JP2827365B2 - 誘電体内装金属中空光導波路を用いたレーザ加工装置 - Google Patents

誘電体内装金属中空光導波路を用いたレーザ加工装置

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JP2827365B2 JP1324376A JP32437689A JP2827365B2 JP 2827365 B2 JP2827365 B2 JP 2827365B2 JP 1324376 A JP1324376 A JP 1324376A JP 32437689 A JP32437689 A JP 32437689A JP 2827365 B2 JP2827365 B2 JP 2827365B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はレーザ加工装置に係り、特に波長の異なるE
r;YAGレーザ,COレーザ,CO2レーザに共通して適用できる
誘電体内装金属中空光導波路を用いたレーザ加工装置に
関する。
[従来の技術] 工業加工や医療等、応用範囲の広い赤外領域における
レーザの開発が活発に行われている。
CO2レーザは波長10.6μmで発振し、高エネルギー密
度の光ビームを効率よく発生できるので工業加工分野で
広く普及し、マーキング、穿孔、溶接から切断まで、幅
広く利用されている。また、COレーザは波長5.5μmで
発振し、CO2レーザよりも切断加工における反射損が少
なく、金属のような高反射率をもつ材料の切断用として
検討されている。さらに、エルビウムをドープしたYAG
レーザ(以下、Er;YAGレーザという)は波長2.9μmで
発振し、水による吸収がCO2レーザよりも1桁程度大き
く、このためCO2レーザに代わる医療用レーザとして期
待されている。
ところで、これらのレーザは全て波長2μm以上の赤
外領域で発振するため、この領域で損失が極めて高くな
る従来の石英系光ファイバは伝送手段として全く使用す
ることができない。
このため、従来、赤外レーザを伝送する手段としては
複数のミラーを組合せてレーザ光を空間伝搬させる、い
わゆる多関節型ビームガイドが主に用いられている。ま
た最近では石英に代わる全く新しい材料を使用した赤外
ファイバや、さらには空気をコアとする中空光導波路の
研究開発も盛んに行われている。しかし、これらの手段
は次に述べるような欠点であった。
多関節型ビームガイドでレーザ光を伝送する場合、
光軸の調整が複雑でかつ精密な制御を要求されるため伝
送系全体が極めて高価なものになる。また空間的にビー
ムを閉じ込める機能がないので、伝送距離に従いビーム
径は拡がり、光源と照射点との距離を十分に離すことが
できない。
赤外ファイバは赤外領域において透明な材料を用い
て、屈折率の高いコア領域にビームを閉じ込めてレーザ
光を伝送するもので、基本原理は従来の石英系光ファイ
バと同じである。一般に分子量の大きな材料ほど、より
長波長側で低損失となる。これまでに波長3μm以下で
はフッ化物系がガラスファイバが、波長5μm以下では
カルコゲナイドガラスファイバが試作され、それぞれE
r;YAGレーザ及びCOレーザの伝送実験が行われている。
これらのガラスファイバは、それぞれのレーザに対する
損失は小さいが、本質的に機械的に脆く、また軟化点が
低いため高エネルギーのレーザ光を伝送するには適さな
い。さらに長波長で発振するCO2レーザに対しては、フ
ッ化物系ガラス、カルコゲナイドガラスともに損失が大
きくなり、KRS−5やハロゲン代物を材料とする結晶性
の光ファイバが試作されている。これらの結晶性の赤外
ファイバはガラスファイバのような線引きができず、一
般には大きな荷重を加える押出し法によってファイバ化
される。このため大きな内部応力が存在し、経時劣化が
激しく、また機械的に脆い。
CO2レーザ光を伝送することを目的として、検討さ
れている中空導波路には、屈折率が1よりも小さい材料
を用いた中空光導波路や、吸収損失の小さな誘電体薄膜
を内装した金属中空光導波路がある。前者は特定の波長
帯域において屈折率が1よりも小さくなるような材料を
クラッド材として用い、相対的に屈折率が高い中空領域
をコアとして光エネルギーを閉じ込めて伝送するもので
ある。この屈折率が1よりも小さくなる透過波長帯域は
添加物により、ある程度シフトすることができ、波長1
0.6μm近傍で検討されているが、透過帯域の幅は狭
く、各種レーザに対応することはできない。一方、後者
の吸収損失の小さな誘電体薄膜を内装した金属中空光導
波路は、上記中空光導波路と同様にパイプを外装するこ
とで機械的強度を高めることができるものの、内装する
誘電体薄膜の膜厚によって損失が変化し、これまでにCO
2レーザの伝送を目的とした検討がされているが、Er;YA
Gレーザの伝送用としてはそのまま用いることができな
い。
[発明が解決しようとする課題] 上述した伝送手段のうち、高価な多関節型ビームガイ
ドや、機械的に脆い赤外ファイバは改良の余地がないの
で将来あまり期待できないが、中空光導波路、とりわけ
誘電体を内装した金属中空光導波路は開発途上であり、
将来を期待されている。
しかし、現段階の金属中空光導波路は、機械的強度に
優れているものが開発されてはいるものの、赤外領域に
おいて特に重要なEr;YAGレーザ、COレーザ、CO2レーザ
の各々のレーザに対して、全てに低損失で大電力伝送が
可能となるレベルまでには至っていない。
本発明の目的は、波長の異なるEr;YAGレーザ,COレー
ザ,CO2レーザの3つのレーザに共通して適用できる最適
な誘電体薄膜の膜厚を見い出すことによって、前記した
金属中空光導波路における従来技術の欠点を解決し、E
r;YAGレーザ,COレーザ,CO2レーザのレーザ光に対し、共
通の導波路で全て低損失で伝送できる誘電体内装金属中
空光導波路を用いたレーザ加工装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明の誘電体内装金属中空光導波路を用いたレーザ
加工装置は、Er;YAGレーザ,COレーザ,CO2レーザのうち
少なくとも2種類のレーザを用い、各々のレーザから出
射されるビームが、複数の凹面金ミラーにより集光さ
れ、導波路に結合されてなるレーザ加工装置において、 導波路として、誘電体薄膜の材料にセレン化亜鉛を用
い、このセレン化亜鉛の厚さを0.68〜0.92μmにしたも
のである。
[作用] 本発明のレーザ加工装置に用いる誘電体内装金属中空
光導波路は、内装する誘電体材料の厚さを所定値に設定
することにより、波長10.6μmのCO2レーザ光に限ら
ず、波長2.9μmのEr;YAGレーザ光及び波長5.2〜5.7μ
mのCOレーザ光の3つのレーザ光をすべて低損失で、同
時に伝送できる。
3つのレーザ光を低損失で伝送するためには、第5図
に示したように、損失が極小となる周期がセレン化亜鉛
の厚さdに比例して右にシフトすることから、そのシフ
ト量により伝送損失が極小レベルを保つd=0.68〜0.92
μmに設定すればよい。この範囲内であれば、3つのレ
ーザ光に対し、全て低損失となることがわかる。
なお、この損失波長特性における損失が極小をとる周
期は、セレン化亜鉛が内装される金属膜の材料によって
ほとんど影響を受けないので、これらの金属材料はニッ
ケルの場合だけでなく、金、銀、銅などの場合でも有効
である。
[実施例] 以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1) ZnSe8を誘電体に用い、膜厚を0.7μmに設定して第1
図に示したようなZnSe内装Ag中空光導波路9を作製し
た。この導波路9に第2図に示す光学結合系を用い、E
r;YAGレーザ5、COレーザ6、CO2レーザ7の3つの光を
各々入射して、透過率を測定したところ、Er:YAGレーザ
5で82%、COレーザ6で85%、CO2レーザ7で90%とな
った。
次に、このZnSe内装Ag中空光導波路9に、第4図に示
したような円筒鏡面法を採用した光学系によってEr:YAG
レーザ5とCO2レーザ7を結合させる。各々のビームは
凹面金ミラー12及び、13、14によって導波路9の光軸に
合わせ、結合されている。導波路9の出射端部17は片手
で保持することができ、Er;YAGレーザ5とCO2レーザ7
の外部シャッター20、21を開閉するスイッチ22が付いて
いるため、このスイッチ22の操作によりどちらか一方の
レーザ光の随時選択するか、または遮断することができ
る。
本装置を用いて脳腫瘍の除去手術を行った。まず皮膚
の切開には手元スイッチ22を操作してCO2レーザ発振器
のシャッター21を閉じ、Er;YAGレーザ5のみを使用す
る。Er;YAGレーザ5はCO2レーザ7よりも水に吸収され
やすく、深さ方向の制御性に優れているため、ほとんど
出血することなく切開できる。腫瘍の除去には手元スイ
ッチ22を操作してEr;YAGレーザ5のシャッター20を閉
じ、CO2レーザ7のみを使用する。CO2レーザ7はEr;YAG
レーザ5よりもはるかに大きな出力が得られるため、腫
瘍の除去はごく短時間で済ませることができる。このよ
うに、本実施例による導波路を用いることにより、手術
目的に合わせてレーザメスとなるビームの波長を手元で
選択できるため効果的な治療を短時間で施すことがで
き、患者への体力的な負担を大幅に軽減することができ
た。
(実施例2) ZnSe内装Ag中空光導波路9に第3図に示したような円
筒面境法を採用した光学系を用いて、COレーザ6とCO2
レーザ7を結合し、鉄板10の切断を行った。COレーザ6
とCO2レーザ7は入射端側11に配置された凹面金ミラー1
2及び、13、14によって集光され、導波路9に結合して
いる。また、出射端側15にはZnSeレンズ16を置き、鉄板
10までの距離がほぼZnSeレンズ16の焦点距離と等しくな
るように設定されている。この加工装置において、COレ
ーザ6をパルス発振させ、連続発振のCO2レーザ7を導
波路9を通して鉄板10に同時に照射したところ、CO2
ーザ7のみを照射した場合よりも照射部周辺の熱溶解が
少なく、良好な切断面が容易に得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、セレン化亜鉛の膜厚を最適な厚さに
設定したので、赤外に於ける主要なレーザであるEr;YAG
レーザ、COレーザ、CO2レーザのすべてを一つの導波路
で低損失伝送することができる。これにより、各々の波
長ごとに導波路を用意する必要がないため、一つの導波
路で任意の波長を選びながら加工などを行うことが可能
となり、あるいは、複数の波長の光を、同一の導波路で
同時に照射して、単独のレーザ光では得られなかった、
より高度な加工効果をもたらすことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いるZnSe内装Ag中空光導波路の実施
例を示す断面図、第2図は中空光導波路の透過率測定系
の構成図、第3図は本発明の誘電体内装金属中空光導波
路を用いたレーザ加工装置例の概略図、第4図は同じく
本発明の誘電体内装金属中空光導波路を用いたレーザメ
ス例の概略図、第5図はZnSe内装Ag中空光導波路の赤外
分光特性のZnSe膜厚依存性を示す図である。 2はNiパイプ、3はAg、5はEr;YAGレーザ、6はCOレー
ザ、7はCO2レーザ、8はZnSe、9はZnSe内装Ag中空光
導波路、10は鉄板、11は入射端側、12は凹面金ミラー、
13は凹面金ミラー、14は凹面金ミラー、15は出射端側、
16はZnSeレンズ、17は出射端部、20は外部シャッター、
21は外部シャッター、22は手元スイッチである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/02,6/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Er;YAGレーザ,COレーザ,CO2レーザのうち
    少なくとも2種類のレーザを用い、該各々のレーザから
    出射されるビームが、複数の凹面金ミラーにより集光さ
    れ、導波路に結合されてなるレーザ加工装置において、 前記導波路として、誘電体薄膜の材料にセレン化亜鉛を
    用い、該セレン化亜鉛の厚さを0.68〜0.92μmにしたこ
    とを特徴とする誘電体内装金属中空光導波路を用いたレ
    ーザ加工装置。
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