JP2656742B2 - バケット式掘削機及びその掘削方法 - Google Patents
バケット式掘削機及びその掘削方法Info
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Description
な掘削用バケットを備えたバケット式掘削機及びその掘
削方法に係り、特に上記バケットの先端の到達深度を把
握しながら掘削作業を行えるようにしたバケット式掘削
機及びその掘削方法に関する。
ケットを備えたバケット式掘削機が知られている。この
バケット式掘削機は、クレーン等の昇降装置によって吊
り下げられ、上記バケットを開いた状態で自重によって
バケット先端部を地中に押し込み、この状態でバケット
を閉じることによって地面を掘削でき、この動作を繰り
返すことによって地中に深い穴を掘削することができ
る。
している。バケット式掘削機81は、本体下部にバケッ
トシリンダ82によって開閉駆動される掘削用バケット
83を備え、それ自体は吊下げワイヤ85によってベー
スクレーン84のブームの先端から吊り下げられてい
る。この吊下げワイヤ85は、ベースクレーン84上に
備えられた昇降装置86に巻き付けられており、この昇
降装置86のドラムの回転によって掘削機81は上下に
昇降するように構成されている。吊下げワイヤ85と平
行に電気ケーブル87が設けられ、この電気ケーブル8
7によってバケット83の開閉駆動等のための電気を供
給している。
バケット83の先端部分を地中に押し込むのに十分な重
量を有しており、掘削に際して、掘削機81はバケット
83を開いた状態で掘削位置に吊り下ろされ、バケット
83の先端部分を地中に押し込ませ、その状態でバケッ
ト83を強制的に閉じ、土砂を掘削する。これにより、
地面が所定深さ掘り下げられ、続いて掘削機81が吊り
上げられ、掘削した土が搬出される。
削穴88が掘られてゆき、掘削穴88の深さが所定の深
さを超えた後は、掘削穴88の側壁の崩落を防止する目
的で掘削穴88に不透明な安定液89が注入され、それ
以降の掘削作業では掘削穴88は常に不透明な安定液8
9で満たされ、掘削機81は不透明な安定液89中に没
入した状態で掘削が行われる。したがって、掘削中の掘
削機81の状態や掘削穴88の深さはベースクレーン8
4の運転席90や地上からは確認できなかった。
できなかった問題に対して、従来は電気ケーブル87上
に一定間隔ごとに深度計測用のビニールテープを付して
おき、運転者が繰り出される電気ケーブル87の長さを
ビニールテープの数で確認し掘削穴88の深さを推定す
るようにしていた。
別途に行う重錘付きの検尺によっていた。図13は、こ
の重錘付きの検尺による掘削穴の深度測定の様子を示し
ている。図に示すように、重錘付き検尺による深度測定
は、掘削穴88から掘削機81を引き上げ、作業員91
が重錘92付きの検尺93を掘削穴88内に垂らして、
検尺93上に付された目盛りを読み取ることによって掘
削穴88の深さを測っていた。
気ケーブル上の目印用のビニールテープによる従来のバ
ケット式掘削機の掘削深度管理では、ビニールテープが
付されている間隔が粗いため、実際に掘削されている穴
の深さを詳細に把握できなかった。
は、バケット式掘削機の運転者は掘削機の先端が掘削穴
の底に到達したことを掘削機の吊下げワイヤの弛みによ
って察知し、その時の電気ケーブルの繰出し量を目印テ
ープによって読み取って掘削深度を計算しなければなら
かった。しかし、この掘削機の吊下げワイヤの弛みは、
正確に特定することができないために、電気ケーブル上
の目印用のビニールテープによって掘削深度を正確に測
ることは不可能であった。
機を降下させている間、運転者は連続的に繰り出される
電気ケーブル上の目印用のテープを読み取らなければな
らず、運転者の追加の負担になっていた。
来の掘削深度の管理の方法は、計測する度ごとにバケッ
ト式掘削機を掘削穴から引き上げなければならないの
で、掘削作業を中断せざるを得ず、掘削作業の能率を低
下させるという問題があった。
掘削穴底面の凹凸により、掘削穴の深さを正確に測れな
いという問題もあった。
ット式掘削機による掘削作業の掘削深度管理の課題を解
決し、掘削中に運転者が容易かつ正確に掘削機の先端到
達深度を把握できるバケット式掘削機及びその掘削方法
を提供することにある。
穴の底面が掘削用バケットの爪の軌跡に沿って円弧状の
凹面となるので、掘削穴を連続的に掘って縦長な溝を掘
削するときは、各掘削穴の底面の凹凸の連なりによって
溝の底面は波状の凹凸面となる。
を掘る場合は、最後に溝や穴の底面の突起部を掘削用バ
ケットによって摘み取るようにし、溝の底面を平坦に仕
上げていた。
の記憶と勘に頼らざるを得ず、実際に均一な深さの平面
に仕上げるのは困難であった。
用バケット先端の到達深さを制御して、設定した掘削深
度に掘削穴の底面を平らに掘削するバケット式掘削機及
びその掘削方法を提供することにある。
に本願請求項1に係るバケット式掘削機は、本体下端部
に開閉自在な掘削用バケットを備えたバケット式掘削機
において、一端が前記バケット式掘削機本体に連結さ
れ、他端が巻取装置に巻かれた深度計測用ワイヤと、前
記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤストロ
ークセンサと、前記バケットの開閉状態を検出するバケ
ット開閉度検出器と、前記ワイヤストロークセンサと前
記バケット開閉度検出器の検出値とから前記バケットの
先端到達深度を算出する処理装置と、前記処理装置が算
出したバケットの先端到達深度をリアルタイムで運転者
に数値あるいは図形表示する表示装置とを備えたことを
特徴とするものである。
請求項1のバケット式掘削機において、前記処理装置
は、前記バケット開閉度検出器の出力から演算し、前記
バケットの開閉状態を示した動画情報を前記表示装置に
出力することを特徴とするものである。
請求項1または請求項2のバケット式掘削機において、
予め掘削深度を設定させ、前記バケットの開閉角度に応
じて前記バケット式掘削機の昇降装置に昇降命令を発
し、前記バケットの先端到達深度を前記設定された掘削
深度と一致させる掘削深度制御用処理装置を備えている
ことを特徴とするものである。
機の掘削方法は、本体下端部に開閉自在な掘削用バケッ
トを備えたバケット式掘削機を用いた掘削方法におい
て、前記バケット式掘削機に、一端が掘削機本体に連結
され、他端が巻取装置に巻かれた深度計測用ワイヤと、
前記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤスト
ロークセンサと、前記バケットの開閉状態を検出するバ
ケット開閉度検出器と、前記ワイヤストロークセンサと
前記バケット開閉度検出器からの検出値とから前記バケ
ットの先端到達深度を算出する処理装置と、前記処理装
置が算出したバケットの先端到達深度をリアルタイムで
運転者に数値あるいは図形表示する表示装置とを備え、
前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
器の検出信号を前記処理装置に入力し、前記処理装置に
よってバケットの先端到達深度を算出し、この算出され
たバケットの先端到達深度を前記表示装置によってリア
ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示することによ
り、掘削深度を運転者に把握管理させながら掘削を行わ
せることを特徴とするものである。
削方法は、請求項4の掘削方法において、前記バケット
開閉度検出器が検出した検出値を前記処理装置によって
演算し、前記バケットの開閉状態を示した動画情報を前
記表示装置に出力することにより、前記バケットの開閉
状態をリアルタイムで運転者に把握管理させることを特
徴とするものである。
削方法は、請求項4または請求項5の掘削方法におい
て、設定された掘削深度に対して前記バケットの開閉角
度に応じて前記バケット式掘削機の昇降装置に昇降命令
を発し、前記バケットの先端到達深度を前記設定された
掘削深度と一致させる掘削深度制御用処理装置を備え、
運転者に予定の掘削深度を設定させ、前記掘削深度制御
用処理装置によって前記バケット式掘削機の先端到達深
度を制御し、掘削穴の底面を前記設定された掘削深度と
ほぼ一致する深さに掘削することを特徴とするものであ
る。
その掘削方法では、掘削穴にバケット式掘削機が吊り下
ろされるときに、掘削機の下降とともに深度計測用ワイ
ヤが繰り出され、この計測用ワイヤの繰出し量はワイヤ
ストロークセンサによって検出される。このワイヤスト
ロークセンサによって検出された計測用ワイヤの繰出し
量は随時処理装置へ送られる。
てバケットの先端(爪)が地中に喰い込んで下降する量
は、バケットを駆動するバケットシリンダのピストンロ
ッドの繰出し量と関係しており、このバケットシリンダ
のピストンロッドの繰出し量は、バケット開閉度検出器
によって検出され、随時処理装置へ送られる。
サとバケット開閉度検出器の検出信号から掘削機本体の
下降量とバケットの先端(爪)の下降量がそれぞれ算出
され、これらが合計されてバケット式掘削機の先端到達
深度が算出される。
度は、さらに処理装置によって数値的にあるいは図形的
に表示する画面情報に処理され、運転者の近くに配置さ
れた表示装置に出力される。この表示装置の画面によ
り、運転者は掘削中の任意の時点で掘削用バケットの先
端到達深度を正確に把握でき、掘削作業に集中すること
ができる。また、掘削穴の深度を重錘によって計測する
ために掘削作業を中断することもないので、掘削作業を
一貫して能率よく行なうことができる。
機及びその掘削方法によれば、本願請求項1のバケット
式掘削機の構成をすべて有し、上述した作用により、運
転者は、掘削中に表示装置の画面から掘削機のバケット
の先端到達深度を把握でき、さらにこのバケットの先端
到達深度がどのようなバケットの開閉状態における深度
かを把握することができる。
削機及びその掘削方法によれば、処理装置がバケットシ
リンダストロークの検出信号を入力し、この検出信号に
基づいて掘削用バケットの開閉角度を算出し、掘削用バ
ケットの開閉状態を示す動画情報を表示装置に出力す
る。これにより、運転者は掘削用バケットの先端到達深
度とともに掘削用バケットの開閉状態を把握でき、肉眼
では見ることができない掘削穴中の掘削機の状態を監視
しながら効率よく掘削することができる。
機及びその掘削方法によれば、掘削用バケットの先端到
達深度を制御する掘削深度制御用処理装置を有し、掘削
穴の底面を所定の深度に平らに掘ることができる。この
掘削深度制御用処理装置は、運転者によって設定された
掘削深度を制御目標として掘削用バケットの先端到達深
度を監視し、この掘削用バケットの先端到達深度の過不
足に応じて掘削機の昇降装置に昇降命令を発する。これ
により、掘削用バケットの開閉動作中に掘削機本体の方
が必要に応じて上下動し、掘削用バケットの先端到達深
度を一定に維持し、掘削穴の底面を予定の深さの平面に
掘ることができる。
掘削方法の実施例について添付の図面を用いて以下に説
明する。
本発明によるバケット式掘削機の一実施例を示してい
る。図1において、バケット式掘削機1は本体下端部に
バケットシリンダ2によって開閉駆動される一対のバケ
ット3を有し、ベースクレーン4のブーム先端から吊下
げワイヤ5によって吊り下げられている。吊下げワイヤ
の他端はベースクレーン4上に備えられた昇降装置6に
巻かれており、昇降装置6の回転によって巻き取られ、
あるいは繰り出される。この昇降装置6のドラムの回転
により、掘削機1は上下に昇降する。また、吊下げワイ
ヤ5に沿って電気ケーブル7が設けられており、この電
気ケーブル7によってバケット3の開閉駆動のための電
気を供給するようにしている。
端が掘削機本体上端に連結され、垂直上方に導かれ、他
端が専用の巻取装置8に巻かれた深度計測用ワイヤ9を
備えている。この深度計測用ワイヤ9の巻取装置8に
は、深度計測用ワイヤ9の繰出し量を検出するワイヤス
トロークセンサ10が備えられている。また前記バケッ
トシリンダ2には、バケット開閉度検出器として、バケ
ットシリンダ2のピストンロッドの繰出し量を検出する
バケットシリンダストロークセンサ11が備えられてい
る。なお、本実施例に示すバケットシリンダは同調装置
により、同期して動くため、バケットストロークセンサ
11は一ケ所に設置されている。
ト3を地中に押し込むのに十分な重さを有し、バケット
3を開いた状態で掘削地点にベースクレーン4によって
吊り下ろすと、バケット3の先端部分が掘削機1の重さ
によって地中に食い込み、その状態でバケットシリンダ
2を作動させてバケット3を閉じれば、土砂を掘削する
ことができる。バケット3内に掘削した土を含んだま
ま、すなわちバケット3を閉じた状態のまま、掘削機1
を引き上げれば、掘った土砂が取り除かれ、掘削穴12
ができる。
は、運転者がベースクレーン4の運転席13から監視
し、上記掘削機1による掘削を繰り返し、徐々に掘削穴
12を深くしてゆく。掘削穴12が所定の深さに達した
ときには、掘削穴12の側壁の崩壊を防止する目的で、
掘削穴12中に不透明な安定液14を注入し、それ以降
の掘削では掘削穴12内を常に不透明な安定液14で満
たしておくようにする。このため、バケット式掘削機に
よる掘削では、掘削穴12の底は無論、掘削機1自体も
不透明な安定液14中に没入して、運転者の肉眼によっ
ては確かめることができない。
ができない掘削穴12の深さや、掘削機1のバケット3
の開閉状態をワイヤストロークセンサ10やバケットシ
リンダストロークセンサ11によって把握しようとする
ものであり、以下に上記ワイヤストロークセンサ10や
バケットシリンダストロークセンサ11について具体的
に説明する。
内部構造を示したものである。巻取装置8は深度計測用
ワイヤ9を巻き取るワイヤドラム21を有し、このワイ
ヤドラム21の回転軸22上には、ワイヤに一定の張力
を発生させる定荷重バネ23aと回転軸22の回転角を
検出するエンコーダー24が同軸的に設けられている。
ワイヤドラム21の近傍には回転軸22と平行に一対の
ワイヤ案内用ボールネジ25a,25bが設けられてお
り、これらボールネジ25a,25bは雌ねじを有する
ワイヤ案内部材26a,26bをそれぞれ螺着させてい
る。また、上記ボールネジ25a,25bと回転軸22
はスプロケット27a,27b,27cとチェーン28
によって連動して回転するように構成されている。
によって深度計測用ワイヤ9を巻き取る場合、回転軸2
2の回転とともにボールネジ25a,25bも回転し、
これによってボールネジ25a,25bに螺着されてい
るワイヤ案内部材26a,26bが移動し、深度計測用
ワイヤ9を案内して深度計測用ワイヤ9を互いに重なる
ことなくワイヤドラム21に巻きつけることができる。
このとき、深度計測用ワイヤ9の巻取り量は、エンコー
ダー24によってワイヤドラム21の回転角として検出
することができる。
繰り出す場合は、回転軸22は定荷重ドラム23の下側
の定荷重バネ23aを巻き取る方向に回転し、巻かれた
定荷重バネ23aの戻ろうとする力によって深度計測用
ワイヤ9に一定の張力を負荷することができる。この深
度計測用ワイヤ9にかかる一定の張力は、深度計測用ワ
イヤ9の巻き取り時にも維持される。深度計測用ワイヤ
9が繰り出される場合も、エンコーダー24によってワ
イヤドラム21の回転角を検出することにより、深度計
測用ワイヤ9の繰出し量を容易に求めることができる。
いるバケットシリンダストロークセンサ11について説
明する。
11の構造を示している。図3において、バケットシリ
ンダ2はシリンダ部2aとピストンロッド部2bを有
し、シリンダー側端部は掘削機本体1aに連結され、ピ
ストンロッド側端部はバケット3の一部に連結されてい
る。ピストンロッド部2bのシリンダ部2aへの挿入端
には円環状の発磁体29が設けられており、この円環状
発磁体29には発磁体29の位置を検出する棒状のセン
サプローブ30が貫挿されている。
ストンロッド部2bがバケット3を駆動するためにシリ
ンダ部2a内を摺動するときは、発磁体29がセンサプ
ローブ30に沿って移動し、その移動量をセンサプロー
ブ30によって検出することができる。このバケットシ
リンダ2のストロークはバケット3の開閉角度、すなわ
ちバケット3の先端の下降量と一対一の関係にあり、こ
れによってバケット3の先端到達深度を容易に算出する
ことができる。
sからバケット先端の下降量h2 を算出する式の一例を
示す。この算出式は、バケットシリンダ2の取付位置等
によって変化するが、幾何学的解法や実測等によって決
定することができる。
る。
発磁体と発磁体の位置検出用のセンサプローブからなる
外付けのバケットシリンダストロークセンサ31を示し
ている。このバケットシリンダストロークセンサ31
は、シリンダ部31aとこのシリンダ部31aに入子状
に挿着されたピストン部31bを有している。シリンダ
部31aはバケットシリンダ部2aに外部から固定さ
れ、ピストン部31bも同様にバケットシリンダのピス
トンロッド部2bの一部に固定されている。このバケッ
トシリンダストロークセンサ31のシリンダ部31aと
ピストン部31bには、図3のものと同一の発磁体と発
磁体の位置を検出するセンサプローブが内蔵されてい
る。
ケットシリンダ2が作動するときにそのピストンロッド
部2bの移動量をバケットシリンダストロークセンサ3
1によって検出することができる。なお、この場合、バ
ケットシリンダストロークセンサ31はバケットシリン
ダ2に対して外付け可能であるので、既存の掘削機に容
易に取付可能である。
シリンダストロークセンサを示している。図4(b)に
おいて、バケットシリンダストロークセンサ32は、レ
ーザ投光部33と、レーザ反射部34と、レーザ投光部
33とレーザ反射部34間を連結する蛇腹管35とから
なる。レーザ投光部33はバケットシリンダ2のシリン
ダ部2aに固定され、一方、レーザ反射部34はバケッ
トシリンダ2のピストンロッド部2bに固定されてい
る。
トロークセンサ32では、レーザ投光部33からレーザ
反射部34に向けてレーザ光36を発射し、そのレーザ
光36がレーザ反射部34によって反射されてレーザ投
光部33に戻るまでの時間を計測することにより、バケ
ットシリンダ2のピストンロッドの繰出し量を求めるこ
とができる。
の代わりに超音波を利用することもできる。
ト3の開閉によるバケット間の距離変化を計測する変形
例を示している。この実施態様は、バケット3の片方に
レーザ投光部37を取り付け、他方のバケット3にレー
ザ反射部38を取り付けたものである。バケット3が開
閉した場合に、レーザ投光部37とレーザ反射部38間
の距離も変化するので、レーザ光によってその距離変化
を計測し、これによってバケット3の開閉角度を求める
ことができる。
ンダ2のストロークを検出するバケットシリンダストロ
ークセンサ39を示している。このバケットシリンダス
トロークセンサ39は常にワイヤ40を巻き取るように
付勢されたエンコーダー付きのドラム41を有してい
る。ワイヤ40の先端はバケットシリンダ2のピストン
ロッド部2bの先端に固定されている。このバケットシ
リンダストロークセンサ39において、ピストンロッド
2bが繰り出された場合、ワイヤ40も繰り出され、そ
のワイヤ繰出し量をドラム41のエンコーダーによって
検出することができる。
バケットシリンダストロークセンサ11によってバケッ
ト3の先端到達深度を算出する方法について説明する。
なお、バケットシリンダストロークセンサ11の代わり
に図4で説明した種々のバケット開閉度検出器を使用す
ることができるのは明らかなので、個別の説明を省略す
る。
を示したものである。図5において符号42は地面、4
3は掘削すべき穴、SL±0は掘削穴の深さの基準とな
る基準高さ(通常はガイドウォールの天端)を示してい
る。本発明によるバケット式掘削機の掘削方法では、最
初に掘削機1のバケット3を全開状態で、図5(a)に
示すように、バケットの先端を基準高さSL±0に一致
させ、この状態の深度計測用ワイヤ9の繰出し量を基準
とする。このように初期設定した後に掘削を開始し、す
でに説明したような方法で地中に掘削穴43を掘ってゆ
く。図5(b)は上記掘削中の一時点における掘削機1
の状態を示している。図5(b)から明らかなように掘
削機1のバケット先端到達深度は、基準高さSL±0か
ら仮想線で示した全開状態のバケットの本体下降量h1
′と、所定の角度にバケットを閉じたことによるバケ
ット先端の下降量h2 との和、すなわちh1 ′+h2 と
なる。上記全開状態でのバケット本体の下降量h1 ′は
最初に基準高さSL±0にバケット先端を合わせた状態
からの深度計測用ワイヤ9の繰出し量h1 と等しい(h
1 ′=h1 )。この深度計測用ワイヤ9の繰出し量h1
はワイヤストロークセンサ10の検出信号から容易に求
めることができる。一方、上記開いた状態からバケット
を閉じたことによるバケット先端の下降量h2 は、すで
に説明したようにバケットシリンダストロークセンサ1
1の検出信号から求めることができる。すなわち、ワイ
ヤストロークセンサ10とバケットシリンダストローク
センサ11の各検出信号から掘削機1の先端到達深度h
1 ′+h2 (=h1 +h2 )を算出することができるの
である。
る装置の構成とその情報の流れを示している。
0が検出した深度計測用ワイヤ9の繰出し量の信号は、
コントローラ51を経てプログラマブルコントローラ5
0に入力され、同様にバケットシリンダストロークセン
サ11が検出したバケットシリンダ2のピストンロッド
の繰出し量の信号は増幅器52を経てプログラマブルコ
ントローラ50に入力される。上記センサの検出信号
は、プログラマブルコントローラ50によって処理装置
53で処理可能な信号に変換され、処理装置53に入力
される。処理装置53に入力された信号は処理装置53
によって処理され、掘削機の先端到達深度の数値データ
と掘削機の先端到達深度を示した画面情報として表示装
置54に出力される。
を示している。処理の開始(ステップ100)におい
て、掘削機1は図5(a)に示すようにその先端を基準
高さSL±0と一致させる。この状態で深度計測用ワイ
ヤ9の繰出し量が初期値に設定され、同時に深度データ
Dが0にセットされる(ステップ110)。このとき、
バケットシリンダのストローク伸び量も0にセットされ
る(ステップ120)。
動の有無をワイヤストロークセンサ10によって検知し
(ステップ130)、掘削機1が上下動していれば深度
計測用ワイヤ9の繰出し量(掘削機本体下降量)h1 に
よって深度データDを更新する(ステップ140)。
トシリンダストロークセンサ11によって検知し、バケ
ットシリンダ2の伸び量Sを検出した場合は(ステップ
150)、そのバケットシリンダ2の伸び量Sからバケ
ット3を開閉したことによるバケット先端の下降量h2
に換算する(ステップ160)。
ト3を開閉したことによるバケット先端の下降量h2 か
ら掘削機の先端到達深度D=h1 +h2 を算出し(ステ
ップ170)、この掘削機の先端到達深度Dの数値ある
いは図形表示の画面情報を表示装置54に出力する(ス
テップ180)。続いて掘削が終了したか否かを判断し
(ステップ190)、掘削が終了していれば処理を終了
(ステップ200)、否であればステップ130に戻っ
て上記処理を繰り返す。
を示している。この画面情報は運転者の近くに設置され
た表示装置54に出力され、これによって運転者は表示
装置54の画面を視ながら掘削作業を行うことができ
る。
々の情報が表示されるが、本発明に関する限り、掘削機
1の先端到達深度は、画面中央部の掘削機深度表示部6
0に数値表示されている。また、本実施例では、掘削機
先端到達深度の数値表示とともに、掘削機の先端到達深
度を示す図形表示が画面左側に選択的に表示される。本
実施例の掘削機の先端到達深度の図形表示では、掘削す
べき穴61が深さの目盛り62とともに表示され、この
掘削穴61に対して現在の掘削機の位置63が表示され
る。また、本実施例では、すでに掘削した穴の深さ64
と計画している掘削深度65が掘削穴61の画像中に表
示されており、これによって運転者が感覚的に掘削機の
状態と掘削作業の進捗を把握できるようにしている。
ークセンサ11の検出信号を利用して、バケットの開閉
状態を表示することにより、さらに運転者が視覚的に掘
削機の状態等を把握可能にすることができる。以下にそ
の場合の処理方法について説明する。
の処理装置53における処理の流れを示している。この
処理では、処理が開始されると、バケットの開閉状態を
バケットシリンダストロークセンサ11の信号によって
検出し(ステップ200)、バケットシリンダストロー
クの伸び量Sがある場合はこれをバケットの開閉角度に
換算する(ステップ210)。次に上記算出したバケッ
トの開閉角度に基づいてバケットの開閉状態を示す画面
情報を生成し(ステップ220)、これを表示装置54
に出力する。続いて掘削が終了しているか否かを判断し
(ステップ230)、終了していれば処理を終了し、否
の場合はステップ200に戻って上記処理を繰り返す。
おいて、画面右側の掘削機の正面図66のバケットを実
際の開閉状態に合わせて動画表示し、あるいは画面左側
の現在の掘削機位置63を示す掘削機のバケットを実際
の開閉状態に合わせて動画表示することにより運転者に
伝えることができる。
深度をバケットの先端(爪)の位置で把握し、このこと
を利用して掘削穴底面が一定の深さとなるように制御を
行ないながら掘削することが可能となる。以下に掘削深
度を制御するための装置と方法について説明する。
合の装置構成とその制御の流れを示している。図10に
おいて、処理装置53は入力手段70を備えており、こ
の入力手段70によって制御目標たる掘削深度が処理装
置53に入力される。バケット式掘削機1の掘削中の昇
降及びバケットの開閉はすでに説明したようにワイヤス
トロークセンサ10とバケットシリンダストロークセン
サ11によって検出され、これらの情報はコントローラ
51と増幅器52とプログラマブルコントローラ50と
を経て処理装置53へ送られ、処理装置53によってバ
ケット先端の到達深度が算出される。このバケット先端
到達深度は、処理装置53によって表示装置54に送ら
れるとともに、先に設定された目標の掘削深度と比較さ
れ、バケット先端が制御目標の掘削深度に到達していな
い場合はバケットに掘削機本体の重さをかけながら掘削
を継続する命令が掘削機1の昇降装置6を制御する制御
盤71に発せられ、バケット先端到達深度が制御目標の
掘削深度を超える場合はバケットの先端到達深度が制御
目標の掘削深度と一致するように掘削機本体を吊り上げ
る昇降命令が掘削機1の昇降装置6を制御する制御盤7
1に発せられる。
ト式掘削機1は実際に昇降装置6によって昇降させら
れ、このバケット式掘削機1の動きは再びワイヤストロ
ークセンサ10とバケットシリンダストロークセンサ1
1によって検出され、フィードバックされて新たな制御
命令の発生のもととなる。
削深度制御用の処理装置を兼ねているが、先端到達深度
算出用の処理装置と掘削深度制御用の処理装置を別々に
設けても良く、同一の装置によって機能上これら両装置
を実現しても良い。
り、掘削穴の底面を設定した掘削深度と等しい深さの平
らな面に掘り下げることが可能であり、掘削の最終段階
で運転者の勘によって掘削穴の底面を平らに仕上げる必
要がなくなる。特に、掘削穴を複数連ねて縦長な掘削溝
あるいは大きな掘削穴を掘る場合に、各掘削穴の連なり
部分の凹凸を自動制御によって均一な深さに掘ることが
でき、これによって所定深さの均一な底面の掘削溝等を
得ることができる。
れを図11を用いて説明する。図11において、最初に
制御目標の掘削深度Tを設定し(ステップ200)、次
にバケット3を全開状態でその先端(爪)を基準高さS
L±0に合わせ、このときの深度計測用ワイヤ9の繰出
し量を深度D=0としてセットし(ステップ210)、
このときのバケットシリンダ2のストロークの伸び量を
S=0cmとしてセットする(ステップ220)。掘削
が開始されると、掘削機1の上下動をワイヤストローク
センサ10によって検知し(ステップ230)、上下動
があった場合にはワイヤストロークセンサ10の検出信
号によって深度データDをD=h1 に更新する(ステッ
プ240)。
ンダストロークセンサ11によって検知し(ステップ2
50)、バケット3が開閉された場合にはバケットシリ
ンダ2のストロークの伸び量Sをバケット3の深度方向
の高さh2に換算し(ステップ260)、このバケット
3の開閉によるバケット先端の下降量h2を深度データ
Dに加えて先端到達深度D=h1+h2を得る(ステッ
プ270)。次に、設定した制御目標の掘削深度Tに対
する現在の掘削機の先端到達深度Dの差T−Dを算出し
(ステップ280)、昇降装置6に対する昇降命令を発
する(ステップ290)。上記一連の処理の後に掘削が
終了したか否かを確認し(ステップ300)、終了して
いれば処理を終了し(ステップ310)、否であればス
テップ230に戻って上記一連の処理を繰り返す。
より、バケット3の先端到達深度を制御目標の掘削深度
Tに維持しながら掘削することができる。
項1及び請求項4に係るバケット式掘削機及びその掘削
方法によれば、掘削機は深度計測用ワイヤとワイヤスト
ロークセンサとバケット開閉度検出器と処理装置と表示
装置とを有し、ワイヤストロークセンサによって掘削機
本体の下降量、バケット開閉度検出器によってバケット
開閉によるバケット先端の下降量をそれぞれ検出し、処
理装置によって現在の掘削機先端の到達深度を算出し、
これを表示装置によって運転者に数値的にあるいは図形
的に表示することができる。
填されているか否かに拘らず、掘削機を運転者が肉眼で
見ることができない場合でも、運転者は、掘削深度をバ
ケットの先端(爪)の到達深度が把握でき、これによっ
て正確な掘削深度管理を行いながら掘削を行うことがで
きる。
よれば、検尺による深度計測のために掘削作業が中断さ
れることなく、かつ、運転者は表示装置の画面に集中し
て掘削をすることができるので、効率よく掘削を行うこ
とができる。
機及びその掘削方法によれば、バケット開閉度検出器に
よってバケットの開閉状態を検出し、これに基づいて処
理装置によってバケットの開閉角度の演算と図形処理と
を行い、表示装置を介して運転者にそれを示すことがで
きる。これにより、運転者は掘削深度と現在のバケット
の開閉状態を把握でき、掘削穴中の掘削機の状態を表示
装置の画面で監視しながら、効率よく掘削を行うことが
でき、また、溝底を平坦にすることができる。
削機とその掘削方法によれば、制御目標たる掘削深度を
入力する入力手段を有し、処理装置は、前記目標掘削深
度を記憶し、請求項1及び請求項4のバケット式掘削機
及び掘削方法と同様の方法によって現在の掘削機の先端
到達深度を算出し、この掘削機の先端到達深度と前記目
標掘削深度とが一致するように掘削機の昇降装置に対し
て制御を行う。
平らな面に仕上げることができ、特に掘削穴を複数連ね
た縦長の掘削溝や大きな掘削穴を掘る場合に底面を運転
者の勘に頼って仕上げる必要がなく、正確な深さの穴や
溝を効率よく掘ることができる。
本発明によるバケット式掘削機の全体を示した図。
示した斜視図。
構造を示した図。
他の実施態様を示した図。
図。
成を示したブロック図。
流れを示したフローチャート。
的に示した表示装置の画面の一例を示した図。
れを示したフローチャート。
構成を示したブロック図。
の流れを示したフローチャート。
の従来のバケット式掘削機の全体を示した図。
様子を示した図。
Claims (6)
- 【請求項1】本体下端部に開閉自在な掘削用バケットを
備えたバケット式掘削機において、 一端が前記バケット式掘削機本体に連結され、他端が巻
取装置に巻かれた深度計測用ワイヤと、 前記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤスト
ロークセンサと、 前記バケットの開閉状態を検出するバケット開閉度検出
器と、 前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
器からの検出値とから前記バケットの先端到達深度を算
出する処理装置と、 前記処理装置が算出したバケットの先端到達深度をリア
ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示する表示装置
とを備えたことを特徴とするバケット式掘削機。 - 【請求項2】前記処理装置は、前記バケット開閉度検出
器の出力から演算し、前記バケットの開閉状態を示した
動画情報を前記表示装置に出力することを特徴とする請
求項1記載のバケット式掘削機。 - 【請求項3】予め掘削深度を設定させ、前記バケットの
開閉角度に応じて前記バケット式掘削機の昇降装置に昇
降命令を発し、前記バケットの先端到達深度を前記設定
された掘削深度と一致させる掘削深度制御用処理装置を
備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に
記載のバケット式掘削機。 - 【請求項4】本体下端部に開閉自在な掘削用バケットを
備えたバケット式掘削機を用いた掘削方法において、 前記バケット式掘削機に、 一端が掘削機本体に連結され、他端が巻取装置に巻かれ
た深度計測用ワイヤと、 前記深度計測用ワイヤの繰出し量を検出するワイヤスト
ロークセンサと、 前記バケットの開閉状態を検出するバケット開閉度検出
器と、 前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
器からの検出値とから前記バケットの先端到達深度を算
出する処理装置と、 前記処理装置が算出したバケットの先端到達深度をリア
ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示する表示装置
とを備え、 前記ワイヤストロークセンサと前記バケット開閉度検出
器の検出信号を前記処理装置に入力し、前記処理装置に
よってバケットの先端到達深度を算出し、この算出され
たバケットの先端到達深度を前記表示装置によってリア
ルタイムで運転者に数値あるいは図形表示することによ
り、掘削深度を運転者に把握管理させながら掘削を行わ
せることを特徴とするバケット式掘削機の掘削方法。 - 【請求項5】前記バケット開閉度検出器が検出した検出
値を前記処理装置によって演算し、前記バケットの開閉
状態を示した動画情報を前記表示装置に出力することに
より、前記バケットの開閉状態をリアルタイムで運転者
に把握管理させることを特徴とする請求項4に記載のバ
ケット式掘削機の掘削方法。 - 【請求項6】設定された掘削深度に対して前記バケット
の開閉角度に応じて前記バケット式掘削機の昇降装置に
昇降命令を発し、前記バケットの先端到達深度を前記設
定された掘削深度と一致させる掘削深度制御用処理装置
を備え、 運転者に予定の掘削深度を設定させ、前記掘削深度制御
用処理装置によって前記バケット式掘削機の先端到達深
度を制御し、掘削穴の底面を前記設定された掘削深度と
ほぼ一致する深さに掘削することを特徴とする請求項4
または請求項5に記載のバケット式掘削機の掘削方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29016094A JP2656742B2 (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | バケット式掘削機及びその掘削方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29016094A JP2656742B2 (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | バケット式掘削機及びその掘削方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08144319A JPH08144319A (ja) | 1996-06-04 |
JP2656742B2 true JP2656742B2 (ja) | 1997-09-24 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP29016094A Expired - Fee Related JP2656742B2 (ja) | 1994-11-24 | 1994-11-24 | バケット式掘削機及びその掘削方法 |
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JP (1) | JP2656742B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4728875B2 (ja) * | 2006-05-16 | 2011-07-20 | 株式会社本間組 | グラブバケット式浚渫装置を用いた浚渫方法 |
-
1994
- 1994-11-24 JP JP29016094A patent/JP2656742B2/ja not_active Expired - Fee Related
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