JP2657066B2 - 可逆的凝集メデイエーター - Google Patents

可逆的凝集メデイエーター

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 (1)発明の分野 本発明は、粒子を凝集させる多イオンポリマーおよび
多イオンポリマー内の結合の少なくとも一部を切断して
粒子の凝集を逆転させる化学剤を用いる、液体メジウム
中に分散された粒子の可逆的凝集方法に関する。本発明
はとくに、生物学的液体たとえば全血、リンパ液、尿、
細胞培養液等からの細胞の分離に応用される。
生物学的液体のようなサンプルたとえば血液または尿
中における分析対象の存在および量を決定するために
は、多くの方法が知られている。これらの方法のうち、
in vitroでの定量操作が最も一般的である。これらの技
術の多くは、定量すべき分析対象とこのような分析対象
の標識類縁体との、特異的レセプターたとえば抗体上に
おける結合部位に対する競合的結合が関与している。こ
れらの技術の一部には、結合または非結合標識類縁体
を、粒子のような支持体に結合または会合させ、それを
凝集させる凝集工程が含まれている。ついで凝集体を調
べて、サンプル中の分析対象の量に関連して生じたシグ
ナルを定量する。
液体メジウム中に懸濁した粒子を凝集させる技術はい
くつか知られている。たとえば、粒子はメジウム中にポ
リマーを用いることにより凝集させることができる。他
の例では、粒子は、磁性粒子と、たとえばその粒子およ
び磁性粒子と非特異的に結合するポリマーを用いて共凝
集させることができる。
結合および非結合分画を分離する技術もいくつか知ら
れている。たとえば、このような技術には、結合および
非結合分画の移動差を使用するものたとえばクロマト電
気泳動、ゲルろ過等、結合または遊離分画のたとえば有
機溶媒、塩、酸等による化学的沈殿ついでろ過または遠
心分離、結合分画のたとえば二重抗体法による免疫沈降
ついでろ過または遠心分離、結合または遊離分画の選択
吸着媒体たとえば活性炭、ケイ酸塩、樹脂等への吸着、
磁性分離技術等がある。
磁性分離は一般に2つの一般的カテゴリーに分類され
る。分離すべき物質が本来的に磁性を帯びている場合の
分離がある。第2の種類は混合物の1または2以上の成
分を磁性に応答する実体に付着させることにより磁性と
するものである。生物学的分離においてはたとえば、興
味ある物質は一般に十分な磁性をもたないので、抗体、
レクチンおよび他の標的分子に結合した磁性粒子が、多
くのこれらの物質の単離に使用されてきた。
非磁性粒子と磁性粒子相互の結合はpHによつて影響さ
れる。したがつて、粒子の凝集を逆転させるために示唆
されてきた一方法にpHを変える方法がある。結合はま
た、他の因子たとえばイオン強度およびイオンもしくは
非イオンポリマーの存在によつても影響される。粒子を
イオンの相互作用で結合させたひとつのアプローチで
は、イオン強度を上方に調整して非磁性粒子と磁性粒子
のカツプリングの逆転を容易にしている。
(2)関連技術の説明 生物学的液体中の物質(たとえば薬剤、ホルモン、ビ
タミンおよび酵素)の濃度を測定するにあたり、磁性の
ある、透過性、固体、水不溶性、微粒子を使用する方法
が、米国特許第4,115,534号に開示されている。米国特
許第4,452,773号には、抗体、酵素および他の生物学的
分子に共有結合できる磁性の鉄−デキストラン微粒子が
開示されている。これは、細胞ならびに他の生物学的粒
子および分子を磁場によつて標識し、分離するために用
いられる。コーテイングした磁化できる微粒子、その可
逆性懸濁、およびそれに関連した処理が米国特許第4,45
4,234号に開示されている。混合樹脂床中の陰イオンビ
ーズから陽イオンビーズを、それぞれのイオンビーズに
内在的に導入した強磁性物質を用いて分離する方法は、
米国特許第4,523,996号に記載されている。磁性粒子の
コロイドを利用した磁性分離方法が米国特許第4,526,68
1号に論じられている。英国特許出願GB2,152,664A号に
は磁性定量試薬が開示されている。
発明の要約 本発明の方法は、液体メジウム中に懸濁された粒子
を、粒子の凝集には多イオンポリマーを用いることによ
り、また凝集粒子を多イオンポリマーの切断によつて凝
集を逆転できる化学剤と接触させることにより、可逆的
に凝集させることにある。メジウム中の粒子が非磁性の
場合には、粒子はたがいに、他の非磁性粒子とまたは磁
性粒子と、多イオンポリマーの添加により凝集体を形成
する。粒子が磁性の場合には、粒子はたがいにまたは非
磁性粒子と多イオンポリマーの添加により凝集体を形成
する。
本発明の方法はとくに、有機または生物学的分析対象
とくに体液の分析において興味ある分析対象の定量に応
用される。とくに興味があるのは、分析対象が特異的結
合対(sbp)の一構成要素であり分析対象またはそれと
相補的なsbpの一部構成素が粒子の外部表面に結合して
いるまたは結合できる場合である。粒子上のsbp一構要
素が相補的でない場合は、相補的なsbp構成要素も添加
する。この方法は液体メジウム中に懸濁された粒子を、
分析対象または粒子表面上のsbp構成要素と相補的なsbp
構成要素と合し、粒子を非特異的に凝集させることがで
きる多イオンポリマーを加える方法を包含する。凝集が
起こつたのち、多イオンポリマーの結合の少なくとも一
部を切断することによつて凝集を逆転できる化学剤を添
加する。次に残存する特異的凝集粒子を測定する。通
常、sbp構成要素は、サンプル中の分析対象の量に関連
してシグナルを発生するシグナル生産システムの使用に
より創成されるシグナルに基づいて検出される。
とくに興味があるのは、全血から細胞を除去する方法
で、この場合、分析対象は表面成分であるかまたは非磁
性粒子に結合する。この例には、メジウム中に、非磁性
粒子を含有するサンプルたとえば全血、磁性粒子、およ
び磁性粒子と非磁性粒子たとえば細胞を非特異的に凝集
させるための多イオンポリマーを合する方法がある。メ
ジウムを磁場勾配に付して凝集した細胞を血漿から分離
する。凝集細胞を、多イオンポリマーの少なくとも部分
的脱重合によつて凝集を逆転できる条件下に化学剤と接
触させる。
本発明の方法は、非磁性粒子を多イオンポリマーの使
用により磁性粒子に非特異的に凝集させることに基づい
て、メジウムから分離する方法を提供する。本発明の方
法はまた、多イオンポリマー内の結合の少なくとも一部
を分解する化学剤を使用することにより凝集を逆転する
方法を提供する。
本発明はまた、式 (A) (式中、Aは陽性に荷電し、炭素、酸素、リン、窒素お
よび硫黄からなる群より独立に選ばれる水素以外の原子
4個から30個までを有し、基Aの少なくとも1個は切断
可能な結合を有する。nは平均5〜10,000である)で示
されるポリ陽イオンを含有する新規な多イオンポリマー
を包含する。
さらに、本発明は、本発明の方法を実施するためのキ
ツト、すなわち分析対象を含有する可能性があるサンプ
ル中の分析対象を定量するアツセイを行うためのキツト
を包含する。
特定の態様の説明 本発明は、液体メジウム中に懸濁された粒子の可逆的
凝集方法に関する。この方法は、粒子を凝集またはたが
いに共凝集させるための多イオンポリマーの使用、なら
びに多イオンポリマー内の切断可能な結合の少なくとも
一部を切断する化学剤の使用による凝集の逆転を包含す
る。液体メジウムから分離される粒子は多くの場合、非
磁性粒子であるか、または非磁性粒子に凝集されるか凝
集を生じさせられることになる。一方、時には、分離さ
れる粒子は磁性であるかまたは磁性粒子と共凝集を生じ
る。したがつて、本発明の多イオンポリマーの添加によ
り、凝集は、非磁性粒子間、磁性粒子と非磁性粒子間ま
たは磁性粒子間に行われる。
液体メジウムから分離される粒子が磁性であるかまた
は非磁性粒子を共凝集させるために磁性粒子が用いられ
る場合は、凝集粒子はメジウムから磁場勾配を用いて分
離される。磁性粒子を用いない場合は、凝集体は液体メ
ジウムから任意の公知方法、それに限定されるものでは
ないがたとえば遠心分離、ろ過、浮遊選別、非混合性溶
媒間への分配、選択吸着媒への吸着等を用いて分離され
る。凝集粒子は多イオンポリマー内の結合の少なくとも
一部を切断できる化学剤により、凝集を逆転させるのに
十分な時間処理する。
さらに本発明は、液体メジウム中に懸濁した粒子を可
逆的に凝集させるための新規組成物に関する。
本発明の組成物は、式 (A) (式中、Aは陽性に荷電し、炭素、酸素、リン、窒素お
よび硫黄からなる群より独立に選ばれる水素以外の原子
4個から30個までを有し、基Aの少なくとも1個は切断
可能な結合を有する。nは平均5〜10,000である)で示
されるポリ陽イオンを含有する新規な多イオンポリマー
を包含する。
好ましい組成物は、式 (式中、R1およびR2はたがいに同種または異種であつ
て、独立に、1〜6個の炭素原子を有するアリール、ア
ラールキル、アルキル、アルキレンおよびアルコキシア
ルキル基、ならびに1〜6個の炭素原子を有する置換ア
リール、アラールキル、アルキル、アルキレンおよびア
ルコキシアルキル基からなる群より選ばれ、Bは水素を
除いて2〜30個の原子を含有し、その原子は炭素、酸
素、リン、窒素および硫黄からなる群より独立に選ばれ
る結合基であつて、このB基の少なくとも1個は切断可
能な結合を有し、切断された場合にnが減少する。nは
平均5〜10,000である)で示される多イオンポリマーで
ある。切断可能な結合としては、ジスルフイド、カルボ
ン酸、リン酸およびスルホン酸エステルおよびアミド、
カルボボラン、シロキサン、ビシナルグコール等が好ま
しい。
切断可能な結合を切断する試薬としては、それに限定
されるものではないが、還元剤たとえばジチオスレイト
ールのようなメルカプタン類、加水分解酵素たとえばペ
プシン、過ヨード酸塩、サルフアイト、ホスフアイトお
よびボロハイドライド塩、過酸化水素およびフルオライ
ド塩を挙げることができる。
本方法は、懸濁した粒子をメジウムから分離する分野
において広い応用が可能である。とくに細胞や微生物の
ような生物学的物質を分離する場合に、また免疫定量法
や血液型判定の分野に応用できる。この方法は多イオン
ポリマーを用いる粒子の凝集および多イオンポリマーの
少なくとも一部の脱重合が可能な化学剤を添加する凝集
の逆転を提供する。
本発明は、粒子のイオン結合をメジウムのイオン強度
またはpHの変更によつて逆転させる方法よりも効果的で
しかもそのような面倒がない粒子の可逆的凝集方法を提
供する。本発明はまた、分離工程を必要とするサンプル
中の分析対象の定量にも応用される。
本発明の特定の態様を説明する前に、以下に本明細書
において用いられる用語を定義する。
分析対象−測定される化合物もしくは組成物、問題の
物質である。分析対象は、特異的結合対(sbp)の一構
成要素でもまたリガンドであつてもよく、一価または多
価で、通常抗原性またはハプテン性を有し、単一の化合
物でも、少なくとも1個の共通のエピトープもしくは抗
原決定部位を有する複数個の化合物であつてもよい。分
析対象はまた、粒子の成分であつても、定量時に粒子に
結合するものであつてもよい。粒子の成分である分析対
象の例としては、細胞表面上の抗原たとえば血液型抗原
(A,B,AB,O,D等)またはHLA抗原を挙げることができ
る。定量時に粒子に結合する分析対象の例としては、相
補的sbp構成要素が粒子に結合している場合のsbp構成要
素、レクチンが粒子に結合している場合のグリコプロテ
インまたはグリコリピド、プロテインAが粒子に結合し
ている場合の抗体等がある。分析対象が粒子に結合する
場合の結合には、特異的もしくは非特異的、免疫的もし
くは非免疫的結合が包含される。
多価リガンド分析対象は、通常、ポリ(アミノ酸)す
なわちポリペプチドおよびタンパク質、ポリサツカライ
ド、核酸ならびにそれらの配合物である。これらの配合
物には、細菌、ウイルス、遺伝子、ミトコンドリア、
核、細胞膜等の成分が包含される。
一部の分析対象の正確な性質ならびにその多数の例
は、米国特許第4,299,916号(Litmanほか)、とくにそ
の16〜23欄に開示されている。この開示を参考に本明細
書に導入する。
本発明において用いられる多エピトープリガンド分析
対象は、多くの場合、少なくとも約5,000の分子量を有
し、通常は少なくとも約10,000の分子量を有する。ポリ
(アミノ酸)のカテゴリーでは、興味のあるポリ(アミ
ノ酸)は一般に分子量約5,000〜50,000、通常約20,000
〜1,000,000、興味のあるホルモンの分子量は通常約5,0
00〜60,000の範囲にある。
広範囲のタンパク質は、類似の構造特性を有するタン
パク質、特定の生物学的機能を有するタンパク質、特定
の微生物とくに疾病誘発微生物に関係するタンパク質等
に分類することができる。
単一エピトープリガンド分析対象は一般に分子量約10
0〜2,000、通常は分子量125〜1,000である。興味のある
分析対象としては、薬剤、代謝物、有害生物殺滅剤、汚
染物質等を挙げることができる。興味のある薬剤にはア
ルカロイドがある。アルカロイドとしては、モルフイ
ン、コデイン、ヘロイン、デキストロメトロフアン、そ
の誘導体および代謝物を含むモルフインアルカロイド;
コカインおよびベンゾイルエクゴニン、その誘導体およ
び代謝物を含むコカインアルカロイド;リゼルグ酸ジエ
チルアミドを含むエルゴツトアルカロイド;ステロイド
アルカロイド;イミナゾゾイルアルカロイド;キナゾリ
ンアルカロイド;イソキノリンアルカロイド;キニンお
よびキニジンを含むキノリンアルカロイド;ジテルペン
アルカロイド、その誘導体および代謝物を挙げることが
できる。
他の薬剤群としてはステロイドがある。ステロイドに
はエストロジエン、アンドロジエン、男性皮質ステロイ
ド、胆汁酸、強心性グリコシドおよびアグリコンたとえ
ばジゴキシンおよびジゴキシゲニン、サポニンならびに
サポゲニン、その誘導体および代謝物が包含される。そ
のほか、ステロイド模倣物質たとえばジエチルスチルベ
ストロールが包含される。
他の薬剤群には、5ないし6員環ラクタムがあり、バ
ルビツール酸類たとえばフエノバルビタールおよびセコ
バルビタール、ジフエニルヒダントイン、プリミドン、
エトスキシミド、ならびにその代謝物が包含される。
他の薬剤群には、2個から3個までの炭素原子のアル
キルを有するアミノアルキルベンゼンがあり、アンフエ
タミン、カテコールアミンたとえばエフエドリン、L−
ドーパ、エピネフリン、ナルセイン、パパベリン、なら
びにその代謝物が包含される。
他の薬剤群にはプリン類があり、テオフイリン、カフ
エイン、その代謝物および誘導体が包含される。
他の薬剤群にはマリハナの誘導体があり、カンナビノ
ールおよびテトラヒドロカンナビノールが包含される。
他の薬剤群にはビタミン類、たとえばA,Bたとえば
B12,C,D,EおよびK,葉酸ならびにチアミンが包含され
る。
他の薬剤群にはプロスタグランジン類があり、これに
はヒドロキシル化および不飽和の程度および部位で様々
のプロスタグランジンが包含される。
他の薬剤群には抗生物質があり、たとえばペニシリ
ン、クロロマイセチン、アクチノマイシン、テトラサイ
クリン、テラマイシン、その代謝物および誘導体が包含
される。
他の薬剤群にはヌクレオシドおよびヌクレオチドがあ
り、たとえばATP,NAD,FMN,アデノシン、グアノシン、チ
ミジンおよびシチジン、ならびにその適当な糖およびリ
ン酸置換体が包含される。
他の薬剤群にはその他の個々の薬剤、たとえばメサド
ン、メプロバメート、セロトニン、メペリジン、アミト
リプチリン、ノルトリプチリン、リドカイン、プロカイ
ンアミド、アセチルプロカインアミド、プロプロノロー
ル、グリセオフルビン、バルプロ酸、ブチロフエノン、
抗ヒスタミン剤、抗コリン酸たとえばアトロピン、その
代謝物および誘導体が包含される。
病態に関連がある代謝物としては、スペルミン、ガラ
クトース、フエニルピルビン酸、およびポルフイリン1
型を挙げることができる。
他の薬剤群にはアミノグリコシド、たとえばゲンタマ
イシン、カナマイシン、トブラマイシンおよびアミカシ
ンが包含される。
興味がある有害生物殺滅剤としては、多ハロゲン化ビ
フエニル、リン酸エステル、チオリン酸塩、カルバメー
ト、多ハロゲン化スルフエナミド、その代謝物および誘
導体が包含される。
レセブター分析対象は、一般に10,000から2×108
分子量範囲、通常は10,000から106の分子量を有する。
免疫グロブリン、すなわちIgA,IgG,IgEおよびIgMの場
合、分子量は一般に約160,000から約106の範囲である。
酵素は通常約10,000から1,000,000の範囲の分子量を有
する。天然のレセプターは広範囲に変動し、分子量は一
般に少なくとも25,000で、106またはそれ以上のことも
ある。アビジン、DNA,RNA,サイロキシン結合グロブリ
ン、サイロキシン結合プレアルブミン、トランスコルチ
ン等が包含される。
リガンド類縁体または分析対象類縁体−あるレセプタ
ーで類似のリガンドまたは分析対象と競合できる修飾リ
ガンドもしくはリガンド代替物または修飾分析対象もし
くは分析代謝代替物である。修飾はリガンド類縁体また
は分析対象類縁体に他の分子と結合する手段を与える。
リガンド類縁体または分析対象類縁体には通常、リガン
ド類縁体または分析対象類縁体をハブまたは標識に連結
させる結合での水素の置換以上の差がリガンドまたは分
析対象との間にあるが、それは必須ではない。リガンド
代替物または分析対象代替物の語はリガンドまたは分析
対象に相補的なレセプターと特異的に結合する能力をも
つ化合物を意味する。したがつて、リガンド代替物また
は分析対象代替物は、リガンドまたは分析対象と類似の
方法でレセプターに結合できる。代替物としては、たと
えばリガンドまたは分析対象に対する抗体のイデイオタ
イプに対する抗体を挙げることができる。
ポリ(リガンド類縁体)−複数個のリガンド類縁体が
たがいに共有結合したものを、通常ハブ核と呼ぶ。ハブ
核は多機能物質で、通常ポリマーであり、複数個の官能
基たとえばヒドロキシル、アミノ、メルカプト、エチレ
ン等を結合部位としてもつている。ハブ核は水溶性でも
水不溶性でもよいが、水溶性であることが好ましい。通
常、分子量は少なくとも約30,000で1,000万またはそれ
以上のこともある。ハブ核の例としてはポリサツカライ
ド、ポリペプチド(タンパク質を含む)、核酸、陰イオ
ン交換樹脂等を挙げることができる。水不溶性のハブ核
としては、容器たとえばガラスもしくはプラスチツク様
機の壁部、ガラスビーズ、付加および縮合ポリマー、セ
フアデツクスおよびアガロースビーズ等を挙げることが
できる。
特異的結合対の構成要素(sbp構成要素)−2個の異
なる分子の一方が他の分子に特異的に結合する表面上領
域または空洞部を有する場合、他の分子の特定の空間的
または極性的機構と相補性であると定義される。特異的
結合対の構成要素としては、リガンドとレセプター(抗
リガンド)を考えることができる。これらは通常、抗原
−抗体のような免疫学的対の構成要素であるが、他の特
異的結合対たとえばビオチン−アビジン、ホルモン−ホ
ルモンレセプター、核酸二重構造、IgG−プロテインA,D
NA−DNA,DNA−RNA等も免疫学的対ではないが、本発明の
特異的結合対に包含される。
リガンド−レセプターが天然に存在するかまたは調製
できる任意の有機化合物 レセプター(抗リガンド)−分子の特定の空間的また
は極性的機構を認識できる任意の化合物または組成物、
たとえばエピトープまたは抗原性決定部位である。レセ
プターの例としては、天然のレセプターたとえばサイロ
キシン結合グロブリン、抗体、酵素、Fabフラグメン
ト、レクチン、核酸、プロテインA、補体成分Clq等を
挙げることができる。
非磁性粒子−反磁性または常磁性粒子で、磁化率
(x)は通常1×10-5emu/Oecm3以下である。非磁性粒
子の直径は一般に少なくとも約0.02ミクロンで約100ミ
クロンを越えることはない。通常少なくとも約0.05ミク
ロン、約20ミクロン以下であり、好ましくは約0.3〜10
ミクロンである。非磁性粒子は有機体であつても無機体
であつてもよく、膨潤性でも非膨潤性でも、多孔性でも
非多孔性でもよい。水とほぼ等しい密度をもつことが好
ましく、一般には約0.7〜約1.5g/mlである。透明、半透
明または不透明な物質から構成されている。非磁性粒子
は通常、陽性または陰性のいずれかに荷電していて、そ
の表面にsbp構成要素を有することがある。通常、非磁
性粒子は細胞および微生物のような生物学的物質、たと
えば赤血球、白血球、リンパ球、ハイブリドーマ、連鎖
球菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、ウイルス等である。非
磁性粒子は、有機および無機ポリマー、リポソーム、ラ
テツクス粒子、ホスホリピド小胞、キロミクロン、リポ
プロテイン等からなる粒子であつてもよい。
ポリマーは通常、付加または縮合ポリマーである。そ
れから誘導された非磁性粒子は定量メジウム中に容易に
分散し、吸着性を有するかまたは直接もしくは間接にsb
p構成要素もしくは磁性粒子を結合できるように機能化
が可能である。
非磁性粒子は、多くの場合、分析対象であるか、分析
対象に結合しているか、または定量時に分析対象に結合
する。最初は分析対象に結合していない非磁性粒子は、
天然物質、合成的に修飾された天然物質および合成物質
から誘導できる。とくに興味のある有機ポリマー中に
は、ポリサツカライドとくに架橋ポリサツカライドたと
えばSepharoseとして入手できるアガロース、Sephadex
およびSephacrylとして入手できるデキストラン、セル
ロース、デンプン等、付加ポリマーたとえばポリスチレ
ン、ポリビニルアルコール、アクリル酸およびメタクリ
ル酸誘導体とくに遊離ヒドロキシル官能基を有するエス
テルおよびアミドのホモポリマーおよびコポリマー等が
包含される。
定量に使用するための非磁性粒子は通常、多官能性
で、抗体、アビジン、ビオチン、レクチン、プロテイン
A等のようなsbp構成要素に結合しているか、特異的非
共有結合が可能である。広範囲の官能基があるかまたは
導入できる。官能基にはカルボン酸、アルデヒド、アミ
ノ基、シアノ基、エチレン基、ヒドロキシル基、メルカ
プト基等が包含される。広範囲の化合物を粒子に連結さ
せる様式はよく知られていて、文献に詳細に例示されて
いる(たとえばCautrecasas:J.Biol.Chem.,245:3059,19
70参照)。連結基の長さは、連結される化合物の性質、
連結される化合物と粒子間の距離がsbp構成要素と分析
対象の結合に及ぼす影響等によつて広範囲に変動でき
る。
非磁性粒子は通常、陽性かまたは陰性の電荷を有す
る。この粒子は本来荷電していてもよくまた化学的もし
くは物理的に処理して電荷を導入してもよい。たとえ
ば、カルボン酸、スルホン酸、リン酸、アミノ等の基
は、本技術分野で公知の技術により、粒子上に化学的に
結合または形成させることができる。細胞は通常、細胞
表面にシアール酸が存在するために陰性に荷電してい
る。ラテツクス粒子は陽性にも陰性にも荷電させること
ができるが、官能基の導入や荷電ポリマーたとえばポリ
ペプチド、タンパク質、ポリアクリレート等の吸着の結
果、通常、陰性に荷電している。
非磁性粒子は螢光性であつても非螢光性であつてもよ
い。通常は非螢光性であるが、螢光性である場合には、
それ自体が螢光性であるか、粒子に通常の方法で結合し
た螢光化合物または螢光物質による。蛍光物質は通常、
非磁性粒子に溶解または共有もしくは非共有結合され、
多くの場合、粒子全体に均一に結合している。螢光性化
されたラテツクス粒子は米国特許第3,853,987号に教示
されていて、Covalent Technology Corp.からCovaspher
esとして市販されている。
興味ある螢光物質は一般に、350nm以上、通常は400nm
以上、好ましくは450nm以上の波長の光を放出する。螢
光物質は高い量子効率、長いストークスシフトを有し、
その抱合および使用条件下に化学的に安定であることが
望ましい。螢光物質の語は、電磁照射による活性化また
は化学的活性化で光を放出する物質を包含して使用さ
れ、螢光およびリン光物質、シンチレーター、ならびに
化学ルミネセンス物質を包含する。
興味ある螢光物質は、その一次官能性に基づいて多様
のカテゴリーに分類される。たとえば、1−および2−
アミノナフタレン、p,p−ジアミノスチレベン、ピレ
ン、四級フエナントリジン塩、9−アミノアクリジン、
p,p′−ジアミノスチルベン、イミン、アントラセン、
オキサカルボシアニン、メロシアニン、3−アミノエク
イレニン、ペリレン、ビス−ベンゾキサゾール、ビス−
p−オキサゾリルベンゼン、1,2−ベンゾフエナジン、
レチノール、ビス−3−アミノピリジニウム塩、ヘレブ
リンゲニン、テトラサイクリン、ステロフエノール、ベ
ンズイミダゾリルフエニルアミン、2−オキソ−3−ク
ロメン、インドール、キサンテン、7−ヒドロキシクマ
リン、4,5−ベンズイミダゾール、フエノキサジン、サ
リチレート、ストロフアンチジン、ポルフイリン、トリ
アリールメタン、フラビンならびに稀土類キレート酸化
物および塩である。螢光物質の例は米国特許第4,318,70
7号の7および8欄に列挙されている。この開示を参考
に本明細書に導入する。EPO広告第214,847号(1987年3
月18日広告、その関連した開示は参考に導入する)に記
載されたスクアレイン染料も螢光物質として有用であ
る。
さらに、光吸収性の非磁性粒子で、長径少なくとも約
10nmの固体不溶性粒子が使用できる。
多くの様々の種類の粒子が使用できる。とくに興味が
あるものは、木炭、油煙、グラフアイト、コロイド状炭
素等である。炭素粒子のほかに、金属ゾル、とくに貴金
属、金、銀および白金のゾルも使用できる。
標識−sbp構成要素に接合されるシグナル産生システ
ムの要素である。標識は、同位元素または非同位元素の
いずれでもよいが通常は非同位元素で、触媒たとえば酵
素、色原体たとえば螢光色素、染料もしくは化学ルミネ
ツセンス物質、放射性物質等が包含される。
シグナル産生システム−シグナル産生システムは1個
もしくは2個以上の成分を有し、その少なくとも1個は
標識である。シグナル産生システムは、サンプル中の分
析対象の存在または量に関連したシグナルを発生する。
シグナル産生システムは測定可能なシグナルの産生に必
要なすべての試薬を包含する。標識が分析対象に類似の
sbp構成要素と抱合しない場合、通常、標識は分析対象
に類似のsbp構成要素と相補的なsbp構成要素に結合す
る。シグナル産生システムの他の成分には、基質、エン
ハンサー、アクテイベーター、化学ルミネツセンス化合
物、補因子、インヒビター、スカベンジヤー、金属イオ
ン、シグナル発生物質の結合に必要な特異的結合物質等
が包含される。シグナル産生システムの他の成分は補酵
素、酵素生成物と反応する物質、他の酵素および触媒等
であつてもよい。シグナル産生システムは、外部手段好
ましくは粒子の凝集程度の測定または電磁照射の使用に
より、望ましくは視覚的検査によつて検出できるシグナ
ルを与える。多くの場合、シグナル産生システムは、螢
光粒子または他の光吸収粒子のような粒子、発色団基質
および酵素を包含し、この場合、発色団基質は酵素的
に、紫外もしくは可視領域の光を吸収する染料、リン光
物質、螢光物質または化学ルミネツセンス物質に変換す
る。
シグナル産生システムは、少なくとも1種の触媒、通
常は酵素と、少なくとも1種の基質を含有することがで
きる。2種以上の触媒および複数の基質を包含してもよ
く、また、1種の酵素の基質が他の酵素の生成物である
ような酵素の組合せを包含してもよい。シグナル産生シ
ステムの働きはサンプル中の分析対象の量に関連して検
知可能なシグナルを提供する生成物を産生することであ
る。
シグナル産生システムに有用な多数の酵素および補酵
素が米国特許第4,275,149号の19〜23欄および米国特許
第4,318,980号の10〜14欄に示されている。これらの開
示を参考に本明細書に導入する。多数の酵素の組合せが
米国特許第4,275,149号の23〜28欄の列挙されていて、
それらの組合せは本発明に使用することができる。この
開示を参考に本明細書に導入する。
とくに興味がある酵素は過酸化水素を産生する酵素
で、過酸化水素は染料前駆体を染料に酸化するのに使用
される。特定の組合せとしては、サツカライドオキシダ
ーゼたとえばグルコースおよびガラクトースオキシダー
ゼまたは異項環オキシダーゼたとえばウリカーゼおよび
キサンチンオキシダーゼと、染料前駆体を酸化するため
に過酸化水素を用いる酵素すなわちワサビパーオキシダ
ーゼ、ラクトパーオキシダーゼまたはミクロパーオキシ
ダーゼのようなパーオキシダーゼとの組合せを挙げるこ
とができる。その他の酵素の組合せは参考として導入し
た記述中に見られるとおりである。単一の酵素を標識と
して使用する場合には、その他の酵素たとえばヒドロラ
ーゼ、トランスフエラーゼおよびオキシドレダクターゼ
が使用される。ヒドロラーゼたとえばアルカリホスフア
ターゼおよびβ−ガラクトシダーゼが好ましい。また、
ルシフエラーゼたとえばホタルルシフエラーゼおよび細
菌ルシフエラーゼが使用できる。
使用可能な補酵素の例としては、NAD〔H〕;NADP
〔H〕;ピリドキサールリン酸塩;FAD〔H〕;FMN〔H〕
等がある。通常、補酵素は環化反応に関与する(とくに
米国特許第4,318,980号参照)。
酵素反応の生成物は通常、染料または螢光物質であ
る。多数の螢光物質の例が米国特許第4,275,149号30お
よび31欄に示されている。この開示を参考に本明細書に
導入する。
磁性粒子−本来的に磁気に応答するか、または、たと
えば磁気応答物質への付着もしくはこのような物質の粒
子内への導入によつて磁性を帯びた粒子である。磁性粒
子は、常磁性、強磁性または超常磁性である。通常は常
磁性で、少なくとも5×10-5emu/Oecm3、通常は少なく
とも4×10-4emu/Oecm3の磁化率(x)を有する。粒子
の直径は小さくなければならない。一般に約5nm〜50ミ
クロンの範囲で、好ましくは約20nm〜5ミクロン、さら
に好ましくは約50mn〜1ミクロンであり、多くの場合コ
ロイドである。
本来的に磁性を有するか磁気に応答する粒子の磁性成
分の例には、高い磁化率をもつ鉄、コバルト、ニツケル
および稀土類元素の錯塩および酸化物、ホウ化物および
硫化物、たとえばヘマタイト、フエライトがある。他の
このような粒子の磁性成分には、これらの元素の1種ま
たは2種以上からなる純金属または合金がある。
多くの場合、磁性粒子は、磁性成分の核と、ヒドロキ
シル、シリケート、カルボキシレート、サルフエート、
アミノ、ホスフエート等のような表面官能基とを有す
る。さらに、表面に共有または非共有結合する表面コー
テイングが施される場合が多い。表面コーテイングには
陰イオンまたは陽イオン界面活性剤が使用でき、通常は
陰イオン界面活性剤が用いられる。またコーテイングに
は、タンパク質たとえばアルブミン、免疫グロブリン、
アビジン、フエチユイン等、炭水化物たとえばデキスト
ラン、キトサン、アミロース等、またはこれらの物質の
天然のままもしくはその電荷および親水性を制御できる
ように機能化した配合物を使用してもよい。また、粒子
は他の両親媒性物質たとえばリポポリサツカライド、オ
クチルグルコシド等でコーテイングすることもできる。
別法として、磁性成分は、たとえばポリマーマトリツ
クス中に磁性物質を含浸させる等の方法で粒子中に導入
させることもできる。この方法での磁性粒子の製造につ
いてのさらに詳細についてはWhitesidesほか(1983)、
Trends in Biotechnology,1(5):144〜148およびそこ
に引用された文献を参照されたい。
小さい磁性粒子の使用が所望の場合は、直径100nm以
下の磁性粒子が、酸化鉄を、ポリサツカライドまたはタ
ンパク質のようなコーテイング剤の存在下または非存在
下に沈殿させることにより製造できる。直径数ミクロン
の磁性粒子は、ボールミル処理で製造し、所望のサイズ
範囲にない粒子は除去する方法でも製造できる。通常、
後者の方法で形成した磁性粒子は多分散性である。一般
に単分散性の金属酸化物の懸濁液は、沈殿過程における
pH、温度および濃度を注意深く制御することによつて製
造できる。磁性粒子を巨大分子でコーテイングすると、
そのコロイド安定性は増大する。これは、高分子量ポリ
マーの直接吸着によるかまたは粒子の表面を官能化しつ
いでその官能基に巨大分子を結合させることにより行わ
れる。乳化重合およびグラフト重合技術は、磁性粒子を
ポリマーでコーテイングする手段を提供する。
一般に、与えられた課題に対して最適の磁性粒子は、
第一に、分離すべき粒子の大きさおよび性質によつて決
定される。免疫定量または細胞の単離の場合、磁性粒子
は、懸濁が容易で、安定な好ましくはコロイド性の懸濁
液を形成し、高い磁化率を有することが必要である。表
面にsbp構成要素を結合させる場合は、それが相補性sbp
に結合する能力を保持し、経時的に安定であることが必
須になる。
小さい(<100nm)磁性粒子は、免疫定量および細胞
分離操作に使用して有利である。これらの粒子は、金
属、金属酸化物または他の金属化合物の均一な核を有す
ることが好ましい。コロイドとして安定な場合、小さな
粒子は長時間にわたつて懸濁させることができる。表面
積対容量比が大きいこと、また分散速度が比較的大きい
ことから、それらは、メジウム中に分散している分子お
よび粒子に急速に結合できる。小さい磁性粒子も大きい
磁性粒子に比べ、残余磁性モーメントにより、大きい適
用磁場に曝されたのちでも、凝集を起こしにくい。この
ような小粒子をコロイドとして安定化する方法も知られ
ている。
中間サイズ(100〜1,000nm)の磁性粒子は容易に懸濁
でき、自発凝集を妨げるにはもつと小さい粒子の場合よ
り低い表面電荷密度が必要である。このサイズ範囲の磁
性粒子は乳化重合で製造することができ、表面への巨大
分子のグラフテイングまたは共有結合によつて表面の修
飾が容易な利点がある。しかしながら、それらが懸濁さ
れている時間は短く、表面積対容量比が低いほど分離す
べき物質への結合速度は低下する。
磁性液−磁性粒子の液体担体中コロイド性懸濁液であ
つて、磁場によつても容易には分離しない。得られた溶
液は磁性物質の塊と同じ性質を示す。この液体は外部磁
場の存在下に磁化する。この液体は流体としても行動
し、容器の形状に従い、流動し、障害物をよけて移動で
きる。磁性液の例には、懸濁粒子が強磁性粒子である強
磁性液(ferrofluid)がある(たとえばRosenweig:前出
および米国特許第4,019,994号−この開示は参考として
本明細書に導入する−ならびにKhalafollaほか:IEEE Tr
ansactions on Magnetics,MAG−16:178〜183,1980参
照)。
コロイド性磁性粒子はタンパク性物質たとえばアルブ
ミン、ガンマグロブリン等のような血清タンパク質など
でコーテイングできる。コロイド性磁性粒子はタンパク
質の緩衝水溶液と混合してタンパク質コーテイングコロ
イド性磁性粒子を製造することができる。磁性粒子のタ
ンパク質によるコーテイングは、物理的(たとえば吸
着)または化学的結合によつて行われる。
非特異的結合−粒子間の非共有結合で、特異的な表面
構造とはどちらかといえば無関係である。このような非
特異的結合は、相反する電荷をもつ粒子間または反対の
電荷を有する多イオン試薬を用いた場合は同じ電荷をも
つ粒子間の静電作用によつて生じる。非特異的結合また
は粒子間の疏水作用によつて生じる場合もある。
多イオンポリマー−無機または有機、天然または合成
の化合物、組成物または物質であつて、同一の電荷少な
くとも5個、好ましくは同一の電荷少なくとも10個を有
する多陰イオンまたは多陽イオン物質、たとえば多電解
質である。
本発明の多イオンポリマーは液体メジウム中の粒子を
凝集することができ、化学剤によつて切断されて粒子の
凝集を逆転できる結合を有する。多イオンポリマー中の
切断可能な結合の例としては、ジスルフイド、カルボン
酸、リン酸および硫酸エステル、アミド、カルボボラ
ン、シロキサン、ビシナルグリコール等がある。
本発明に使用できる多イオンポリマーには次式 (A) (式中、Aは陽電荷を有し、炭素、酸素、リン、窒素お
よび硫黄からなる群より独立に選ばれる水素以外の原子
4個から30個までを有し、基Aの少なくとも1個は切断
可能な結合を有する。nは平均5〜10,000である)で示
されるポリマーを包含する。
本発明の好ましいポリ陽イオンポリマーは次の構造 (式中、R1およびR2はたがいに同種または異種であつ
て、独立に、1〜6個の炭素原子を有するアリール、ア
ラールキル、アルキル、アルキレンおよびアルコキシア
ルキル基、ならびに1〜6個の炭素原子を有する置換ア
リール、アラールキル、アルキル、アルキレンおよびア
ルコキシアルキル基からなる群より選ばれ、Bは水素を
除いて2〜30個の原子を含有し、その原子は炭素、酸
素、リン、窒素および硫黄からなる群より独立に選ばれ
る結合基であつて、このB基の少なくとも1個は切断可
能な結合を有し、nは平均5〜10,000である)を有す
る。好ましい切断可能な基はジスルフイドまたはグリコ
ールがある。
好ましい他のポリ陽イオンポリマーには、上記構造に
おいて、R1およびR2はたがいに同種または異種であつ
て、独立に1〜6個の炭素原子を有するアルキル、アル
キレンおよびアルコキシアルキル基からなる群より選ば
れ、Bは独立にポリアルキレンまたはO,O′−ビスアル
キレンポリエーテル、ビス−アルキレニルジスルフイド
およびビス−アルキレニルエチレングリコールからなる
群より選ばれ、このB基の少なくとも1個はジスルフイ
ドまたはグルコール基を有し、nは平均5〜10,000であ
るポリマーが包含される。
好ましい他のポリ陽イオンポリマーには、上記構造に
おいて、R1およびR2はたがいに同種または異種であつ
て、独立に1〜4個の炭素原子を有するアルキル基から
なる群より選ばれ、Bは独立に−(CH2−(S−
S)−(CH2−(式中、bは0または1,aおよびc
はbが1の場合2〜8,bが0の場合2〜10である。ただ
し、少なくとも1個のB基においてはbは1である)か
らなる群より選ばれ、nは平均10〜10,000、好ましくは
nは10〜20であるポリマーが包含される。
好ましいさらに他のポリ陽イオンには、上記構造にお
いて、R1およびR2はメチルであり、Bは(CH2〔CH
(OH)〕(CH2(mおよびpは1〜8である)で
あり、nは平均10〜200、好ましくは10〜100であるポリ
マーが包含される。好ましい他のポリ陽イオンには、上
記構造においてR1およびR2はメチルであり、Bは−(CH
2−SS−(CH2−(式中、aおよびcは3〜5で
ある)であり、nは平均10〜20であるポリマーが包含さ
れる。
逆転剤−多イオンポリマーの少なくとも部分的脱重合
により、粒子の凝集を逆転できる、天然または合成、あ
るいは有機または無機の化合物、組成物または物質。逆
転剤もしくは切断剤は多イオンポリマーの結合に作用
し、ポリマーあたり平均少なくとも1個、好ましくは少
なくとも2個の結合を切断する。
特定の逆転剤の選択は多イオンポリマー内の切断可能
な結合に依存する。以下に逆転剤の例を示すが、これは
単に例示したものであつて、いかなる意味においても本
発明の範囲を限定するものではない。一般に、逆転剤は
加水分解酵素たとえばペプシン、トリプシン、キモトリ
プシン、ホスホジエステラーゼ等;メルカプタン類たと
えばメルカプトエタノール、ジオチエリスリトールおよ
びグルタチオン等、サルフアイト、ハライド、ホスフア
イト、過ヨウ素酸塩およびボロハイドライド塩、ならび
にパーオキサイドたとえば過酸化水素である。
すでに指摘し例示したように、特定の逆転剤は切断す
る結合によつて選択される。たとえば、切断可能な結合
が2個の硫黄原子の連結である場合には、一般に試薬は
たとえばジチオエリスリトールのような還元剤等が選ば
れる。切断可能な結合がペプチド結合である場合は逆転
剤はトリプシン等である。切断可能な結合がビシナルグ
リコールを連結している場合は、逆転剤は過ヨウ素酸ナ
トリウムのような過ヨウ素酸塩等である。切断可能な結
合がエステルの炭素および酸素原子に連結している場合
は、逆転剤はキモトリプシン、水酸化ナトリウム等とす
ることができる。結合がリン酸エステルである場合には
逆転剤はホスホジエステラーゼ、結合がカーボボランで
ある場合には逆転剤は過酸化水素とすることができる。
結合がシロキサンの場合には、逆転剤はフルオライド塩
を使用できる。
補助材料−本発明による定量では、しばしば、様々な
補助材料が使用される。たとえば、定量メジウム中には
通常、緩衝剤を、また定量メジウムの安定剤および定量
成分を加える。これらの添加剤のほかに、しばしば、そ
の他のタンパク質たとえばアルブミン、界面活性剤とく
に非イオン界面活性剤、結合増強剤たとえばポリアルキ
レングリコール、等が添加される。
上述のように、本発明は液体メジウム中に分散または
懸濁された粒子を可逆的に凝集する方法を包含する。こ
の方法は、液体メジウムを多イオンポリマーと合するこ
とからなる。本発明の多イオンポリマーは、粒子を凝集
させることができ、また凝集を逆転するように結合を切
断することができる。粒子および多イオンポリマーを含
有する液体メジウムを、粒子の凝集が起こるのに十分な
時間インキユベーシヨンする。ついで凝集した粒子を多
イオンポリマーを切断できる化学剤と、凝集を逆転でき
る条件たとえば時間、温度、化学剤の濃度等で接触させ
る。
分離する粒子は多くの場合、非磁性粒子であるかまた
は非磁性粒子たとえば赤血球に結合する。このような場
合、磁性粒子を用いるのが通常便利である。一般に、非
磁性粒子の磁性粒子との共凝集は、液体メジウム中に磁
性粒子および多イオンポリマーを加えることによつて行
われる。同じ電荷をもつた非磁性粒子および磁性粒子を
使用する場合、反対の電荷をもつ多イオンポリマーが選
択される。メジウムを凝集を形成するのに十分な時間イ
ンキユベーシヨンしたのち、メジウムを磁場勾配に付
し、メジウムから凝集粒子を分離する。粒子をメジウム
から分離したのち、粒子の凝集を逆転させる。本発明の
方法を実施するにあたつては、粒子を逆転剤と接触させ
て凝集を逆転させる。
本発明の方法の実施に際しては通常、中等度の温度を
使用し、この方法の実施中は通常一定の温度を用いる。
一般に、温度は多イオンポリマーへの粒子の結合により
凝集または共凝集を促進するように選ばれる。粒子の凝
集温度は、とくに定量の場合、一般に約0℃から50℃の
範囲、通常は約15℃から40℃の範囲とする。凝集粒子を
逆転剤と接触させる場合も、多イオンポリマーの切断に
よる粒子の凝集または共凝集の逆転を促進できるような
温度が選ばれる。凝集の逆転温度は、とくに定量の場
合、一般に約0℃から50℃の範囲、通常は約15℃から40
℃の範囲とする。
非磁性粒子をメジウムから分離する場合には、非磁性
粒子の濃度は必要に応じてきわめて広い範囲で変動でき
る。たとえば、血液から細胞を分離する場合には、細胞
の容量は血液の総容量の50%となつてもよい。一方、水
サンプル1mlから1,000個の細菌といつた微量の分離が所
望の場合もある。定量に際し比較的メジウム含量の少な
い非磁性粒を得る必要があれば、通常、非磁性粒子の総
容量はメジウム5%未満でなければならない。分析対象
が粒子の成分であるかまたは粒子に結合する定量では、
分析対象の濃度は一般に約10-4〜10-14M、通常は約10-6
〜10-12Mである。
磁性粒子を液体メジウムに加え、問題の粒子が懸濁さ
れている場合、メジウムに加える磁性粒子の濃度は、分
離すべきメジウム中の粒子量、所望の分離速度等によつ
て決定される。磁性粒子の濃度は、磁場勾配および強
度、磁性粒子の磁化率等にも依存する。一般に、液体メ
ジウム中に懸濁された粒子を凝集させるために添加され
る磁性粒子の濃度が高いほど、分離は効率よく急速に起
こる。しかしながら、濃度が高すぎるとメジウムの過剰
な含有を生じる。メジウムに加える磁性粒子の濃度は通
常、経験的に決定され、一般に約0.1〜1,000μg/ml、通
常は約0.5〜200μg/ml、しばしば約1〜50μg/mlであ
る。
分析対象と会合する天然粒子以外の非磁性粒子をメジ
ウムに加え、問題の粒子が懸濁される場合、その濃度は
様々な因子、たとえば粒子径および表面積、メジウム中
の粒子濃度、所望の分離速度等に依存する。一般に、メ
ジウムに添加する非磁性粒子の濃度は、通常経験的に決
定され、一般に約0.01〜100μg/ml、通常は約0.1〜20μ
g/mlである。非磁性粒子の濃度はまた、温度、溶解度、
粘度、用いられる分離方法等に依存する。
各種試剤の濃度は、一般に、中間に分離操作を行いま
たは行わないで凝集ついで分散すべき粒子の問題の濃度
あるいは定量時の分析対象の濃度範囲で決定されるが、
各試剤の最終濃度は通常、凝集、分散および粒子の分離
の速度および程度、定量の場合はその範囲における定量
の感度および特異性が至適になるように経験的に決定さ
れる。考慮すべき他の因子には、非特異的および特異的
結合効果、所望の反応速度、温度、溶解度、粘度等があ
る。
粒子を凝集させる多イオンポリマーは液体メジウム中
に加えられる。上述したように、本発明に使用できる多
イオンポリマーは逆転剤により少なくとも一部の脱重合
が可能である。多イオンポリマーは粒子と逆の電荷を有
する。添加される多イオンポリマーの量はすべての粒子
を凝集または共凝集させるのに十分な量でなければなら
ない。この濃度は経験的に決定できる。一般に、多イオ
ンポリマーは液体メジウム中で、ポリマーと会合した多
くのイオン、メジウム中の全粒子上の反対の電荷の総数
を与えるのに十分な濃度存在させる。分析対象が約10-4
から10-14Mで変動する上に述べたような定量では、多イ
オンポリマーの濃度は約10nm〜1mm、通常は約100nm〜10
0nmである。
定量では、水性メジウムにシグナル産生システムの構
成要素1種または2種以上を含有させることもできる。
上述のようにシグナル産生システムの各種構成要素の濃
度は、分析対象の問題になる濃度範囲および関連する測
定または定量の種類によつて変動し、決定される。一般
的には、シグナル産生システムの各種構成要素の濃度
は、分析対象の濃度範囲に関連して産生されるシグナル
を至適にするように選択される。
非特異的凝集は本来、瞬間的に起こり、通常、混合物
を60秒間、多くの場合15秒間以下放置すれば十分であ
る。特異的結合が必要な場合には、液体メジウムを結合
が起こるのに十分な時間保持する。これには通常0.5〜1
20分、多くの場合1〜60分を要する。
磁性粒子を使用する場合、混合後直ちに磁場を適用す
ることが好ましい。粒子と磁性粒子または磁性粒子間の
結合の程度が、磁性分離の効率に影響する。メジウムか
ら粒子を分離するためのメジウムへの磁場の適用は、高
い磁場勾配を与える常法によつて実施できる。通常、こ
の方法は非磁性材料たとえばガラスまたはプラスチツク
製の容器中で行われる。磁場を適用するには、反応容器
を、懸濁液内の磁場の強さおよび勾配を最大にするよう
な形態の電磁石または永久磁石、好ましくは永久磁石に
接近させて置くことができる。磁場の強度が強いほど、
勾配が高いほど、分離は速やかに行われる。通常、分離
は、直径約2〜50mm、好ましくは約3〜15mmの管内で、
磁場強度少なくとも約200Oe好ましくは少なくとも約1KO
e、磁場勾配は通常少なくとも約20KOe/cmになるよう
に、1個または2個以上の永久磁石をできるだけ管に近
づけて配置して行うのが便利である。磁場はメジウムか
ら粒子の所望程度の分離が起こるのに十分な時間適用さ
れる。配置、磁場強度、粒子の磁化率等により、磁場は
約2秒〜1時間好ましくは約5秒〜60秒適用される。
粒子が容器の一部分に濃縮されたならば、懸濁液体メ
ジウムは粒子から、任意の便利の方法で、たとえば傾
瀉、ピペツテイング等によつて分離できる。
本発明はまた、非磁性粒子を、磁性粒子を用いること
なく液体メジウムから分離する場合にも応用される。こ
の場合、凝集した非磁性粒子は任意の便利な方法でメジ
ウムから分離できる。このような方法の例としては、静
置、遠心分離、浮揚、非混和性溶媒間への分配、濾過、
選択吸収メジウムたとえば活性炭、シリケート、樹脂等
の上への吸着などを挙げることができるが、必ずしもこ
れらに限定されるものではない。
液体メジウムから分離された粒子は、粒子の凝集を逆
転するように処理される。一般的には、粒子を液体メジ
ウム中に凝集を逆転できる化学剤とともに懸濁する。
粒子の凝集および粒子と磁性粒子の共凝集の逆転は、
多イオンポリマー内の少なくとも一部の結合を切断する
ことによつて行われる。したがつて、逆転剤は、使用さ
れる多イオンポリマーによつて選択される。さらに、逆
転剤は、凝集の逆転後の粒子の傷害を最小にするまたは
回避するように、凝集した粒子の性質によつて選択する
ことも重要である。逆転剤は、粒子の凝集または共凝集
に用いられた多イオンポリマーを少なくとも部分的に脱
重合するものが選ばれる。
逆転剤の濃度は、粒子の凝集または共凝集の実質的ま
たは完全な逆転を生じるのに十分なようにする。逆転剤
の濃度は一般に、切断される多イオンポリマーの結合の
性質によつて決定される。一般的には、逆転剤の濃度は
切断される結合の濃度と少なくとも等しく、好ましくは
その結合の濃度の少なくとも10倍、さらに好ましくは切
断される結合の濃度の少なくとも100倍である。
切断される結合の強度および数によつて、凝集の逆転
に必要な逆転剤の性質および濃度、温度ならびに時間が
変動する。一般に、温度は約0゜〜45℃、通常は約15゜
〜40℃の範囲である。同様に、凝集の逆転に必要な時間
は約0〜45分、通常は15〜40分の範囲である。
粒子を凝集から分離したのちは、所望のように使用で
きる。たとえば、定量では、分離された粒子について、
サンプル中の分析対象の量に関連した検出可能シグナル
の存在を調べる。分離された粒子は細胞でもよく、所望
のように使用できる。たとえば分離された粒子は赤血
球、試験細胞等であつてもよい。
本発明の好ましい態様においては、磁性粒子は磁性液
たとえば強磁性液として与えられる。分離すべき粒子は
磁性液と合する。
本方法の重要な応用には、細胞を含有するサンプルか
らの細胞の除去、たとえば全血から赤血球の除去があ
る。全血を用いる方法の一例を示せば、全血サンプルを
液体メジウム中、荷電磁性粒子と、多イオンポリマーの
存在下、細胞に磁性粒子が非特異的に結合する条件下に
合する。しかしながら、必ずしもこれに限定されるもの
ではない。細胞は通常、細胞表面のシアール酸残基等の
ために陰性の電荷を帯びている。一般に、磁性粒子は陰
性の電荷を有する。粒子を凝集させることができ、凝集
の逆転を可能にする切断できる結合ももつ多イオンポリ
マーをメジウム中にとり、細胞と磁性粒子が非特異的に
結合できる条件に置く。本明細書に詳細に述べた本発明
の多陽イオン試薬はこの方法に有用である。
次に、メジウムを磁場勾配に付し、メジウムから凝集
細胞を分離することができる。磁場を適用すると、細胞
−磁場粒子凝集が様機の一部分に濃縮され、残部の細胞
を含まないメジウムをたとえば傾瀉、ピペツテイング等
によつて除去することが可能になる。
分離された細胞−磁性粒子凝集体はついで上述のよう
に処理し、凝集体から細胞を放出させる。逆転剤は上述
のように、多陽イオンポリマーの結合の性質に応じて選
択される。
本発明の方法は、遠心分離を行わないで血漿を調製す
る方法を提供するので、自動的に血液型を判定する方法
にとくに有利である。また、免疫グロブリン含有血漿を
まず試験細胞と合し、ついで血漿からの抗体が細胞に結
合したかどうかを決定するため完全に除去しなければな
らないクームス抗グロブリン試験にも有用である。この
操作では、磁性粒子と、非特異的凝集剤として作用する
多イオンポリマーを血漿と試験細胞の混合物に加え、つ
いで分離した細胞を、多イオンポリマーの結合を切断す
る逆転剤の補助によつて再懸濁する。さらに、本方法
は、sbp構成要素を粒子に結合させ、粒子を遠心分離に
よらないで分離、洗浄することが望ましく、粒子は磁性
もしくは非磁性である免疫定量法に使用できる。
本発明は一般に、分析対象を含有することが考えられ
るサンプル中の分析対象の定量に応用できる。分析対象
はsbp構成要素である。定量に際しては、サンプルを定
量メジウム中、分析対象と相補的なsbp構成要素と合す
る。この場合、分析対象または相補的spb構成要素の少
なくとも一方が、非磁性粒子、通常は細胞たとえば赤血
球、ラテツクス粒子または磁性粒子の表面に会合してい
る。電荷をもつ磁性粒子も、メジウムと、粒子および磁
性粒子間の非特異的結合を生じる多イオンポリマーを用
い、粒子が非特異的に結合し凝集する条件下において合
する。本発明は、凝集ポリマーの結合を切断する化学的
手段を用いる、凝集の逆転の改良を提供する。
定量には通常、サンプル中の分析対象の量に関連して
検知可能なシグナルを産生するシグナル産生システムを
包含する。シグナル産生システムには通常、標識sbp構
成要素が包含される。メジウムにはさらにシグナル産生
システムの構成要素1種また2種以上を加えてもよい。
磁性粒子を用いる場合は、メジウムを磁場勾配に付し、
磁性粒子からなる凝集体をメジウムから分離する。多イ
オンポリマーを切断できる化学剤を加えて粒子を分離す
る。ついで、残つた特異的な粒子の凝集を測定すること
ができる。このような測定には先に添加しなかつたシグ
ナル産生システムの任意の他の構成要素の添加が必要に
なる。
簡便にするため、粒子を凝集させる試剤と凝集を逆転
させる試剤を、既定量の分析対象の凝集および凝集の逆
転のための既定量組み合せて包装したキツトとすること
もできる。キツトは、(a)液体メジウム中の粒子を凝
集させるための重合試薬、および(b)重合試薬内の結
合を切断して粒子の凝集を逆転させる逆転剤から構成す
ることができる。さらに、キツトには磁性粒子および/
または補助剤を必要に応じて添加することができる。
簡便にするため、定量を実施するための試薬を、分析
対象の定量に使用するための既知量と組合せて包装した
キツトとして提供することができる。キツトは、(a)
分析対象と相補的なsbp構成要素、(b)分析対象また
は相補的sbp構成要素のいずれもが荷電粒子に結合して
いないときは荷電粒子に結合したsbp構成要素、(c)
荷電粒子が磁性を帯びていないときは荷電磁性粒子、お
よび(d)磁性粒子または磁性粒子と非磁性粒子を非特
異的に結合させるため重合試薬であつて、化学剤によつ
て切断可能であり、それによつて非特異的結合が逆転で
きる重合試薬から構成されてもよい。さらにキツトに
は、非特異的結合を逆転できる化学剤およびサンプル中
の分析対象の量に関連してシグナルを発生する試薬を含
有することもできる。必要に応じて、特定の定量用の補
助剤を添加することもできる。
例 本発明をさらに以下の例示的実施例によつて説明す
る。本明細書において用いられる部およびパーセントは
とくに指示のない限りすべて容量による。温度は摂氏
(℃)で表示する。NMRスペクトルはVarian T60スペク
トロメーターで測定した。UVスペクトルはCary210スペ
クトロフオトメーターで測定した。他のスペクトロメー
ターおよびスペクトロフオトメーターを使用してもよ
い。
実施例に入る前に、用語を定義する。
定義 ラテツクスビーズ:0.297μアクリル化ポリスチレンラ
テツクス、界面活性剤を含まない。
IDC(Portland,Oregon)より入手。
LISS:0.23Mグリシン、0.029M NaCl,0.0017M KH2PO4およ
び0.0013M Na2HPO4,pH6.7 KOH:水酸化カリウム H2O2:過酸化水素 ポリブレン:Sigma社(St.Louis,MO)より入手 DMSO:ジメチルスルホキシド DTE:ジチオエリスリトール 緩衝液:0.02M炭酸アンモニウム、pH7 例1 2−ジメチルアミノエタンチオール(1)のジスルフイ
ドの製造 メタノール(50ml)中2−ジメチルアミノエタンチオ
ール塩酸塩(14.2g,100ミリモル)の均一な溶液を撹拌
し、0℃に冷却した。この撹拌、冷却溶液にKOH(101ミ
リモル)を加え、ついでH2O2(49.9ミリモル)を徐々に
加えた。15分後、メタノールを蒸発させ、生成した混合
物をエーテルで3回抽出した。エーテル抽出液を乾燥し
(Na2SO4)、濾過し、蒸発させると淡黄色の油状物10.1
gが得られた。油状物が高真空下に蒸留するとジスルフ
イド(1)10gが無色の液体として得られた。
例2 Ψ−ブレンの製造 プソイドブレン(Ψ−ブレン)は以下の2法(Aおよ
びB)を用いて製造した。
方法A:例1において製造したジアミンジスルフイド
(1)(1.043g,5ミリモル)と1,3−ジブロモプロパン
(1.03g,5ミリモル)を約4mlのDMSOに加えた。反応混合
物に栓を付し、室温で撹拌した。3〜4時間後に反応混
合物は白濁し、1日後には白色の沈殿を生成した。7日
後に反応混合物を5mlのメタノールで希釈し、ジエチル
エーテル(100ml)に加えると白色の沈殿を生じた。固
体のΨ−ブレンを遠心分離して集めた。この固体にメタ
ノール(5ml)を加え、ついでジエチルエーテル(100m
l)を加えて沈殿させる精製操作をさらに2回反復し
た。固体の一部をとり、Sephadex G25上、炭酸アンモニ
ウム緩衝液を用いてクロマトグラフイーを行つた。
方法B:ジアミンジスルフイド(1)(1.04g,5ミリモ
ル)と1,3−ジブロモプロパン(1.03g,5ミリモル)約4m
lのDMSO−H2O(75:25v/v)に加えた。反応混合物に栓を
して、室温で撹拌した。次の11日間に周期的に、反応混
合物が反濁するまで水を加え、計20mlの水を添加した。
ついで水を蒸発させた。生成物を、ジエチルエーテルを
用いて沈殿させ、その固体の一部を方法Aと同様クロマ
トグアフイーに付した方法 Aおよび方法BのNMR(D2O)δ2.50および2.55〔s,シ
ングレツト,−N(CH32,未満基),3.3(br,s,+CH3
ならびに3.35〜4.1(m,CH2)ppm 例3 コポリマーの製造 ジアミンジスルフイド(1)および1,6−ジメチルア
ミノヘキサンと1,3−ジブロモプロパンのコポリマーは
第1表に示すように、DMSO中で製造した。反応および生
成物の単離は、最初の2つの製造についてはジエチルエ
ーテルの代わりに酢酸エチルを用いたほかは、例1と同
様に実施した。コポリマーAよおびBは白色粉末、コポ
リマーCおよびDはゴム状固体、コポリマーEは吸湿性
の固定である。コポリマーCおよびDは高真空下にゴム
状となつた。
例4 ヒドロキシポリブレンの製造 1,6−ビスジメチルアミノヘキサン(1.24g,5mmol),
D,L−1,4−ジブロモ−2,3−ブタンジオール(1.24g,5mm
ol)およびDMSO(3.5ml)の混合物を密閉容器中で撹拌
した。最初は2相の混合物であつたが、3日後には均一
になつた。6日後、反応混合物を150mlの無水ジエチル
エーテル中に加えたところ、ヒドロキシポリブレンがゴ
ム状の油状物として得られた。一部はさらにその重量の
4倍のメタノールに溶解し、−78℃に冷却して沈殿さ
せ、冷上澄液を傾瀉して精製した。
NMR(メタノールd4):δ0.3〜2.3(m,8H,−N CH2CH2
CH2CH2CH2−);2.9〔s,<1H,末端N(CH3〕,3.3〔b
r,s,12H,−+N(CH3−〕,3.4〜3.8〔m,8H,−+N(C
H32CH2−〕および4.3〜4.6(m,2H,CHOH)ppm 酸の添加で末端ジメチルアミンシングレツトは下方に
移動した。
例5 2−ジメチルアミノエタンチオールのジスルフイドと1,
4−ジブロモブタンからポリマーの製造 ジアミンジスルフイド(1)(834mg,4.0mmol)と1,4
−ジブロモブタン(864mg,4.0mmol)のDMSO(2.8ml)中
溶液を密閉して、撹拌した。7日後にペースト状の混合
物をメタノール(5ml)で希釈し、得られた懸濁液を酢
酸エチル(100ml)中に滴加して沈殿させ、遠心分離に
より集めた。懸濁、沈殿および遠心分離のサイクルをさ
らに2回反復し、高真空下に乾燥すると白色粉末が得ら
れた。
例6 ラテツクス粒子のポリブレンおよびΨ−ブレンによる凝
集 ラテツクス粒子(0.88mg/ml)、炭酸アンモニウム緩
衝液および種々の濃度の凝集剤(ポリブレン、Ψ−ブレ
ンまたはヒドロキシポリブレン)を含有する試験混合物
を調製し、0〜60秒後の凝集は肉眼で調べた。凝集を示
さなかつた混合物は4〜6時間後に再検査した。明らか
に識別できる凝集を含有する試験混合物を陽性(+)と
した。6時間後にも明らかに識別できる凝集または沈積
を示さず白濁しているものは陰性(−)とした。白濁し
た懸濁液中に数個の凝集体を含む混合物および白濁懸濁
液が6時間内に沈積した混合物は境界型(±)とした。
例2からのΨ−ブレンの高および低分子量カラム分画
の両者について試験した。2−ジメチルアミノエタンチ
オールのジスルフイド〔ジアミンジスルフイド(1)〕
は対照として使用した。結果は以下の第2表に示す。
第2表のデータは試験したすべてのポリマーがラテツ
クス粒子の凝集を生じたことを示している。各場合にお
ける凝集を惹起したポリマーの濃度範囲は少なくともフ
アクター2であつた。ジアミンジスルフイド(1)コン
トロールはラテツクス粒子凝集を生じなかつた。
例7 Ψ−ブレン依存凝集の防止 ラテツクス粒子(2.2mg/ml)とDTE(1.22mM)の炭酸
アンモニウム緩衝液中試験混合物を、炭酸アンモニウム
緩衝液中Ψ−ブレンの溶液で処理した。最終混合物はラ
テツクス粒子(0.88mg/ml)、DTE(0.49mM)およびΨ−
ブレン(0.2mg/ml)を含有した。例2からのΨ−ブレン
の高分子量および低分子量カラム分画の両者について試
験した。ポリブレン(0.1mg/ml、最終混合物中)は対照
としてΨ−ブレンの代わりに使用した。凝集は例6と同
様に肉眼で検査した。
試験混合物中にDTEを存在させると、ラテツクス粒子
のΨ−ブレンによる凝集が防止された。こ れはΨ−ブレンの高分子量および低分子量の両分画で認
められた。ラテツクス粒子のポリブレンによる凝集はDT
Eの添加で防止されなかつた。
例8 Ψ−ブレン依存凝集の逆転 ラテツクス粒子(0.88mg/ml)およびΨ−ブレン(0.2
mg/ml)を炭酸アンモニウム緩衝液中に含有する凝集試
験混合物をDTE水溶液(25mM,10μ)で処理した。例2
からの高分子量および低分子量両分画について試験し
た。ポリブレン(0.1mg/ml)をΨ−ブレンの代わりに含
有する凝集試験混合物を対照として用いた。凝集は例6
と同様にして評価した。
Ψ−ブレンで凝集したラテツクス粒子のDTEによる分
散がみられた。DTEの代わりにH2O2を用いると凝集の分
散は生じなかつた。Ψ−ブレンの代わりにポリブレンを
用いてこの操作を反復した。ポリブレンによつて凝集し
たラテツクス粒子の分散はDTEでもH2O2でも生じなかつ
た。
例9 ヒドロキシポリブレン依存凝集の防止 ラテツクス粒子(2.2mg/ml)およびNaIO4(5mM,2.5m
M,1.25mM,0.625mMまたは0mM)を炭酸アンモニウム緩衝
液中に含有する試験混合物を、炭酸アンモニウム緩衝液
中ヒドロキシポリブレンで処理し、ラテツクス粒子(0.
88mg/ml)、ヒドロキシポリブレン(0.1mg/ml)およびN
aIO4(2mM,1mM,0.5mM,0.25mMまたは0mM)を含有する最
終混合物を得た。2セツトの対照試験を実施した。第1
のセツトではNaIO4を当量の濃度のNaClに置換した。第
2のセットではヒドロキシポリブレンをポリブレン(0.
1mg/ml)で置換した。凝集は例6の場合と同様に肉眼的
に評価した。
2mM濃度のNaIO4は初期の凝集を阻止したが、1mMおよ
び0.5mM濃度では最初±であつた。16時間後には、0.5mM
以上のNaIO4を含有する混合物はも早凝集しなかつた。N
aIO4を含まない対照は直ちに凝集し、ポリブレンを含有
する対照のような変化が示さなかつた。
例10 ヒドロキシポリブレン依存凝集の逆転 試験混合物(500μ)と炭酸アンモニウム緩衝液中
ヒドロキシポリブレン(0.1mg/ml)に、NaIO4水溶液
(0.1Mの10μ,5μ,1.5μまたは1.2μ)を加え
た。2セツトの対照を用いた。第1のセツトでは、NaIO
4を当量濃度のNaClで置換した。第2のセツトでは、ヒ
ドロキシポリブレンをポリブレンで置換した。混合物は
例6の場合と同様に肉眼で凝集を調べた。
ヒドロキシポリブレンを含む凝集ラテツクス粒子は2
つの高濃度NaIO4溶液により直ちに分散した。16時間に
すべての4種の試験したNaIO4濃度で凝集ラテツクス粒
子の分散を認めたが、NaIO4がない場合は凝集したまま
であつた。NaClの対照およびポリブレンの対照では凝集
したままであつた。
例11 Ψ−ブレンおよびコポリマーによる血液凝集 血液(10μ),LISS(85μ)およびLISS中試験ポ
リマー(15μ)の溶液を混合し、例6の場合と同様に
して30秒後の凝集を肉眼的に評価した。ポリマー、その
濃度および凝集状態を以下の第3表に示す。コポリマー
は例3でΨ−ブレンは例2で得たものである。
例12 赤血球凝集の防止 洗浄赤血球細胞(LISS中50%細胞10μ)、DTE水溶
液(25mM,5μ)およびLISS(95μ)を含有する試験
化合物を調製した。対照はDTEをH2O単独に置換した。Ψ
−ブレンの水溶液(10mg/ml,5μ)を各試験混合物お
よび対照に加えた。凝集は例6と同様、30秒後に肉眼で
評価した。
DTEを含まない対照では直ちに凝集を生じたが、DTEを
含む試験化合物では凝集が防止された。
ポリブレンによる赤血球凝集の類似の試験ではDTEは
影響を与えなかつた。
例13 赤血球凝集の逆転 赤血球の凝集試験混合物は、赤血球細胞(LISS中50%
細胞10μ),LISS(95μ)およびΨ−ブレン水溶液
(10mg/ml,5μ)を合して調製した。試験混合物にDTE
水溶液(25mM,5μ)を加えた。1セツトの対照ではDT
E水溶液を水のみに置換した。凝集は例6と同様、30秒
後に肉眼で評価した。
DTEで処理した試験混合物では凝集細胞の分散がみら
れた。DTEを含まない対照では凝集したままであつた。
同じ実験で、ポリブレンによつて凝集させた赤血球は
DTEでは分散しなかつた。
例14 スクシニル化磁性粒子の製造 磁性粒子(Advanced Magnetic,BioMag 4100,4ml)200
mgを磁性分離(3×40ml,0.1Mリン酸緩衝液、pH7.0)で
洗浄し、上記緩衝液15mlに再懸濁した。この粒子を無水
コハク酸(DMF中1mM,5ml)を2時間にわたり5回添加し
て反応させた(各添加後にpHを7.0に調整した)。スク
シニル化された粒子を磁性分離(3×40ml,0.1Mリン酸
豫衝液、pH7.0および2×40mlLISS)によつて洗浄し、L
ISS20mlに再懸濁し、0.02%ナトリウムアジドとともに
4℃に保存した。
例15 全血分離 全血(480ml)をΨ−ブレン(LISS中20mg/ml,80μ
)と混合した。例14のようにして製造した磁性粒子の
懸濁液(LISS248ml中2mg)を加えて、懸濁液を混合し
た。次に分離を行うと、肉眼的に、凝集細胞と磁性粒子
が磁石の方向にひかれるのが観察された。1分後に、澄
明な血漿をピペツトで吸引した。
分離はΨ−ブレンをLISS単独に置換した場合には起こ
らなかつた。
例16 血液のヒドロキシポリブレンとの凝集、防止および逆転 A.凝集 全血(10μ),LISS(95μ)およびLISS中ヒドロ
キシポリブレン(100mg/ml,10mg/ml,1mg/mlまたは0mg/m
l,5μ)の溶液を混合し、30秒後に例6と同様にして
凝集を評価した。凝集は試験した2種の最高濃度のヒド
ロキシポリブレンで観察された。
B.防止 全血(10μ),LISS(95μ)およびNaIO4水溶液
(25mM,5μ)を各試験混合物中に合した。ヒドロキシ
ポリブレンのLISS溶液(10mg/ml,5μ)を加えた。NaI
O4溶液を水で置換した対照についても実験した。この凝
集を、例6の場合と同様にして30秒後に肉眼で評価し
た。NaIO4が存在する場合には凝集は認められなかつ
た。NaIO4を含まない対照では凝集が認められた。
同様の実験で、ポリブレンの凝集はNaIO4によつて影
響されなかつた。
C.逆転 凝集試験混合物は、全血(10μ),LISS(95μ)
およびヒドロキシポリブレンのLISS溶液(10mg/ml,5μ
)を合して調製した。各試験混合物にNaIO4水溶液(2
5mM,5μ)を加えた。NaIO4溶液を水単独に置換した対
照についても実験を行つた。凝集は例6の場合と同様に
30秒後に肉眼で評価した。
凝集細胞はNaIO4を含有する試験混合物中では分散し
た。NaIO4が含まれていない対照では分散はみられなか
つた。
同様の実験で、ポリブレンによつて凝集した細胞はNa
IO4によつて分散しなかつた。
以上、本発明について、特定の実施態様を参照しなが
ら説明した。しかしながら、本発明の精神および範囲か
ら逸脱することなく多くの改変および修飾が可能である
ことを理解すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドウィン エフ.ウルマン アメリカ合衆国カリフォルニア州アサー トン,セルビィ レーン 135 (56)参考文献 特開 昭57−500752(JP,A) 特開 昭52−61237(JP,A)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】添加した赤血球を有しない液体メジウム中
    に懸濁された粒子の可逆的凝集方法において、上記メジ
    ウムを上記粒子を凝集させることができる多イオンポリ
    マーと合し、上記メジウムを上記粒子の凝集が起こるの
    に十分な時間インキュベーションし、ついで上記粒子を
    上記多イオンポリマーを分解できる化学剤と上記凝集が
    逆転するのに十分な時間接触させることを特徴とする方
  2. 【請求項2】可逆的凝集は粒子間の特異的結合を増大さ
    せるものである特許請求の範囲第1項記載の方法
  3. 【請求項3】水性メジウム中に懸濁された粒子の可逆的
    凝集にあたり、(a)上記粒子を凝集させることができ
    る多イオンポリマーの上記メジウムへの添加によって上
    記粒子の凝集を生じさせ、(b)上記メジウムを凝集が
    起こるのに十分な時間インキュベーションし、(c)上
    記メジウムから凝集粒子を分解し、そして(d)上記粒
    子の凝集を逆転させる方法において、化学剤によって脱
    重合が可能な多イオンポリマーを用いて、凝集の逆転を
    可能にすることからなる改良方法
  4. 【請求項4】液体メジウム中に分散された粒子をそのメ
    ジウムから分離するに当たり、(a)上記粒子を上記メ
    ジウムに多イオンポリマーを加えることにより磁性粒子
    と共凝集し、(b)共凝集粒子および磁性粒子を上記メ
    ジウムから分離するために上記メジウムを磁場勾配に付
    し、そして(c)上記粒子の凝集を逆転させる方法にお
    いて、上記粒子を上記磁性粒子を共凝集させるために化
    学剤によって脱重合が可能な多イオンポリマーを用いて
    凝集の逆転を可能にすることからなる改良方法
  5. 【請求項5】液体をメジウム中に分散された粒子をその
    メジウムから分離するにあたり、(a)上記液体メジウ
    ム中に磁性粒子を懸濁し、(b)多イオンポリマーを添
    加して上記粒子を上記磁性粒子に非特異的に結合させ、
    (c)結合した粒子を上記メジウムから磁場勾配を用い
    て分離し、そして(d)上記粒子と上記磁性粒子の非特
    異的結合を逆転させる方法において、上記粒子に上記磁
    性粒子に非特異的に結合させるために化学剤によって脱
    重合が可能な多イオンポリマーを用いて非特異的結合の
    反転を可能にすることからなる改良方法
  6. 【請求項6】粒子を含有するメジウムから上記粒子を分
    離する方法において、上記粒子を含有する上記メジウム
    を、上記粒子を非特異的に結合させるが化学剤によって
    分解されて非特異的結合の逆転が可能な多イオンポリマ
    ーと合し、上記結合粒子を上記メジウムから分離し、そ
    して上記結合粒子を上記化学剤と上記非特異的結合を逆
    転できる条件下に接触させることを特徴とする方法
  7. 【請求項7】特異的結合対(sbp)の一構成要素である
    分析対象またはその分析対象と相補的なsbpの構成要素
    が液体メジウム中に懸濁された粒子の表面上にあって、
    その分析対象の存在を定量する方法において、上記液体
    メジウム中に懸濁された上記粒子を上記分析対象または
    その表面上のsbp構成要素と相補的なsbp構成要素と合
    し、この粒子を非特異的に凝集できる多イオンポリマー
    を添加し、この液体メジウムを上記粒子の非特異的凝集
    が生じるのに十分な時間インキュベーションし、上記液
    体メジウムに上記多イオンポリマーを分解できる化学剤
    を添加し、上記液体メジウムを上記粒子の上記非特異的
    凝集を逆転させるのに十分な時間インキュベーション
    し、そして上記粒子の表面上の分析対象の特異的結合を
    測定することを特徴とする方法
  8. 【請求項8】全血から細胞を分離する方法において、全
    血サンプルを荷重磁性粒子ならびにこの磁性粒子および
    上記細胞を特異的に凝集することができしかも化学剤に
    よって分解されその凝集の逆転が可能な多イオン性試薬
    と合し、上記メジウムを磁場勾配に付して上記凝集細胞
    を血漿から分離し、上記凝集細胞を上記化学剤の水溶液
    と上記多イオン性試薬の少なくとも部分脱重合によって
    その凝集が逆転する条件下に接触させることを特徴とす
    る方法
  9. 【請求項9】リガンドおよびその相補的レセプターから
    なる特異的結合対(sbp)の一構成要素である分析対象
    を含有する可能性があるサンプル中の分析対象を、定量
    メジウム中でサンプルを上記分析対象と相補的なsbp構
    成要素と合して少なくとも上記分析対象および上記相補
    的sbp構成要素の1種を非磁性粒子の表面に結合させ、
    上記メジウムを磁性粒子および重合試薬と合して上記磁
    性粒子を上記非磁性粒子と非特異的に結合させ、上記メ
    ジウムを磁場勾配に付して上記結合粒子を上記メジウム
    から分離し、そして上記凝集粒子の凝集を逆転させる各
    工程により定量にあたり、上記重合試薬として化学剤に
    よって分解できる試薬を用いて凝集を逆転させ、上記化
    学剤の添加によって上記凝集を逆転させる改良方法
  10. 【請求項10】式 (式中、R1およびR2はたがいに同種または異種であっ
    て、独立に、6〜20個の炭素原子を有するアリール、ア
    ル(C6〜C20)アルキル(C1〜C6)、1〜6の炭素原子
    のアルキル、アルコキシ(C1〜C6)アルキル(C1〜C6
    基ならびに置換アルキル、アリールおよびアルアルキル
    基からなる群より選ばれ、Bは水素を除いて2〜30個の
    原子を含有し、その原子は炭素、酸素、リン、窒素およ
    び硫黄からなる群より独立に選ばれる結合基であって、
    このB基の少なくとも1個はジスルフィドまたはグリコ
    ール基を有し、nは平均10〜10,000である)で示され
    る、液体メジウム中に懸濁された粒子の凝集および凝集
    の逆転に付すことが可能なポリ陽イオン
  11. 【請求項11】リガンドおよびその相補的レセプターか
    らなる特異的結合対(sbp)の一構成要素が結合した非
    特異的凝集粒子ならびに特許請求の範囲第10項に記載の
    ポリ陽イオンからなる組成物
  12. 【請求項12】リガンドおよびその相補的レセプターか
    らなる特異的結合対の一構成要素である分析対象を含有
    する可能性があるサンプル中の分析対象を、定量するキ
    ットにおいて(a)上記分析対象に相補的なsbp構成要
    素、(b)上記分析対象または上記相補的sbp構成要素
    のいずれもが荷電粒子に結合していないときは荷電粒子
    に結合したsbp構成要素、(c)上記荷電粒子が磁性を
    帯びていないときは荷電磁性粒子、および(d)上記磁
    性粒子または上記磁性粒子と上記非磁性粒子を非特異的
    に結合させるための多イオンポリマーであって、化学剤
    によって分解可能でありそれにより非特異的結合が逆転
    する多イオンポリマーからなるキット
  13. 【請求項13】可逆的に粒子を凝集させるためのキット
    において、(a)粒子を凝集させるための多イオンポリ
    マー、及び(b)多イオンポリマー内の結合を切断でき
    る化学剤からなるキット
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