JP2664790B2 - 紅斑抑制用の外用抗炎症剤 - Google Patents
紅斑抑制用の外用抗炎症剤Info
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- JP2664790B2 JP2664790B2 JP2003137A JP313790A JP2664790B2 JP 2664790 B2 JP2664790 B2 JP 2664790B2 JP 2003137 A JP2003137 A JP 2003137A JP 313790 A JP313790 A JP 313790A JP 2664790 B2 JP2664790 B2 JP 2664790B2
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- erythema
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- methoxybenzophenone
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は紫外線吸収剤として知られる2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノンを有効成分とする新規な
紅斑抑制用の外用抗炎症剤に関する。
−4−メトキシベンゾフェノンを有効成分とする新規な
紅斑抑制用の外用抗炎症剤に関する。
従来の技術および課題 従来から、抗炎症剤として、ステロイドホルモン剤、
インドメタシン、ケトプロフェン等の非ステロイド系の
薬剤が用いられている。しかし、これらの抗炎症剤の毒
性は必ずしも低いものではなく、その毒性がしばしば問
題となっている。
インドメタシン、ケトプロフェン等の非ステロイド系の
薬剤が用いられている。しかし、これらの抗炎症剤の毒
性は必ずしも低いものではなく、その毒性がしばしば問
題となっている。
一方、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
は紫外線吸収剤として化粧料に汎用されており、その安
全性も確認されている。しかし、この化合物の紅斑抑制
としての抗炎症作用に関する報告はない。また、他の紫
外線吸収剤として知られる化合物、テトラヒドロキシベ
ンゾフェノンやオキシベンゾンスルホン酸にも抗炎症作
用は認められない。
は紫外線吸収剤として化粧料に汎用されており、その安
全性も確認されている。しかし、この化合物の紅斑抑制
としての抗炎症作用に関する報告はない。また、他の紫
外線吸収剤として知られる化合物、テトラヒドロキシベ
ンゾフェノンやオキシベンゾンスルホン酸にも抗炎症作
用は認められない。
ところが、本発明者らは、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノンの薬理作用を検討する間に、意外に
も、この化合物が紅斑抑制用の外用抗炎症剤として有用
であることを見出した。
キシベンゾフェノンの薬理作用を検討する間に、意外に
も、この化合物が紅斑抑制用の外用抗炎症剤として有用
であることを見出した。
課題を解決するための手段 本発明は、有効成分として、一般式: (式中、Rは水素またはアルカリ金属を意味する) で示される2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ンを含有することを特徴とする紅斑抑制用の外用抗炎症
剤を提供するものである。
ンを含有することを特徴とする紅斑抑制用の外用抗炎症
剤を提供するものである。
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンの毒性
は非常に低く(例えば、ラットの経口投与におけるLD50
値7400mg/kg(J.Am.coll.Toxicol.;2,(5),35参
照))、インドメタシン(2.4mg/kg p.o.)やケトプロ
フェン(62.4mg/kg p.o.)のLD50と比較しても低毒性で
あり、医薬として好適に使用できる。
は非常に低く(例えば、ラットの経口投与におけるLD50
値7400mg/kg(J.Am.coll.Toxicol.;2,(5),35参
照))、インドメタシン(2.4mg/kg p.o.)やケトプロ
フェン(62.4mg/kg p.o.)のLD50と比較しても低毒性で
あり、医薬として好適に使用できる。
式(1)の2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノンにおけるRで示されるアルカリ金属塩としてはナト
リウムやカリウム等が挙げられる。
ノンにおけるRで示されるアルカリ金属塩としてはナト
リウムやカリウム等が挙げられる。
かくして、本発明の紅斑抑制としての抗炎症作用は通
常の製剤技術に従って、有効量の2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−ベンゾフェノンを医薬上許容される担体また
は希釈剤と合して、経皮局所投与用の剤形、例えば、パ
スタ、軟膏、クリーム、貼付剤、ローションなどとする
ことができる。
常の製剤技術に従って、有効量の2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−ベンゾフェノンを医薬上許容される担体また
は希釈剤と合して、経皮局所投与用の剤形、例えば、パ
スタ、軟膏、クリーム、貼付剤、ローションなどとする
ことができる。
本発明の紅斑抑制としての抗炎症作用の投与量は患者
の体重や症状の度合により変動するが、外用の場合、本
化合物を1〜5%配合した薬剤を1回に1〜数mgを塗布
するのが好ましい。
の体重や症状の度合により変動するが、外用の場合、本
化合物を1〜5%配合した薬剤を1回に1〜数mgを塗布
するのが好ましい。
つぎに、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ンの抗炎症活性をテストした結果を示す。
ンの抗炎症活性をテストした結果を示す。
(実験1) 炎症メディエーターである内因性プスタグラディンE2
の産生に対する2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾ
フェノンの阻害作用の評価 SD系ラットの腹腔内に2%カゼイン溶液を体重の10分
の1量投与することにより、白血球、単球を主体とする
浸出細胞浮遊液を得た。この浸出細胞を用いて1.0×105
細胞/mlの細胞懸濁液を調製し、これにカルシウムイオ
ンフォアA23187(以下、Ca Iと略する)を添加してプロ
スタグランディンE2を誘導し、高速液体クロマトグラフ
を用いて定量した。
の産生に対する2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾ
フェノンの阻害作用の評価 SD系ラットの腹腔内に2%カゼイン溶液を体重の10分
の1量投与することにより、白血球、単球を主体とする
浸出細胞浮遊液を得た。この浸出細胞を用いて1.0×105
細胞/mlの細胞懸濁液を調製し、これにカルシウムイオ
ンフォアA23187(以下、Ca Iと略する)を添加してプロ
スタグランディンE2を誘導し、高速液体クロマトグラフ
を用いて定量した。
テスト試料に2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノンを、Ca I添加前後に0〜1000μg/mlとなるように
細胞懸濁液に加えた。また、インドメタシン1μg/mlを
添加した試料もテストした。
ェノンを、Ca I添加前後に0〜1000μg/mlとなるように
細胞懸濁液に加えた。また、インドメタシン1μg/mlを
添加した試料もテストした。
結果を第1表に示す。
第1表から明らかなごとく、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノンにはプロスタグランディンE2の産
生を阻害する作用があることが判明した。
トキシベンゾフェノンにはプロスタグランディンE2の産
生を阻害する作用があることが判明した。
(実験2) モルモット紫外線紅斑法による2−ヒドロキシ−4−
メトキシ−ベンゾフェノンの外用での抗炎症作用の評価 ハートレー(Hartley)系モルモットの背部を剃毛し
て、紫外線(UVB強度、3.5J/cm2)を照射し、その直後
に2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン0〜
5%をエタノールに溶解した液体を塗布した。また、陽
性対照として、インドメタシンを1%配合した市販のゲ
ル剤を塗布した。紅斑の程度を、以下に示す判定基準に
従って炎症の程度を肉眼判定して評価した。
メトキシ−ベンゾフェノンの外用での抗炎症作用の評価 ハートレー(Hartley)系モルモットの背部を剃毛し
て、紫外線(UVB強度、3.5J/cm2)を照射し、その直後
に2−ヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン0〜
5%をエタノールに溶解した液体を塗布した。また、陽
性対照として、インドメタシンを1%配合した市販のゲ
ル剤を塗布した。紅斑の程度を、以下に示す判定基準に
従って炎症の程度を肉眼判定して評価した。
判定の基準 0:紅斑なし 1:境界が不明瞭な薄い紅斑 2:境界が不明瞭な中程度の紅斑 3:境界が明瞭な強度の紅斑 対照群(無処置群)に対する抑制率を以下の第2表に
示す。
示す。
第2表から明らかなごとく、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノンには紅斑抑制としての外用での抗
炎症作用が認められた。
トキシベンゾフェノンには紅斑抑制としての外用での抗
炎症作用が認められた。
実施例 つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明す
る。
る。
実施例1 つぎの処方に従い、軟膏を調整した。
成 分 処方量 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 2g 局方白色ワセリン 98g 発明の効果 本発明によれば有効成分として2−ヒドロキシ−4−
メトキシベンゾフェノンを含有してなる低毒性の紅斑抑
制用の外用抗炎症剤が提供できる。
メトキシベンゾフェノンを含有してなる低毒性の紅斑抑
制用の外用抗炎症剤が提供できる。
Claims (1)
- 【請求項1】有効成分として、一般式: (式中、Rは水素またはアルカリ金属を意味する) で示される2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ンを含有することを特徴とする紅斑抑制用の外用抗炎症
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003137A JP2664790B2 (ja) | 1990-01-10 | 1990-01-10 | 紅斑抑制用の外用抗炎症剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003137A JP2664790B2 (ja) | 1990-01-10 | 1990-01-10 | 紅斑抑制用の外用抗炎症剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03209318A JPH03209318A (ja) | 1991-09-12 |
JP2664790B2 true JP2664790B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=11548966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003137A Expired - Fee Related JP2664790B2 (ja) | 1990-01-10 | 1990-01-10 | 紅斑抑制用の外用抗炎症剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664790B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4124726A (en) | 1976-01-01 | 1978-11-07 | Kaken Chemical Co., Ltd. | Anti-inflammatory agent of benzoyl derivative |
US4145444A (en) | 1976-01-01 | 1979-03-20 | Kaken Chemical Co., Ltd. | Anti-inflammatory agent of benzoyl derivative |
-
1990
- 1990-01-10 JP JP2003137A patent/JP2664790B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4124726A (en) | 1976-01-01 | 1978-11-07 | Kaken Chemical Co., Ltd. | Anti-inflammatory agent of benzoyl derivative |
US4145444A (en) | 1976-01-01 | 1979-03-20 | Kaken Chemical Co., Ltd. | Anti-inflammatory agent of benzoyl derivative |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03209318A (ja) | 1991-09-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |