JP2649851B2 - 模様紙の製造方法および模様紙 - Google Patents

模様紙の製造方法および模様紙

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JP2649851B2 JP1314405A JP31440589A JP2649851B2 JP 2649851 B2 JP2649851 B2 JP 2649851B2 JP 1314405 A JP1314405 A JP 1314405A JP 31440589 A JP31440589 A JP 31440589A JP 2649851 B2 JP2649851 B2 JP 2649851B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、外観及び風合いに優れた新規な柄を有する
模様紙を製造する方法に関するものである。
別の観点に立てば本発明は、外観及び風合いに優れた
新規な柄を有する模様紙に関するものである。
したがって本発明は、その紙を利用する装飾、包装、
印刷等の産業及び製紙産業において利用できるものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、模様紙の製造方法としては、染色による方法、
種々の型付けによる方法、特殊な形状物又は着色物を折
り込む方法、特殊な抄紙技術を応用した方法など多くの
方法が知られている。また、種々の染色セルロース繊維
を晒しパルプに配合して製造した模様紙等も知られてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、従来から知られている模様紙とは異
なった装飾用、包装用又は印刷用の新規な模様紙および
その製造方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
(製造方法) ここに提案される模様紙の製造方法のひとつは、ナト
リウムカルボキシメチルセルロース(以下の記述におい
ては、これを「CMC」と略記する。)水溶液に染料、顔
料、填料、木材繊維、化学繊維からなる集団のなかから
選択された1種類または数種類の物質を入れ、それらの
混合物をかきまぜながら、その混合物に金属塩水溶液を
添加して凝集させ、その凝集物を抄紙原料である繊維に
添加し、こうして得られた調成ずみ抄紙原料を通常の方
法によって抄造することを特徴とする模様紙の製造方法
である。
また、ここに提案される模様紙の製造方法の第2番目
のものは、部分的に透明化された模様紙の製造方法であ
って、それは、CMC水溶液に染料、顔料、填料、木材繊
維、化学繊維および熱によって透明化する物質からなる
集団のなかから選択された1種類または数種類の物質を
入れ、それらの混合物をかきまぜながら、その混合物に
金属塩水溶液を添加して凝集させ、その凝集物を抄紙原
料である繊維に添加し、こうして得られた調成ずみ抄紙
原料を通常の方法によって抄造したのち、得られた紙を
加熱することを特徴とする部分透明化模様紙の製造方法
である。
(模様紙) ここに提案される模様紙のひとつは、CMC水溶液に染
料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維からなる集団のな
かから選択された1種類または数種類の物質を入れ、そ
れらの混合物をかきまぜながら、その混合物に金属塩水
溶液を添加して凝集させ、その凝集物を抄紙原料である
繊維に添加し、こうして得られた調成ずみ抄紙原料を通
常の方法によって抄造したことを特徴とする模様紙であ
る。
また、ここに提案される第2番目の模様紙は、部分的
に透明化された模様紙であって、それは、CMC水溶液に
染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維および熱によっ
て透明化する物質からなる集団のなかから選択された1
種類または数種類の物質を入れ、それらの混合物をかき
まぜながら、その混合物に金属塩水溶液を添加して凝集
させ、その凝集物を抄紙原料である繊維に添加し、こう
して得られた調成ずみ抄紙原料を通常の方法によって抄
造したのち、得られた紙を加熱することによって得られ
る部分透明化模様紙である。
〔発明の作用〕
本発明の製造方法によれば、染色凝集物が出来る際に
液がかきまぜられているから、凝集物の大きさは、かき
まぜの強弱により、大きくしたり、小さくしたりするこ
とができる。
また、本発明の製造方法によれば、種々の特性を持っ
た添加用凝集物を作ることができる。例えば高白色度、
高不透明度の添加物を望む場合には、製紙用の填料であ
る高白色度、高不透明度の酸化チタンをCMCと金属塩水
溶液で凝集させ、大きい酸化チタン凝集物を作ることが
できる。更に大きい凝集物を作る時には、つなぎとして
パルプ等をも添加することが望ましい。
さらにまた、部分的に透明化した柄を望む場合には、
熱によって透明化する物質(例えばポリエチレン製の、
ポリプロピレン製の合成パルプ、ポリアクリロニトリル
製の製紙用合成パルプなど)をCMCと金属塩水溶液で固
めて凝集物を作り、それを紙に抄きこんだあとで熱処理
して、部分透明紙を得ることができる。
このようにCMCと金属塩水溶液で凝集を起こす際の添
加材料を変えることによって、凝集物の性質が異なるた
め、意匠性に富んだ柄となる。
本発明の構成要素について以下に詳説する。
(CMC水溶液) CMC水溶液は、CMCを水で溶解させたものである。溶解
濃度はCMCの種類により異なるが、かきまぜによる流動
性があり、かつ、金属塩水溶液を添加した際にゲル化が
起こる濃度であることが必要である。そのような濃度と
しては、0.5重量%ないし2重量%が好ましい。
(金属塩) 金属塩水溶液をつくるための金属塩としては、カリミ
ョウバン、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、水酸
化カルシウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硫酸亜鉛、塩
化バリウム、硝酸クロム、硝酸銀、塩化スズ、塩化第二
銅、酢酸鉛があげられる。
(染料、顔料) 染料としては、各種の直接染料、塩基性染料、酸性染
料、分散染料、カチオン染料等を使用することができ
る。
顔料としては無機顔料でも有機顔料でも使用すること
ができる。
(填料) カオリン、けいそう土、クレー、タルク、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンな
ど、通常の製紙のために用いられる物質を使用すること
ができる。
(繊維) 通常の木材パルプ、リンタパルプなどの植物繊維パル
プ、合成パルプのほかに各種の合成繊維、無機繊維など
の化学繊維が使用できる。
(配合パルプ) 凝集物を添加する原料パルプとしては、製紙用として
普通に使用されるパルプはいずれも使用できる。木材パ
ルプのほかに、リンターパルプ、植物繊維パルプの何れ
も使用でき、そのほかに合成パルプ、合成繊維等も適宜
使用できる。
また、パルプは未晒しパルプでも晒しパルプでも目的
に応じて使いわけられる。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて説明するが、本発明が下記の実施
例だけに限定されないことはいうまでもない。各実施例
における「%」は、とくに指示しないかぎりはすべて重
量%を意味する。
実施例1 水1.5リットルにCMC(ダイセル化学工業(株)の製品
「CMCダイセル1150」)15gを溶解して1重量%濃度のCM
C水溶液を作った。この液を2リットル容積のタッピパ
ルプ離解機に入れた。更に染料液(直接染料シリアスイ
エロー1%液53cc、スカーレット4BSレッド1%液7cc)
を添加した。離解機のプロペラシャフトを回転させ、液
をかきまぜながら硫酸バンド(アルミニウムをアルミナ
に換算した濃度は8重量%)を添加し、着色凝集物を作
った。NBKP/LBKP=20/80でフリーネス400mmlのパルプ10
0gにサイズバインEを0.7%、硫酸バンド液を1.5%、上
記の凝集物液65mlを入れて、手抄き抄紙機で米坪100g/m
2になるように凝集模様入りの紙を抄造した。
サイズ液として、酸化デンプン7%濃度のものを使用
して、表面サイジングを行った。得られた模様紙の一例
が見本(1)である。
実施例2 1%CMC水溶液400ccに二酸化チタンR−850(石原産
業(株)の製品)5g、木材パルプ5gを入れてよくかきま
ぜ、均一な分散液を作った。1のビーカーに液を移
し、市販の実験用アジテーターで350rpmの速度で液をか
きまぜておいて、そこに硫酸バンド15mlを添加して凝集
物を作った。
NBKP/LBKP=20/80でフリーネス400mmlのパルプ100gに
サイズパインEを0.7%、硫酸バンド液(アルミニウム
をアルミナに換算した濃度は8重量%)を1.5%、上記
の凝集物液60mlを入れて、手抄き抄紙機で米坪100g/m2
になるように凝集模様入りの紙を抄造した。サイズ液と
して、酸化デンプン7%濃度のものを使用して、表面サ
イジングを行った。得られた模様紙の一例が見本(2)
である。実施例3 1%CMC水溶液400ccに離解したSWP−E500(三井石油
化学工業(株)製のポリエチレン製合成パルプの商品
名)を固形換算5g添加し、よくかきまぜて均一な分散液
を作った。1のビーカーに液を移し、市販の実験用ア
ジテーターで350rpmの速度で液をかきまぜておいて、そ
こに硫酸バンド(アルミニウムをアルミナに換算した濃
度は8重量%)を15mlを添加して凝集物を作った。
NBKP/LBKP=20/80でフリーネス400mmlのパルプ100gに
サイズパインEを0.7%、硫酸バンド液1.5%を上記の凝
集物液400mlを入れて、手抄き抄紙機で米坪100g/m2にな
るように凝集模様入りの紙を抄造した。サイズ液とし
て、酸化デンプン7%濃度のものを使用して、表面サイ
ジングを行った。更に熱カレンダー処理して、凝集物の
あった部分が透明化した模様紙を得た。得られた模様紙
の一例が見本(3)である。
模様の大きさは、反応する時の液のかきまぜ速度に影
響があって、より早い回転では凝集物は小さくなる。大
きな形状の凝集物を作る場合は、実施例2のようにつな
ぎとしての繊維質を入れることが必要である。
凝集物の色は染料を変えることによって各種の色調に
変えることができる。
抄紙原料に添加する凝集物の量を増減すれば、このみ
の模様を表現することができる。
〔発明の効果〕
本発明によって、従来は例を見ない新規な柄を有する
模様紙が得られる。本発明の模様紙は水溶液高分子(す
なわちCMC)を使用しているため、紙シートから凝集物
の離脱が無く、オフセット印刷適性も良好であった。従
って、本発明の模様紙は、装飾、包装、出版用などに有
効に利用される。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−162898(JP,A) 特開 昭63−219698(JP,A) 特公 昭48−20884(JP,B1) 特公 昭44−5337(JP,B1) 大江礼三郎翻訳監修「紙およびパル プ」製紙の化学と技術第3巻第61〜62、 第152〜154頁凝集と凝結の項、昭和58年 4月25日有限会社中外産業調査会発行

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナトリウムカルボキシメチルセルロース水
    溶液に染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維からなる
    集団のなかから選択された1種類または数種類の物質を
    入れ、それらの混合物をかきまぜながら、その混合物に
    金属塩水溶液を添加して凝集させ、その凝集物を抄紙原
    料である繊維に添加し、こうして得られた調成ずみ抄紙
    原料を通常の方法によって抄造することを特徴とする模
    様紙の製造方法。
  2. 【請求項2】ナトリウムカルボキシメチルセルロース水
    溶液に染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維、および
    熱によって透明化する物質からなる集団のなかから選択
    された1種類または数種類の物質を入れ、それらの混合
    物をかきまぜながら、その混合物に金属塩水溶液を添加
    して凝集させ、その凝集物を抄紙原料である繊維に添加
    し、こうして得られた調成ずみ抄紙原料を通常の方法に
    よって抄造したのち、得られた紙を加熱することを特徴
    とする部分透明化模様紙の製造方法。
  3. 【請求項3】ナトリウムカルボキシメチルセルロース水
    溶液に染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維のなかか
    ら選択された1種類または数種類の物質を入れ、それら
    の混合物をかきまぜながら、その混合物に金属塩水溶液
    を添加して凝集させ、その凝集物を抄紙原料である繊維
    に添加し、こうして得られた調成ずみ抄紙原料を通常の
    方法によって抄造したことを特徴とする模様紙。
  4. 【請求項4】ナトリウムカルボキシメチルセルロース水
    溶液に染料、顔料、填料、木材繊維、化学繊維および熱
    によって透明化する物質からなる集団のなかから選択さ
    れた1種類または数種類の物質を入れ、それらの混合物
    をかきまぜながら、その混合物に金属塩水溶液を添加し
    て凝集させ、その凝集物を抄紙原料である繊維に添加
    し、こうして得られた調成ずみ抄紙原料を通常の方法に
    よって抄造したのち、得られた紙を加熱したことを特徴
    とする部分透明化模様紙。
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JP2942703B2 (ja) * 1994-04-08 1999-08-30 特種製紙株式会社 染色模様紙の製造方法
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Title
大江礼三郎翻訳監修「紙およびパルプ」製紙の化学と技術第3巻第61〜62、第152〜154頁凝集と凝結の項、昭和58年4月25日有限会社中外産業調査会発行

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