JP2664779B2 - ファインセラミックスの鋳込み成形方法 - Google Patents

ファインセラミックスの鋳込み成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はセラミックスの成形方法に係り、特に構造用
機械部品用のファインセラミックスの成形方法に関す
る。
(従来の技術) 近年、窒化珪素や炭化珪素を主成分とするセラミック
ス焼結体が、高温強度や耐蝕性および耐磨耗性などにお
いて優れていることから、このような焼結体はガスター
ビン部品、エンジン部品、ポンプ部品、メカニカルシー
ル材、ベアリング、軸受などに適用されている。特に、
窒化アルミニウムや酸化アルミニウムなどを原料とする
ファインセラミックスは、電気絶縁性や熱伝導度が優れ
ていることから、基板などの電子部品などに適用できる
材料として注目を集めている。
これらのファインセラミックスからなる材料を実用化
していく時に生じる重要な課題の一つに、材料の成形技
術がある。特に、複雑な形状や大型の形状を有する材料
を成形することは極めて困難となっている。このような
複雑な形状に適した造形技術の一つとして、泥漿鋳込み
成形方法がある。
最近の泥漿鋳込み成形方法は、泥漿に高い圧力(2〜
40気圧)を加えて型の中へ流し込むと同時に短時間で泥
漿から液分を絞すものである。この成形方法において、
乾燥収縮が少なく、かつ高強度を有する形成体を得よう
とする圧力鋳込み成形方法が研究されている。この場
合、使用される成形型は、従来の泥漿鋳込み成形方法に
おいて使用されていた石膏の代りに、強度の強い多孔質
の樹脂型が用いられる。すなわち、泥漿に加える圧力が
5kgf/cm2程度を超えると、補強治具を用いた石膏型であ
っても使用できなくなるからである。
又、多孔質の樹脂型に泥漿を高圧力で圧入すると、
過脱液された成形体は、樹脂型に極めて強力に付着した
状態となり、成形体を損傷することなく離型することが
極めて困難である。このため従来は型に設けられた気孔
を通して、過脱液経路とは逆方向に成形体の表面に向
かって圧縮空気を吹きつけて、離型を容易にしている。
(発明が解決しようとする課題) 上述のように離型の際に圧縮空気を吹きつける方法
は、有効な手段であるが、実際には成形体表面に肌荒れ
が残り、表面粗度が重要な仕様となる製品に対しては、
何らかの後加工をし肌荒れを除くことが必要になる。
また、ファインセラミックスの主原料として市販され
ている各種の窒化珪素粉末を用いる場合、低い圧力で泥
漿の圧入を行ない成形体の成形を行なうと、この成形工
程においては最後の離型段階まで何ら異常と思われるも
のが見当たらないにもかかわらず、次工程の乾燥工程で
割れが生じるものがかなり存在する。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたもので、圧力
鋳込み成形方法により複雑な形状あるいは大型の形状の
ファインセラミックスを成形する際に、成形体の表面を
高精度に維持でき、前記肌荒れや割れが生じず、ひいて
は亀裂や欠けのない製品を得ることのできる鋳込み成形
方法を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、気孔を有する型内に泥漿を圧入してなるフ
ァインセラミックスの鋳込み成形方法において、泥漿圧
入後に成形体を離型する際、前記型の気孔を通して圧縮
蒸気を成形体表面に吹きつけることを特徴とするファイ
ンセラミックスの鋳込み成形方法、および気孔を有する
型内に泥漿を圧入してなるファインセラミックスの鋳込
み成形方法において、セラミックスの粉末粒径を10m2/g
以上としたことを特徴とするファインセラミックスの鋳
込み成形方法である。
(作 用) 本発明によれば、従来の圧縮空気で離型するよりも圧
縮蒸気で離型する方が成形体の表面粗度を小さくでき
る。また、粉末粒径を10m2/g以上の細かいものとするこ
とにより成形体の亀裂をなくせることができる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。第1図乃至第3図は本発明によるファインセラミッ
クスの鋳込み成形方法の第1の実施例を示す図である。
このうち、第1図は圧力鋳込み成形方法に使用される
装置の概略図である。第1図において、型10は、その有
効表面に、過機能を有する多孔質材を数ミリ〜数セン
チの厚さで配置してなる過層から構成されている。こ
の過層は、表面から背部に向って段階的に、あるいは
連続的に気孔径の変化するものとなっている。この気孔
径は、一般に型10の有効表面で数μmで、過層の背部
では数百μmとなっている。この過層からなる型10へ
は、泥漿供給バルブ14を開けることによって泥漿が泥漿
パイプ12を通り泥漿タンク16から供給されるようになっ
ている。泥漿に含まれていた液分17は、前記過層を通
過して絞り出され、ドレンバルブ22を開けることにより
パイプ18およびドレインパイプ20を通って、ドレイン24
へ排出される。
また、型10の周囲に存在するパイプ18は、圧縮蒸気を
送るための蒸気パイプ26に接続されている。蒸気パイプ
26へは圧縮蒸気バルブ28を介して離型用の圧縮蒸気30が
送られるようになっている。これにより、型10の中に成
形される成形体32と接触している型10の部分には、この
型10を構成する過層の気孔を通して、圧縮蒸気が供給
されることになる。従って、圧縮蒸気は気孔を通して成
形体32表面に吹きつけられる。
次にこのような構成からなる本実施例の作用について
説明する。
まず泥漿供給バルブ14を開け泥漿タンク16から泥漿パ
イプ12を通して泥漿を型10内に流し込む。次に、泥漿に
高い圧力を加えていくと、型10内の泥漿の液分17は、型
10を構成する過層を通って型10の外周に存在するパイ
プ18へ絞り出される。この液分17は、さらにパイプ18に
接続されるドレインパイプ20を通ってドレイン24へ排出
される。
この時、泥漿内に存在するセラミックの粉は、型10の
内部に堆積してゆき、最終的に型10の内部には、セラミ
ックの粉が主成分で液分20〜30VOL%含んだ成形体32が
成形される。即ち、型10内の泥漿は、鋳込みの初期の段
階では液分を大量(通常70VOL%以上)含んだものであ
るが、終期では液分が20VOL%から30VOL%にまで脱液さ
れた成形体32となる。
このように脱液された後、泥漿供給バルブ14を閉じ、
次の離型工程へと移る。成形体32は前記過層の内面に
極めて強力に付着しており、そのままでは離型が容易に
は行われない。このため、前記蒸気パイプ26、パイプ1
8、および型10を通して高圧蒸気を過層の内面へ送り
込む。これにより型10と成形体32の界面蒸気の薄膜を形
成し、離型を極めて容易なものとする。また、後に述べ
るように、蒸気の働きにより成形体32の表面を高精度に
維持することができる。
次に、以上の装置を用いて実際に、窒化珪素(Si
3N4)や炭化珪素(SiC)を成分とするセラミックスを実
験的に製造した。これら窒化珪素や炭化珪素は、構造用
ファインセラミックスの代表的部分であるが、加工処理
は極めてやっかいであるとされていた。すなわち、両者
とも高強度、高硬度を有する材料であるため、研削や切
断に相当の技術と時間を要する。また、両者を成分とす
るファインセラミックスは、自動車用の各種部品として
開発中であったり、一部はすでに実用化されたりしてい
るが、これら自動車部品は例えば摺動部材などとして用
いられるものであり、寸法精度や表面粗度の特性におい
て、高度な性能が要求されている。
この実験では窒化珪素および炭化珪素の各成分からな
るセラミックス部品として、20mm角で肉厚が5mmの板を
製作した。第3図に各々、従来の圧縮空気を使って離型
したものと、本実施例の圧縮蒸気で離型したものを比較
して示す。第3図から明らかなように、窒化珪素の場合
でも炭化珪素の場合でも、圧縮蒸気を用いて離型を行な
った方が、焼結体34の表面粗度は細かくなっている。適
用する部品によっても異なるが、第3図において実線で
示した表面粗度(圧縮蒸気を用いた部品の表面粗度)ぐ
らいになると、焼結後のがさを省略しても、そのまま部
品に適用できる場合もある。焼結後の加工は前述した如
く、極めて大変な加工なので、この加工を省略できるこ
とは極めて大きな技術的効果となる。
次に、本発明による第2の実施例を第4図により説明
する。本実施例は、一般のファインセラミックスの鋳込
み成形方法において、セラミック粉末の粒径と、泥漿の
圧入圧力を変え各々成形体を得た後、乾燥工程を施した
ものである。得られた成形体は、複雑な形状を有するセ
ラミックスの代表的な1つである一体型タイプのタービ
ン翼である。第4図に乾燥工程後における亀裂の有り無
しを判定した実験結果を示す。
第4図より明らかなように、窒化珪素を成分とするセ
ラミック粉末の粒径が5m2/gの時には、泥漿の圧入圧力
が1kgf/cm2から4kgf/cm2の間のどの条件においても、ほ
とんど亀裂が発生したが、10m2/g以上の細かい粒径で
は、ほとんど亀裂が発生しなくなっていることがわか
る。
ところで、1kgf/cm2の泥漿圧入圧力では、成形に長時
間を要し、効率的でないだけでなく、成形体の精度も低
下してしまう。
以上のことより窒化珪素粉末の粒径が10m2/g以上の微
粉で、かつ泥漿圧入圧力が2kgf/cm2以上であることが複
雑な形状を有する窒化珪素セラミックスを鋳込み成形条
件として有効であることがわかる。
以上の第4図の実験結果から言えることは、セラミッ
ク粉末の平均粒径が10m2/g以上の細かい時に良好な結果
が得られ、特に複雑な形状を有するセラミックスの成形
手段として有利である。
一般に、圧力を外部から付与しない通常の鋳込み成形
方法においては、あまり粒径の細かい微粉を用いると成
形に時間を要し効率的でないので、どちらかというと少
し荒い粉を用いることが多いようである。このような場
合には、成形体が次の乾燥工程における乾燥収縮変形に
追随していけず、上述のように亀裂が生じてしまう。10
m2/g以上の細かい粒径を有する窒化珪素セラミック粉末
を用いて圧力鋳込み成形を行うと、次の乾燥工程におけ
る乾燥収縮変形に十分追随できるため亀裂は生じない。
また、圧力鋳込み成形を行う時の泥漿圧入圧力は高いほ
ど、成形体から液分を絞り出せるため、次の乾燥収縮変
形が少なくなり、有利である。この圧入圧力の下限は2k
gf/cm2である。それ以下になると前述の如く、成形に時
間を要し、効率的でなくなる他、乾燥収縮変形も大きく
なり、亀裂にまで至らなくとも、精度がかなり低下する
と考えられる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、従来の圧縮空気
の代わりに圧縮蒸気を用いて離型を行うことにより離型
の際に成形体の表面の肌荒れが生じることを押さえるこ
とができ、焼結体の表面粗度を高精度に維持したまま、
複雑な形状あるいは大型の形状を有するセラミックス製
品を亀裂や欠けなどを伴わないで製造することができ
る。また、窒化珪素セラミックの粉末の粒径を10m2/g以
上に細かくすることにより、乾燥工程の乾燥収縮変形に
よる割れを防止することができる。従って本発明によ
り、亀裂や欠けなどを生じないセラミックス製品を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例に用いた装置の概略図、
第2図は第1図の装置に使用される型の水平断面図、第
3図は第1の実施例において圧縮蒸気で離型を行った実
験結果を示す図、第4図は第2の実施例においてセラミ
ックス粉末の粒径および泥漿の圧入圧力を変えて実験を
行った実験結果を示す図である。 10……型、12……泥漿パイプ、14……泥漿供給バルブ、
16……泥漿タンク、18……パイプ、20……ドレインパイ
プ、22……ドレインバルブ、24……ドレイン、26……蒸
気パイプ、28……圧縮蒸気バルブ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気孔を有する型内に泥漿を圧入してなるフ
    ァインセラミックスの鋳込み成形方法において、泥漿圧
    入後に成形体を離型する際、前記型の気孔を通して圧縮
    蒸気を成形体表面に吹きつけることを特徴とするファイ
    ンセラミックスの鋳込み成形方法。
  2. 【請求項2】気孔を有する型内に泥漿を圧入してなるフ
    ァインセラミックスの鋳込み成形方法において、セラミ
    ックスの粉末粒径を10m2/g以上としたことを特徴とする
    ファインセラミックスの鋳込み成形方法。
  3. 【請求項3】泥漿圧入圧力を2kgf/cm2以上としたことを
    特徴とする請求項2記載のファインセラミックスの鋳込
    み成形方法。
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