられていることを特徴とする選別機。
【請求項２】上記複数のロールの内、逆回転するロー
ルが少なくても一つ設けられている請求項１記載の選別
機。
【請求項３】上記ロールの回転速度は、グループ毎に
変速される請求項１記載の選別機。
【請求項４】上記大径輪体部は、多数のフィンガー状
突出体から成り、各突出体は少なくても一方の側面に突
起を複数配列している請求項１又は２記載の選別機。
【請求項５】上方のホッパーから被選別物が供給され
る傾斜状態の選別搬送ブロックを、上端部から下端部に
かけて相互に間隔をおいてほぼ平行に配列された複数の
ロールから構成すると共に、上端部と下端部と底を開放
した筐体で覆い、各ロールは上下左右隣接したもの同士
が相互に当たらないように近接する大径輪体部を周面に
複数突設して微小物や小形物の落下する篩目を形成して
おり、上記ロールの少なくても大部分が上記選別搬送ブ
ロックの下端部から上端部へ搬送力を与えるように回転
駆動され下端部から中形・大形の重量物の転落を許容し
つつも軽量物を上端部へ排出する選別機において、上記
筐体は、その下端部に斜め上方に空気流を発生させる空
気噴出手段を備えると共に、上記ホッパーの下側には空
気がホッパーから吹き出るのを防ぐ偏向板を有している
ことを特徴とする選別機。
【請求項６】上記空気噴出手段は、その上端部に接続
された吸引管と、これに接続されたダスト分離のサイク
ロンセパレータと、これに導管を介して吸引側に接続さ
れたブロワーと、これの吐出側に吐出管を介して接続さ
れた空気噴出ノズルとから構成されている請求項５記載
の選別機。
【請求項７】上記傾斜選別搬送ブロックは、その上端
部に筐体に覆われた水平状態の選別搬送ブロックを接続
しており、該筐体は接続部と底と軽量物出口を開放して
いる請求項５記載の選別機。
【請求項８】上記複数のロールの内、逆回転するロー
ルが少なくても一つ設けられている請求項５記載の選別
機。
【請求項９】上記ロールの回転速度は、グループ毎に
変速される請求項５記載の選別機。