JP2648727B2 - 運搬車 - Google Patents

運搬車

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JP2648727B2
JP2648727B2 JP1312528A JP31252889A JP2648727B2 JP 2648727 B2 JP2648727 B2 JP 2648727B2 JP 1312528 A JP1312528 A JP 1312528A JP 31252889 A JP31252889 A JP 31252889A JP 2648727 B2 JP2648727 B2 JP 2648727B2
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、園芸ハウスまたは工場内等において防除機
や収穫物あるいは資材等を搬送する運搬車に関する。
[従来の技術] 近年、例えば園芸ハウスにおける栽培面積あるいは生
産量はともに増加する傾向にあり、特に大型園芸ハウス
にあっては企業化への指向の高まりがみられる。
ところで、施設野菜は労働集約的な作物であり、播
種、育苗、防除、収穫、運搬等においては機械化されに
くい作業が多いため、従事者は苛酷な労働を強いられて
いる。
また収穫作業は、1日のうちでも限られた時間帯に行
わなければならないばかりか、施設内は高温かつ多湿で
あり、しかも畝間は茎葉が繁茂しているため、作業動作
が拘束さればかりか、不快感をも伴う。
さらに、収穫物は、多量の収穫物を手かごや手押し車
等で少量ずつ搬送することが多く、必然的に歩行距離が
長くなり、規模拡大と相まって過労をきたすため、健康
問題にまで及んでいる。
加えて、農業労働力の高齢化、農業従事者不足、さら
には農産物輸入自由化による国内農業生産への圧迫等の
ように今日的な問題を考え合せると、必然的に運搬作業
の省力および無人化等が要求される。
このようなことからも、最近では、運搬作業の省力お
よび無人化等を図った運搬車が各種開発され、稼動して
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した従来の運搬車では、園芸ハウ
ス等においての走行ルートが込入っている場合等、特に
重量物を搭載した状態のまま方向転換を最小限のスペー
スで容易かつスムーズに行えるものはいまだ登場してし
ない。
また、運搬車の搭載部の地上高さを低く構成させ、走
行安定性を向上させたものも見られない。
従って、このような要求を満たす運搬車の開発が強く
要望されている。
本発明は、このような事情に対処して成されたもの
で、積載量が多くてもステアリング動作をスムーズに行
わせるとともに、走行も安定性良く行え、方向転換を最
小限のスペースで容易かつスムーズに行うことができる
運搬車を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の運搬車は、上記目的を達成するために、搬送
物を搭載部上に搭載し、走行ルートに従って自走する運
搬車において、前記走行ルートに関する情報を格納する
格納手段と、前記走行ルート上にて方向転換位置を検出
する検出手段と、前記搭載部の下面の四隅に回動自在に
取付けられるとともに、車軸(11)および駆動軸(16)
の軸心を外した位置にて垂直方向の回転軸(13,17)を
中心として回動自在に取付けられた前車輪(8a,8b)お
よび後車輪(9a,9b)と、これら前車輪(8a,8b)および
後車輪(9a,9b)のそれぞれの内側が前記運搬車の略中
心部を向くように前記各車輪(8a,8bおよび9a,9b)を回
動させる回動手段と、前記検出手段および前記格納手段
からの情報に基づき前記回動手段の回動動作を、前記各
車輪(8a,8bおよび9a,9b)のそれぞれ対向する車輪(8
a,8bおよび9a,9b)の車軸(11,16)線上に交差する点が
前記運搬車の略中心位置に集中するように制御するとと
もに、前記前車輪(8a,8b)または後車輪(9a,9b)のい
ずれか一方を回動させた後に他方を回動させるように制
御する制御手段とを具備することを特徴とする。
[作 用] 本発明の運搬車では、走行ルート上の各方向転換位置
にて、まず一方の車輪(8a,8bまたは9a,9b)を回動さ
せ、次いで他方の車輪(9a,9bまたは8a,8b)を回動させ
るようにしたので、これらの回動の際に運搬車に加わる
力が一方向となり、各車輪(8a,8bおよび9a,9b)の回動
の際に加わる負荷を軽減することができるため、積載量
が多い場合であってもそのステアリング動作がスムーズ
となる。
また方向転換の際には、各車輪(8a,8bおよび9a,9b)
の車軸(11,16)線上に交差する点が運搬車の略中心位
置となるように各車輪(8a,8bおよび9a,9b)を回動さ
せ、その位置を中心に運搬車の方向転換を行わせるよう
にしたので、その方向転換に要するスペースが最小限と
なる。
更に、車軸(11)および駆動軸(16)の軸心を外した
位置にて垂直方向の回転軸(13,17)を中心として回動
自在に前車輪(8a,8b)及び後車輪(9a,9b)を取り付け
たため、運搬車の搭載部の地上高さを低く構成でき、し
たがって重量物を搭載したときも走行が安定性良く行え
る。
[実施例] 以下、本発明の一実施例の詳細を図面に基づいて説明
する。
第1図(a)は運搬車の通常の形態を示すものであ
り、同図(b)は運搬車が方向転換を行う際の形態を示
すものである。
同図に示すように、運搬車の機枠1の上面には、薬液
を収納した薬液タンク2およびその薬液を圧送するため
のポンプ3を駆動するエンジン4が固定された状態で搭
載されている。機枠1の周縁部1aには、ポンプ3によっ
て吸込まれた薬液を噴出するノズル5,5…を有した噴霧
管6,6が取付けられている。また機枠1の周縁部1aに
は、運搬車の動作を指示する操作パネル7が取付けられ
ている。
一方、運搬車の機枠1の下面には、前車輪8a,8b、後
車輪9a,9b、バッテリVBおよびギヤードモータM1等を備
えた駆動機構部10が配されている。
なお、図中矢印aは前進方向、矢印bは後進方向をそ
れぞれ示している。
第2図および第3図は、上記の駆動機構部10の詳細を
示すものである。
これらの図に示すように、各前車輪8a,8bには、車軸1
1が取付けられている。各車軸11の端部は、支持部材12,
12を介して扇状ギヤ13a,13bを有した回転軸13に取付け
られている。
したがって、回転軸13は車軸11の軸心を外した位置に
て垂直方向に取付けられているため、回転軸13を短くす
ることができること等から運搬車の機枠1の地上高を低
くすることができる。
各扇状ギヤ13a,13bの近傍には、リミットセンサRs1,R
s2が配されている。扇状ギヤ13aの近傍には、この扇状
ギヤ13aに噛合うステアリングキヤ14が配されている。
ステアリングギヤ14の近傍には、小ギヤ15aおよびステ
アリングギヤ15bを下方からこの順に取付けた回転軸15
が配され、小ギヤ15aがステアリングギヤ14に噛合って
いる。またその小ギヤ15aは、扇状ギヤ13bにも噛合って
いる。
ステアリングギヤ15bの近傍には、ステアリングモー
タM3が配されており、このステアリングモータM3の駆動
ギヤM31がステアリングギヤ15bに噛合っている。
そして、ステアリングモータM3の駆動力によって、駆
動ギヤM31が例えば反時計方向に回転すると、これに噛
合うステアリングギヤ15bは時計方向へ回転する。この
ステアリングギヤ15bの回転にともない、回転軸15が同
方向へ回転し、これにより小ギヤ15aも同方向へ回転す
る。
小ギヤ15aに噛合う一方の扇状ギヤ13bは、反時計方向
へ回動し、その扇状ギヤ13bを取付けた回転軸13が同方
向へ回転する。これにより、支持部材12および車軸11を
介して前車輪8aが矢印e方向へ回動し、扇状ギヤ13bの
縁部がリミットセンサRs1に当接した時点で前車輪8aの
回動が停止する。
一方、小ギヤ15aに噛合うステアリングギヤ14は反時
計方向へ回転し、そのステアリングギヤ14に噛合う扇状
ギヤ13aは時計方向へ回動する。これにより、回転軸13
が同方向へ回転するため、支持部材12および車軸11を介
して前車輪8bが矢印f方向へ回動し、扇状ギヤ13bの縁
部がリミットセンサRs2に当接した時点で前車輪8bの回
動が停止する。従って、ステアリングモータM3の駆動ギ
ヤM31が時計方向に回転することにより、回動した各前
車輪8a,8bが元の状態に戻る。
駆動機構部10の中央よりやや前車輪8a,8b側に寄った
位置には、各モータへ駆動電力を供給するバッテリVB
が配されている。
各後車輪9a,9bには、これら後車輪9a,9bに回転駆動力
を与えるギヤードモータM1およびM2の駆動軸16が取付け
られている。各ギヤードモータM1およびM2は、それぞれ
回転軸17に支持部材18を介して取付けられている。各回
転軸17には、それぞれ扇状ギヤ19a,19bが取付けられて
いる。
したがって、回転軸17は駆動軸16の軸心を外した位置
にて垂直方向に取付けられているため、回転軸13を短く
することができること等から運搬車の機枠1の地上高さ
を低くすることができる。
扇状ギヤ19bの近傍には、小ギヤ20bおよびステアリン
グギヤ20aを下方からこの順に有した図示省略の回転軸
が配され、小ギヤ20bが扇状ギヤ19bに噛合っている。
ステアリングギヤ20aの近傍に、ステアリングモータM
4が配されており、このステアリングモータM4の駆動ギ
ヤM41はステアリングギヤ20aに噛合っている。
小ギヤ20bの近傍には、ステアリングギヤ21が配され
ており、このステアリングギヤ21は小ギヤ20bに噛合っ
ている。
ステアリングギヤ21の近傍には、回転軸17に取付けら
れた扇状ギヤ19aが配されており、この扇状ギヤ19aはス
テアリングギヤ21に噛合っている。
そして、ステアリングモータM4の駆動力によって、駆
動ギヤM41が例えば反時計方向に回転すると、これに噛
合うステアリングギヤ20aは、時計方向へ回転する。こ
のステアリングギヤ20aの回転にともない、これに噛合
う小ギヤ20bが時計方向に回転すると、さらに小ギヤ20b
に噛合う扇状ギヤ19bが反時計方向へ回動する。
これにより回転軸17に支持部材18を介して取付けられ
たギヤードモータM2およびこの駆動軸16に取付けられた
後車輪9bが矢印d方向へ回動する。このとき、扇状ギヤ
19bの縁部がリミットセンサRs3に当接した時点で後車輪
9bの回動が停止する。
一方、小ギヤ20bに噛合うステアリングギヤ21は反時
計方向へ回転するため、これに噛合う扇状ギヤ19aが時
計方向へ回動する。これにより回転軸17に支持部材18を
介して取付けられたギヤードモータM1およびこの駆動軸
16に取付けられた後車輪9aが矢印c方向へ回動する。こ
のとき、扇状ギヤ19aの縁部がリミットセンサRs4に当接
した時点で後車輪9aの回動が停止する。
従って、ステアリングモータM4の駆動ギヤM41が時計
方向に回転することにより、回動した各後車輪9a,9bが
元の状態に戻る。なお、図中S1,S2はビームセンサ、CB
はコントロールボックスをそれぞれ示している。
第4図は、駆動機構部10の駆動動作を制御する制御部
を大別して示すものである。
同図に示すように、制御部は、駆動機構部10の基本的
な動作等についての情報および走行ルートプログラムを
格納しているROM23,走行ルートに合せた動作等に関する
情報を一時的に記憶させるRAM24,方向転換位置を検出す
るビームセンサS1〜S3、各車輪の回動リミットを検出す
るリミットセンサRs1〜Rs4、駆動機構部10の動作を制御
する駆動コントローラ25および上記各センサからの検出
情報やROM23およびRAM24の情報に基づいて駆動コントロ
ーラ25の動作を制御する中央制御装置(CPU)26を備え
て構成されている。
なお、走行ルートに変更等があった場合には、その都
度RAM24内に情報が記憶されるようになっている。
第5図および第6図は、上記の制御部の回路構成を示
すものである。
これらの図に示すように、制御部のCPU26の入力側に
は、スタートを指示するスタート指示信号27、ストップ
を指示するストップ指示信号28、リミットセンサRs1〜R
s4などからの回転動作スタート位置指示信号29および回
転動作ストップ位置を指示する回転ストップ指示信号30
が入力されるようになっている。
CPU26の出力側には、オン/オフ制御信号を出力する
制御ライン31および正逆転制御信号を出力する制御ライ
ン32を介して前輪のステアリングモータM3の駆動を制御
する前輪制御回路33が接続されている。
前輪制御回路33には、ライン34および35を介してステ
アリングモータM3へ駆動電流を供給するスイッチング回
路36およびこのスイッチング回路36へライン37を介して
逆位相の電流の供給を指示する逆位相指示回路38がそれ
ぞれ接続されている。
またCPU26の出力側には、オン/オフ制御信号を出力
する制御ライン39および正逆転制御信号を出力する制御
ライン40を介して後輪のステアリングモータM4の駆動を
制御する後輪制御回路41が接続されている。
後輪制御回路41には、ライン42および43を介してステ
アリングモータM4へ駆動電流を供給するスイッチング回
路44およびこのスイッチング回路44へライン45を介して
逆位相の電流の供給を指示する逆位相指示回路46がそれ
ぞれ接続されている。
なお、上記の各前輪制御回路33および後輪制御回路41
には、それぞれステアリングの閉を指示するリミットセ
ンサRs1〜Rs4からのステアリング閉指示信号47,49およ
びステアリングの開を指示するステアリング開指示信号
48,50が入力されるようになっている。
さらに、CPU26の出力側には、ON/OFFを指示するため
の信号を出力する制御ライン51,52を介してON/OFF制御
回路53および右ブレーキ制御回路54が接続されている。
CPU26、ON/OFF制御回路53および右ブレーキ制御回路5
4には、ライン55〜57を介しこれらの制御信号を受け正
または負位相の駆動電流を切換えてギヤードモータM1側
へ出力するスイッチング回路58が接続されている。
さらにまた、CPU26の出力側には、ON/OFFを指示する
ための信号を出力する制御ライン59,60を介してON/OFF
制御回路61および左ブレーキ制御回路62が接続されてい
る。
CPU26、ON/OFF制御回路61および左ブレーキ制御回路6
2には、ライン63〜65を介しこれらの制御信号を受け正
または負位相の駆動電流を切換えてギヤードモータM2側
へ駆動電流を出力するスイッチング回路66が接続されて
いる。
第7図は、上記のCPU26を含む制御回路全体構成を示
すものである。
同図に示すように、CPUを含む制御回路26Aの入力側に
は、上記のスタート指示信号27およびストップ信号28を
出力するスタート・ストップ指示回路67、回転動作スタ
ート位置指示信号29およびおよび回転ストップ指示信号
30を出力するセンサ回路68、CPU26等へ駆動電流を供給
する電源回路69が接続されている。なお、70はブレーキ
制御回路54,62の使用・不使用を制御するON/OFF信号で
ある。
次に、このような構成の運搬車の動作を第8図ないし
第10図を用いて説明する。
ただし、以下に説明する運搬車の走行ルートは、例え
ば第9図の矢印にて示す方向とし、この走行ルートは予
めROM23に記憶されている。また、図中D1〜D8は、ビー
ムセンサS1,S2またはS3からのビームを反射する反射板
を示している。
そして、まずAの位置であるHOME(スタート場所)に
て操作パネル7に取付けられているスタートのスイッチ
が操作されると、運搬車は直進走行(ステップ801)を
行う。運搬車がBの位置に達すると、そのビームセンサ
S2が反射板D1からの反射ビームを受光する。このとき、
(ステップ802)にて方向転換位置に達したか否かが判
断され、方向転換位置に達したと判断された場合には、
運搬車は一時停止(ステップ803)を行った後、ステア
リング動作を開始する(ステップ804)。
このステアリング動作においては、第10図(a)の状
態から同図(c)に示すように、各車輪の向きが変わ
る。つまり、上述した各ステアリングギヤ等の回転ある
いは回転動作により、まず後車輪9a,9bがそれぞれ矢印
c,d方向へ回動し、それらの内側が運搬車の略中心部を
向く。次いで、同図(c)に示すように、前車輪8a,8b
がそれぞれ矢印e,f方向へ回動し、同様に運搬車の略中
心部を向く。このとき各車輪の開き角度は、それぞれ対
向する車輪の車軸線上に交差する点Pが運搬車の略中心
位置となるように設定されている。
このとき、同図(b)の状態である後車輪(9a,9b)
が逆ハ字状に回動するとき、第2図に示したように、後
車輪(9a,9b)の回転中心位置から偏位している回転軸1
7を中心として後車輪(9a,9b)が回動されるため、運搬
車に対してm,n方向の力が作用する。ここで、m方向の
力はm1,m2に分力され、またn方向の力はn1,n2に分力さ
れるので、m1とn1とはそれぞれ反対方向で釣り合うため
相殺され、m2とn2の分力が残り、この残った(m2+n2)
の分力が運搬車に対して作用すると同時に、地面に対し
ても作用することになる。
したがって、地面から運搬車に対して(m2+n2)の分
力に有する反作用の力が矢印g方向に作用する。このと
き、前車輪(8a,8b)が平行状態とされていることか
ら、運搬車は矢印g方向に多少押し出されるため、後車
輪(9a,9b)の回動を妨げる地面からの摩擦抵抗である
m,n方向に対して逆向きのm3,n3の力が小さくなり、後車
輪(9a,9b)の回動動作が円滑に行われる。
また、同図(c)に示すように、後車輪(9a,9b)が
逆ハ字状に回動している状態において、前車輪(8a,8
b)が同様にハ字状に回動しようとすると、上記同様
に、前車輪(8a,8b)の回転中心位置から偏位している
回転軸13を中心として前車輪(8a,8b)が回動されるた
め、運搬車に対して同図(c)に示すように、o,p方向
の力が作用し、相殺されずに残った(o2+p2)の分力が
運搬車に対して作用すると同時に、地面に対しても作用
することになる。
したがって、後車輪(9a,9b)が逆ハ字状の状態であ
っても、地面から運搬車に対して作用する(o2+p2)の
分力に対する反作用である矢印h方向の力によって、運
搬車は矢印h方向に多少押し出されるため、前車輪(8
a,8b)の回動を妨げる地面からの摩擦抵抗であるo,p方
向に対して逆向きのo3,p3の力が小さくなり、前車輪(8
a,8b)の回動動作が円滑に行われる。
すなわち、たとえば先に回動させるようにした後車輪
(9a,9b)と、後に回動させるようにした前車輪(8a,8
b)とを同時に回動させる場合を考えてみると、地面か
ら運搬車に対して作用する(m2+n2)の分力に対する反
作用である矢印g方向の力と、地面から運搬車に対して
作用する(o2+p2)の分力に対する反作用である矢印h
方向の力とが互いに逆向きに作用することになるため、
互いの車輪(前後の車輪)に対して地面からの摩擦抵抗
が単一の矢印g方向または矢印h方向の力が作用したと
きに比べて遥かに大きくなってしまう。
このようなことから、たとえば後車輪(9a,9b)を回
動させた後、前車輪(8a,8b)を回動させるようにすれ
ば(前輪と後輪との回動動作に時間差を設ける)、後車
輪(9a,9b)が逆ハ字状であっても、後車輪(9a,9b)側
からの回動の際の矢印g方向の力が前車輪(8a,8b)の
回動の際には作用しないため、前後の車輪が同時に回動
したときに比べて地面からの摩擦抵抗が多くみても半分
となる。
また、後車輪(9a,9b)が回動した後に、前車輪(8a,
8b)が回動することによって、後車輪(9a,9b)側に矢
印h方向の押付け力が作用することになり、上述したよ
うに、後車輪(9a,9b)が逆ハ字状の状態であっても、
その力によって後車輪(9a,9b)側に地面に対しての多
少の滑りが発生するため、運搬車は矢印h方向に多少押
し出されることになり、前車輪(8a,8b)の回動動作が
円滑に行われることになる。
よって、各車輪が回動する際に運搬車に作用する矢印
g,hの力の方向は、一方向であるため、運搬車の積載量
が多い場合であっても、各車輪に対する地面から摩擦抵
抗が小さくされるため、スムーズなステアリング動作が
行われる。
ちなみに、前車輪(8a,8b)と後車輪(9a,9b)との同
時にハ字状及び逆ハ字状に回動させて同図(c)の状態
にしようとすると、運搬車に互いに向き合う矢印g,h方
向の力が作用することになり、この両者の力が略等しい
ことから、運搬車は静止したままとなるため、地面から
の摩擦抵抗を軽減することができず、特に運搬車の積載
量が多い場合には、地面との摩擦抵抗に打ち勝つ程度の
極めて大きな回動力が必要となるばかりかスムーズなス
テアリング動作が行われなくなってしまうおそれを生じ
る場合がある。
なお、前車輪8a,8bおよび後車輪9a,9bのステアリング
動作に関しては、上述した順序に限らず前車輪8a,8bの
後に後車輪9a,9bを回動させるようにしてもよい。
このようなステアリング動作が行われた後、回転方向
が判断される(ステップ805)。ただし、ここでの判断
は、予めROM23に格納されたプログラムのフローに従っ
て判断される。そして、右回転と判断された場合は点P
を中心に右回りに方向転換(ステップ806)が行なわ
れ、右回転と判断されなかった場合には同じく点Pを中
心に左方向転換(ステップ807)が行われる。従って、
第9図に示すBの位置では、その走行ルートから右回り
に回転する。
この方向転換が終了すると、上記の(ステップ804)
にて行われたステアリング動作とは逆のステアリング動
作、つまり前車輪8a,8bおよび後車輪9a,9bがこの順にそ
れぞれ内側に回動し、第10図(c)の状態から同図
(a)の状態に戻る(ステップ808)。
この動作が終了すると、(ステップ801)のフローに
戻り、運搬車は薬液を噴霧しつつ前進する。このような
一連のフローにより、C,D地点ではそれぞれ左方向に90
度回転し、E,F,G,Hではそれぞれ右方向に90度回転し
て、方向転換が行われる。そして、(ステップ809)に
て最終地点であるか否かが判断され、最終地点(ここで
は、Aの位置が最終地点となる)であると判断された場
合は停止する。
このように本実施例では、走行ルートの各方向転換位
置にて、まず一方の対の車輪を回動させ、次いで他方の
対の車輪を回動させるようにしたので、これらの回動の
際に運搬車に加わる力が一方向となり、各車輪の回動の
際に加わる負荷を削減することができるため、積載量が
多い場合であってもそのステアリング動作をスムーズに
行うことができる。
またこのようなステアリング動作により、点Pを中心
に運搬車の方向転換を行わせるようにしたので、その方
向転換に要するスペースを最小限とすることもできる。
また、本実施例では、車軸11および駆動軸16の軸心を
外した位置にて垂直方向の回転軸13,17を中心として回
動自在に前車輪8a,8bおよび後車輪9a,9bを取り付けたの
で、運搬車の機枠1の地上高さを低く構成でき、重量物
を搭載した場合であっても走行が安定性良く行える。
なお、本実施例では、予め運搬車の走行ルートに合致
したプログラムを記憶させるようにした場合について説
明したが、この例に限らず運搬車側に受信機およびこの
受信機によって受信した信号に基づき駆動機構部の動作
を制御するコントローラを設け、リモコン操作によって
運搬車の動作を指示するようにしてもよい。
また本実施例では、ビームセンサを用いて方向転換位
置を検出する場合について説明したが、この例に限らず
音波等による他のセンサを用いて方向転換位置を検出す
るようにしてもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の運搬車によれば、各車
輪(8a,8bおよび9a,9b)の回動の際に加わる負荷を削減
し、また運搬車の略中心位置を中心に方向転換を行わせ
るようにしたので、積載量が多い場合であってもステア
リング動作をスムーズに行わせることができるととも
に、方向転換を最小限のスペースで容易かつスムーズに
行うことができる。
更に、車軸(11)および駆動軸(16)の軸心を外した
位置にて垂直方向の回転軸(13,17)を中心として回動
自在に前車輪(8a,8b)及び後車輪(9a,9b)を取り付け
たため、運搬車の搭載部の地上高さを低く構成でき、し
たがって重量物を搭載したときも走行が安定性良く行え
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の運搬車の一実施例を示すものであっ
て、(a)は運搬車の通常の形態を示し、(b)は方向
転換を行う際の形態をそれぞれ示す斜視図、第2図は第
1図の駆動機構部を示す平面図、第3図は第1図の駆動
機構部を示す側面図、第4図は第1図の駆動機構部の駆
動動作を制御する制御部を示すブロック図、第5図ない
し第7図は第4図の制御部の詳細を示すブロックまたは
回路図、第8図は第1図の運搬車の動作を示すフローチ
ャート、第9図は第1図の運搬車の走行ルートの一例を
示す図、第10図は第9図の各方向転換位置でのステアリ
ング動作を説明するための図である。 1……機枠、2……薬液タンク、3……ポンプ、4……
エンジン、8a,8b……前車輪、9a,9b……後車輪9a,9b、
VB……バッテリ、M1,M2……ギヤードモータ、M3,M4…
…ステアリングモータ、10……駆動機構部、13a,13b,19
a,19b……扇状ギヤ、14,15b,20a,21……ステアリングギ
ヤ、15a,20b……小ギヤ、Rs1〜Rs4……リミットセン
サ、S1〜S3……ビームセンサ、23……ROM、24……RAM、
25……駆動コントローラ、26……CPU。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】搬送物を搭載部上に搭載し、走行ルートに
    従って自走する運搬車において、 前記走行ルートに関する情報を格納する格納手段と、 前記走行ルート上にて方向転換位置を検出する検出手段
    と、 前記搭載部の下面の四隅に回動自在に取付けられるとと
    もに、車軸(11)および駆動軸(16)の軸心を外した位
    置にて垂直方向の回転軸(13,17)を中心として回動自
    在に取付けられた前車輪(8a,8b)および後車輪(9a,9
    b)と、 これら前車輪(8a,8b)および後車輪(9a,9b)のそれぞ
    れの内側が前記運搬車の略中心部を向くように前記各車
    輪(8a,8bおよび9a,9b)を回動させる回動手段と、 前記検出手段および前記格納手段からの情報に基づき前
    記回動手段の回動動作を、前記各車輪(8a,8bおよび9a,
    9b)のそれぞれ対向する車輪(8a,8bおよび9a,9b)の車
    軸(11,16)線上に交差する点が前記運搬車の略中心位
    置に集中するように制御するとともに、前記前車輪(8
    a,8b)または後車輪(9a,9b)のいずれか一方を回動さ
    せた後に他方を回動させるように制御する制御手段と を具備することを特徴とする運搬車。
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