JPH0670288A - テレビ信号の信号処理方法 - Google Patents

テレビ信号の信号処理方法

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JPH0670288A
JPH0670288A JP4221228A JP22122892A JPH0670288A JP H0670288 A JPH0670288 A JP H0670288A JP 4221228 A JP4221228 A JP 4221228A JP 22122892 A JP22122892 A JP 22122892A JP H0670288 A JPH0670288 A JP H0670288A
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field
signal
image
motion
television
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JP4221228A
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Koji Kudo
功二 工藤
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】テレビ受像機の信号処理、特に画像の動領域に
生じる動きの不連続性が緩和されたフィールド倍密化方
法を提供する。 【構成】一つの画像から連続する二つのフィールド画像
(第1フィールド及び第2フィールド)を生成し、生成
された画像のフィールド時間を半分に圧縮し、単位時間
のフィールド数を2倍に増加させ、インターレース表示
すると共に、画像の動き検出2を行ない、その情報に応
じて、生成された第2フィールド画像S2 の動領域部分
に対し、帯域制限15を施す。 【効果】画像の動領域において、第2フィールド画像の
高周波成分を帯域制限フィルタで取り除くことにより動
きの不連続性が緩和され、フィールド倍密化表示の性能
が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテレビ信号の信号処理方
法、特に、PALテレビ信号及びNTSCテレビ信号等
のインターレース走査された映像信号又は順次走査され
た映像信号をフィールド数が2倍にされたインターレー
ス走査の映像信号に変換する信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ受像機では、1枚(1フレーム)
の画像を2:1のインターレース走査方式により、二つ
のフィールドに分けて表示している。このインターレー
ス走査は、単位時間あたりに表示される画像を見かけ上
2倍にしている。PALのテレビジョン伝送方式は、
2:1のインターレースで、走査線数は625本,フィ
ールド周波数は50Hzと規定されている。また、NT
SCのテレビジョン伝送方式は、PALと同じインター
レースで、走査線数は525本,フィールド周波数は6
0Hzと規定されている。
【0003】ところで、テレビ画像において、視覚的に
フリッカが認識される周波数の境界点は、50Hz〜6
0Hzに存在する。そのため、両方のテレビジョン伝送
方式を比較すると、PALはNTSCに対して、フィー
ルド周波数が僅か10Hz低いだけであるが、再生され
る映像において、大面積のフィールドフリッカが顕著に
認識される。その結果、画質の品位を低下させている。
【0004】フリッカを低減させる技術として、一般
に、図6に示すような回路構成を採用し、実際の画像信
号から補間の画像信号を作り、フィールド数が2倍の映
像信号に変換するフィールド倍密化処理が提案されてい
る。
【0005】同図において、まず複合カラーテレビジョ
ン信号(PAL)をAD変換器60でディジタル信号に
変換する。次に、ディジタル化された複合映像信号は、
YC分離回路61へ入力し、輝度信号(Y)と搬送色信
号(C)に分離する。このうちC信号については、更に
復調回路62へ入力し、二つのベースバンドの色差信号
(u,v)に復調する。その後、分離されたY信号及び
u,v信号は、フィールド倍密化処理回路1へ入力され
る。フィールド倍密化処理回路1は、フィールドメモリ
を有しており、補間のフィールド画像を生成し、入力信
号(Y,u,v)及び補間フィールド画像信号をフィール
ドメモリに書き込むと共にフィールド時間の圧縮を行な
い、書き込み時の2倍の速度で該フィールドメモリから
読み出すことによって、フィールド倍密化信号Y′,
u′,v′を得る。ここで、静止画像と動画像とではフ
ィールド倍密化の処理が異なるため、動き検出回路2に
より動き情報を得て、静止画像と動画像とで信号処理を
切り替える。
【0006】その後、倍密化された映像信号Y′,
u′,v′は、DA変換器63で再びアナログ信号に戻
され、マトリクス回路64で所定の演算を行ない、赤
(R),緑(G),青(B)の出力信号を得る。当然の
ことながら、映像信号の倍密化に伴い、水平及び垂直同
期信号の周波数も2倍となる。
【0007】従来知られているフィールド倍密化処理
は、入力される映像信号のフィールドとフィールドの間
に仮想のフィールドを設け、フィールド数を2倍に増加
させて表示する処理であるが、ここで追加される仮想の
フィールド画像が適切なものでなければ、大面積のフィ
ールドフリッカが取り除かれても、総合画質の観点か
ら、逆に画質を劣化させることになる。よって、フィー
ルド倍密化処理では、仮想のフィールド画像の作成が重
要となる。フィールド倍密化処理に関連した技術が文献
エス・エム・ピー・ティー・イー;ジャーナル,ボリュ
ーム92,ナンバー5(1983年5月),頁552から
頁561(SMPTE,Journal,Vol.92,No.5(M
ay 1983),pp.552−561)に記載され
ている。
【0008】文献に記載されているフィールド倍密化処
理は、映像が静止画像か動画像かによって、処理アルゴ
リズムが異なっている。図7は、静止画像におけるフィ
ールド倍密化処理のアルゴリズムを示している。同図に
おいて、入力走査信号の第1フィールド信号(実線の丸
印)は、実線の矢印で示したように、各出力フレームの
第1フィールドの信号となる。同様に、入力走査信号の
第2フィールドの信号(実線の四角印)は、破線の矢印
で示したように、各出力フレームの第2フィールドの信
号となる。このような出力形式とするため、入力信号を
一旦フィールドメモリに格納し、そのフィールドメモリ
から同一信号を2回ずつ出力するようにしている。つま
り、フィールドメモリから出力した信号は、更に所定時
間後、再び同一信号が出力されるようになっている。た
だし、フィールドメモリから出力される信号速度は、入
力走査速度の2倍である。
【0009】一方、動画像に対して、静止画像のフィー
ルド倍密化処理アルゴリズムを適用すると、出力フィー
ルド(時間)の逆転現象が生じる。このため、動画像の
場合は、図8に示すように、入力走査信号の第1フィー
ルド信号から出力走査信号の第1フレーム出力の第1及
び第2フィールドの信号を形成し、入力走査信号の第2
フィールド信号から出力走査信号の第2フレーム出力の
第1及び第2フィールドの信号を生成する。その際、一
つの入力フィールド信号からインターレースした二つの
フィールドの出力走査信号を生成するので、同図に示す
ように、連続する二つの走査信号にそれぞれ3:1の重
み付けを与えて合成する。例えば、出力の走査信号
1′ を生成する場合、数1に従い、出力走査信号a1
を生成する場合、数2に従う。
【0010】
【数1】 A1′=(3・A1+A2)/4 …(数1)
【0011】
【数2】 a1=(A1+3・A2)/4 …(数2) 従来の動画像に対するフィールド倍密化処理では、静止
画像のフィールド倍密化処理に比べ垂直解像度が低下す
るが、時間の逆転現象を生じることはない。
【0012】従って、合理的にフィールドフリッカの低
減を図るには、放映されるテレビジョン信号から画像の
動き情報を検出し、これを用い、動いている部分と静止
している部分に対するフィールド倍密化の信号処理を切
り替えれば、静止画像及び動画像に適した映像が得られ
る。
【0013】図9は、フィールド倍密化処理アルゴリズ
ムを満足する回路ブロック図の一例を示したものであ
る。同図は、静止画像のフィールド倍密化処理部51と
動画像のフィールド倍密化処理部52に大別され、それ
ぞれで処理された信号は、動き情報の制御信号kによ
り、スイッチ53でいずれかを選択する構成になってい
る。
【0014】ところで、発明者の検討によれば、フィー
ルド倍密化の方法として、上述の信号処理の他に、例え
ば、到来するインターレース走査形式のテレビ信号を、
図10に示すように、補間走査信号を求め、順次走査の
信号に変換し、順次走査信号を奇数ラインの走査信号
(A1→A2→A3→A4→…,b1→b2→b3→b4→…,
…)で形成されるフィールド画像と、偶数ラインの走査
信号(a1→a2→a3→a4→…,B1→B2→B3→B4
…,…)で形成されるフィールド画像に分け、それぞれ
のフィールド時間を1/2に圧縮すると共に、図11に
示すように、偶数ラインの走査信号で形成されるフィー
ルド画像を奇数ラインの走査信号で形成されるフィール
ド画像に対して、圧縮されたフィールド期間(PAL方
式では、0.01秒)だけ時間シフトさせ、それぞれのフ
ィールド画像を2倍の走査速度で信号表示してもフィー
ルド倍密化を実現できることが明らかになった。なお、
インターレース走査から、順次、走査に変換するための
関連技術は、特開昭63−171086号公報に記載されてい
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフィールド
倍密化処理の動画像に対する信号処理に着目すると、到
来する一つの実フィールド画像から1/2に時間圧縮さ
れた連続する二つのフィールド画像(第1フィールド画
像と第2フィールド画像)を作り、一方のフィールド画
像に時間差を与えて表示していることにほかならない。
時間シフトを受ける第2フィールドの画像は、入力信号
のフィールド内処理によって生成されることを考慮する
と、ほぼ同一の画像が2回表示される形式であると考え
られる。そのため、2回目に表示される第2フィールド
の画像は、第1フィールドの画像に対して、時間の逆転
現象は生じないものの、動きに不連続をもたらす原因と
なっている。
【0016】図12はフィールド倍密化と動画像の位置
関係について示したものである。今、フィールドの倍密
化が行なわれる前の画像(入力画像)が等速度(dx/
dt=v,v:0を除く定数)で動く場合、各時刻にお
ける画像の位置は、点線で示した軌跡をたどる。このよ
うな動画像にフィールド倍密化を適用すると、各時刻の
画像の位置は、実線で示した軌跡をたどる。この場合、
同図からも明らかなように、dx/dt=vの関係は成
立せず、動きの速度は、dx/dt=0(静止)とdx/
dt=2vの二通りを有することから、動きに不連続性
を生じることが判る。従って、動きの状況により画像が
不自然に認識されることがある。しかも、画像に明暗等
の境界部分が存在すると、特にその部分で動きの不連続
性が強調される傾向にある。
【0017】本発明の目的は、フィールド倍密化に伴う
副作用、即ち、画像の動領域に生じる動きの不連続性を
緩和する方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はインターレース走査形式又は順次走査形式
によって表示されるテレビ画像信号の一つのフィールド
画像又は一つのフレーム画像から連続する二つのフィー
ルド画像(第1フィールドと第2フィールド)を生成
し、二つのフィールド画像のフィールド時間を1/2に
圧縮し、且つインターレース走査形式で単位時間のフィ
ールド数を2倍に増加させて表示すると共に、画像の動
きを検出することにより、その動き情報を用い、第2フ
ィールド画像の動領域部分に信号帯域を制限するための
フィルタ回路を通す。
【0019】また、上記目的を達成するための他の手段
として、画像の高周波成分の動きを検出し、その動き情
報を用い、第2フィールド画像の動領域部分の信号レベ
ルを適応的に変化させるレベル調整回路を通す。
【0020】
【作用】本発明によるテレビ信号の信号処理方法で、フ
ィールド倍密化信号の第2フィールドの画像情報を格納
しておく第2のフィールドメモリの前又は後に帯域制限
用フィルタ回路を設け、第2フィールドメモリの出力信
号が該帯域制限フィルタを通る信号経路と通らない信号
経路を画像の動き情報によって選択するようにした。こ
れによって、画像の静止領域部分に比べ、高解像度特性
を必要としない画像の動領域部分は、帯域制限用のフィ
ルタ回路で画像の高周波成分が取り除かれ、画像の境界
部分が強調されなくなるため、フィールド倍密化処理に
伴う動きの不連続性が緩和される。
【0021】また、上述の帯域制限フィルタ回路の代わ
りに、レベル調整回路を用い、画像の高域成分の動き情
報を用い、第2のフィールドメモリの出力信号レベルを
変化させるようにした。これによって、画像が動く場合
にも画像の高周波成分のみの信号レベルが低下するの
で、動きの不連続性が緩和される。
【0022】
【実施例】図1は、本発明によるテレビ信号の信号処理
回路の一実施例のブロック図である。図1の回路は、従
来技術の図6で説明したフィールド倍密化処理1に相当
する部分の回路であり、他のYC分離回路61,復調回
路62,動き検出回路2,DA変換回路63,マトリク
ス回路64は実質的に同じである。
【0023】同図において、Xは複合テレビ信号から分
離されるY,u,v信号を代表したコンポーネントの映
像信号で、インターレース走査された信号に相当する。
【0024】フィールド倍密化処理部1の入力端子10
に加えられた実走査信号Xの一部は、動き適応走査補間
回路11へ入力し、インターレース走査の画像信号から
順次走査の画像信号に変換するための補間信号を生成す
る。このとき、画像が動いている場合は、フィールド内
の信号処理によって補間信号を求め、画像が静止してい
る場合は、フレーム間の信号処理により補間信号を求め
る。そして、画像の動き情報によって、それぞれの補間
信号を切り替えるか、又は両者を適切な混合比を用いて
合成する。その結果、動きに応じた高精度な補間信号X
aが生成される。順次走査の映像信号は、実走査信号X
と補間走査信号Xaの合成によって求められる。本実施
例では、信号処理の流れを明確にするため、順次走査の
映像信号を二つのフィールドメモリに分けて格納するよ
うにした。
【0025】まず、順次走査信号の奇数ラインで構成さ
れるフィールド画像の信号をフィールドメモリ13に格
納し、偶数ラインで構成されるフィールド画像の信号を
フィールドメモリ14に格納する。ここで、形成される
順次走査の映像信号において、実走査信号X及び補間走
査信号Xaがフレーム毎に奇数ラインとなったり、偶数
ラインとなったりする。そのため、それぞれのフィール
ドメモリ13及び14に対応した走査信号が格納される
ように、信号分配回路12において、信号の振り分けを
行なっている。また、フィールドメモリへの書き込み速
度は、映像信号の信号帯域や信号処理のしやすさの観点
から、例えば、色副搬送波周波数fscの4倍、即ち1/
4fscで行なわれることが多い。
【0026】次に、それぞれのフィールドメモリ13及
び14に格納された映像信号は、メモリ制御によって、
フィールド時間が1/2に圧縮され、書き込み時の2倍
の速度1/8fscで出力される。つまり、一つのフィー
ルドメモリから画像信号が読み出され、1フィールドの
画像を形成するまでの時間は、0.01秒(PAL)とい
うことになる。また、フィールドメモリから読み出され
る映像信号の出力順序は、まずはじめに、フィールドメ
モリ13からの信号S1 を出力し、次に、フィールドメ
モリ14からの信号S2 を出力する。よって、フィール
ドメモリ13から出力される信号S1 とフィールドメモ
リ14から出力される信号S2 とはインターレースの関
係にある。
【0027】上述の信号処理方法では、順次走査の映像
信号を二つのフィールドに分け、インターレース走査の
映像信号に変換しているため、見かけ上、順次走査の映
像信号の1フレーム期間に、2倍の映像を表現している
ことになる。これによって、大面積のフィールドフリッ
カは軽減されることになる。
【0028】しかし、画像に動領域部分が存在すると、
フィールドメモリ14から出力される画像信号は、フィ
ールドメモリ13から出力される画像信号とほぼ同一の
ものであるため、動きを伴わず、動きの連続性を欠くこ
とになる。その結果、表示される画像の動きに不自然さ
をもたらす危険性がある。このような不自然さを緩和す
るため、画像の動き検出の結果から、動領域部分と判定
されたところの画像信号に対しては、フィールドメモリ
14の出力信号を帯域制限用のフィルタ回路15を介す
ることによって、画像の高周波成分を取り除く処理を行
なう。一方、静止画像の場合は、帯域制限用のフィルタ
回路15をバイパスする信号経路を選択することによ
り、解像度の低下を招くことなく、細部での絵柄が再生
可能となる。
【0029】ここで、帯域制限用のフィルタ回路15を
通すか否かの判定は、画像の動き情報を得るための動き
検出回路2によって行なわれる。図1は、動き検出回路
2で生成される動き制御信号kが1ビットの場合を示し
ている。この他、動きの状況によって、動き制御信号k
をn(nは自然数)ビットとすることも可能であり、フ
ィルタの特性にバリエーションを与えることができる。
今、n=2の場合を想定すると、図2に示すように、フ
ィルタ回路の数は4種類となる。LPF0,LPF1,
LPF2,LPF3は、それぞれ通過帯域の異なる低域
通過フィルタ(水平及び垂直方向の2次元フィルタ)で
あり、動き制御によって選択されるフィルタ回路は、画
像の動領域部分において、動き(移動量)が大きくなる
にしたがって、通過帯域の狭いフィルタ特性のものを適
用することになる。逆に、画像の動領域部分の移動量が
比較的小さい場合には、通過帯域の広いフィルタ特性の
ものを適用することができる。
【0030】このように、動き制御信号kを用い、スイ
ッチ16を制御することで、指定されたフィルタ回路を
通った信号S2′が得られる。S2′は第2フィールドの
画像を形成するフィールド倍密化信号である。そこで、
スイッチ17により、第1フィールドの画像を形成する
フィールド倍密化信号S1とS2′を0.01 秒の周期
(PAL)で切り替え、フィールド倍密化処理部1の出
力端子18へ導く。以上の信号処理で、所望のフィール
ド倍密化信号が得られる。
【0031】なお、本実施例では、画像の動領域部分に
生じる動きの不連続性を緩和するために、帯域制限フィ
ルタ回路15をフィールドメモリ回路14の後に挿入し
た例で説明したが、フィールドメモリ回路14の前に挿
入した場合も同じ効果が得られる。
【0032】図3は、本発明による他の実施例を示した
ものである。第1の実施例と異なる点は、高周波成分の
動き検出回路31の追加と帯域制限フィルタ回路15を
レベル調整回路30に変更したことである。他の回路構
成及び動作は図1と全く同様である。
【0033】次に、図1の場合と異なる点の回路動作に
ついて説明する。まず、同図の動き検出回路31におい
て、取り扱う動きは、画像の高周波成分のみの情報であ
り、画像の低周波成分の動き情報は使用しないことであ
る。
【0034】画像の高周波成分の動き情報を検出するた
めの一例として、図4にそのブロック図を示す。まず、
動き検出に使用する画像信号は、複合ビデオ信号から輝
度信号(Y)と搬送色信号(C)を分離した後の、Y信
号を用いて行なう。これは、C信号成分に比べY信号の
方が画像の高周波成分を多く含んでいるためである。
【0035】そこで、Y信号からテレビ画面垂直方向の
高周波成分を抽出するため、垂直用の高域通過フィルタ
回路41に通す。次に、得られた画像の高域成分を水平
用の高域通過フィルタ回路42に通す。この二つのフィ
ルタリングの処理によって、画像の輪郭成分(エッジ成
分)の信号eが得られる。得られたe信号の一部は、フ
レームメモリ43に入力され、1フレーム期間の遅延を
受け、ed 信号を得る。そして、減算回路44におい
て、e信号とed 信号との差(高周波成分における現フ
レームの画像と前フレームの画像との差分)を検出する
ことにより、画像の高周波成分の動き信号Mを得ること
ができる。そして、得られたM信号を絶対値回路45で
絶対値の信号に変換し、動き制御係数生成回路46によ
って、動き信号の規格化を行ない、動き制御係数kH
生成する。
【0036】従って、高周波成分の動き検出回路31で
得られた動き制御係数kH を用い、図3のフィールドメ
モリ14から読み出される信号S2 との演算を行なう。
そのときの演算は数3に従う。
【0037】
【数3】 S2′=(1−kH )・S2 …(数3) ただし、0≦kH ≦1 数3において、静止画像の時はkH =0であり、S2
=S2となってフィールドメモリ14からの出力信号が
そのまま用いられる。一方、最大の動き信号を検出した
場合を考えると、kH =1であり、そのときS2′=0
となる。よって、画像の動領域部分において、画像の高
周波成分では、フィールド倍密化処理を行なわないとき
と等価である。このことから、細かな絵柄が動くとフリ
ッカを伴う危険性を有する。そこで、例えば、kH の最
大値を0.5 に止めておけば、数3より、S2′=S2
2となるので、動きの不連続をもたらす信号成分を半分
に抑圧でき、且つ、フリッカの軽減も図ることができ
る。
【0038】また、他の実施例で、動き情報として、画
像の高周波成分の動きのみを利用したのは、低周波成分
の動き情報を利用すると、画面全体が動いたときに、大
面積のフィールドフリッカが発生してしまい、フィール
ド倍密化処理の意味をなさなくなるためである。
【0039】なお、本実施例で、レベル調整回路30を
フィールドメモリ14の後に挿入する構成で説明した
が、第1の実施例と同様に、レベル調整回路30をフィ
ールドメモリ14の前に挿入してもなんら差し支えない
ことは明らかである。
【0040】ところで、二つの実施例では、インターレ
ース走査の信号を順次走査の信号へ変換し、順次走査の
信号からフィールド倍密化信号を形成する方法を例に採
って説明したが、本発明の考え方を図9に示したフィー
ルド倍密化処理回路に適用する場合を考えると、図5に
示すような構成となる。即ち、画像の動領域部分のフィ
ールド倍密化処理回路52において、フィールドメモリ
54へ格納する画像信号又はフィールドメモリ54から
出力される画像信号に対して帯域制限を施せばよい。よ
って、フィールドメモリ54の前又は後に帯域制限用の
フィルタ回路15を挿入する。本構成では、帯域制限用
のフィルタ回路15をフィールドメモリ54の前に挿入
した場合の一例を示したものである。また、帯域制限用
のフィルタ回路15の代わりに、レベル調整回路30を
適用し挿入する場合も、他の実施例となんら変わりはな
い。
【0041】なお、本発明は上記実施例に限定されもの
ではない。例えば、PAL信号を掲げて説明したが、N
TSC信号についてもフィールドメモリの容量を変更す
れば同様に対処できる。また、フィールドメモリとして
二つにフィールドメモリを分けた場合を説明したが、単
一のメモリで構成し、メモリ制御におけるアドレス制御
を変更することによって、実質的に本実施例と同様の動
作をさせてもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、入力される映像信号に
フィールド補間処理を適用し、2倍の情報量を有する映
像信号を作り、形成した映像信号のフィールド時間を圧
縮し、これを入力信号の2倍の速度で表示させるフィー
ルド倍密化の信号処理を行なうことによって、大面積の
フィールドフリッカを解消すると共に、画像の動きに応
じて、フィールド倍密化信号の第2フィールドの画像を
形成する信号成分に対して、画像の高周波成分を取り除
くための帯域制限フィルタ回路を介す構成にしたので、
画像の動領域部分に生じる動きの不連続性を緩和でき
る。
【0043】また、画像の高周波成分の動き情報を用い
て、フィールド倍密化信号を形成する第2フィールドの
信号成分のレベルを適応的に制御する構成にしたので、
画像の動領域部分に生じる動きの不連続性を緩和でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施例を示すブロック図。
【図2】図1の実施例で使用される帯域制限用のフィル
タ回路を動き制御する場合のブロック図。
【図3】本発明による第2の実施例を示すブロック図。
【図4】本発明の第2の実施例に使用される動き検出回
路の構成例を示したブロック図。
【図5】従来のフィールド倍密化信号処理回路の構成例
に本発明を追加したときの実施例を示すブロック図。
【図6】フィールド倍密化処理回路の一般的な回路構成
を示すブロック図。
【図7】従来技術の静止画像におけるフィールド倍密化
処理のアルゴリズムを示す説明図。
【図8】従来技術の動画像におけるフィールド倍密化処
理のアルゴリズムを示す説明図。
【図9】従来技術のフィールド倍密化処理回路の構成例
を示すブロック図。
【図10】インターレース走査信号に補間処理を施して
生成された順次走査信号の構造を示す説明図。
【図11】順次走査信号からフィールド倍密化されたイ
ンターレースの走査信号に変換するときのアルゴリズム
を示す説明図。
【図12】動画像のフィールド倍密化に伴う動きの不連
続性を示す説明図。
【符号の説明】
1…フィールド倍密化処理部、2…動き検出回路、10
…入力端子、11…動き適応走査補間回路、12…信号
分配回路、13,14…フィールドメモリ、15…帯域
制限フィルタ、16,17…スイッチ、18…出力端
子。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インターレース走査形式によって表示され
    るテレビ画像信号の一つのフィールド又は順次走査形式
    によって表示されるテレビ画像信号の一つのフレームか
    ら連続する第1フィールド及び第2フィールドの二つの
    フィールド画像信号を生成し、二つのフィールド画像信
    号をインターレース走査形式で、且つフィールド時間を
    1/2に圧縮することによりフィールド数を2倍に増加
    させて表示するフィールド倍密化方式において、前記フ
    ィールド倍密化信号の連続する前記第1フィールドの画
    像信号と前記第2フィールドの画像信号のうち、前記第
    2フィールドの画像を形成する信号成分に対し、画像の
    動領域部分に帯域制限を施すことを特徴とするテレビ信
    号の信号処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記フィールド倍密化
    信号の前記第2フィールドの画像を形成する信号成分に
    施す帯域制限特性を画像の動き情報に応じて、適応的に
    変化させるテレビ信号の信号処理方法。
  3. 【請求項3】インターレース走査形式によって表示され
    るテレビ画像信号の一つのフィールド又は順次走査形式
    によって表示されるテレビ画像信号の一つのフレームか
    ら連続する第1フィールド及び第2フィールドの二つの
    フィールド画像信号を生成し、二つのフィールド画像信
    号をインターレース走査形式で、且つフィールド時間を
    1/2に圧縮することによりフィールド数を2倍に増加
    させて表示するフィールド倍密化方式において、画像の
    高周波成分の動きを検出する手段を有し、前記フィール
    ド倍密化信号の前記第2フィールド画像を形成する信号
    のレベルを高周波成分の動き検出の手段により得た動き
    情報を用いて制御することを特徴とするテレビ信号の信
    号処理方法。
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