JP2645677B2 - イソオキサゾリジンジオン誘導体およびその用途 - Google Patents

イソオキサゾリジンジオン誘導体およびその用途

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JP2645677B2
JP2645677B2 JP7517913A JP51791394A JP2645677B2 JP 2645677 B2 JP2645677 B2 JP 2645677B2 JP 7517913 A JP7517913 A JP 7517913A JP 51791394 A JP51791394 A JP 51791394A JP 2645677 B2 JP2645677 B2 JP 2645677B2
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久 新海
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Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体に
関するものであり、更に詳しくは、血糖低下作用及び血
中脂質低下作用を有し、糖尿病及びその合併症の治療
薬、高脂血症等の関連疾患の治療薬として有用な新規な
イソオキサゾリジンジオン誘導体に関する。
「背景技術」 一般に、インシュリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治
療は、食事療法、運動療法、インシュリン又は経口的に
活性な血糖低下剤投与との組み合わせで行われている。
現在、かかる経口的に活性な血糖低下剤としては、トル
ブタミド、クロロプロパミド、アセトヘキサミド、グリ
ベンクラミド、トラザミド等のようなスルホニル尿素系
薬剤、或はフェンホルミン、ブホルミン、メトホルミン
等のようなビグアナイド系薬剤が知られている。
しかしながら、スルホニル尿素系薬剤においては、強
力な血糖低下作用を有するが、しばしば重篤且つ遷延性
の低血糖を引き起こすことがあり、また慢性的に使用す
るとその有効性を喪失することがある。また、ビグアナ
イド系薬剤は、重篤な乳酸−アシドーシスを引き起こし
やすい。すなわちこれらの薬剤を使用するに当たっては
十分な注意が必要であった。
一方、特開昭61−85372号公報には、[5−[4−
[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリ
ル)エトキシ]ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオ
ン]等のチアゾリジンジオン誘導体が、また特開昭60−
51189号公報には、[(±)−5−[4−(6−ヒドロ
キシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イル−メ
トキシ)ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオン]等の
チアゾリジンジオン誘導体が、血糖低下作用を有するこ
とが記載されている。また特開平3−170478号公報に
は、[5−[4−[2−(2−フェニル−5−メチルオ
キサゾール−4−イル)エトキシ]ベンジル]−2,4−
オキサゾリジンジオン]等のオキサゾリジンジオン誘導
体が、WO92/02520には、[5−[4−[2−[N−(2
−ベンゾキサゾリル)−N−メチル]アミノエトキシ]
ベンジル]−2,4−オキサゾリジンジオン]等のオキサ
ゾリジンジオン誘導体が、血糖低下作用及びコレステロ
ール低下作用を有することが記載されている。
しかしながら、これら化合物は活性的に必ずしも充分
満足できるものではなく、又毒性等の副作用の面でもそ
の使用が懸念されるところがあった。またこれら文献に
は、本発明化合物のごときイソオキサゾリジンジオン誘
導体を示唆する記載はない。
「発明の開示」 本発明者らは、糖尿病及びその合併症、並びに高脂血
症治療薬に有効な化合物を提供すべく鋭意検討した結
果、優れた血糖低下作用と血中脂質低下作用を有し、か
つ低毒性の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体を見
い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、下記(1)乃至(14)に示す新規なイ
ソオキサゾリジンジオン誘導体に関する。
(1)一般式(I) [式中、Rは置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
複素環基、置換されてもよい縮合複素環基、又は下記一
般式 (式中、R1は置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
複素環基又は置換されてもよい縮合複素環基であり、R2
及びR3は同一又は異なっていてもよくそれぞれ水素原子
又は低級アルキル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子又
は二級アミノ基である)で表される基であり、R4は水素
原子、低級アルキル基又は水酸基であり、R5は水酸基で
置換されてもよい低級アルキル基であり、P及びQはそ
れぞれ水素原子であるか又はPとQは一緒になって結合
を表す]で表される新規なイソオキサゾリジンジオン誘
導体又はその医薬上許容し得る塩。
(2)R4が水素原子であり、R5が低級アルキル基である
上記(1)記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導
体又はその医薬上許容し得る塩。
(3)Rが置換されてもよいフェニル基、硫黄原子、酸
素原子及び窒素原子から選ばれる1乃至2個の複素原子
を含む5乃至6員の置換されてもよい芳香族複素環基、
又は上記芳香族複素環とベンゼン環とが縮合してなる置
換されてもよい縮合芳香族複素環基である上記(2)記
載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体又はその医
薬上許容し得る塩。
(4)Rがフェニル基、硫黄原子、酸素原子及び窒素原
子から選ばれる1乃至2個の複素原子を含む5乃至6員
の芳香族複素環基、又はそれら芳香族複素環とベンゼン
環とが縮合してなる縮合芳香族複素環基である上記
(3)記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体又
はその医薬上許容し得る塩。
(5)Rがフェニル基、又はベンゼン環と硫黄原子を含
む5乃至6員の複素環とが縮合した縮合芳香族複素環基
である上記(3)記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(6)Rがフェニル基、ベンゾチエニル基、又は1−メ
チル−1−(2−ピリジルチオ)メチル基である上記
(2)記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体又
はその医薬上許容され得る塩。
(7)Rがフェニル基である上記(2)記載の新規なイ
ソオキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容され
得る塩。
(8)Rが である上記(2)記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(9)R1は置換されてもよいフェニル基、又は硫黄原
子、酸素原子及び窒素原子から選ばれる1乃至2個の複
素原子を含む5乃至6員の置換されてもよい芳香族複素
環基である上記(8)記載の新規なイソオキサゾリジン
ジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(10)R1が硫黄原子、酸素原子及び窒素原子から選ばれ
る1乃至2個の複素原子を含む5乃至6員の芳香族複素
環基である上記(8)記載の新規なイソオキサゾリジン
ジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(11)R1が窒素原子を含む5乃至6員の芳香族複素環基
である上記(8)記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
(12)R1がピリジル基である上記(8)記載の新規なイ
ソオキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得
る塩。
(13)4−[4−[2−(2−フェニル−5−メチル−
4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル]−3,5−イソ
オキサゾリジンジオン; 4−[4−[2−(2−フェニル−5−メチル−4−オ
キサゾリル)エトキシ]ベンジリデン]−3,5−イソオ
キサゾリジンジオン; 4−[4−[2−(2−ベンゾチエニル−5−メチル−
4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル]−3,5−イソ
オキサゾリジンジオン;および 4−[4−[2−[5−メチル−[2−(2−ピリジル
チオ)エチル]−4−オキサゾリル]エトキシ]ベンジ
ル]−3,5−イソオキサゾリジンジオンから選ばれる上
記(1)記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体
又はその医薬上許容し得る塩。
(14)上記(1)記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩および担体を含有
する糖尿病の予防又は治療剤。
(15)上記(1)記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩および担体を含有
する高脂血症の予防又は治療剤。
(16)上記(1)記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩および担体を含有
する動脈硬化予防剤。
ここで、本明細書において「芳香族炭化水素基」と
は、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基等を意味す
るが、ベンジル基等のアラルキル基であってもよい。好
ましくはフェニル基である。
「環式脂肪族炭化水素基」とは、炭素原子数3乃至7
個の環式脂肪族炭化水素基を意味し、具体的にはシクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロプロペニル
基、シクロブテニル基、シクロブタジエニル基、シクロ
ペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセ
ニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロヘプテニル
基、シクロヘプタジエニル基等である。好ましいものと
しては、炭素原子数5乃至7個の環式脂肪族炭化水素基
であり、具体的にはシクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロペ
ンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジ
エニル基、シクロヘプテニル基、シクロヘプタジエニル
基であり、特に好ましくはシクロペンチル基、シクロヘ
キシル基である。
「複素環基」とは、環を構成する原子として炭素原子
以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1
乃至3個、好ましくは1乃至2個の複素原子を含む5乃
至6員の複素環基、好ましくは芳香族複素環基を意味す
る。具体的にはチエニル基、フリル基、ピロリル基、イ
ミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチア
ゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキ
サジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジ
ニル基、トリアジニル基、ジチアゾリル基、ジオキソラ
ニル基、ジチオリル基、ピロリジニル基、ジチアジアジ
ニル基、チアジアジニル基、モルホリニル基、オキサジ
ニル基、チアジニル基、ピペラジニル基、ピペリジニル
基、ピラニル基、チオピラニル基であり、好ましくはチ
エニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピ
リジル基、ピリミジニル基であり、特に好ましくはピリ
ジル基、ピリミジニル基、イミダゾリル基である。
「縮合複素環基」とは、環を構成する原子として炭素
原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれ
る1乃至3個、好ましくは1乃至2個の複素原子を含む
5乃至6員の複素環、好ましくは芳香族複素環同士が縮
合した環、又はこれら複素環、好ましくは芳香族複素環
と、4乃至6員の芳香族炭化水素環、好ましくはフェニ
ル基とが縮合した環である。具体的にはフロイソキサゾ
リル基、イミダゾチアゾリル基、チエノイソチアゾリル
基、チエノチアゾリル基、チエノチアゾリル基、イミダ
ゾピラゾリル基、シクロペンタピラゾリル基、ピロロピ
ロリル基、シクロペンタチエニル基、チエノチエニル
基、オキサゾアゾロピラジニル基、ベンゾフラザニル
基、チアジアゾロピリジニル基、トリアゾロチアジニル
基、トリアゾロピリミジニル基、トリアゾロピリジニル
基、ベンゾトリアゾリル基、オキサゾロピリミジニル
基、オキサゾロピリジニル基、ベンゾオキサゾリル基、
チアゾロピリダジニル基、チアゾロピリミジニル基、ベ
ンゾイソチアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ピラゾロ
トリアジニル基、ピラゾロチアジニル基、イミダゾピラ
ジニル基、プリニル基、ピラゾロピリダジニル基、ピラ
ゾロピリミニジル基、イミダゾピリジニル基、ピラノピ
ラゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、
ベンゾオキサチオリル基、ベンゾジオキサリル基、ジチ
オロピリミジニル基、ベンゾジチオリル基、インドリジ
ニル基、インドリル基、イソインドリル基、フロピリミ
ジニル基、フロピリジニル基、ベンゾフラニル基、イソ
ベンゾフラニル基、チエノピラジニル基、チエノピリミ
ジニル基、チエノジオキシニル基、チエノピリジニル
基、ベンゾチエニル基、イソベンゾチエニル基、シクロ
ペンタオキサジニル基、シクロペンタフラニル基、ベン
ゾチアジアジニル基、ベンゾトリアジニル基、ピリドオ
キサジニル基、ベンゾオキサジニル基、ピリミドチアジ
ニル基、ベンゾチアジニル基、ピリミドピリダジニル
基、ピリミドピリミジニル基、ピリドピリダジニル基、
ピリドピリミジニル基、シンノリニル基、キナゾリニル
基、キノキサリニル基、ベンゾキサチイニル基、ベンゾ
ジオキシニル基、ベンゾジチイニル基、ナフチリジニル
基、イソキノリニル基、キノリニル基、ベンゾピラニル
基、ベンゾチオピラニル基、クロマニル基、イソクロマ
ニル基、インドリニル基等であり、好ましくはベンゾオ
キサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾチアゾ
リル基、ベンゾイミダゾリル基、インダゾリル基、ベン
ゾオキサチオリル基、ベンゾジオキソリル基、ベンゾジ
チオリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾ
フラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル
基、イソベンゾチエニル基、ベンゾチアジアジニル基、
ベンゾトリアジニル基、ベンゾオキサジニル基、ベンゾ
チアジニル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノ
キサリニル基、ベンゾキサチイニル基、ベンゾジオキシ
ニル基、ベンゾジチイニル基、イソキノリニル基、キノ
リニル基、ベンゾピラニル基、ベンゾチオピラニル基、
クロマニル基、イソクロマニル基、インドリニル基であ
り、特に好ましくはインドリル基、イソインドリル基、
ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエ
ニル基、イソベンゾチエニル基、イソキノリニル基、キ
ノリニル基である。
「低級」とは基を構成する炭素原子の数が1乃至6個
であることを意味し、好ましくは炭素原子数1乃至4個
である。
「低級アルキル基」とは、炭素原子数1乃至6個のア
ルキル基を意味し、具体的にはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシ
ル基、イソヘキシル基、ネオヘキシル基等である。好ま
しいものとしては、炭素原子数1乃至4個のアルキル基
で、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基であり、特に好ましくはメチル基で
ある。
「置換されてもよい」とは、1乃至3個の置換基によ
り置換されてもよいことを意味し、該置換基は同一又は
異なってもよい。置換基の具体例としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基等の
低級アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の低級アルコキシ
基;ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;水酸基;ホル
ミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イ
ソブチリル基、ベンゾイル基、ナフトイル基等のアシル
基;ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニ
ルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ
基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;ベンジル
オキシ基、フェネチルオキシ基、フェニルプロピルオキ
シ基等のアラルキルオキシ基;メルカプト基;メチルチ
オ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、
イソブチルチオ基、tert−ブチルチオ基等のアルキルチ
オ基;アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、プ
ロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ
基等のアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ
基、ジブチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカ
ルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等のアルコキ
シカルボニル基;アミド基;トリフルオロメチル基;ホ
スホリル基;スルホニル基;スルホニルオキシ基;スル
ファモイル基;メチルホスホンアミド基、エチルホスホ
ンアミド基、プロピルホスホンアミド基、イソプロピル
ホスホンアミド基等のアルキルホスホンアミド基;メチ
レンジオキシ基;メトキシホスホリル基、エトキシホス
ホリル基、プロポキシホスホリル基、イソプロポキシホ
スホリル基等のアルコキシホスホリル基;メチルスルホ
ニルキ、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、
ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基等のア
ルキルスルホニル基;メチルスルホニルアミノ基、エチ
ルスルホニルアミノ基、プロピルスルホニルアミノ基、
ブチルスルホニルアミノ基、tert−ブチルスルホニルア
ミノ基等のアルキルスルホニルアミノ基等である。好ま
しいものとしては、水酸基、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、アラルキルオキシ基、メルカプト基、低級ア
ルキルチオ基、ニトロ基、ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基、アルキルア
ミノ基、アシル基、シアノ基、カルバモイル基、アシル
オキシ基、スルホニル基、カルボキシル基、アルコキシ
カルボニル基であり、特に好ましくは水酸基、低級アル
キル基、低級アルコキシ基である。
「医薬上許容し得る塩」とは、上記一般式(I)で示
される新規イソオキサゾリジンジオン誘導体と無毒性の
塩を形成するものであればいなかるものであってもよ
い。例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩;マグネシウム塩、カルシウム塩等のアルカリ土類金
属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチ
ルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシ
ルアミン塩、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン塩等
の有機塩基塩;リジン塩、アルギニン塩等のアミノ酸塩
等を挙げることができる。
本発明の化合物は、優れた血糖低下作用、血中脂質低
下作用を有し、糖尿病及び高脂血症の予防及び治療薬と
して有用であるばかりでなく、動脈硬化予防薬としての
用途も期待される。本発明の化合物である一般式(I)
で示される化合物またはその医薬上許容し得る塩類を、
医薬製剤として用いる場合は、通常、それ自体公知の薬
理学的に許容され得る担体、賦形剤、希釈剤、増量剤、
崩壊剤、安定剤、保存剤、緩衝剤、乳化剤、芳香族、着
色剤、甘味剤、粘稠剤、矯味剤、溶解補助剤、その他の
添加剤、具体的には水、植物油、エタノール又はベンジ
ルアルコールのようなアルコール、ポリエチレングリコ
ール、グリセロールトリアセテート、ゼラチン、ラクト
ース、でんぷん等のような炭水化物、ステアリン酸マグ
ネシウム、タルク、ラノリン、ワセリン等と混合して錠
剤、丸剤、散剤、顆粒剤、坐薬、注射剤、点眼剤、液
剤、カプセル剤、トローチ剤、エアゾール剤、エリキシ
ル剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤等の形態により経口又
は非経口的に投与することができる。投与量は、疾患の
種類及び程度、投与する化合物並びに投与経路、患者の
年齢、性別、体重等により変わり得るが、経口投与の場
合、通常、成人1日当たり化合物(I)を0.01〜1000m
g、特に0.05〜100mgを投与するのが好ましい。
また、一般式(I)で示される化合物は、1個又は2
個以上の不斉炭素を有しており、1個の場合は、純粋な
光学活性体、その任意の割合の混合物、或はラセミ体が
存在し、また2個以上の場合には、光学的に純粋なジア
ステレオマー、そのラセミ体、或はそれらの組み合わ
せ、及び比率が任意の混合物が存在するが、そのいずれ
も本発明の範囲に属するものである。場合によっては水
和物であってもよい。また、上記化合物(I)はその構
造からして明らかなように、当然ケト−エノール型互変
異性体として存在しえるが、そのいずれも本発明の範囲
に属するものである。
本発明の化合物は、例えば下記の方法によって合成す
ることができるが、本発明化合物の製造方法はこれらに
限定されるものでないことはもちろんである。
(工程1) 化合物(III)〔式中、R61はベンジル基等のカルボキ
シル保護基を意味し、R51は低級アルキル基、置換され
てもよい芳香族炭化水素基、置換されてもよい環式脂肪
族炭化水素基、置換されてもよい複素環基、置換されて
もよい縮合複素環基、又は下記一般式 (式中、R1、R2及びR3は前述のとおりである。)で表さ
れる基であり、R4及びR5は前述のとおりである〕は、ア
スパラギン酸エステル誘導体である化合物(II)(式
中、R4及びR61は前述のとおりである)をピリジン又は
トリエチルアミン等の塩基の存在下、無水酢酸、無水プ
ロピオン酸等の酸無水物中、室温乃至加温下にて反応さ
せ、水で処理することにより合成することができる。こ
の反応においては、4−ジメチルアミノピリジンを加え
ることが好ましいことがある。
(工程2) 化合物(IV)(式中、R6はアルキル基を意味し、R4
びR5は前述のとおりである)は、化合物(III)(式
中、R4、R5、R51及びR61は前述のとおりである)を塩酸
等の酸性溶媒中、加熱することによりR51−CO−で表さ
れるN−アセチル基等のN−アシル基を脱離させる。こ
の時同時にR61が脱離するために、更に塩化水素等の酸
の存在下、メタノール、エタノール又はプロパノール等
のアルコール溶媒中で反応させてエステル化することに
より合成することができる。
(工程3) 化合物(VI)(式中、R、R4、R5及びR6は前述のとお
りである)は、化合物(IV)(式中、R4、R5及びR6は前
述のとおりである)と化合物(V)(式中、Yはハロゲ
ン原子を意味し、Rは前述のとおりである)とをトリエ
チルアミン、ピリジン又はN−メチルモルホリン等の塩
基存在下に、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ピリジン若し
くはアセトン等の有機溶媒、又はこれらの混合溶媒中
で、冷却下乃至室温下で反応させることにより合成する
ことができる。
(工程4) 化合物(VII)(式中、R、R4、R5及びR6は前述のと
おりである)は、化合物(IV)(式中、R、R4、R5及び
R6は前述のとおりである)を硫酸又はp−トルエンスル
ホン酸等の酸触媒及び無水酢酸等の脱水剤の存在下、ベ
ンゼン、トルエン、アセトニトリル、クロロホルム若し
くはテトラヒドロフラン等の有機溶媒又は無溶媒で、室
温乃至加温下、好ましくは加温下に反応させることによ
り合成することができる。
(工程5) 化合物(VIII)(式中、R、R4及びR5は前述のとおり
である)は、化合物(VII)(式中、R、R4、R5及びR6
は前述のとおりである)をジイソブチルアルミニウムハ
イドライド等の還元剤を用いて、ベンゼン、トルエン、
エーテル、ジオキサン又はテトラヒドロフラン等の有機
溶媒中で常法により還元することにより合成することが
できる。
(工程6) 化合物(IX)(式中、Zはp−トルエンスルホニルオ
キシ基、ベンゼンスルホニルオキシ基若しくはメタンス
ルホニルオキシ基等又はハロゲン原子等の脱離基を意味
し、R、R4及びR5は前述のとおりである)は、化合物
(VIII)(式中、R、R4及びR5は前述のとおりである)
とp−トルエンスルホニルクロライド、ベンゼンスルホ
ニルクロライド又はメタンスルホニルクロライド等のス
ルホニルクロライド類或は三臭化リン若しくは塩化チオ
ニル等のハロゲン化剤を、トリエチルアミン、4−ジメ
チルアミノピリジン又はピリジン等の塩基の存在下に、
ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、アセトン若しくは酢酸エチル等の有機溶媒、若しく
はこれらの混合溶媒中又は無溶媒で、冷却下乃至加温下
に反応させることにより合成することができる。
(工程7) 化合物(XI)(式中、R、R4及びR5は前述のとおりで
ある)は、化合物(IX)(式中、R、R4、R5及びZは前
述のとおりである)と4−ヒドロキシベンズアルデヒド
(X)を水酸化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウ
ムアミド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキ
シド、トリエチルアミン又は荷性ソーダ等の塩基の存在
下に、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド、スルホラン又はジメトキシエタン等の有機溶媒
中、冷却下乃至加温下に反応させることにより合成する
ことができる。
(工程8) 化合物(XII)(式中、R、R4及びR5は前述のとおり
である)は、化合物(XI)(式中、R、R4及びR5は前述
のとおりである)をエタノール、イソプロパノール等の
溶媒中、ソジウムボロハイドライド、リチウムアルミニ
ウムハイドライド、リチウムボロハイドライド又はジブ
チルアルミニウムハイドライド等の触媒により還元する
ことにより合成することができる。
(工程9) 化合物(XIII)(式中、R、R4、R5及びYは前述のと
おりである)は、化合物(XII)(式中、R、R4及びR5
は前述のとおりである)をピリジン、ジオキサン等の溶
媒中、臭化水素、三塩化リン、三臭化リン又は塩化チオ
ニル等のハロゲン化剤を加え、塩化亜鉛等の触媒の存在
下又は非存在下、室温乃至加温下で反応させることによ
り合成することができる。また、化合物(XII)(式
中、R、R4及びR5は前述のとおりである)を無水四塩化
炭素等の溶媒中、トリフェニルホスフィン等を加え、室
温乃至加温下で反応させることによっても合成すること
ができる。
(工程10) 化合物(XIV)(式中、R7は低級アルキル基を意味
し、R、R4及びR5は前述のとおりである)は、化合物
(XIII)(式中、R、R4、R5及びYは前述のとおりであ
る)を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウム
アミド、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシ
ド、トリエチルアミン又は苛性ソーダ等の塩基の存在下
にベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホル
ム、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセ
トニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン又はジメトキシエタン等の有機溶媒
中、冷却下乃至加温下においてマロン酸ジエステルと反
応させることにより合成することができる。
(工程11) 化合物(I)(式中、R、R4及びR5は前述のとおりで
ある)は、化合物(XIV)(式中、R、R4、R5及びR7
前述のとおりである)を無水アルコール溶液中、冷却下
乃至加温下でヒドロキシアミンと反応させることにより
合成することができる。
なお、Rの置換基が水酸基であるような化合物の場合
は、置換基としてメトキシ基等を有する化合物を合成
し、これを酸性条件下で加水分解することにより合成す
ることができる。
また、化合物(VIII)は下記のごとく置換基R1を閉環
後に導入することにより合成することもできる。
(工程12) 化合物(XVI)(式中、R2、R3、R4、R5、R6及びYは
前述のとおりである)は、化合物(IV)(式中、R4、R5
及びR6は前述のとおりである)と化合物(XV)(式中、
R2、R3及びYは前述のとおりである)とをトリエチルア
ミン、ピリジン又はN−メチルモルホリン等の塩基存在
下に、ベンゼン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ア
セトニトリル、ジメトキシエタン、ピリジン若しくはア
セトン等の有機溶媒、又はこれらの混合溶媒中で、冷却
下乃至室温下で反応させることにより合成することがで
きる。
(工程13) 化合物(XVII)(式中、R2、R3、R4、R5、R6及びYは
前述のとおりである)は、化合物(XVI)(式中、R2、R
3、R4、R5、R6及びYは前述のとおりである)を硫酸又
はp−トルエンスルホン酸等の酸触媒及び無水酢酸等の
脱水剤の存在下、ベンゼン、トルエン、アセトニトリ
ル、クロロホルム若しくはテトラヒドロフラン等の有機
溶媒又は無溶媒で、室温乃至加温下、好ましくは加温下
に反応させることにより合成することができる。
(工程14) 化合物(XVIII)(式中、R2、R3、R4、R5及びYは前
述のとおりである)は、化合物(XVII)(式中、R2
R3、R4、R5、R6及びYは前述のとおりである)をジイソ
ブチルアルミニウムハイドライド等の還元剤を用いて、
ベンゼン、トルエン、エーテル、ジオキサン又はテトラ
ヒドロフラン等の有機溶媒中で常法により還元すること
により合成することができる。
(工程15) 化合物(VIII)(式中、R、R4及びR5は前述のとおり
である)は、化合物(XVIII)(式中、R2、R3、R4、R5
及びYは前述のとおりである)と化合物(XIX)(式
中、R1及びXは前述のとおりである)とを水素化ナトリ
ウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、ナトリウム
アルコキシド、カリウムアルコキシド、トリエチルアミ
ン又は苛性ソーダ等の塩基の存在下に、ベンゼン、トル
エン、ジクロロメタン、クロロホルム、エーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド若しくはジメチルスルホキシド等の有機
溶媒、水又はこれらの混合溶媒中、冷却下乃至加温下に
反応させることにより合成することができる。
さらに、化合物(VI)は下記の経路でも合成可能であ
る。
(工程16) 化合物(VI)(式中、R、R4、R5及びR6は前述のとお
りである)は、化合物(XVI)(式中、R2、R3、R4
R5、R6及びYは前述のとおりである)と化合物(XIX)
(式中、R1及びXは前述のとおりである)とを水素化ナ
トリウム、水素化カリウム、ナトリウムアミド、ナトリ
ウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、トリエチル
アミン又は苛性ソーダ等の塩基の存在下にベンゼン、ト
ルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、エーテル、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメ
チルホルムアミド若しくはジメチルスルホキシド等の有
機溶媒、水又はこれらの混合溶媒中、冷却下乃至加温下
に反応させることにより合成することができる。
(工程17) 化合物(VII)(式中、R、R4、R5及びR6は前述のと
おりである)は、化合物(III)(式中、R4、R5、R51
びR61は前述のとおりである)を硫酸又はp−トルエン
スルホン酸等の酸触媒及び無水酢酸等の脱水剤の存在
下、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、クロロホル
ム若しくはテトラヒドロフラン等の有機溶媒又は無溶媒
で、室温乃至加温下、好ましくは加温下にて反応させる
ことにより合成することができる。
(工程18) 化合物(XXI)(式中、R、R4、R5及びR7は前述のと
おりである)は、化合物(XI)(式中、R、R4及びR5
前述のとおりである)と化合物(XX)(式中、R7は前述
のとおりである)とを、系中で酢酸とピペリジンより系
されたピペリジニウムアセテート、エチレンジアンモニ
ウムジアセテート又は酢酸アンモニウム等の触媒を用
い、トルエン、ベンゼン等の有機溶媒中で、水を系外に
除きながら、加熱還流することによって合成することが
できる。
(工程19) 化合物(XIV)(式中、R、R4、R5及びR7は前述のと
おりである)は、化合物(XXI)(式中、R、R4、R5
びR7は前述のとおりである)を、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジクロロメタン、酢酸等の有機溶媒
又はこれらの混合溶媒中、パラジウム炭素、パラジウム
黒等の触媒を用い、水素雰囲気下、常温乃至加熱下で反
応することにより合成することができる。
(工程20) 化合物(XXII)(式中R、R4、R5及びYは前述のとお
りである)は、化合物(XIV)(式中、R、R4、R5及びR
7は前述のとおりである)を加水分解し、ジカルボン酸
とした後にチオニルクロリド、オキザリルクロリド等の
ハロゲン化試薬により合成することができる。
(工程21) 化合物(I)(式中、R、R4及びR5は前述のとおりで
ある)は、化合物(XXII)(式中、R、R4、R5及びYは
前述のとおりである)に、ピリジン、トリエチルアミン
等の塩基の存在下、ヒドロキシルアミンを反応させるこ
とにより合成することができる。
以上の方法は、特にP及びQが水素原子である場合に
有用である。
このようにして得られた化合物(I)は公知の分離精
製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結
晶、クロマトグラフィー等により、単離精製することが
できる。
また、化合物(I)において、P、Qが一緒になって
結合した、一般式(I′) (式中、R、R4及びR5は前述のとおりである)で表され
る化合物は、例えば下記の方法によって合成することが
できる。
(工程22) 化合物(XXI)(式中、R、R4、R5及びR7は前述のと
おりである)は、化合物(IX)(式中、R、R4、R5及び
Zは前述のとおりである)と化合物(XXIII)(式中、R
7は前述のとおりである)を水素化ナトリウム、水素化
カリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムアルコキシ
ド、カリウムアルコキシド、トリエチルアミン又は苛性
ソーダ等の塩基の存在下にベンゼン、トルエン、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、エーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、スルホラン又はジメトキシ
エタン等の有機溶媒中、冷却下乃至加温下に反応させる
ことにより合成することができる。
(工程23) 化合物(I′)(式中、R、R4及びR5は前述のとおり
である)は、化合物(XXI)(式中、R、R4、R5及びR7
は前述のとおりである)を無水メタノール溶液中、ナト
リウムメトキシドを用い冷却下乃至加温下でヒドロキシ
アミンと反応さることにより合成することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されないことは言うまでもない。
実施例1 工程1)ベンジル 3−アセトアミド−4−オキソペン
タノエートの合成 L−アスパラギン酸 β−ベンジルエステル(400g、
1.79mol)をトリエチルアミン(748ml、5.37mol)中に
懸濁させ、これに無水酢酸(676ml、7.16mol)を撹拌
下、0℃にて滴下した。30分撹拌後、氷冷下にて4−ジ
メチルアミノピリジン(20.0g、0.16mol)を小量ずつ添
加した。次に、室温にて終夜撹拌した後、氷冷下にて氷
を加え、発熱が収まった後、更に水(700ml)を加え
た。7.5N−水酸化カリウム水溶液を少しずつ加え、pH9
とした。酢酸エチル(1000ml)にて3回抽出し、有機層
を1N−塩酸(1000ml)で2回、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液(500ml)で2回、飽和食塩水(500ml)にて順次
洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、濃縮乾固する
ことによって表題化合物(390g)を得た。
工程2)メチル 3−アミノ−4−オキソペンタノエー
ト・塩酸塩の合成 上記工程1)で合成した化合物(390g、1.50mol)
に、6N−塩酸(700ml)を加え、2時間還流下撹拌し
た。室温まで冷却後、反応液をジクロロメタン(500m
l)で2回洗浄し、水層を濃縮乾固した。氷冷下、これ
に塩酸性メタノール(1500ml)を加え、撹拌し、徐々に
昇温し、室温にて終夜撹拌した。これを濃縮乾固するこ
とによって粗生成物(247g)を得た。この粗生成物(60
g)をイソプロパノールより再結晶することにより、白
色固体として表題化合物(30g)を得た。
工程3)メチル 3−(ベンゼン−2−カルボキサミ
ド)−4−オキソペンタノエートの合成 上記工程2)で合成した化合物(9.40g、51.3mmol)
を0℃にてジクロロメタン(200ml)中に懸濁させ、こ
れにベンゾイルクロライドを添加し、更に撹拌下、N−
メチルモルホリン(20.8g、0.2mol)をゆっくり滴下し
た。3時間半撹拌した後、水(100ml)を加え、有機層
を分離した。更に水層からジクロロメタン(100ml)に
て有機層を抽出した。抽出した有機層を合わせ、1N−塩
酸水溶液(100ml)及び水(100ml)にて順次洗浄した
後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。濃縮乾固すること
により表題化合物(12.75g、収率100%)を得た。
工程4)メチル [2−(2−フェニル)−5−メチル
−4−オキサゾリル]アセテートの合成 上記工程3)で合成した化合物(12.75g、51.2mmol)
に無水酢酸(70ml)を加え、溶解し、更に撹拌下、濃硫
酸(1.0ml)を滴下した。これを90℃にて3時間撹拌し
た後、室温まで冷却した。反応液に水(100ml)を加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、ジク
ロロメタン(100ml)で抽出した。硫酸マグネシウムに
て、乾燥後、濃縮乾固することにより表題化合物(8.75
g、収率74%)を得た。
工程5)2−[2−(2−フェニル)−5−メチル−4
−オキサゾリル]エタノール合成 窒素気流下、0℃にてジイソブチルアルミニウムハイ
ドライドのトルエン溶液(133ml,133.20mmol)に、上記
工程4)で合成した化合物(8.75g、37.88mmol)のトル
エン(200ml)溶液を滴下し、2時間後、メタノール(1
00ml)を滴下した。次に、このゲル状反応混合物に2N−
塩酸(700ml)を加え、溶解し、更に酢酸エチル(500m
l)にて4回抽出した。この抽出した有機層を合わせ、
飽和食塩水(200ml)にて洗浄し、硫酸マグネシウムに
て乾燥した。濃縮乾固することにより表題化合物(7.69
g、収率100%)を得た。
工程6)2−[2−(2−フェニル)−5−メチル−4
−オキサゾリル]−1−エチルトシレートの合成 上記工程5)で合成した化合物(7.69g、37.88mmol)
のジクロロメタン溶液(15ml)にピリジン(30ml)を加
え、更に0℃にて、p−トルエンスルホニルクロライド
(7.58g、39.77mmol)を徐々に加えた。6時間撹拌した
後、ジクロロメタン(100ml)を加え希釈し、希塩酸(1
00ml)を加えた。これを分液し、有機層を水(100m
l)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)、飽和食
塩水(100ml)にて順次洗浄した。硫酸マグネシウムに
て乾燥後、濃縮乾固することによって表題化合物(11.6
3g、収率86%)を得た。
工程7)4−[2−[2−(2−フェニル)−5−メチ
ル−4−オキサゾリル]エトキシ]ベンズアルデヒドの
合成 窒素気流下にて、水素化ナトリウム60%油状物(3.14
g、78.4mmol)をn−ヘキサン(20ml)で2回洗浄し、
これにジメチルホルムアミド(20ml)を加え、0℃に冷
却した。これに撹拌下、4−ヒドロキシアルデヒド(9.
57g、78.4mmol)のジメチルホルムアミド溶液(20ml)
を加えた。10分間撹拌した後、上記工程6)で合成した
化合物(28g、78.4mmol)のジメチルホルムアミド溶液
(30ml)を滴下した。室温まで昇温させ、60時間撹拌し
た。次に、この溶液に1N塩酸にて中和した後、酢酸エチ
ル(100ml)で2回抽出した。更に抽出した有機層を水
(100ml)で2回洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾燥
後、溶媒を留去することにより、無色固体の表題化合物
(24.1g、収率100%)を得た。
工程8)4−[2−[2−(2−フェニル)−5−メチ
ル−4−オキサゾリル]エトキシ]ベンジルアルコール
の合成 上記工程7)で合成した化合物(20g、65.1mmol)の
エタノール溶液(300ml)にソジウムボロハイドライド
(2.46g、65.1mmol)を徐々に加え、1時間撹拌する。
その後、エタノールを留去した後、水(200ml)を加
え、沈殿物を濾取することにより黄色固体の表題化合物
(19.5g、収率97%)を得た。
工程9)4−[2−[2−(2−フェニル)−5−メチ
ル−4−オキサゾリル]エトキシ]ベンジルクロライド
の合成 上記工程8)で合成した化合物(19.18g、62.1mmol)
と塩化亜鉛(1.74g、12.78mmol)のジオキサン溶液(30
0ml)に撹拌下、室温でチオニルクロライド(8.9ml、12
4.2mmol)を徐々に加え、更に1時間撹拌する。撹拌
後、減圧下でジオキサン及びチオニルクロライドを留去
し、水(200ml)を加え、ジクロロメタン(100ml)で2
回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥する。乾燥後、溶媒
を留去することにより黄色固体の表題化合物(19.69g、
収率94%)を得た。
工程10)ジエチル 4−[2−[2−(2−フェニル)
−5−メチル−4−オキサゾリル]エトキシ]ベンジル
マロネートの合成 窒素気流下にて、水酸化ナトリウム60%油状物(488m
g、12.2mmol)をn−ヘキサン(5ml)で2回洗浄し、こ
れにテトラヒドフラン(20ml)を加え、0℃に冷却し
た。これに撹拌下、マロン酸ジエチル(1.95g、12.2mmo
l)を加えた。30分間撹拌した後、上記工程9)で合成
した化合物(4g、12.2mmol)を加え、70℃で2時間加熱
した。室温まで昇温させ、この溶液に1N塩酸にて中和し
た後、ジクロロメタン(100ml)で2回抽出し、硫酸マ
グネシウムにて乾燥した。その後、この溶液を中圧液体
クロマクグラフィー(展開溶媒 ヘキサン:酢酸エチル
=2:1)で精製することにより無色固体の表題化合物
(3.13g、収率57%)を得た。
工程11)4−[4−[2−(2−フェニル−5−メチル
−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル]−3,5−イ
ソオキサゾリジンジオンの合成 ヒドロキシアミン・塩酸塩(348mg、5.00mmol)の無
水メタノール溶液(4ml)をナトリウムメトキシド(540
mg、9.99mmol)の無水メタノール溶液(4ml)に0℃で
加える。沈殿した塩化ナトリウムを濾去した後、上記工
程10)で合成した化合物(1.5g、3.33mol)の無水メタ
ノール溶液(4ml)を加え、室温で終夜撹拌する。撹拌
後、溶媒を留去し、残渣を水酸化ナトリウム水溶液に溶
解し、エーテル(20ml)で2回洗浄する。この水層に1N
塩酸を加え、酸性とした。エーテル(50ml)で2回抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、得られた固体をエー
テルに溶解し、不溶物を除いた。減圧下で、エーテルを
留去することにより無色固体の表題化合物(412mg、収
率32%)を得た。
実施例1′ ジメチル 4−〔2−(2−フェニル−5−メチル−
4−オキサゾリル)エトキシ〕ベンジリデンマロネート
の合成(工程18) 実施例1、工程7)で合成した化合物(2.94g、0.01m
ol)のトルエン(30ml)溶液に、ジメチルマロネート
(1.39g、0.01mol)、酢酸0.3ml、及びピペリジン0.3ml
を加え、ディーンスターク装置を用いて、水を系外に除
去しながら加熱還流した。4時間後、トルエンを留去
し、得られた残渣をメタノールより再結晶することによ
り、無色固体(2.5g、収率60%)を得た。
ジメチル 4−〔2−〔2−(2−フェニル)−5−
メチル−4−オキサゾリル)エトキシ〕ベンジルマロネ
ートの合成(工程19) 上記化合物(2.5g、0.06mol)を、メタノール−ジオ
キサン混合溶媒(1:5、20ml)に溶かし、5%Pd−C、1
50mgを加え、H2雰囲気下、常温、常圧で激しく攪拌す
る。2時間後、触媒を濾去し、溶媒を留去することによ
り、固体を得た。メタノールより再結晶することによ
り、無色固体(2.15g、収率85%)を得た。
4−〔4−〔2−(2−フェニル−5−メチル−4−
オキサゾリル)エトキシ〕ベンジル〕−3,5−イソオキ
サゾリジンジオンの合成(工程11) ヒドロキシアミン・塩酸塩(360mg、5.3mmol)の無水
メタノール溶媒(4ml)にナトリウムメトキシド(574m
g、10.6mmol)の無水メタノール溶液(4ml)を徐々に加
える。沈殿した塩化ナトリウムを濾去後、上記化合物
(1.5g、3.5mmol)の無水メタノール溶液(4ml)を加
え、60℃で3時間攪拌する。
溶媒を留去し、残渣に1NHCl水溶液を加え(50ml)酸
性とする。エーテル(50ml)で2回抽出し、硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、溶媒留去後得られた固体を、メタノ
ールを用いて2回再結晶を繰り返し、無色固体(650m
g、47%)を得た。
mp:154.6−155.4℃ 400MHzのNMRにおけるシグナルは、2.35(s,3H),2.92
(t,J=6.5Hz,2H),3.23−3.27(m,2H),3.50(t,J=4.
9Hz,1H),4.11(t,J=6.7Hz,2H),6.77−7.95(m,9H) 参考例1 ジエチル 4−ヒドロキシベンジリデンマロネートの
合成 4−ヒドロキシベンズアルデヒド(24.4g、0.20mo
l)、ジエチルマロネート(30.4ml、0.2mol)、安息香
酸(3.0g)及びピペリジン(3.0ml)をトルエン(200m
l)に溶解し、ディーンスタークにて脱水下6時間還流
した。室温まで冷却した後、析出固体を濾取し、トルエ
ン、0.5Nクエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液及びエーテルにて順次洗浄した。得られた固体を減圧
乾燥することにより白色固体の表題化合物を定量的に得
た。
実施例2 工程22)ジエチル 4−[2−(2−フェニル−5−メ
チル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジリデンマロ
ネートの合成 窒素気流下にて、水素化ナトリウム60%油状物(616m
g、15.4mmol)をn−ヘキサン(2ml)で2回洗滌し、こ
れにジメチルホルムアミド(20ml)を加え、0℃に冷却
した。この溶液に上記参考例1で合成したジエチル 4
−ヒドロキシベンジリデンマロネート(4.07g、15.4mmo
l)を加え、10分間攪拌後、実施例1の工程6)で合成
した化合物(5.00g、14.0mmol)を加え、終夜撹拌し
た。反応液を酢酸エチルで抽出し、この抽出液を水、飽
和食塩水で洗浄した。洗浄後、有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホル
ム:メタノール=98:2)にて精製することにより白色固
体の表題化合物(5.44g)を得た。
工程23)4−[4−[2−(2−フェニル−5−メチル
−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジリデン]−3,5
−イソオキサゾリジンジオンの合成 ヒドロキシアミン・塩酸塩(977mg、14.1mmol)の無
水メタノール溶液(10ml)をナトリウムメトキシド(95
6mg、14.1mmol)の無水メタノール溶液(10ml)に0℃
で加える。沈殿した塩化ナトリウムを濾去した後、上記
工程17)で合成した化合物(4.21g、9.37mol)の無水メ
タノール溶液(10ml)を加えた。更に1当量のナトリウ
ムメトキシドを加え、3時間撹拌した。撹拌後、溶媒を
留去し、残渣を酢酸エチルで抽出し、希塩酸、飽和食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、得られた固体をエーテルに溶解し、不溶物を除い
た。減圧下で、エーテルを留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開溶媒 クロロホルム:メ
タノール=95:5)にて精製することにより白色固化の表
題化合物(1.45g、収率32%)を得た。
実施例3〜4 実施例1と同様にして表1の化合物を得た。
本発明は、上記実施例に限定されるものではないこと
は上記した通りである。例えば下記表2乃至表17に示す
ような化合物も本発明に属するものである。
試験例1 薬理試験には、遺伝的に肥満、高血糖、高脂血症の病
態を呈する糖尿病マウス(C57BL/Ksj−db/db、雄、ジャ
クソン・ラボラトリーズ/日本クレア、13週齢)及び
(KK−Ay、雄、日本クレア、13週齢)を用いた。また、
対象として血糖降下剤CS−045[(±)−5−[4−
(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−
2−イル−メトキシ)ベンジル]−2,4−チアゾリジン
ジオン](ダイアベーテス(Diabetes).37巻、1549頁
(1988年)参照)を用いた。
第1日の投与開始直前に、マウスの体重を測定し、血
液試料を採取した。血清グルコース及びトリグリセリド
を測定し、平均体重、平均血清グルコース値及びトリグ
リセリド値に差がつかないように各群に分けた(一群6
−8匹)。
試験試料はすべて0.5%カルボキシメチルセルロース
ナトリウム溶液にて懸濁し、第1、2、3及び4日に1
日2回(2回目の投与は1回目の投与の6時間後)、経
口投与した。ビヒクル対象群は0.5%カルボキシメチル
セルロースナトリウム溶液を経口投与した。
第5日に再び血液試料を採取し、血清グルコース及び
トリグリセリドを測定した。血液試料は、エーテル麻酔
下において眼底静脈より400μ1ずつ採取し、氷温下に
維持した。血清に分離(12000回転、5分)後、血清グ
ルコースをヘキソキナーゼ法(グルコース・HK・テスト
「BMY」:ベーリンガーマンハイム山之内)により、血
清トルグリセリドを酵素法(トリグリカラーIII 「BM
Y」:ベーリンガーマンハイム山之内)によりそれぞれ
測定した。なお、測定機器として自動分析装置COBAS FA
RA(ロッシュ社)を用いた。
第5日におけるビヒクル対象群血清グルコース値及び
血清トリグリセリド値からの各群のパーセント変化を以
下のごとく決定した。
結果を表18に示す。
表18に示すごとく、本発明化合物は対象化合物に比
べ、いずれの系統の糖尿病マウスの血清グルコース値及
び血清トリグリセリド値をも顕著に低下させた。
以上のことより、本発明化合物は優れた血糖及び脂質
低下作用を有し、糖尿病及び高脂血症の予防及び治療に
有効である。更に、糖尿病の合併症の予防及び治療薬と
しても期待される。
「産業上の利用可能性」 本発明のイソオキサゾリジンジオン誘導体化合物
(I)及びその塩は新規化合物であり、公知のオキサゾ
リン誘導体或いは他の糖尿病薬に比べ、極めて強力且つ
毒性の極めて少ない血糖低下作用を有し、糖尿病の治療
薬及び高脂血症治療薬として非常に有用である。また、
本発明化合物は糖尿病合併症、とりわけ動脈硬化の予防
に対してもその有用性が期待される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 413/14 207 C07D 413/14 207 213 213 215 215 233 233 239 239 261 261

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [式中、Rは置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
    されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
    複素環基、置換されてもよい縮合複素環基、又は下記一
    般式 (式中、R1は置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
    されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
    複素環基又は置換されてもよい縮合複素環基であり、R2
    及びR3は同一又は異なっていてもよくそれぞれ水素原子
    又は低級アルキル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子又
    は二級アミノ基である)で表される基であり、R4は水素
    原子又は低級アルキル基であり、R5は低級アルキル基で
    あり、P及びQはそれぞれ水素原子であるか又はPとQ
    は一緒になって結合を表し、上記R及びR1を置換しても
    よい置換基は、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハ
    ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アシル基、
    アシルオキシ基、アラルキルオキシ基、メルカプト基、
    アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアル
    キルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アミド基、ト
    リフルオロメチル基、ホスホリル基、スルホニル基、ス
    ルホニルオキシ基、スルファモイル基、アルキルホスホ
    ンアミド基、メチレンジオキシ基、アルコキシホスホリ
    ル基、アルキルスルホニル基及びアルキルスルホニルア
    ミノ基からなる群から選ばれる少なくともひとつの基で
    ある]で表される新規なイソオキサゾリジンジオン誘導
    体、又はその医薬上許容し得る塩。
  2. 【請求項2】R4が水素原子であり、R5が低級アルキル基
    である請求の範囲第1項記載の新規なイソオキサゾリジ
    ンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  3. 【請求項3】Rが置換されてもよいフェニル基、硫黄原
    子、酸素原子及び窒素原子から選ばれる1乃至2個の複
    素原子を含む5乃至6員の置換されてもよい芳香族複素
    環基、又は上記芳香族複素環とベンゼン環とが縮合して
    なる置換されてもよい縮合芳香族複素環基であり、上記
    Rを置換してもよい置換基は、低級アルキル基、低級ア
    ルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸
    基、アシル基、アシルオキシ基、アラルキルオキシ基、
    メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルア
    ミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル
    基、アミド基、トリフルオロメチル基、ホスホリル基、
    スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルファモイル
    基、アルキルホスホンアミド基、メチレンジオキシ基、
    アルコキシホスホリル基、アルキルスルホニル基及びア
    ルキルスルホニルアミノ基からなる群から選ばれる少な
    くともひとつの基である請求の範囲第2項記載の新規な
    イソオキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し
    得る塩。
  4. 【請求項4】Rがフェニル基、硫黄原子、酸素原子及び
    窒素原子から選ばれる1乃至2個の複素原子を含む5乃
    至6員の芳香族複素環基、又は上記芳香族複素環とベン
    ゼン環とが縮合してなる縮合芳香族複素環基である請求
    の範囲第3項記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘
    導体又はその医薬上許容し得る塩。
  5. 【請求項5】Rがフェニル基、又はベンゼン環と硫黄原
    子を含む5乃至6員の複素環とが縮合した縮合芳香族複
    素環基である請求の範囲第3項記載の新規なイソオキサ
    ゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  6. 【請求項6】Rがフェニル基、ベンゾチエニル基、又は
    1−メチル−1−(2−ピリジルチオ)メチル基である
    請求の範囲第2項記載の新規なイソオキサゾリジンジオ
    ン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  7. 【請求項7】Rがフェニル基である請求の範囲第2項記
    載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体又はその医
    薬上許容し得る塩。
  8. 【請求項8】Rが (式中、R1、R2及びR3は前述のとおりである)である請
    求の範囲第2項記載の新規なイソオキサゾリジンジオン
    誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  9. 【請求項9】R1は置換されてもよいフェニル基、又は硫
    黄原子、酸素原子及び窒素原子から選ばれる1乃至2個
    の複素原子を含む5乃至6員の置換されてもよい芳香族
    複素環基であり、上記R1を置換してもよい置換基は、低
    級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニト
    ロ基、シアノ基、水酸基、アシル基、アシルオキシ基、
    アラルキルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、
    アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、ア
    ルコキシカルボニル基、アミド基、トリフルオロメチル
    基、ホスホリル基、スルホニル基、スルホニルオキシ
    基、スルファモイル基、アルキルホスホンアミド基、メ
    チレンジオキシ基、アルコキシホスホリル基、アルキル
    スルホニル基及びアルキルスルホニルアミノ基からなる
    群から選ばれる少なくともひとつの基である請求の範囲
    第8項記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体又
    はその医薬上許容し得る塩。
  10. 【請求項10】R1が硫黄原子、酸素原子及び窒素原子か
    ら選ばれる1乃至2個の複素原子を含む5乃至6員の芳
    香族複素環基である請求の範囲第8項記載の新規なイソ
    オキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る
    塩。
  11. 【請求項11】R1が窒素原子を含む5乃至6員の芳香族
    複素環基である請求の範囲第8項記載の新規なイソオキ
    サゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  12. 【請求項12】R1がピリジル基である請求の範囲第8項
    記載の新規なイソオキサゾリジンジオン誘導体又はその
    医薬上許容し得る塩。
  13. 【請求項13】4−[4−[2−(2−フェニル−5−
    メチル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル]−3,
    5−イソオキサゾリジンジオン; 4−[4−[2−(2−フェニル−5−メチル−4−オ
    キサゾリル)エトキシ]ベンジリデン]−3,5−イソオ
    キサゾリジンジオン; 4−[4−[2−(2−ベンゾチエニル−5−メチル−
    4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル]−3,5−イソ
    オキサゾリジンジオン;および 4−[4−[2−[5−メチル−[2−(2−ピリジル
    チオ)エチル]−4−オキサゾリル]エトキシ]ベンジ
    ル]−3,5−イソオキサゾリジンジオンから選ばれる請
    求の範囲第1項記載の新規なイソオキサゾリジンジオン
    誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  14. 【請求項14】請求の範囲第1項記載の新規なイソオキ
    サゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩お
    よび担体を含有する糖尿病の予防又は治療剤。
  15. 【請求項15】請求の範囲第1項記載の新規なイソオキ
    サゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩お
    よび担体を含有する高脂血症の予防又は治療剤。
  16. 【請求項16】請求の範囲第1項記載の新規なイソオキ
    サゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る塩お
    よび担体を含有する動脈硬化予防剤。
  17. 【請求項17】一般式(XIV) 〔式中、Rは置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
    されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
    複素環基、置換されてもよい縮合複素環基、又は下記一
    般式 (式中、R1は置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
    されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
    複素環基又は置換されてもよい縮合複素環基であり、R2
    及びR3は同一又は異なっていてもよくそれぞれ水素原子
    又は低級アルキル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子又
    は二級アミノ基である)で表される基であり、R4は水素
    原子又は低級アルキル基であり、R5は低級アルキル基で
    あり、R7は低級アルキル基であり、上記R及びR1を置換
    してもよい置換基は、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アシ
    ル基、アシルオキシ基、アラルキルオキシ基、メルカプ
    ト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、
    ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アミド
    基、トリフルオロメチル基、ホスホリル基、スルホニル
    基、スルホニルオキシ基、スルファモイル基、アルキル
    ホスホンアミド基、メチレンジオキシ基、アルコキシホ
    スホリル基、アルキルスルホニル基及びアルキルスルホ
    ニルアミノ基からなる群から選ばれる少なくともひとつ
    の基である〕で表される新規なマロン酸誘導体又はその
    医薬上許容し得る塩。
  18. 【請求項18】R4が水素原子であり、R5が低級アルキル
    基である請求の範囲第17項記載の新規なマロン酸誘導体
    又はその医薬上許容し得る塩。
  19. 【請求項19】Rが置換されてもよいフェニル基、硫黄
    原子、酸素原子及び窒素原子から選ばれる1乃至2個の
    複素原子を含む5乃至6員の置換されてもよい芳香族複
    素環基、又は上記芳香族複素環とベンゼン環とが縮合し
    てなる置換されてもよい縮合芳香族複素環基であり、上
    記Rを置換してもよい置換基は、低級アルキル基、低級
    アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水
    酸基、アシル基、アシルオキシ基、アラルキルオキシ
    基、メルカプト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキ
    ルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニ
    ル基、アミド基、トリフルオロメチル基、ホスホリル
    基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルファモイ
    ル基、アルキルホスホンアミド基、メチレンジオキシ
    基、アルコキシホスホリル基、アルキルスルホニル基及
    びアルキルスルホニルアミノ基からなる群から選ばれる
    少なくともひとつの基である請求の範囲第18項記載の新
    規なマロン酸誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  20. 【請求項20】Rがフェニル基、硫黄原子、酸素原子及
    び窒素原子から選ばれる1乃至2個の複素原子を含む5
    乃至6員の芳香族複素環基、又は上記芳香族複素環とベ
    ンゼン環とが縮合してなる縮合芳香族複素環基である請
    求の範囲第19項記載の新規なマロン酸誘導体又はその医
    薬上許容し得る塩。
  21. 【請求項21】Rがフェニル基、又はベンゼン環と硫黄
    原子を含む5乃至6員の複素環とが縮合した縮合芳香族
    複素環基である請求の範囲第19項記載の新規なマロン酸
    誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  22. 【請求項22】Rがフェニル基、ベンゾチエニル基、又
    は1−メチル−1−(2−ピリジルチオ)メチル基であ
    る請求の範囲第18項記載の新規なマロン酸誘導体又はそ
    の医薬上許容し得る塩。
  23. 【請求項23】Rがフェニル基である請求の範囲第18項
    記載の新規なマロン酸誘導体又はその医薬上許容し得る
    塩。
  24. 【請求項24】Rが (式中、R1、R2及びR3は前述のとおりである)である請
    求の範囲第18項記載の新規なマロン酸誘導体又はその医
    薬上許容し得る塩。
  25. 【請求項25】R1は置換されてもよいフェニル基、又は
    硫黄原子、酸素原子及び窒素原子から選ばれる1乃至2
    個の複素原子を含む5乃至6員の置換されてもよい芳香
    族複素環基であり、上記R1を置換してもよい置換基は、
    低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニ
    トロ基、シアノ基、水酸基、アシル基、アシルオキシ
    基、アラルキルオキシ基、メルカプト基、アルキルチオ
    基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ
    基、アルコキシカルボニル基、アミド基、トリフルオロ
    メチル基、ホスホリル基、スルホニル基、スルホニルオ
    キシ基、スルファモイル基、アルキルホスホンアミド
    基、メチレンジオキシ基、アルコキシホスホリル基、ア
    ルキルスルホニル基及びアルキルスルホニルアミノ基か
    らなる群から選ばれる少なくともひとつの基である請求
    の範囲第24項記載の新規なマロン酸誘導体又はその医薬
    上許容し得る塩。
  26. 【請求項26】R1が硫黄原子、酸素原子及び窒素原子か
    ら選ばれる1乃至2個の複素原子を含む5乃至6員の芳
    香族複素環基である請求の範囲第24項記載の新規なマロ
    ン酸誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  27. 【請求項27】R1が窒素原子を含む5乃至6員の芳香族
    複素環基である請求の範囲第24項記載の新規なマロン酸
    誘導体又はその医薬上許容し得る塩。
  28. 【請求項28】R1がピリジル基である請求の範囲第24項
    記載の新規なマロン酸誘導体又はその医薬上許容し得る
    塩。
  29. 【請求項29】ジメチル 4−〔2−〔2−(2−フェ
    ニル)−5−メチル−4−オキサゾリル)エトキシ〕ベ
    ンジルマロン酸、 ジエチル 4−〔2−〔2−(2−フェニル)−5−メ
    チル−4−オキサゾリル)エトキシ〕ベンジルマロン酸
    又は、 ジイソプロピル 4−〔2−〔2−(2−フェニル)−
    5−メチル−4−オキサゾリル)エトキシ〕ベンジルマ
    ロン酸である請求の範囲第17項記載の新規なマロン酸誘
    導体又はその医薬上許容し得る塩。
  30. 【請求項30】一般式(XIV) 〔式中、Rは置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
    されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
    複素環基、置換されてもよい縮合複素環基、又は下記一
    般式 (式中、R1は置換されてもよい芳香族炭化水素基、置換
    されてもよい環式脂肪族炭化水素基、置換されてもよい
    複素環基又は置換されてもよい縮合複素環基であり、R2
    及びR3は同一又は異なっていてもよくそれぞれ水素原子
    又は低級アルキル基であり、Xは酸素原子、硫黄原子又
    は二級アミノ基である)で表される基であり、R4は水素
    原子又は低級アルキル基であり、R5は低級アルキル基で
    あり、R7は低級アルキル基であり、上記R及びR1を置換
    してもよい置換基は、低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アシ
    ル基、アシルオキシ基、アラルキルオキシ基、メルカプ
    ト基、アルキルチオ基、アミノ基、アルキルアミノ基、
    ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アミド
    基、トリフルオロメチル基、ホスホリル基、スルホニル
    基、スルホニルオキシ基、スルファモイル基、アルキル
    ホスホンアミド基、メチレンジオキシ基、アルコキシホ
    スホリル基、アルキルスルホニル基及びアルキルスルホ
    ニルアミノ基からなる群から選ばれる少なくともひとつ
    の基である〕で表されるマロン酸誘導体又はその医薬上
    許容し得る塩とヒドロキシアミンを反応させることから
    なる一般式 (式中、R、R4およびR5は前記と同義)で表されるイソ
    オキサゾリジンジオン誘導体又はその医薬上許容し得る
    塩の製造方法。
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