JP2645490B2 - 超電導材料の作製方法 - Google Patents

超電導材料の作製方法

Info

Publication number
JP2645490B2
JP2645490B2 JP62222624A JP22262487A JP2645490B2 JP 2645490 B2 JP2645490 B2 JP 2645490B2 JP 62222624 A JP62222624 A JP 62222624A JP 22262487 A JP22262487 A JP 22262487A JP 2645490 B2 JP2645490 B2 JP 2645490B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
superconducting material
oxide
superconducting
oxide superconducting
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62222624A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6465727A (en
Inventor
舜平 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP62222624A priority Critical patent/JP2645490B2/ja
Publication of JPS6465727A publication Critical patent/JPS6465727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2645490B2 publication Critical patent/JP2645490B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

Description

【発明の詳細な説明】 「発明の利用分野」 本発明は薄膜のセラミック系超電導(超伝導ともいう
がここでは超電導と記す)材料の作製方法に関する。
本発明は、基体上に薄膜化して形成された材料を覆っ
て非超電導材料を設けることにより、超電導材料の多層
配線をせしめ、かかる構成を用いて超電導電子装置例え
ば超電導コイル(エネルギー蓄積用またはマグネット用
等に用いる)を作らんとするものである。
「従来の技術」 従来、超電導材料はNb−Ge(例えばNb3Ge)の金属材
料が用いられている。この材料は金属であるため延性、
展性を高く有し、超電導マグネット用のコイル巻を行う
ことが可能であった。
しかし、これらの金属材料を用いた超電導材料はTc
(超電導臨界温度を以下単にTcという)が小さく23Kま
たはそれ以下しかない。これに付し、工業上の応用を考
えるならば、このTcが77K好ましくは室温またはそれ以
上であるとさらに有効である。
「従来の問題点」 このため、Tcの高い材料として金属ではなくセラミッ
ク系材料、特に酸化物セラミック系材料が注目されてい
る。しかしこの注目されているセラミック系超電導材料
はTcが高いにもかかわらず、曲げ性、延性、展性にとぼ
しく、少し曲げてもわれてしまう。いわんや0.1〜30μ
mといった厚さの薄膜を円筒状または円板状の基体上に
形成し、この薄膜の一部または全部を選択的に除去する
ことはまったく不可能であるとされていた。特にこれに
半導体集積回路と同様のフォトリソグラフィ技術を用い
て多層配線を行ったり、この薄膜超電導を用いて新しい
電子ディバイスを作ることはまったく不可能であった。
さらに多層配線、特にコイル等を設けようとした場
合、その集合した全体を同一主成分とすることにより、
熱膨張係数を合わせることがクラック等を防止さすため
に重要である。このため、基体それ自体を酸化物超電導
材料と異種材料とし、長期使用条件下において実使用す
ることは、信頼性上大問題を内在させてしまっていた。
「問題を解決すべき手段」 本発明はかかる酸化物超電導材料の薄膜と、それを挟
む同一主成分の酸化物非超電導材料の層間分離膜とを用
いて電子ディバイス好ましくは超電導コイルを作らんと
した作製方法に関するものである。
本発明は予め所望の形状を有する母体、例えば円筒状
または円板状の母体の被形成面上に酸化物超電導材料と
同一主成分材料の非超電導材料を形成する。この材料を
基体とする。またこの形成後もとの母体を除去してしま
うことにより、非超電導材料のみを基体として用い得
る。本発明はかかる酸化物非超電導材料の被形成面を有
する基体上に、酸化物超電導材料または酸化雰囲気でア
ニール後、超電導材料を有する出発材料(これらを合わ
せて以下酸化物超電導材料または単に超電導材料とい
う)の膜をスパッタ法、印刷法例えばスクリーン印刷
法、スプレー法、プラズマスプレー法、電子ビーム蒸着
法、プラズマCVD法、その他の方法により形成する。
例えばマグネトロンスパッタ法で基板温度650℃、Ar
(酸素を20%混入)雰囲気で形成する。この時被形成面
上に酸化物超電導材料のab面(c面即ちc軸に垂直な
面)が平行になるように形成する。
このため、基体上に被膜を形成する際、この被形成面
(円筒状にあってはその円の接線方向の面)に垂直方向
に磁界を加える。すると本発明に用いる変形ペルブスカ
イト構造の酸化物超電導材料は電流の特に流れやすいab
面に平行な面が被形成面に平行に構成される。この磁界
はスパッタ法で形成された膜を酸素中で850℃,8時間、
4℃/分の速度で徐冷中、400℃,2時間のアニールの間
も加える。
本発明はかかる酸化物超電導材料が昇華性を有し、エ
キシマレーザまたはYAGレーザによりスクライブ加工
(切断)が容易に行い得る材料であることを実験的に発
見した。このため本発明はかかる形成された超電導薄膜
に対し、焼成前または焼成後に選択的にレーザ光を照
射、さらに必要に応じ走査(スキャン)を加え、一定の
領域、例えば一定の巾を有する帯状にこの酸化物超電導
材料を除去する。するとこのレーザ照射により開溝が作
られた以外の部分のみ一定のTcを有する超電導薄膜の帯
とすることができる。
スパッタ法等で形成される膜は、ターゲットを調整
し、形成後の酸化物超電導材料が例えば、(A1-xBx)yC
uzOw但しx=0.1〜1好ましくは0.6〜0.7,y=2.0〜4.0
好ましくは2.5〜3.5,z=1.0〜4.0好ましくは1.5〜3.5,w
=4.0〜10.0好ましくは6〜8であって、Aは元素周期
表III a族特にイットリウム(Y)またはランタノイド
より選ばれた1種類または複数種類の元素、Bは元素周
期表II a族のBa(バリウム),Sr(ストロンチウム)ま
たはCa(カルシウム)より選ばれた1種類または複数種
類の元素、例えばバリウム(Ba)となるようにする。
さらに層間絶縁膜は、 ((A′pA″1-p)1-x(B′qB″1-q)x)y(Cur
X1-r)zOw x=0〜1.0,y=2.0〜4.0,z=1.0〜4.0,w=4.0〜10.0を
有し、A′はY(イットリウム),Gd(ガドリニウム),
Yb(イッテルビウム),Eu(ユーロピウム),Tb(テルビ
ウム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホルミウム),Er
(エルビウム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウム),Sc
(スカンジウム)およびその他のランタノイドより選ば
れた1種または複数種の元素よりなり、B′はBa(バリ
ウム),Sr(ストロンチウム),Ca(カルシウム)より選
ばれた元素を有するとともに、A″,B″,XはMg(マグネ
シウム),Be(ベリリウム),Al(アルミニウム)Fe
(鉄),Co(コバルト),Ni(ニッケル),Cr(クロム),
Ti(チタン),Mn(マンガン),Zr(ジルコニウム)より
選ばれた1つまたは複数種類の元素よりなる酸化物超電
導材料を用いた。尚、本明細書における元素周期表は理
化学辞典(岩波書店 1963年4月1日発行)によるもの
である。このとき、この非超電導材料とするための添加
物は1〜20体積%(p,qまたはrの値としては0.99〜0.8
0)を加えた。特に酸化物絶縁物となる程度が大きいMg,
Alはその添加量が1〜5%と少なくてすみ、好都合であ
った。
絶縁領域を作るために、エキシマレーザを用いたレー
ザスクライブを行う場合は、パルス巾が20n秒と小さい
ため、除去する領域の深さ方向の制御がより容易とな
る。本発明はエキシマレーザを光学系でしぼることによ
り円(直径10〜100μm)のレーザビームを作ることが
でき、このレーザビームを酸化物超電導膜に照射しつつ
基体または基体とレーザビーム光とを移動する。そして
所望の位置の酸化物超電導薄膜を昇華または飛翔化して
除去する。
この除去されるべき領域に対し、本発明で用いるMg
(マグネシウム),Be(ベリリウム),Al(アルミニウ
ム),Fe(鉄),Co(コバルト),i(ニッケル),Cr(ク
ロム),Ti(チタン),Mn(マンガン)より選ばれた1種
または複数種をイオン注入法等により選択的に注入して
絶縁化してもよい。かくすると、この絶縁領域と超電導
領域との上表面を互いに滑らかな平坦にできる特長を有
するが、注入量が多く、生産性の上で充分でない。
本発明はかくの如く、酸化物超電導材料と同一主成分
の酸化物非超電導材料とを基体またはその上部および層
間絶縁物として用いることにより、酸化物超電導材料と
概略同一の熱膨張係数を有する酸化物非超電導材料を電
気的分離用の層間膜とする。そしてさらにこの後、第2
の酸化物超電導薄膜を積層し、再び第1の酸化物超電導
材料と同様に選択的に不要物をレーザスクライブ法等に
より除去した。これを繰り返して多層に捲かれたコイル
を構成せしめた。
本発明において、基体材料としてのその後も残存させ
る場合は、アルミナ、YSZ(イットリア・スタビライズ
ド・ジルコン)、酸化マグネシウム(MgO),ジルコニ
ア,イットリア、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、
ガラスまたは酸化物超電導材料と同一主成分材料の非超
電導材料を用いた。また金属性の基体上に酸化物非超電
導薄膜を形成して複合基体を用いてもよい。
母体上に基体を設け、基体を構成後除去する場合は有
機溶剤でとける有機樹脂を用いた。
「作用」 従来、金属の超電導材料を用いる場合、その工程とし
てまず線材とする。これを所定の基体にまいてゆくこと
によりコイルを構成せしめた。
しかし、本発明の酸化物超電導体を用いるコイルに関
しては、最終形状を有する基体、例えば円板または円筒
状(ボビン)構造を用いる。この基体上に帯状に超電導
を熱処理の後、超電導を呈すべき酸化物超電導材料を膜
状に形成する。そしてこの膜に対し選択的に第1のパタ
ーニングを行うことにより他部の残存した領域により帯
状のコイルを構成せしめる。さらにその上面に酸化物超
電導材料と同一主成分材料の酸化物非超電導材料を形成
する。すると同一主成分であるため、クラック等が発生
しにくく、高信頼性を得ることができる。さらにこの酸
化物非超電導材料の連結部にて連結しつつ、第2の酸化
物超電導薄膜を形成する。この薄膜に対し、第2のパタ
ーニングを行う。酸化物超電導材料および非超電導材料
の熱アニールまたは酸化処理はこれをすべての工程を行
った後に行っても、またそれぞれの工程毎に行ってもよ
い。
以下に実施例に従って本発明を説明する。
「実施例1」 第1図は本発明の実施例を示す。
第1図(A)において、母体(1)は後から除去でき
る材料、例えば超電導材料が溶解せず、かつ母体が溶去
できる材料を用いればよい。さらにその上に材料(1)
上に ((A′pA″1-p)1-x(B′qB″1-q)x)y(Cur
X1-r)zOw x=0.1〜1.0,y=2.0〜4.0,z=1.0〜4.0,w=4.0〜10.
0を有し、A′はY(イットリウム),Gd(ガドリニウ
ム),Yb(イッテルビウム),Eu(ユーロピウム),Tb
(テルビウム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホルミウ
ム),Er(エルビウム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウ
ム),Sc(スカンジウム)およびその他のランタノイド
より選ばれた1種または複数種の元素よりなり、B′は
Ba(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca(カルシウ
ム)より選ばれた元素を有するとともに、A″,B″また
はXはMg(マグネシウム),Be(ベリリウム),Al(アル
ミニウム),Fe(鉄),Co(コバルト),Ni(ニッケル),
Cr(クロム),Ti(チタン),Mn(マンガン),Zr(ジル
コニウム)より選ばれた1つまたは複数種類の元素を1
〜20体積%含む酸化物非超電導膜(1′)を約10〜5000
μm例えば20μmの厚さに形成したものを用いた。する
と、その上面には酸化物超電導薄膜と同程度(±50%以
内)の熱膨張係数の差を作ることができる。この差が大
きすぎるとアニール後応力歪を有し、超電導を呈す温度
が小さく、また膜に生ずるクラックにより超電導が観察
されなくなってしまう。この実施例では円板状を有する
基体(1)上に、スパッタ法または印刷法例えばスクリ
ーン印刷法により0.1〜50μm例えば20μmの厚さに酸
化物超電導薄膜(2)を形成した。
それを酸素雰囲気で加熱処理を行った。500〜1000℃
例えば900℃で15時間行った。その後、200℃/分以下の
降温例えば10℃/分で徐冷し、さらに450℃,1時間保存
して酸化処理を行った。かくして酸化物超電導膜を形成
させた。この後、エキシマレーザ(254nm)(4)をレ
ーザスクライブを行うために照射した。このレーザ光を
第1図では左端より中央部に走査(11)し、かつ円板状
基体を回転(12)した。かくして開溝(3)を作製し
た。レーザ光はピーク出力は106〜108W/秒であった。こ
れを強くしすぎると基体(1),(1′)をも損傷させ
てしまうため注意を要する。
第1図(B)は、第1図(A)の1層配線の後、これ
らの全面に ((A′pA″1-p)1-x(B′qB″1-q)x)y(Cur
X1-r)zOw x=0〜1.0,y=2.0〜4.0,z=1.0〜4.0,w=4.0〜10.0
を有し、A′はY(イットリウム),Gd(ガドリニウ
ム),Yb(イッテルビウム),Eu(ユーロピウム),Tb
(テルビウム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホルミウ
ム),Er(エルビウム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウ
ム),Sc(スカンジウム)およびその他のランタノイド
より選ばれた1種または複数種の元素よりなり、B′は
Ba(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca(カルシウ
ム)より選ばれた元素を有するとともに、A″,B″また
はXはMg(マグネシウム),Be(ベリリウム),Al(アル
ミニウム)Fe(鉄),Co(コバルト),Ni(ニッケル),C
r(クロム),Ti(チタン),Mn(マンガン),Zr(ジルコ
ニウム)より選ばれた1つまたは複数種類の元素を1〜
20体積%含有する酸化物非超電導膜(6)を形成し、さ
らに第2の(A1-xBx)yCuzOw x=0〜1.0,y=2.0〜4.0,
z=1.0〜4.0,w=4.0〜10.0を有し、AはY(イットリウ
ム),Gd(ガドリニウム),Yb(イッテルビウム),Eu
(ユーロピウム),Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウ
ム),Ho(ホルミウム),Er(エルビウム),Tm(ツリウ
ム),Lu(ルテチウム),Sc(スカンジウム)およびその
他のランタノイドより選ばれた1種または複数種の元素
よりなり、BはBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),
Ca(カルシウム)より選ばれた1種または複数種の元素
酸化物超電導薄膜(7)を積層した。第1図(A)のA
−A′の断面に対応する。
図面より明らかな如く、第1の酸化物超電導薄膜は帯
状に(5−1),(5−2)・・・として残存してコイ
ル構成する。そして連結部(8)にて第2の酸化物超電
導薄膜をレーザスクライブしたコイル(7−1),(7
−2)・・・に連結している。
かくして円板状に帯状線を配線し、かつその多層まき
が可能となった。
第1、第2の帯状の超電導薄膜の上または下に銀等の
金属を設けた多層膜としてもよい。
「実施例2」 第2図は本発明の他の実施例を示す。
図面において基体(1)は円筒状(ボビン形状)を有
する。ここに実施例1と同様に膜状に酸化物超電導材料
(2)を形成する。
この作製はスプレー法でこの円筒の母体(50)上に
((A′pA″1-p)1-x(B′qB″1-q)x)y(Cur
X1-r)zOw x=0.1〜1.0,y=2.0〜4.0,z=1.0〜4.0,w=
4.0〜10.0を有し、A′はY(イットリウム),Gd(ガド
リニウム),Yb(イッテルビウム),Eu(ユーロピウ
ム),Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホ
ルミウム),Er(エルビウム),Tm(ツリウム),Lu(ル
テチウム),Sc(スカンジウム)およびその他のランタ
ノイドより選ばれた1種または複数種の元素よりなり、
B′はBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca(カル
シウム)より選ばれた元素を有するとともに、A″,
B″,XはMg(マグネシウム),Be(ベリリウム),Al(ア
ルミニウム),Fe(鉄),Co(コバルト),Ni(ニッケ
ル),Cr(クロム),Ti(チタン),Mn(マンガン),Zr
(ジルコニウム)より選ばれた1種または複数種の元素
よりなる酸化物非超電導材料を作製して基体とした。こ
の後この母体(50)を除去し、円筒状の基体とした。さ
らにこの基体(1)を矢印(12)に示す如くに回転しつ
つディポジッションすればよい。
このスプレー法では超電導材料を構成する元素の硝酸
塩、臭酸塩または塩酸塩を水で十分混合し、アンモニア
で中和した極微粒子を構成させる。これらを被塗布面に
コートし、乾燥させた後焼成する。
この焼成をオゾン中で行うことにより、より低温化す
ることは有効である。さらにこのスプレー作業を磁場を
加えたオゾンまたは活性酸素中で被塗布面に形成して膜
を構成させればよい。
次にこれら膜を熱アニールさせた後、この膜にYAGレ
ーザ(3)ビーム(径50μm)を照射しつつ、このレー
ザ光を(11)の方向に徐々に移す。同時に塩筒状基体
(1)を矢印(12)の方向に回転させる。するとこの塩
筒状基体に対し一本の連続した帯状のスクライブライン
(3)を構成させることができる。この開溝によりそれ
ぞれの酸化物超電導材料が帯状に(5−1),(5−
2)として形成され、それぞれは電気的に分離されて、
超電導領域を構成させ得る。ここではこの超電導領域は
コイル状を有し、実質的に超電導マグネットコイルを構
成させることができた。
この実施例はかかる工程の後これら全体を酸素中で焼
成し、(A1-xBx)yCuzOw x=0.1〜1.0,y=2.0〜4.0,z=
1.0〜4.0,w=4.0〜10.0を有し、AはY(イットリウ
ム),Gd(ガドリニウム),Yb(イッテルビウム),Eu
(ユーロピウム),Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウ
ム),Ho(ホルミウム),Er(エルビウム),Tm(ツリウ
ム),Lu(ルテチウム),Sc(スカンジウム)およびその
他のランタノイドより選ばれた1種または複数種の元素
よりなり、BはBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),
Ca(カルシウム)より選ばれた1種類または複数種類の
元素よりなる酸化物超電導材料に変成した。そして超電
導マグネットとさせることができた。このコイルの始点
と終点とを超電導線で連結することにより、エネルギ蓄
積装置とすることが可能である。
第2図(B)は第2図(A)のA−A′の断面図に対
応する。第2図(A)は図面の複雑化を避けるため1層
目のみを示した。本発明はこれを多層化せしめたもので
ある。第2図(B)において、((A′pA″1-p)
1-x(B′qB″1-q)x)y(CurX1-r)zOw x=0〜1.0,
y=2.0〜4.0,z=1.0〜4.0,w=4.0〜10.0を有し、A′は
Y(イットリウム),Gd(ガドリニウム),Yb(イッテル
ビウム),Eu(ユーロピウム),Tb(テルビウム),Dy
(ジスプロシウム),Ho(ホルミウム),Er(エルビウ
ム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウム),Sc(スカンジ
ウム)およびその他のランタノイドより選ばれた1種ま
たは複数種類の元素よりなり、B′はBa(バリウム),S
r(ストロンチウム),Ca(カルシウム)より選ばれた元
素を有するとともに、A″,B″,XはMg(マグネシウ
ム),Be(ベリリウム),Al(アルミニウム)Fe(鉄),C
o(コバルト),Ni(ニッケル),Cr(クロム),Ti(チタ
ン),Mn(マンガン),Zr(ジルコニウム)より選ばれた
1つまたは複数種の元素よりなる酸化物非超電導薄膜
(1′)を有する基体(1)上に、第2図(A)に示し
た如くにして酸化物超電導材料を帯状に形成する。さら
にこれら全体を同一元素を有する酸化物非超電導薄膜を
同様の方法のスプレー法で形成する。連結部(8)で開
穴を行った後、これら全体に第2の酸化物超電導薄膜を
形成する。さらに第1の超電導薄膜と同様にレーザスク
ライブをして帯状に(7−1),(7−2)・・・を作
る。さらに第2の酸化物超電導薄膜(6′)を形成し、
さらに第3の酸化物超電導材料を(8′)にて連結し、
帯状に形成した。外部取り出しは(10),(11)で行っ
ている。これを繰り返し行うことにより、3層だけでは
なく任意の多層とすることができる。
その他は実施例1と同様である。
「効果」 本発明によりこれまでまったく不可能とされていた酸
化物超電導材料を同一主成分の酸化物非超電導材料に形
成することにより、クラッチ等の信頼性低下に繋がる要
素を除去することができた。
かくして、曲げるとすぐわれてしまうセラミックス超
電導材料をして導線、電極または超電導素子を構成させ
るためのアイソレイションをして膜状または帯状に作る
ことができた。
本発明をマイクロエレクトロニクス分野に応用し、超
電導薄膜を形成した後、公知のフォトリソグラフィ技術
を用い、所定のパターニンイグをして超電導素子または
超電導配線としてもよい。しかしこの工程中で用いる液
体により劣化しやすいため、本発明の方法が優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明の酸化物超電導材料を用いた超
電導コイルの実施例を示す。 1……基板 2……酸化物超電導材料 3……開溝 4……レーザ光 5……超電導を呈する領域 6,9……層間分離膜 7……第2の酸化物超電導材料

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物超電導材料と同一主成分材料であっ
    て、かつ非超電導材料を基本として形成する工程と、 前記非超電導材料上に酸化物超電導材料を形成する工程
    と、 を有し、 超電導材料は(A1-xBx)yCuzOw x=0〜1.0,y=2.0〜4.
    0,z=1.0〜4.0,W=4.0〜10.0を有し、AはY(イットリ
    ウム),Gd(ガドリニウム),Yb(イッテルビウム),Eu
    (ユーロピウム),Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウ
    ム),Ho(ホルミウム),Er(エルビウム),Tm(ツリウ
    ム),Lu(ルテチウム),Sc(スカンジウム)およびその
    他のランタノイドより選ばれた1種または複数種の元素
    よりなり、BはBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),
    Ca(カルシウム)より選ばれた1種または複数種の元素
    を有し、 非超電導材料は((A′pA″1-p)1-x(B′qB″1-q)
    x)y(CurX1-r)zOw x=0〜1.0,y=2.0〜4.0,z=1.0
    〜4.0,w=4.0〜10.0,p,qまたはr=0.80〜0.99を有し、 A′はY(イットリウム),Gd(ガドリニウム),Yb(イ
    ッテルビウム),Eu(ユーロピウム),Tb(テルビウ
    ム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホルミウム),Er(エ
    ルビウム),Tm(ツリウム),Lu(ルテチウム),Sc(ス
    カンジウム)およびその他のランタノイドより選ばれた
    1種または複数種の元素よりなり、 B′はBa(バリウム),Sr(ストロンチウム),Ca(カル
    シウム)より選ばれた1種または複数種の元素よりな
    り、 A″,B″,XはMg(マグネシウム),Be(ベリリウム),Al
    (アルミニウム),Fe(鉄),Co(コバルト),Ni(ニッ
    ケル),Cr(クロム),Ti(チタン),Mn(マンガン),Zr
    (ジルコニウム)より選ばれた1種または複数種の元素
    を含むことを特徴とする超電導材料の作製方法。
JP62222624A 1987-09-06 1987-09-06 超電導材料の作製方法 Expired - Fee Related JP2645490B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62222624A JP2645490B2 (ja) 1987-09-06 1987-09-06 超電導材料の作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62222624A JP2645490B2 (ja) 1987-09-06 1987-09-06 超電導材料の作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6465727A JPS6465727A (en) 1989-03-13
JP2645490B2 true JP2645490B2 (ja) 1997-08-25

Family

ID=16785368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62222624A Expired - Fee Related JP2645490B2 (ja) 1987-09-06 1987-09-06 超電導材料の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2645490B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6161555A (ja) * 1984-08-31 1986-03-29 Norinosuke Kojima ダイアル式電話機利用の自動通報方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
第34回応用物理学関係連合講演会予稿集第1分冊(昭62−3−28)P.76

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6465727A (en) 1989-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0306287B1 (en) Superconducting ceramic circuits and manufacturing method for the same
JP5427554B2 (ja) 低交流損失マルチフィラメント型超電導線材の製造方法
US8470744B2 (en) High temperature superconductor, in particular improved coated conductor
TW201001461A (en) Large area thin film capacitors on metal foils and methods of manufacturing same
WO2015029423A1 (ja) 酸化物超電導線材及び酸化物超電導線材の製造方法
JP2585624B2 (ja) 超電導コイルの作製方法
JP2645490B2 (ja) 超電導材料の作製方法
JP2654555B2 (ja) 超電導電子装置の作製方法
US5225394A (en) Method for manufacturing high Tc superconducting circuits
JP2645489B2 (ja) 超電導体の作製方法
JP2630362B2 (ja) 超電導コイル
JP3015389B2 (ja) 超電導コイルの製造方法
JPH063765B2 (ja) 超電導コイル
JP3361016B2 (ja) 超電導部材及びその製造方法
CN111183493A (zh) 氧化物超导线材的连接结构体
JP2013030317A (ja) 酸化物超電導積層体及び酸化物超電導線材、並びに、酸化物超電導線材の製造方法
JP5865426B2 (ja) 酸化物超電導線材の製造方法
WO2021241282A1 (ja) 超電導体およびその製造方法
JPWO2013015328A1 (ja) 超電導薄膜用基材、超電導薄膜及び超電導薄膜の製造方法
JPH0812819B2 (ja) 超電導体の作製方法
JPH07114296B2 (ja) 超伝導体
JPH063766B2 (ja) 超電導コイルの作製方法
JPS63276812A (ja) 酸化物超電導体
JPS63240005A (ja) 超電導材料の作製方法
JPH01161705A (ja) 積層磁性体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees