JP2656742B2 - バケット式掘削機及びその掘削方法 - Google Patents

バケット式掘削機及びその掘削方法

Info

Publication number
JP2656742B2
JP2656742B2 JP29016094A JP29016094A JP2656742B2 JP 2656742 B2 JP2656742 B2 JP 2656742B2 JP 29016094 A JP29016094 A JP 29016094A JP 29016094 A JP29016094 A JP 29016094A JP 2656742 B2 JP2656742 B2 JP 2656742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bucket
depth
excavation
excavator
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29016094A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08144319A (ja
Inventor
本 和 久 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kokan Koji KK
Toa Corp
Ando Kensetsu Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kokan Koji KK
Toa Corp
Ando Kensetsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kokan Koji KK, Toa Corp, Ando Kensetsu Co Ltd filed Critical Nippon Kokan Koji KK
Priority to JP29016094A priority Critical patent/JP2656742B2/ja
Publication of JPH08144319A publication Critical patent/JPH08144319A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2656742B2 publication Critical patent/JP2656742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本体下端部に開閉自在
な掘削用バケットを備えたバケット式掘削機及びその掘
削方法に係り、特に上記バケットの先端の到達深度を把
握しながら掘削作業を行えるようにしたバケット式掘削
機及びその掘削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に本体下端部に開閉自在な掘削用バ
ケットを備えたバケット式掘削機が知られている。この
バケット式掘削機は、クレーン等の昇降装置によって吊
り下げられ、上記バケットを開いた状態で自重によって
バケット先端部を地中に押し込み、この状態でバケット
を閉じることによって地面を掘削でき、この動作を繰り
返すことによって地中に深い穴を掘削することができ
る。
【0003】図12は上記バケット式掘削機の全体を示
している。バケット式掘削機81は、本体下部にバケッ
トシリンダ82によって開閉駆動される掘削用バケット
83を備え、それ自体は吊下げワイヤ85によってベー
スクレーン84のブームの先端から吊り下げられてい
る。この吊下げワイヤ85は、ベースクレーン84上に
備えられた昇降装置86に巻き付けられており、この昇
降装置86のドラムの回転によって掘削機81は上下に
昇降するように構成されている。吊下げワイヤ85と平
行に電気ケーブル87が設けられ、この電気ケーブル8
7によってバケット83の開閉駆動等のための電気を供
給している。
【0004】上記掘削機81本体は、その自重によって
バケット83の先端部分を地中に押し込むのに十分な重
量を有しており、掘削に際して、掘削機81はバケット
83を開いた状態で掘削位置に吊り下ろされ、バケット
83の先端部分を地中に押し込ませ、その状態でバケッ
ト83を強制的に閉じ、土砂を掘削する。これにより、
地面が所定深さ掘り下げられ、続いて掘削機81が吊り
上げられ、掘削した土が搬出される。
【0005】上記動作を繰り返すことにより、地中に掘
削穴88が掘られてゆき、掘削穴88の深さが所定の深
さを超えた後は、掘削穴88の側壁の崩落を防止する目
的で掘削穴88に不透明な安定液89が注入され、それ
以降の掘削作業では掘削穴88は常に不透明な安定液8
9で満たされ、掘削機81は不透明な安定液89中に没
入した状態で掘削が行われる。したがって、掘削中の掘
削機81の状態や掘削穴88の深さはベースクレーン8
4の運転席90や地上からは確認できなかった。
【0006】このように掘削穴88の深さを肉眼で確認
できなかった問題に対して、従来は電気ケーブル87上
に一定間隔ごとに深度計測用のビニールテープを付して
おき、運転者が繰り出される電気ケーブル87の長さを
ビニールテープの数で確認し掘削穴88の深さを推定す
るようにしていた。
【0007】また、掘削穴88の詳細な深度の計測は、
別途に行う重錘付きの検尺によっていた。図13は、こ
の重錘付きの検尺による掘削穴の深度測定の様子を示し
ている。図に示すように、重錘付き検尺による深度測定
は、掘削穴88から掘削機81を引き上げ、作業員91
が重錘92付きの検尺93を掘削穴88内に垂らして、
検尺93上に付された目盛りを読み取ることによって掘
削穴88の深さを測っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
気ケーブル上の目印用のビニールテープによる従来のバ
ケット式掘削機の掘削深度管理では、ビニールテープが
付されている間隔が粗いため、実際に掘削されている穴
の深さを詳細に把握できなかった。
【0009】また、上記従来の掘削深度管理の方法で
は、バケット式掘削機の運転者は掘削機の先端が掘削穴
の底に到達したことを掘削機の吊下げワイヤの弛みによ
って察知し、その時の電気ケーブルの繰出し量を目印テ
ープによって読み取って掘削深度を計算しなければなら
かった。しかし、この掘削機の吊下げワイヤの弛みは、
正確に特定することができないために、電気ケーブル上
の目印用のビニールテープによって掘削深度を正確に測
ることは不可能であった。
【0010】また、この掘削深度管理の方法では、掘削
機を降下させている間、運転者は連続的に繰り出される
電気ケーブル上の目印用のテープを読み取らなければな
らず、運転者の追加の負担になっていた。
【0011】一方、重錘付きの検尺テープによる上記従
来の掘削深度の管理の方法は、計測する度ごとにバケッ
ト式掘削機を掘削穴から引き上げなければならないの
で、掘削作業を中断せざるを得ず、掘削作業の能率を低
下させるという問題があった。
【0012】また、検尺テープの弛みにより、あるいは
掘削穴底面の凹凸により、掘削穴の深さを正確に測れな
いという問題もあった。
【0013】そこで、本発明の目的は、上記従来のバケ
ット式掘削機による掘削作業の掘削深度管理の課題を解
決し、掘削中に運転者が容易かつ正確に掘削機の先端到
達深度を把握できるバケット式掘削機及びその掘削方法
を提供することにある。
【0014】また、従来のバケット式掘削機では、掘削
穴の底面が掘削用バケットの爪の軌跡に沿って円弧状の
凹面となるので、掘削穴を連続的に掘って縦長な溝を掘
削するときは、各掘削穴の底面の凹凸の連なりによって
溝の底面は波状の凹凸面となる。
【0015】従来は、上記のような縦長な溝や幅広い穴
を掘る場合は、最後に溝や穴の底面の突起部を掘削用バ
ケットによって摘み取るようにし、溝の底面を平坦に仕
上げていた。
【0016】しかし、上記の溝底面の仕上げは、運転者
の記憶と勘に頼らざるを得ず、実際に均一な深さの平面
に仕上げるのは困難であった。
【0017】そこで、本発明の他の目的は掘削機の掘削
用バケット先端の到達深さを制御して、設定した掘削深
度に掘削穴の底面を平らに掘削するバケット式掘削機及
びその掘削方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本願請求項1に係るバケット式掘削機は、本体下端部
に開閉自在な掘削用バケットを備えたバケット式掘削機
において、一端が前記バケット式掘削機本体に連結さ
れ、他端が巻取装置に巻かれた深度計測用ワイヤと、前
記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤストロ
ークセンサと、前記バケットの開閉状態を検出するバケ
ット開閉度検出器と、前記ワイヤストロークセンサと前
記バケット開閉度検出器の検出値とから前記バケットの
先端到達深度を算出する処理装置と、前記処理装置が算
出したバケットの先端到達深度をリアルタイムで運転者
に数値あるいは図形表示する表示装置とを備えたことを
特徴とするものである。
【0019】本願請求項2に係るバケット式掘削機は、
請求項1のバケット式掘削機において、前記処理装置
は、前記バケット開閉度検出器の出力から演算し、前記
バケットの開閉状態を示した動画情報を前記表示装置に
出力することを特徴とするものである。
【0020】本願請求項3に係るバケット式掘削機は、
請求項1または請求項2のバケット式掘削機において、
予め掘削深度を設定させ、前記バケットの開閉角度に応
じて前記バケット式掘削機の昇降装置に昇降命令を発
し、前記バケットの先端到達深度を前記設定された掘削
深度と一致させる掘削深度制御用処理装置を備えている
ことを特徴とするものである。
【0021】また、本願請求項4に係るバケット式掘削
機の掘削方法は、本体下端部に開閉自在な掘削用バケッ
トを備えたバケット式掘削機を用いた掘削方法におい
て、前記バケット式掘削機に、一端が掘削機本体に連結
され、他端が巻取装置に巻かれた深度計測用ワイヤと、
前記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤスト
ロークセンサと、前記バケットの開閉状態を検出するバ
ケット開閉度検出器と、前記ワイヤストロークセンサと
前記バケット開閉度検出器からの検出値とから前記バケ
ットの先端到達深度を算出する処理装置と、前記処理装
置が算出したバケットの先端到達深度をリアルタイムで
運転者に数値あるいは図形表示する表示装置とを備え、
前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
器の検出信号を前記処理装置に入力し、前記処理装置に
よってバケットの先端到達深度を算出し、この算出され
たバケットの先端到達深度を前記表示装置によってリア
ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示することによ
り、掘削深度を運転者に把握管理させながら掘削を行わ
せることを特徴とするものである。
【0022】本願請求項5に係るバケット式掘削機の掘
削方法は、請求項4の掘削方法において、前記バケット
開閉度検出器が検出した検出値を前記処理装置によって
演算し、前記バケットの開閉状態を示した動画情報を前
記表示装置に出力することにより、前記バケットの開閉
状態をリアルタイムで運転者に把握管理させることを特
徴とするものである。
【0023】本願請求項6に係るバケット式掘削機の掘
削方法は、請求項4または請求項5の掘削方法におい
て、設定された掘削深度に対して前記バケットの開閉角
度に応じて前記バケット式掘削機の昇降装置に昇降命令
を発し、前記バケットの先端到達深度を前記設定された
掘削深度と一致させる掘削深度制御用処理装置を備え、
運転者に予定の掘削深度を設定させ、前記掘削深度制御
用処理装置によって前記バケット式掘削機の先端到達深
度を制御し、掘削穴の底面を前記設定された掘削深度と
ほぼ一致する深さに掘削することを特徴とするものであ
る。
【0024】
【作用】本願請求項1及び4に係るバケット式掘削機と
その掘削方法では、掘削穴にバケット式掘削機が吊り下
ろされるときに、掘削機の下降とともに深度計測用ワイ
ヤが繰り出され、この計測用ワイヤの繰出し量はワイヤ
ストロークセンサによって検出される。このワイヤスト
ロークセンサによって検出された計測用ワイヤの繰出し
量は随時処理装置へ送られる。
【0025】また、掘削中にバケットの開閉動作によっ
てバケットの先端(爪)が地中に喰い込んで下降する量
は、バケットを駆動するバケットシリンダのピストンロ
ッドの繰出し量と関係しており、このバケットシリンダ
のピストンロッドの繰出し量は、バケット開閉度検出器
によって検出され、随時処理装置へ送られる。
【0026】処理装置では、上記ワイヤストロークセン
サとバケット開閉度検出器の検出信号から掘削機本体の
下降量とバケットの先端(爪)の下降量がそれぞれ算出
され、これらが合計されてバケット式掘削機の先端到達
深度が算出される。
【0027】算出されたバケット式掘削機の先端到達深
度は、さらに処理装置によって数値的にあるいは図形的
に表示する画面情報に処理され、運転者の近くに配置さ
れた表示装置に出力される。この表示装置の画面によ
り、運転者は掘削中の任意の時点で掘削用バケットの先
端到達深度を正確に把握でき、掘削作業に集中すること
ができる。また、掘削穴の深度を重錘によって計測する
ために掘削作業を中断することもないので、掘削作業を
一貫して能率よく行なうことができる。
【0028】本願請求項2及び5に係るバケット式掘削
機及びその掘削方法によれば、本願請求項1のバケット
式掘削機の構成をすべて有し、上述した作用により、運
転者は、掘削中に表示装置の画面から掘削機のバケット
の先端到達深度を把握でき、さらにこのバケットの先端
到達深度がどのようなバケットの開閉状態における深度
かを把握することができる。
【0029】すなわち、請求項2及び5のバケット式掘
削機及びその掘削方法によれば、処理装置がバケットシ
リンダストロークの検出信号を入力し、この検出信号に
基づいて掘削用バケットの開閉角度を算出し、掘削用バ
ケットの開閉状態を示す動画情報を表示装置に出力す
る。これにより、運転者は掘削用バケットの先端到達深
度とともに掘削用バケットの開閉状態を把握でき、肉眼
では見ることができない掘削穴中の掘削機の状態を監視
しながら効率よく掘削することができる。
【0030】本願請求項3及び6に係るバケット式掘削
機及びその掘削方法によれば、掘削用バケットの先端到
達深度を制御する掘削深度制御用処理装置を有し、掘削
穴の底面を所定の深度に平らに掘ることができる。この
掘削深度制御用処理装置は、運転者によって設定された
掘削深度を制御目標として掘削用バケットの先端到達深
度を監視し、この掘削用バケットの先端到達深度の過不
足に応じて掘削機の昇降装置に昇降命令を発する。これ
により、掘削用バケットの開閉動作中に掘削機本体の方
が必要に応じて上下動し、掘削用バケットの先端到達深
度を一定に維持し、掘削穴の底面を予定の深さの平面に
掘ることができる。
【0031】
【実施例】次に本発明によるバケット式掘削機及びその
掘削方法の実施例について添付の図面を用いて以下に説
明する。
【0032】図1はクレーンから吊り下げられた状態の
本発明によるバケット式掘削機の一実施例を示してい
る。図1において、バケット式掘削機1は本体下端部に
バケットシリンダ2によって開閉駆動される一対のバケ
ット3を有し、ベースクレーン4のブーム先端から吊下
げワイヤ5によって吊り下げられている。吊下げワイヤ
の他端はベースクレーン4上に備えられた昇降装置6に
巻かれており、昇降装置6の回転によって巻き取られ、
あるいは繰り出される。この昇降装置6のドラムの回転
により、掘削機1は上下に昇降する。また、吊下げワイ
ヤ5に沿って電気ケーブル7が設けられており、この電
気ケーブル7によってバケット3の開閉駆動のための電
気を供給するようにしている。
【0033】さらに、本発明のバケット式掘削機1は先
端が掘削機本体上端に連結され、垂直上方に導かれ、他
端が専用の巻取装置8に巻かれた深度計測用ワイヤ9を
備えている。この深度計測用ワイヤ9の巻取装置8に
は、深度計測用ワイヤ9の繰出し量を検出するワイヤス
トロークセンサ10が備えられている。また前記バケッ
トシリンダ2には、バケット開閉度検出器として、バケ
ットシリンダ2のピストンロッドの繰出し量を検出する
バケットシリンダストロークセンサ11が備えられてい
る。なお、本実施例に示すバケットシリンダは同調装置
により、同期して動くため、バケットストロークセンサ
11は一ケ所に設置されている。
【0034】バケット式掘削機1は自重によってバケッ
ト3を地中に押し込むのに十分な重さを有し、バケット
3を開いた状態で掘削地点にベースクレーン4によって
吊り下ろすと、バケット3の先端部分が掘削機1の重さ
によって地中に食い込み、その状態でバケットシリンダ
2を作動させてバケット3を閉じれば、土砂を掘削する
ことができる。バケット3内に掘削した土を含んだま
ま、すなわちバケット3を閉じた状態のまま、掘削機1
を引き上げれば、掘った土砂が取り除かれ、掘削穴12
ができる。
【0035】バケット式掘削機1を用いた掘削方法で
は、運転者がベースクレーン4の運転席13から監視
し、上記掘削機1による掘削を繰り返し、徐々に掘削穴
12を深くしてゆく。掘削穴12が所定の深さに達した
ときには、掘削穴12の側壁の崩壊を防止する目的で、
掘削穴12中に不透明な安定液14を注入し、それ以降
の掘削では掘削穴12内を常に不透明な安定液14で満
たしておくようにする。このため、バケット式掘削機に
よる掘削では、掘削穴12の底は無論、掘削機1自体も
不透明な安定液14中に没入して、運転者の肉眼によっ
ては確かめることができない。
【0036】本発明は、このように肉眼で確かめること
ができない掘削穴12の深さや、掘削機1のバケット3
の開閉状態をワイヤストロークセンサ10やバケットシ
リンダストロークセンサ11によって把握しようとする
ものであり、以下に上記ワイヤストロークセンサ10や
バケットシリンダストロークセンサ11について具体的
に説明する。
【0037】図2は深度計測用ワイヤ9の巻取装置8の
内部構造を示したものである。巻取装置8は深度計測用
ワイヤ9を巻き取るワイヤドラム21を有し、このワイ
ヤドラム21の回転軸22上には、ワイヤに一定の張力
を発生させる定荷重バネ23aと回転軸22の回転角を
検出するエンコーダー24が同軸的に設けられている。
ワイヤドラム21の近傍には回転軸22と平行に一対の
ワイヤ案内用ボールネジ25a,25bが設けられてお
り、これらボールネジ25a,25bは雌ねじを有する
ワイヤ案内部材26a,26bをそれぞれ螺着させてい
る。また、上記ボールネジ25a,25bと回転軸22
はスプロケット27a,27b,27cとチェーン28
によって連動して回転するように構成されている。
【0038】上記構成により、たとえばこの巻取装置8
によって深度計測用ワイヤ9を巻き取る場合、回転軸2
2の回転とともにボールネジ25a,25bも回転し、
これによってボールネジ25a,25bに螺着されてい
るワイヤ案内部材26a,26bが移動し、深度計測用
ワイヤ9を案内して深度計測用ワイヤ9を互いに重なる
ことなくワイヤドラム21に巻きつけることができる。
このとき、深度計測用ワイヤ9の巻取り量は、エンコー
ダー24によってワイヤドラム21の回転角として検出
することができる。
【0039】逆に巻取装置8から深度計測用ワイヤ9を
繰り出す場合は、回転軸22は定荷重ドラム23の下側
の定荷重バネ23aを巻き取る方向に回転し、巻かれた
定荷重バネ23aの戻ろうとする力によって深度計測用
ワイヤ9に一定の張力を負荷することができる。この深
度計測用ワイヤ9にかかる一定の張力は、深度計測用ワ
イヤ9の巻き取り時にも維持される。深度計測用ワイヤ
9が繰り出される場合も、エンコーダー24によってワ
イヤドラム21の回転角を検出することにより、深度計
測用ワイヤ9の繰出し量を容易に求めることができる。
【0040】次にバケット開閉度検出器として使用して
いるバケットシリンダストロークセンサ11について説
明する。
【0041】図3はバケットシリンダストロークセンサ
11の構造を示している。図3において、バケットシリ
ンダ2はシリンダ部2aとピストンロッド部2bを有
し、シリンダー側端部は掘削機本体1aに連結され、ピ
ストンロッド側端部はバケット3の一部に連結されてい
る。ピストンロッド部2bのシリンダ部2aへの挿入端
には円環状の発磁体29が設けられており、この円環状
発磁体29には発磁体29の位置を検出する棒状のセン
サプローブ30が貫挿されている。
【0042】上記構成により、バケットシリンダ2のピ
ストンロッド部2bがバケット3を駆動するためにシリ
ンダ部2a内を摺動するときは、発磁体29がセンサプ
ローブ30に沿って移動し、その移動量をセンサプロー
ブ30によって検出することができる。このバケットシ
リンダ2のストロークはバケット3の開閉角度、すなわ
ちバケット3の先端の下降量と一対一の関係にあり、こ
れによってバケット3の先端到達深度を容易に算出する
ことができる。
【0043】ここで、バケットシリンダ2のストローク
sからバケット先端の下降量h2 を算出する式の一例を
示す。この算出式は、バケットシリンダ2の取付位置等
によって変化するが、幾何学的解法や実測等によって決
定することができる。
【0044】 バケットストロークの伸びs(mm) バケット先端の下降量h2(mm) 0 ≦ s ≦ 100 h2=0.205*s/100 100 < s ≦ 200 h2=0.205+0.185*(s-100)/100 200 < s ≦ 300 h2=0.390+0.140*(s-200)/100 300 < s ≦ 400 h2=0.530+0.115*(s-300)/100 400 < s ≦ 500 h2=0.645+0.065*(s-400)/100 500 < s ≦ 600 h2=0.710+0.050*(s-500)/100 600 < s ≦ 700 h2=0.760+0.025*(s-600)/100 700 < s ≦ 800 h2=0.785-0.015*(s-700)/100 800 < s ≦ 900 h2=0.770-0.030*(s-800)/100 図4はバケット開閉度検出器の他の実施態様を示してい
る。
【0045】図4(a)は図3において説明したような
発磁体と発磁体の位置検出用のセンサプローブからなる
外付けのバケットシリンダストロークセンサ31を示し
ている。このバケットシリンダストロークセンサ31
は、シリンダ部31aとこのシリンダ部31aに入子状
に挿着されたピストン部31bを有している。シリンダ
部31aはバケットシリンダ部2aに外部から固定さ
れ、ピストン部31bも同様にバケットシリンダのピス
トンロッド部2bの一部に固定されている。このバケッ
トシリンダストロークセンサ31のシリンダ部31aと
ピストン部31bには、図3のものと同一の発磁体と発
磁体の位置を検出するセンサプローブが内蔵されてい
る。
【0046】上記構造により、すでに説明したようにバ
ケットシリンダ2が作動するときにそのピストンロッド
部2bの移動量をバケットシリンダストロークセンサ3
1によって検出することができる。なお、この場合、バ
ケットシリンダストロークセンサ31はバケットシリン
ダ2に対して外付け可能であるので、既存の掘削機に容
易に取付可能である。
【0047】図4(b)はレーザ光を利用したバケット
シリンダストロークセンサを示している。図4(b)に
おいて、バケットシリンダストロークセンサ32は、レ
ーザ投光部33と、レーザ反射部34と、レーザ投光部
33とレーザ反射部34間を連結する蛇腹管35とから
なる。レーザ投光部33はバケットシリンダ2のシリン
ダ部2aに固定され、一方、レーザ反射部34はバケッ
トシリンダ2のピストンロッド部2bに固定されてい
る。
【0048】上記構造により、このバケットシリンダス
トロークセンサ32では、レーザ投光部33からレーザ
反射部34に向けてレーザ光36を発射し、そのレーザ
光36がレーザ反射部34によって反射されてレーザ投
光部33に戻るまでの時間を計測することにより、バケ
ットシリンダ2のピストンロッドの繰出し量を求めるこ
とができる。
【0049】なお、上記と同様の構造を有し、レーザ光
の代わりに超音波を利用することもできる。
【0050】図4(c)は、レーザを利用して、バケッ
ト3の開閉によるバケット間の距離変化を計測する変形
例を示している。この実施態様は、バケット3の片方に
レーザ投光部37を取り付け、他方のバケット3にレー
ザ反射部38を取り付けたものである。バケット3が開
閉した場合に、レーザ投光部37とレーザ反射部38間
の距離も変化するので、レーザ光によってその距離変化
を計測し、これによってバケット3の開閉角度を求める
ことができる。
【0051】図4(d)は機械的な方法でバケットシリ
ンダ2のストロークを検出するバケットシリンダストロ
ークセンサ39を示している。このバケットシリンダス
トロークセンサ39は常にワイヤ40を巻き取るように
付勢されたエンコーダー付きのドラム41を有してい
る。ワイヤ40の先端はバケットシリンダ2のピストン
ロッド部2bの先端に固定されている。このバケットシ
リンダストロークセンサ39において、ピストンロッド
2bが繰り出された場合、ワイヤ40も繰り出され、そ
のワイヤ繰出し量をドラム41のエンコーダーによって
検出することができる。
【0052】次に、上記ワイヤストロークセンサ10と
バケットシリンダストロークセンサ11によってバケッ
ト3の先端到達深度を算出する方法について説明する。
なお、バケットシリンダストロークセンサ11の代わり
に図4で説明した種々のバケット開閉度検出器を使用す
ることができるのは明らかなので、個別の説明を省略す
る。
【0053】図5は、掘削機の先端到達深度の算出方法
を示したものである。図5において符号42は地面、4
3は掘削すべき穴、SL±0は掘削穴の深さの基準とな
る基準高さ(通常はガイドウォールの天端)を示してい
る。本発明によるバケット式掘削機の掘削方法では、最
初に掘削機1のバケット3を全開状態で、図5(a)に
示すように、バケットの先端を基準高さSL±0に一致
させ、この状態の深度計測用ワイヤ9の繰出し量を基準
とする。このように初期設定した後に掘削を開始し、す
でに説明したような方法で地中に掘削穴43を掘ってゆ
く。図5(b)は上記掘削中の一時点における掘削機1
の状態を示している。図5(b)から明らかなように掘
削機1のバケット先端到達深度は、基準高さSL±0か
ら仮想線で示した全開状態のバケットの本体下降量h1
′と、所定の角度にバケットを閉じたことによるバケ
ット先端の下降量h2 との和、すなわちh1 ′+h2 と
なる。上記全開状態でのバケット本体の下降量h1 ′は
最初に基準高さSL±0にバケット先端を合わせた状態
からの深度計測用ワイヤ9の繰出し量h1 と等しい(h
1 ′=h1 )。この深度計測用ワイヤ9の繰出し量h1
はワイヤストロークセンサ10の検出信号から容易に求
めることができる。一方、上記開いた状態からバケット
を閉じたことによるバケット先端の下降量h2 は、すで
に説明したようにバケットシリンダストロークセンサ1
1の検出信号から求めることができる。すなわち、ワイ
ヤストロークセンサ10とバケットシリンダストローク
センサ11の各検出信号から掘削機1の先端到達深度h
1 ′+h2 (=h1 +h2 )を算出することができるの
である。
【0054】図6は上記掘削機の先端到達深度を算出す
る装置の構成とその情報の流れを示している。
【0055】図6において、ワイヤストロークセンサ1
0が検出した深度計測用ワイヤ9の繰出し量の信号は、
コントローラ51を経てプログラマブルコントローラ5
0に入力され、同様にバケットシリンダストロークセン
サ11が検出したバケットシリンダ2のピストンロッド
の繰出し量の信号は増幅器52を経てプログラマブルコ
ントローラ50に入力される。上記センサの検出信号
は、プログラマブルコントローラ50によって処理装置
53で処理可能な信号に変換され、処理装置53に入力
される。処理装置53に入力された信号は処理装置53
によって処理され、掘削機の先端到達深度の数値データ
と掘削機の先端到達深度を示した画面情報として表示装
置54に出力される。
【0056】図7は上記処理装置53による処理の流れ
を示している。処理の開始(ステップ100)におい
て、掘削機1は図5(a)に示すようにその先端を基準
高さSL±0と一致させる。この状態で深度計測用ワイ
ヤ9の繰出し量が初期値に設定され、同時に深度データ
Dが0にセットされる(ステップ110)。このとき、
バケットシリンダのストローク伸び量も0にセットされ
る(ステップ120)。
【0057】次に掘削が開始されると、掘削機1の上下
動の有無をワイヤストロークセンサ10によって検知し
(ステップ130)、掘削機1が上下動していれば深度
計測用ワイヤ9の繰出し量(掘削機本体下降量)h1 に
よって深度データDを更新する(ステップ140)。
【0058】次に掘削機1のバケット3の開閉をバケッ
トシリンダストロークセンサ11によって検知し、バケ
ットシリンダ2の伸び量Sを検出した場合は(ステップ
150)、そのバケットシリンダ2の伸び量Sからバケ
ット3を開閉したことによるバケット先端の下降量h2
に換算する(ステップ160)。
【0059】次に上記掘削機本体の下降量h1 とバケッ
ト3を開閉したことによるバケット先端の下降量h2 か
ら掘削機の先端到達深度D=h1 +h2 を算出し(ステ
ップ170)、この掘削機の先端到達深度Dの数値ある
いは図形表示の画面情報を表示装置54に出力する(ス
テップ180)。続いて掘削が終了したか否かを判断し
(ステップ190)、掘削が終了していれば処理を終了
(ステップ200)、否であればステップ130に戻っ
て上記処理を繰り返す。
【0060】図8は表示装置54による画面情報の一例
を示している。この画面情報は運転者の近くに設置され
た表示装置54に出力され、これによって運転者は表示
装置54の画面を視ながら掘削作業を行うことができ
る。
【0061】この表示装置54に表示された画面には種
々の情報が表示されるが、本発明に関する限り、掘削機
1の先端到達深度は、画面中央部の掘削機深度表示部6
0に数値表示されている。また、本実施例では、掘削機
先端到達深度の数値表示とともに、掘削機の先端到達深
度を示す図形表示が画面左側に選択的に表示される。本
実施例の掘削機の先端到達深度の図形表示では、掘削す
べき穴61が深さの目盛り62とともに表示され、この
掘削穴61に対して現在の掘削機の位置63が表示され
る。また、本実施例では、すでに掘削した穴の深さ64
と計画している掘削深度65が掘削穴61の画像中に表
示されており、これによって運転者が感覚的に掘削機の
状態と掘削作業の進捗を把握できるようにしている。
【0062】本発明によれば、バケットシリンダストロ
ークセンサ11の検出信号を利用して、バケットの開閉
状態を表示することにより、さらに運転者が視覚的に掘
削機の状態等を把握可能にすることができる。以下にそ
の場合の処理方法について説明する。
【0063】図9はバケットの開閉状態を表示する場合
の処理装置53における処理の流れを示している。この
処理では、処理が開始されると、バケットの開閉状態を
バケットシリンダストロークセンサ11の信号によって
検出し(ステップ200)、バケットシリンダストロー
クの伸び量Sがある場合はこれをバケットの開閉角度に
換算する(ステップ210)。次に上記算出したバケッ
トの開閉角度に基づいてバケットの開閉状態を示す画面
情報を生成し(ステップ220)、これを表示装置54
に出力する。続いて掘削が終了しているか否かを判断し
(ステップ230)、終了していれば処理を終了し、否
の場合はステップ200に戻って上記処理を繰り返す。
【0064】バケットの開閉状態を示す情報は、図8に
おいて、画面右側の掘削機の正面図66のバケットを実
際の開閉状態に合わせて動画表示し、あるいは画面左側
の現在の掘削機位置63を示す掘削機のバケットを実際
の開閉状態に合わせて動画表示することにより運転者に
伝えることができる。
【0065】さらに本発明によれば、掘削機の先端到達
深度をバケットの先端(爪)の位置で把握し、このこと
を利用して掘削穴底面が一定の深さとなるように制御を
行ないながら掘削することが可能となる。以下に掘削深
度を制御するための装置と方法について説明する。
【0066】図10は掘削深度を制御するようにした場
合の装置構成とその制御の流れを示している。図10に
おいて、処理装置53は入力手段70を備えており、こ
の入力手段70によって制御目標たる掘削深度が処理装
置53に入力される。バケット式掘削機1の掘削中の昇
降及びバケットの開閉はすでに説明したようにワイヤス
トロークセンサ10とバケットシリンダストロークセン
サ11によって検出され、これらの情報はコントローラ
51と増幅器52とプログラマブルコントローラ50と
を経て処理装置53へ送られ、処理装置53によってバ
ケット先端の到達深度が算出される。このバケット先端
到達深度は、処理装置53によって表示装置54に送ら
れるとともに、先に設定された目標の掘削深度と比較さ
れ、バケット先端が制御目標の掘削深度に到達していな
い場合はバケットに掘削機本体の重さをかけながら掘削
を継続する命令が掘削機1の昇降装置6を制御する制御
盤71に発せられ、バケット先端到達深度が制御目標の
掘削深度を超える場合はバケットの先端到達深度が制御
目標の掘削深度と一致するように掘削機本体を吊り上げ
る昇降命令が掘削機1の昇降装置6を制御する制御盤7
1に発せられる。
【0067】この制御盤71の制御命令に基づきバケッ
ト式掘削機1は実際に昇降装置6によって昇降させら
れ、このバケット式掘削機1の動きは再びワイヤストロ
ークセンサ10とバケットシリンダストロークセンサ1
1によって検出され、フィードバックされて新たな制御
命令の発生のもととなる。
【0068】なお、上記図10では、処理装置53が掘
削深度制御用の処理装置を兼ねているが、先端到達深度
算出用の処理装置と掘削深度制御用の処理装置を別々に
設けても良く、同一の装置によって機能上これら両装置
を実現しても良い。
【0069】このように掘削深度の制御を行うことによ
り、掘削穴の底面を設定した掘削深度と等しい深さの平
らな面に掘り下げることが可能であり、掘削の最終段階
で運転者の勘によって掘削穴の底面を平らに仕上げる必
要がなくなる。特に、掘削穴を複数連ねて縦長な掘削溝
あるいは大きな掘削穴を掘る場合に、各掘削穴の連なり
部分の凹凸を自動制御によって均一な深さに掘ることが
でき、これによって所定深さの均一な底面の掘削溝等を
得ることができる。
【0070】次に上記掘削深度の制御のための処理の流
れを図11を用いて説明する。図11において、最初に
制御目標の掘削深度Tを設定し(ステップ200)、次
にバケット3を全開状態でその先端(爪)を基準高さS
L±0に合わせ、このときの深度計測用ワイヤ9の繰出
し量を深度D=0としてセットし(ステップ210)、
このときのバケットシリンダ2のストロークの伸び量を
S=0cmとしてセットする(ステップ220)。掘削
が開始されると、掘削機1の上下動をワイヤストローク
センサ10によって検知し(ステップ230)、上下動
があった場合にはワイヤストロークセンサ10の検出信
号によって深度データDをD=h1 に更新する(ステッ
プ240)。
【0071】次にバケット3の開閉状態をバケットシリ
ンダストロークセンサ11によって検知し(ステップ2
50)、バケット3が開閉された場合にはバケットシリ
ンダ2のストロークの伸び量Sをバケット3の深度方向
の高さh2に換算し(ステップ260)、このバケット
3の開閉によるバケット先端の下降量h2を深度データ
Dに加えて先端到達深度D=h1+h2を得る(ステッ
プ270)。次に、設定した制御目標の掘削深度Tに対
する現在の掘削機の先端到達深度Dの差T−Dを算出し
(ステップ280)、昇降装置6に対する昇降命令を発
する(ステップ290)。上記一連の処理の後に掘削が
終了したか否かを確認し(ステップ300)、終了して
いれば処理を終了し(ステップ310)、否であればス
テップ230に戻って上記一連の処理を繰り返す。
【0072】上記制御を短いサイクルで繰り返すことに
より、バケット3の先端到達深度を制御目標の掘削深度
Tに維持しながら掘削することができる。
【0073】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本願請求
項1及び請求項4に係るバケット式掘削機及びその掘削
方法によれば、掘削機は深度計測用ワイヤとワイヤスト
ロークセンサとバケット開閉度検出器と処理装置と表示
装置とを有し、ワイヤストロークセンサによって掘削機
本体の下降量、バケット開閉度検出器によってバケット
開閉によるバケット先端の下降量をそれぞれ検出し、処
理装置によって現在の掘削機先端の到達深度を算出し、
これを表示装置によって運転者に数値的にあるいは図形
的に表示することができる。
【0074】これにより、掘削穴に不透明な安定液が充
填されているか否かに拘らず、掘削機を運転者が肉眼で
見ることができない場合でも、運転者は、掘削深度をバ
ケットの先端(爪)の到達深度が把握でき、これによっ
て正確な掘削深度管理を行いながら掘削を行うことがで
きる。
【0075】また、本発明の掘削機及びその掘削方法に
よれば、検尺による深度計測のために掘削作業が中断さ
れることなく、かつ、運転者は表示装置の画面に集中し
て掘削をすることができるので、効率よく掘削を行うこ
とができる。
【0076】本願請求項2と請求項5のバケット式掘削
機及びその掘削方法によれば、バケット開閉度検出器に
よってバケットの開閉状態を検出し、これに基づいて処
理装置によってバケットの開閉角度の演算と図形処理と
を行い、表示装置を介して運転者にそれを示すことがで
きる。これにより、運転者は掘削深度と現在のバケット
の開閉状態を把握でき、掘削穴中の掘削機の状態を表示
装置の画面で監視しながら、効率よく掘削を行うことが
でき、また、溝底を平坦にすることができる。
【0077】本願請求項3及び請求項6のバケット式掘
削機とその掘削方法によれば、制御目標たる掘削深度を
入力する入力手段を有し、処理装置は、前記目標掘削深
度を記憶し、請求項1及び請求項4のバケット式掘削機
及び掘削方法と同様の方法によって現在の掘削機の先端
到達深度を算出し、この掘削機の先端到達深度と前記目
標掘削深度とが一致するように掘削機の昇降装置に対し
て制御を行う。
【0078】これにより、掘削穴の底面を均一の深さの
平らな面に仕上げることができ、特に掘削穴を複数連ね
た縦長の掘削溝や大きな掘削穴を掘る場合に底面を運転
者の勘に頼って仕上げる必要がなく、正確な深さの穴や
溝を効率よく掘ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベースクレーンによって吊り下げられた状態の
本発明によるバケット式掘削機の全体を示した図。
【図2】本発明の深度計測用ワイヤの巻取装置の構造を
示した斜視図。
【図3】本発明のバケットシリンダストロークセンサの
構造を示した図。
【図4】本発明のバケットシリンダストロークセンサの
他の実施態様を示した図。
【図5】掘削機の先端到達深度の算出方法を説明した
図。
【図6】掘削機の先端到達深度を算出するための装置構
成を示したブロック図。
【図7】掘削機の先端到達深度を算出するための処理の
流れを示したフローチャート。
【図8】掘削機の先端到達深度を数値的にあるいは図形
的に示した表示装置の画面の一例を示した図。
【図9】バケットの開閉状態を把握するための処理の流
れを示したフローチャート。
【図10】掘削機の先端到達深度を制御するための装置
構成を示したブロック図。
【図11】掘削機の先端到達深度を制御するための処理
の流れを示したフローチャート。
【図12】ベースクレーンによって吊り下げられた状態
の従来のバケット式掘削機の全体を示した図。
【図13】重錘つき検尺による従来の掘削穴深度計測の
様子を示した図。
【符号の説明】
1 バケット式掘削機 2 バケットシリンダ 2a シリンダ部 2b ピストンロッド部 3 バケット 5 吊下げワイヤ 6 昇降装置 7 電気ケーブル 8 巻取装置 9 深度計測用ワイヤ 10 ワイヤストロークセンサ 11 バケットシリンダストロークセンサ 53 処理装置 54 表示装置 70 入力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 000150615 株式会社長谷工コーポレーション 東京都港区芝2丁目32番1号 (73)特許権者 594198547 オリエント開発株式会社 東京都中央区八重洲2丁目3番12号 (72)発明者 山 本 和 久 東京都港区芝浦三丁目12番8号 安藤建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−45885(JP,A) 実開 平3−5767(JP,U) 実開 平2−125059(JP,U) 実開 昭56−58505(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体下端部に開閉自在な掘削用バケットを
    備えたバケット式掘削機において、 一端が前記バケット式掘削機本体に連結され、他端が巻
    取装置に巻かれた深度計測用ワイヤと、 前記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤスト
    ロークセンサと、 前記バケットの開閉状態を検出するバケット開閉度検出
    器と、 前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
    器からの検出値とから前記バケットの先端到達深度を算
    出する処理装置と、 前記処理装置が算出したバケットの先端到達深度をリア
    ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示する表示装置
    とを備えたことを特徴とするバケット式掘削機。
  2. 【請求項2】前記処理装置は、前記バケット開閉度検出
    器の出力から演算し、前記バケットの開閉状態を示した
    動画情報を前記表示装置に出力することを特徴とする請
    求項1記載のバケット式掘削機。
  3. 【請求項3】予め掘削深度を設定させ、前記バケットの
    開閉角度に応じて前記バケット式掘削機の昇降装置に昇
    降命令を発し、前記バケットの先端到達深度を前記設定
    された掘削深度と一致させる掘削深度制御用処理装置を
    備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のバケット式掘削機。
  4. 【請求項4】本体下端部に開閉自在な掘削用バケットを
    備えたバケット式掘削機を用いた掘削方法において、 前記バケット式掘削機に、 一端が掘削機本体に連結され、他端が巻取装置に巻かれ
    た深度計測用ワイヤと、 前記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤスト
    ロークセンサと、 前記バケットの開閉状態を検出するバケット開閉度検出
    器と、 前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
    器からの検出値とから前記バケットの先端到達深度を算
    出する処理装置と、 前記処理装置が算出したバケットの先端到達深度をリア
    ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示する表示装置
    とを備え、 前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
    器の検出信号を前記処理装置に入力し、前記処理装置に
    よってバケットの先端到達深度を算出し、この算出され
    たバケットの先端到達深度を前記表示装置によってリア
    ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示することによ
    り、掘削深度を運転者に把握管理させながら掘削を行わ
    せることを特徴とするバケット式掘削機の掘削方法。
  5. 【請求項5】前記バケット開閉度検出器が検出した検出
    値を前記処理装置によって演算し、前記バケットの開閉
    状態を示した動画情報を前記表示装置に出力することに
    より、前記バケットの開閉状態をリアルタイムで運転者
    に把握管理させることを特徴とする請求項4に記載のバ
    ケット式掘削機の掘削方法。
  6. 【請求項6】設定された掘削深度に対して前記バケット
    の開閉角度に応じて前記バケット式掘削機の昇降装置に
    昇降命令を発し、前記バケットの先端到達深度を前記設
    定された掘削深度と一致させる掘削深度制御用処理装置
    を備え、 運転者に予定の掘削深度を設定させ、前記掘削深度制御
    用処理装置によって前記バケット式掘削機の先端到達深
    度を制御し、掘削穴の底面を前記設定された掘削深度と
    ほぼ一致する深さに掘削することを特徴とする請求項4
    または請求項5に記載のバケット式掘削機の掘削方法。
JP29016094A 1994-11-24 1994-11-24 バケット式掘削機及びその掘削方法 Expired - Fee Related JP2656742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29016094A JP2656742B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 バケット式掘削機及びその掘削方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29016094A JP2656742B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 バケット式掘削機及びその掘削方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08144319A JPH08144319A (ja) 1996-06-04
JP2656742B2 true JP2656742B2 (ja) 1997-09-24

Family

ID=17752544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29016094A Expired - Fee Related JP2656742B2 (ja) 1994-11-24 1994-11-24 バケット式掘削機及びその掘削方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2656742B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4728875B2 (ja) * 2006-05-16 2011-07-20 株式会社本間組 グラブバケット式浚渫装置を用いた浚渫方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08144319A (ja) 1996-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104968863B (zh) 施工设备
JP2656742B2 (ja) バケット式掘削機及びその掘削方法
JP2656749B2 (ja) バケット式掘削機およびその掘削方法
JP4340209B2 (ja) 杭打機用深度測定装置
JPH06108456A (ja) 地下連続壁工法用掘削機の位置測定装置
JP7305182B2 (ja) 掘削孔測定器
JP2869604B2 (ja) 打設コンクリートの天端測定装置
JPH0868620A (ja) 掘削孔の孔壁形状測定装置
JP2656751B2 (ja) 掘削姿勢の把握を支援するバケット式掘削機及びその掘削方法
JPH09203702A (ja) 掘削孔内の安定液物性の計測方法
JP3002075B2 (ja) 掘削機のロープ交換警報装置
JP2006027830A (ja) グラブ浚渫施工支援装置および浚渫方法
JPH0521483B2 (ja)
CN213838604U (zh) 长螺旋钻机钻进深度激光指示装置
JPH08199575A (ja) 開閉型地盤掘削機の掘削管理装置
JPH06273148A (ja) 削孔の形状測定方法
JP2876263B2 (ja) 地下連続壁工法用掘削装置
JPH0518179A (ja) 掘削孔の測定方法及びそれを用いた掘削孔測定装置
JPH01284691A (ja) 掘削管理方法
JP2023128511A (ja) 掘削具位置検出装置、掘削精度管理システム、及び掘削精度管理方法
JPH11350519A (ja) 開閉型地盤掘削機
JP2789381B2 (ja) 杭穴における地質の判別方法
US20220307219A1 (en) System and method for estimating a payload of an industrial machine
JP2001271343A (ja) 孔壁測定装置と孔壁測定方法
JP2004198222A (ja) 立坑掘削機の測量方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090530

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100530

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110530

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120530

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130530

Year of fee payment: 16

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees