JP2664072B2 - 多孔質金属の製造方法 - Google Patents
多孔質金属の製造方法Info
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- JP2664072B2 JP2664072B2 JP22724588A JP22724588A JP2664072B2 JP 2664072 B2 JP2664072 B2 JP 2664072B2 JP 22724588 A JP22724588 A JP 22724588A JP 22724588 A JP22724588 A JP 22724588A JP 2664072 B2 JP2664072 B2 JP 2664072B2
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- metal
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は電池の電極、各種フィルター、触媒の担体
等に用いられる連続した通気孔を有する多孔質金属、即
ち第４図に示すような三次元網状構造体の金属多孔体１
を製造する方法の改良に関するものである。
等に用いられる連続した通気孔を有する多孔質金属、即
ち第４図に示すような三次元網状構造体の金属多孔体１
を製造する方法の改良に関するものである。
「従来の技術」 前記の多孔質金属を製造するには先ず連通気孔を有す
るポリウレタンフォーム、不繊布等の多孔質プラスチッ
ク樹脂基材を造り、これに無電解メッキ、真空蒸着、ス
パッタリング或いはカーボンコーティング等の方法でそ
の骨格表面に導電性を付与し、骨格表面に必要な厚さま
で金属を電気メッキする。得らた基材を高温の焙焼工程
を行い樹脂分を焼去し、次いで焙焼の時に生ずる金属酸
化物を還元性雰囲気炉によって加熱して金属酸化物を還
元して多孔質金属としている。金属メッキしたプラスチ
ック樹脂基材は板状或いは帯状のものを使用するのが普
通である。
るポリウレタンフォーム、不繊布等の多孔質プラスチッ
ク樹脂基材を造り、これに無電解メッキ、真空蒸着、ス
パッタリング或いはカーボンコーティング等の方法でそ
の骨格表面に導電性を付与し、骨格表面に必要な厚さま
で金属を電気メッキする。得らた基材を高温の焙焼工程
を行い樹脂分を焼去し、次いで焙焼の時に生ずる金属酸
化物を還元性雰囲気炉によって加熱して金属酸化物を還
元して多孔質金属としている。金属メッキしたプラスチ
ック樹脂基材は板状或いは帯状のものを使用するのが普
通である。
焙焼工程は基板を樹脂の焼去に必要な高温即ち600〜7
00℃に大気中で加熱して行う。還元工程は水素等の還元
性雰囲気炉で900〜1000℃の条件で熱処理して行うもの
である。
00℃に大気中で加熱して行う。還元工程は水素等の還元
性雰囲気炉で900〜1000℃の条件で熱処理して行うもの
である。
「発明が解決しようとする課題」 ところがプラスチック樹脂基材を焙焼すると板状、帯
状の基材に大きな反り返りが発生し、次ぎの還元工程の
炉に挿入するのが困難になるという課題があった。
状の基材に大きな反り返りが発生し、次ぎの還元工程の
炉に挿入するのが困難になるという課題があった。
「課題を解決するための手段」 本発明者等は焙焼工程による基材の反りは焙焼後に基
材が300℃以下に冷却された場合に発生すること、特に1
00℃以下になると反りが非常に大きくなり固定化するこ
とを見出して本発明をなしたものである。
材が300℃以下に冷却された場合に発生すること、特に1
00℃以下になると反りが非常に大きくなり固定化するこ
とを見出して本発明をなしたものである。
さらに基材が厚さ3mm以下の場合は反りが大きいが、
このような場合には基材を多数重ねて焙焼すると反りが
減少することも見出した。
このような場合には基材を多数重ねて焙焼すると反りが
減少することも見出した。
この発明は連通気孔を有する樹脂に導電処理を施して
該樹脂に金属メッキした基材を焙焼し、次いで酸化した
金属を還元処理する多孔質金属の製造方法において、基
材の温度を300℃以上に保持しながら焙焼工程と還元工
程を連続して行うことを特徴とする多孔質金属の製造方
法である。
該樹脂に金属メッキした基材を焙焼し、次いで酸化した
金属を還元処理する多孔質金属の製造方法において、基
材の温度を300℃以上に保持しながら焙焼工程と還元工
程を連続して行うことを特徴とする多孔質金属の製造方
法である。
また特に基材の厚さが3mm以下の場合には２〜３枚の
基材を重ねて焙焼及び還元を行うことを特徴とする前記
の方法である。
基材を重ねて焙焼及び還元を行うことを特徴とする前記
の方法である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
第１図は本発明を実施するための設備の例を示すもの
である。すなわち焙焼炉２は下方にコンベイヤー５をも
うけ、その上にフッド７を取り付け、且つ電気ヒーター
６をもうけたものである。金属メッキを施したプラスチ
ック樹脂の基材４はコンベイヤー５の上に乗せられて右
方、図面の矢印に移動する。その間にヒーター６によっ
て加熱されて焙焼され、その分解ガスは排気管８から排
気される。焙焼炉２に近接して還元炉３がもうけられて
いる。還元炉３は下方にコンベイヤー５がもうけられ、
その上にフッド７を取りつけ、且つ電気ヒーター６をも
うけ、その出口には水冷の冷却部９をもうけたものであ
る。還元炉３内には吸気管８から還元性ガス、水素ガス
等が導入される。また冷却部９には給水管10、排水管11
があり、冷却水が供給されて通過する基材を冷却する。
焙焼炉２を通った基材４は連続的に還元炉３のコンベイ
ヤー５に移動し、還元炉３の内部で加熱されつつ右方に
移動して還元性ガスで還元され、冷却部９の中で冷却さ
れて図面の右方に取り出される。この場合に焙焼炉と還
元炉は基材が連続して移動するようにし、且つ両炉は近
接してもうけられているので両炉の間を移動する際の温
度低下は僅かであり300℃以上の温度に保持される。通
常焙焼炉２の出口と還元炉３の入口までの間隔Ｌは2m以
内の距離が望ましい。
である。すなわち焙焼炉２は下方にコンベイヤー５をも
うけ、その上にフッド７を取り付け、且つ電気ヒーター
６をもうけたものである。金属メッキを施したプラスチ
ック樹脂の基材４はコンベイヤー５の上に乗せられて右
方、図面の矢印に移動する。その間にヒーター６によっ
て加熱されて焙焼され、その分解ガスは排気管８から排
気される。焙焼炉２に近接して還元炉３がもうけられて
いる。還元炉３は下方にコンベイヤー５がもうけられ、
その上にフッド７を取りつけ、且つ電気ヒーター６をも
うけ、その出口には水冷の冷却部９をもうけたものであ
る。還元炉３内には吸気管８から還元性ガス、水素ガス
等が導入される。また冷却部９には給水管10、排水管11
があり、冷却水が供給されて通過する基材を冷却する。
焙焼炉２を通った基材４は連続的に還元炉３のコンベイ
ヤー５に移動し、還元炉３の内部で加熱されつつ右方に
移動して還元性ガスで還元され、冷却部９の中で冷却さ
れて図面の右方に取り出される。この場合に焙焼炉と還
元炉は基材が連続して移動するようにし、且つ両炉は近
接してもうけられているので両炉の間を移動する際の温
度低下は僅かであり300℃以上の温度に保持される。通
常焙焼炉２の出口と還元炉３の入口までの間隔Ｌは2m以
内の距離が望ましい。
両炉の入り口のコンベイヤー５とフッド７の間隔は少
なくとも15mm以上とし、基材を２〜３枚重ねて通過でき
る高さとしてある。
なくとも15mm以上とし、基材を２〜３枚重ねて通過でき
る高さとしてある。
「作用」 前記の装置を用いると金属のメッキを施した基材は焙
焼炉で樹脂が焙焼、焼去され、次いでその温度が300℃
以上に保持されているので反りの発生がない状態で還元
炉に導入されるので還元炉へ支障なく、また還元炉で還
元されて良質で歪みのない多孔質金属となる。
焼炉で樹脂が焙焼、焼去され、次いでその温度が300℃
以上に保持されているので反りの発生がない状態で還元
炉に導入されるので還元炉へ支障なく、また還元炉で還
元されて良質で歪みのない多孔質金属となる。
両炉の入り口の高さを大きくしてあるので２〜３枚の
基材を重ねて両炉を通過させることができる。そして板
状の基材を１枚のみで焙焼すると大きな反りが発生する
が２〜３枚処理すると反り、変形が1/2以下に減少す
る。４枚以上重ね合わせて焙焼すると樹脂自身の燃焼温
度が倍加し、内部の温度が高くなり、金属の酸化が激し
く酸化増量が非常に増加するので還元時間が大幅に大き
くする必要が生ずるので好ましくない。
基材を重ねて両炉を通過させることができる。そして板
状の基材を１枚のみで焙焼すると大きな反りが発生する
が２〜３枚処理すると反り、変形が1/2以下に減少す
る。４枚以上重ね合わせて焙焼すると樹脂自身の燃焼温
度が倍加し、内部の温度が高くなり、金属の酸化が激し
く酸化増量が非常に増加するので還元時間が大幅に大き
くする必要が生ずるので好ましくない。
「実施例」 実施例１ 厚さ3mm、気孔率96％のポリウレタン発泡体に銅をメ
ッキした基材を１枚或いは数枚重ねて焙焼した時の酸化
増量を測定したところ、第２図のような結果であった。
ッキした基材を１枚或いは数枚重ねて焙焼した時の酸化
増量を測定したところ、第２図のような結果であった。
この結果から厚さ3mm程度の基材を４枚以上重ねて焙
焼工程を行うと金属の酸化増量が大きくなり、不適当で
あることが分かる。
焼工程を行うと金属の酸化増量が大きくなり、不適当で
あることが分かる。
実施例２ 実施例１に用いた基材を1,2,3枚重ねて焙焼して反り
の発生度を調査した。結果は第３図のようであった。
の発生度を調査した。結果は第３図のようであった。
この結果から厚さ3mm程度の基材は枚数を重ねる毎に
反りの発生が減少することが分かる。
反りの発生が減少することが分かる。
「発明の効果」 以上に詳しく説明したように本発明の方法によれば、
多孔質金属を製造するために基材を焙焼して還元する場
合に焙焼による基材の反りが防止できて基材を連続的に
還元炉に支障なく挿入できる効果があり、且つ歪みのな
い良好な多孔質金属を得ることができる効果を有するも
のである。
多孔質金属を製造するために基材を焙焼して還元する場
合に焙焼による基材の反りが防止できて基材を連続的に
還元炉に支障なく挿入できる効果があり、且つ歪みのな
い良好な多孔質金属を得ることができる効果を有するも
のである。
第１図は本発明の方法を実施するための装置を示す正面
図である。第２図は基材を重ねて焙焼した場合の金属の
酸化増量と枚数の関係を示すグラフであり、第３図は同
じく反り発生量を示すグラフである。第４図は多孔質金
属の拡大図である。 1:多孔質金属、2:焙焼炉 3:還元炉、4:基材 5:コンベイヤー、6:電気ヒーター 7:フッド、8:排気管、給気管 9:冷却部 10,11:給水管、排水管 L:焙焼炉と還元炉の間の距離
図である。第２図は基材を重ねて焙焼した場合の金属の
酸化増量と枚数の関係を示すグラフであり、第３図は同
じく反り発生量を示すグラフである。第４図は多孔質金
属の拡大図である。 1:多孔質金属、2:焙焼炉 3:還元炉、4:基材 5:コンベイヤー、6:電気ヒーター 7:フッド、8:排気管、給気管 9:冷却部 10,11:給水管、排水管 L:焙焼炉と還元炉の間の距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−158896（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−93058（ＪＰ，Ａ) 特公 昭57−5877（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (2)
- 【請求項１】連通気孔を有する樹脂に導電処理を施して
該樹脂に金属メッキした基材を焙焼し、次いで酸化した
金属を還元処理する多孔質金属の製造方法において、基
材の温度を300℃以上に保持しながら焙焼工程と還元工
程を連続して行うことを特徴とする多孔質金属の製造方
法 - 【請求項２】基材の厚さが3mm以下の場合には２〜３枚
の基材を重ねて焙焼、還元を行うことを特徴とする請求
項１記載の多孔質金属の製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22724588A JP2664072B2 (ja) | 1988-09-10 | 1988-09-10 | 多孔質金属の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22724588A JP2664072B2 (ja) | 1988-09-10 | 1988-09-10 | 多孔質金属の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0273988A JPH0273988A (ja) | 1990-03-13 |
| JP2664072B2 true JP2664072B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=16857793
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22724588A Expired - Lifetime JP2664072B2 (ja) | 1988-09-10 | 1988-09-10 | 多孔質金属の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2664072B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012007233A (ja) * | 2010-04-22 | 2012-01-12 | Sumitomo Electric Ind Ltd | アルミニウム構造体の製造方法およびアルミニウム構造体 |
| CN102666934A (zh) | 2010-05-12 | 2012-09-12 | 住友电气工业株式会社 | 铝结构体的制造方法和铝结构体 |
| CN103255459B (zh) * | 2013-05-13 | 2015-07-01 | 海安县能达电气有限公司 | 电氧化内置水冷节能电极座 |
-
1988
- 1988-09-10 JP JP22724588A patent/JP2664072B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0273988A (ja) | 1990-03-13 |
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Legal Events
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