JP2662199B2 - 種子付の繊維製苗床及びその製作方法並びに水性植物の栽培方法 - Google Patents

種子付の繊維製苗床及びその製作方法並びに水性植物の栽培方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種子付の繊維製苗床及
びその製作方法、並びに上記繊維製苗床を利用した水性
植物の栽培方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、山を削ったり、土を盛ったりし
たときにできるのり面には、これを保護するために芝草
等が植えられるが、芝草等の種子を単純にのり面にまく
だけでは、種子が風雨のために飛散しあるいは流失して
しまうことが多く、のり面に芝草等が十分には育成され
ない。そこで、このような場合には、通常、芝草等の種
子を含む植生マットその他の植生用基体をのり面上に設
置・固定するといった手法が用いられる。そして、この
ような植生用基体を用いれば、種子の飛散あるいは流失
が防止されるとともに、芝草等が地面に根づいて十分に
成長するまでの間、植生用基体によってのり面が保護さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
植生用基体は、比較的薄手のマット状とされているた
め、土又は土に近い土質ののり面でないと設置・固定し
にくいといった問題がある。さらに、従来の植生用基体
では、芝草等が成長するまでの間に大量の降雨があった
ときには、のり面が十分には保護されないといった問題
がある。
【0004】また、従来の植生用基体は、のり面に芝草
等を植生させることを主な目的としているので、のり面
以外の場所で用いるのには適していないといった問題が
ある。例えば、川辺や常に水のかかるおそれのあるとこ
ろで用いると、種子が流失することがあるなどといった
問題がある。また、雪のないときのスキー場の斜面で用
いる場合、降雨量が多いと、種子が流失したり土が侵食
されたりするといった問題があり、この場合泥水が低地
に流れ込みその環境を悪化させるといった問題がある。
【0005】ところで、水性植物例えばヨシを湖沼ある
いは河川で栽培する場合、その種子を直接湖沼あるいは
河川の水底にまいたのでは、水の流れのために種子が流
失してしまうことが多い。そこで、水性植物を栽培する
場合は、一般に、まず陸上で適当な植生用鉢等を用いて
水性植物の種子を発芽させて苗をつくり、この苗がある
程度成長した段階で湖沼あるいは河川の水底に移植する
といった手法が用いられる。しかしながら、このような
従来の方法では、水性植物の栽培に非常な手間がかかる
ことになる。
【0006】そこで、のり面に芝草等を植えるときには
植生用基体が用いられるといった事実にかんがみれば、
水性植物の種子を含む植生用基体を湖沼あるいは河川の
水底に設置・固定して、水性植物の種子を湖沼中あるい
は河川中で発芽、成長させるといった対応が考えられる
が、従来の植生用基体は水中で使用することが極めて困
難である。また、従来の植生用基体を水中に配置・固定
すると、この植生用基体自体が湖沼あるいは河川のごみ
となり、さらには植生用基体に含まれている肥料、接着
剤等が水中に溶け出して水質汚濁を招くといった問題が
ある。
【0007】本発明は、このような従来の問題点を解決
するためになされたものであって、種々の形状あるいは
土質の地面に容易に設置・固定することができ、芝草等
が成長するまでの間、地面を十分に保護することができ
る簡素な構造の種子付の繊維製苗床あるいはその製作方
法を提供することを目的とする。また、常時水がかかる
ような地面あるいは水中にも、種子の流失などといった
不具合を生じさせることなく容易に設置・固定すること
ができる簡素な構造の種子付の繊維製苗床あるいはその
製作方法を提供することを目的とする。さらには、ヨシ
等の水性植物を、環境汚染あるいは水質汚濁を招くこと
なく湖沼中あるいは河川中で発芽、成長させることがで
きる水性植物の栽培方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】解決の手段として、日本
のわらぶき屋根、南国のやしの屋根、昔のカッパである
みの等を考えてみた。わらぶき屋根に植物が育っている
のをみかける。やしの屋根、みのは雨が漏らない。した
がって、これらの材料を用いて植生用基体をつくれば、
植物の種子を容易に発芽・成長させることができるとと
もに、地面を風雨あるいは雪から十分に保護することが
できるであろうと考えられる。これらのことから考えて
自然環境にやさしい植物繊維を材料に使用することが最
適であると考えた。ただ、わら、やし等はそのままでは
苗床に加工するのがむずかしいので、繊維状に加工して
からみ合わせるのが好ましい。また、このように繊維状
にしてからみ合わせた方が、適当に水が入り空気の流通
性もよく、植物を種子から発芽、成長させるための条件
が良くなる。このように、繊維状にしてからみ合わせる
ことにより風、雨、雪の影響にも対応できるわけであ
る。
【0009】このようにして製作される繊維製苗床は、
厚み、ふくらみをもち、なおかつ原料の植物も少なくて
すむ。このようにしてできた繊維製苗床に接着剤をつけ
そこに種子を接着する。なお、接着剤は、種子の大き
さ、苗床の厚さに応じて、繊維側又は種子側のいずれか
につけられる。具体的には、種子が比較的小さいときに
は、繊維側に接着剤をつけた上で繊維の上に種子を散布
して繊維と種子とを接着させるのが好ましい。また、繊
維製苗床の厚みが大きく種子を散布しても苗床内に入り
にくいとき、あるいは種子が比較的大きいときには種子
側に接着剤をつけるのが好ましい。最後に苗床に人工繊
維等のひも状体をネット状に編み込む。場合によって
は、苗床を先に編み込むこともできる。完成した苗床
は、種子が発芽して生育、育成、繁殖するまで利用でき
るので、植え替えの手間を省くことができる。
【0010】このような考察に基づき、上記の目的を達
成すべく、第1の発明は、多数の植物繊維がからみ合っ
ている植物繊維集合体と、上記植物繊維集合体に接着剤
で接着させられた植物の種子と、上記植物繊維集合体に
網状に編み込まれたひも状体とからなることを特徴とす
る種子付の繊維製苗床を提供する。
【0011】第2の発明は、第1の発明にかかる種子付
の繊維製苗床において、植物繊維がやしがらの繊維であ
り、接着剤が天然接着剤であることを特徴とするもので
ある。
【0012】第3の発明は、第2の発明にかかる種子付
の繊維製苗床において、天然接着剤が、のり、にかわ、
とりもちのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とす
るものである。
【0013】第4の発明は、第1の発明にかかる種子付
の繊維製苗床において、植物繊維がやしがらの繊維であ
り、接着剤が化学的に合成された合成接着剤であること
を特徴とするものである。
【0014】第5の発明は、植物性材料を繊維状に加工
して植物繊維とし、上記植物繊維を多数からみ合わせて
植物繊維集合体をつくり、上記植物繊維集合体に接着剤
を付け、接着剤が付着している植物繊維集合体に植物の
種子を散布してこれらの種子を植物繊維集合体に接着さ
せ、種子が接着された植物繊維集合体にひも状体を網状
に編み込んで苗床を製作するようにしたことを特徴とす
る種子付の繊維製苗床の製作方法を提供する。
【0015】第6の発明は、植物性材料を繊維状に加工
して植物繊維とし、上記植物繊維を多数からみ合わせて
植物繊維集合体をつくり、植物の種子に接着剤を付け、
接着剤が付着している種子を上記植物繊維集合体に散布
して上記種子を植物繊維集合体に接着させ、種子が接着
された植物繊維集合体にひも状体を網状に編み込んで苗
床を製作するようにしたことを特徴とする種子付の繊維
製苗床の製作方法を提供する。
【0016】第7の発明は、第5又は第6の発明にかか
る種子付の繊維製苗床の製作方法において、植物性材料
としてやしがらを用い、接着剤として天然接着剤を用い
るようにしたことを特徴とするものである。
【0017】第8の発明は、第7の発明にかかる種子付
の繊維製苗床の製作方法において、天然接着剤として、
のり、にかわ、とりもちのうちの少なくとも1つを用い
るようにしたことを特徴とするものである。
【0018】第9の発明は、第5又は第6の発明にかか
る種子付の繊維製苗床の製作方法において、植物性材料
としてやしがらを用い、接着剤として化学的に合成され
た合成接着剤を用いるようにしたことを特徴とするもの
である。
【0019】第10の発明は、植物の種子を水性植物の
種子として、請求項5〜請求項9のいずれか1つに記載
された方法で種子付の繊維製苗床を製作し、この種子付
の繊維製苗床を水性植物栽培地となる水底に固定し、上
記種子を発芽させて水底に根づかせ、水性植物を育成す
るようにしたことを特徴とする水性植物の栽培方法を提
供する。
【0020】第11の発明は、第10の発明にかかる水
性植物の栽培方法において、水性植物の種子がヨシの種
子であることを特徴とするものである。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を具体的に説明する。 <種子付の繊維製苗床及びその製作方法>本発明にかか
る種子付の繊維製苗床(以下、これを単に「繊維製苗床」
という)は、その厚みが比較的薄く種子が比較的小さい
場合には、植物性材料を繊維状に加工して植物繊維と
し、上記植物繊維を多数からみ合わせて植物繊維集合体
をつくり、上記植物繊維集合体に接着剤を付け、接着剤
が付着している植物繊維集合体に植物の種子を散布して
これらの種子を植物繊維集合体に接着させ、種子が接着
された植物繊維集合体にひも状体を網状に編み込んで製
作される。
【0022】また、この繊維製苗床は、その厚みが比較
的厚く、あるいは種子が比較的大きい場合には、植物の
種子に接着剤を付け、接着剤が付着している種子を植物
繊維集合体に散布して種子を植物繊維集合体に接着さ
せ、種子が接着された植物繊維集合体にひも状体を網状
に編み込んで製作される。
【0023】図1及び図2に、このようにして製作され
た繊維製苗床の一例を示す。これらの図中において、S
は植物繊維集合体であり、1は個々の植物繊維であり、
2はひも状体であり、3は植物の種子である。植物性材
料としては種々のものを用いることができるが、やしが
らが最適である。やしがらは、繊維状に加工したときに
は適度にカールするので、繊維をからみ合わせるのが極
めて容易であるからである。なお、この場合、やしがら
の繊維の長さを1〜15cmとし、その太さを0.2mm程
度とすると、繊維が非常にからみ合いやすくなる。ま
た、繊維製苗床は植物製材料でつくられているので、種
子が発芽、成長した後は腐蝕・分解されて土となる。し
たがって、繊維製苗床を取り除く必要がない。
【0024】接着剤としては、のり、とりもち、にかわ
等の天然接着剤、又は化学的に合成された合成接着剤を
用いることができるが、環境保全の観点からは天然接着
剤の方が好ましい。とくに、繊維製苗床を湖沼での水性
植物(例えば、ヨシ)の栽培に用いる場合は、湖沼の水質
汚濁を防止するために、水中に溶け出さない接着剤、あ
るいは溶け出しても無害である接着剤を用いる必要があ
るが、のり、とりもち、にかわ等はこのような要求を満
たす天然接着剤である。
【0025】ひも状体2は、植物繊維集合体Sをばらけ
ないようにくくりとめることができ、かつ簡単には切れ
ないものであれば、人工繊維(例えば、ナイロン糸)でも
天然繊維(例えば、木綿糸、毛糸)でもよいが、種子が発
芽、成長したときには腐蝕・分解されて土となるような
ものが好ましい。また、ひも状体2の編み込みのピッチ
pは、例えば1cm程度とするのが好ましい。植物繊維集
合体Sの厚みは、通気性が確保され、内部に適度に光が
入るような範囲内で、種子の種類、設置される環境等に
応じて好ましく設定すればよい。繊維製苗床の形は、こ
れを使用する場所の環境や状況に合わせて、マット状、
帯状、立法体状等とすればよい。なお、この苗床は土壌
のかわりにも利用することができ、また苗を植え変える
必要もない。設置場所は水中、川辺、斜面等どのような
ところでもよく、また雨、風、雪にも対応できる。
【0026】この繊維製苗床は以上のような特徴、構
造、材料であるため、大変軽く持ち運びも簡単である。
また、繊維製苗床を設置・固定するときは、使用場所、
使用条件、使用方法、種子の種類などに応じて、繊維製
苗床を配置した上で、土をかぶせたり、石でおさえた
り、竹串を打ち込むなどして固定すればよい。傾斜がき
つく堅い地質などには鉄製串などで固定すればよい。ま
た、ネットで全体をおおいかぶせて固定してもよい。水
中で使用する場合は,、木の枠に入れて固定してもよ
い。したがって、本発明にかかる繊維製苗床は、植物の
種子からの育成、生育、繁殖が必要なあらゆる場所にお
いても対応することができ、なおかつ侵食防止材にも利
用することができ、当然のこと苗も植えることができる
大変便利なものである。
【0027】さらに、本発明にかかるこの繊維製苗床に
おいては、次のような特徴・利点がある。 (イ)繊維製苗床は、種子の種類、使用場所、使用条件等
に応じてマット状、帯状、立法体状等、色々な形とする
ことができる。 (ロ)植物繊維だけでなく人工繊維を利用した繊維製苗床
もつくることも可能である。 (ハ)種子のついていない繊維製苗床を侵食防止材として
単独利用することもできる。 (ニ)種子の大きさ、使用条件、繊維製苗床の厚さ又は大
きさ等に応じて、繊維製苗床内に種子を接着する前にひ
も状体をネット状に編み込むこともできる。 (ホ)繊維製苗床を切って使用することができる。この場
合、種子が繊維に接着されているのでどこを切っても種
子が落ちない。切り絵の感覚で使用することができる。 (ヘ)繊維製苗床に直接植物の苗を植えることもできる。 (ト)特別な種子を用いたり、特別な位置に種子を配置し
ていない限り繊維製苗床には裏表がないので使用しやす
い。
【0028】<水性植物の栽培方法>本発明にかかる水
性植物の栽培方法は、所望の水性植物の種子を用いて、
前記のような製作方法で繊維製苗床を製作した上で、こ
の繊維製苗床を水性植物栽培地となる水底に設置・固定
し、水性植物の種子を発芽させて水底に根づかせ、成長
させることを特徴とする。
【0029】ここで、繊維製苗床の水底への設置・固定
は、例えば繊維製苗床を水底に沈めた上で繊維製苗床の
上から水底に竹串を打ち込むなどといった手法、あるい
は繊維製苗床を水底に埋め込むなどといった手法で行わ
れる。このような栽培方法によれば、水性植物の種子は
水底で発芽し、その根が水底に根づき、この後水性植物
が成長する。したがって、従来の水性植物の栽培方法の
ような陸上での苗つくりとこの苗の水底への移植が不要
となる。
【0030】そして、この繊維製苗床では、前記したと
おり無害な接着剤が用いられ、また肥料が使用されてい
ないので、この水性植物を栽培している湖沼あるいは河
川に水質汚濁が生じない。また、水性植物が成長した頃
には植物繊維は腐蝕・分解されて土となるので、植物繊
維集合体は湖沼あるいは河川のごみとはならない。かく
して、環境を何ら悪化させることなく、水性植物を水中
で種子から栽培することができる。
【0031】このような栽培方法が適用できる水性植物
としては、例えばヨシがあげられる。すなわち、従来は
ヨシの栽培を種子から水中でするのは不可能であった
が、このような栽培方法を用いることにより水中でのヨ
シの種子からの栽培が可能となる。
【0032】
【発明の作用・効果】第1の発明によれば、繊維製苗床
が植物繊維を基体としているので、種子の発芽、成長が
促進され、かつこの繊維製苗床の下の地面が風雨あるい
は雪から十分に保護される。また、繊維製苗床が軽量と
なりその持ち運びが容易となる。さらに、繊維製苗床
を、のり面、斜面、水辺、水中等、どのような場所にも
配置・固定することができる。また、種子が接着剤で接
着されているので、繊維製苗床がどのような場所に配置
・固定されても種子が飛散あるいは流失しない。
【0033】第2の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、植物繊維と
してやしがらの繊維が用いられるので、植物繊維をから
み合わせるのが容易となる。また、接着剤として天然接
着剤が用いられるので接着剤による環境汚染が生じな
い。
【0034】第3の発明によれば、基本的には第2の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、天然接着剤
として、のり、にかわあるいはとりもちが用いられるの
で、接着性が良くなる。
【0035】第4の発明によれば、基本的には第1の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに植物繊維とし
てやしがらの繊維が用いられるので、植物繊維をからみ
合わせるのが容易となる。また、接着剤として合成接着
剤が用いられるので、接着性が良くなる。
【0036】第5の発明によれば、主として植物の種子
が小さい場合に、極めて容易に第1の発明と同様の作用
・効果を有する繊維製苗床を製作することができる。
【0037】第6の発明によれば、主として植物の種子
が大きい場合に、極めて容易に第1の発明と同様の作用
・効果を有する繊維製苗床を製作することができる。
【0038】第7の発明によれば、基本的には第5又は
第6の発明と同様の作用・効果が得られる。さらに、植
物性材料としてやしがらを用い、接着剤として天然接着
剤を用いるようにしているので、植物繊維をからみ合わ
せるのが容易となり、かつ接着剤による環境汚染が生じ
ない。
【0039】第8の発明によれば、基本的には第7の発
明と同様の作用・効果が得られる。さらに、天然接着剤
として、のり、にかわあるいはとりもちを用いるように
しているので、接着性が良くなる。
【0040】第9の発明によれば、第5又は第6の発明
と同様の作用・効果が得られる。さらに、植物性材料と
してやしがらを用い、接着剤として合成接着剤を用いる
ようにしているので、植物繊維をからみ合わせるのが容
易となり、かつ接着性が良くなる。
【0041】第10の発明によれば、環境汚染あるいは
水質汚濁を招くことなく、水性植物を種子から水底で育
成することができ、水性植物の栽培が極めて容易とな
る。
【0042】第11の発明によれば、環境汚染あるいは
水質汚濁を招くことなく、ヨシを種子から水底で育成す
ることができ、ヨシの栽培が極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる種子付の繊維製苗床の斜視説
明図である。
【図2】 図1に示す種子付の繊維製苗床の縦断面説明
図である。
【符号の説明】
S…植物繊維集合体 1…植物繊維 2…ひも状体 3…植物の種子

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の植物繊維がからみ合っている植物
    繊維集合体と、上記植物繊維集合体に接着剤で接着させ
    られた植物の種子と、上記植物繊維集合体に網状に編み
    込まれたひも状体とからなることを特徴とする種子付の
    繊維製苗床。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された種子付の繊維製苗
    床において、 植物繊維がやしがらの繊維であり、接着剤が天然接着剤
    であることを特徴とする種子付の繊維製苗床。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された種子付の繊維製苗
    床において、 天然接着剤が、のり、にかわ、とりもちのうちの少なく
    とも1つを含むことを特徴とする種子付の繊維製苗床。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された種子付の繊維製苗
    床において、 植物繊維がやしがらの繊維であり、接着剤が化学的に合
    成された合成接着剤であることを特徴とする種子付の繊
    維製苗床。
  5. 【請求項5】 植物性材料を繊維状に加工して植物繊維
    とし、上記植物繊維を多数からみ合わせて植物繊維集合
    体をつくり、上記植物繊維集合体に接着剤を付け、接着
    剤が付着している植物繊維集合体に植物の種子を散布し
    てこれらの種子を植物繊維集合体に接着させ、種子が接
    着された植物繊維集合体にひも状体を網状に編み込んで
    苗床を製作するようにしたことを特徴とする種子付の繊
    維製苗床の製作方法。
  6. 【請求項6】 植物性材料を繊維状に加工して植物繊維
    とし、上記植物繊維を多数からみ合わせて植物繊維集合
    体をつくり、植物の種子に接着剤を付け、接着剤が付着
    している種子を上記植物繊維集合体に散布して上記種子
    を植物繊維集合体に接着させ、種子が接着された植物繊
    維集合体にひも状体を網状に編み込んで苗床を製作する
    ようにしたことを特徴とする種子付の繊維製苗床の製作
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は請求項6に記載された種子
    付の繊維製苗床の製作方法において、 植物性材料としてやしがらを用い、接着剤として天然接
    着剤を用いるようにしたことを特徴とする種子付の繊維
    製苗床の製作方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載された種子付の繊維製苗
    床の製作方法において、 天然接着剤として、のり、にかわ、とりもちのうちの少
    なくとも1つを用いるようにしたことを特徴とする種子
    付の繊維製苗床の製作方法。
  9. 【請求項9】 請求項5又は請求項6に記載された種子
    付の繊維製苗床の製作方法において、 植物性材料としてやしがらを用い、接着剤として化学的
    に合成された合成接着剤を用いるようにしたことを特徴
    とする種子付の繊維製苗床の製作方法。
  10. 【請求項10】 植物の種子を水性植物の種子として、
    請求項5〜請求項9のいずれか1つに記載された方法で
    種子付の繊維製苗床を製作し、この種子付の繊維製苗床
    を水性植物栽培地となる水底に固定し、上記種子を発芽
    させて水底に根づかせ、水性植物を育成するようにした
    ことを特徴とする水性植物の栽培方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載された水性植物の栽
    培方法において、 水性植物の種子がヨシの種子であることを特徴とする水
    性植物の栽培方法。
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