JP2650896B2 - 動き適応信号処理回路 - Google Patents

動き適応信号処理回路

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、テレビジョン信号の信号処理に係り、特に
動き適応型の回路を制御する信号を作成するに好適な動
き適応信号処理回路に関する。
〔従来の技術〕
カラーテレビジョン信号に信号処理を施し、高画質化
を図る技術として、動き適応型の信号処理回路がある。
この技術は、例えば静止画像に対してフレーム間の相関
を利用したY/C分離を、あるいは順次走査化のために、
補間走査線として1フィールド前の走査線を用いるフィ
ールド間補間を行ない、動画像に対してはフィールド内
の相関を利用したY/C分離、あるいはフィールド内にお
いて走査線補間を行なうものである。この動き適応型の
信号処理回路は、動き検出を正確に行なった場合は大き
な効果を発揮する反面、動き検出が正確でない場合は、
かえって妨害を増す結果となる。このため、テレビジョ
ン信号から画像の動き情報を正確に検出する方法が様々
考案されている。この一例として、特開昭58−130685が
ある。第2図に前記公知例の動き検出のブロック図を示
す。第2図(a)において、1は複合カラーテレビ信号
の入力端子、2は検出した動き信号の出力端子、3は入
力端子1から入力された複合カラーテレビ信号を1フレ
ーム遅延するためのフレームメモリ、4はフレームメモ
リ3の入力信号と出力信号からフレーム間差信号を作成
するための減算器、5−aは低域通過フィルタ(以下、
LPFと記す)である。本公知例では、入力された複合カ
ラーテレビ信号、例えばNTSC信号をフレームメモリ3に
よって1フレーム遅延し、減算器4によってフレーム間
差信号を作成する。複合カラーテレビ信号ではフレーム
間で輝度信号成分は同位相、色信号成分は逆位相となっ
ているため、色信号成分は静止面においても有意なフレ
ーム間差信号が生ずる。そこでLPF5−aによって色信号
成分を取り除き、これを動き信号としている。
本公知例では、フレーム間差信号の低域成分をもって
動き信号としているが、この帯域を広げたものが第2図
(b)の例である。第2図(b)において、6はクロマ
インバータ、7は帯域阻止フィルタ(以下、BCFと記
す)である。本公知例では、クロマインバータ6によっ
て色信号成分を反転しているため、色信号帯域もフレー
ム間差信号が動き信号として利用できる。しかしなが
ら、画像のエッジ部分や細かい絵柄の部分では、色信号
成分と輝度信号成分が共に存在するため、この部分では
クロマインバータにおいて輝度信号成分も反転してしま
い、静止画においても有意なフレーム間差信号があらわ
れる。そこで減算器4の後段にBCF7を置き、色信号成分
と輝度信号成分が共に存在する帯域を除去し、BCF7の出
力を動き信号とする。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記従来技術は、1フレームのフレームメモリを用い
た動き検出方法として優れたものである。しかしなが
ら、BCF7で阻止された帯域の動きや輝度信号の帯域がさ
らに広い場合には、依然として正確な動き検出ができな
い。
また、前記従来技術はフレーム間差による動き検出で
あるため、例えばフレーム間で絵柄が一致し、フィール
ド間で絵柄がずれるような動画像に斎しては、静止画と
判定されてしまい、フィールド間で演算を行なうような
動き適応型の回路では誤動作が生じる。
以上に述べた2つの問題点のうち、前者を解決するた
めの動き検出回路は既に特願昭60−215010において出願
済である。前記動き検出回路の構成を第3図に示す。第
3図において、8と9は入力信号を1フレーム遅延する
ためのフレームメモリ、10と11はフレーム間差信号を求
めるための減算器、12と13は色信号帯域の成分を除去す
るためのLPF、14と15と19は絶対値回路、16は2つのフ
レーム間差信号を混合するための加算器、17はフレーム
間差信号の利得を調整するための係数器、18は2フレー
ム間差信号を求めるための減算器、20は時間調整のため
の遅延回路、21はフレーム間差信号から得た動き情報
と、2フレーム間差信号から得た動き信号を合成するた
めの加算器であり、その他は第2図の実施例と同じであ
る。
前記特許では、2フレーム間差信号によって、全周波
数帯域における動き検出を行ない、動きの速い画像に対
しては、輝度信号の低域成分のフレーム間差によって動
き検出を行なっている。輝度信号も色信号も2フレーム
間で位相が一致しているため、色信号に対しても正確な
動き検出が行なえる。
次に、前記従来技術の第2の問題点であるフレーム間
で絵柄が重なり、フィールド間でずれるような画像の動
きに対しては、1フィールド分のメモリを用いた動き量
の時空間フィルタ技術によってこれを解決し、特願昭60
−250912として既に本発明者等によって出願済である。
前記技術の一例を第4図に示す。第4図において、5は
動き検出回路、5−bはフレーム間差信号より求めた動
き信号を非線形変換して、4ビット程度の信号に圧縮す
るための非線形変換回路、23は算出した動き量信号を約
1フィールド(262ライン)遅延するメモリ回路、24は
フィールドメモリ23の出力信号のゲインを調整する係数
器、25は係数器24の出力信号を約1ライン分遅延するメ
モリ回路、26は非線形変換回路22、係数器24、ラインメ
モリ25の3つの出力信号の最大値を演算する最大値回
路、その他は第2図の実施例と同じである。この回路で
は、フレーム間差信号の低域成分を非線形変換回路22で
ビット圧縮し、これを第1の動き量とする。この第1の
動き量と前フィールドの1ライン上と1ライン下の走査
線の動き量との最大値をもって第2の動き量とし、この
第2の動き量で動き適応型の回路を制御する。この回路
はフィールドバック型の構成のため、動き量が一度発生
すると、この動き量が数フィールド間引き伸ばされ、フ
ィールド間の演算を行なう動き適応型の回路にも対応で
きる。
以上、第3図と第4図に示した例、すなわち1フレー
ム間の動き検出と2フレーム間の動き検出を共用し、ま
た1フィールドのメモリを用いた動き量用の時空間フィ
ルタ回路を用いることによって、従来技術の問題点を補
うことができた。しかしながら、2フレーム検出を行な
うと、使用メモリ容量が増大し、回路規模とコストの面
に問題を生じる。
本発明の目的は、2フレーム検出による回路規模の増
加を最小限に抑え、かつ動き適応型の回路に画質劣化を
おこさない制御信号を作成することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的はテレビジョン信号から画素ごとの動きを検
出し、検出した信号から代表値を算出し、前記代表値か
ら新たな動き信号を作成する動き適応制御手段を設ける
ことによって達成できる、 さらに具体的には、動き量を記憶するためのフィール
ドメモリ23とラインメモリ25中のデータ量を削減し、削
減したデータ部分に現在のフレーム間差信号と1フィー
ルド前のフレーム間差信号を記憶し、現在のフレーム間
差信号と1フレーム前のフレーム間差信号から2フレー
ム間差信号を演算する、すなわち動き量とフレーム間差
信号を同一メモリに時分割多重することによって達成さ
れる。
〔作用〕
画像の動き部分と静止部分でそれぞれ異なった信号処
理をして、高画質な映像信号を得る動き適応信号処理手
段を適切に動作させるため、前記動き適応制御手段は、
まず入力テレビジョン信号の画素毎の動きを検出し、動
き検出信号を作成する。前記動き検出信号は、入力テレ
ビジョン信号に色信号成分が多重されている場合などは
完全なものとならない。そのため、前記動き検出信号か
ら、例えば数画素おきの代表値を決定し、前記代表値と
前記検出信号とを用いて前記動き適応信号処理手段を制
御する制御信号を作成する。前記制御信号は、色信号の
帯域の動きも検出可能であるため、動き適応信号処理手
段を正しく制御することが可能となる。
例えば、動き検出信号としてフレーム差信号の低域成
分を考え、この動き検出信号を間引いてさらにもう1フ
レーム遅延し、この遅延出力と前記フレーム差信号から
2フレーム差信号を作成する。このフレーム差信号と2
フレーム差信号を合成して前記制御信号とすることによ
って、前記動き適応信号処理手段を正しく処理すること
が可能となる。
〔実施例〕
まず本発明の原理的な説明を行う。
動き適応型の回路の制御信号は、色副搬送波acの4
倍、あるいは3倍の周波数で動作する場合がほとんどで
あるが、実際の画像の動きでは、ある1サンプルだけが
動画ということは起こらず、数サンプル以上が同値とな
り、従って動き適応型の回路の制御信号は、より低い周
波数で動作している。そのため、制御信号を記憶するフ
ィールドメモリの容量を削減することができる。
そこで、制御信号は5サンプルに1サンプルのみ記憶
し、残りの4サンプルを2フレーム検出に利用する。第
5図に動き量の時空間フィルタに用いるフィールドメモ
リ23あるいはラインメモリ25の第nラインのデータ構造
を示す。第4図の例では第5図(a)のように求められ
た動き量は1/4ac周期で全て記憶される。ここで制御
信号のデータ数は1/5程度に間引くことが可能となるた
め、第5図(a)の動き量から求めた動き量の代表値を
例えば第5図(b)に示すように記憶する。この時、余
分となったメモリ空間に2フレーム検出を行なうための
情報xu,xl,yu,yl,を記憶する。ここで、xu,xlは在のフ
レーム間差信号、すなわち、第5図(d)に示すように
走査線を時間軸と垂直軸で表わし、走査線を夫々a0,a1
…とすれば、a0−a525の上位ビットと下位ビットを示
し、yu,ylは1フィールド前のフレーム間差信号、すな
わちa263−a788の上位ビットと下位ビットを示す。
ここで、現走査線をa0とすれば、フィールドメモリに
書き込むフレーム間差信号はd1=a0−a525であり、読み
出されるフレーム間差信号はd2=a525−a1050となるた
め、2フレーム間差信号を作成するためにはd1+d2を演
算すればよい。
従って、5サンプルに1サンプルの割合で、フレーム
間差信号より作成した動き量k′と2フレーム間差信号
d1+d2が得られ、この両者より適切な動き適応型回路の
制御信号が作成できる。この時2フレーム間差信号を求
めるためのメモリ容量の増加はない。
以下、本発明の一実施例を第1図により説明する。第
1図において、27は2フレーム間差を導出するための前
処理を行なう回路、28は現フィールドの前処理されたフ
レーム間差信号と約1フィールド前の前処理されたフレ
ーム間差信号と1フレーム間差より時空間フィルタを用
いて求めた動き量信号を切り換える第1のスイッチ回
路、29はフィールドメモリ23からの信号を数クロック遅
延する遅延回路、30は1フレーム間差信号から求めた動
き量を間引くための代表値算出回路、31と32は係数器、
33は前処理された現フレーム間差信号と1フレーム前の
前処理されたフレーム間差信号から、2フレーム間差信
号を再生するための2フレーム検出処理回路、34は第1
のスイッチ回路の制御信号の発生回路、35は2フレーム
間差信号の出力端子、その他は第4図の実施例と同じで
ある。
本実施例では、まずフレームメモリ3と減算器4を用
いてフレーム間差信号を作成する。フレーム間差信号
は、LPF5−aと非線形変換回路5−bで1フレーム検出
による動き量(通常4ビット程度)に変換された後、サ
ンプル数を間引くための代表値算出回路30で例えば1/5
のデータ数に間引かれる。1/5に間引かれたデータはフ
ィールドメモリ23、ラインメモリ25、係数器31,32及び
最大値回路26より構成されるフィルタ回路により、改め
て1フレーム間差による動き量とされる。但し、データ
数が1/5に間引かれているため、スイッチ制御回路で第
1のスイッチ回路28−bを5サンプルに1回の割合で第
1図の方向に接続して、使用メモリ空間を削減する。
一方、減算器4より出力されたフレーム間差信号は2
フレーム検出用の前処理回路27にも入力される。前処理
回路では、例えば減算器出力が9ビットであれば、下位
1ビットを捨てる等の作業により8ビットの信号とした
上、1/5のデータ数に間引く。ここで使用フィールドメ
モリ23,ラインメモリ25の語長が4ビットのため、上位
4ビットと下位4ビットに分割して、時間軸上に多重す
る。この信号は第5図(c)のxuとxlに相当する。第1
のスイッチ回路28−aは、スイッチ制御回路34により、
5サンプルに2回第1図と同じ方向に接続される。この
時第1のスイッチ回路28−bは、第1図と逆の方向に接
続されており、xuとxlはフィールドメモリ23に蓄えられ
る。またフィールドメモリ23の出力信号のうち、xuとxl
が262H遅延したものは5サンプルに2サンプル分遅延回
路29と第1のスイッチ回路28を経て、再びフィールドメ
モリ23にyuとylとして書き込まれる。この時遅延回路29
によってデータを2サンプル分遅延することによってyu
とylは第5図(c)のアドレスに記憶できる。フィール
ドメモリ23の出力信号は、ラインメモリ25にも書き込ま
れるため、ラインメモリ25の出力信号は、第5図(c)
に示したように、1フレーム差信号より求めた動き量信
号k′が263H遅延したものと、1フレーム間差信号を例
えば上位ビットと下位ビットに分割した信号が262ライ
ン遅延した信号xuとxl、525ライン遅延した信号yuとyl
となる。
2フレーム検出処理回路33では、ラインメモリ25の出
力のうち、1フレーム間差信号を1フレーム遅延した信
号yuとylと現在の1フレーム間差信号とから2フレーム
間差信号を作成する。また1フレーム間差信号から求め
た動き量は、現在の動き量と262H前の動き量に減衰定数
αを乗じたものと、263H前の動き量に減衰定数αを乗じ
たものから、最大値回路によって新たに動き量を作成す
る。以上の2つの動き量、すなわち1フレーム間差信号
から求めた動き量と2フレーム間差信号を用いて、動き
適応型回路の制御信号とする。
本実施例によれば、動き適応型の回路の制御信号を1
フレーム間差信号と2フレーム間差信号の両方を用いて
制御でき、かつ使用するメモリ容量の増加がないという
特徴がある。
第6図に本発明の他の一実施例を示す。第6図におい
て、1〜35は第1図の実施例と同じである。
本実施例では、2フレーム間差信号を作成するために
前処理した1フレーム間差信号を第1のスイッチ回路28
−a,28−bを通してフィールドメモリ23に蓄え、さらに
フィールドメモリ23の出力信号をラインメモリ25に入力
して1H分遅延し、都合263H遅延する。この信号を再び遅
延回路29と第1のスイッチ回路28−a,28−bを通してフ
ィールドメモリ23に蓄え、このフィールドメモリの出力
信号を2フレーム検出処理回路33へ入力する。本実施例
では、2フレーム間差信号を作成するために使用するメ
モリの順序が第1図と異なっているが同様の効果を持
つ。
第7図に、本発明の他の一実施例を示す。本実施例に
おいて、36はフィールドメモリ23の出力信号のうち、1
フレーム検出用の信号は減衰器31を通した信号を選択
し、2フレーム検出用の信号はフィールドメモリ23の出
力信号を直接ラインメモリ25へ接続させるための第2の
スイッチ回路、その他は第1図の実施例と同じである。
本実施例では、5サンプルに1サンプル出力される1
フレーム検出用の信号のみ係数αを乗ずるために、第2
のスイッチ回路36を設け、第2のスイッチ制御回路36で
これを制御する。本実施例では、第2のスイッチ回路36
を設けることにより、第1図の実施例に比べて係数器を
1個少なくできる特徴がある。また本実施例に用いた第
2のスイッチ回路を第6図の実施例にも設け、同様の効
果を得ることも可能となる。
以上の3種類の実施例は、フィールドメモリ23とライ
ンメモリ25を単なる遅延回路と見なした場合の構成であ
った。次に、フィールドメモリ23とラインメモリ25の使
用方法を変えた実施例を第8図に示す。第8図におい
て、27−bは可変遅延回路、34−bはデータ書き込み許
可端子(WE)の制御信号、その他は第1図と同じであ
る。本実施例ではフィールドメモリ23、あるいはフィー
ルドメモリ25の出力信号を第1のスイッチ回路28へフィ
ードバックすることなく、1フレームの遅延を行なう。
そのため、前処理回路27−aの後段に可変遅延回路、27
−bを設ける。ここで、前処理回路27−aと可変遅延回
路27−bをあわせて改めて前処理回路27とする。可変遅
延回路27−bの具体的な回路の例を第9図に示す。第9
図において、36と37は1サンプル遅延する遅延回路、38
は遅延回路36と37で遅延した信号と遅延回路を通さない
信号とを切り換える第3のスイッチ回路、39は第3のス
イッチ回路38の制御信号を得るためのカウンタ回路であ
る。本実施例のメモリの使用法を第10図に示す。第10図
において四角印のアドレスはメモリの内容が新たなデー
タに書き込まれ、丸印のアドレスはメモリの内容が保持
されることを示している。
本実施例では、前処理回路で例えば上位ビットと下位
ビットに分割し、時間軸多重したデータを最初の262Hで
は第10図(a)の位置にxuとxlとして書き込む。次の26
2Hではyuとylの位置に書き込み、xuとxlはそのまま保持
する。この動作を繰り返せば、書き込んだデータは524H
後に読み出される。この524H遅延した信号をラインメモ
リ25でさらに1H遅延し、525H遅延信号を得る。本実施例
では262H周期でメモリへのデータ書き込み位置が変わる
ため、262H毎にデータの遅延量を変える必要がある。そ
の具体的回路の一例が第9図であり、36と37の遅延回路
を通した信号と通さない信号を262Hカウンタからの制御
信号によって切り換えられる第3のスイッチ回路38で切
り換えた後、第1のスイッチ回路28へ供給して、フィー
ルドメモリ23へのデータとする。本実施例では、フィー
ルドメモリ23のデータ書き込み許可端子(WE)をWE制御
回路34−bで制御した場合に、簡単に525Hの遅延が得ら
れる特徴がある。
第11図に本発明の他の実施例を示す。第8図におい
て、1〜35は第1図の実施例と同じである。本実施例で
は、フィールドメモリ23とラインメモリ25を用いて構成
する時空間フィルタが、第1図,第6図,第7図,第8
図の実施例に示したフィールドバック型異なり、フィー
ドフォワード型のフィルタとなっている。すなわち、代
表値回路30で作成された第1の動き量信号は、第1のス
イッチ回路28−bを介してフィールドメモリ23へ直接出
力され、代表値回路30と第1と第2の係数器の出力を最
大値回路26で処理してフィルタを構成している。本実施
例でも第1図,第6図,第7図,第8図の実施例と同様
の効果を生む。
第1図,第6図,第7図,第8図および第11図に示し
た実施例においては、前処理回路27−aの入力信号を減
算器4の出力信号、すなわちフレーム間差信号とし、フ
ィールドメモリ23とラインメモリ25にはフレーム間差信
号を時分割多重したが、間処理回路27−aの入力信号
は、フレームメモリ3の出力信号としてもよい。
第11図の実施例のメモリの使用方法を上記方法とした
ものを第13図に示す。第13図において1〜35は第11と同
じであり、前処理回路の入力信号が入力端子1からの複
合カラーテレビジョン信号となっているところが異な
る。本実施例では、減算する前の信号を入力するため、
ビット幅が広がらない特徴があり、また前記実施例と同
様の効果も得られる。以上の構成方法は、第1図,第6
図,第7図,第8図の実施例においても用いることがで
きる。
また、例えば最大値回路26は加算器等でもよく、本発
明中の時空間フィルタの構成は、第1図,第6図,第7
図,第8図,第11図の構成に限るものではない。
以上の実施例は、フィールドメモリ23とラインメモリ
25のメモリ領域を、第5図(c)に示したように、5サ
ンプルに1サンプルの割合で1フレーム間差信号から求
めた動き量を記憶し、残りの4サンプルの領域に2フレ
ーム間差用の信号を記憶したが、これをたとえば第12図
(a)に示すように、3サンプルに1サンプルの割合
で、1フレーム間差から求めた動き量を記憶し、残りの
2サンプルにxuとxlを、次の3サンプルの中の残りの2
サンプルにyuとylを記憶し、2フレーム間差を作成する
方法もある。すなわち、6サンプル中の2サンプルを1
フレーム間差信号から求めた動き量に当て、残りの4サ
ンプルを2フレーム検出用に用いる。
また、第12図(b)に示すように、フィールドメモリ
23の語長が8ビットであるとすれば、1フレーム検出に
より求めた動き量を2サンプル分振幅方向に多重し、こ
れを3サンプルのうちの1サンプルに記憶する。残りの
2サンプルに2フレーム検出用のフレーム間差信号を多
重する方法もある。本実施例に示すように、本発明にお
ける信号の多重方法は、第5図(c)の方法に限るもの
ではない。
また、以上の実施例に示した動き検出回路5はLPF5−
aと非線形回路5−bによって構成したが、動き検出回
路の構成は本実施例中の方法に限るものではない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、メモリの容量を増すことなしに、2
フレーム間差信号と、1フレーム間差信号による動き信
号が得られるため、動き適応型の信号処理回路の誤動作
をなくすことが、回路規模の増大なく経済的に行なうこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図
(a),(b)は従来の動き検出回路を示すブロック
図、第3図,第4図は動き検出回路を示すブロック図、
第5図(a),(b),(c),(d)は本発明の信号
の多重方法を示す模式図、第6図,第7図,第8図は本
発明の一実施例を示すブロック図、第9図は第8図の前
処理回路の一部を具体的に示すブロック図、第10図は第
8図の実施例のメモリへの書き込み方法を示す模式図、
第11図は本発明の一実施例を示すブロック図、第12図は
本発明の他のメモリ使用法を示す模式図、第13図は本発
明の第6の実施例のブロック図である。 3,8,9……フレームメモリ、4,10,11,18……減算器、5
……動き検出回路、5−a,12,13……ローパスフィル
タ、5−b……非線形回路、14,15,19……絶対値回路、
16,21……加算器、17,24,31,32……係数器、23……フィ
ールドメモリ、25……ラインメモリ、26……最大値回
路、27−a……前処理回路、28……スイッチ回路、30…
…代表値回路、33……2フレーム検出処理回路。
フロントページの続き (72)発明者 平畠 茂 横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社 日立製作所家電研究所内 (72)発明者 奥田 章秀 横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社 日立製作所家電研究所内 (72)発明者 杉山 雅人 横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社 日立製作所家電研究所内 (72)発明者 鈴木 直 横浜市戸塚区吉田町292番地 日立ビデ オエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−156994(JP,A) 特開 昭60−229594(JP,A) 特開 昭61−201581(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレビジョン信号を入力し、画像の動きに
    応じて信号処理を行なう動き適応信号処理回路におい
    て、前記入力テレビジョン信号から画素毎の動きを検出
    し、検出した動き信号からの情報量を圧縮する前処理回
    路と、前記前処理回路の出力信号を一次記憶する第1の
    メモリを持って少なくとも前記第1のメモリの出力信号
    から新たな動き信号を作成する動き適応制御回路を設
    け、前記動き適応制御回路の出力信号によって前記動き
    適応信号処理回路を制御し、前記メモリの容量を削減す
    ることを特徴とする動き適応信号処理回路。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記動き
    適応制御回路は、第2のメモリ回路を有し前記入力テレ
    ビジョン信号を遅延して画像の動きを検出し動き検出信
    号を出力する動き検出回路と、前記動き検出信号を前記
    前処理回路に入力することを特徴とする動き適応信号処
    理回路。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記動き
    適応制御回路は、第2のメモリ回路を有し前記入力テレ
    ビジョン信号を遅延して画像の動きを検出し動き検出信
    号を出力する動き検出回路と、前記第2のメモリ回路の
    出力信号を前記前処理回路に入力することを特徴とする
    動き適応信号処理回路。
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