JP2664766B2 - 群管理制御エレベータ装置 - Google Patents

群管理制御エレベータ装置

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JP2664766B2
JP2664766B2 JP1081461A JP8146189A JP2664766B2 JP 2664766 B2 JP2664766 B2 JP 2664766B2 JP 1081461 A JP1081461 A JP 1081461A JP 8146189 A JP8146189 A JP 8146189A JP 2664766 B2 JP2664766 B2 JP 2664766B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、群管理制御エレベータ装置に関する。
(従来の技術) 近年、複数台のエレベータを並設した場合に、エレベ
ータの運転効率向上およびエレベータ利用者へのサービ
ス向上を図るために、各階床のホール呼びに対して応答
するエレベータをマイクロコンピュータなどの小型コン
ピュータを用いて合理的かつ速やかに割当てるようにす
ることが行なわれている。
すなわち、ホール呼びが発生すると、そのホール呼び
に対してサービスする最適号機のエレベータを選定して
割当てるとともに、他号機のエレベータはそのホール呼
びに応答させないようにしている。
このような方式の群管理制御エレベータ装置において
最近では、リアルタイムにて各ホール呼びに応答した場
合のかご呼び登録データの測定、乗降荷重データの測定
など、各ビルごとの階間交通流の把握が行なわれ、前記
測定データをもとにビル固有の需要を把握してホール呼
び割当て時間の予測に利用している。
このような状況において、エレベータのホール呼び割
当て制御は、ホール呼びの発生に対して各エレベータの
状態より前記ビル固有の需要データを基に予測を行な
い、各号機ごとのスケジュールを予測し、予測到着時間
として表わし、群管理性能上の各制御指標を前記予測到
着時間を基に目的関数によりモデル化し、前記制御指標
ごとの重み付け値を制御指標パラメータとして総合評価
値に変換し、最適号機を決定することにより行なうよう
にしている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記各制御指標ごとのパラメータとし
ては、各ビルの交通流や時間帯ごとの需要により調整し
て最適な値を選定する必要があるが、ビル固有の需要を
把握しても直接需要データから最適な制御指標パラメー
タを求めるのが困難であった。
また近年、専門家の経験則を制御に直接組込むファジ
ィ制御などを組込んだ方式が現われているが、経験的な
アプローチにより制御指標パラメータを決定するために
常に最適解を選択しているという保証はなく、また各ビ
ルの交通流、需要より制御指標パラメータを求めること
は、たとえ専門家であったとしても経験的なアプローチ
により経験則を築くのは困難であった。
この発明はこのような従来の問題点に鑑み成されたも
ので、制御指標パラメータと応答時間累積分布との間を
ネットによる関係にて関連付け、各需要パラメータに対
して応答時間累積分布により最適化された制御指標パラ
メータを決定し、割当て評価精度を向上させ、性能向上
を図ることのできる群管理制御エレベータ装置を提供す
ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明の請求項1の群管理制御エレベータ装置は、
需要パラメータを格納する手段と、 前記需要パラメータ格納手段の格納している需要パラ
メータおよび各評価演算における制御指標パラメータ
と、ホール呼び応答時間累積分布との間にネットによる
関係を形成する評価演算ネットワーク手段と、前記評価
演算ネットワーク手段が形成したネットを用いて各需要
パラメータの値ごとの最適制御指標パラメータを決定す
る制御指標パラメータ設定手段と、前記制御指標パラメ
ータ設定手段が決定した最適制御指標パラメータを用い
て前記ホール呼びに対する最適号機の割当て制御を行な
う群管理制御手段とを備えたものである。
また、この発明の請求項2の群管理制御エレベータ装
置は、請求項1の群管理制御エレベータ装置において、
さらに前記制御指標パラメータとその制御指標パラメー
タに対する実際のホール呼び応答時間累積分布データと
を格納する応答時間累積分布データ格納手段と、エレベ
ータ稼動後に前記応答時間累積分布データ格納手段の格
納するデータを基にして前記評価演算ネットワーク手段
が自己の形成した需要パラメータおよび制御指標パラメ
ータとホール呼び応答時間累積分布との間の関係を補正
するネットワーク補正手段とを備えたものである。
(作用) この発明の群管理制御エレベータ装置では、評価演算
ネットワーク手段が、各需要パラメータの値ごとに制御
指標パラメータを設定範囲内にて変化させ、前記各パラ
メータ値に対するホール呼び応答時間累積分布をネット
による関係より求める。制御指標パラメータ設定手段
は、各パラメータ組合せに対応する分布データより平均
未応答時間、分数、最大未応答時間、長持ち率などを評
価指標として最適なホール呼び応答時間累積分布を選定
し、前記分布に対応する制御指標パラメータを最適パラ
メータとして選定する。
そして、群管理制御手段が、この制御指標パラメータ
設定手段の決定した制御指標パラメータを用いて、発生
したホール呼びに対して最適号機の割当て制御を実施す
る。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説する。
第1図はこの発明が適用される群管理制御エレベータ
装置の構成を示すブロック図である。
第1図において、1は群管理制御部であり、この群管
理制御部1は各単体エレベータの制御を行なう単体制御
部2−1,…,2−Nとの間を第1の伝送制御手段である高
速伝送路6により接続されている。
群管理制御部1および単体制御部2−1,…,2−Nは、
単数あるいは複数のマイクロコンピュータなどの小型計
算機により構成されており、ソフトウェアの管理下で動
作している。
また、3は各階に設けられたホール呼び釦であり、4
はホール呼びの入出力を行なうホール呼び入出力制御部
である。
群管理制御部1、単体制御部2−1,…,2−Nおよび各
ホール呼び入出力制御部4の間は第2の伝送制御手段で
ある低速伝送路7を介して接続されている。
高速伝送路6は、群管理制御部1と単体制御部2−1,
…,2−Nとの間、すなわち、主に機械室の制御計算機間
の伝送を行なう伝送制御系であり、高速で高インテリジ
ェントなネットワークで接続されている。そして、群管
理制御に必要な制御情報を群管理制御部1と各単体制御
部2−1,…,2−Nとの間で高速に授受している。
低速伝送路7は、各ホールのホール呼び釦3、監視室
の監視盤5など、主に昇降路を介して送られてくる情報
の伝送を行なう制御系であり、高速伝送路6に比較して
低速であり、長距離のため光ケーブルなどにより構成さ
れており、群管理制御部1、単体制御部2−1,…,2−N
と接続され、データの授受を行なっている。
群管理制御部1が正常な場合は、ホール呼び釦3は低
速伝送路7を介して群管理制御部1にて制御され、ホー
ル呼び釦3が押されるとホール呼びゲートを閉じて登録
ランプをセットするとともに、高速伝送路6を介して送
られてくる単体制御部2−1,…,2−Nの情報データを基
にして最適号機を決定し、その単体に対して制御指令を
行なう。そして、制御指令を受けた単体制御部は、この
制御指令をホール呼び情報として自分のエレベータの単
体制御を行なう。
第2図は、群管理制御部1および単体制御部2−1,
…,2−Nのソフトウェアシステム構成である。ソフトウ
ェアの構成は、オペレーティングシステム(OS)である
リアルタイムOS8により単体制御機能タスク、群管理制
御メイン機能タスク、群管理制御サブ機能タスク、伝送
制御タスクの各タスク9〜12が管理されており、リアル
タイムOS8内のスケジューラにより各タスク9〜12が起
動されたり、ホールドされたりしている。
これら各タスク9〜12の内の単体制御機能タスク9
は、単体制御部2−1,…,2−Nにおいて核となる機能で
あり、各単体制御部2−1,…,2−Nを動作するためのタ
スクとして優先順位が高く設定されている。
群管理制御メイン機能タスク10は、群管理制御部1の
中心になる機能であり、各単体制御部2−1,…,2−Nに
分散した群管理制御サブ機能タスク11より各号機ごとの
情報データを収集し、比較演算することにより最適号機
を決定し、該当号機の単体制御部に対して制御指令を行
なうと共にホール呼び釦3の制御も行なう。
群管理制御サブ機タスク11は、群管理制御部1の各号
機単位の情報の処理を行なう機能であり、群管理制御メ
イン機能タスク10の制御の下に情報の処理を行なう。す
なわち、群管理制御メイン機能タスク10を有するコンピ
ュータにより高速伝送路6を介してタスクの起動、終結
の管理を行なう構成となっており、マスターである群管
理制御メイン機能タスク10からの指令により号機単位に
分散処理を行ない、群管理制御メイン機能タスク10に対
して処理完了時点でデータを搬送する構成となる。
伝送制御タスク12は、高速伝送路6のデータの授受お
よび群管理制御サブ機能タスク11の起動、終結の制御を
行なう。
第3図は、第1図の高速伝送路6のシステム構成を示
すブロック図である。伝送制御はマイクロプロセッサ13
を用いて行なう構成であるが、例えばISO(国際標準化
機構)が提唱するLANネットワークモデル階層のデータ
リンク階層を制御する部分としてハードウェアで構成さ
れたデータリンクコントローラ14およびメディアアクセ
スコントローラ15を用いており、データ伝送を高インテ
リジェントにて行なえる構成となっている。そして、高
速伝送制御に対してマイクロプロセッサ13が管理する伝
送制御ソフトウェアの比率を軽減させる構成がとられて
いる。
例えば、上記高インテリジェント伝送制御を実現する
コントローラとしてのデータリンクコントローラ14に
は、インテル(INTEL)社のLSIであるi82586が、またメ
ディアアクセスコントローラとして同じくインテル社の
i82501などが実用化されており、これらを用いることに
よって10Mビット/秒というような高速伝送機能をマイ
クロプロセッサ13のサポート比率を軽減した形で比較的
容易に行なえる。
なお、16はシステムバス、17は制御ライン、18はシリ
アル伝送系である。
次に、上記の群管理制御エレベータ装置の動作につい
て説明する。
第4図はこの発明の一実施例によるホール呼び割当て
処理を示す機能ブロック図であり、ホール呼び釦3の呼
び発生における各制御処理の流れを表わす。
この第4図において、各号機単位処理B1は各単体制御
部2−1,…,2−Nにおける群管理制御サブ機能タスク11
において行なわれ、他の処理B2,B3は群管理制御部1に
おける群管理制御メイン機能タスク10において行なわれ
る。
いま、ホール呼び釦3が登録されてホール呼び発生検
知入力が与えられると、群管理制御部1より各単体制御
部2−1,…,2−Nに対して号機単位処理B1の起動要求が
行なわれる。この号機単位処理B1は、各号機別予測評価
演算を行なう処理であり、予測演算部B1−1により各号
機の近未来の予測を行ない、スケジューリングの予測を
行い、各階床への予測到着時間を求める。
次に、この予測演算により求まった予測到着時間を基
に評価演算部B1−2において評価演算を行なう。
この評価演算は、一般的に複数の評価指標mに対して
行なわれ、例えばc号機に対して、 g1(c),g2(c),……,gm(c) と表わされる。
各評価指標jに対する評価値gj(c)は一般に前記演
算済み予測到着時間の関数である。そこで、一例として
評価指標jとして“長待ち防止”という指標を考えた場
合、i号機がすでに割当てられている階床およびホール
呼び発生階の予測未応答時間t0,t1,t2,……,tlの最大値
が一例として考えられる。(ここで、予測未応答時間と
は、前記予測到着時間とホール呼びの経過時間との和で
ある。) 各評価指標別評価値gj(c);(j=1,2,……,m)の
演算が完了すると、各単体制御部2−1,…,2−Nより群
管理制御部1に対して高速伝送路6を介して演算結果で
ある各評価指標別評価値gj(c);(c:1,2,…,N号機)
が返送される。
群管理制御部1の群管理メイン機能タスク10において
は、第4図の割当て号機選択部B2において全号機2−1,
…,2−Nより返送された各評価指標別評価値gj(c)を
基に、割当て号機の選択を行なう。
この割当て号機選択部B2で割当て号機選択の総合判断
を司る総合評価値は、各評価指標別評価値gj(c)およ
び各評価指標別の重み付け値となる各制御指標パラメー
タkjを用いて表わされるが、割当て評価式をE(c);
(c:1,2,…,N号機)とすると、 ここで、各制御指標パラメータkjは、ビルごとの交通
流、時間帯の交通需要に依存するパラメータであり、群
管理制御部1の群管理メイン機能タスク10において、各
ビルの交通流をオンラインにてモニタし、各時間帯別の
需要に応じて最適な制御指標パラメータkjが後述するよ
うに制御指標パラメータ設定部B3においてリアルタイム
に設定される。
そして、割当て号機選択部B2は、前記割当て評価式E
(c);(c:1,2,…,N号機)にて求まった最小評価値を
もつ号機に対してホール呼び応答号機として割当てを行
なう。
第5図は、上記制御指標パラメータ設定部B3の動作フ
ローチャート、第6図は制御指標パラメータおよび需要
パラメータとホール呼び応答時間累積分布との間のネッ
トによる関係モデルを用いた制御指標パラメータ設定部
B3の評価動作のフローチャートを示している。
第5図において、各ビルごとの所定の時間帯に対して
最適な制御指標パラメータkjを求めるために、まず所定
の時間帯において各制御指標パラメータkjをその取り得
る範囲内で微小変化量Δkjずつ変化させ、それぞれのkj
に対して有限個の組合せpmax回を定める(ステップS
1)。
任意の組合せPに対して定まる各制御指標パラメータ P(k1p,k2p,k3p,……,kmp) に対して、現時間帯の需要パラメータとともにニューラ
ルネットB10に入力として正方向の信号伝送過程により
ホール呼び応答時間累積配列Tpを算出する。(ステップ
S2,S3)。
ここで、Tpは、所定の時間帯におけるホール呼びに応
答した時間をカウントした統計的な累積分布を示す配列
データであり、例えば応答時間を2秒刻みで0秒より順
次一定秒数(実施例では2l)まで増加させて行き、各応
答時間に対して前記2秒刻みにて定まった範囲を満足す
る応答時間要素についてカウントアップするものであ
る。
このニューラルネットB10により求まった制御指標パ
ラメータ組合せPに対するホール呼び応答時間累積配列
Tp(n1p,n2p,……,nlp)は、現時間帯の需要に対して組
合せPを制御指標パラメータとして選択した場合の群管
理制御性能を意味するデータである。
次に、このホール呼び応答時間累積配列データTpに基
づいて群管理制御性能評価を示す目的関数として性能評
価値PEを数式モデルとしてモデル化し、性能評価を数値
化する。すなわち、組合せPに対する性能評価値をPEp
とし、平均待ち時間Ep、標準偏差SDp、長持ち率Tlp、最
大待ち時間tmaxpとすると、 PEp=α*Ep+α*SDp +α*tlp+α*tmaxp ……(2) としてモデル化できる(ステップS4)。
すべての組合せPに対して性能評価値PEp;(P=0〜
pmax)が求まったところで、このPEpが最小となる組合
せPをP0とし、この組合せP0に対応する制御指標パラメ
ータ P0(k1p0,k2p0,……,kmp0) を前記時間帯の最適パラメータに設定し、割当て号機選
択部B2に対して設定を行なう(ステップS6)。
しかしながら、現実には各ビルごとにホール呼び応答
時間累積分布は様々な形をとり、必ずしもあらかじめ設
定された上記(2)式から正確に導出すことはできな
い。そこで、ニューラルネットB10の自己学習アルゴリ
ズムを利用して、(2)式の各係数α〜αをシミュ
レーションあるいは実データを基にして補正する必要が
あり、以下、このニューラルネットB10の自己学習アル
ゴリズムの処理を説明する。
第7図は第6図中のニューラルネットB10の詳細を示
す群管理ニューラルネットの構成図、第8図はニューロ
ンの構成図、第9図はニューロンの入出力特性図であ
り、以下、これらによりニューラルネットB10の動作に
ついて詳述する。
ニューラルネットB10は、第7図に示すように入力層2
1、中間層22,出力層23より構成され、各層は第8図に示
すようなユニットとなる多数のニューロンnuiによりネ
ットワークを組んだ構成をとり、入力層21−中間層22−
出力層23の方向に結合している。
群管理ニューラルネットにおいては、第6図に示すよ
うに入力として制御指標パラメータ、需要パラメータを
とり、出力としてホール呼び応答時間累積分布をとって
おり、第7図において、これらの入出力パラメータそれ
ぞれは、 制御指標パラメータ:i1,i2,…,im 需要パラメータ:im+1,…,in ホール呼び応答時間累積分布:o1,o2,…,om にて表わされている。
各ニューロンnu1は、第8図に示すように他のユニッ
トnujから入力o1,…,oj,…,onを受けると、入力を一定
の規則で変換して結果を出す。他のユニットnujとの結
合部にはそれぞれ可変の重み“wij"を付ける。これはシ
ナプスと呼ばれ、結合の強さを表わすためのものであ
り、この値を変えることでネットの構造が変わる。そし
て、ネットの学習はこの値を変えることにより行なえ
る。
ユニットnuiが複数のユニットnujから入力を受けた場
合の出力oiは、以下の式により与えられる。
oi=fi(neti) ……(3) ここで、 そして、この関数fiは一般に第9図に示す入出力特性を
有するsigmoid関数によって表わされる。したがって、
各ユニットnuiは非線形な入出力特性を持つのである。
次に、ニューラルネットの自己学習機能としての各ニ
ューロンに結合の強さを変化させながら一定値に収束さ
せるバックプロパゲーションについて説明する。
第7図における出力層23から入力層21への学習過程が
バックプロパゲーションであり、群管理ニューラルネッ
トにおいては、各需要パラメータにおける制御指標パラ
メータに対してシミュレーションを実行した結果を教師
信号とし、制御指標パラメータとホール呼び応答時間累
積分布との間のネットの各重み“wij"の結合の強さを一
定値に収束させることである。
このバックプロパゲーションの学習アルゴリズムは、
一般的には第8図のユニットnuiにおいて、ある入力パ
ターンo1,o2,…,oj,…,omが与えられた時、実際の出力o
iと望ましい出力tiとの差の二乗平均Epを減らすように重み“wij"を変化させていく。
各学習プロセスにおける入力信号に対して、それに対
応する望ましい教師信号を与え、重み結合を変化させる
バックプロパゲーションプロセスの重み結合“wji"の変
化量Δwijは、以下の(5)式により与えられる。
Δwij(n+1)= ηδioj+αΔwij(n) ……(4) ここで、ojはユニットnujからユニットnuiへの入力値
であり、δは学習法則を決める学習信号であり、以下
の式により演算される。
δ=(ti−oi)fi′(neti) (iが出力ユニットの場合) ただし、fi′はfiの微分値である。
上記より学習信号δiは再帰関数となり、出力層23の
出力および教師データを初期値として出力層23から入力
層21に向かって順次学習信号が計算される。なお、上記
(5)式でηは学習定数、αは安定化定数であり、nは
学習回数を表わす。
この(5)式の定性的な意味は、ある入力が与えられ
ると、重み“wij"の変化量Δwij(n+1)は、前記入
力による各ニューロンの状態と教示データとより各ユニ
ットnujの学習信号δを再帰的に求め、前回までの変化
量Δwij(n)に安定化定数αをかけた値と、今回の変
化量ηδiojとの和により求まるということである。
したがって重み“wij"はニューラルネットの入出力関
係により変化量Δwijが減少していき、出力値oiと望ま
しい出力値tiとの差がなくなるような重み値に収束して
いく。
上記の群管理ニューラルネットのバックプロパゲーシ
ョンによる学習アルゴリズム動作を第10図のフローチャ
ートに基づき、さらに詳しく説明する。
第6図に示す群管理ニューラルネットB10に対して、
設定された所定の構成ビルごとの各需要パラメータ値に
対して、制御指標パラメータの組合せPを第5図のフロ
ーチャートに示す動作と同様に制御指標パラメータkj
とり得る範囲内で微小変化量Δkjだけ変化させ、組合せ
Pを設定する(ステップS11〜S13)。
需要パラメータq、制御指標パラメータ組合せPに対
して前記構成ビルにて所定時間計算機シミュレーション
を実行し(ステップS14)、実行結果として得られたホ
ール呼び応答時間累積配列Tpを教師データとして、学習
過程の方向にネット重み変化量Δwを算出し、重みの値
を収束させていく(ステップS15)。
重み変更アルゴリズムは、前記(5)式により重み変
化量Δwを第7図に示すニューラルネットB10における
各ニューロンnuiの重みwijに対して求め、ネットの構造
を変更していく(ステップS16)。
次いで需要パラメータq、制御指標パラメータ組合せ
Pに対してそれぞれとり得る全範囲につき前記シミュレ
ーションを実行し、前記バックプロパゲーションアルゴ
リズムを実行し、学習させ、需要パラメータおよび制御
指標パラメータとホール呼び応答時間累積分布との間に
ネットを形成させる(ステップS17,S18)。
このようにして、割当て制御における評価演算の各制
御指標パラメータの設定に対して、制御指標パラメータ
とホール呼び応答時間累積分布との間に需要パラメータ
を介してネットにより関係を形成することにより、各時
間帯ごとの需要に対してホール呼び応答時間累積分布の
性能評価基づく最適な制御指標パラメータの設定が可能
となるため、各ビルごとの需要パラメータの値ごとに最
適な割当て制御が可能となり、群管理性能の向上を図る
ことができる。
なお、上記の実施例においては、群管理ニューラルネ
ットの構成を第6図に示すように需要パラメータと制御
指標パラメータとを入力とし、ホール呼び応答時間累積
分布を出力とする構成としたが、ニューラルネットの入
力を制御指標パラメータのみとし、出力をホール呼び応
答時間累積分布とし、平均未応答時間が長短異なる幾種
類かの需要パラメータの値ごとにニューラルネットを設
定する構成とすることもできる。
また、上記の実施例ではニューラルネットの形成を第
10図に示すように計算機シミュレーションにより得られ
た結果を教師データとすることによりビル稼動前のネッ
トを形成する方式について示したが、ビル稼動後も形成
されたネットに対してホール呼び応答時間、制御指標パ
ラメータ、需要パラメータをオンラインにて格納し、一
定時間ごとに格納済みデータによりネットの重みを修正
し、ニューラルネットの自己組織化を常に実施する方式
も可能である。そしてその場合には、第10図のフローチ
ャートのステップS14の計算機シミュレーション部分を
稼動状態のモニタリングに代えることにより同様に扱う
ことができる。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、割当て制御における
多数の評価項目に対応する各制御指標パラメータと、群
管理性能を直接表現するホール呼び応答時間累積分布と
の間にネットによる関係を構築し、前記ホール呼び応答
時間累積分布を性能評価することで前記分布値に対応す
る制御指標パラメータを選択できるため、各需要パラメ
ータの値ごとに最適な制御指標パラメータを設定するこ
とができる。しかも、各ビルごとの用途に応じて前記ホ
ール呼び応答時間累積分布値の性能評価も変更すること
により各ビルの機能にあった柔軟性のある最適制御指標
パラメータの設定が可能となり、最適な割当て制御が実
現できる。
また、前記ネットによる関係は、ビル稼動後も自動的
に各ビルの特徴に合った形で学習できるため、自己組織
化されたネットの自動修正が可能となり、より実情に即
した割当て制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例のブロック図、第2図は上
記実施例における群管理制御部および単体制御部のソフ
トウェアシステム構成図、第3図は上記実施例における
高速伝送路のシステム構成図、第4図は上記実施例のホ
ール呼び割当て処理ブロック図、第5図は上記実施例の
制御指標パラメータ設定部の動作を示すフローチャー
ト、第6図は上記実施例の群管理ニューラルネット構成
図、第7図は上記実施例の群管理ニューラルネットの動
作説明図、第8図は上記実施例のニューロン構成図、第
9図は上記のニューロンの入出力特性を示すsigmoid関
数を示すグラフ、第10図は上記実施例の群管理ニューラ
ルネットの学習アルゴリズム動作を示すフローチャート
である。 1……群管理制御部 2−1,…,2−N……単体制御部 3……ホール呼び釦 4……ホール呼び入出力制御部 5……監視盤、6……高速伝送路 7……低速伝送路、21……入力層 22……中間層、23……出力層 B1……号機単位処理部、B1−1……予測演算部 B1−2……評価演算部、B2……割当て号機選択部 B3……制御指標パラメータ設定部 B10……ニューラルネット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の階床に対して複数台のエレベータを
    就役させ、発送した共通のホール呼びに対して所定の予
    測評価演算を行ない、最適号機に前記ホール呼びを割当
    てる群管理制御エレベータ装置において、 需要パラメータを格納する手段と、 前記需要パラメータ格納手段の格納している需要パラメ
    ータおよび各評価演算における制御指標パラメータと、
    ホール呼び応答時間累積分布との間にネットによる関係
    を形成する評価演算ネットワーク手段と、 前記評価演算ネットワーク手段が形成したネットを用い
    て各需要パラメータの値ごとの最適制御指標パラメータ
    を決定する制御指標パラメータ設定手段と、 前記制御指標パラメータ設定手段が決定した最適制御指
    標パラメータを用いて前記ホール呼びに対する最適号機
    の割当て制御を行なう群管理制御手段とを備えて成る群
    管理制御エレベータ装置。
  2. 【請求項2】前記制御指標パラメータとその制御指標パ
    ラメータに対する実際のホール呼び応答時間累積分布デ
    ータとを格納する応答時間累積分布データ格納手段と、 エレベータ稼動後に前記応答時間累積分布データ格納手
    段の格納するデータを基にして前記評価演算ネットワー
    ク手段が自己の形成した需要パラメータおよび制御指標
    パラメータとホール呼び応答時間累積分布との間の関係
    を補正するネットワーク補正手段とを備えて成る請求項
    1に記載の群管理制御エレベータ装置。
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