JP2658173B2 - 電子写真感光体及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体及び画像形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真感光体及びそれを用いた画像形成
方法に関し、特に、導電性支持体上に電荷発生層、電荷
輸送層を順次積層してなる電子写真感光体に関する。
従来の技術 従来、電子写真感光体としては、セレン、セレン合
金、酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性材料を
用いたものが主に用いられてきた。しかしながら、無機
光導電性材料を用いた電子写真感光体は、製造性、コス
ト、可撓性等の点で問題があった。
近年、無機光導電性材料の欠点を解決するために、有
機光導電性材料を用いた電子写真感光体の研究が盛んに
進められ、ポリビニルカルバゾール及び2,4,7−トリニ
トロフルオレノンからなる電荷移動錯体を用いた電子写
真感光体、ピリリウム塩とアルキリデンジアリーレンと
の共晶錯体を用いた電子写真感光体などが知られてい
る。
又、最近、光を吸収して電荷を発生する機能と、発生
した電荷を輸送する機能とを各々別個の材料に機能分担
させた電子写真感光体が提案され、例えば、ビスアゾ顔
料/ピラゾリン誘導体を含有する積層型のもの等が提案
されている。(例えば、特開昭58−16247号公報参照) 更に近年、電荷輸送層中に、電子供与性電荷移動物質
と共に、シアノビニル化合物を含有させて、残留電位の
増加を防止することも提案されている。(特開昭58−76
43号公報) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、これ等有機光導電性材料を用いた電子
写真感光体は、光感度が低く、感光体としては、未だ十
分なものではなかった。又、電荷発生層と電荷輸送層と
に機能分離された積層型の電子写真感光体も、実用上充
分満足のいくものが得られていない。
即ち、従来提案されているような、支持体上に電荷発
生層と電荷輸送層を順次積層してなる積層型電子写真感
光体においても、光感度が未だ充分ではなく、光感度及
び帯電電位が環境変動に伴って大きく変化してしまった
り、露光部及び非露光部の電位サイクル変動が大きいと
いう問題があった。
この様な問題は、感光体上の非露光部をトナーで現像
した後、トナー像を紙のような転写材に転写する通常の
プロセスにおいても見られるが、特に感光体を一様に負
に帯電して静電潜像を形成し、現像によってトナー像を
形成し、転写に際して、正電荷を付与する工程も含む画
像形成方法において顕著にみられる。即ち、上記感光体
の露光部及び非露光部の電位が、大巾にサイクル変動を
起すために、初期画像と多数枚複写後の画像とでは、転
写画像の濃度が著しく異なってしまったり、転写画像に
カブリが生じてしまったり、又、多数枚複写後に転写用
紙のサイズを変更して、大きなサイズにした場合には、
転写用紙上で転写用紙の幅差に相当する部分の転写濃度
が高くなったり、カブリが生じたりするといった欠点が
みられた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので
あって、従来の技術における上記のような問題点を解決
することを目的とする。
即ち、本発明の目的は、帯電性がよく、光感度が高
く、光感度及び帯電電位が環境変化に対して安定であ
り、露光部及び非露光部の電位が多数枚複写時において
も安定な電子写真感光体を提供することにある。
本発明の他の目的は、感光体を一様に負に帯電し、静
電潜像を形成した後、静電潜像の低電位部に負に帯電し
たトナーを付着させてトナー像を形成し、一定の極性の
電荷を付与することにより転写を行う工程を含む画像形
成方法に使用するのに適した電子写真感光体を提供する
ことにある。
本発明の更に他の目的は、感光体を一様に負に帯電
し、静電潜像を形成した後、静電潜像の低電位部に負に
帯電したトナーを付着させてトナー像を形成し、一定の
極性の電荷を付与することにより転写を行う工程を含む
電子写真プロセスに適用した場合、露光部及び非露光部
の電位が大巾にサイクル変動を起すことなく、均一な画
像濃度の画像を得ることができる電子写真画像形成方法
を提供することにある。
課題を解決するための手段及び作用 本発明の上記目的は、支持体上に電荷発生層と電荷輸
送層を順次積層してなる電子写真感光体において、該電
荷発生層が結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生顔料と、
下記一般式(I)で表わされるシアノビニル化合物とを
含有させたものを用いることによって達成される。
即ち本発明の電子写真感光体は、支持体上に電荷発生
層と電荷輸送層を順次積層してなる電子写真感光体にお
いて、該電荷発生層が結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発
生顔料と、下記一般式(I)で表わされるシアノビニル
化合物とを含有することを特徴とする。
(式中、Aは置換されていてもよい芳香族基又は置換さ
れていてもよい複素環基を示し、Xは水素原子、ハロゲ
ン原子を示し、R1はシアノ基(但し、n=1のときはア
リール基でもよい)、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アシル
基、置換されていてもよいベンゾイル基又は置換されて
いてもよいフェニル基を示し、R2は水素原子、アルキル
基又はシアノ基を示し、nは0又は1を示し、mは1又
は2を示す) 以下、本発明の電子写真感光体について説明する。
第1図ないし第4図は、本発明の電子写真感光体の積
層構造を示す模式的断面図である。第1図においては、
導電性支持体3上に、電荷発生層1及び電荷輸送層2が
順次設けられている。第2図においては、導電性支持体
3と電荷発生層1の間に下引層4が設けられている。第
3図においては、電荷輸送層3の表面に保護層5が設け
られており、第4図においては、導電性支持体3と電荷
発生層1の間に下引層4が設けられ、電荷輸送層3の表
面に保護層5が設けられている。
次に、本発明の電子写真感光体を構成する各層につい
て説明する。
導電性支持体としては、アルミニウム、銅、鉄、亜
鉛、ニッケル等の金属ドラム、及びシート、紙、プラス
チック又はガラス上にアルミニウム、銅、金、銀、白
金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレ
ス鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着するか、酸化イン
ジウム、酸化錫等の導電性金属化合物を蒸着するか、金
属箔をラミネートするか、またはカーボンブラック、酸
化インジウム、酸化錫−酸化アンチモン粉、金属粉等を
結着樹脂に分散し、塗布することによって導電処理した
ドラム状、シート状、プレート状のものなどの公知の材
料を用いることができる。
更に必要に応じて、導電性支持体の表面は、画質に影
響のない範囲で各種の処理を行うことができる。例え
ば、表面の酸化処理や薬品処理及び着色処理、或いはレ
ーザー光などのコヒーレント光を画像露光に用いた場合
に生じる干渉縞の防止を目的として、導電性支持体表面
に、光吸収層を設けるか、光散乱処理を施してもよい。
光散乱処理の方法としては、サンドブラスト法、液体ホ
ーニング法、砥石研磨法、バフ研磨法、ベルトサンダー
法、ブラシ研磨法、スチールウール法、酸エッチング
法、アルカリエッチング法、電気化学エッチング法等が
使用できる。
又、導電性支持体と電荷発生層の間に更に下引層を設
けてもよい。この下引層は、積層構造からなる感光層の
帯電時において、導電性支持体から感光層への電荷の注
入を阻止すると共に、感光層を導電性支持体に対して、
一体的に接着保持させる接着層としての作用、或いは、
場合によっては、導電性支持体の光の反射防止作用など
を示す。
この下引層に用いる結着樹脂は、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール
樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル、水溶性ポリエステル、ニトロセルロース、カゼイ
ン、ゼラチンなどの公知の樹脂を用いることができる。
又、下引層の厚みは、0.01〜10μm、好ましくは0.05
〜3μmが適当である。更に下引層を設ける際に用いる
塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤー
バーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コ
ーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコ
ーティング法、カーテンコーティング法などの通常の方
法を用いることができる。
本発明において、導電性支持体上の感光層を構成す
る、電荷発生層は、正孔輸送性の電荷発生顔料と、上記
一般式(I)で示されるシアノビニル化合物及び結着樹
脂を含有する。
シアノビニル化合物と共に用いられる電荷発生顔料
は、それ自身が正孔輸送性を有することが必要である。
電荷発生顔料が正孔輸送性であるか否かを判定するに
は、その顔料を蒸着又は高濃度で樹脂に分散して基体に
塗布し、重層を作成し、それを正又は負に帯電させて光
減衰を測定する判定方法を用いればよい。本発明におい
て、「正孔輸送性の電荷発生顔料」とは、上記の判定方
法において、負帯電時の光減衰に比べて、正帯電時の光
減衰の大きいものをいう。
本発明において、正孔輸送性の電荷発生顔料として
は、スクエアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料、
ペリレン系顔料等をあげることができる。
スクエアリリウム系顔料としては、下記一般式(II
I)で示されるものをあげることができる。
{式中、B及びCは、それぞれ下記式 [式中、R8及びR9は、それぞれ水素原子、水酸基、フッ
素原子、アルキル基、−NR16R17(ここでR16及びR
17は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、アルキルカルボニル基又はアリールカルボ
ニル基を示す)、アルコキシ基又はアリールオキシ基を
示し、R10は、−NR18R19(ここでR18及びR19は、それぞ
れアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す)を
示し、R11ないしR14は、それぞれ水素原子、アルキル
基、アリール基、−CONHR20(ここで、R20はアルキル
基、アリール基又はアラルキル基を示す)、ハロゲン原
子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、R15
アルキル基、アリール基又はアラルキル基を示し、Zは
>CR21R22、−S−、−CR21=CR22−(ここで、R21及び
R22は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール基又
はアルアルキル基を示す)を示す]から選ばれた置換基
を示す} 具体的には、例えば、次のものを例示することができ
る。
フタロシアニン系顔料としては、下記一般式(IV)で
示されるものをあげることができる。
(式中、R23は水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ルアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ
基を示し、Mは、2個の水素原子、又はCu、Ni、Co、F
e、Mn、Cr、Ti、Ru、Pd、In、Sn、Sb、Zn、Mg、Ga、G
e、As、Si、Hg、Ti、V、U、及びPdから選ばれた金属
原子を示し、D及びEはそれぞれハロゲン原子または酸
素原子を示し、x及びyは、それぞれ0又は1を示す。
ただし、Mが2価の金属原子の場合には、x及びyは共
に0を示し、Mが3価の金属原子の場合は、xは1、y
は0を示し、Mが4価の金属原子の場合は、x及びyは
共に1を示し、MがVの場合は、Dは酸素原子で、xは
1、yは0を示し、MがVの場合は、D及びEは酸素原
子で、x及びyは共に1を示す) 具体的には、例えば、無金属フタロシアニン、銅フタ
ロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタロ
シアニン、アルミニウムフタロシアニン、ガリウムフタ
ロシアニン、インジウムフタロシアニン、タリウムフタ
ロシアニン、ケイ素フタロシアニン、ゲルマニウムフタ
ロシアニン、錫フタロシアニン、鉛フタロシアニン、及
び上記フタロシアニン類のハロゲン化物等をあげること
ができる。
又、ペリレン系顔料としては、例えば、下記一般式
(V)で示される化合物をあげることができる。
(式中、R24は、置換されていてもよいアルキル基、ア
リール基又はアラルキル基を示す) 具体的には、例えば次のものを例示することができ
る。
一方、上記一般式(I)で示されるシアノビニル化合
物としては、下記一般式(II)で示される化合物が好ま
しく使用できる。
(式中、R2は水素原子、アルキル基又はシアノ基を示
し、R3ないしR7は、それぞれ水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アリール基、アルケニ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボ
ニルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を
示すか、又は、互いに隣接する2つが結合して芳香族環
又は複素環を形成するのに必要な原子団を示す。) 上記一般式(I)で示されるシアノビニル化合物の具
体例としては、例えば、次のものを例示することができ
る。
上記の正孔輸送性の電荷発生顔料と上記のシアノビニ
ル化合物の為の結着樹脂としては、ポリスチレン、シリ
コーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、ポリエステル、ビニル系樹脂、セルロー
ス類、アルキッド樹脂など、従来公知のものならば、ど
の様なものでも使用することができる。
本発明における電荷発生層において、シアノビニル化
合物は、正孔輸送性の電荷発生顔料に対して0.01〜2当
量、好ましくは0.1〜1当量の範囲で含有させる。シア
ノビニル化合物の量が0.01当量よりも少ないと、前述の
光感度の増加、露光部/非露光部の電位の環境変動及び
繰返し変動の低減に対する効果が少なくなり、2当量よ
りも高くなると、暗減衰が大巾に増大し、帯電電位が低
下し、非露光部にトナーを形成する電子写真プロセスで
は、背景部がかぶりやすくなるので、上記の範囲が好ま
しい。
又、正孔輸送性の電荷発生顔料は、結着樹脂1重量部
に対して0.1〜10重量部の範囲で配合するのが好まし
い。
上記の正孔輸送性の電荷発生顔料と上記のシアノビニ
ル化合物を電荷発生層中に含有させる方法としては、種
々の方法が採用できる。例えば、次のようにして含有さ
せることができる。正孔輸送性の電荷発生顔料とシア
ノビニル化合物とを共に結着樹脂の溶剤溶液中に加え、
分散させる、分散方法としては、ボールミル分散法、ア
トライター分散法、サンドミル分散法、超音波分散法等
の通常採用される方法が使用できる。まず正孔輸送性
の電荷発生顔料を結着樹脂の溶剤溶液中に分散させ、得
られた分散液中にシアノビニル化合物を添加する。正
孔輸送性の電荷発生顔料を、予めシアノビニル化合物の
溶液で処理して吸着させ、次いで結着樹脂の溶剤溶液中
に分散させる。正孔輸送性の電荷発生顔料を結着樹脂
の溶剤溶液に分散させ、塗布によって皮膜を形成した
後、皮膜をシアノビニル化合物の溶液で処理し、含浸さ
せる。
更に、この分散の際、電荷発生顔料の粒子を平均粒径
3μm以下、好ましくは0.5μm以下の粒子サイズにす
ることが有効である。
又、分散に際して使用する溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、
ベンジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メ
チレンクロライド、クロロホルム等の通常の有機溶剤を
単独又は2種以上混合して用いることができる。
電荷発生層を設ける際に用いる塗布方法としては、ブ
レードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、
スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビード
コーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテ
ンコーティング法などの通常の方法を用いることができ
る。
電荷発生層の膜厚は、一般に0.05〜5μm、好ましく
は0.1〜2.0μmの範囲に設定される。
本発明の電子写真感光体における電荷輸送層は、電荷
輸送材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成される。
電荷輸送材料としては、2、5−ビス(p−ジエチルア
ミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサ
ジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリ
ン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルア
ミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)
ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミ
ン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合
物、N,N′−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1′−
ビフェニル]−4,4′−ジアミン等の芳香族第3級ジア
ミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−
5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリア
ジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミ
ノベンズアルデヒド−1、1′−ジフェニルヒドラゾン
等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリルキ
ナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2、
3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベン
ゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N
−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、「ジ
ャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(Journa
l of Imaging Science)29:7〜10(1985)に記載されて
いるエナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカル
バゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びそ
の誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート
及びその誘導体、更にはピレン、ポリビニルピレン、ポ
リビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−
9−ビフェニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂な
どの公知の電荷輸送材料を用いることができるが、これ
らに限定されるものではない。又、これらの電荷輸送材
料は単独或いは2種類以上混合して用いることができ
る。
更に結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニ
ロリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリ
コン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂、スチレンアルキッド樹脂、ポリ−
N−ビニルカルバゾール等の公知の樹脂を用いることが
できるが、これらに限定されるものではない。又、これ
らの結着樹脂は単独或いは2種類以上混合して用いるこ
とができる。
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、10:1〜1:5
(重量比)が好ましい。本発明で用いる電荷輸送層の膜
厚は、一般には5〜50μm、好ましくは10〜30μmの範
囲に設定される。
電荷輸送層を形成するための塗布法としては、ブレー
ドコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプ
レーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコー
ティング法、カーテンコーティング法などの通常の方法
を用いることができる。
更に、電荷輸送層を設ける際に用いる溶剤としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳
香族系炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン
類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハ
ロゲン化脂肪族系炭化水素類、テトラヒドロフラン、エ
チルエーテル等の環状又は直鎖状のエーテルなどの通常
の有機溶剤を単独或いは2種以上混合して用いることが
できる。
本発明の電子写真感光体においては、電荷輸送層の上
に必要に応じて保護層を設けてもよい。この保護層は、
積層構造からなる感光層の帯電時の電荷輸送層の化学的
変質を防止すると共に、感光層の機械的強度を改善する
ために用いられる。
この保護層は、導電性材料を適当な結着樹脂中に含有
させて形成される。導電性材料としてはN,N′−ジメチ
ルフェロセン等のメタロセン化合物、N,N′−ジフェニ
ル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1′−フ
ェニル]−4,4′−ジアミン等の芳香族アミノ化合物、
酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン、酸化インジウ
ム、酸化錫−酸化アンチモン等の金属酸化物等の材料を
用いることができる。又、この保護層に用いる結着樹脂
としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリアクリルアミド樹脂などの公知を樹脂を用いる
ことができる。
保護層の膜厚は0.5〜20μm、好ましくは1〜10μm
の範囲に設定される。
本発明の電子写真感光体は、公知の電子写真画像形成
方法に使用することができる。即ち感光体表面を一様に
負に帯電し、画像露光を施して静電潜像を形成し、荷電
されたトナー粒子により現像する工程を含む画像形成方
法に使用することができ、常に安定した画像濃度のコピ
ー画像を得ることができる。
しかしながら、本発明の電子写真感光体は、次のよう
な、いわゆる反転現像法による画像を形成する画像形成
方法に使用するのに特に適している。即ち、本電子写真
感光体の表面を一様に負帯電させた後、画像露光を施し
て静電潜像を形成し、その静電潜像の低電位部(露光
部)に負に帯電したトナーを付着させてトナー像を形成
し、形成されたトナー像を保持する電子写真感光体に転
写材を重ね合わせ、該転写材の裏面より正電荷を付与
し、トナー像を転写材上に転写することからなる画像形
成方法に特に適している。
本発明の電子写真感光体が適用される画像形成方法に
ついて説明すると、感光体表面を一様帯電する手段とし
ては、コロトロン、スコロトロン、ダイコロトロン、ピ
ンコロトロン等のコロナ放電器、及び帯電ローラー等が
使用できる。初期帯電電位は、−700〜−200Vの範囲に
設定するのが好ましい。
画像露光手段としては、照明ランプと結像光学系から
なる照明光学系、レーザー光発生源とレーザー光偏向器
からなるレーザー露光光学系、LEDアレイ、液晶ライト
バルブ、真空蛍光管アレイ、オプチカルファイバーアレ
イ、光導波管アレイ等、任意のものを使用することがで
きるが、感光体の分光感度領域の波長光を発する光源を
使用するのが好ましい。
画像露光によって形成された静電潜像は、現像剤を用
いて現像し、トナー像を形成させる。現像剤としては、
キャリアとトナーとからなる二成分現像剤或いはトナー
のみよりなる一成分現像剤を用いることができる。トナ
ー粒子としては、内部に磁性粉を含む磁性トナーであっ
ても、又、非磁性トナーであってもよい。現像に際して
は、これ等現像剤を担持する現像剤担持体を有する現像
機を用い、トナー粒子を静電潜像に近接または接触さ
せ、トナー粒子を静電潜像の電位に応じて選択的に付着
させる。
この場合、トナーの帯電極性により、トナーは感光体
上の静電潜像の低電位部(露光部)に付着するか(反転
現像)、又は高電位部(非露光部)に付着する(正転現
像)が、それ等は、トナーの帯電極性を選択することに
よって実施することができる。本発明の電子写真感光体
は、本質的には負帯電性であるために、反転現像の場合
には、帯電極性が負のトナーが選択され、正転現像の場
合には、帯電極性が正のトナーが選択される。
現像に際しては、電子写真感光体の支持体と現像剤担
持体との間にバイアス電圧を印加することができる。バ
イアス電圧は直流電圧、又は直流電圧を重畳した交流電
圧が使用できる。特に反転現像を行う場合には非露光部
電位に等しいか、又はそれより低いバイアス電圧を印加
することが必要である。
現像によって形成されたトナー像は、任意の方法によ
って転写材に転写することができる。転写手段として
は、上記したコロナ帯電器の他、転写電圧が印加された
転写ロール、圧接ロール等が使用できるが、特にコロナ
放電器を用い、転写材の裏面から電荷を付与して転写を
行う電界転写が有効である。例えば、反転現像を行って
形成された負に帯電しているトナー粒子の場合は、転写
材の裏面から正のコロナ放電を施すことにより、好適に
転写材上に転写される。
転写終了後、必要に応じて、感光体は、残留するトナ
ー像(転写されなかったトナー像)をクリーニングし、
次いで任意の光除電器又はコロナ除電器により除電さ
れ、次の画像形成工程のために準備される。
又、本発明の電子写真感光体は、いわゆる1パス多色
カラー画像形成方法にも好適に使用することができる。
例えば、電子写真感光体の表面を一様に負帯電させた
後、第1の画像露光を施して第1の静電潜像を形成し、
その第1の静電潜像の低電位部に負に帯電したトナーを
付着させて第1のトナー像を形成し、次いで、第2の画
像露光を施して第2の静電潜像を形成し、その第2の静
電潜像の高電位部に正に帯電した第2のトナーを付着さ
せて第2のトナー像を形成し、次いで第1及び第2のト
ナー像の極性を一方の極性に揃えた後、第1及び第2ト
ナー像を保持する電子写真感光体に転写材を重ね合わ
せ、転写材の裏面より第1及び第2トナー像の極性と逆
極性の電荷を付与し、第1及び第2トナー像を転写材上
に転写することよりなる画像形成方法に、好適に使用す
ることができる。
上記の1パス多色カラー画像形成方法において、感光
体を一様に負に帯電させる手段、画像露光手段、現像手
段及び転写手段としては、前記したものと同様なものが
使用できる。
まず、感光体表面を一様に負に帯電させ、次いで第1
の画像露光が施される。第1の画像露光は、画像部に担
当する部分を露光する画像部露光が採用される。形成さ
れた第1の静電潜像は、第1の現像剤を用いて現像し、
第1のトナー像を形成させるが、この場合、初期帯電電
位よりも低電位のバイアス電圧が印加された現像剤担持
体を用い、第1の静電潜像の低電位部(露光部)に、負
に帯電した第1のトナーを付着させて第1のトナー像を
形成させる。
次いで、第2の画像露光が行われるが、第2の画像露
光では、非画像部に相当する部分を露光する背景部露光
が採用される。又、第2の画像露光に使用される光源
は、その光強度を第1の画像露光に用いられるものより
も弱くして、背景部に相当する感光体の電位が、初期帯
電電位のほぼ半分に低下するように露光するようなもの
を採用するのが好ましい。
次いで、第2の画像露光で露光されなかった部分(第
2の画像露光における画像部)に正に帯電した第2のト
ナーを付着させる。この場合には、前記した背景部に相
当する感光体の電位よりも高いバイアス電圧を印加した
現像剤担持体上に、第2のトナーを担持させて現像を行
うのが好ましい。又、第2の現像は、既に第1のトナー
が担持された感光体上に行う、いわゆる重ね現像である
ので、第1のトナー像の像乱れや、第1のトナーの第2
の現像機への混入を防止するために、第2の現像に際し
ては、トナーと負帯電性の低密度キャリアからなる二成
分現像剤を用いるのが好ましい。また、キャリアの密度
は4.0g/cm3以下のものが好ましい。
感光体上に第1及び第2のトナー像を形成した後、こ
れ等のトナー像は転写材上に転写される。この場合、こ
れ等のトナーは互いに逆極性に帯電しているために、い
ずれか一方の極性に揃える必要がある。極性を揃えるた
めには、転写前帯電器によるコロナ放電により行うこと
ができる。本発明の電子写真感光体は、負帯電性である
ため、トナーは正の極性に揃えるのが好ましい。転写前
帯電は、正の直流電圧を重畳した交流電圧を使用するの
が好ましい。
次いで、感光体上のトナー像に転写材を重ね合わせ、
転写材の裏面からトナー像の極性とは反対の極性、例え
ば、トナー像を正の極性に揃えた場合には、負の極性の
帯電電位を印加し、トナー像を転写材上に転写する。こ
の場合、転写電位としては負の直流電圧を使用するのが
好ましい。
以上のようにして、画像形成が行われるが、第1トナ
ー及び第2トナーは、それぞれ適宜の色のものを選択す
ることができ、例えば、電子写真感光体がドラム状の場
合には、ドラム1回転の間に2色画像を得ることができ
る。
実施例 以下、本発明の電子写真感光体及びそれを用いる画像
形成方法について実施例によって説明する。
実施例1 外径40mmφ、長さ319mmの鏡面切削加工されたアルミ
ニウムパイプの表面をバフ研磨により、表面粗さがRa=
0.17μmとなるように処理した。次いで、下引層を形成
するために、下記の組成の混合液を調製した。
ポリアミド樹脂(ラッカマイド5003大日本インキ化学
(株)製) 1重量部 メタノール 5重量部 n−ブタノール 3重量部 水 1重量部 上記混合物を、浸漬塗布によって塗布し、110℃で10
分間乾燥し、膜厚1μmの下引層を形成した。次いで、
下記成分の混合物を調製した。
x型無金属フタロシアニン 1重量部 シアノビニル化合物(例示化合物I−14)含量に対して
0.3当量 ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM1、
積水化学(株)製) 1重量部 シクロヘキサノン 60重量部 混合物を、1mmφのガラスビーズを分散媒としたサン
ドミルにより10時間分散処理し、顔料の平均粒径約0.05
μmの分散液を調製した。得られた分散液を上記下引層
上に浸漬塗布法によって塗布し、120℃で10分間加熱乾
燥して、膜厚0.25μmの電荷発生層を形成した。
更に、下記成分の混合物を調製した。
N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニ
ル)−[1,1−ビフェニル)−4,4−ジアミン 2重量部 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZタイプ)3重
量部 モノクロロベンゼン 20重量部 この混合物を、上記電荷発生層の上に浸漬塗布法によ
って塗布し、110℃で60分間乾燥して、膜厚20μmの電
荷輸送層を形成した。
このようにして作成された電子写真感光体を、スコロ
トロン(グリッド印加電圧:−300V)を用いて負に帯電
させ、次いで、半導体レーザー(780nm発振)により露
光して光減衰させ、露光後、0.3秒後の位置(帯電後0.6
秒後の位置に相当)に、表面電位計プローブを置き、非
露光時の電位(VH)と露光時の電位(VL:30erg/cm2
光)を測定した。更に、このプローブの後に、コロトロ
ン(ワイヤー印加電圧:+5.0KV)を置き、正帯電さ
せ、その後、タングステンランプにより除電させた。こ
のシステムにおいて、負帯電−露光−正帯電−除露光を
1サイクルとし、200サイクルまでのVH及びVLの変化
を測定した。この測定は、32℃、85%RH;20℃、55%RH;
及び10℃、15%RHの各環境下で行った。結果を第1表に
示す。
又、上記の電子写真感光体をレーザープリンター(商
品名:XP−11、富士ゼロックス(株)製)に搭載し、A4
サイズの用紙で500枚連続プリントした後、B4サイズの
用紙のみでプリントし、A4サイズの用紙が通過した部分
と、それ以外の部分の印字の濃度差と、それぞれの部分
での背景部のカブリについて、32℃、85%RHの環境下で
評価した。その結果を下記第2表に示す。
なお、このレーザープリンターでは、現像剤として、
負極性の磁性一成分トナーが使われており、DC+4.8KV
の転写コロトロンにより、露光部に付着したトナー像を
転写しするものであった。
実施例2〜7 シアノビニル化合物(例示化合物I−14)の量を、顔
料に対して、それぞれ0.005当量(実施例2)、0.01当
量(実施例3)、0.1当量(実施例4)、1.0当量(実施
例5)、2.0当量(実施例6)又は4.0当量(実施例7)
に変更した以外は、実施例1と全く同様にして電子写真
感光体を作成し、同様に評価を行った。その結果を、第
1表及び第2表に示す。
比較例1 シアノビニル化合物を添加しなかった以外は、実施例
1と全く同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評
価を行った。その結果を第1表及び第2表に示す。
実施例8〜14 シアノビニル化合物を、第1表に示す化合物に変えた
以外は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作
成し、同様に評価を行った。その結果を、第1表及び第
2表に示す。
実施例15〜21 実施例1におけるx型無金属フタロシアニン及びシア
ノビニル化合物を、第3表に示す化合物に変えた以外
は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作成
し、同様に評価を行った。その結果を、第3表及び第4
表に示す。
比較例2〜8 シアノビニル化合物を添加しなかった以外は、実施例
1と全く同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評
価を行った。その結果を第3表及び第4表に示す。
実施例22〜29 基体として、外径84mmφ、長さ310mmの鏡面切削加工
されたアルミニウムパイプを用い、電荷発生顔料として
ペリレン顔料(例示化合物V−1)を用い、シアノビニ
ル化合物として、第5表に示す化合物を用いた以外は、
実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作成した。
このようにして作成された電子写真感光体を、スコロ
トロン(グリッド印加電圧:−300V)を用いて負に帯電
させ、次いで、ハロゲンランプ(但し、550nmを中心波
長とする干渉フィルターで分光)により露光して光減衰
させ、露光後、0.3秒後の位置(帯電後、0.6秒後の位置
に相当)に表面電位計プローブを置き、非露光時の電位
(VH)と露光時の電位(VL:30erg/cm2露光)を測定し
た。更に、このプローブの後に、コロトロン(ワイヤー
印加電圧:+5.0KV)を置き、正帯電させ、その後、タ
ングステンランプにより除電させた。このシステムにお
いて、負帯電−露光−正帯電−除露光を1サイクルと
し、200サイクルまでのVH及びVLの変化を測定した。
この測定は、32℃、85%RH;20℃、55%RH;及び10℃、15
%RHの各環境下で行った。結果を第5表に示す。
比較例9 実施例22において、シアノビニル化合物を添加しなか
った以外は、まったく同様にして電子写真感光体を作成
し、同様に評価を行った。その結果を第5表に示す。
比較例10及び11 実施例22において、ペリレン顔料(例示化合物V−
1)の代わりにジブロモアントアントロン又は下記構造
式で示されるビスアゾ顔料 を用いる以外は、まったく同様にして電子写真感光体を
作成し、同様に評価を行った。その結果を、第5表に示
す。
比較例12及び13 実施例10及び11において、シアノビニル化合物を添加
しなかった以外は、まったく同様にして電子写真感光体
を作成し、同様に評価を行った。その結果を第5表に示
す。
実施例30及び比較例14 実施例1及び比較例1において作成された電子写真感
光体を用い、スコロトロン(グリッド印加電圧:−300
V)を用いて負に帯電させ、次いで、半導体レーザー(7
80nm発振)により画像露光して光減衰させ、露光後、0.
3秒後の位置(帯電後、0.6秒後の位置に相当)に、表面
電位計プローブを置き、非露光時の電位(VH)と露光
時の電位(VL:20erg/cm2露光)を測定した。更に、こ
のプローブの後に、コロトロン(ワイヤー印加電圧:−
5.0KV)を置き、負帯電させ、その後、タングステンラ
ンプにより除電させた。このシステムにおいて、負帯電
−露光−負帯電−除露光を1サイクルとし、200サイク
ルまでのVH及びVLの変化を測定した。この測定は、32
℃、85%RH;20℃、55%RH;及び10℃、15%RHの各環境下
で行った。結果を第6表に示す。
実施例31及び比較例15 基体として、外径84mmφ、長さ310mmの鏡面切削加工
されたアルミニウムパイプの表面を砥石研磨により、表
面粗さがRa=0,15μmとなるように処理した。次いで、
実施例1又は比較例1と同様にして電子写真感光体を作
成した。
このようにして作成された電子写真感光体を、複写機
(FX2700、富士ゼロックス(株)製)を改造した2色レ
ーザープリンター(帯電−一次レーザー露光−露光部へ
の負帯電性赤色トナー現像−2次レーザー露光−未露光
部への正帯電性黒色トナー現像−正DCを重畳したAC転写
前帯電−負DCコロトロン印加による転写−クリーニング
−除電の繰返からなる)に装着し、B4サイズの用紙で、
赤色と黒色の混ざったターンを繰り返し500枚プリント
し、赤色部及び黒色部の印字濃度の変化を観察した。
実施例31の電子写真感光体では、赤色部/黒色部共に
背景部のカブリのない鮮明な印字がえられたが、比較例
15の電子写真感光体においては、連続枚数と共に背景部
に赤色トナーのカブリが増え始め、赤色の印字は太り始
め、黒色の印字は薄くなった。
発明の効果 本発明の電子写真感光体は、上記のように電荷発生層
に、結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生顔料と、上記一
般式(I)で表わされるシアノビニル化合物とを含有さ
せたものであり、シアノビニル化合物を添加しない場合
に比して、感度が向上し、帯電性がよく光感度及び帯電
電位が環境変化に対して安定であり、又、露光部及び非
露光部の電位が多数枚複写時においても低下することな
く安定であるという優れた効果を有する。
本発明の電子写真感光体は、特に、一様負帯電−画像
露光−反転現像−正帯電転写−除電の各操作を繰り返す
電子写真画像形成法に適用した場合、例えばレーザープ
リンタ等に使用する場合に適しており、そしてその場合
には、画像露光における感光体の表面電位は、初回の画
像形成操作から、多数回の画像形成操作を繰り返した後
まで、繰り返し画像形成操作に伴う電位の低下を起こす
ことがなく、常に安定した表面電位を維持しており、し
たがって、安定した画像濃度の画像をえることができ、
又カブリの発生を抑制することができる。
又、多数回の画像形成操作を繰り返した後、転写用紙
を幅広のサイズのものに変更した場合にも、転写用紙の
幅差に相当する部分において転写濃度が高くなることが
なく、したがって、背景部にカブリのない均一な濃度の
画像を得ることができる。
なお、電荷発生層中に上記シアノビニル化合物が含ま
れない場合には、露光部及び非露光部の電位が繰り返し
画像形成操作に伴って、次第に低下し、画像濃度が次第
に上昇し、背景部はカブリが発生する。又、多数回の画
像形成操作を繰り返した後、転写用紙を幅広のサイズの
ものに変更した場合には、転差用紙を幅差に相当する部
分において、画像濃度の上昇及び背景部のカブリが見ら
れる。
更に、本発明の電子写真感光体は、いわゆる1パス多
色カラー画像形成方法にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は、それぞれ本発明の電子写真感光体
の構成を説明するための模式的断面図である。 1……電荷発生層、2……電荷輸送層、3……導電性支
持体、4……下引層、5……保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青沼 英一 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 本郷 和哉 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 丸茂 皓生 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼ ロックス株式会社竹松事業所内 (56)参考文献 特開 昭63−95454(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に電荷発生層と電荷輸送層を順次
    積層してなる電子写真感光体において、該電荷発生層が
    結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生顔料と、下記一般式
    (I)で表わされるシアノビニル化合物とを含有するこ
    とを特徴とする電子写真感光体。 (式中、Aは置換されていてもよい芳香族基又は置換さ
    れていてもよい複素環基を示し、Xは水素原子、ハロゲ
    ン原子を示し、R1はシアノ基(但し、n=1のときはア
    リール基でもよい)、アルコキシカルボニル基、アリー
    ルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、アシル
    基、置換されていてもよいベンゾイル基又は置換されて
    いてもよいフェニル基を示し、R2は水素原子、アルキル
    基又はシアノ基を示し、nは0又は1を示し、mは1又
    は2を示す)
  2. 【請求項2】シアノビニル化合物が、正孔輸送性の電荷
    発生顔料に対して0.01〜2当量含まれることを特徴とす
    る請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】正孔輸送性の電荷発生顔料が、フタロシア
    ニン系顔料、スクエアリリウム系顔料又はペリレン系顔
    料である請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】シアノビニル化合物が、下記一般式(II)
    で示される化合物である請求項1記載の電子写真感光
    体。 (式中、R2は水素原子、アルキル基又はシアノ基を示
    し、R3ないしR7は、それぞれ水素原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、アリールオキシ基、アリール基、アルケニ
    ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
    ニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボ
    ニルオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を
    示すか、又は、互いに隣接する2つが結合して芳香族環
    又は複素環を形成するのに必要な原子団を示す。)
  5. 【請求項5】請求項1記載の電子写真感光体の表面を一
    様に負帯電させた後、画像露光を施して静電潜像を形成
    し、該静電潜像の低電位部に負に帯電したトナーを付着
    させてトナー像を形成し、該トナー像を保持する電子写
    真感光体に転写材を重ね合わせ、該転写材の裏面より正
    帯電を付与し、トナー像を転写材上に転写することを特
    徴とする画像形成方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の電子写真感光体の表面を一
    様に負帯電させた後、第1の画像露光を施して第1の静
    電潜像を形成し、該第1の静電潜像の低電位部に負に帯
    電したトナーを付着させて第1のトナー像を形成し、次
    いで、第2の画像露光を施して第2の静電潜像を形成
    し、該第2の静電潜像の高電位部に正に帯電した第2の
    トナーを付着させて第2のトナー像を形成し、該第1及
    び第2のトナー像の極性を一方の極性に揃えた後、該第
    1及び第2トナー像を保持する電子写真感光体に転写材
    を重ね合わせ、該転写材の裏面より該第1及び第2トナ
    ー像の極性と逆極性の電荷を付与し、第1及び第2トナ
    ー像を転写材上に転写することを特徴とする画像形成方
    法。
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