JP2643315B2 - 中空光導波路 - Google Patents

中空光導波路

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JP2643315B2 JP63143569A JP14356988A JP2643315B2 JP 2643315 B2 JP2643315 B2 JP 2643315B2 JP 63143569 A JP63143569 A JP 63143569A JP 14356988 A JP14356988 A JP 14356988A JP 2643315 B2 JP2643315 B2 JP 2643315B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、吸収の小さい誘電体薄膜を内装した金属中
空導波路に係るもので、特に、石英系光ファイバが使用
できない赤外波長帯のレーザ光を伝搬させるのに好適な
中空光導波路に関するものである。
[従来の技術] 炭酸ガスレーザは、発振効率が高く、大出力を得るこ
とができるため、医療用のレーザメスや溶接、切断等の
工業加工用とし広く利用されるようになった。
しかし、その発振波長が10.6μmという赤外領域にあ
るため、従来の石英系光ファイバでは損失が大きく、こ
れを導波路として用いることはできない。
そこで、第1図に示すような、誘電体内装金属中空導
波路が考案された。これは、複素屈折率の大きさが大き
い金属チューブ1の内壁に、伝送するレーザ光の波長帯
において吸収の小さい誘電体薄膜2を内装することによ
り、内壁の反射率を高め、中空領域3にエネルギーを閉
じ込めてレーザ光を伝搬させるものである。このような
誘電体内装金属中空導波路の伝送損失は内装する誘電体
の膜厚に依存する。
第2図にゲルマニウムを内装したニッケル中空導波路
に炭酸ガスレーザ光を通したときのゲルマニウムの膜厚
に対するHE11モードの伝送損失の実測値及び理論値を示
す。
ここで、導波路系はφ1.5mm長さは1mである。
一般に、円形の誘電体内装金属中空導波路のハイブリ
ッドモードの伝送損失αは、 と表することができる。ここでZTEは導波路の境界より
外側を見たTEモードに対する正規化表面インピーダンス
また、YTMは導波路の境界より外側を見たTMモードに
対する正規化表面アドミタンスで である。但し、λはレーザ光の波長、aは内装する誘電
体の屈折率、Fは誘電体に接する金属の複素屈折率、S
は導波路の半径、tは内装誘電体の膜厚、uは半径方向
の正規化位相定数の実数部で HEnmモードに対してJn-1(u)=0、 EHnmモードに対してJn+1(u)=0 を満足する。また、Rは括弧内の実数部を表す。
このように、伝送損失は内装する誘電体の膜厚によっ
て周期的に変化する。
APPL.Phys.Lett.43,430(1983)によれば、内装する
誘電体の膜厚tが、t=tmを満足すれば、伝送損失は極
小となる。
但し、 qは零または自然数である。
このように、伝送損失が極小となる誘電体層の膜厚tm
は誘電体の屈折率に依存し、誘電体に接する金属材料に
は依存しない。
例えば、内装する誘電体がゲルマニウムの場合、tm
0.49μmのとき伝送損失は極小となり、実測値はほぼ理
論の妥当性を示している。
第2図に見られるもののうちで代表的な中空導波路の
曲げ特性の測定結果を第3図〜第5図に示す。第3図は
ニッケル中空導波路、第4図は式を満足して、伝送損
失が極小となるゲルマニウム内装ニッケル中空導波路、
第5図は伝送損失が極大となるゲルマニウム内装ニッケ
ル中空導波路である。
ここで、導波路系φ1.5mm、長さ1mで、導波路の入射
端20cmを真っ直ぐに固定し、それから残り80cmを曲げ半
径Rで一様に曲げてある。
また、図中○印は第6図(a)に示すように、曲げ平
面に対し、電界が垂直となる直線偏光Eaを入射した場
合、×印は第6図(b)に示すように曲げ平面に対し、
電界が平行となる直線偏光Ebを入射した場合の測定結果
で、ともに直線状態の導波路の透過率を基準にして相対
的な透過率を示してある。
第3図のニッケル中空導波路の場合や第5図の伝送損
失が極大となるゲルマニウム内装ニッケル中空導波路の
場合では、わずかな曲がりでも伝送損失は大きく増加す
る。これに対し、第4図の伝送損失が極小となるゲルマ
ニウム内装ニッケル中空導波路の場合では曲げに対して
比較的強い結果が出ている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、第3図〜第5図はいずれも直線偏光Ea
とEbを入射させたときの曲がりに対する損失の増加は異
なり、曲げ損失に入射レーザ光の偏光依存性が現れる。
そのため、偏光をもったレーザ光を入射して任意の方向
に曲げる場合にはいずれの中空導波路も適さない。すな
わち、最小損失条件式を満足する誘電体内装金属中空
導波路は直線状態で用いる場合は低損失であるが、偏光
をもったレーザ光を入射し、任意の方向に曲げる場合に
は安定な出力を制御するのは難しい。
従って、本発明の目的は、前記した従来技術の欠点を
解消し、任意の方向に曲げても曲げ特性が変らない新規
な中空導波路を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の中空導波路は、金属チューブに誘電体が内装
され、偏光をもったレーザ光を伝送させる中空光導波路
において、誘電体の膜厚tがtpの近傍、すなわち tm<t<tU を満足するように構成したものである。
但し、 tmは既に述べた式で定義されたものであり、tUは伝
送損失が最小伝送損失の2倍は増加しない上限の膜厚、
λはレーザ光の波長、aは誘電体の屈折率、nは金属の
複素屈折率の実数部、κは金属の複素屈折率の虚数部、
qは零または自然数である。
上記金属チューブがニッケルで形成され、上記誘電体
がゲルマニウムのときは、その膜厚tが、 0.49μm<t<0.57μm を満足することが好ましい。
また、上記金属チューブが銀で形成され、上記誘電体
がゲルマニウムのときは、その膜厚tが、 0.49μm<t<0.59μm であり、上記誘電体がセレン化亜鉛のときは、その膜厚
tが、 0.79μm<t<1.02μm であり、上記誘電体が硫化亜鉛のときは、その膜厚t
が、 0.82μm<t<1.07μm であり、上記誘電体がフッ化カルシウムのときは、その
膜厚tが、 1.64μm<t<2.21μm であることが好ましい。
[作用] 第3図〜第5図からわかるように第5図の伝送損失が
極大となるゲルマニウム内装ニッケル中空導波路では、
第3図のニッケル中空導波路や第4図の伝送損失が極小
となるゲルマニウム内装ニッケル中空導波路と異なり、
曲げ平面に対し、電界が垂直となる直線偏光Eaを入射し
た場合と、曲げ平面に対し電界が平行となる直線偏光Eb
を入射した場合の透過率の大小関係が逆転する。
すなわち、最小損失条件式を満足した第4図の中空
導波路よりも、ゲルマニウム膜厚をさらに厚くしたとこ
ろにEaを入射させても、Ebを入射させても同じ曲げ特性
が得られるところが存在すると考えられる。
入射ビームの偏光に対して曲げ特性が変らないように
するには、第7図のスラブモデルにおいて、導波路境界
面におけるTE波の反射率とTM波の反射率とが一致するよ
うに誘電体の膜厚を決定すればよい、誘電体を内装した
金属中空導波路のTE波とTM波の反射率はIEEE J.Quantum
Electron.,QE−19,136,(1983)に示されている。
一般に、赤外領域において、金属の複素屈折率の絶対
値は、誘電体の屈折率よりも十分大きいので、この関係
を用いれば、内装する誘電体の膜厚tが、ほぼ上記式
を満足するとき、TE波とTM波の反射率はほぼ一致する。
[実施例] 以下、本発明の実施例について述べる。
炭酸ガスレーザ光伝送を目的としたゲルマニウム内装
ニッケル中空導波路の場合では、式を満足するゲルマ
ニウム膜の最小の膜厚tpは0.53μmである。
また、最小損失条件式を満足するときのゲルマニウ
ムの膜厚tmは0.49μmである。最小伝送損失より2倍は
増加しないためのゲルマニウムの膜厚を膜厚許容範囲と
定めれば膜厚許容範囲は、下限の膜厚tLが0.22μm、上
限の膜厚tUが0.57μmである。
従って、式を満足するゲルマニウムの膜厚tpは、こ
の許容範囲であり、式を完全に満足しなくとも伝送損
失はあまり変らない。すなわち、ゲルマニウム内装ニッ
ケル中空導波路ではゲルマニウムの膜厚tを最小損失を
与える膜厚tmから損失が2倍は増加しない範囲の上限の
膜厚tUの範囲内、すなわち、0.49μm<t<0.57μmに
すれば、伝送損失は小さくしかも曲げ損失のレーザ光偏
光依存性も小さい導波路が得られる。特に、ゲルマニウ
ムの膜厚tがtpに一致するとき、すなわち、0.53μmの
ときは曲げ損失のレーザ光偏光依存性はほとんど無視し
得る。
以上はゲルマニウム内装ニッケル中空導波路の場合を
示したが、金属チューブ及び誘電体として他の材料を用
いた場合も同様である。低損失でしかも曲げ損失のレー
ザ光偏光依存性を小さくするには、例えばゲルマニウム
内装銀中空導波路では、ゲルマニウムの膜厚tを0.49μ
m<t<0.59μmにすればよい。また、セレン化亜鉛内
装銀中空導波路では、セレン化亜鉛の膜厚tを0.79μm
<t<1.02μm、硫化亜鉛内装銀中空導波路では、硫化
亜鉛の膜厚tを0.82μm<t<1.07μm、フッ化カルシ
ウム内装銀中空導波路では、フッ化カルシウムの膜厚t
を1.64μm<t<2.21μmにすればよい。
式を満足する最小の誘電体の膜厚tpは、ゲルマニウ
ム内装銀中空導波路ではt=0.56μm、セレン化亜鉛内
装銀中空導波路ではt=0.91μm、硫化亜鉛内装銀中空
導波路ではt=0.95μm、フッ化カルシウム内装銀中空
導波路ではt=1.88μmであり、いずれも上記膜厚の範
囲内にある。
このような膜厚の範囲外で誘電体が内装された場合
は、曲げ損失のレーザ光偏光依存性が大きくなり、任意
の方向に曲げるような導波路には適さない。
なお、前記した数値検討において、ゲルマニウム、セ
レン化亜鉛、硫化亜鉛、フッ化カルシウムの屈折率をそ
れぞれ4、2.4、2.3、1.4とし、また、ニッケル、銀の
複素屈折率をそれぞれ9.1−j34.4、13.5−j75.3として
いる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明による金属チュープに誘
電体を内装した中空光導波路は、導波路境界面における
TE波の反射率とTM波の反射率とが一致するように誘電体
の膜厚が決められているので、低損失で、しかもどのよ
うな偏波のレーザ光を入射しても、曲げ方向によって特
性はほとんど変化せず、したがって安定した出力光を得
るための制御が極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は誘電体内装金属中空導波路の横断面図、第2図
はゲルマニウム内装ニッケル中空導波路のゲルマニウム
の膜厚に対する伝送損失の実測値及び理論値特性図、第
3図はニッケル中空導波路の曲がりに対する相対透過率
特性図、第4図は伝送損失が極小となるゲルマニウム内
装ニッケル中空導波路の同特性図、第5図は伝送損失が
極大となるゲルマニウム内装ニッケル中空導波路の同特
性図、第6図は曲がりに対するレーザ光の偏光方向を示
す模式図、第7図はスラブモデルにおけるTEモードとTM
モードの偏光方向を示す模式図である。 図中、1は金属チューブ、2は誘電体、3は中空領域で
ある。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属チューブに誘電体が内装され、偏光を
    もったレーザ光を伝送させる中空光導波路において、誘
    電体の膜厚tがtpの近傍、すなわち tm<t<tU を満足することを特徴とする中空導波路。 但し、 tUは伝送損失が最小伝送損失の2倍は増加しない上限の
    膜厚、λはレーザ光の波長、aは誘電体の屈折率、nは
    金属の複素屈折率の実数部、κは金属の複素屈折率の虚
    数部、qは零または自然数である。
  2. 【請求項2】上記金属チューブがニッケルで形成され、
    上記誘電体が、 0.49μm<t<0.57μm の膜厚tを満足するゲルマニウムである請求項1記載の
    中空導波路。
  3. 【請求項3】上記金属チューブが銀で形成され、上記誘
    電体が、 0.49μm<t<0.59μm の膜厚tを満足するゲルマニウムである請求項1記載の
    中空導波路。
  4. 【請求項4】上記金属チューブが銀で形成され、上記誘
    電体が、 0.79μm<t<1.02μm の膜厚tを満足するセレン化亜鉛である請求項1記載の
    中空導波路。
  5. 【請求項5】上記金属チューブが銀で形成され、上記誘
    電体が、 0.82μm<t<1.07μm の膜厚tを満足する硫化亜鉛である請求項1記載の中空
    導波路。
  6. 【請求項6】上記金属チューブが銀で形成され、上記誘
    電体が、 1.64μm<t<2.21μm の膜厚tを満足するフッ化カルシウムである請求項1記
    載の中空導波路。
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JP2922023B2 (ja) * 1991-07-09 1999-07-19 松下電器産業株式会社 レーザプローブ
WO2005112014A1 (ja) * 2004-05-14 2005-11-24 Fujitsu Limited 光照射ヘッド、情報記憶装置、光照射ヘッド設計装置、および光照射ヘッド設計プログラム

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