JP2650941B2 - バランス材 - Google Patents

バランス材

Info

Publication number
JP2650941B2
JP2650941B2 JP63030647A JP3064788A JP2650941B2 JP 2650941 B2 JP2650941 B2 JP 2650941B2 JP 63030647 A JP63030647 A JP 63030647A JP 3064788 A JP3064788 A JP 3064788A JP 2650941 B2 JP2650941 B2 JP 2650941B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balance
tire
weight
balance material
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63030647A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01204801A (ja
Inventor
信行 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ARURON JAPAN KK
Original Assignee
ARURON JAPAN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ARURON JAPAN KK filed Critical ARURON JAPAN KK
Priority to JP63030647A priority Critical patent/JP2650941B2/ja
Publication of JPH01204801A publication Critical patent/JPH01204801A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2650941B2 publication Critical patent/JP2650941B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車の車輪の組立のアンバランスを除去
する非ニュートン説的成分のバランス材に関する。
〔従来の技術〕
不完全なタイヤや車輪のわくによる自動車やトラック
の組立(タイヤ+わく)のアンバランスは、自動車の振
動を起こし、運転手や乗客に不快感を与えるばかりでな
く、タイヤの摩耗あるいはベアリングなどの機械的摩耗
を激的に増加する。通常、アンバランスはホイールの回
転面の重量の不均衡(“ヘビースポット”ともいわれ
る)による静的アンバランスとホイールの重量の不均衡
と関連のあるダイナミックアンバランスが認められる。
この二つの型のアンバランスを第5図AおよびBに示
す。第5図Aに示すように、静的アンバランスが存在す
ると、自動車の走行中にホイール1の重い部分であるヘ
ビースポット2が路面に当たる度毎にショックの波(振
動)が発生する。また、第5図Bに示すように、ダイナ
ミックアンバランスが存在すると、ヘビースポット3に
よりホイール1がよろよろするので、その結果振動が起
こる。
通常、このようなアンバランスは、ホイール1のわく
に鉛の重し4,5をつけることによって是正される。すな
わち、第5図Aに示す静的アンバランスの場合は、ヘビ
ースポット2が回転面の中央にあるため、2個の同じ重
さの鉛の重し4,4をヘビースポット2の正反対のわくに
取付ける。また、第5図Bに示すダイナミックアンバラ
ンスの場合は、ヘビースポット3が軸断面の中心からは
ずれているため、1個の鉛の重し5を軸断面でヘビース
ポット3と正反対の対称位置に取付ける。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来のバランス法は固定的な方法である
ため、積荷の変化タイヤの不規則な摩耗やわくにどろが
たまった場合(いずれの場合も重量分布に変化を起こ
す)これを補うことはできない。したがって、理想的に
は、鉛の重し4,5によるバランス法は、タイヤの寿命中
に数回おこなうべきである。しかしながら後で明らかに
なるように、このような再バランス法はやっかいなた
め、おおむね省かれる。なお、トラックのようにハンド
ルと関係のないホイールの場合は近寄りがたいので、再
バランスを行うことは特に難しいし、当初のバランシン
グもしばしば省かれ、ハンドルと関係のあるホイールだ
けについてバランス法が行われる。上に述べた通り、結
果としてはその後のアンバランスのために、タイヤの寿
命は短縮される。従って、自動車のホイールをバランス
するために改良された新しい方法が望まれていることは
重要な問題である。
〔課題を解決するための手段〕
ホイールのアンバランスによる振動がタイヤの中の液
体の運動を振動の源(上記ヘビースポット2,3)から別
な方面に移動されるという知見に基いて今回の発明とな
ったのである。しかし、ホイールのバランスをこの振動
圧(“vidration pressure")を利用して行なうことは
(重力の中心が回転面と回転軸の交点にある)容易では
ない。
時速90km/h(約7回転/秒)で走行中の積荷(加重)
なしのトラックの標準的な22インチ(56cm)のタイヤの
中になだらかに流れる液体、例えば水を注入すると遠心
力により(125xg次数)液はタイヤの内面に均等に分布
して、液の表面は常に回転軸から一定の距離を保つ型で
認められる。このような液の分布は、重量の分布は考慮
されないので、アンバランスがあれば、これを悪化する
か、軽減するかあるいは全然変化を起こさない。例え
ば、車輪のわくに鉛の重みをかけてアンバランスを起こ
しても、液に対する遠心力には何ら影響はおよぼさない
ので、液の分布には変化は起こらない。金属のドラムを
用いて車輪のわくを回して積荷をくわえると(実際の道
路状態を装うため)、ヘビースポットがドラムに当たる
毎に強い振動が起こる。前にも述べたように、このよう
な振動はヘビースポットから遠ざかる液に対して振動性
圧を与えることになる。しかし、なだらかに流れる液体
(短い休息時間)の振動による運動は遠心力によって中
和されるので、結果的には液の振動運動にとどまり、バ
ランスには全く関係しない。
上記のモデルは多くの点では、単純化したものであ
る。なぜならば、積荷なしの場合のタイヤについて述べ
たからである。実際に使われているタイヤは、路面に接
するタイヤの部分は平らであり丸くない。例えば22イン
チのタイヤをつけた大型トラックに積荷をした場合、路
面と接した平らなタイヤから車輪のわくの軸までの距離
は、平らなタイヤの正反対の部分から軸までの距離より
300mm短い。鉛の重みは車輪のわくに装置するのでタイ
ヤをバランスするためにこの方法を用いると、タイヤが
回転してもホイールの重心は変わらないので、このよう
なタイヤのヘビースポットが路面を通過する時にはタイ
ヤはアンバランスを起こす。
これに対して、本発明のバランス材はタイヤの形が変
わるに従ってその全体の形を変える。これが鉛の重しに
よってバランスをとる従来法と本発明との最も基本的な
相違である。なお、本発明のバランス材は色々な複雑な
形を取ることができ、更に車輪のわくの各回転にともな
い形と分布の細かに変化を起こすことができる。つま
り、重合体を含有するバランス材は、車輪のわくの重心
の位置が変わると同時に(しかも反対方向に)重心の位
置を変えることができる。
発明者は、振動圧による運動が遠心力によって一定範
囲だけ相殺されるある非ニュートン的粘性の成分を開発
することに成功した。均衡分布は複合のチクソトロピー
性質間の関係、振動圧(振動波の振幅と頻度)、及び成
分に対する遠心力によって決定される。複合体を慎重に
調整することにより、タイヤにこの成分を注入すること
だけで、タイヤのバランスが完全に自動調整される。
バランス材のバランス操作を第1図A,Bおよび第2図
A,Bに示す。第1図A,Bは、本発明のバランス材(ポリマ
ー)でバランスをとった静アンバランスとダイナミック
アンバランスとを有するホイールの軸断面を示す。第1
図Aに示す静的アンバランスの場合、バランス材6はヘ
ビースポット2の正反対の部分に分布し、その分布状態
は鎌状の一層が中心回転面に対称的に分布している。ま
た、第1図Bに示すダイナミックアンバランスの場合
は、バランス材6の鎌状の層は中心回転面に対して非対
称的に分布し、最大の厚さはヘビースポット3に対して
回転面の反対の部分に存在する。
一方、第2図A,Bはホイール1の中心回転断面を示す
もので、第2図Aはアンバランスを有するホイール1に
おけるバランス材6の分布状態を示し、第2図Bはアン
バランスを有しないホイール1におけるバランス材6の
分布状態を示す。第2図Aに示すアンバランスを有する
ホイール1では、バランス材6はヘビースポット2,3の
部分で最も薄くかつヘビースポット2,3から正反対の部
分で最も厚く分布されている。
タイヤをつける前に、例えばヘラのようなものでバラ
ンス材をタイヤ内部の表面に均等に塗る。しかる後、自
動車を2−10Km走らせるとアンバランスによる振動はす
べて止まり、タイヤを外してよく調べると、ヘビースポ
ットを離れるにしたがってバランス材は徐々に厚さを増
し、ヘビースポットの正反対の部分は最大の厚さになり
(静アンバランスの場合)、ヘビースポットから斜めの
部分に最大の厚さを示す(ダイナミックアンバランスの
場合)。しかし、バランス材の最大の厚さの差は約4mm
を超えることはない。新しいアンバランスが起こらない
限り(摩耗、積荷の変化など)この基礎的な型は一定し
ている。しかし、新しいアンバランスが起これば新しい
振動により運動が起こり新しい型が生まれて完全なバラ
ンスなどが発生する。
バランスをとるバランス材の最も重要な流動学的性質
はいわゆる型を変えるストレス(yield stress)である
ことを発明者は確立した。満足できるバランスをとる性
質としてはyield stressが260Paを越えないことが必要
であることが示された。第3図,第4図は、振動圧に応
答するいささか高いyiel stressを有するバランス材の
各粘性/ずり率と、ずりストレス/ずり率の関係を示
す。
第3図は、正しく機能しているバランス材(曲線7で
示す)と不十分に機能しているバランス材(曲線8で示
す)の粘性の対数(kPaxsとして)対ずり率(S-1とし
て)の対数を曲線で表したものである。曲線の左端は、
それぞれ曲線7および8の制限粘性各9kPasと22kPasを
示す。
第4図は、正しく機能しているバランス材(曲線9で
示す)と不十分に機能しているバランス材(曲線10で示
す)のずりストレスの対数(kPa)対ずり率の対数
(S-1)を曲線で表したものである。曲線の左端は、そ
れぞれ曲線9および10のyield stressの制限値各120Pa
と260Paを示す。つまり、これらの値は、バランス材が
チクソトロピー性変化を起こし、固体から液体に変化す
るずりストレスを示すものである。
正しい機能を有するバランス材の許容されるyield st
ressは実験的及び計算により30Paのオーダであることが
確認された。yield stressは40−150Paであることが好
ましく、特に120Paが最適である。正しいバランス材の
定型的なずりストレス/ずり率曲線を第4図に示した。
ここで、有用なyield stress範囲の計算には、発明者
は、一個のヘビースポットの静アンバランスが300gを有
する標準的な22インチのトラック用のタイヤを使用し
た。現実に直面した最大アンバランスは300gであった。
このヘビースポットをバランスするバランス材について
は、傾斜層の成分(第1図参照)は300xπ2/4gの質量、
即ち740gに当たる量を含有しなければならない。バラン
ス材の層の幅は、10cmのオーダである。ヘビースポット
の正反対の部分でのバランス材の最大の厚さが直線的に
増加すると仮定すると、ヘビースポットの正反対の部分
のバランス材の膜は他の部分より3mm程厚いという計算
になる。この膜の厚さの差は、バランス材のストレスを
起こし、これは車輪の回転率によって決定される。1秒
間に9回転率(114km/hに相当する)でのバランス材の3
mmの深さの圧は(車軸からタイヤの内側の表面)約6000
Pa(Nm-2)である。振動のためのバランス材の変位がバ
ランス材の最も薄い所と最も厚い所の差が3mmに達する
ことを仮定すると、この二点の圧の効果は6000Paであ
る。車輪のような回転器における圧の降下の式は次の通
りである: ΔP=[dxV2/(12.96xr)]x(r−ri) ただし d=バランス材の秘度(kg/m3で測定する) V=km/hで測定する自動車の速度に相当する大きさのな
い数値 r=タイヤの内径 ri=回転軸から成分の表層までの距離、バランス材に与
えられる。
実際のストレスは、一方ではバランス材の最も厚い部
分と最も薄い部分の間の距離と他に圧の降下(成分層の
傾斜)で決定する。これらの理論的な理由から、移りか
わりする時速114kmの速度で走っている22インチのタイ
ヤに塗った成分にかかる遠心力による最大ストレス(バ
ランスを保つ為の成分の不均等な分布)は45Paと推定さ
れる。トラックで出会う正常速度範囲を考慮に入れる
と、上記のyield stress範囲を関数値として達成するこ
とができる。
どのような成分が上記の粘性条件を満足するかを決定
するために、発明者は広範な研究を進め、各種溶液、多
くの純粋な重合体、重合体の混合物、重合体の溶液、諸
種固体の溶融液(粒子あるいは繊維の形)について試験
を行った。これらの成分に対する試験では、バランスを
とる性質は優秀なものから受け入れられるものまで色々
なものがあり、粘性条件が適用できることがわかった。
しかし、ここで選ぼうとしている成分は単に車輪のわく
のアンバランスを除去する機能的条件を満足するもので
はなく、タイヤの寿命である1〜3年間そのバランスを
保持しうる物が好ましい。第二に、タイヤが実際の使用
時の温度即ちエンジンをスタートする時の最低温度約−
30℃から走行中のタイヤの最高温度+90℃で機能しうる
ものが好ましい。
これらの条件を満足させる為に、発明者は次に非ニュ
ートン性(一般にケリトロピー)成分で次の物質を含む
成分が好ましいことを設定した。
即ち、 1)2または3価の液体アルコールあるいはジ−、トリ
−またはテトラのエーテル型オリゴマー、それぞれ随意
に水を含む物、 2)分散できるポリマー中でもアルコールに溶けるもの
が好ましい、 3)親水性繊維を製造し、トラックや自動車のタイヤに
使ってバランスを自発的に保てるものができる。アルコ
ールは10〜20%の水を含んでいてもよい。アルコールは
化学式HO−(CH(R)−CH2O)n−Hのジオールが好ま
しい。
化学式のR=水素 C1-2=アルキール n=の整数、
腐食を最小限にするため、成分のpHは5〜9、特に6〜
7が好ましい。
具体的には、成分は上記の水及びアルコールに溶解し
ない親水性のフィラーを含むものが好ましい。
この発明の中の繊維とフィラーに対する親水性という
言葉は、水に対する使用した成分の接触角度が20℃で70
゜、特に20゜ないし40゜を意味し、接触角度は使用物質
のなめらかな表面で測定する。繊維に関しては、分子の
末端にN−またはOを示しアミノ、カルボニル、水酸、
カルボキシ、スルフオキシ−基を有するものを使用すれ
ば好ましい接触角度を持ったものが得られる。ポリマー
に関する溶性及び分散しうるという言葉はポリマーがア
ルコール成分に30重量%特に40重量%溶解することを意
味する。
アルコールとクロスリンク(架橋)結合する性質上、
注目すべきポリマーは分子中にカルボキシ基を有するも
のがある。このようなポリマーを使用することによって
完成したバランス材成分あるいはバランス材の製造中に
ポリマーとアルコールのクロスリンク結合を行なうこと
ができ、その結果成分のチクソトロピー性質を調整する
ことができる。
有用なポリマーとしては次のようなものがあげられ
る。
メチルセルロースの如きC1-3アルキルセルロース,ヒ
ドロキシエチル,又はヒドロキシプロピルセルロースの
如きヒドロキシ−C1-3アルキルイセルロース,カルボキ
シメチルセルロース,カラゲエニン,グアルゴム,チョ
ウセンモダマゴム,アラビアゴム,インドゴム,カラヤ
ゴム,トラガカントゴム,イナゴマメゴム,キサンチン
ゴム,ペクチン,ポリアクリル,アミド,化学式R1HC=
C(R2)COOHを有する酸のポリマー(R1とR2は各々H,C
1-2アルキル,ヒドロキシC1-4アルキル又はカルボキシC
1-4アルキル(例えばポリアクリル酸,又はポリアクリ
ル酸,又はポリメツアクリル酸),ポリエチレングリコ
ール,ポリピロピレングリコール,ポリエチレン酸化
物、ポリビニルアルコール,ポリビニルピロリドン,で
ん粉、修正でん粉(例えばC1-3アルキルでん粉であるメ
チルでん粉,ヒドロキシC1-3,アルキルでん粉、例えば
ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピルでん粉、カ
ルボキシルメチルでん粉)、とこれらの混合物ポリマー
は重量30ないし40%のポリマーを含有する乳剤として使
用してもよい。これによって、水相はアルコール成分の
水分含量に寄与する。
すでに述べたように最も好ましいポリマーは、カルボ
キシ基を有するもの、例えばポリアクリル酸,ポリメツ
アクリル酸カルボキシメチルセルロース,アルギン酸塩
などである。
上で述べたジオールの一般的化学式は好ましい。なぜ
ならば、サブユニットの酸素と結合している炭素が近い
距離にあるので性能が最も良い。ジオールの例は、エチ
レングリコール,ジエチレングリコール,トレエチレン
グリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリ
コール,トリプロピレングリコールなどとその混合物が
あげられる。
成分の繊維に関しては、本発明のバランス材に混合す
るのに必要な親水性性質を発揮する多くの種類の天然及
び合成繊維がある。全部ではないが、限られたものでも
ない例をあげれば、鉱物(例えば岩綿,アスベスト
ス),ガラス,ポリアクリル,ポリエステル,ナイロ
ン,ビスコース,綿,毛,セルロース,絹,大麻の繊維
とこれらの混合があげられる。バランス材のチクソトロ
ピー性質に寄与するためには、繊維は長すぎてはいけな
い。好ましい長さの範囲は0.5〜6mmで、好ましい厚みの
範囲は1〜25cmである。
すでに述べたように、アルコールとポリマーが結合で
きれば好ましい。従って、この結合反応に繊維が参加で
きれば、本発明のバランス材の非ニュートン性質を確定
することに寄与すると考えられる。繊維の分子に反応性
の分子に反応性のヒドロキシ基があれば、結合は可能で
あるし、このための好ましい繊維は多糖類に属する繊維
例えばビスコース,綿,カルロス及び大麻の繊維などが
あげられる。
すでに述べた親水性フィラーの目的は、バランス材の
密度をコントロールするためとバランス材の他の構成物
を固定するために用いられる。好ましいフィラーとして
は、アルコール、バランス材及び水に溶解しない金属の
酸化物,炭酸塩,水酸化物及び珪酸塩である。なぜなら
ば、本発明のバランス材は水を含んでいることもあり、
またバランス材をタイヤに入れると、わずかの凝結水が
成分と接触するからである。有用なフィラーはCaCO3,Ba
CO3,MgO,Fe3O4,カオリン,TiO2及びこれらの混合物であ
る。本発明による成分層の底にフィラーは沈澱する(遠
心力によりタイヤの内面に沈澱する)のを避けるために
は、フィラーの粒子の大きさの範囲は5〜25μm例えば
10〜15μmであることが好ましい。
ポリマーがpHに反応を示す場合は、本発明のバランス
材にはpHを緩和する試薬を含めることもある。上記した
ように好ましいポリマーは遊離カルボキシ基を有するの
で、pH緩和剤としてはアミンあるいはアミン透導体また
は溶解性の水酸化物はアルカリ性の物質が好ましい。有
用なpH緩和剤としてはNaOH,NH4OH,トリエタノールアミ
ン,ジエタノールアミン及びこれらの混合物があげられ
る。
本発明のバランス材は、30〜90%重量のアルコール,3
〜40%重量のポリマー,0.5〜6%重量の親水性繊維,0〜
20%重量のフィラー,0〜10%重量のpH緩和剤を含有す
る。ただし、好ましいのは、50〜58%重量のアルコー
ル,5〜20%重量のポリマー,2〜5%重量の繊維,5〜15%
特に10%重量のフィラーと0〜10%重量のpH緩和剤であ
る。
なお、この発明は次の操作による含有物からなるバラ
ンス材である。
a)アルコール成分の中に繊維物質を分散させ、 b)ポリマー物質を加え、 c)均等な混合物が得られるまで混和し、そして随意
に、 d)得られた混合物にフィラーを分散する。
アルコール中に分散した繊維は6時間位まで、特に4
時間浸しておくことが好ましい。繊維の分散液にポリマ
ーを溶解するには、分散液の温度を20℃から80℃まで上
げることが好ましい。
最後の混和(フィラーを加えた後)は1時間位まで、
特に10〜20分間続ける。
操作の全行程はミキサーのようなもので行う。
本発明の実施方法の中にはポリマー(遊離カルボキシ
基を有する場合)と一方のアルコールあるいは繊維(遊
離水酸化基を有する)とを総合する操作が確立している
結合操作は、c)の後で、d)の前に、一段階C1を加え
て各群の反応の接触作用を及ぼす触媒を加える。結合作
用は主としてエステル結合の形成であるので、触媒とし
ては特に強い酸、例えば塩酸、硫酸、あるいは有機酸、
例えばメタンスルフォン酸,エタンスルフォン酸,トリ
フルオロメタンスルフォン酸,トリフルオロ酢酸,トリ
クロロ酢酸,カートルエンスルフォン酸,特にメタンス
ルフォン酸が好ましい。酸はポリマー100に対して0.5、
好ましくは0.2を加える。
触媒を加えた後、混合体は45分間反応させ、好ましく
は30分間(混合体の粘性性質が所望に近い所に達成する
まで)続ける。しかる後、触媒を不活性化する。触媒が
酸の場合は上に述べたpH緩和剤の中の塩基の一つを用い
て酸を中和する。できるならば触媒反応、特に全操作を
室温(20〜21℃)で行うことが好ましい。なぜならば結
合反応をコントロールすることが容易であり、ゲル様の
成分を均等に加温したり冷却したりすることが困難であ
るからである。今まで述べた結合反応の全操作により、
結合反応を思うままに中止することができるため希望に
沿う粘性性質を有する成分を得ることができる。
さらに、本発明バランス材による自動車のホイールの
バランスをとるためにはタイヤの内面を上に述べた方法
で非ニュートン性のバランス材を塗布し、ホイールを自
動車にとりつけ、バランス間の成分によりホイールがバ
ランスをとるまでに必要な距離、自動車を走らせる。バ
ランス材は6mmの厚さの層に塗り付ける。標準的な22イ
ンチのトラックのタイヤに必要な成分は800g程度であ
る。
本発明は、次に示す方法でテストしたが、これらはポ
リマーの機能を制限するものではない。
<テスト操作> 一般的機能のバランス試験 本発明のバランス材800gを22インチのトラックのタイ
ヤの内面に均等に塗り、タイヤをトラックの前輪の一方
に取り付け、もう一つの前輪のホイールは従来の鉛の重
しを用いてバランスをとった。タイヤ内の左を8kPaに調
整し、積荷は4トンとした。トラックは時速90kmで、ハ
ンドルに振動が振れなくなるまで(2〜10km)走り続け
た。しかる後、バランス材でバランスをとったホイール
には300gの重しをつけて、トラックは再び90km/hで走っ
た。
当初は人工的に発生したアンバランスにより前輪のホ
イールからの強い振動が起こった。しかし、バランス材
が正しく機能しておれば、走向距離2〜10kmで、振動は
止まる。つまり、バランス材は移動してアンバランスを
補正する。その後、鉛の重しを取り除き、トラックは再
び90km/hで走らせた。最初に起こる前輪からの強い振動
は、バランス材が正しく機能しておれば、2〜10km走っ
たところで消失する。バランス材の功績を振動に対して
効果がなかった0から完全に除去した5までの点数で評
価し、3は普通(70〜80%のバランス)、4は満足でき
る(81〜90%のバランス)、そして5は優秀(91〜100
%のバランス)とした。
一般耐久性試験 タイヤの寿命を通じて機能を発揮するバランス材の能
力をテストするために、バランス材をとりつけたトラッ
クで実際に使用しているものについて月一回上記の機能
テストをおこなった。
タイヤの摩耗に対する効果 このテストでは、タイヤの摩耗に対するバランス材の
効果を調べた。実際に使用しているトラックの前輪の一
方のホイールのタイヤを本発明のバランス材でバランス
をとり、他の一方のタイヤは鉛の重りでバランスをとっ
た。タイヤのパターンの深さをマイクロメーターで測定
してタイヤの摩耗を調べ、タイヤのパターンの深さの減
少をmmで表した。
〔実施例〕
クロスリンクしたバランス材を作成する一般操作法(第
1〜第4実施例) 全操作は室温(20〜21℃)で行った。繊維物質を混和
しながらアルコールに分散し、4時間注入した後、ポリ
マーを加え、均等な混合体が得られるまで(15〜60分間
混和時間)、ペンキ分解器で混和した。しかる後、ポリ
マー100に対して0.2のメタンスルフォン酸を加え、更に
30分間混和しフィラーを加えて、フィラーが均等に分散
されるまで(10〜20分間)混和を続けた。最後にカルボ
キシ基を100%中和できる量に相当する中和塩基を加
え、完全に中和されるまで分解器の中で混和した(つま
り混合体のpHが定常になるまで15〜60分間)。
(第1実施例) 上記の一般操作法に従い、72kgジエチレングリコー
ル、3kgガラスファイバ(C−ガラスからの繊維、長さ
2〜5mm、直径約6mm、強い陽性表面電荷を有する。Wool
mix2100)、3kgアクリル酸ポリマー(13−F、Carbopol
934)、6gメタンスルフォン酸、10kg沈澱炭酸バリウム
(粒子の大きさ5〜15mm)、と12kg10%水酸化ナトリウ
ム溶液の水液を混和した。
この成分のyield Stressは210Pa、制限粘性は17kPas
(第3,4図の通り測定した)機能性バランステストの評
価は4であった。走向距離87,000kmの13ケ月の長い耐久
試験の期間中タイヤの評価は一定していた。耐久試験と
平行に行った摩耗バランスでは、このバランス材でバラ
ンスをとったタイヤは従来の方法でバランスをとったタ
イヤより摩耗が9%少なかった(7.1mm摩耗対7.8mm摩
耗)、更に、このバランス材でバランスをとったタイヤ
の摩耗は、均一で表面はなめらかで簡単に踏面を再びつ
けることができた。一般的に踏面が再び簡単に行なえる
ということは機能的なバランシング成分の結果による特
徴であることが分かった。これに対して、鉛の重りでバ
ランスをとったタイヤは例外なく摩耗は不規則であり、
その結果踏面を再びつけることは難しい。
(第2実施例) エチレングリコール61.7kg、セルロース繊維3kg(平
均直径3μm、長さ2.1〜2.4mm)、ポリアクリル酸乳剤
18.3kg、メタンスルフォン酸37g(粒子の大きさ5〜15
μm)、と8%水酸化ナトリウムの水液を上記の方法で
混和した。
成分のyield Stressは120Pa、制限粘性は9kPasであっ
た。機能性バランステストの評価は5であった。走向距
離93,000kmの12ケ月の長い耐久試験の期間中タイヤの評
価は一定していた。耐久試験と平行に行った摩耗テスト
では、このバランス材でバランスをとったタイヤは、従
来の方法でバランスをとったタイヤより摩耗が12%少な
かった(6.7mm摩耗対7.8mm摩耗)。
(第3実施例) モノプロピレングリコール84kg、綿繊維1.5kg(エジ
プト綿糸を平均3mmの長さに切ったもの)、ポリアクリ
ル酸乳化剤15kg(Acrysol ASE−75、28%乳液)、メタ
スルフォン酸30g、カオリン15kg(粒子の大きさ15〜20
μm)とトリエタノールアミン2.5kgを上記の通り混和
した。
成分のyield Stressは80Paで、制限粘性は6kPasであ
った。機能性バランステストの評価4であった。
(第4実施例) モノプロピレングリコール84kg、綿繊維1.5kg(エジ
プト綿を平均3mmの長さに切ったもの)、ポリアクリル
酸乳剤17kg(Acrysol ASE−95、28%乳液)、メタスル
ホン酸30g、磁鉄鉱(粒子の平均的大きさ5μm、推定
化学式Fe3O4),11kgと10%アンモニア溶液の水液9.6kg
と混和した。
この成分のyield Stressは130Pa、制限粘性は10kPaで
あった。機能性バランステストの評価は5であった。
非クロスリンクのバランス材を作成する一般的操作(第
5〜第7実施例) 水8〜20%を含有するアルコール中に繊維を混和しな
がら分散し、4時間位浸しておいた。しかる後、ポリマ
ーを溶解するに適した温度で分散液を暖め(20〜80℃の
間)、ポリマーを加えて均等な混合液になるまでペンキ
溶解器の中で混和した(混和時間0.5〜4時間)。しか
る後、フィラーを加えてフィラーが均等に分散されるま
で混和した(混和時間10〜20分)。
(第5実施例) 水8%と塩化ナトリウム0.8%を含むエチレングリコ
ール370kg、セルロース繊維20kg(実施例2に使ったも
のと同じ)、キサンチンゴム30kg(Rhodopol23)、とカ
オリン60kg(粒子の大きさ15〜20μm)を混和した。混
和温度は40℃で、ポリマーを溶解する時間は4時間であ
った。
yield Stressは98Paであった。この成分の機能性バラ
ンステストの評価は5で、12ケ月にわたる長い耐久試験
期間中は一定であった。平行的に行った摩耗テストはこ
のバランス材を用いた場合のタイヤの摩耗は、鉛の重り
を使用した場合より12%少なかった。
(第6実施例) 水18%を含むモノプロピレングリコール85kg、セルロ
ース繊維2kg(実施例2で使ったものと同じ)、ポリオ
キシエチレンホモポリマー3kg(Polyox WSR−301)、と
沈澱炭酸カルシウム10kg(粒子の大きさ5〜15μm)を
混和した。
混和温度は21℃で、ポリマーを溶解する所要時間は3.
5時間であった。成分のyield Stressは195Pa、制限粘性
は11kPas(第3,4図と同じ方法)。このバランス材の機
能性バランステストの評価は5であった。
(第7実施例) 水8%を含むジエチレングリコール85kg、セルロース
3kg(実施例2で使ったものと同種類)、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース4kg(Methocel 60HG)とカオリ
ン10kg(粒子の大きさ15〜20μm)を混和した。混和温
度は90℃で、ポリマーを溶解する所要時間は2時間であ
った。
この成分のyield Stressは185Paで、制限粘性は10kPa
sであった(第3,4図の通り測定した)。このバランス材
の機能バランステストの評価は5であった。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、タイヤのバランスを
完全に自動調整することができ、タイヤの摩耗を著しく
減少することができるとともに、ベアリング等の機械的
摩耗を減少することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは本発明のバランス材でバランスをとった静的
アンバランスを有するホイールの軸断面図、第1図Bは
本発明のバランス材でバランスをとったダイナミックア
ンバランスを有するホイールの軸断面図、第2図Aはア
ンバランスを有するホイールにおける本発明のバランス
材の分布状態を示すホイールの中心回転断面図、第2図
Bはアンバランスを有しないホイールにおける本発明の
バランス材の分布状態を示すホイールの中心回転断面
図、第3図はバランス材の粘性をずり率との関係を示す
グラフ、第4図はバランス材のずりストレスとずり率と
の関係を示すグラフ、第5図Aは鉛の重しでバランスを
とった静的アンバランスを有するホイールの軸断面図、
第5図Bは鉛の重しでバランスをとったダイナミックア
ンバランスを有するホイールの軸断面図である。 1……ホイール 2,3……ヘビースポット 6……バランス材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チクソトロピー性タイヤのバランス材であ
    って、 30〜90%重量のアルコール, 3〜40%重量のカリアルギン酸塩、メチルセルロースの
    如きC1-3アルキルセルロース,ヒドロキシエチル,また
    はヒドロキシプロピルセルロースの如きヒドロキシ−C
    1-3−アルキルセルロース;カルボキシメチルセルロー
    ス;カラゲニン;グアルゴム:ゴムかんてん,アラビア
    ゴム,チョウセンモダマゴム;カラヤゴム;トラガカン
    ゴム;イナゴマメゴム;キサンチンゴム;ペクチン;ポ
    リアクリルアミド;化学式R1HC=C(R2)COOH(R1とR2
    は各H1を有する酸のポリマー;C1-2アルキル,ヒドロキ
    シC1-4アルキルまたはカルボキシC1-4アルキル;ポリエ
    チリングリコール;ポリプロピレングリコール,ポリエ
    チリン酸化塩,ポリビニルアルコール;ポリビニルピロ
    リドン;でん粉と修正でん粉とこれらの混合体のうち少
    なくとも一成分を含有するポリマー, 0.5〜6%重量の親水性繊維、 0〜20%重量のフィラーと、 0〜10%重量のpH緩和剤から合成されて成るバランス
    材。
JP63030647A 1988-02-10 1988-02-10 バランス材 Expired - Lifetime JP2650941B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63030647A JP2650941B2 (ja) 1988-02-10 1988-02-10 バランス材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63030647A JP2650941B2 (ja) 1988-02-10 1988-02-10 バランス材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01204801A JPH01204801A (ja) 1989-08-17
JP2650941B2 true JP2650941B2 (ja) 1997-09-10

Family

ID=12309603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63030647A Expired - Lifetime JP2650941B2 (ja) 1988-02-10 1988-02-10 バランス材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2650941B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2419158T3 (es) * 2008-11-12 2013-08-19 Carnehammar, Lars Bertil Composiciones equilibrantes de neumáticos
TW201130676A (en) * 2009-11-20 2011-09-16 Carnehammer Lars Bertil Method, apparatus and system for reducing vibration in a rotary system of a vehicle

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01204801A (ja) 1989-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0281252B1 (en) Tyre balancing composition, method for preparing such a composition and method for balancing a motor vehicle wheel by means of such a composition
EP2813376B1 (en) Pneumatic radial tire
EP2692547B1 (en) Tire
CN102933643B (zh) 用于轮胎内衬层的膜及其制备方法
WO1993012912A1 (en) Coated abrasive backing
US10513155B2 (en) Tire balancing compositions
JP2650941B2 (ja) バランス材
JP2003503251A (ja) タイヤのバランス組成物
JP2009052158A (ja) コードとゴムの複合体及びそれを用いた空気入りタイヤ
JPH02162102A (ja) 空気入りタイヤ
JPH08511479A (ja) エンドレスの柔軟性シームレス支持材を有する研摩ベルト及び製造方法
JPH06192479A (ja) ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JPH10129214A (ja) オフロードタイヤ用トレッド
WO1996005048A1 (en) Tyre puncture sealant compositions
CN109666200A (zh) 一种耐切割全钢子午轮胎的胎面胶料及其制备方法
JP2775316B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
CN116696965A (zh) 减振衬套及其制造工艺
CN116715905A (zh) 用于减振衬套的橡胶材料组合物及减振衬套
JPH09123707A (ja) 空気入りタイヤ
JPS585802B2 (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JPS6061315A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
Kurt An Analysis of Tires and Wheels as Causes of" Tramp"
CN108912599A (zh) 一种丁腈橡胶和酚醛树脂复配得到的滤清器胶片
JP2012214138A (ja) ランフラットタイヤ
JPS6234806A (ja) 空気入りラジアルタイヤ